JPH06328254A - 大入熱片面サブマージアーク溶接方法 - Google Patents
大入熱片面サブマージアーク溶接方法Info
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- JPH06328254A JPH06328254A JP11800193A JP11800193A JPH06328254A JP H06328254 A JPH06328254 A JP H06328254A JP 11800193 A JP11800193 A JP 11800193A JP 11800193 A JP11800193 A JP 11800193A JP H06328254 A JPH06328254 A JP H06328254A
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Abstract
における先行極に直流を用いた3電極SAW法におい
て、欠陥のない健全な溶接ビードを得る方法を提供す
る。 【構成】 3つの電極の電極間距離を板厚に応じて適正
な範囲に設定する。
Description
厚鋼板の大入熱片面1パスサブマージアーク溶接方法に
関する。
板の溶接は2電極サブマージアーク溶接法を用いて板厚
50mmまで1パス溶接を行うのが一般的となってい
る。しかし、50mmを超える板厚ではCO2 溶接など
の下盛り溶接を行い、1〜2パスのサブマージアーク溶
接で仕上げる方法が通常である。
の高能率化に対する要望が高まってきたため、50mm
以上の極厚鋼板の高能率溶接法として3電極サブマージ
アーク溶接法による1パス溶接方法が検討されている。
ところで多電極を用いた片面サブマージアーク溶接法に
おいて電極間の距離は耐割れ性、スラグ巻き込み防止等
の溶接欠陥防止の観点から非常に重要であり、上記項目
を防止するために種々の検討および提案がなされてい
る。
おいて1つの溶融池を形成する電極または電極群の距離
を300mm以上にすることにより溶接入熱量を分散
し、靱性の劣化を防止する方法が特公昭56ー3998
9号公報に提案されている。また3電極サブマージアー
ク溶接において1電極と2電極の距離を150〜290
mm、2電極と3電極の距離を30mm以下とし、靱性
劣化とスラグ巻き込みなどの溶接欠陥を防止する方法が
特開昭61ー189876号公報に提案されている。し
かし、対象としている溶接入熱は実施例において最高1
50kJ/cmである。板厚50mmの片面一層溶接に
必要な溶接入熱は約400kJ/cmであるため、上記
方法とは溶融金属の凝固時間や、凝固形態、あるいは溶
接現象が異なり、板厚50mm以上の片面一層サブマー
ジアーク溶接に適用し、溶接欠陥を防止することは困難
である。
直流電源を用いた極厚鋼板の3電極片面1パスサブマー
ジアーク溶接法におけるスラグ巻き込み、溶け込み不
足、溶接割れ、アンダーカットなどの溶接欠陥の問題を
解決することを目的とするものである。
0mmの厚鋼板の片面1パス溶接における、先行極(以
下Lと記す)に直流電源を用い、中間極(以下Mと記
す)および後行極(以下Tと記す)に交流電源を用い、
板厚が50mm以上60mm以下の場合下記の条件1の
範囲内の極間距離に、板厚60mm以上70mm以下の
場合下記条件2の範囲内の極間距離に、板厚70mm以
上80mm以下の場合下記条件3の範囲内の極間距離に
設定して溶接することを特徴とする大入熱片面サブマー
ジアーク溶接方法である。
間距離の関係、および板厚とM−T極間距離の関係につ
いてそれぞれグラフを描いた場合、条件1は板厚50m
mのときL−M極間距離が40mmと160mm、M−
T極間距離が90mmと150mmと、板厚が60mm
のときL−M極間距離が50mmと180mm、M−T
極間距離が100mmと160mmとで囲まれる条件範
囲、条件2は板厚が60mmのときL−M極間距離が5
0mmと180mm、M−T極間距離が100mmと1
60mmと、板厚が70mmのときL−M極間距離が6
0mmと190mm、M−T極間距離が110mmと1
80mmとで囲まれる条件範囲、条件3は板厚70mm
のときLーM極間距離が60mmと190mm、M−T
極間距離が110mmと180mmと、板厚が80mm
のときL−M極間距離が70mmと200mm、M−T
極間距離が120mmと190mmとで囲まれる条件範
囲。
部で測定した値とする。
ージアーク溶接について総合的な検討を行い、次のよう
な知見を得た。まず耐割れ性の観点から各電極による溶
融池が完全に分離しないように各電極を配置する必要が
ある。すなわち、先行電極による溶接金属凝固方向を後
行極による上部加熱効果で上方に修正し、溶接金属凝固
会合部にできる凝固割れを防止するためである。またL
極溶接金属は幅に対して溶け込み方向の長さがかなり長
い形状となるため溶接金属上部に凝固割れが生じやす
い。この割れを溶解するのもM極の重要な役割である。
クは溶融金属に発生し、溶け込み深さが浅くなり、溶け
込み不足を生じる可能性がある。またM−T極の極間距
離の減少に伴い、ビード幅が狭くなり、アンダーカット
を生じる危険があることが判明した。そこで上記溶接欠
陥を生じないような極間距離の適正な設定が必要であ
る。以下に極間距離限定の理由を詳細に説明する。
からアークが溶融金属に発生し、溶け込み不足が発生し
やすい。またスラグの吹き上げが激しくなり、溶接作業
性が著しく損なわれる。L−M極の極間距離が長くなる
とM極位置においてL極溶融金属の凝固が進むため、L
極溶接金属上部に生じる溶接金属凝固割れをM極が溶解
しきれずに図3に示すように割れとして残ってしまう。
またL極スラグの凝固が進むためスラグ巻き込みが発生
しやすくなり、M極アークの発生も凝固スラグの影響を
受けて不安定になり、溶接作業性が劣化する。板厚が増
加すると投入される溶接入熱も増大するため極間距離も
図1に示すように板厚にあわせて設定する必要がある。
くなり、アンダーカット発生の可能性が増大する。また
