JP2001511024A - 長期アルコール消費を検出するための皮膚パッチおよびその使用方法 - Google Patents

長期アルコール消費を検出するための皮膚パッチおよびその使用方法

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Abstract

(57)【要約】 被検体の皮膚から蒸気相汗を収集し、汗中のエタノール等の分析物を保持するための非閉塞性皮膚用パッチが開示される。数日までの期間中にエタノール等の分析物を含有する蒸気相汗を収集し、分析物を検定して、パッチを装着していた期間中の装着者の分析物の消費量を確定する方法が開示される。

Description

【発明の詳細な説明】 長期アルコール消費を検出するための皮膚パッチおよびその使用方法 発明の分野 本発明は、汗中の分析物の検出に、特に、数時間〜数日の期間に及ぶ消費の検 出のための汗中のエタノールのような揮発性分析物を収集および保持するするた めの皮膚用パッチに関する。 発明の背景 アルコール飲料中のエタノールは、全世界で全成人の約半数に定期的に消費さ れ、最も高頻度に濫用される薬物である。アルコールの濫用は、医療費を要する 実質的病的状態および死につながり、また、事故や生産性の消失を招く。法律は 、一般的にアルコールの影響下での車の運転を制限し、および/または安全性を 要求される仕事の従業員(例えば重機操作員または大量輸送運転手)は、血中のア ルコールレベルが制限値にある状態で、またはアルコールを消費してから数時間 内に彼らが仕事を行うことを禁じている。 エタノールは体液全体に均一に分布し、エタノール濃度は体液の含水量に比例 する。1回のエタノール投与量(1g/体重1kg)は、空腹時の場合、約1時 間で血中アルコールレベルを約0.00015g/dlの正常内因性エタノール 濃度から約0.1g/dlに上げる(Baselt,R.& Cravey,R.,Deposition of Drugs and Chemicals in Man,4th ed.,p.293,Chemical Toxicol.Inst.,199 4)。吸収後の期間中は、尿中エタノール対全血中アルコールの比の平均は1.3 、一方、呼吸中対全血中比の平均は約2180で、肺中の血中アルコールと空気 中のアルコール蒸気との間の分配係数と関係がある(Payne,J.P.et al.,Natur e 217:963,1968:Heise,A.H.,J.For.Sci.12:454,1967;Jones,A.W.,J.S tud.Alc.39:1931,1978)。 体液中のアルコールは一般に、研究室、あるいは研究室外で、酵素検定、イム ノアッセイ、ガスクロマトグラフィー(GC)、化学的酸化および測光法、燃料電 池を用いた電気化学的酸化、赤外分光法または固体半導体検知を用いて測定され る。息および唾液エタノール測定は一般に、アルコール使用の非侵襲性即時分析 およびモニタリングに用 いられる(Jones,A.W.,J.Ann.Tox.19:169,1995)。これらの方法は、サンプ リング時に体液中エタノールの即時測定を提供し、検体採取時の被検体の症状を 確定するのに有用であるが、しかし被検体の長期のまたは累積的アルコール消費 に関する情報を提供しない。これは、身体中のエタノールの半減期が相対的に短 く、息、血液および尿中で平均して8時間であるためである(Baselt,R.& Crav ey,R.,同上)。したがって、即時測定は、消費後すぐに試料を採取しない限り 、アルコール使用に関する情報を提供しない。 アルコールを濫用する個人はしばしば、彼等が消費する量を実際より少なめに 申告する。さらに、慢性アルコール濫用と相関する血中炭水化物欠損トランスセ リン(CDT)は、相対的に極端なレベルのエタノール消費後に検出されるだけ である(Bean,P.et al.,Clin.Chem.41(6):858,1994)。したがって、討論 および/または治療プログラムに従っているかどうかを監視するため、長期の禁 酒または制限されたアルコール消費をモニタリングする方法が必要である。 生物学的分析物は、わずかな汗又は知覚できる汗として身体から出ることがで きる。わずかな汗は、皮膚を通しての水およびその他の揮発性物質の受動的拡散 に起因する。わずかな汗は、身体上の位置および皮膚温度に伴って変わるが、し かし上腕、背中および下胸部では相対的に同様である。これに対比して、知覚で きる汗は、エクリン汗腺およびアポクリン汗腺(それぞれ皮膚中に、そして腋窩 、陰部および乳房領域に位置する)から能動的に分泌される。 エタノールを含む多数の薬剤は、汗として排出される(Nyman,E.& Palmlov, A.,Scand.Arch.Physiol.74:155,1936)。吸収中は、わずかな汗中のアルコ ール濃度は血中および息中の濃度に後れをとるが、しかし完全吸収後は、わずか な汗、息および血中のエタノール濃度は同様である。吸収後の期間の初めに、血 中および息中レベルが低下し始めると、わずかな汗中のアルコール濃度はわずか に高くなる。吸収後の期間中は、皮膚からのアルコール排泄率定数は、血中およ び息中の値と同様である(Brown,D.,Meth.Find.Exptl.Clin.Pharmacol.7 (5):269,1985;Brown,D.,Meth.Find.Exptl.Clin.Pharmacol.7(10): 539,1985)。 汗は非侵襲的に収集され得るため、侵襲性手法である血液採取、またはプライ バシー問題や容易に混ぜものをされ得る試料を伴う尿採取より望ましい。