JPH0632867A - ノボラック−エポキサイド球状樹脂 - Google Patents

ノボラック−エポキサイド球状樹脂

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JPH0632867A
JPH0632867A JP21364792A JP21364792A JPH0632867A JP H0632867 A JPH0632867 A JP H0632867A JP 21364792 A JP21364792 A JP 21364792A JP 21364792 A JP21364792 A JP 21364792A JP H0632867 A JPH0632867 A JP H0632867A
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JP
Japan
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epoxide
resin
spherical
globular
novolak
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Withdrawn
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JP21364792A
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Inventor
Masahiro Hagiwara
正弘 萩原
Tsunetoshi Honda
常俊 本田
Akira Nishihara
明 西原
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 フェノールとホルムアルデヒドとを球状の
ノボラック型縮合物とした後にエポキサイドを反応させ
三次元架橋構造としたことを特徴とするノボラック−エ
ポキサイド球状樹脂。 【効果】 本発明により得られるノボラック−エポキサ
イド球状樹脂では、エポキサイドがノボラック樹脂と反
応して三次元架橋を形成している。このため、曲げ強さ
が改善されて割れの発生がなくなる。さらに、エポキサ
イドとの反応によってノボラック樹脂中のフェノール性
水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化性、耐アルカ
リ薬品性が向上するとともに、単位重量当たりの水酸基
の数が減少するため吸水率が小さくなり、金属被覆後の
腐食の発生が抑えられる。したがって、これを導電体の
コア材として用いることにより、信頼性の高い導電フィ
ラーを得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ノボラック−エポキサ
イド微小球状樹脂に関する。本発明の球状樹脂は、液晶
と駆動回路との間の接続に用いる異方性導電膜の導体材
料や、シリコンチップのバンプレス接合に用いられる導
体材料として利用される金属被覆球状樹脂のコア材とし
て特に有用である。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイ装置において、液晶パ
ネルの透明電極と液晶駆動回路の銅箔電極を接続するた
めのコネクタとして異方性導電膜が用いられている。こ
れは、球状の導体材料を接着剤に均一に単分散させたも
ので、電極間に挟んで熱圧着される。電極部の銅箔の厚
みにより導体材料が圧縮されて電極と接触することによ
り、厚み方向には導電性があり、面方向には導電性がな
い。即ち、導電性に異方性を有する膜となり、高密度の
接触が可能となる。上記導体材料としては、従来、ハン
ダ、ニッケル等の金属粒子が用いられていたが、粒子の
微細化・均一化が困難で高密度接続に対応できない上
に、硬くて弾性が乏しいために安定した接続が得られず
信頼性に欠けるという問題があった。これらの問題を解
決するため、球状樹脂に湿式めっきによって金属を被覆
したものを導体材料として使用することが試みられてい
る。この目的に使用可能な樹脂は被覆した金属との密着
性に優れ、適当な弾性と硬さを有したものでなければな
らない。しかし、ほとんどの樹脂は金属との密着性が悪
く、熱圧着により押し潰されて金属被膜が破れたり、剥
離したりすることによりショートや導電不良が発生し信
頼性に問題があった。こうした目的に適う樹脂としては
