JPH0632845U - バタフライバルブ - Google Patents
バタフライバルブInfo
- Publication number
- JPH0632845U JPH0632845U JP7354192U JP7354192U JPH0632845U JP H0632845 U JPH0632845 U JP H0632845U JP 7354192 U JP7354192 U JP 7354192U JP 7354192 U JP7354192 U JP 7354192U JP H0632845 U JPH0632845 U JP H0632845U
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- Japan
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高温流体のライン、あるいは摩耗性の高い粉
体、スラリー等の固形物を含むラインでも十分に使用に
耐え、かつシール性に優れたバタフライバルブを提供す
る。 【構成】 内周面にメタルシート設置部を有するバルブ
本体と、このバルブ本体内にステムによって回動可能に
収容された金属製弁体と、前記バルブ本体と前記金属製
弁体との間に介在されたメタルシートとを備えてなるバ
タフライバルブである。この金属製弁体とメタルシート
との少なくとも接触する各表面のいずれか一方に窒化処
理が施され、これらの両表面間のビッカース硬度(H
v)の差が800以上である。
体、スラリー等の固形物を含むラインでも十分に使用に
耐え、かつシール性に優れたバタフライバルブを提供す
る。 【構成】 内周面にメタルシート設置部を有するバルブ
本体と、このバルブ本体内にステムによって回動可能に
収容された金属製弁体と、前記バルブ本体と前記金属製
弁体との間に介在されたメタルシートとを備えてなるバ
タフライバルブである。この金属製弁体とメタルシート
との少なくとも接触する各表面のいずれか一方に窒化処
理が施され、これらの両表面間のビッカース硬度(H
v)の差が800以上である。
Description
【0001】
本考案は、金属製弁体とメタルシートとが直接に接触するメタルタッチタイプ のバタフライバルブに関する。
【0002】
通常、バタフライバルブにおいて、その金属製弁体に密着して流体をシールす るシートは、ゴムあるいはプラスチック等の弾性体製である。ところが、高温流 体のライン、あるいは摩耗性の高い粉体、スラリー等の固形物の混入ラインにお いては、弾性体製シートは摩耗し、また高温での使用が不可能であるため、前記 従来の弾性体製シートを備えたバタフライバルブは使用されない。
【0003】 このような場合、金属製弁体とメタルシートとを備えたメタルタッチタイプの バタフライバルブが使用される。この耐食性、耐熱性、耐摩耗性を改善するため 、例えば金属製弁体に複合ニッケルメッキあるいはコバルトメッキを施したもの が提案されたが、このような弁体は、メタルシートとの相対的な動摩擦のくり返 しによってメッキ部が剥離し、また基本的には最大で350℃までの温度の流体 にしか使用できない。そこで、金属製弁体にニッケル合金を溶射したメタルタッ チタイプのバタフライバルブが提案されている。
【0004】
しかしながら、メタルタッチタイプのバタフライバルブにおいて、金属製弁体 に溶射によってニッケル合金表面を形成した場合には、弁体表面が凹凸になりや すいため、弁体表面に仕上げ加工を施す必要がある。しかし、ニッケル合金表面 は硬いため、弁体の表面仕上げ加工の精度が悪くなり、弁体のシール性が不十分 となりやすいという問題点がある。 本考案は、高温流体のライン、あるいは摩耗性の高い粉体、スラリー等の固形 物を含むラインでも十分に使用に耐え、かつシール性に優れたバタフライバルブ を提供することを目的とする。
【0005】
本考案のバタフライバルブは、内周面にメタルシート設置部を有するバルブ本 体と、このバルブ本体内にステムによって回動可能に収容された金属製弁体と、 前記バルブ本体と前記金属製弁体との間に介在されたメタルシートとを備えてな るバタフライバルブにおいて、前記金属製弁体と前記メタルシートとの少なくと も接触する各表面のいずれか一方に窒化処理が施され、これらの両表面間のビッ カース硬度(Hv)の差が800以上、好ましくは1000以上であることを特 徴とする。 本考案のバタフライバルブにおいて、金属製弁体の表面のみに窒化処理が施さ れているものが基本であるが、バルブの開閉頻度が少ない場合には、価格の点か ら、メタルシートの表面のみに窒化処理が施されているバタフライバルブが好ま しい。 また、バタフライバルブの腐食を防止し耐久性の向上を図るため、金属製弁体 及びメタルシートの各接触表面以外の表面、およびバルブ本体及びインサートの 表面、特に内周表面にも窒化処理を施すのが好ましい。
【0006】 バルブの開閉頻度が多い等の場合には、少なくともメタルシートに接触する金 属製弁体の表面に窒化処理が施され、かつ金属製弁体に接触するメタルシートの 表面にはステライトで盛り金が施されて、金属製弁体の窒化処理表面とメタルシ ートのステライト盛り金表面との間のビッカース硬度(Hv)の差が800以上 であること、特に1000以上であることが好ましい。
【0007】 金属製弁体あるいはメタルシートの素材は通常、オーステナイト系ステンレス 鋼等の鋼材であり、この表面に施す窒化処理はイオン窒化処理法、タフトライド 処理法、ガス窒化処理法等により行うことができるが、処理表面の平滑度、コス ト面等からガス窒化処理法が好ましい。 本考案のバタフライバルブにおける金属製弁体あるいはメタルシートには、窒 化処理によって、10〜100μm、好ましくは20〜50μmの硬化層が形成 される。これらの窒化処理表面の硬度は、Hv1100以上、好ましくはHv1 400以上である。
【0008】
以下に、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は、本考案の一実施例のバタフライバルブの斜視図である。図2は、本考 案の一実施例のバタフライバルブにおける金属製弁体とメタルシートとの接触部 を拡大して示す、部分断面図である。 図1に示すバタフライバルブは、基本的に、バルブ本体1と金属製弁体2とメ タルシート3とから構成されている。
【0009】 バルブ本体1は円筒状であり、その内周の一方の側端部には弁体止め4が設け られており、内周の他の側端部にはメタルシート3を設置して固定するインサー ト5が取り付けられている。円筒状のバルブ本体内には、金属製弁体2が、その 外周表面がメタルシート3の内周表面に接触するように、収容されている(図2 参照)。 バルブ本体内周部の弁体止め4とインサート5との間に設置されたメタルシー ト3は、バルブ本体1と金属製弁体2との間に介在することになる。 金属製弁体2はステム6に連結され、ハンドル7によりステム6を介して回転 されることにより、金属製弁体2が開閉して流体の流れが制御される。
