JPH0632869A - 半導体封止用エポキシ組成物 - Google Patents

半導体封止用エポキシ組成物

Info

Publication number
JPH0632869A
JPH0632869A JP19033692A JP19033692A JPH0632869A JP H0632869 A JPH0632869 A JP H0632869A JP 19033692 A JP19033692 A JP 19033692A JP 19033692 A JP19033692 A JP 19033692A JP H0632869 A JPH0632869 A JP H0632869A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
block copolymer
resin
epoxy resin
weight
ion exchanger
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP19033692A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuaki Tsutsumi
康章 堤
Keiji Kayaba
啓司 萱場
Masayuki Tanaka
正幸 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toray Industries Inc
Original Assignee
Toray Industries Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toray Industries Inc filed Critical Toray Industries Inc
Priority to JP19033692A priority Critical patent/JPH0632869A/ja
Publication of JPH0632869A publication Critical patent/JPH0632869A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Epoxy Resins (AREA)
  • Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 半導体装置の半田付け工程において樹脂とチ
ップの界面剥離および樹脂パッケージのクラック発生を
抑えて信頼性の向上を得、なおかつ成形性に優れ、さら
にイオン性不純物の発生を抑えることにより耐湿信頼性
を向上させた半導体封止用エポキシ組成物を提供するこ
とにある。 【構成】 エポキシ樹脂、硬化剤、充填剤、変性スチレ
ン系ブロック共重合体および無機イオン交換体を必須成
分として含有してなる樹脂組成物であって、前記無機イ
オン交換体を0.02〜30重量%含み、前記充填剤を
全体の60〜95重量%含み、変性スチレン系ブロック
共重合体がスチレン系ブロック共重合体に不飽和カルボ
ン酸またはその誘導体を共重合またはグアフト反応させ
たものであることを特徴とする半導体封止用エポキシ組
成物。 【効果】 成形性、半田耐熱性に優れ、耐湿信頼性にも
優れることから工業的に有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、成形性、半田耐熱性お
よび耐湿信頼性に優れる半導体封止用エポキシ組成物に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体などの電子部品の封止方法として
従来より金属やセラミックを用いたハーメチックシール
と、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂な
どを用いた樹脂封止が行われている。しかし、生産性の
向上、製造コストの低減などのために樹脂封止が中心と
なっている。
【0003】エポキシ樹脂は、機械的特性(強度)、電
気的特性(絶縁性)、耐熱性、接着性などに優れてい
る。さらに価格の点においても他の樹脂に比べ有利であ
るために封止用樹脂として広く用いられている。
【0004】一方、最近では電子機器の小型化、高速
化、低コスト化に伴い電子部品のプリント配線基板への
表面実装が行われている。表面実装方式では、半田付け
工程において電子部品全体が210〜260℃もの高温
に加熱される。加熱されると、樹脂と半導体(チップ)
の線膨脹係数が異なるために熱応力が発生する。熱応力
によってチップがダメージを受けたり、チップと樹脂の
界面の剥離が生じる。このときに半導体の樹脂パッケー
ジが吸湿していると、樹脂内部の水分が爆発的に蒸発し
て剥離部分に供給され樹脂にクラックが走る。このよう
な状態の半導体部品は信頼性が得られないために不良品
となる。
【0005】この対策のためには後硬化した後のパッケ
ージを乾燥し、気密容器に収納して出荷する方法が取ら
れている。
【0006】また、エポキシ樹脂で半導体を封止した場
合、両者の線膨脹係数が異なることから温度変化により
半導体素子に熱応力が加わりアルミ配線がスライドして
電流がリークしたり、パッシベーション膜や封止樹脂自
体にクラックが生じ信頼性が低下するという問題があっ
た。
【0007】これらを解決するために封止樹脂の低応力
化が有効である。封止樹脂を低応力化するためには、次
の2つの方法が考えられる。1つには、充填剤の種類を
選択するか、充填剤を高密度に充填して封止剤の線膨脹
