JPH0632733A - アトピー性皮膚炎検査用貼付剤およびアトピー性皮膚炎検査方法 - Google Patents

アトピー性皮膚炎検査用貼付剤およびアトピー性皮膚炎検査方法

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JPH0632733A
JPH0632733A JP4353901A JP35390192A JPH0632733A JP H0632733 A JPH0632733 A JP H0632733A JP 4353901 A JP4353901 A JP 4353901A JP 35390192 A JP35390192 A JP 35390192A JP H0632733 A JPH0632733 A JP H0632733A
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Japan
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patch
atopic dermatitis
secreted
test
secretion
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JP4353901A
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Masaru Saida
勝 斉田
Yuji Shimozono
雄治 下園
Shigeo Ota
重雄 太田
Keiji Yonemura
圭史 米村
Mizue Mukai
瑞恵 迎
Akira Okayama
晃 岡山
Shuhei Imayama
修平 今山
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Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
Original Assignee
Hisamitsu Pharmaceutical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 短時間で、かつ簡便に、場所を限定すること
なく正確にアトピー性皮膚炎を検査することができるア
トピー性皮膚炎検査用貼付剤およびアトピー性皮膚炎検
査方法を提供する。 【構成】 生体内から分泌する分泌型免疫グロブリンA
分泌物を吸着してなることを特徴とするアトピー性皮膚
炎検査用貼付剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アトピー性皮膚炎検査
用貼付剤および該貼付剤を用いたアトピー性皮膚炎検査
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、病気の検査法には種々の方法が使
用されている。例えば血液生化学検査法では、侵襲性に
採血し、血液成分、各種検査マーカー、細胞等で検査
し、病理検査においては侵襲性に癌組織等の生検や細胞
レベルの異常の有無を検討し、また、その他、尿、便、
唾液等では採尿、採便、蓄尿等により検査されている。
これらの方法は、医師、看護婦、臨床検査技師が注射器
で血液等を採取したり、鋭利なメスにて生体組織(患
部)を切り取ったり、また特殊容器等に検査対象物を医
師が患者の協力を得て採取しているのが現状である。
【0003】また、採取した生体サンプルは、一般に医
療現場では測定できず、検査設備のある施設に依頼した
り、特殊技術者のもとに検査委託するため、測定結果が
判明するまで日数がかかり、緊急を要する場合等は特に
問題がある。
【0004】サンプルに含まれる特異的物質の測定法
は、血清、血液、生検サンプル等は物理化学的方法、生
化学的方法、免疫測定法、病理組織検査法等を用いて測
定されていて、高度な技術または特殊な設備が必要であ
る。
【0005】また、患者側からみた問題点として、採血
や生検は注射針、注射器、鋭利なメスを使用するため、
大なり小なりの恐怖心や痛みを与え、適切な施設に出向
く必要がある。また、尿や便等の検査では、尿や便を採
取する場所や行動が限定される欠点がある。
【0006】近年、アトピー性皮膚炎疾患は、生活環境
の変化、生体側の対応力の減少、免疫力の低下等により
増加の一途にあり、社会的問題となりつつある。特に、
アトピー性疾患は、我が国において総患者数または潜在
患者数は10人に1人とも2人ともいわれる程多い疾患
である。しかし、この原因は充分解明されておらず、そ
の検査または治療は医師の肉眼的または経験的な感に頼
っているところが多い。
【0007】一方、従来技術における貼付剤として、サ
リチル酸系の消炎鎮痛剤やニトログリセリン等の狭心症
治療剤等の医薬品を含有する医療用貼付剤、刺激性試験
