JPH0632784U - 油圧緩衝器のばね定数調整機構 - Google Patents

油圧緩衝器のばね定数調整機構

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JPH0632784U
JPH0632784U JP7358592U JP7358592U JPH0632784U JP H0632784 U JPH0632784 U JP H0632784U JP 7358592 U JP7358592 U JP 7358592U JP 7358592 U JP7358592 U JP 7358592U JP H0632784 U JPH0632784 U JP H0632784U
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JP
Japan
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cylinder
shock absorber
bypass passage
outer case
hydraulic shock
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JP7358592U
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Inventor
義男 根岸
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Showa Corp
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Showa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 油圧緩衝器の通常作動時のフリクションを低
くして乗心地を向上する。 【構成】 シリンダ1はアウタケース11に摺動自在に
嵌装し、シリンダ1外周面にアウタケース11内周面に
摺接するピストン部12を一体的に形成して、アウタケ
ース11内に2つの油室13,14を画成し、これら2
つの油室13,14はバイパス通路16で連通し、バイ
パス通路16には開閉バルブ17を介装するとともに、
油室13にはバイパス通路16を介して高圧ガスを封入
したアキュームレータ21を接続し、油室14にはバイ
パス通路16を介して低圧ガスを封入したアキュームレ
ータ22を接続した。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は車両等に用いられる油圧緩衝器のばね定数調整機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両が走行する際のブレーキング時やコーナー進入時或いは走行中に車の姿勢 が大きく変化すると操縦安定性が損われる。これを緩和するため油圧緩衝器のば ね定数を変化させる(高くする)ことによって、できるだけ姿勢変化を抑制して 操縦安定性が得られるようにすることが従来から行なわれている。
【0003】 例えば、車両に用いられるばね定数を調整可能な油圧緩衝器として、特開昭6 0−199715号公報に記載されるものがある。斯かる油圧緩衝器を図2を参 照して説明すると、シリンダ101内に中空ロッド102を挿通し、この中空ロ ッド102の先端部にシリンダ101内周面に摺接する減衰力発生用油路104 を形成したピストン103を設け、更に中空ロッド102の先端部に油孔105 を形成し、中空ロッド102内に調整ロッド106を回転自在に挿通して、この 調整ロッド106の先端部に形成した筒部材107に油孔105に対応する径の 異なる複数のオリフィス108を形成するとともに、油孔109を形成している 。
【0004】 そして、中空ロッド102の上端部を車体110に固定して、車体110とシ リンダ101外周部に設けたスプリングシート111との間に金属製の懸架ばね 113を介設し、また、中空ロッド102の上端には調整ロッド106を回転さ せるアクチュエータ114を設けている。さらに、中空ロッド102の上部に外 部に連通する油孔115を形成して、この油孔15を覆うハウジング116を通 じて2個の同圧のアキュームレータ117,118を接続し、アキュームレータ 117への通路内には開閉バルブ119を介装している。