係数を下げる方法がある。2つ目には、可とう剤である
エラストマー成分を添加して封止材の弾性率が下げる方
法がある。これには例えば、スチレン系ブロック共重合
体を添加する方法(特開昭63−251419号公
報)、変性シリコーン重合体を添加する方法(特開昭6
2−254454号公報)などが提案されている。
【0008】封止用樹脂パッケージが吸湿すると、上記
のように半田耐熱性に悪影響をおよぼすばかりでなく耐
湿信頼性をも低下させる。これは封止用樹脂を構成する
各成分の製造法などにより除去できないイオン性不純物
が、パッケージが吸湿することにより、溶出してチップ
とリードフレーム間の配線金属を腐食させる。この結
果、配線の抵抗増大や断線などが生じて信頼性が低下す
る。
【0009】封止用樹脂の耐湿性を改良するために、ハ
イドロタルサイト系化合物の添加(特開昭61−196
25号公報)、無機イオン交換体の添加(特開昭62−
212422号公報)が提案されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】パッケージを気密容器
に収納することは作業性が悪く、製品価格が高価になる
欠点があり、また、充填剤を高密度に充填すると封止材
の粘度が上昇し、成形品にボイドが発生するなど成形性
が悪化する問題がある。
【0011】未変性スチレン系ブロック共重合体を用い
た封止材はチップとの応力緩和が十分でなく半田耐熱性
に問題があり、さらに成形時にばりが生じる問題があ
る。無機イオン交換体の添加では耐湿性は向上するもの
の半田耐熱性の向上は得られない。
【0012】本発明の目的は、半田付け工程において樹
脂とチップとの熱応力を緩和し、樹脂とチップの界面剥
離および樹脂パッケージのクラック発生を抑えて信頼性
の向上を得、なおかつ成形性に優れ、さらにイオン性不
純物の発生を抑えることにより耐湿信頼性を向上させた
半導体封止用エポキシ組成物を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、変性スチ
レン系ブロック共重合体および無機イオン交換体を添加
することにより、上記の課題を達成し、目的の半導体封
止用エポキシ組成物が得られることを見出し、本発明に
到達した。
【0014】すなわち本発明は、エポキシ樹脂(A) 、硬
化剤(B) 、充填剤(C) 、変性スチレン系ブロック共重合
体(D) および無機イオン交換体(E) を必須成分として含
有してなる樹脂組成物であって、前記無機イオン交換体
(E) が下記一般式(I) で表される構造の無機化合物であ
って組成物全体の0.02〜30重量%であり、前記充
填剤(C) が全体の60〜95重量%であり、さらに前記
変性スチレン系ブロック共重合体(D) がスチレン系ブロ
ック共重合体に不飽和カルボン酸またはその誘導体を共
重合またはグラフト反応させたものであることを特徴と
する半導体封止用エポキシ組成物を提供するもである。
【0015】 Mx y (NO3 z (OH)w ・nH2 O………(I) (式中、Mは1種あるいは2種以上の3〜5価の遷移金
属、x=1〜5、y=1〜7、z=0.2〜3.0、w
=0.2〜3.0、n=0〜2を各々示す。)以下、本
発明の構成を詳述する。
【0016】本発明におけるエポキシ樹脂(A) は、1分
子中にエポキシ基を2個以上有するものであれば特に限
定されない。
【0017】例えば、クレゾールノボラック型エポキシ
樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニ
ル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAやレゾルシンなど
から合成される各種ノボラック型エポキシ樹脂、ビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂、線状脂肪族エポキシ樹脂、
脂環式エポキシ樹脂、複素還式エポキシ樹脂、ハロゲン
化エポキシ樹脂、スピロ還含有エポキシ樹脂などが挙げ
られる。
【0018】用途によっては2種以上のエポキシ樹脂を
併用してもよいが、耐熱性および耐湿性の点から、クレ
ゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキ
シ樹脂などのエポキシ当量が500以下、特に300以
下のエポキシ樹脂を全エポキシ樹脂中に50重量%以上
含むことが好ましい。
【0019】本発明において、エポキシ樹脂(A) の配合
量は通常4〜25重量%、好ましくは6〜18重量%で
ある。
【0020】本発明における硬化剤(B) は、エポキシ樹
脂(A) と反応して硬化させるものであれば特に限定され
ず、それらの具体例としては、例えばフェノールノボラ
ック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、ビスフェノール
Aやレゾルシンから合成される各種ノボラック樹脂、各
種多価フェノール化合物などのフェノール系硬化剤、無
水マレイン酸、無水フタル酸、無水ピロメリット酸など
の酸無水物およびメタフェニレンジアミン、ジアミノジ
フェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホンなどの芳
香族アミンなどが挙げられる。半導体封止用としては、
耐熱性、耐湿性および保存性の点から、フェノール系硬
化剤が好ましく用いられ、用途によっては2種以上の硬
化剤を併用してもよい。
【0021】本発明において、硬化剤(B) の配合量は通
