JPH0632763U - クラッチ装置 - Google Patents

クラッチ装置

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JPH0632763U
JPH0632763U JP6806692U JP6806692U JPH0632763U JP H0632763 U JPH0632763 U JP H0632763U JP 6806692 U JP6806692 U JP 6806692U JP 6806692 U JP6806692 U JP 6806692U JP H0632763 U JPH0632763 U JP H0632763U
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JP
Japan
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clutch
cam
pilot
main
torque
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Pending
Application number
JP6806692U
Other languages
English (en)
Inventor
作雄 栗原
Original Assignee
栃木富士産業株式会社
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Publication date
Application filed by 栃木富士産業株式会社 filed Critical 栃木富士産業株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 カムに作用するトルクの増大時に、大きなロ
ックトルクを確実に得ることができるクラッチ装置を提
供すること。 【構成】 メインクラッチ5と、パイロットクラッチ2
5と、メインクラッチ25の一側に軸方向移動自在に設
けられたプレッシャリング23と、パイロットクラッチ
25の連結時にトルクを受けてスラスト力を発生しプレ
ッシャリング23を押圧してメインクラッチ5を締結す
るカム51とを備えたクラッチ装置において、カム51
のカム面57,59をネジ面とし、かつカム面57,5
9間にコロ47を配置する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
この考案は、クラッチ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のデファレンシャル装置に用いられているクラッチ装置の一例を、図5に 示す(実開平3−68634号公報参照)。
【0003】 デファレンシャル装置101は、プラネタリーギヤ式の差動機構103とクラ ッチ装置105を備え、クラッチ装置105は、メインクラッチ107とパイロ ットクラッチ109とカム111とによって構成されている。
【0004】 カム111はクラッチリング113とピニオンキャリア115との間に設けら れ、相対向するカム面には、図6に示すように、それぞれ傾斜面を有する凹部1 17,119が形成されている。凹部117,119にはボール121が配置さ れ、パイロットクラッチ109を締結させると、カム111にトルクが作用し、 ピニオンキャリア115がクラッチリング113に対して回転する。これにより スラスト力が発生し、ピニオンキャリア115、ボス123、及びドラム125 が押圧されて右方に移動する。ドラム125が右方に移動すると、メインクラッ チ107が締結されて、差動機構103の差動が制限される。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のボールを使用したカムにあっては、ボールとカム面との 接触部分が小さいので、カムにかかるトルクが増大したときに、カム面に作用す る接触面圧が大きく上昇する。このため、カムに発生するスラスト力の上限値は 、強度上の理由等から接触面圧によって制限されてしまう。トルク増大時に発生 するスラスト力が不充分であると、メインクラッチの締結状態が不安定となって 、充分なロックトルクが得られない恐れがあり、例えば悪路における車両の走破 性が低下するとか、車両の旋回時にメインクラッチが滑りを起こしてスティック スリップ音を発生する等の不都合が生じてしまう。
【0006】 この考案は、このような従来の課題を解決するためになされたもので、その目 的とするところは、カムに作用するトルクの増大時には、これに応じた高いスラ スト力の発生を可能として、大きなロックトルクを得ることができるクラッチ装 置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、この考案に係るクラッチ装置は、メインクラッチ 及びパイロットクラッチと、前記メインクラッチの一側に軸方向移動自在に設け られた押圧部材と、この押圧部材と前記パイロットクラッチとにそれぞれ設けら れた一対のカム部材からなり前記パイロットクラッチの連結時にトルクを受けて スラスト力を発生し前記押圧部材を押圧して前記メインクラッチを締結するカム とを備えたクラッチ装置であって、前記カム部材の相対向するカム面をネジ面と し、このカム面間にコロを配置したことを特徴とするものである。
【0008】
【作用】
コロとカム面との接触部分が大きく、接触面圧を低く抑えることができるので 、カムに作用するトルクの増大に応じて高いスラスト力を得ることができ、大き なロックトルクを安定して得ることができる。
【0009】
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。
【0010】 図1は、この実施例のクラッチ装置の断面図、図2(a),図2(b)は、図 1のクラッチ装置を回転軸の中心周りに沿ってA−A断面で切断したときの展開 図である。なお、以下の左右方向は、この実施例のクラッチ装置を搭載した車両 の左右方向及び図1の左右方向を示し、また、附号を附していない部材等は図示 されていない。
【0011】 このクラッチ装置は、車両に搭載されたデファレンシャル装置の差動制限に使 用されるもので、その一例としてセンターデフに用いたものについて説明する。
【0012】 センターデフの回転ケース1はトランスファケース内にベアリングを介して支 承されている。回転ケース1は、トランスミッションから入力軸を介して、エン ジンによって回転駆動される。
【0013】 図1に示すように、差動機構の右側には、メインクラッチとしてのメイン多板 クラッチ5が設けられている。メイン多板クラッチ5は、交互に配設された内周 側の摩擦板7と外周側の摩擦板9とを備え、内周側の摩擦板7はメイン側クラッ チリング11に形成された溝13に軸方向のみ移動可能に係合され、外周側の摩 擦板9はメイン側クラッチドラム15に形成された溝17に軸方向のみ移動可能 に係合されている。
【0014】 メイン側クラッチリング11はフロントの出力部材の延設部19にスプライン 結合され、メイン側クラッチドラム15は回転ケース1と一体のケース部材43 からスプライン44を介してリヤの出力軸3に連結されている。メイン多板クラ ッチ5の左側には隣接して押圧プレート21がスナップリング22により係止さ れている。摩擦板7,9の右側には、押圧部材としてのプレッシャリング23が 軸方向に移動可能に設けられ、摩擦板7,9はプレッシャリング23の左方への 移動により押圧プレート21との間で押圧されて締結される。