フェノール系の樹脂が考えられる。しかし、フェノール
樹脂はやや脆いため割れが発生しやすく、アルカリに侵
され易い。また、分子中に多数のフェノール性水酸基を
含むフェノール樹脂は、吸水率が大きく、めっき後に金
属被覆の腐食が発生して問題となることがあった。
【0003】
【発明の目的】本発明は、上記の問題点に鑑み、金属と
の密着性に優れ、適当な弾性と硬さを有し、しかも吸水
率が小さく薬品にも安定な、信頼性の高い球状樹脂を提
供することを目的とする。
【0004】
【問題解決に至る知見】発明者らは上記目的を達成する
手段について検討した。そして、フェノールとホルムア
ルデヒドとを用いて微小球状樹脂を製造し、これにエポ
キサイドを用いて三次元架橋処理を施したものが、上記
すべての課題を満たすことを見出し本発明を完成するに
至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、
フェノールとホルムアルデヒドとを球状のノボラック型
縮合物とした後にエポキサイドを反応させ三次元架橋構
造としたことを特徴とするノボラック−エポキサイド球
状樹脂が与えられる。ノボラック型縮合物は、公知のよ
うに、酸触媒の存在下にフェノールとホルムアルデヒド
とをゆるやかに加熱して反応させることにより得られ
る。ここでフェノールとしては、フェノール性水酸基を
含有する化合物のいずれも使用することができる。ホル
ムアルデヒドは、ホルマリン、パラホルムアルデヒドの
いずれのかたちでも使用することができる。ノボラック
生成に使用される酸触媒としては、例えば、塩酸、シュ
ウ酸等が挙げられる。
【0006】球状のノボラックを得るためには、酸触媒
とホルムアルデヒド、好ましくはホルマリンの混合物に
フェノールを添加して攪拌しながら反応させる。球状ノ
ボラックを得るための典型的な反応手順は、具体的には
以下のとおりである。水性媒体中のホルムアルデヒド、
酸触媒を攪拌下にホルムアルデヒドに対して重量比1〜
20のフェノールを滴下しながら、80〜90℃まで4
〜8時間で徐々に昇温し、80〜90℃で1〜2時間反
応させる。反応温度80℃以下では生成物の融着が起こ
り易く、90℃以上では好適な粒度分布が得られにくい
ため好ましくない。好適な粒度分布を得るために、ポリ
ビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴム、グアーゴ
ムなどの添加剤を添加することが好ましい。これらの添
加剤によって、ノボラツク粒子同志の接着が防止され
る。また、所望の平均粒径のものを得るために攪拌速度
を調節してもよい。上記の反応により、軟化点が60〜
70℃程度の球状ノボラックが得られる。
【0007】得られた球状ノボラックは熱可溶性で溶剤
に可溶な二次元架橋構造物で、これにエポキサイドを反
応させ、三次元架橋構造物とすることにより、不溶不融
性の樹脂となる。球状ノボラックとエポキサイドとの反
応手順は、以下のように行なうことができる。水性媒体
中またはエタノール等の極性溶媒中の球状ノボラックに
対して重量比1〜5のエポキサイド(例えば、エピクロ
ルヒドリン)を攪拌下に球状ノボラツクを投入し、40
〜90℃で5〜30時間反応させる。反応温度40℃以
下では架橋反応が進行せず、90℃以上では球状ノボラ
ックが融着するため好ましくない。好適な分散性を得る
ために、ポリビニルアルコール、ゼラチン、アラビアゴ
ム、グアーゴムなどの添加剤を添加することが好まし
い。ノボラックの架橋に使用されるエポキサイドは、エ
ポキサイド基またはこれと同等の基を有するものであれ
ば良い。例えば、スチレンオキサイド、オクテンオキサ
イド、エピクロロヒドリン等が用いられる。
【0008】球状樹脂を異方性導電膜中に使用する場合
には、一次粒子の平均粒径が1〜30μmで、平均粒径
の±30%の粒径範囲に少なくとも70%以上の一次粒
子が存在しなければならない。一次粒子の粒径が1μm
より小さいと、凝集しやすく単分散しにくいので導電膜
に十分な異方性が得られない。また、30μmより大き
くてもファインピッチ化に対応できないため好ましくな
い。また、平均粒径の±30%の粒径範囲に少なくとも
70%以上の一次粒子が存在しないと、やはり凝集しや
すく単分散しにくいので導電膜等の用途に適さない。
【0009】
【発明の効果】本発明により得られるノボラック−エポ
キサイド球状樹脂では、エポキサイドがノボラック樹脂