分析物 分析のための 汗試料の採取法は既知である。例えば、薬物に関して個人の着用した衣類が抽出 され、分析され得る(Smith et al.,J.Forensic Sci.38:582-585,1981;J.For ensic Sci.31:1269-1273,1986)。運動、熱性ストレスまたはピロカルピンイオ ン導入(少量の電流を伴う手法)により誘導される汗が採取され、分析され得る 。皮膚に載せ、電池式装置に取り付けられたセンサーは、2〜5分毎に皮膚エタ ノール蒸気濃度を電気化学的に測定し、記録し得る(Swift,R.M.et al.,Alcoh olism:Clon.Exp.Res.16(4)721,1992)。 汗およびそこに含まれる分析物を収集し、保持するための閉塞性皮膚用パッチ は、米国特許第4,329,999号、第4,732,153号および第5,3 96,901号に記載されているように、アルコールを含む化学物質への暴露を モニタリングするために用いられてきた。これらの閉塞性経皮用量計は、汗を収 集し、保存しそして加工処理するための防水皮膚粘着性パッチを利用する。汗を 収集するための閉塞性皮膚用パッチは一般に、重大な欠点を有する。水和は皮膚 の定常pHを変え、経表皮性水分損失および二酸化炭素流出率に影響を及ぼし、 皮膚に住む微生物種の増殖を促し、皮膚刺激を生じる。3〜5日後、閉塞性パッ チ下での皮膚のpH、経表皮性水分損失および二酸化炭素流出率、ならびに微生 物数はすべて、著しく増大した(Aly et al.,J.Invest.Dermatol.71(6):37 8-381,1978;Aly et al.,Am.J.Infec.Control 16(3):95-100,1988)。い くつかの場合には、抗真菌剤および抗菌剤が閉塞性パッチ中に含入されて、パッ チ中またはパッチ下での微生物増殖および微生物の増殖による解糖を抑制した( 米国特許第4,329,999号及び第4,732,153号)。汗は、いくつ かの閉塞性パッチから漏出して、分析物分析結果に影響を及ぼす傾向もある。汗 の成分を収集するその他の皮膚用パッチは、米国特許第5,203,327号及 び第4,957,108号に記載されている。 活性炭(木炭)は、炭素粒子に接触する気体または液体中の揮発性溶質を選択 的に吸着するために用いられてきた。木炭は、それを制御大気中で高温に曝すこ とにより活性化されて、炭素結晶格子に微視的な孔を生じる。これらの孔により 化合物が吸着される。いくつかの皮膚用パッチは、結合物質として活性炭を含入 した。例えば、米国特許第4,732,153号は、皮膚の組織液と結合物質と して活性炭を含入し得る流体収集成分との間の非破損性流体結合を提供すること により化学作用物質への露出をモニタリング するための経皮用量計を開示する。米国特許第5,396,901号は、耐タン パー容器中に収集した流体および化学作用物質を保存するために流体橋により皮 膚に連結される水密性経皮用量計を記載する。米国特許第4,756,314号 は、汗中の低分子物質の存在を確定するために、汗中の流体相水及び物質を保存 するパッチ中に活性炭を含有し得る、浸透圧駆動性吸収性汗収集パッドを記載す る。米国特許第4,909,256号は、エタノールを含む化学物質への露出を モニタリングするための、気密性粘着カバー中の木炭含有結合貯蔵所を含有する 経皮パッチを開示する。米国特許第4,960,467号は、ゲルマトリックス 中に固定された活性炭粉末の湿潤性物質結合貯蔵所中に液体経皮物質を収集する ための閉塞性パッチを記載する。 炭素含有創傷包帯も既知である。これらの例としては、アルギン酸塩と木炭か ら製造されたKALTOCARB(商標)(Britcair);活性炭布であるOPRASORB(商標)( Lohmann GmbH & Co.KG,Nuweid,Germany);そして木炭含有ポリウレタンフォ ームであるLYOFOAM(商標)(Seton Healthcare)が挙げられる(Dover et al., Brit.J.Plastic Surgery 48:230235,1995;Wolline et al.,Skin Pharmocol .9:35-42,1996)。 本発明の非閉塞性皮膚用パッチは、その他の経皮パッチおよびアルコール消費 のモニタリング方法に関連した欠点の多くを克服している。この皮膚用パッチは 、パッチが装着されている全期間中、蒸気相汗中の揮発性アルコールを収集し、 保持して、したがって汗液を収集、保存せずに、または皮膚刺激を引き起こさず に、1週間のエタノール消費をモニタリングするシステムを提供する。 発明の概要 本発明によれば、被験哺乳類の皮膚に装着され、被検体の汗中の分析物の存在 を測定するための皮膚用パッチが提供される。皮膚用パッチは、被検体の皮膚か ら蒸気相汗を収集し、蒸気相汗中に存在する蒸気相分析物を保持するための第一 の吸着パッドを包含する。第一の吸着パッドは、第一の面、第二の面および外周 を有し、第一の面は被検体の皮膚と液体で連絡するように適合される。皮膚用パ ッチは、第一の面および第二の面そして外周を有する第一の気体透過性フィルム も包含し、気体透過性フィルムの第一の面は吸着パッドの第二の面に隣接して位 置し、第一の気体透過性フィルムの第二の面は 被検体の環境と液体で連絡するように適合される。第一の気体透過性フィルムは 、第一の気体透過性フィルムを通して皮膚用パッチから蒸気相汗を逃がさせる第 一水蒸気透過率(MVTR)を有する。