【0005】 この油圧緩衝器においては、通常の動作時には開閉バルブ119が全開となっ ていて、圧縮工程で中空ロッド102がシリンダ101内に進入することによっ て、その進入体積相当分の作動油が中空ロッド102の油孔115からアキュー ムレータ117,118に流入する。このときのばね定数は、懸架ばね113、 アキュームレータ117,118を合成したものになる。
【0006】 そして、車両の姿勢変化を抑制する必要が生じたときには、開閉バルブ119 を全閉にする。このときのばね定数は、懸架ばね113とアキュームレータ11 8の合成となって、ばね定数が高くなる。
【0007】 また、この油圧緩衝器では、減衰力を調整する必要が生じたときには、アクチ ュエータ114を駆動制御して調整ロッド106を回転して、中空ロッド102 の油孔105に対応するオリフィス108を変化させることにより、ピストン1 03をバイパスする流量を変化させる。
【0008】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した油圧緩衝器のばね定数調整機構にあっては、開閉バル ブの切換え時(オフ時)には一方のアキュームレータのみのばね定数になるので 、このときのばね定数が車両の姿勢を充分抑制できるだけの反力が必要であり、 そのため一方のアキュームレータにも高い圧力を封入しなければならない。また 、通常時の圧力は、2つのアキュームレータが同圧である結果、通常動作時のフ リクションが高くなり、路面に対する応答性が悪く、乗心地が低下する。
【0009】 更に、油圧緩衝器内で発熱された作動油がアキュームレータに流入することで アキュームレータ内の圧力が上昇し、そのためにロッド反力が高くなって安定し た特性を保つことができなくなり、車両のフィーリングが変化する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本考案は、油圧緩衝器のシリンダを固定のアウタケース に摺動自在に嵌挿し、シリンダ外周部にアウタケース内周面に摺接するピストン 部を形成して、アウタケース内に2つの油室を画成し、これらの2つの油室に高 圧及び低圧のアキュームレータをそれぞれ接続し、更に2つの油室を連通するバ イパス通路を設け、このバイパス通路を開閉する開閉バルブを設けた。
【0011】
【作用】
通常作動時には開閉バルブを開くことによってアウタケース内の2つの油室が 連通されて、シリンダのピストン部に対する抵抗が少なくなってばね定数が小さ くなり、フリクションが低くかつ一定になり、また姿勢変化抑制時には開閉バル ブを閉じることによって2つの油室に対してアキュームレータによる加圧が行わ れてばね定数が高くなる。
【0012】
【実施例】
以下に本考案の実施例を添付図面に基づいて説明する。ここで、図1は本考案 に係るばね定数調整機構を適用した油圧緩衝器の断面図である。
【0013】 シリンダ1内には上方からロッドガイド2を介してピストンロッド3を挿通し て、このピストンロッド2の先端部にシリンダ1内周面に摺接するピストン4を 固着し、ピストン4には減衰力発生用のオリフィス5を形成し、またシリンダ1 内下部にはフリーピストン6を摺動自在に嵌挿して気体室SGを形成している。 ピストンロッド3の上端部は車体7に固定し、シリンダ1下端部には車軸取付け 部材8を一体的に形成している。
【0014】 そして、シリンダ1はアウタケース11に摺動自在に嵌装して、シリンダ1外 周面にアウタケース11内周面に摺接するピストン部12を一体的に形成し、ア ウタケース11内に2つの油室13,14を画成している。アウタケース11の 上端部はピストンロッド3とともに車体7に固定し、このアウタケース11内上 端面とシリンダ1上端面との間に金属製の懸架ばね15を介設している。
【0015】 アウタケース11内の2つの油室13,14はバイパス通路16で連通し、こ のバイパス通路16を開閉する開閉バルブ17を介装するとともに、油室13に はバイパス通路16を介してフリーピストン21aにて高圧ガスを封入したアキ ュームレータ21を接続し、油室14にはバイパス通路16を介してフリーピス トン22aにて低圧ガスを封入したアキュームレータ22を接続している。
【0016】 アキュームレータ21,22に封入するガス圧は、開閉バルブ17を開いてバ イパス通路16を連通状態にしたときに、アキュームレータ21のフリーピスト ン21aが図示のように終端に当接した状態(ベタ付きの状態)になるように設 定し、ここではアキュームレータ21を20気圧、アキュームレータ22を2気 圧に設定している。
【0017】 更に、バイパス通路16には開閉バルブ17をバイパスするサブ通路23を設 け、このサブ通路23にはアキュームレータ22側から油室13側への作動油の 流入のみを許容するチェック弁24を介装している。また、バイパス通路16に は絞り弁25を介装している。