と反応して三次元架橋を形成している。このため曲げ強
さが改善されて割れの発生がなくなる。さらに、エポキ
サイドとの反応によってノボラック樹脂中のフェノール
性水酸基がエーテル化するために、耐熱酸化性、耐アル
カリ薬品性が向上するとともに、単位重量当たりの水酸
基の数が減少するため吸水率が小さくなり、金属被覆後
の腐食の発生が抑えられる。したがって、これを導電体
のコア材として用いることにより、信頼性の高い導電フ
ィラーを得ることができる。
【0010】以下、実施例により本発明を具体的に説明
する。
【実施例1】シュウ酸30gを37%ホルマリン500
mLに溶解し、これにフェノール650mL、アラビア
ゴム80gを加え攪拌しながら90℃まで5時間で加熱
した。90℃に達した時点で10%塩酸40mLを加
え、90℃に保ったまま1時間攪拌を続けた。得られた
球状ノボラック樹脂を系から取り出して水洗した。エピ
クロロヒドリン75重量%と水25重量%からなる混合
液を共沸、凝集させ、上層(7重量%エポクロロヒドリ
ン水溶液)のみを10Kg用意し、これにアラビアゴム
120gを添加し、先の球状ノボラック樹脂を分散、攪
拌しながら80℃に加熱して8時間保持した。得られた
ノボラック−エポキサイド球状樹脂を系から取り出して
水洗、乾燥した。収量は968gで、粒度は12μm、
23%をピークに1〜28μmの範囲に分布していた。
これをダミーのガラスビーズと共に超音波分級器にか
け、10±1μmに分級した。収量は83%で、10±
1μmの範囲に93%以上の球状樹脂が存在していた。
【実施例2】シュウ酸28gを37%ホルマリン350
mLに溶解し、これにフェノール1900mL、ゼラチ
ン200gを加え攪拌しながら90℃まで7時間で加熱
し、90℃に保ったまま1時間攪拌を続けた。得られた
球状ノボラック樹脂を系から取り出して水洗した。エピ
クロロヒドリン2000gをエタノールに溶解させ、こ
れにゼラチン300gを添加し、先の球状ノボラック樹
脂を分散、攪拌しながら50℃に加熱して24時間保持
した。得られたノボラック−エポキサイド球状樹脂を系
から取り出して水洗、乾燥した。収量は2936gで、
粒度は13μm、21%をピークに1〜31μmの範囲
に分布していた。これをダミーのガラスビーズと共に超
音波分級器にかけ、10±1μmに分級した。収量は2
78g%で、10±1μmの範囲に93%以上の球状樹
脂が存在していた。
【0011】
【比較例】市販の球状フェノール樹脂を10±1μm
(存在率:91%以上)に分級した。実施例1、2で得ら
れた10±1μmの粒径のノボラック−エポキサイド球
状樹脂と比較するため、無電解めっきを施して水洗、乾
燥後、大気中に10日間放置した。これらの表面を走査
型電子顕微鏡で観察したところ、実施例1、2ではシ
ミ、フクレ等の異常は見られなかったが、比較例ではピ
ンホールからの液の滲み出しによる黒ずんだシミが見ら
れた。また、これらを1gずつ取り分け断面積1cm2の電
極に挟み、10kg/cm2の圧力を加えながら抵抗を測
定した結果、実施例1、2ではいずれも10-4Ω・cm
オーダーの体積抵抗率を示したが、比較例では10-3
ーダーと1桁高い体積抵抗率を示した。更に、圧力を1
00kg/cm2 まで高くしたところ、実施例1、2では
いずれも10-4Ω・cmオーダーの体積抵抗率を保ち、
圧力を高くしたことによる変化は見られなかったが、比
較例ではフェノール樹脂の割れが発生したために比較例
では10-1オーダーまで体積抵抗率が高くなった。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェノールとホルムアルデヒドとを球状
    のノボラック型縮合物とした後にエポキサイドを反応さ
    せ三次元架橋構造としたことを特徴とするノボラック−
    エポキサイド球状樹脂。
  2. 【請求項2】 一次粒子の平均粒径が1〜30μmで、
    平均粒径の±30%の粒径範囲に少なくとも70%以上
    の一次粒子が存在することを特徴とする請求項1のノボ
    ラック−エポキサイド球状樹脂。
JP21364792A 1992-07-17 1992-07-17 ノボラック−エポキサイド球状樹脂 Withdrawn JPH0632867A (ja)

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