【0015】 メイン多板クラッチ5の右側には、パイロットクラッチとしての電磁多板クラ ッチ25が設けられている。電磁多板クラッチ25は、交互に配設された内側の 摩擦板27と外側の摩擦板29とを備え、内側の摩擦板27はパイロット側クラ ッチリング31に形成された溝33に軸方向のみ移動可能に係合され、外周側の 摩擦板29はパイロット側クラッチドラム35に形成された溝37に軸方向のみ 移動可能に係合されている。パイロット側クラッチリング31はプレッシャリン グ23から延設された円筒部23aに回転自在に支承され、パイロット側クラッ チドラム35はメイン側クラッチドラム15に連結されている。
【0016】 電磁多板クラッチ25の右側の回転ケース1外にはトランスファケースに固定 された電磁石39が設けられ、電磁多板クラッチ25の左側には電磁石39によ って吸引される吸引リング41が配置されている。また、パイロット側クラッチ リング31とケース部材43との間には、パイロット側クラッチリング31から のスラスト力を受けるスラストベアリング45が配置されている。
【0017】 図2に示すように、プレッシャリング23の延設部側の側面57と、パイロッ ト側クラッチリング31のメイン多板クラッチ5側の側面59とは、この実施例 におけるカム面を構成している。両カム面57,59は、相互に噛合うようにな っているネジ面状(ヘリコイド状)に形成され、両カム面57,59の互いに対 向する傾斜面(pとq,rとs)間には、円筒状のコロ47が1つずつ配置され ている。これら複数のコロ47は、カム面57,59に沿って形成されたリテー ナ49によって回転自在に連結されている。
【0018】 パイロット側クラッチリング31が、図中上方から下方(図2(a)中の矢印 X方向)に向かって回転しているときは、半数のコロ47aが一つ置きに傾斜面 間(pとqの間)に支持され、反対に図中下方から上方(図2(b)中の矢印Y 方向)に向かって回転しているときは、他の半数のコロ47bが一つ置きに傾斜 面間(rとsの間)に支持される。
【0019】 このように、この実施例では、プレッシャリング23とパイロット側クラッチ リング31とによってカム部材が構成され、これらカム部材とコロ47及びリテ ーナ49とによってカム51が構成され、また、これらカム51とメイン多板ク ラッチ5及び電磁多板クラッチ25とによってクラッチ装置が構成されている。
【0020】 次に、本実施例の作用について説明する。
【0021】 エンジンからの駆動力は入力軸からフロントの駆動軸側に出力されると共に、 回転ケース21からリヤの出力軸3を介してリヤの駆動軸側に出力される。
【0022】 電磁石39に通電しない状態では、前後間の駆動抵抗に差があると、ピニオン ギアが自転と公転を行い、メイン側クラッチリング11と回転ケース1とが相対 回転をするため、エンジンの駆動力は駆動抵抗差に応じて分配される。
【0023】 電磁石39に通電を行うと、吸引リング41が吸引され、電磁多板クラッチ2 5が連結される。電磁多板クラッチ25が連結されると、パイロット側クラッチ リング31がパイロット側クラッチドラム35に連動し、パイロット側クラッチ リング31はプレッシャリング23に対して相対的に回転する。この回転により カム51にトルクが加えられ、コロ47がカム面57,59間で回転してスラス ト力が発生し、プレッシャリング23をメイン多板クラッチ5側へ移動させる。 移動したプレッシャリング23は、摩擦板7,9を押圧してメイン多板クラッチ 5を締結し、これにより差動が制限される。
【0024】 ここで、この実施例では、カム面57,59をネジ面状とすると共に、カム面 57,59間にコロ47を配置したので、コロ47の外周面がカム面57,59 と線接触し、コロ47とカム面57,59との接触部分が大きくなる。これによ り、カム51に作用するトルクが増大した場合でも、コロ47とカム面57,5 9との接触面圧の上昇が低く抑えられ、カム面57,59間でコロ47が良好に 回転し、トルクに応じた高いスラスト力を発生させることができる。
【0025】 従って、トルク増大時にメインクラッチを確実に締結させて、充分なロックト ルクを安定して得ることができ、悪路などで前後輪の一方が空転状態になろうと しても、他方への駆動力の伝達が確実に行われ、車両の走破性が向上する。また 、車両の旋回時に差動制限を確実に行うことができるので、メインクラッチが滑 りを起こす恐れもない。
【0026】 また、カム面57,59とコロ47との接触部分が大きいので、トルクが一部 に集中してかかる恐れがなく、コロ47の耐久性が確保され、カム51全体の耐 久性を向上させることができる。さらに、コロ47の耐久性の向上によりコロ4 7の外径を小さくすることができ、カム51の小型化を図ることができる。
【0027】 なお、上記実施例では、リテーナ49をカム面57,59に沿って形成したが 、例えば図3(a),(b)に示すように、リテーナ53をカム面57,59外 に円環状に形成し、コロ54を回転自在の軸56を介して連結しても良い。また 、上記実施例では、コロ47を両カム面57,59の互いに対向する傾斜面間に 1つずつ配置したが、図4に示すように、プレッシャリング側カム面57の凹ん だ部分に外径の大きいコロ55を収容することにより、差動制限をしないときに は4面(p,q,r,s)でコロ55を支持し、差動制限時には3面(p,q, r又はp,r,s)でコロ55を支持するようにしても良い。
【0028】 また、この考案に係るクラッチ装置は上記実施例に限るものではなく、例えば フロントデフにおける差動制限やリヤデフにおける差動制限等にも適用すること ができる。
【0029】
【考案の効果】
以上説明してきたように、この考案によれば、カムに作用するトルクの増大に 応じて、大きなロックトルクを安定して得ることができ、車両の走破性及び旋回 時の走行性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例に係るクラッチ装置の断面
図である。
【図2】図1のクラッチ装置を回転軸の中心周りに沿っ
てA−A断面で切断したときの展開図であり、(a)は
パイロット側クラッチリングが矢印X方向に回転したと
きのコロ及びカム面の状態を示す図、(b)はパイロッ
ト側クラッチリングが矢印Y方向に回転したときのコロ
及びカム面の状態を示す図である。
【図3】(a)は、他のリテーナを用いたクラッチ装置
の断面図であり、(b)は、(a)のクラッチ装置を回
転軸の中心周りに沿ってB−B断面で切断したときの展
開図である。
【図4】外径の大きい他のコロをプレッシャリング側カ
ム面の凹んだ部分に収容したときのコロとカム面の状態
を示す展開図である。
【図5】従来のクラッチ装置の断面図である。
【図6】図5のクラッチ装置を回転軸の中心周りに沿っ
てC−C断面で切断したときの展開図である。
【符号の説明】
5 メイン多板クラッチ(メインクラッチ) 23 プレッシャリング(押圧部材,カム部材) 25 電磁多板クラッチ(パイロットクラッチ) 31 パイロット側クラッチリング(カム部材) 47 コロ 51 カム 54 コロ 55 コロ 57 カム面 59 カム面