皮膚用パッチは、第一の面および第二の 面そして外周を有する第二の気体透過性フィルムも包含し、第二の気体透過性フ ィルムの第一の面は被検体の皮膚と液体で連絡するようにされ、第二の気体透過 性フィルムは第一MVTR未満のまたはそれとほぼ等しい第二MVTRを有する 。一実施態様では、皮膚用パッチは、被検体の環境から蒸気相分析物を収集し、 分析物を保持するための第二の吸着パッドと、第一の面および第二の面を有する 分離体層も包含する。第二の吸着パッドは第一の面および第二の面、そして外周 を有し、第二の面は被検体の環境と液体で連絡するようにされ、分離体層は第一 の吸着パッドと第二の吸着パッドとの間に置かれる。別の実施態様では、第一の 吸着パッドは、第二の気体透過性フィルムに近位に位置し、第二の吸着パッドは 第一の気体透過性フィルムに近位に位置し、分離体層の第一の面は第一の吸着パ ッドの第二の面に近位に位置し、分離体層の第二の面は第二の吸着パッドの第一 の面に近位に位置する。異なる実施態様では、第一の吸着パッドは、第一の吸着 パッドの外周が第二の吸着パッドの外周に近位に存在するように、並行配列で第 二の吸着パッドに近位に位置し、分離体層は第二の吸着パッドの外周および第一 の面に隣接して位置し、それにより分離体層は第一のおよび第二の吸着パッドの 近位の外周を分離して、第二の吸着パッドを第二の気体透過性フィルムから分離 する。別の実施態様では、第一の吸着パッド、第二の吸着パッドまたはその両方 は、蒸気相分析物としてエタノールを保持し得る。好ましい実施態様では、第一 の吸着パッド、第二の吸着パッドまたはその両方は、活性炭含有物質から作製さ れる。別の実施態様では、皮膚用パッチは、第一の気体透過性フィルムの第一の 面、第二の気体透過性フィルムの第一の面またはその両方の上に位置する接着層 も包含し、接着層は皮膚用パッチを被検体の皮膚に可逆的に付着し得る。別の実 施態様では、第一の気体透過性フィルム、第二の気体透過性フィルムまたはその 両方は、ポリウレタンから成る。実施態様は、剥離ライナーが第一の吸着パッド の第二の面に隣接するように、第一の気体透過性フィルムと第一の吸着パッドと の間に位置する剥離ライナーも含み得る。証印は、皮膚用パッチを同定するため に包含され得る。皮膚用パッチは、第一の気体透過性フィルムの第二の面に、第 二の気体透過性フィルムの第一の面に、またはその両方に隣接して位置する外部 保護ライナーも包含し得る。 本発明の別の局面によれば、被験哺乳類の汗中に含入される分析物の存在を測 定する方法であって、前記のような皮膚用パッチを提供し、皮膚用パッチを被検 体の皮膚に付着させ、分析物を吸着するのに十分な期間、第一の吸着パッドに被 検体の皮膚から出る蒸気相分析物を含有する蒸気相汗を通し、次に被検体の皮膚 から皮膚用パッチを除去して、第一の吸着パッド中に吸着した分析物の量を測定 する工程を含む方法が提供される。使用される皮膚用パッチが第二の吸着パッド を包含する場合、本方法は、蒸気相汗が第一の吸着パッドを通過する期間中に第 二の吸着パッドに被検体の環境中の蒸気相分析物を収集し、第二の吸着パッドに 吸着された分析物の量を測定することも含む。本方法の一実施態様は、第二の吸 着パッド中の分析物の量を第一の吸着パッド中の分析物の量と比較して、蒸気相 汗が第一の吸着パッドを通り抜けた期間中の被検体の汗中の分析物の量を測定す る工程も含む。本方法では、除去工程は、好ましくは付着工程後約1時間〜約1 0日に生じる。本方法の好ましい実施態様では、分析物はエタノールまたはエタ ノールの代謝物質である。別の実施態様では、測定工程は、第一の吸着パッドか ら、第二の吸着パッドから、またはその両方から分析物を抽出して抽出物を生成 する工程を含む。本方法は、ガスクロマトグラフィーにより抽出物中の分析物を 測定することにより実施し得る。 図面の簡単な説明 図1は、汗からのエタノール収集のための単一吸着パッドを有する皮膚用パッ チの平面図である。 図2は、図1の線分2−2に沿って得られる皮膚用パッチの断面図である。 図3は、外部保護ライナーを包含する皮膚用パッチの分解斜視図である。 図4は、一方は環境露出をモニタリングするための、他方は汗中のエタノール を収集するための2つに並んだ吸着パッドを有する皮膚用パッチの斜視図である 。 図5は、図4の線分5−5に沿って得られる皮膚用パッチの断面図である。 図6は、環境露出をモニタリングするための上部吸着パッドと汗中のエタノー ルを収集するための下部吸着パッドを有する皮膚用パッチの分解斜視図である。 図7は、0日目(投与前)、そして投与後1、3、5および7日目に8名の被検 者から取り外されたパッチのエタノール含量(平均および標準偏差)を示す棒グラ フである。 図8は、4名の各被験者(被験者A:◆;被験者B:■;被験者E:▲;およ び被験者G:×)に関して投与後30分に測定したエタノール投与量に対する息 中エタノール測定値の関係を図表によって示す。 図9は、4名の各被験者(被験者A:□;被験者B:▲;被験者E:■;およ び被験者G:○)に関するエタノール投与量に対する皮膚用パッチからのエタノ ール含量(7つのエタノール投与量の各々に対する6つのパッチの平均および標 準偏差)の関係を図表によって示す。 図10は、一被験者に関して、血中および唾液(□、実線)、息(●、実線)、尿 (×、陰のついた線)中で測定されたエタノールと、皮膚用パッチを用いて汗か ら収集された(▲、陰のついた線)エタノールの典型的動的関係を図表によって 示す。 好適な実施例の詳細な説明 本発明の皮膚用パッチは、汗中に分泌されるエタノールを含む分析物を収集す るための炭素含有吸着物質を包含するが、この場合、汗に含有される水および物 質は、液体形態よりむしろ蒸気形態で吸着物質に入る。