常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
さらには、エポキシ樹脂(A) と硬化剤(B) の配合比は機
械的性質および耐湿性の点から(A) に対する(B) の化学
当量比が0.7〜1.3、特に0.8〜1.2の範囲に
あることが好ましい。
【0022】また、本発明においてエポキシ樹脂(A) と
硬化剤(B) の硬化反応を促進するために硬化触媒を用い
てもよい。硬化触媒は硬化反応を促進するものならば特
に限定されず、例えば2−メチルイミダゾール、2,4
−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミ
ダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−
4−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾー
ルなどのイミダゾール化合物、トリエチルアミン、ベン
ジルジメチルアミン、α−メチルベンジルジメチルアミ
ン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,
4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、
1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7
などの3級アミン化合物、ジルコニウムテトラメトキシ
ド、ジルコニウムテトラプロポキシド、テトラキス(ア
セチルアセトナト)ジルコニウム、トリ(アセチルアセ
トナト)アルミニウムなどの有機金属化合物およびトリ
フェニルホスフィン、トリメチルホスフィン、トリエチ
ルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリ(p−メチ
ルフェニル)ホスフィン、トリ(ノニルフェニル)ホス
フィンなどの有機ホスフィン化合物が挙げられる。なか
でも耐湿性の点から、有機ホスフィン化合物が好まし
く、トリフェニルホスフィンが特に好ましく用いられ
る。これらの硬化触媒は、用途によっては2種以上を併
用してもよく、その添加量はエポキシ樹脂(A) 100重
量部に対して0.5〜5重量部の範囲が好ましい。
【0023】本発明における充填剤(C) としては、非晶
性シリカ、結晶性シリカ、窒化ケイ素、炭化ケイ素、炭
酸カルシウム、炭酸マグネシウム、アルミナ、マグネシ
ア、クレー、タルク、ケイ酸カルシウム、酸化チタン、
アスベスト、ガラス繊維などを添加することができる。
なかでも低応力性の点から、非晶性シリカが好ましく用
いられる。
【0024】本発明において、充填剤(C) の割合は、成
形性および低応力性の点から全体の60〜95重量%で
ある。充填剤(C) として非晶性シリカを用いた場合、そ
の割合は全体の60〜90重量%が好ましく、70〜8
8重量%が特に好ましい。
【0025】本発明における変性スチレン系ブロック共
重合体(D) は、スチレン系ブロック共重合体に不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応
させて得られる。スチレン系ブロック共重合体は、ガラ
ス転移温度が通常25℃以上、好ましくは50℃以上の
芳香族ビニル炭化水素重合体ブロックとガラス転移温度
が0℃以下、好ましくは−25℃以下の共役ジエン重合
体ブロックからなる線状、放射状、分岐状ブロック共重
合体が含まれる。前記の芳香族ビニル炭化水素として
は、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレ
ン、p−メチルスチレン、1,3−ジメチルスチレン、
ビニルナフタレンなどがあり、なかでもスチレンが好ま
しく使用できる。
【0026】前記の共役ジエンとしては、ブタジエン
(1,3−ブタジエン)、イソプレン(2−メチル−
1,3−ブタジエン)、メチルイソプレン(2,3−ジ
メチル−1,3−ブタジエン)、1,3−ペンタジエン
などがありなかでもブタジエン、イソプレンが好ましく
使用できる。スチレン系ブロック共重合体に占めるガラ
ス相ブロックである芳香族ビニル炭化水素重合体ブロッ
クの割合は10〜50重量%、ゴム相ブロックである共
役ジエン重合体ブロックの割合は90〜50重量%が好
ましい。ガラス相ブロックとゴム相ブロックの組合せは
多数ありそのいずれでもよいが、中間のゴム相ブロック
の両端にガラス相ブロックが結合したトリブロック共重
合体が好ましい。この場合のガラス相ブロックの数平均
分子量は好ましくは3,000〜150,000、特に
好ましくは5,000〜60,000である。また、ゴ
ム相ブロックの数平均分子量は、好ましくは5,000
〜300,000、特に好ましくは10,000〜15
0,000である。
【0027】スチレン系ブロック共重合体は公知のリビ
ングアニオン重合法を用いて製造できるが、特にこれに
限定されることなく、カチオン重合法、ラジカル重合法
によっても製造することができる。スチレン系ブロック
共重合体には、上記に説明したブロック共重合体の不飽
和結合の一部が水素添加により還元された、水添ブロッ
ク共重合体も含まれる。ここで、芳香族ビニル炭化水素
重合体ブロックの芳香族二重結合の25%以下および共
役ジエン重合体ブロックの脂肪族二重結合の80%以上
が水添れていることが好ましい。スチレン系ブロック共
重合体の好ましい具体例としては、ポリスチレン/ポリ
