JP3947051B2 - ボール弁用弁体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明はメタルタッチ型のボール弁に係り、具体的にはシートリングとの摺動性を改善したボール弁用弁体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ボール弁は、弁体の開弁時に、管路と同じ断面形状の流路が確保されるため、流れがストレートで圧力損失が少なく、固形物の管路輸送時にも障害にはならないなどの利点があり、流体のみならず、粉体等の固形物の輸送管路にも用いられている。
【0003】
(a)(b)は、このメタルタッチ型ボール弁の一例(2方弁)を示したもので、弁箱1の両端に流体の出入り口となる開口部2、2に通じた弁室3内にボール形の弁体4が収納され、前記両側の開口部2、2から弁室3にかけて、シートリング5、5がそれぞれ収納され、このシートリング5、5の内端面が、弁体4に摺接するようになっている。
【0004】
各シートリング5、5は、前記開口部2、2に螺合した押えリング6により、押圧ばね7を介して、ボール状の弁体4に押圧されている。
【0005】
弁箱1の弁室3の上方の開口部8は、ボンネット9により閉塞され、弁体4に一体に設けた弁軸10が、水密性を保持して、ボンネット9を貫通して上方に延び、その先端に、弁体4の操作レバー11に嵌合する角柱部10aが設けられている。弁体4の底面中心には小軸12が突設され、弁室3の底面に設けた軸受孔13に挿入されている。
【0006】
前記弁体4には、その両側にシートリング5、5の内端面5aの内径に合致する口径の弁孔14が設けられている。そして、シートリング5、5の内端面5a、5aが、この弁孔14の両端の擦り合わせ部4aに押圧された状態で開弁状態となり、前記操作レバー11により、弁軸10を介して弁体4を90°回転させて、シートリング5、5の各内端面5aが、弁体4の閉塞面の擦り合わせ部4bに押圧されて閉弁状態となる。
【0007】
前記弁体4およびシートリング5は、耐食性や耐熱性の面から、いずれもステンレス鋼で形成されており、弁体4の開閉に伴って、弁体4とシートリング5とは摺動するため、ステンレス鋼どうしでは齧りを生じ、また、粉体輸送時には侵食が生じる。このため、耐摩耗性、耐食性等の向上を目的として、また、摺動する互いの部材に硬度差を付けて齧りを防止するために、弁体4には、硬質クロムメッキまたは自溶性合金の溶射などの表面硬化処理が施され、シートリング5の内端面5aには、ステライトなどの硬質合金の肉盛による表面硬化処理が行われていた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、弁体4の開閉に伴い、弁体4とシートリング5の内端面5aとは摺動するために、弁体4およびシートリング5に前記の表面硬化処理を施しても、弁体4の開閉回数(作動回数)が増加するにつれて、弁体4とシートリング5との摺動性が低下してきて、弁体4の開閉に要する弁体開閉トルクが上昇し、弁体4とシートリング5とがともに金属で形成されたメタルタッチ型のボール弁であるため、局所的に金属接触を起こして弁体4とシートリング5とがきしみ、弁体4の回転が途中で止まってしまう場合がある。
【0009】
このため、摺動抵抗を低下させるために、弁体4とシートリング5との摺動面に潤滑油を塗布しても、管路を流れる流体が、吸湿性や脱脂性の高い流体の場合、または熱風のように摺動面をドライにさせるような流体である場合には、潤滑効果が消失してしまう。また、油分や不純物の混入が許容されない流体、または粉体を管路輸送する場合には潤滑油を使用できないため、上記のような摺動性の低下を改善できないという問題があり、ボール弁の寿命の低下を来していた。
【0010】