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メインクラッチと、パイロットクラッチ
    と、前記メインクラッチの一側に軸方向移動自在に設け
    られた押圧部材と、この押圧部材と前記パイロットクラ
    ッチとにそれぞれ設けられた一対のカム部材からなり前
    記パイロットクラッチの連結時にトルクを受けてスラス
    ト力を発生し前記押圧部材を押圧して前記メインクラッ
    チを締結するカムとを備えたクラッチ装置であって、前
    記カム部材の相対向するカム面をネジ面とし、このカム
    面間にコロを配置したことを特徴とするクラッチ装置。
JP6806692U 1992-09-30 1992-09-30 クラッチ装置 Pending JPH0632763U (ja)

Priority Applications (1)

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JP6806692U JPH0632763U (ja) 1992-09-30 1992-09-30 クラッチ装置

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JP6806692U JPH0632763U (ja) 1992-09-30 1992-09-30 クラッチ装置

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JPH0632763U true JPH0632763U (ja) 1994-04-28

Family

ID=13363036

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JP6806692U Pending JPH0632763U (ja) 1992-09-30 1992-09-30 クラッチ装置

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JP (1) JPH0632763U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002181081A (ja) * 2000-12-13 2002-06-26 Unisia Jecs Corp 倍力装置およびクラッチ装置

Cited By (1)

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