【0010】 前記金属製弁体2は、メタルシート3と接触する弁体の鋼材表面に、あらかじ め焼入れ、焼きもどし、次いで鏡面仕上げ等の表面加工が施された後、真空炉中 、500〜570℃でアンモニアガスが送入されて、拡散窒化処理が行われたも のである。金属製弁体2の表面には、Hv1420の窒化された硬化層20〜5 0μmが形成されている。 メタルシート3の鋼材表面硬度はHv350であるので、前記窒化処理された 金属製弁体表面のビッカース硬度との差は1070である。
【0011】 前記バタフライバルブの他の態様として、スラリー等による浸食が発見しやす く、バルブの開閉頻度が多い場合には、前記メタルシート3は、金属製弁体と接 触するメタルシートの鋼材表面にステライトの硬化層が設けられたもの、すなわ ち、約30%クロム、20%タングステン、0.1〜0.3%炭素、残部コバル トの合金(ステライト)が前記鋼材の表面に溶着されて、厚さ3mm以上の硬化 層が形成されたものであることが好ましい。 前記バタフライバルブのさらに他の態様として、金属製弁体とメタルシートと の接触部が、例えば図3に示すようなものも好ましい。
【0012】
以上説明した通り、本考案のバタフライバルブにおいては、その金属製弁体と メタルシートとの少なくとも接触する各表面のいずれか一方に窒化処理が施され 、硬化層が形成されているので、その耐食性、耐摩耗性が向上し、特に350℃ 以上の高温腐食性流体のライン、あるいは摩耗性の高い粉体、スラリー等の固形 物混入ラインでも、長期間の使用に耐え得る。 また本考案によれば、金属製弁体、メタルシートの表面のいずれか一方に、鏡 面仕上げが施された後に窒化処理が施され、それらの間のビッカース硬度の差が 800以上とされることによって、その表面粗度は処理前と変わらず、したがっ てシール性を低下させることもない。
【図1】 本考案の一実施例のバタフライバルブの斜視
図である。
図である。
【図2】 本考案の一実施例のバタフライバルブにおけ
る、金属製弁体とメタルシートとの接触状況を示す、部
分断面図である。
る、金属製弁体とメタルシートとの接触状況を示す、部
分断面図である。
【図3】 本考案の他の一実施例のバタフライバルブに
おける、金属製弁体とメタルシートとの接触状況を示
す、部分断面図である。
おける、金属製弁体とメタルシートとの接触状況を示
す、部分断面図である。
1 バルブ本体 2 金属製弁体 3 メタルシート
Claims (2)
- 【請求項1】 内周面にメタルシート設置部を有するバ
ルブ本体と、このバルブ本体内にステムによって回動可
能に収容された金属製弁体と、前記バルブ本体と前記金
属製弁体との間に介在されたメタルシートとを備えてな
るバタフライバルブにおいて、 前記金属製弁体と前記メタルシートとの少なくとも接触
する各表面のいずれか一方に窒化処理が施され、これら
の両表面間のビッカース硬度(Hv)の差が800以上
であること、を特徴とする前記バタフライバルブ。 - 【請求項2】 内周面にメタルシート設置部を有するバ
ルブ本体と、このバルブ本体内にステムによって回動可
能に収容された金属製弁体と、前記バルブ本体と前記金
属製弁体との間に介在されたメタルシートとを備えてな
るバタフライバルブにおいて、 少なくとも前記メタルシートに接触する前記金属製弁体
の表面に窒化処理が施され、かつ前記金属製弁体に接触
する前記メタルシートの表面にさらにステライトで盛り
金が施され、金属製弁体の窒化処理表面とメタルシート
のステライト盛り金表面との間のビッカース硬度(H
v)の差が800以上であること、を特徴とする前記バ
タフライバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992073541U JP2598215Y2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | バタフライバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992073541U JP2598215Y2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | バタフライバルブ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0632845U true JPH0632845U (ja) | 1994-04-28 |
JP2598215Y2 JP2598215Y2 (ja) | 1999-08-03 |
Family
ID=13521205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992073541U Expired - Fee Related JP2598215Y2 (ja) | 1992-09-30 | 1992-09-30 | バタフライバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2598215Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3396219A1 (en) * | 2017-04-28 | 2018-10-31 | Ratier-Figeac SAS | Valves |
-
1992
- 1992-09-30 JP JP1992073541U patent/JP2598215Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP3396219A1 (en) * | 2017-04-28 | 2018-10-31 | Ratier-Figeac SAS | Valves |
US10746322B2 (en) | 2017-04-28 | 2020-08-18 | Ratier-Figeac Sas | Fluid flow control valves |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2598215Y2 (ja) | 1999-08-03 |
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Legal Events
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