そこで、この発明の課題は、弁体とシートリングとの摺動性を改善し、潤滑剤を付与しなくても、長期にわたって弁体トルクが安定する、寿命の長いメタルタッチ型のボール弁用の弁体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、この発明では以下の構成を採用したのである。
【0012】
即ち、弁箱内の弁室に収納されるボール形の弁体であって、該弁体に設けた弁孔が流路の出入り口に嵌合されたシートリングと合致して開弁状態となり、その状態から所要角度回転して閉弁状態又は流路切替え状態となるにボール弁用弁体において、前記弁体の表面に硬質合金の溶射処理による溶射皮膜を形成し、その溶射皮膜にフッ素樹脂のコーティング層を形成し、このコーティング層の一部を前記溶射皮膜のポーラス部に浸入付着せしめた構成としたのである。
【0013】
このように構成すれば、弁体表面に形成された多孔質の金属溶射皮膜の表層のポーラス部(即ち、溶射皮膜の表面に存在する多孔質部)の無数の孔内部に、摩擦係数が小さく、摺動性に優れたフッ素樹脂が浸入付着してコーティング層が形成されるため、弁体の作動時に自己潤滑性が発揮される。また、そのコーティング層の一部は金属溶射皮膜のポーラス部に侵入付着しているため剥離し難く、長期にわたりコーティング層が維持される。このため、無潤滑下で作動回数が増加しても弁体トルクが安定し、長期にわたり組み立て時の初期状態を維持する。
【0014】
前記ボール形の弁体の表面に溶射される硬質合金として自溶性合金を用いることが望ましい。ボール形の弁体に溶射する硬質合金として、ニッケル基やコバルト基の合金にホウ素や珪素を添加した自溶性合金を用いると、溶射後の加熱処理により、微細で、高融点の化合物が均一に分布した組織の、高硬度で耐摩耗性に優れ、ステンレス鋼などの弁体素地への溶着が良好なものとなる。その他の硬質合金としてHCr(硬質クロムメッキ)を用いることができる。
【0015】
また、シートリングの内端面に設けるステライトなどの肉盛用合金との硬度差も存在するために、前述の齧りの発生も防止することができる。
【0016】
なお、前記弁体の表面への溶射処理後に、その溶射皮膜にブラスト処理を施し、その後フッ素樹脂のコーティングを行うことが望ましい。
【0017】
このように、溶射皮膜にサンドブラストなどのブラスト処理を行うと、溶射皮膜表層のポーラス部の凹凸が増幅されるため、フッ素樹脂が浸入して付着しやすくなり、また、フッ素樹脂がこの表面の凹凸部にかみ合うように付着するので、コーティング層の密着性が向上する。
【0018】
また、前記シートリングが密着される弁体の一部に前記フッ素樹脂のコーティング層を剥離し溶射皮膜が露出した擦り合わせ部を形成し、該擦り合わせ部において前記溶射皮膜のポーラス部に前記フッ素樹脂の一部を残存せしめた構成を採用することができる。
【0019】
上記の擦り合わせは、弁体とシートリングとの密着性を向上させるために行われるが、その擦り合わせによってフッ素樹脂のコーティング層が剥離されても、フッ素樹脂の一部が溶射皮膜のポーラス部に残存しているため、自己潤滑性が発揮される。
【0020】
また、前記擦り合わせ部以外の部分に形成された前記フッ素樹脂のコーティング層が、弁体の回転時に前記シートリングとの摺接部となり、該摺接部がフッ素樹脂の供給源となる構成をとることもできる。この構成によると、弁体が回転する際に摺接部のフッ素樹脂が摩耗され、その摩耗粉が摺動面に供給されるため、長期にわたり良好な自己潤滑性が発揮される。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施形態を添付の図1から図7に基づいて説明する。
【0022】
