JPH06327517A

JPH06327517A - 歯ブラシ

Info

Publication number: JPH06327517A
Application number: JP5118682A
Authority: JP
Inventors: Shingo Suzuki; 眞吾鈴木
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 1993-05-20
Filing date: 1993-05-20
Publication date: 1994-11-29
Anticipated expiration: 2017-02-25
Also published as: JP3260480B2

Abstract

(57)【要約】【構成】歯ブラシＡの植毛部は、四分割された揺動植
毛部１，１…からなる。各揺動植毛部１は、歯ブラシＡ
のヘッド部ａに固着された弾性材からなる空隙部２を有
する植毛保持体３と、上記歯ブラシＡのヘッド部ａに固
着されるとともに、上記植毛保持体３の空隙部２内に配
置され、該植毛保持体３の下面中心部分を支持する支持
突起体４とから構成される。【効果】揺動植毛部が不規則に各方向に揺動できるた
め、個人個人の異なった口腔内形状及び歯の形態に合っ
たブラッシングが可能となり、歯の隅ずみまで手軽に磨
けるようになる歯ブラシが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、個人個人の異なった口
腔内形状及び歯の形態に合ったブラッシングが可能とな
り、歯の隅ずみまで手軽に磨けるようになる歯ブラシに
関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、多数の用毛を植毛した植毛部全体
が歯面に対して単に上下動する歯ブラシは、既に知られ
ている。例えば、用毛端部を溶融し、肥大部を形成し
て、その用毛束を穴の開いた植毛面に通し、その上に一
枚のラバーを載置して蓋をするという構造であり、植毛
部全体が単に上下動するものである〔SANOGYL SUSPENSI
ON（フランス）、WISDOM REFLEX（イングランド）〕。

【０００３】また、上記の歯ブラシと構成はほぼ同様で
あるが、ラバーの代わりに各々の用毛端部の溶融部の後
部に一枚の金属板から切り出したスプリングを設け、そ
の上に蓋をするという構造のものであり、これも植毛部
全体が単に上下動するものである〔ORAL SPRING（イス
ラエル）〕。

【０００４】しかしながら、従来の歯ブラシは、単に植
毛部全体が上下動だけであるので、複雑な歯面に対して
は、歯の隅々まで磨くことができず、歯垢除去力が低下
するという問題点を有している。また、植毛部全体を上
下動させるためには、ブラッシング圧を高めないと作動
しないものが多く、これにより、歯肉の損傷につながる
という問題点を有している。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、複雑
な歯面に対しても、歯の隅々まで磨くことができ、しか
も、ブラッシング圧を高めることなく、かつ、歯肉の損
傷を起こすことなく手軽に磨くことができる歯ブラシを
提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の問題点を解決するべく鋭意検討の結果、多数の用毛を
植毛した植毛部を有する歯ブラシにおいて、植毛部を特
定の構造とすることにより、上記の目的を達成すること
ができる歯ブラシを得ることに成功し、本発明を完成す
るに至ったのである。すなわち、本発明は、多数の用毛
を植毛した植毛部を有する歯ブラシにおいて、前記植毛
部は、複数に分割された分割植毛部から構成され、該分
割植毛部の少なくとも一つは揺動自在となる揺動植毛部
としたことを特徴としてなる歯ブラシである。

【０００７】

【作用】本発明の歯ブラシによりブラッシングすると、
揺動植毛部がどの方向へも不規則に揺動するため、個人
個人の異なった口腔内形状及び歯の形態に合ったブラッ
シングが可能となり、歯の隅ずみまで手軽に磨けること
となる。

【０００８】

【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。図１〜図６は、本発明に係る歯ブラシの第
一実施例を示すものであり、本実施例の歯ブラシＡは、
植毛部が四分割された分割植毛部から構成される。この
四個の分割植毛部は、揺動自在となる揺動植毛部１，１
…からなる。揺動植毛部１，１…は、歯ブラシＡのヘッ
ド部ａに固着された弾性材からなる空隙部２を有する植
毛保持体３と、上記歯ブラシＡのヘッド部ａに固着され
るとともに、上記植毛保持体３の空隙部２内に配置さ
れ、該植毛保持体３の下部面中心部分を支持する支持突
起体４とから構成される。