汗を収集するため、非閉 塞性皮膚用パッチが接着物質により使用者の皮膚に付着される。吸着物質は、好 ましくは、皮膚上に存在する汗液と吸着物質とを分離する非閉塞性フィルムと環 境中の液体に吸着物質が曝されるのを防止する一方で蒸気相汗がパッチを出るの を可能にするための別の非閉塞性フィルムにより乾燥を保持される活性炭である 。したがって気体透過性皮膚用パッチは、パッチに揮発汗物質が入るようにする が、吸着物質がエタノールを含む分析物を収集し、保持する一方で、パッチから 蒸気相水を逃がすようにする。気体透過性は、相対的に長期間(何日も)装着さ れるパッチが汗液で飽和されたり、装着者が不快になったりせずに吸着物質中に 揮発物質を収集させる。汗中に存在する揮発エタノールは何日もの間皮膚用パッ チ中に収集され、保持され得るため、パッチは、全装着期間中のパッチ装着者に よるエタノール消費を検出するのに有用であり、装着期間中の全エタノール消費 の測定手段を提供する。収集されたエタノールは、当分野で周知の化学的、電気 化学的、免疫化学的方法またはクロマトグラフィー法により検出され、測定され 得る。 「非閉塞性」という用語は、汗中の蒸気相水およびその他の揮発小分子、例え ば揮発性エタノールは通過させるが、しかし液相水およびその他の大型分子を排 除する物質で あることを説明するために、本明細書中で用いられる。これに対比して、「閉塞 性」とは、実質的に蒸気不透過性および液体不透過性である物質を指す。「気体 透過性」という用語は、皮膚から出される流体の蒸気相を含む気体を通過させる 物質を説明するために、本明細書中で用いられる。 図1および2を参照すると、皮膚用パッチ10の一実施態様は、付着された接 着層14と、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリテトラフルオロエチ レン(PTFE)、ポリスチレンおよびその他の既知のポリマーのような不活性マ トリックス20に固定された活性炭素18(即ち活性炭)の多孔質層である吸着 物質から成る吸着パッド16とを有する第一の非閉塞性フィルム12を包含する 。好ましくは、第一の非閉塞性フィルム12は、非常に薄いポリウレタン(例え ば、約0.001インチ)フィルムで、アクリレート接着剤がフィルム12の第 一の下部面22に塗布される。非閉塞性フィルム12は、接着剤14を用いて皮 膚に貼り付けられると、皮膚を覆うが、しかし汗の含水量を蒸発させて、フィル ムの第二の上部面24から出す。好ましい非閉塞性フィルムは、接着層を有する 低刺激性、耐水性のポリウレタンフィルムである(例えば、TEGADERM-1825包帯 (登録商標)(3M Health Care,St.Paul,MN)に用いられているようなもの)。 好ましくは、非閉塞性フィルム12は、悪性皮膚反応を引き起こさずに、約8〜 10日までの期間、接着層14により皮膚に付着される。ポリウレタンフィルム 12は、好ましくは6cm x7cmで、厚みが0.025mmである。 皮膚用パッチ10は、吸着パッド16が装着者の皮膚に隣接して位置し、第一 の非閉塞性フィルム12によりその場に保持されるように、接着層14を用いて 被検体の皮膚に可逆的に付着され得る。パッチ10が被検体の皮膚上に置かれた 時、第二の非閉塞性フィルム26が吸着パッドを装着者の皮膚から分離するよう にと、汗中の液体水はパッド中に保持されたエタノールを脱着する可能性がある ため、汗液と吸着パッドの活性炭との接触を防止するように、皮膚用パッチ10 は吸着パッド16の下部面28を被覆する第二の非閉塞性フィルム26も包含す る。第二の非閉塞性フィルム28は、吸着パッド16の活性炭18との直接接触 に起因する装着者の皮膚の変色も防止する。したがって、吸着パッド16は、上 部第一の非閉塞性フィルム12と下部第二の非閉塞性フィルム26との間に挟ま れる。パッチが被検体の皮膚上に装着されると、第一のフィルムは環境に曝され 、第二のフィルムは装着者の皮膚に隣接する。好ましくは、両フィルムは 同一の非閉塞性ポリウレタン物質である。 好ましくは、吸着パッド16は、発泡ポリテトラフルオロエチレン(PTFE )マトリックス中に固定された活性炭18から成る角を丸くした長方形(3.1 8cm x4.76cm x1.0mm)である。好ましい吸着パッド16は、約14cm2 の面積を有し、約540mgの活性炭を含有し、エタノールを保持するのに必要 なその他の化学物質または物質を含有しない。吸着パッドに好ましい物質は、DA RCO G-60(登録商標)媒質(3M Health Care,St.Paul,MN)である。 皮膚用パッチ10は、パッチを同定するための証印29を有してもよい。例え ば、図1に示すように、皮膚用パッチが装着者の皮膚に貼り付けられた場合にフ ィルムを通して同定証印を読みとれるように、多数桁の通し番号またはバーコー ドが第一のフィルム12の下に印刷され得る。あるいは、証印は第二のフィルム の下に置かれて、パッチが貼り付けられされる前、または被検体の皮膚からはず された後に目に見えるようにしてもよい。このような証印は、皮膚用パッチの保 管系統同定に有用である。 図2を参照すると、皮膚用パッチ10は、皮膚用パッチ使用後の接着層14か らの吸着パッド16の除去を可能にする剥離ライナー30も包含し得る。剥離ラ イナー30は、接着層14から吸着パッド16を保護し、吸着パッドが接着剤に くっつかないようにする。