図1および図2に示すボール形の弁体4およびシートリング5は、いずれもステンレス鋼で形成されており、弁体4の表面には、ニッケル基などの自溶性合金が溶射されて、500μm程度の厚さの溶射皮膜15(図2参照)が形成されている。この溶射皮膜15上に、30μm程度の4フッ化エチレンなどのフッ素樹脂のコーティング層16が形成されている。前記シートリング5の内端面5aには、厚さ1.5mm程度のステライトの溶接肉盛層17が付与されている。
【0023】
前記弁体4に設けた弁孔14の両端部外周縁の擦り合わせ部4aと、シートリング5、5の内端面とが合致して開弁状態となり、この開弁状態から、操作レバー11(図9(a)参照)により弁軸10を約90°回転させて、シートリング5の内端面5aが弁体4の閉塞面の擦り合わせ部4bに合致すると閉弁状態となる。
【0024】
図3(a)から(f)は、前記ボール形の弁体4に、前記自溶性合金の溶射皮膜15と、この溶射皮膜15上に、前記フッ素樹脂のコーティング層16を形成する工程を示したものである。まず、ボール形の弁体4の素地表面にニッケル基などの自溶性合金がノズル21から噴出されて、溶射皮膜15が成膜され(工程(a))、弁体4の寸法精度を確保するために、まず、溶射皮膜15の表面を切削工具22により球面切削し(工程(b))、次いで、研削工具23により、球面研削を行い(工程(c))、その後に、フッ素樹脂を付着させやすくするために、砂粒25を吹付けるサンドブラスト処理を行って、溶射皮膜15の表層のポーラス部の凹凸の程度を増す(工程d)。この凹凸が増幅された溶射皮膜15の表面に、例えば、フッ素樹脂のエナメル液を一様にスプレー塗りした後焼成する(工程(e))。この過程で、フッ素樹脂は、溶射皮膜15の表面に開口した孔15aの内部に浸入付着し、この孔15aに浸入付着したフッ素樹脂が一種のアンカーのようになって、コーティング層16が形成される。そして、開弁状態でのシール性を向上させるため、弁体4の弁孔14の両端の外周縁とシートリング5の内端面とが擦り合わせが行われ(工程(f))、前述の擦り合わせ部4a(図1参照)が形成される。また、同様に閉弁状態でのシール性を向上させるため弁孔14の開口端から90°離れた位置においても行われ、前述の擦り合わせ部4bが形成される。各擦り合わせ部4a、4bにおいてはフッ素樹脂のコーティング層16が剥がれて、溶射皮膜が露出しその表面の孔15aにフッ素樹脂の一部が浸入付着した状態となる。
【0025】
なお、弁体4は、前記の擦り合わせ部4aと4bの間で両側のシートリング5,5と摺接しながら回転する。その回転の際に摺接する部分で擦り合わせ部4a、4b以外の部分を摺接面4cと称する。
【0026】
上記の擦り合わせ部4a、4bと摺接部4cの組織の状態を知るために、これらの部分を走査型電子顕微鏡(SEM)で観察したので、擦り合わせ部4aの部分のSEM写真を図4(a)に示し、摺接部分4cの部分のSEM写真を図4(b)に示す。
【0027】
図4(a)において、×印で示したa点は溶射皮膜15の孔15aの部分であり、その孔15aの内部が黒く見えているのが浸入付着したフッ素樹脂である。また、×印で示したb点は、擦り合せにより露出した溶射皮膜15部分である。図4(b)において×印とその近傍に黒い部分が広く現れている。この黒い部分はフッ素樹脂である。
【0028】
図5(a)から(c)は、前記のa点、b点及びc点の部分の成分をエネルギー分散型X線分析(EDX)による分析結果である。a点とc点においてはフッ素(F)のピークが認められるが、b点においては認められない。この分析結果から、擦り合わせ部4a、4bにおいては、露出した溶射皮膜15が露出しており、その溶射皮膜15のポーラス部の多数の複雑な形状の孔15aにフッ素樹脂が浸入付着していること、また、摺接部4cにおいては面的に拡がったフッ素樹脂のコーティング層16が存在することが確認された。
【0029】