【０００９】植毛保持体３は、ゴム又はエラストマー等
の弾性材から形成され、図１及び図２に示すように、上
面が方形状の植毛保持面３ａと、各隅部から下方へ延設
された柱部３ｂ，３ｂ…と、底部３ｃとからなり、各柱
部３ｂ，３ｂ…間が開口すると共に、植毛保持体３の下
部が空隙部２となり、植毛保持体３の底部３ｃが、歯ブ
ラシＡのヘッド部ａに接着又は熔着により固着されたも
のである。植毛保持面３ａには、図３に示すように、ポ
リアミド繊維、ポリエステル繊維等からなる多数の用毛
が用毛束６毎に融着又は一体成形により植毛されてい
る。

【００１０】支持突起体４は、半球状の突起体形状から
なり、歯ブラシＡのヘッド部ａに接着又は熔着により固
着されるとともに、植毛保持体３の空隙部２内に配置さ
れ、該植毛保持体３の下部面に接着又は熔着により固着
されたゴム又はエラストマー等の弾性材又は熱可塑性プ
ラスチックからなる板体５の中心部分、すなわち、板体
５の中心部又は中心部から若干偏移した位置を支持する
ものである。また、板体５は、必要に応じて固着するも
のであり、植毛保持体３の揺動をさらに向上させるもの
である。なお、支持突起体４の形状は、半球状の突起体
形状〔図４（ａ）〕の他、種々の形状に構成することが
でき、例えば、図４（ｂ）〜（ｄ）に示すように、多角
錐、多角柱等に形成できる。

【００１１】本実施例の歯ブラシＡによれば、各揺動植
毛部１の植毛保持体３は、弾性材から形成されているの
で、図５及び図６に示すように、各柱部３ｂ，３ｂ…
は、その弾性作用により、それぞれ各方向に不規則に揺
動できるものとなる。従って、歯の様々な面にフィット
し、ブラッシング圧を高めることなく歯の隅ずみまで手
軽に磨くことができ、しかも、歯肉を損傷することな
く、歯間部、歯頸部の歯垢除去力が向上し、ムシ歯の発
生を抑制することができる。

【００１２】図７〜図９は、本発明に係る歯ブラシの第
二実施例を示すものであり、上記第一実施例と同一名称
は、同一符号をもって示し説明を省略する（以下同
様）。本実施例の歯ブラシＢは、植毛保持体３の底部３
ｃがない点及び植毛保持体３の各柱部３ｂ，３ｂ底部が
歯ブラシＡのヘッド部ａに接着又は熔着により固着され
た点でのみ上記第一実施例と異なり、上記第一実施例と
同様に使用される。

【００１３】図１０〜図１３は、本発明に係る歯ブラシ
の第三実施例を示すものであり、本実施例の歯ブラシＣ
は、上記第一実施例の支持突起体４を、遊嵌支持体７と
弾性支持部材８，８とから構成した点でのみ上記第一実
施例と異なる。すなわち、遊嵌支持体７は、植毛保持体
３の下部面に接着又は熔着により固着された（実施例１
の板体５と同様の）板体７ａと、該板体７ａの中央部分
から下方へ延設されると共に、該板体７ａの下部に歯ブ
ラシＣのヘッド部ｃに形成された嵌合部ｃ₁に遊嵌され
る球状の突起体７ｃとから構成される。また、弾性支持
部材８は、上記植毛保持体３の空隙部２に配置され、該
植毛保持体３の下部面を弾性支持するコイルスプリング
又は板バネから構成される。本実施例の歯ブラシＣは、
上記第一実施例と同様に作用するものであるが、本実施
例では、図１３に示すように、弾性材からなる各柱部３
ｂ，３ｂ…、遊嵌支持体７及び弾性支持部材８により弾
性作用をさらに向上させることができる。

【００１４】図１４は、本発明に係る歯ブラシの第四実
施例を示すものであり、本実施例の歯ブラシＤは、上記
第二実施例の植毛保持体３の各柱部がヘッド部ｄ上面に
設けられた挿通孔ｄ₁，ｄ₁に挿通され、該ヘッド部ｄ内
まで延設し、下部にヘッド部ｄからの脱出を防止するた
めの規制突部３ｄ，３ｄ…が設けられた点及び植毛保持
体３の材質が弾性材の他に硬質の合成樹脂、ゴムを使用
できる点で上記第二実施例と異なるものである。本実施
例の歯ブラシＤによれば、支持突起体４を支点として植
毛保持面３ａが揺動自在となるので、上記実施例の揺動
植毛部と同様に、ブラッシングによりそれぞれ各方向に
不規則に揺動して、歯の様々な面にフィットし、ブラッ
シング圧を高めることなく歯の隅ずみまで手軽に磨くこ
とができることとなる。