ブタジエン/ポリスチレントリブロック共重合体(SB
S)、ポリスチレン/ポリイソプレン/ポリスチレント
リブロック共重合体(SIS)、SBSの水添共重合体
(SEBS)およびSISの水添共重合体が挙げられ
る。なかでも耐熱性の点からSBSの水添共重合体(S
EBS)およびSISの水添共重合体が特に好ましく用
いられる。
【0028】本発明における変性スチレン系ブロック共
重合体(D) はスチレン系ブロック共重合体に不飽和カル
ボン酸またはその誘導体を共重合またはグラフト反応さ
せて得られるが、通常グラフト反応により製造させる。
ここで不飽和カルボン酸としては、アクリル酸、メタク
リル酸、エタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ブテンジカルボン酸
が好ましく用いられる。また、その誘導体としてはアル
キルエステル、グリシジルエステル、酸無水酸、イミド
などが好ましく用いられる。好ましい具体例としては、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロ
ピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル、アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グ
リシジル、エタクリル酸グリシジル、イタコン酸ジグリ
シジルエステル、シトラコン酸ジグリシジルエステル、
ブテンジカルボン酸ジグリシジルエステル、ブテンジカ
ルボン酸モノグリシジルエステル、無水マレイン酸、無
水イタコン酸、無水シトラコン酸、マレイン酸イミド、
N−フェニルマレイン酸イミド、イタコン酸イミド、シ
トラコン酸イミドなどが挙げられ、なかでもメタクリ酸
グリシジル、無水マレイン酸、N−フェニルマレイン酸
イミド、マレイン酸イミドが好ましく用いられる。これ
らの不飽和カルボン酸またはその誘導体は、用途によっ
ては2種以上を併用してもよい。
【0029】不飽和カルボン酸またはその誘導体のグラ
フト反応量は、半田耐熱性の改良の点で0.01〜10
重量%が好ましく、0.05〜5重量%が特に好まし
い。なおここでいうグラフト反応とは、不飽和カルボン
酸またはその誘導体がスチレン系ブロック共重合体と化
学的に結合することを意味する。
【0030】変性スチレン系ブロック共重合体(D) は公
知の方法、例えば、スチレン系ブロック共重合体と不飽
和カルボン酸またはその誘導体を、溶融状態または溶液
状態において、ラジカル開始剤の存在下または不存在下
においてグラフト反応させることにより得られる。好ま
しくは、単軸もしくは二軸の押出機、バンバリーミキサ
ー、ニーダー、ロールなどの溶融混練装置を用い、10
0〜350℃で溶融混練して製造できる。また、溶融混
練の際にラジカル開始剤として有機過酸化物を添加すれ
ばより効果的にグラフト反応させることができる。有機
過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、1,1
−ビス(tert−ブチルパーオキシ)−3,3,5−
トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス
(tert−ブチルパーオキシ)バレイト、tert−
ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイ
ド、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、ビス
(tert−ブチルパーオキシ)、ビス(tert−ブ
チルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジ
メチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)
ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert
−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、tert−ブチル
パーオキシクメンなどが挙げられる。有機過酸化物の添
加量は、スチレン系ブロック共重合体100重量部に対
して0.001〜1重量部が好ましい。
【0031】変性スチレン系ブロック共重合体(D) の添
加量は半田耐熱性の改良効果から半導体封止用エポキシ
組成物中0.1〜10重量%以下が好ましく、1〜6重
量%が特に好ましい。
【0032】また、本発明の半導体封止用エポキシ組成
物にはスチレン系ブロック共重合体を添加するこことが
できる。その添加量は10重量%以下が好ましい。ま
た、変性スチレン系ブロック共重合体(D) およびスチレ
ン系ブロック共重合体はあらかじめ粉砕、架橋その他の
方法により粉末化して用いてもよい。変性スチレン系ブ
ロック共重合体(D) およびスチレン系ブロック共重合体
の配合は任意の手順を用いることができる。例えば、あ
らかじめエポキシ樹脂(A) または硬化剤(B) と溶融混合
した後その他の成分を配合する方法、エポキシ樹脂(A)
、硬化剤(B) 、充填剤(C) およびその他の成分と同時
に配合する方法などが挙げられる。
【0033】本発明における無機イオン交換体(E) は、
下記式(I) に表せるものである。
【0034】 Mx y (NO3 z (OH)w ・nH2 O………(I) (Mは1種あるいは2種以上の3〜5価の遷移金属、x
=1〜5、y=1〜7、z=0.2〜3.0、w=0.