M極溶融池とT極溶融池とが1プールを形成し、T極に
よる上部加熱効果が得られなくなるため、図4に示すよ
うな凝固割れを生じやすくなる。さらにスラグの吹き上
げが増大し、溶接作業性が劣化する。M−T極間距離が
長ければM極によるスラグが凝固してしまうのでスラグ
巻き込みが発生しやすく、T極アークの発生が不安定に
なり溶接作業性が劣化する。M−T極間距離も板厚の増
加に合わせて図2に示すように設定する必要がある。
M−T極間距離を適正な範囲に調整することが、欠陥の
ない溶接をするための必須条件であることを発見した。
すなわち、50、60、70、および80mmの各板厚
におけるL−M極間距離と欠陥の関係を図1に、M−T
極間距離と欠陥の関係を図2に示したが、板厚50mm
のときはL−M極間距離を40〜160mm、M−T極
間距離を90〜150mm、板厚60mmのときはL−
M極間距離を50〜180mm、M−T極間距離を10
0〜160mm、板厚70mmのときはL−M極間距離
を60〜190mm、M−T極間距離を110〜180
mm、板厚80mmのときはL−M極間距離を70〜2
00mm、M−T極間距離を120〜190mmとする
ことによって欠陥のない健全なビードを有する溶接が可
能である。
交流に比較して溶け込みが深く、アーク安定性も良好で
あるためであり、中間極、後行極に直流電源を用いない
のは先行極の直流電流と後方の直流電流が生ずる磁場に
よるアークの磁気吹きを避けるためである。
と溶接結果について表1に示す。表1で開先角度の単位
はdeg、ルートフェース(RF)はmm、電流はV、
極間距離はmmである。本発明の実施により健全な溶接
ビードが得られた。
明の範囲よりはずれた条件を用いた比較例である。L−
M極間距離が短いものは溶け込み不足が生じ、M−T極
間距離が短いものはアンダーカットが生じている。L−
M極間距離が長いものについては割れが生じ、M−T極
間距離が長いものはスラグ巻き込みが生じている。また
比較例13は、極間距離は本発明の範囲に入っているが
先行極の電源に交流を使用しているため溶け込み不足を
生じている。
り、板厚50〜80mmの片面1パス溶接を欠陥なく行
うことが可能となり、溶接後の手直しが不要となって溶
接作業の能率が飛躍的に向上した。
L−M極間距離と欠陥との関係を示す特性図である。
M−T極間距離と欠陥との関係を示す特性図である。
属凝固割れを示す説明図である。
固割れを示す説明図である。
Claims (1)
- 【請求項1】 板厚50〜80mmの厚鋼板の片面1パ
スサブマージアーク溶接における、先行極(以下Lと記
す)に直流電源を用い、中間極(以下Mと記す)および
後行極(以下Tと記す)に交流電源を用い、板厚が50
mm以上60mm以下の場合下記の条件1の範囲内の極
間距離に、板厚60mm以上70mm以下の場合下記条
件2の範囲内の極間距離に、板厚70mm以上80mm
以下の場合下記条件3の範囲内の極間距離に設定して溶
接することを特徴とする大入熱片面サブマージアーク溶
接方法。 記 板厚を横軸に、極間距離を縦軸にとり、板厚とL−M極
間距離の関係、および板厚とM−T極間距離の関係につ
いてそれぞれグラフを描いた場合、 条件1は板厚50mmのときL−M極間距離が40mm
と160mm、M−T極間距離が90mmと150mm
と、板厚が60mmのときL−M極間距離が50mmと
180mm、M−T極間距離が100mmと160mm
とで囲まれる条件範囲、 条件2は板厚が60mmのときL−M極間距離が50m
mと180mm、M−T極間距離が100mmと160
mmと、板厚が70mmのときL−M極間距離が60m
mと190mm、M−T極間距離が110mmと180
mmとで囲まれる条件範囲、 条件3は板厚70mmのときLーM極間距離が60mm
と190mm、M−T極間距離が110mmと180m
mと、板厚が80mmのときL−M極間距離が70mm
と200mm、M−T極間距離が120mmと190m
mとで囲まれる条件範囲。なお、極間距離とは電極間の
距離を開先底部で測定した値とする。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11800193A JP3367566B2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 大入熱片面サブマージアーク溶接方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11800193A JP3367566B2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 大入熱片面サブマージアーク溶接方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06328254A true JPH06328254A (ja) | 1994-11-29 |
JP3367566B2 JP3367566B2 (ja) | 2003-01-14 |
Family
ID=14725599
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11800193A Expired - Lifetime JP3367566B2 (ja) | 1993-05-20 | 1993-05-20 | 大入熱片面サブマージアーク溶接方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3367566B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1993
- 1993-05-20 JP JP11800193A patent/JP3367566B2/ja not_active Expired - Lifetime
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