のためのパッチテストやアレルギー性皮膚炎等の感作物
質を特定するためのアレルゲン検出用貼付剤は存在して
いたが、皮膚から浸出する汗や有機物質をトラップする
べき検査用貼付剤は全く存在しなかった。さらに、従来
皮膚から生体成分のあらゆるものが分泌されるらしいと
いうことは解っていたが、的確に定性的にまたは定量的
にこれを測定する方法がなく、従って皮膚由来分泌物に
よる検査法は知られていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
ら従来技術の課題を解決するもので、短時間で、かつ簡
便に、場所を限定することなく正確にアトピー性皮膚炎
を検査することができるアトピー性皮膚炎検査用貼付剤
およびアトピー性皮膚炎検査方法を提供することを目的
とする。
【0009】すなわち、この目的をさらに詳述すると次
の通りである。
【0010】 患者の体内に侵入することなく、また
体液の場合には特殊なピペット等を使わずに検査サンプ
ルを採取することにより患者に対して恐怖心、痛み、不
快感を与えず、かつ大量のサンプルを簡便に迅速に検査
判断できるアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を提供するこ
と。
【0011】 サンプルを貼付したり剥離したりする
場所は、一般家庭および病院のいずれでもよく、測定は
特殊技術者でなくても誰でも操作可能で、測定結果は、
ワンステップで短時間に明示され、医師や看護婦等がそ
の医療現場で直接判定または検査できる迅速で簡便なア
トピー性皮膚炎検査方法を提供すること。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、生体内から
分泌する分泌型免疫グロブリンA分泌物を吸着するアト
ピー性皮膚炎検査用貼付剤を用い、分泌型免疫グロブリ
ンA分泌物を免疫測定法により測定し、アトピー性皮膚
炎を検査することによって達成される。
【0013】すなわち、本発明のアトピー性皮膚炎検査
用貼付剤は、生体内から分泌する分泌型免疫グロブリン
A分泌物を吸着してなることを特徴とする。
【0014】以下、本発明のアトピー性皮膚炎検査用貼
付剤を詳細に説明する。
【0015】本発明に用いられる支持体としては、紙、
スフ、綿、布、不織布、ポリエステル樹脂、ウレタン樹
脂、ポリエチレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、軟質ポリ塩化ビニル等の各種樹脂からなるフィル
ム、アルミニウム箔等の単独もしくはそれらの複合体が
挙げられる。
【0016】また、粘着剤としては、天然ゴム、ポリイ
ソブチレンゴム、ポリブタジエンゴム、シリコンゴム、
ポリイソプレンゴム、スチレン−イソプレン−スチレン
ブロック共重合体ゴム等の合成ゴム、ポリプロピレン樹
脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリル酸エステル共重合
体樹脂等の合成樹脂等が挙げられる。また、粘着付与剤
としてロジン、水添ロジンおよびそのエステル、ポリテ
ルペン樹脂、石油樹脂等を用いることもできる。
【0017】これら表面に粘着剤を展延された支持体
(以下、粘着テープという)は、皮膚との高い密着性を
有し、貼付剤を皮膚に確実に貼付する。
【0018】粘着剤上に貼着もしくは粘着剤中に配合さ
れ、生体内から分泌する分泌型免疫グロブリンA(以
下、sIgAと略す)分泌物を吸着する吸着担体とは、
セルロース、セルロース誘導体、ニトロセルロース、多
孔質ゲル、多孔質繊維マトリックス、ナイロン、ポリプ
ロピレン、濾紙、布、ガラス繊維フィルター、セラミッ
ク、ポリエチレンフリット等が挙げられる。この中でセ
ルロース、セルロース誘導体、ニトロセルロース、多孔
質ゲル、多孔質繊維マトリックス、ナイロン、ポリプロ
ピレン、濾紙、布、ガラス繊維フィルターは保水性を有
するため、生体内から分泌する分泌物(分泌液)を保持
する機能も有する。これらの中でセルロース、セルロー
ス誘導体、ニトロセルロースが最も好ましく用いられ
る。
【0019】ここでいうsIgA分泌物とは、生体内か
ら分泌するsIgAまたはその構成ペプチド、蛋白をい
う。
【0020】上記した吸着担体は、少なくとも1種以上
が粘着剤中に配合されるか、粘着剤上に1種または2種
貼着される。粘着剤上に1種貼着された場合には、この
吸着担体は保水性を有することが必要である。また、2
種貼着された場合には、外層を形成する吸着担体は、保
水性を有する必要は必ずしもないが、内層を形成する吸
着担体は保水性を有する必要がある。この場合、内層を
形成する吸着担体は後述する保水剤として機能する。
【0021】また、保水剤は、貼付剤に保水性を付与し
たり、さらに保水性を高め、生体内から分泌するsIg