好ましくは、剥離ライナー30は、極薄の(0.00 3mm)の医療等級セルロースティッシュー(例えば、1−ply 17#ドレー プ、James River Corporation,Gouverneur,NY)である。剥離ライナー30は 、好ましくは吸着パッド16よりわずかに大きい(約3cm x5cm)。 第二の非閉塞性フィルム26の下部接着面32は、皮膚用パッチ10が被検体 に付着された場合に装着者の皮膚に近位し、したがってパッチの全接着表面積に 付加される。第二の非閉塞性フィルム26は、パッド16の外周を取り囲む境界 領域34の一部での2つのフィルム間の接着により、または種々のその他の方法 (例えばスポット溶接)のいずれかにより、接着層14を有する第一の非閉塞性 フィルム12に接着される。好ましくは、吸着パッドの外周を取り囲む全境界領 域34は、幅約30mmである。 図2に示すように、吸着パッド16は2つの非閉塞性フィルム12、26間に 挟まれる。第二の非閉塞性フィルム26は、使用中に皮膚用パッチ10下に出現 し得る汗液との接触から吸着パッド16を保護する。2つの非閉塞性フィルム1 2、26間の相対湿 度は、特定条件下で特定時間にフィルムの特定領域を通過する水蒸気の量(例え ば、g/m2/24時間)と定義される、2つのフィルムの水蒸気透過率(MV TR)により、相対的に狭い範囲に制御される。この特性は、皮膚用パッチ10 が吸着パッド16中に捕捉されたエタノールを保持する能力を改良する。パッチ が装着された場合の外層である第一の非閉塞性層12のMVTRは、収集したア ルコールを効率的に保持するのに十分に吸着パッド16の活性炭を乾燥させたま まにするために、内部第二の非閉塞性フィルム26のMVTRより大きいかまた はほぼ等しくあるべきである。外部第一の非閉塞性フィルムのMVTRが内部第 二の閉塞性フィルムのMVTRより有意に低い場合には、吸着パッドの炭素は、 汗水蒸気で飽和されることもあり、これが凝縮して液体水を生成して、吸着パッ ドからエタノールを脱着させ、したがって収集汗エタノールの不正確な測定値を 生じ得る。したがって、適切な透過性を有する2つの非閉塞性フィルムを選択す ることにより、通常使用条件(即ち、実質的に体温で)下での皮膚用パッチは、 パッチ内の汗の凝縮を防止するのに十分な速度で、パッチを通り抜ける蒸気相汗 成分を吸着し、非吸着成分を蒸気相中にパッチから開放し、そして汗のまたは環 境からの液体成分がパッチ内の吸着物質と接触しないようにする。例えば、約4 50〜850g/m2/24時間、好ましくは640〜810g/m2/24時間 のMVTRを有する物質から成るパッチが想定されるが、この場合、第一の外部 非閉塞性層12のMVTRは内部第二の非閉塞性フィルムのMVTRより大きい かまたはほぼ同じである。 図3は、第一の非閉塞性フィルム12、吸着パッド16、第二の非閉塞性フィ ルム26および2つの外部保護ライナー33を示す分解組立図で皮膚用パッチの 実施態様を示す。外部保護ライナー33は、皮膚用パッチの保存および扱い中に 使用するための保護バリアである。好ましくは、2つの外部保護ライナー33が 存在し、一つのライナーは皮膚用パッチの非閉塞性フィルム12、26の各々を 被覆する。保護ライナーは、紙、織布または不織布、プラスチックフィルム、あ るいはその他の同様の物質から作製され得る。保護ライナーは、皮膚用パッチ貼 り付け前に取り外される。外部保護ライナーは、接着層(例えば、各ライナーの 外周を取り囲む)で互いに付着され、そしてそれを取り外し易くするため個々の ライナーを容易に掴むためのタブ35を包含し得る。 図4および5は、パッチ内に並行に配列された2つの吸着パッドを有する皮膚 用パッチ10の別の実施態様を示す。第一の吸着パッドである環境指標パッド3 6は、装着者 の環境中のアルコールをモニタリングし、第二のパッド、即ち装着者のアルコー ル消費の測定のために装着者の汗を収集する収集パッド38の潜在的汚染物質の 内部測定として役立つ。2つの吸着パッド36、38はともに、接着層14で第 一の非閉塞性フィルム12の下に置かれ、環境指標パッド36の外周40の一部 が収集パッド38の外周42の一部と近位するように、並行に配列される。汗が 環境指標パッド36に入らないようにするために、第一の分離体層44が底面4 6に隣接して位置し、第二の分離体層48が環境指標パッド36の外周40を実 質的に取り囲んで、使用中はパッド36を装着者の皮膚から有効に分離して、環 境指標パッド36中への汗の液体で連絡することを防止する。第二の分離体層4 8も、2つのパッドの隣接外周部分40、42の間に位置するために、環境指標 パッド36と収集パッド38との間の相互汚染を防止する。第一のおよび第二の 分離体層は、一体であるか、単一連続層で構成されるか、または分離され得るが 、しかし環境指標パッド36の底面46に隣接する一成分と、第一成分に本質的 に垂直で且つ環境指標パッド38の外周40を取り囲む第二の成分を有する共働 的成分である。好ましくは、分離体層44、48は、パッチ10が実質的に非閉 塞性のままで、そして蒸気相汗をパッチから逃がすことができるように、パッチ の環境指標部分のみを被覆する閉塞性物質から成る。分離体層44、48は、種 々の周知の柔軟性閉塞性物質、例えば金属箔のフィルム、あるいはポリビニリデ ンクロリド、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリビニルフロリド またはポリビニルクロリド、ポリオレフィン、ポリエチレン、ポリプロピレン、 PTFEあるいはニトロセルロースのようなポリマーのフィルムのいずれかで作 られる。