図6(a)は、前記弁体4の擦り合わせ部4aにシートリング5の内端面5aが合致した開弁状態を示したものである。擦り合わせ部4aにおいては、フッ素樹脂のコーティング層16が剥離されて自溶性合金の溶射皮膜15が露出しているが、その露出部分のポーラス部の孔15aにフッ素樹脂16aが浸入付着しており、その面にシートリング5の内端面5aの溶接肉盛層17が接触している状況を示す。孔15a内のフッ素樹脂16aは、コーティングの際に浸入してコーティング層16のアンカーをなしていた部分が残留したものと認められるが、使用が進んだ状態では、フッ素樹脂の摩耗粉が後から浸入して付着する場合もあるが、いすれも弁体4の回転の潤滑作用に寄与する。
【0030】
図6(b)は、弁体4が回転した場合のシートリング5との摺接範囲を一点鎖線で示している。この摺接範囲には、前記擦り合わせ部4a、4bとこれら以外の摺接部4cが含まれる。この摺接部4cは擦り合わせは行われないので、コーティング層16はそのまま残留しているが、弁体4の回転に伴い次第に摩耗し、その摩耗粉が潤滑作用をなす。また、その一部が、擦り合わせ部4a、4bの孔15aに浸入付着する。
【0031】
このように、摺接部4cは、そのコーティング層16がフッ素樹脂の供給源となり、長期にわたり潤滑作用を発揮する一つの要因となっている。
【0032】
図8はトルク特性の比較実験結果である。同図は横軸に開閉往復1回を単位とする作動回数、縦軸に弁トルクを示す。(1)のグラフは前記実施形態のものであり「自溶性合金の溶射十フッ素樹脂コーティング」として示す。また、(2)は「自溶性合金の溶射」のみの場合、(3)は「硬質クロムメッキ処理」した場合を示す。(2)(3)は従来例である。
【0033】
上記の比較実験結果から明らかなように、従来の場合は作動回数が10000回到達前に弁トルクが急上昇するのに対し、前記実施形態の場合は50000回に達しても弁トルクが初期状態から殆ど上昇せず、安定した状態が保たれる。
【0034】
上述の実施形態において、シートリング5の内端面5aに耐摩耗性に優れたステライトの肉盛層17を設けており、このステライト肉盛層17と、弁体4のフッ素樹脂をコーティングした溶射皮膜15との間に硬度差が存在し、この硬度差は、前述の齧りを防止して、弁体4とシートリング5との摺動性の改善に寄与する。具体的な硬度の一例は次の通りである。自溶性合金溶射皮膜:Hv650、硬質クロムメッキ:Hv750、ステライト溶射肉盛:Hv450である。
【0035】
なお、以上の実施形態は2方弁について述べたが、3方弁、4方弁の場合でも同様のことが言える。図7(a)(b)は4方弁の場合を示す。この場合は、前述のような閉弁状態は存在せず、波線で示すように、弁体4が90°回転することにより流路の切替えが行われる。擦り合わせ部4aは2ケ所の弁孔14,14の各端部に形成される。
【0036】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、ボール弁の弁体に付与した高硬度で耐摩耗性に優れた硬質合金の溶射皮膜の上に、摺動性に優れたフッ素樹脂をコーティングしたので、このフッ素樹脂が溶射皮膜の表面のポーラス部に浸入付着して、自己潤滑作用を発揮する。これにより、弁体開閉トルクが初期状態から殆ど上昇せず、安定した状態が保たれ、弁体とシートリングとの摺動性が著しく改善される。
【0037】
また、シートリングの内端面に設けたステライトなどの耐摩耗性に優れた溶接肉盛層と、フッ素樹脂をコーティングした弁体の溶射皮膜との間に存在する硬度差も、齧りを防止して摺動性を改善するのに寄与する。
【0038】
これらによって、無潤滑下で、作動回数が増加しても弁体の開閉が円滑に行われ、ボール弁寿命も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態の弁体の斜視図
【図2】同上の弁体を使用したボール弁の縦断正面図
【図3】(a)〜(f)同上の弁体の製造工程の説明図