A分泌物液を保持する機能を有する。この保水剤として
は、前記保水性を有する吸水性担体に加えて、高吸水性
樹脂が挙げられ、具体的には、ポリアクリル酸塩系、イ
ソブチレン−マレイン酸共重合体系、デンプン−アクリ
ル酸グラフト共重合体系、ポリエチレンオキサイド系、
酢酸ビニル−不飽和ジカルボン酸系モノマー共重合体ケ
ン化物、カルボキシメチルセルロース系、デンプン−ア
クリル酸グラフト共重合体ケン化物、アルギネート系等
が挙げられる。この保水剤は、所望により粘着剤中に1
種以上配合されるか、粘着剤上の内層として貼着され
る。
【0022】本発明のアレルギー性皮膚炎検査用貼付剤
の形態としては、長方形、丸形、楕円形、正方形、ハー
ト形、ヒシ形等が挙げられるが、実用性に伴う形であれ
ば特に限定されない。また、大きさおよび色等において
も実用性に伴うものであれば特に限定されない。
【0023】異常部位の限定の目的には、本発明のアレ
ルギー性皮膚炎検査用貼付剤は、半透明または透明であ
り、かつ前記支持体に識別用表示が施されていることが
望ましい。ここでいう識別用表示とは、左右または上下
を識別するために、貼付剤表面の支持体に上下左右の表
示または記号を印刷または刻印または着色することであ
る。
【0024】次に、本発明のアトピー性皮膚炎検査方法
について説明する。
【0025】本発明のアレルギー性皮膚炎検査方法は、
上記したアレルギー性皮膚炎検査用貼付剤を、哺乳類の
皮膚、粘膜または疾患部に貼付し、分泌物を吸着担体に
て吸着ならびに固相化し、該分泌物中のsIgA分泌物
を免疫測定法により測定することを特徴とする。
【0026】本発明では、アレルギー性皮膚炎検査用貼
付剤を、哺乳類の皮膚、粘膜または疾患部に一定時間、
例えば1分〜30時間貼付する。そして、分泌物を貼付
剤の吸着担体にて吸着ならびに固相化する。ここでいう
分泌物とは、sIgA分泌物を包含するものである。そ
して、本発明では、この分泌物中のsIgA分泌物を免
疫測定法により選択的に測定する。
【0027】
【実施例】以下、実施例等に基づき本発明を具体的に説
明する。
【0028】実施例1 裏打ち支持体としてウレタンフィルム、粘着剤としてポ
リイソプロピレンゴムとロジンを配合したものを用い、
この粘着剤中に保水性の吸着担体であるセルロース誘導
体を配合したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成し
た。
【0029】実施例2 実施例1と同様の裏打ち支持体と粘着剤を用い、この粘
着剤中に保水性の吸着担体である微粉化したニトロセル
ロースを配合したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成
し た。
【0030】実施例3 裏打ち支持体としてポリエチレンフィルム、粘着剤とし
てシリコンゴムを用い、この粘着剤中に保水性の吸着担
体である微粉化したセルロース誘導体を配合したアトピ
ー性皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0031】実施例4 裏打ち支持体としてポリエチレンフィルム、粘着剤とし
てポリプロピレン樹脂を用い、この粘着剤上に保水性の
吸着担体である濾紙を貼着したアトピー性皮膚炎検査用
貼付剤を作成した。
【0032】実施例5 実施例4と同様の裏打ち支持体と粘着剤を用い、この粘
着剤上に保水性の吸着担体であるセルロース誘導体を貼
着したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0033】実施例6 裏打ち支持体としてポリプロピレンフィルム、粘着剤と
してポリアクリル酸エステルを用い、この粘着剤上に保
水性の吸着担体であるニトロセルロースを貼着したアト
ピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0034】実施例7 実施例6と同様の裏打ち支持体と粘着剤を用い、この粘
着剤上に保水性の吸着担体であるガラス繊維フィルター
を貼着したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0035】実施例8 裏打ち支持体として軟質ポリ塩化ビニルフィルム、粘着
剤としてポリイソプレンゴムとロジンを配合したものを
用い、この粘着剤上に保水剤である濾紙、さらにその上
に吸着担体であるニトロセルロースを貼着したアトピー
性皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0036】実施例9 実施例8と同様の裏打ち支持体と粘着剤を用い、この粘
着剤上に保水剤である高吸水性樹脂(ポリアクリル酸ナ
トリウム)、さらにその上に吸着担体であるニトロセル
ロースを貼着したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を作成