適切な閉塞性物質は、約0.01%〜約1%のMVTRを有する非閉塞 性フィルムで、容易に入手可能である(例えば、ALUREX CX(登録商標),St.R egis Paper Co.またはSARAN(登録商標),Dow Chemical)。 環境指標パッド36および収集パッド38の両方を有するパッチ10は、単一 パッドパッチに関して記載したのと同様に貼り付け、装着される。被検体が必要 な試験期間中パッチを装着後、単一パッドパッチに記載したのと同様に、環境指 標パッドと収集パッドは別々にパッチから取り外されて、そのエタノール含量に 関して別々に分析される。両パッドは潜在的環境汚染物質に曝されていたが、収 集パッドだけは被検体の汗に曝されていたため、環境指標パッド中に検出される エタノール濃度は皮膚用パッチの環境による汚染を測定し、収集パッドによるエ タノール検出のためのベースライン測定値とな る。即ち、環境指標パッドで検出されたエタノール量を収集パッドで検出された 量から差し引いて、装着期間中の被検体のエタノール消費量を測定する。収集パ ッドが環境指標パッドより有意に多いエタノールを含有する場合には、検出され たエタノール量の差が、装着期間中の被検体のエタノール消費の測定値を表す。 しかし、環境指標パッドで検出されたエタノール量が収集パッドで検出されたエ タノール量と同じかまたはそれを上回る場合には、被検体の汗は装着期間中にい かなる検出可能なエタノールも含有しなかったということで、これは被検体がそ のときエタノールを消費しなかったことを意味する。 図6は、2つの吸着パッド、即ち第一の上部環境指標パッド36と第二の下部 収集パッド38を有し、2つのパッドの間に分離体44が存在する皮膚用パッチ 10の別の実施態様を示す。「上部」および「下部」とは、パッドが被検体の皮 膚に付着される場合の2つのパッドの相対的位置を示す。上部および下部パッド 36、38の間の分離体44は、好ましくは第一の非閉塞性フィルム12で用い られるような非閉塞性ポリウレタンフィルムと同じである。環境指標パッド36 は主に外部環境からエタノールおよびその他の揮発性物質を収集し、皮膚用パッ チ10が装着されている期間中の環境による汚染に関する基準として役立つ。収 集パッド38は汗中のエタノールを収集し、装着期間中のアルコール消費の測定 値として役立つ。収集パッド38での吸着効率のために、汗中のエタノールは収 集パッド38中に保持され、分離体44が非閉塞性であるにもかかわらず、上部 パッド36中に実質的に逃げない。第一のおよび第二の吸着パッド36、38は ともに、好ましくは、PTFE、ナイロン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ スチレンまたはその他の既知のポリマーのような不活性マトリックス20中に固 定された活性炭18の高多孔質層から作られる。皮膚用パッチは、好ましくは、 極薄ポリウレタンの第一の非閉塞性フィルム12を包含し、フィルム12の第一 の下部面22に貼り付けられた付着性アクリレート接着層14を有する。この実 施態様は、パッチが被検体に付着された場合に、接着下部面32が装着者の皮膚 と接触するように、収集パッド38に隣接する接着下部面32を有する第二の下 部非閉塞性フィルム26も含有する。第二の下部非閉塞性フィルム26は、好ま しくは第一の非閉塞性フィルム12と同じ種類のポリウレタンから成る。第二の 非閉塞性フィルム26は、装着者の皮膚上の汗液から収集パッド38を保護し、 そしてその接着下部面32は装着者の皮膚への皮膚用パッチ の付着のための付加的接着面を提供する。この実施態様は、環境指標パッド36 と隣接非閉塞性フィルム12との間に位置する剥離ライナー30を包含して、パ ッドが接着層14にくっつかないようにし、環境指標パッド36の取り外しを補 助する。好ましくは、剥離ライナーは、薄い(0.002〜0.010mm)医 療等級セルロース性ティッシューから作られ、隣接する環境指標パッドの寸法よ りわずかに大きい。 図6に示した二重パッド皮膚用パッチを装着者の皮膚に貼り付けるすると、蒸 気相汗は第二の非閉塞性フィルム26を通ってパッチに入り、収集パッド38に ぶつかり、ここで揮発性エタノールおよびその他の分析物が活性炭に吸着される 。水蒸気およびその他の揮発性非吸着物質は次に非閉塞性分離体層44、環境指 標パッド36、剥離ライナー30および第一の非閉塞性フィルム12を通り抜け 、パッチから環境中に出る。環境指標パッド36は主に、パッチの外側の装着者 の環境中に存在し、第一の非閉塞性フィルムおよび剥離ライナー30を通ってパ ッチに入る物質にぶつかる。収集パッド38に吸着されない汗からのエタノール はすべて、パッチを通して被検体の皮膚から入ってきた揮発性物質と同様に環境 指標パッド36に吸着され得る。これにより、環境指標パッドで検出されるエタ ノールに関するベースラインが多少高くなる。 図4〜6に示したような環境指標パッド36と収集パッド38を有するパッチ に関しては、環境指標パッドで検出されるエタノールを収集パッドで検出される 値から差し引いて、被検体が試験期間中にエタノールを消費したか否かを測定す る。即ち、収集パッドエタノール量−(マイナス)環境パッドエタノール量は、 エタノール消費レベルと相関する。例えば、被検体が1用量のエタノール(1g /kgと等価である)を消費した場合、収集パッドで検出されるエタノールレベ ルは典型的には50nlである。