【0018】 以上のように構成した油圧緩衝器においては、ピストンロッド3に対してシリ ンダ1が上下動することによって、ピストン4のオリフィス5にて減衰力が発生 され、このときシリンダ1外周部のピストン部12はアウタケース11内周面を 摺動する。
【0019】 そこで、通常作動時には開閉バルブ17を開状態にすると、バイパス通路16 にてアウタケース11内の油室13,14が連通されるので、シリンダ1のピス トン部12が摺動することによって作動油は油室13,14との間で流出/流入 することになる。このとき、バイパス通路16はオイル抵抗が「0」になるよう に設定している。
【0020】 そして、この場合、アキュームレータ21はフリーピストン21aがベタ付き の状態になっているので、このアキュームレータ21によってアウターケース1 1内の油室13,14は加圧されていない。また、アキュームレータ22によっ て油室13,14は低圧で加圧されるが、油室13,14の受圧面積が同じであ るので反力は「0」となるので、圧縮行程でシリンダ1のピストン部12が上動 する際の抵抗が少なくなる。
【0021】 したがって、このときのばね定数は懸架ばね15とピストンロッド3にかかる わずかなロッド反力を合せたものとなり、フリクションが低くしかも一定になる ので、路面とのトラクションも良くなる。
【0022】 そして、姿勢変化を抑制する場合には、図示しないセンサ等の検出結果に基づ いて開閉バルブ17を閉状態にする。この開閉バルブ17が閉じることでバイパ ス通路16が閉じられて、アウタケース11内の油室13はアキュームレータ2 1で加圧されるので、圧縮行程でシリンダ1のピストン部12が上動する際には 、ばね定数は懸架ばね15とロッド反力とアキュームレータ21を合せたものと なり、ばね定数が高くなる。
【0023】 この場合、緩衝器が伸びきっていない状態で開閉バルブ17を閉状態にし、か つ更に緩衝器が伸びようとするときには、チェック弁24が開いて油室13に不 足する作動油が補われる。また、絞り弁25を図示しないアクチュエータで駆動 制御してバイパス通路16の流路面積を変化させることによって、減衰力を調整 することができる。
【0024】
【考案の効果】
以上に説明したように本考案によれば、油圧緩衝器のシリンダを固定のアウタ ケースに摺動自在に嵌挿し、シリンダ外周部にアウタケース内周面に摺接するピ ストン部を形成して、アウタケース内に2つの油室を画成し、これらの2つの油 室に高圧及び低圧のアキュームレータをそれぞれ接続し、更に2つの油室を連通 するバイパス通路を設け、このバイパス通路を開閉する開閉バルブを設けたので 、通常作動時のフリクションが低く、かつ一定になって、路面とのトラクション が良く、乗心地が向上する。また、アウタケースの外周表面積が多いので、冷却 効果も良くなり、安定した性能を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るばね定数調整機構を適用した油圧
緩衝器の断面図
【図2】従来のばね定数調整機構を適用した油圧緩衝器
の断面図
【符号の説明】
1…シリンダ、3…ピストンロッド、4…ピストン、1
1…アウタケース、12…ピストン部、13,14…油
室、15…懸架ばね、16…バイパス通路、17…開閉
バルブ、21,22…アキュームレータ。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ内にピストンロッドを挿通し、
    このピストンロッド先端部に前記シリンダ内周面に摺接
    するピストンを設けた油圧緩衝器において、この油圧緩
    衝器のシリンダを固定のアウタケース内に挿入するとと
    もに、シリンダの外周部に前記アウタケース内周面に摺
    接するピストン部を形成してアウタケース内に2つの油
    室を画成し、これらの2つの油室に高圧及び低圧のアキ
    ュームレータをそれぞれ接続し、更に2つの油室を連通
    するバイパス通路を設け、このバイパス通路を開閉する
    開閉バルブを設けたことを特徴とする油圧緩衝器のばね
    定数調整機構。
JP7358592U 1992-09-29 1992-09-29 油圧緩衝器のばね定数調整機構 Withdrawn JPH0632784U (ja)

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