した。
【0037】実施例10 裏打ち支持体としてポリエチレンフィルム、粘着剤とし
てポリアクリル酸エステルを用い、この粘着剤上に保水
剤である濾紙、さらにその上に吸着担体である多孔質繊
維マトリックスを貼着したアトピー性皮膚炎検査用貼付
剤を作成した。
【0038】実施例11 実施例10と同様の裏打ち支持体と粘着剤を用い、この
粘着剤上に保水剤である濾紙、さらにその上に吸着担体
であるニトロセルロースを貼着したアトピー性皮膚炎検
査用貼付剤を作成した。
【0039】実施例12 裏打ち支持体としてポリエチレンフィルム、粘着剤とし
てポリアクリル酸エステルを用い、この粘着剤上に保水
剤である高吸水性樹脂(ポリアクリル酸ナトリウムとカ
ルボキシメチルセルロースの混合物)、さらにその上に
吸着担体であるニトロセルロースを貼着したアトピー性
皮膚炎検査用貼付剤を作成した。
【0040】実験例1 貼付方法 実施例1で作成したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を、
健康成人男女5名の額、胸、上腕内側、手掌に貼付し、
10分、6時間および24時間後に剥離した。剥離した
サンプルのsIgA量を酵素標識免疫測定法で定性的に
測定した。なお、貼付面積は部位により各種用いた。結
果を表1に示す。
【0041】
【表1】 その結果、何れの貼付部位および時間においても、sI
gAの分泌が認められた。また、貼付面積は数mm2
ら10cm2においても十分測定でき、面積および貼付
時間に限定されないことが判明した。
【0042】実験例2 定性的測定法−酵素標識免疫測
定法 実施例1で作成したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を健
康成人男子に貼付した。このサンプルに、抗ヒトsIg
Aモノクローナル抗体(マウスIgG1)を20時間反
応させた。次に、牛血清アルブミンでブロッキング後、
パーオキシデース標識抗マウスIgG抗体(ウサギ)を
反応させた。発色は、0.25mg/mlのジメチルア
ミノベンチジン溶液および0.0125%の過酸化水素
溶液を1:1に添加した。3分後に1%の硫酸溶液を添
加し反応を停止した。その結果、汗腺に沿って分泌され
たと思われる茶色のドット状スポットが認められた。
【0043】実験例3 定量的測定法−酵素標識免疫測
定法 実施例1で作成したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を健
康成人男子4名に貼付した。このサンプルに、抗ヒトs
IgAモノクローナル抗体(マウスIgG1)を2時間
反応させた。次に牛血清アルブミンでブロッキング後、
パーオキシデース標識抗マウスIgG抗体(ウサギ)を
反応させた。発色は、1.5mg/mlのオルトフェニ
レンジアミン溶液および1%の過酸化水素溶液を1:1
に添加した。3分後に1%硫酸溶液を添加し反応を停止
させ、分光光度計により490nmの吸収を定量的に測
定した。標準sIgAの検量線を表2に、健康成人男子
の皮膚sIgA分泌量を表3にそれぞれ示す。
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】 なお、表2の検量線から、本発明のアトピー性皮膚炎検
査用貼付剤のsIgAの定量化が可能になった。
【0046】実験例4 定性的測定法−ラテックス免疫
測定法 2%ブルーラテックス(粒径0.2μm)を抗ヒトsI
gAモノクローナル抗体(マウスIgG1)溶液中に添
加し、37℃で反応させ、ブルーラテックス標識抗ヒト
sIgAモノクローナル抗体を作成した。健康成人2名
およびアトピー皮膚炎患者1名に、実施例1で作成した
アトピー性皮膚炎検査用貼付剤を5分間胸部に貼付して
得たサンプルを、このラテックス標識抗sIgAモノク
ローナル抗体溶液に直接浸透させた。結果を表4に示
す。
【0047】
【表4】 その結果、サンプルを抗体溶液に浸してから約1分後か
らニトロセルロース膜上に、ブルーのドット状のスポッ
トが認められた。この結果は実験例2で認められたスポ
ットと同様であり再現性が認められた。
【0048】実験例5 測定法−ラテックス免疫クロマ
トグラフィ法 予め1%牛血清アルブミンでブロッキングしたニトロセ
ルロース膜の一部に、実験例4で作成したブルーラテッ
クス標識抗ヒトsIgAモノクローナル抗体を固相化し
た。その上からさらにブロッキングした。抗体固相化部
位のみをテープで保持し、さらにその上から、ニトロセ
ルロース膜全部を保持用テープで保持し、アトピー皮膚
炎検査用貼付剤を作成した。本貼付剤を実験例2で対象
とした健常人および患者の胸部に20分間貼付した。貼
付剤剥離後、抗体標識部を下にし、生理食塩水に付け
た。結果を表5に示す。
【0049】