同一被検体が有意レベルの環境中アルコールに 曝されなかった場合には、環境指標パッドで検出されるレベルは典型的には10 nl未満で、これら2つのレベルの差(50nl−10nl=40nl)は、被 検者が、皮膚用パッチに検出可能なエタノール(40nl)を蓄積するのに十分 なエタノールを試験期間中に消費したことを示唆する。被検者が環境中エタノー ルに曝され、環境指標パッドで検出されたエタノールレベルが収集パッドの値と 実質的に等しいかまたはそれを上回る場合には、被検体が試験期間中にエタノー ルを消費しなかったが、しかし被験者は化粧品や家庭用洗剤中に存在するような 何らかの環境中揮発性エタノールに曝されていたことを示唆する。例えば、収集 パッドが15 nlのエタノールを含有し、環境指標パッドが14nlのエタノールを含有する 場合には、その差は無視できる値(15nl−14nl=1nl)で、これは被 験者が試験期間中にエタノールを消費しなかったことを示唆する。同様に、収集 パッドと環境指標パッドで検出されたエタノールの差が負の値である場合には、 これは被験者は試験期間中にエタノールを消費しなかったが、しかし何らかの環 境中揮発性エタノールに曝されたことを示唆する。例えば、収集パッドが10n lのエタノールを含有し、環境指標バッドが20nlのエタノールを含有する場 合には、負の差(10nl−20nl=−10nl)は、被験者が試験期間中に エタノールを消費しなかったことを示唆する。環境指標パッド中のエタノールの 量(例えば1,000nl)が収集パッド中のエタノール量(50nl)を大幅 に上回るが、しかし収集中のエタノール量はそうでもないエタノール消費を示唆 するような場合には、その差(50nl−1,000nl=−950nl)は形式 的には消費者が試験期間中はエタノールを消費しなかったことを示唆するが、し かし、おそらくはパッチをいじり回したために、パッチが環境中アルコールに相 当に曝されたことも示唆している。 並行した収集パッドおよび環境指標パッドに関する、図4および5で示したよ うな皮膚用パッチを用いて成される測定は、パッチが被験者に装着された場合に 環境指標パッドが収集パッドの上に位置する図6に示したような皮膚用パッチを 用いて成されたものとは多少異なる。即ち、並行配列は、皮膚用パッチの実質的 非閉塞性を保持しながら、環境指標パッドを皮膚および収集パッドと分離する閉 塞性分離体層の使用を可能にする。これに対比して、実施例6に示した実施態様 は、完全に非閉塞性で汗からの水蒸気が環境指標パッドに入る前に汗からのエタ ノールのすべてを収集するための収集パットと、環境中のエタノールが非閉塞性 分離体層を通り抜け収集パッドに入る前に環境中エタノールのすべてを収集する ための環境パットによる。したがって、図6に示したような実施態様では、非閉 塞性分離体層が2つのパッドを分離するために、一方のパッドからのエタノール が多少、他方のパッドに漏入する可能性がある。 皮膚用パッチは、皮膚用パッチおよび保護ライナー(包含される場合)を取り 囲むために、好ましくは葉状に裏打ちした蒸気バリア外被である小袋(図示せず) も備え得る。小袋は、1つ以上の皮膚用パッチを保存し、そして貼り付け前にパ ッチが環境中揮発性物質に曝されるのを防止するのに有用である。皮膚用パッチ は、例えばガンマ線照射に より小袋内で滅菌されうるし、小袋には滅菌の日付を入れることもできるが、し かし皮膚用パッチそれ自体は使用期限が不明である。小袋は再封可能で、装着者 からはずされた後に、そして周囲温度で分析実験室に運搬中(例えば陸上郵便) に、皮膚用パッチを保存し、保護するために用い得る。 皮膚用パッチの好ましいポリウレタンフィルムは気体透過性であるために、皮 膚からの揮発性水およびエタノール分子はフィルムを通り抜ける。エタノールを 含む揮発性分析物を含有する汗が第二の非閉塞性フィルムを通って吸着パッドに 入ると、活性炭が蒸気相分析物を吸着する一方、水蒸気は吸着パッドを通り抜け て、第一の外部非閉塞性フィルムを通って環境中に逃げる。体熱は、皮膚用パッ チを通り抜けて、汗中の水を揮発させる。大型不揮発性分子(例えば液体水)は 第二の内部非閉塞性フィルムを通過できず、皮膚に対して閉じ込められたままで ある。液体水は皮膚または環境から気体透過性フィルムを通過できず、吸着パッ ドに到達できず、そして汗中の蒸気相水は環境に逃げて、閉塞性パッチの多数の 欠点を排除し得る。さらに、本発明の皮膚用パッチは非閉塞性であるため、皮膚 用パッチと皮膚との間の平衡は達成されず、エタノールを含む分析物は、全装着 期間中、吸着パッドに蓄積する。モニタリング期間終了時に、皮膚用パッチを取 り外し、吸着パッドを皮膚用パッチから分離する。吸着パッド含有物を水性緩衝 液中に溶離して、分析する。 皮膚用パッチは、吸着パッドに被覆された皮膚からのわずかな、及び知覚でき る汗を収集する。体表面積1.75m2からの全てのわずかな汗は、22℃、2 7℃および30℃でそれぞれ381、526および695ml/日と測定された 。一方、知覚できる汗は、熱、物理的または情緒的ストレスに対する個体の反応 によって変わる(Lamke,L.O.,Scand.J.Clin.Lab.Invest.37:325,1977)。 最小度の熱的、物理的および情緒的ストレスを経験した個体に関するわずかな汗 は、皮膚用パッチがモニタリング期間中に処理する最小量の発汗である。したが って、前記の測定値を用いて、約14cm2の吸着パッドを有する皮膚用パッチ は、22℃の平均温度で300μl/日の最小量の汗を処理する。モニタリング 期間中の被験者のアルコール消費量は、わずかな汗中のアルコール含量を測定す る。 