2〜3.0、n=0〜2を示す。) 上記式(I) において、3〜5価の遷移金属Mの好ましい
具体例としては、リン、ひ素、アンチモン、ビスマス、
アルミニウム、ガリウム、インジウムなどを上げること
ができ、なかでも、アンチモンとビスマスの組合せが、
高温信頼性の点で好ましく用いられる。
【0035】本発明で使用する無機イオン交換体(D) の
好ましい具体例としては、Sb2 Bi1.4 6.4 (NO
3 0.4 (OH)0.95・0.5H2 O、Sb2 Bi1.2
6. 2 (NO3 0.4 (OH)0.8 ・2H2 O、Sb2
Bi0.4 6 (NO3 0.4(OH)0.8 ・2H2 O、
Sb2 Bi3.0 6 (NO3 0.4 (OH)0.8 ・2H
2 O、Sb2 Bi1.2 10(NO3 0.4 (OH)0.8
・2H2 O、Sb2 Bi1.2 6 (NO3 0.4 (O
H)4.0 ・2H2 O、Sb2 Bi1.2 6 (NO3
4.0 (OH)0.8 ・2H2 O、Sb2 Bi1.2 6 (N
3 0.8 (OH)0.8 ・4H2 Oなどが挙げられる。
【0036】無機イオン交換体(E) の添加量は、全体の
0.02〜30重量%であり、好ましくは0.1〜4重
量%である。
【0037】本発明において、充填剤(C) をシランカッ
プリング剤、チタネートカップリング剤などのカップリ
ング剤であらかじめ表面処理することが、信頼性の点で
好ましい。カップリング剤としてエポキシシラン、アミ
ノシラン、メルカプトシランなどのシランカップリング
剤が好ましく用いられる。
【0038】他に、ハロゲン化エポキシ樹脂などのハロ
ゲン化合物、またはリン化合物などの難燃剤、三酸化ア
ンチモンなどの難燃助剤、カーボンブラック、酸化鉄な
どの着色剤、シリコーンゴム、変性ニトリルゴム、変性
ポリブタジエンゴム、ポリエチレンなどの熱可塑性樹
脂、長鎖脂肪酸、長鎖脂肪酸の金属塩、長鎖脂肪酸のエ
ステル、長鎖脂肪酸のアミド、パラフィンワックス、シ
リコーンオイルなどの離型剤および有機化酸化物などの
架橋剤を任意に添加することができる。
【0039】本発明の半導体封止用エポキシ組成物は溶
融混練することが好ましく、例えばバンバリーミキサ
ー、ニーダー、ロール、単軸もしくは2軸の押出機およ
びコニーダーなどの公知の混練方法を用いて溶融するこ
とにより製造される。
【0040】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。
【0041】実施例1〜7、比較例1〜5 表1および表2に示した配合成分原料を表3に示す組成
でミキサーによってドライブレンドした。これを、バレ
ル温度90℃の2軸押出機を用いて溶融混練後、冷却、
粉砕してエポキシ組成物を製造した。この組成物の物性
を次の方法によって測定した。
【0042】ばり(レジンフラッシュ):フラッシュ測
定金型を用いて金型間の隙間0μmでの透明バリ(レジ
ンフラッシュ)の長さを測定した。
【0043】成形は、低圧トランスファー成形法により
175℃×2分の条件で成形し、180℃×5時間の条
件でポストキュアーした。
【0044】半田耐熱性:44pinQFPを成形し、
85℃85%RHで加湿後260℃に加熱した半田浴に
10秒間浸漬し、超音波探傷機を用いてチップと樹脂の
界面の剥離の有無を調べ、故障率として、剥離の発生し
たQFPの割合を求めた。
【0045】耐湿信頼性(PCT):表面にAI蒸着し
た模擬素子を搭載した48pinQFPを用いて143
℃/100%RHのPCT条件下で、AI配線の断線を
故障として累積故障率50%になる時間を求め、寿命と
した。
【0046】耐湿信頼性(PCBT):模擬素子を搭載
した80pinQFPを用いて125℃/85%RH、
バイアス電圧10VでUSPCBTを行い、累積故障率
50%になる時間を求め、寿命とした。
【0047】以上の評価結果を表4に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【表3】
【0051】
【表4】
【0052】変性スチレン系ブロックコポリマーを含ん
だ実施例1〜7、比較例1の成形性と半田耐熱性が優れ
ていることが分かる。
【0053】変性スチレン系ブロックコポリマーと無機
イオン交換体を含んだ実施例の耐湿信頼性は優れている
ことが分かる。
【0054】
【発明の効果】本発明による半導体封止用エポキシ組成
物は成形性、半田耐熱性に優れ、耐湿信頼性にも優れる
ことから工業的に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 23/31

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ樹脂(A) 、硬化剤(B) 、充填剤
    (C) 、変性スチレン系ブロック共重合体(D) および無機