【表5】 その結果、2分後からブルーのスポットが出現し、結果
は実験例4とほぼ同等であった。
【0050】実験例6 健常人およびアトピー皮膚炎患
者における評価 健常人19人およびアトピー性皮膚炎患者19人に、実
施例1で作成したアトピー性皮膚炎検査用貼付剤を前腕
内側に24時間貼付した。剥離後、実験例1の方法で染
色した。結果を表6に示す。
【0051】
【表6】 (平均値±S.E.、単位はユニット) その結果、アトピー患者は健常人に対して、明らかにs
IgAの分泌量は少ないことが判明した。従って、本検
査方法により、皮膚におけるsIgA量の分泌よりアト
ピー性皮膚炎の検査ができるようになった。
【0052】
【発明の効果】以上のような本発明においては、次の効
果を奏する。
【0053】 本発明のアトピー性皮膚炎検査用貼付
剤は、非侵襲性に、短時間にまた簡便に場所を限定せず
貼付できる。
【0054】 本発明のアトピー性皮膚炎検査用貼付
剤は、皮膚から分泌するsIgA量を特異的に、かつ簡
便に定量または定性的に測定できる。特にsIgAの定
性的測定においては貼付剤の剥離から数分で目視により
判定できるようになることから、医療現場において迅速
にまた簡便に測定できる。
【0055】 本アトピー性皮膚炎検査用貼付剤を用
いたsIgAの測定は、アトピー性皮膚炎の検査に有用
である。
【0056】従って、本発明のアトピー性皮膚炎検査用
貼布剤および検査方法は、アトピー性皮膚炎の検査に際
して好適に用いられる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 米村 圭史 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光製 薬株式会社内 (72)発明者 迎 瑞恵 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光製 薬株式会社内 (72)発明者 岡山 晃 佐賀県鳥栖市田代大官町408番地 久光製 薬株式会社内 (72)発明者 今山 修平 福岡県福岡市西区小戸5丁目7番1−51

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体内から分泌する分泌型免疫グロブリ
    ンA分泌物を吸着してなることを特徴とするアトピー性
    皮膚炎検査用貼付剤。
  2. 【請求項2】 支持体と、その表面に展延された粘着剤
    と、該粘着剤上に貼着もしくは該粘着剤中に配合され、
    生体内から分泌する分泌型免疫グロブリンA分泌物を吸
    着する吸着担体とを少なくとも有する請求項1に記載の
    アトピー性皮膚炎検査用貼付剤。
  3. 【請求項3】 前記吸着性担体が保水性を有する請求項
    2に記載のアトピー性皮膚炎検査用貼付剤。
  4. 【請求項4】 前記粘着剤上または粘着剤中に保水剤を
    有する請求項2に記載のアトピー性皮膚炎検査用貼付
    剤。
  5. 【請求項5】 前記吸着担体がセルロース、セルロース
    誘導体、ニトロセルロース、多孔質ゲル、多孔質繊維マ
    トリックス、ナイロン、ポリプロピレン、濾紙、布、ガ
    ラス繊維フィルター、セラミック、ポリエチレンフリッ
    トから選択される請求項2に記載のアトピー性皮膚炎検
    査用貼付剤。
  6. 【請求項6】 半透明または透明であり、かつ前記支持
    体に識別用表示が施されている請求項1,2,3、4ま
    たは5に記載のアトピー性皮膚炎検査用貼付剤。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6に記載のアトピー性皮膚炎
    検査用貼付剤を、哺乳類の皮膚、粘膜または疾患部に貼
    付し、分泌物を吸着担体にて吸着ならびに固相化し、該
    分泌物中の分泌型免疫グロブリンA分泌物を免疫測定法
    により測定することを特徴とするアトピー性皮膚炎検査
    方法。
JP4353901A 1992-05-18 1992-12-16 アトピー性皮膚炎検査用貼付剤およびアトピー性皮膚炎検査方法 Pending JPH0632733A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005179314A (ja) * 2003-12-24 2005-07-07 Life Kea Giken Kk 皮膚検査用貼付剤
JP2010235471A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Nippon Kenko Kagaku Kenkyu Center:Kk 被膜形成型製剤

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