【図4】(a)(b)同上の弁体のSEM写真
【図5】(a)〜(c)同上の弁体の成分元素分析結果
【図6】(a)同上の弁体とシートリングとの摺接状態を示す拡大断面図
(b)同上の弁体の正面図
【図7】(a)4方弁の横断平面図
(b)(a)図の一部拡大図
【図8】弁トルクの比較実験結果のグラフ
【図9】(a)従来のボール弁の断面図
(b)同上の弁体の斜視図
【符号の説明】
1 弁箱
2 開口部
3 弁室
4 弁体
4a 擦り合わせ部
4b 擦り合わせ部
4c 摺接部
5 シートリング
5a 内端面
6 押えリング
7 押圧ばね
8 開口部
9 ボンネット
10 弁軸
10a 角柱部
11 操作レバー
12 小軸
13 軸受孔
14 弁孔
15 溶射皮膜
15a 孔
16 コーティング層
17 溶接肉盛層

Claims (4)

  1. 弁箱内の弁室に収納されるボール形の弁体であって、該弁体に設けた弁孔が流路の出入り口に嵌合されたシートリングと合致して開弁状態となり、その状態から所要角度回転して閉弁状態となるボール弁用弁体において、前記弁体の表面に硬質合金の溶射処理による溶射皮膜を形成し、球面研削によって寸法精度の出た前記溶射皮膜にフッ素樹脂のコーティング層を形成し、このコーティング層の一部を前記溶射皮膜のポーラス部に浸入付着せしめ、前記弁体の開弁状態においてシートリングが密着される弁体の弁孔端部外周縁と、閉弁状態において前記シートリングが密着される前記弁体の一部とに、擦り合わせを施すことにより前記フッ素樹脂のコーティング層が剥離され溶射皮膜が露出した擦り合わせ部を形成し、該擦り合わせ部における前記溶射皮膜のポーラス部に前記フッ素樹脂の一部を残存せしめ、前記弁体が前記シートリングと摺接しながら回転する範囲内における前記擦り合わせ部以外の部分に形成された前記フッ素樹脂のコーティング層が、前記弁体の回転時にシートリングとの摺接部となり、該摺接部がシートリングとの摺接によって発生する前記フッ素樹脂の摩耗粉を前記擦り合わせ部に供給する供給源となることを特徴とするボール弁用弁体。
  2. 弁箱内の弁室に収納されるボール形の3方弁又は4方弁を構成する弁体であって、該弁体に設けた弁孔が流路の出入り口に嵌合されたシートリングと合致して開弁状態となり、その状態から所要角度回転して流路切替え状態となるボール弁用弁体において、前記弁体の表面に硬質合金の溶射処理による溶射皮膜を形成し、球面研削によって寸法精度の出た前記溶射皮膜にフッ素樹脂のコーティング層を形成し、このコーティング層の一部を前記溶射皮膜のポーラス部に浸入付着せしめ、前記弁体の開弁状態及び流路切替え状態においてシートリングが密着される弁体の弁孔端部外周縁に、擦り合わせを施すことにより前記フッ素樹脂のコーティング層が剥離され溶射皮膜が露出した擦り合わせ部を形成し、該擦り合わせ部における前記溶射皮膜のポーラス部に前記フッ素樹脂の一部を残存せしめ、前記弁体が前記シートリングと摺接しながら回転する範囲内における前記擦り合わせ部以外の部分に形成された前記フッ素樹脂のコーティング層が、前記弁体の回転時にシートリングとの摺接部となり、該摺接部がシートリングとの摺接によって発生する前記フッ素樹脂の摩耗粉を前記擦り合わせ部に供給する供給源となることを特徴とするボール弁用弁体。
  3. 前記硬質合金が自溶性合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のボール弁用弁体。
  4. 前記弁体の表面に形成された溶射皮膜に、ブラスト処理を施してからフッ素樹脂コーティングを行うことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のボール弁用弁体。
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