【００１５】本発明の歯ブラシは、上述のように構成さ
れ、使用されるものであるが、上記実施例に限定される
ものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の
態様に設計変更等できるものである。揺動植毛部は、ブ
ラッシングにより各方向に不規則に揺動できるものであ
れば、上記実施例に限定されるものではない。また、上
記各実施例では分割植毛部を４分割された揺動植毛部
１，１…で構成したが、分割植毛部の形状、分割数は、
特に限定されるものではなく、例えば、図１５（ａ）〜
（ｉ）に示すように、それぞれ２分割〜１２分割にする
ことができ、これらの分割植毛部の少なくとも一つを上
記各実施例の揺動植毛部１０とし、揺動植毛部としない
残りの分割植毛部１１は、従来と同様に多数の用毛が用
毛束毎に植毛された固定式のものとしてもよい。また、
上記実施例において、植毛保持面３ａに用毛束６，６…
を融着又は一体成形により植毛したが、植毛保持面３ａ
の下部面に固着した板体５又は遊嵌支持体７の板体７ａ
に用毛束６，６…を融着又は一体成形により植毛しても
よい。

【００１６】

【発明の効果】本発明によれば、植毛部は、複数に分割
された分割植毛部から構成され、該分割植毛部の少なく
とも一つは揺動自在となる揺動植毛部から構成されてい
るので、揺動植毛部はどの方向へも揺動できるものとな
る。従って、個人個人の異なった口腔内形状及び歯の形
態に合ったブラッシングが可能となり、ブラッシング圧
を高めることなく歯の隅ずみまで手軽に磨くことがで
き、しかも、歯肉を損傷することなく、歯間部、歯頸部
の歯垢除去性能を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】（ａ）は、本発明の第一実施例を示す歯ブラシ
の要部を示す正面図であり、（ｂ）は、その側面図であ
る。

【図２】第一実施例の歯ブラシに用いる揺動植毛部の要
部を示す拡大正面図である。

【図３】第一実施例の歯ブラシの要部を示す平面図であ
る。

【図４】（ａ）〜（ｄ）は、第一実施例の揺動植毛部に
おいて用いる支持突起体の例を示す部分正面図である。

【図５】（ａ）は、第一実施例の揺動植毛部が外側へ揺
動する場合の状態を示す正面図であり、（ｂ）は、その
側面図である。

【図６】（ａ）は、第一実施例の揺動植毛部が内側へ揺
動する場合の状態を示す正面図であり、（ｂ）は、その
側面図である。

【図７】本発明の第二実施例の歯ブラシに用いる揺動植
毛部の要部を示す拡大正面図である。

【図８】（ａ）は、第二実施例の揺動植毛部が外側へ揺
動する場合の状態を示す正面図であり、（ｂ）は、その
側面図である。

【図９】（ａ）は、第二実施例の揺動植毛部が内側へ揺
動する場合の状態を示す正面図であり、（ｂ）は、その
側面図である。

【図１０】本発明の第三実施例を示す歯ブラシの要部を
示す正面図である。

【図１１】第三実施例を示す歯ブラシの側面図である。

【図１２】第三実施例に用いる揺動植毛部の拡大正面図
である。

【図１３】第三実施例の揺動植毛部が外側へ揺動する場
合の状態を示す正面図である。

【図１４】第四実施例に用いる揺動植毛部の拡大正面図
である。

【図１５】（ａ）〜（ｉ）は、それぞれ本発明の歯ブラ
シに用いる分割植毛部の例を模式的に示す平面図であ
る。

【符号の説明】

Ａ歯ブラシａヘッド部１揺動植毛部２空隙部３植毛保持体４支持突起体５板体６用毛束

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多数の用毛を植毛した植毛部を有する歯
ブラシにおいて、前記植毛部は、複数に分割された分割
植毛部から構成され、該分割植毛部の少なくとも一つは
揺動自在となる揺動植毛部としたことを特徴としてなる
歯ブラシ。