    イオン交換体(E) を必須成分として含有してなる樹脂組
    成物であって、前記無機イオン交換体(E) が下記一般式
    (I) で表される構造の無機化合物であって組成物全体の
    0.02〜30重量%であり、前記充填剤(C) が全体の
    60〜95重量%であり、さらに前記変性スチレン系ブ
    ロック共重合体(D) がスチレン系ブロック共重合体に不
    飽和カルボン酸またはその誘導体を共重合またはグラフ
    ト反応させたものであることを特徴とする半導体封止用
    エポキシ組成物。 Mx y (NO3 z (OH)w ・nH2 O………(I) (式中、Mは1種あるいは2種以上の3〜5価の遷移金
    属、x=1〜5、y=1〜7、z=0.2〜3.0、w
    =0.2〜3.0、n=0〜2を各々示す。)
JP19033692A 1992-07-17 1992-07-17 半導体封止用エポキシ組成物 Pending JPH0632869A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19033692A JPH0632869A (ja) 1992-07-17 1992-07-17 半導体封止用エポキシ組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP19033692A JPH0632869A (ja) 1992-07-17 1992-07-17 半導体封止用エポキシ組成物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0632869A true JPH0632869A (ja) 1994-02-08

Family

ID=16256502

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP19033692A Pending JPH0632869A (ja) 1992-07-17 1992-07-17 半導体封止用エポキシ組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0632869A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR950011902B1 (ko) 반도체 장치 캡슐 봉입 에폭시 수지 조성물
JP3116577B2 (ja) 半導体封止用エポキシ組成物
JP3649535B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2503067B2 (ja) エポキシ組成物
JP4348775B2 (ja) エポキシ系樹脂組成物
JP2541712B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH07242799A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2867471B2 (ja) 樹脂組成物
JP3018584B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP3147402B2 (ja) 半導体封止用エポキシ組成物
JP3116563B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2001114994A (ja) エポキシ系樹脂組成物および半導体装置
JP2505452B2 (ja) 半田耐熱性エポキシ樹脂組成物
JPH0632869A (ja) 半導体封止用エポキシ組成物
JPH0625511A (ja) 半導体封止用エポキシ組成物
JP3413923B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
JP3220998B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JPH02218735A (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP3451710B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および樹脂封止型半導体装置
JP3451690B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP3092184B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH04306224A (ja) エポキシ樹脂組成物
JP2689805B2 (ja) 半導体封止用エポキシ樹脂組成物
JP2955012B2 (ja) エポキシ樹脂組成物
JPH0632870A (ja) 半導体封止用エポキシ組成物