エタノール消費の検出のためのパッチの使用 皮膚用パッチは、好ましくは熟練専門技術者により被験者の皮膚に貼り付けら れそし て、除去されるが、彼等は被験者の身体上の適切な位置を選定し、体毛の多い領 域、病変部、擦過傷、創傷、瘢痕または皮膚過敏領域を回避する。皮膚用パッチ は、これらの皮膚領域がほぼ同レベルの透過性を有するために、好ましくは上腕 、背中または下胸部に付着される。例えば、足、くるぶし、足先または足底、手 の甲または掌、前腕、頸部、上胸部、臀部といったその他の身体部分も、皮膚の 状態およびプライバシー問題などのような考慮事項によって、皮膚用パッチを付 着するのに適している。選定部位の皮膚は、表面汚染物質を除去するために薬剤 で清浄にされ(例えば70%イソプロパノールを含有する標準アルコール清拭)、 そして皮膚用パッチは、乾燥した清浄化皮膚上に置かれ、吸着パッドおよび接着 層を被験者の皮膚に接触させ、次に皮膚用パッチを皮膚に静かに押しつけ、パッ チの境界領域周囲で接着層を静かに押しつける。接着層は半透明になり、接着が 完了した場合、接着層と皮膚との間に気泡が残留しない。さらに、完全に接着す ると、ポリウレタンフィルムと下層の皮膚の微妙な縮みが生じて、貼り付けパッ チの表面に小さな襞状または波状外見を生じる。皮膚用パッチを貼り付け中の人 は、貼り付け日、貼り付け位置、皮膚用パッチ状態および確認番号または同様の 情報も記録し得る。 被験者は、約1時間〜数日間のモニタリング期間中、皮膚用パッチを装着する 。一般に、被験者は少なくとも24時間、そして10日までの間、皮膚用パッチ を装着する。被験者は、皮膚用パッチを擦ってはならない(例えば、洗浄後にタ オルで)と教えられるが、そうしないと、皮膚用パッチを装着中、その他の予防 手段を後に続けられない。モニタリング期間の終了時に、専門技術者が皮膚用パ ッチを取り外す。 皮膚用パッチを取り外す前に、専門技術者は、一般的にパッチの除去またはい じくりに関連したパッチの外見の変化を検出することにより、皮膚用パッチが装 着中に傷つけられたか否かを目で見て確認する。好ましい接着層は被験者の皮膚 に一度だけしっかりと貼られるため、除去および皮膚への再貼り付けはパッチの 接着および透明性の程度により容易に検出される。剥離角質層細胞はパッチ除去 中に接着剤の方にくっついて、接着剤がしっかりと再付着しないようにする。さ らに、保持された皮膚細胞は、パッチの境界部に接着下部面を有するポリウレタ ン層を曇った非半透明の外見にする。同様に、パッチの引裂きまたは刺し穴、パ ッチ外周境界領域の曇った外見、パッチまたは周囲皮膚の変色、あるいはパッチ 周囲または下の炎症は、いじくったことを容易に検出可能とする証拠である。除 去またはいじくりが検出された場合には、専門技術者は分析結果を 解釈する場合に用いるためにその情報を記録する。 除去中は、専門技術者は、手袋をはめた手でまたはピンセットを用いて吸着パ ッドが汚染されないようにしてパッドを除去して、それを清浄容器中に入れた後 、密封する。専門技術者は、パッチの縁の下をそっと覗きながらパッチを除去し て、被験者の皮膚から接着層の一部をゆるめ、被験者の皮膚から清浄表面にパッ チがはずされて、ここでパッドが除去される。あるいは、皮膚用パッチは、接着 剤の一部をゆるめ、そして皮膚からパッチの一部を剥がすことにより、部分的に 除去されて、被験者の皮膚に部分的に付着されたままの吸着パッドを露出する。 次に吸着パッドを被験者の皮膚とパッチの外側部分との間から除去し、上記のよ うな清浄容器に入れる。 皮膚用パッチの除去後、熟練者は、皮膚用パッチの以前の除去またはいじくり の証拠に関して、除去されたパッチおよび皮膚をさらに検査する。このような証 拠としては、パッチまたは吸着パッドの刺し穴、引裂きまたは裂け目の検出(例 えば、パッチを光源にかざすことにより検出される)、パッチ、あるいは下層ま たは周囲皮膚の変色、そしてパッチ確認番号またはその他の証印の変化が挙げら れる。あらゆる変化が記録され、パッチは捨てられる。 取り外された吸着パッドは、活性炭中に保持されるエタノールのような分析物 の検出のために用いられる。分析は皮膚用パッチからパッドを除去した直後に行 われるか、またはパッドは、適切な容器中に密封された後に、保存されるかおよ び/または分析のために別の施設に移される。エタノール分析前のパッドの保存 および輸送は周囲温度であり、そして吸着パッド中のエタノールが60℃までの 温度で3日間、周囲温度で少なくとも1ヶ月間安定であるために、特別な条件を 必要としない。 エタノールは吸着パッドの活性炭上に一旦吸着されると、それが、炭素との結 合のためのより高い化学ポテンシャルを有する別の化合物、例えば液体水、水性 溶液または有機溶媒で置換することによって脱着されるまで、そこに残存する。 抽出されたエタノールは周知の方法、例えば酵素アッセイ、イムノアッセイ、ガ スクロマトグラフィー、化学的酸化および分光法、燃料電池による電気化学的酸 化、赤外分光測光法または固体の半導体検知法により分析され得る。 皮膚から出たエタノールの収集および検出は皮膚用パッチが装着されている期 間中の個体によるエタノール消費を検出する最も直接的手段であるが、しかし、 本発明の皮膚 用パッチは、また汗中に皮膚から出るエタノールの代謝物質、例えばアセトアル デヒドを収集し、検出するために用い得る。アセトアルデヒドも皮膚用パッチ中 の活性炭に吸着され、通常の方法を用いて同様に抽出され、検出され得る。消費 アルコールから産生され、皮膚を通して出るアセトアルデヒドのレベルは、皮膚 を通して出るエタノールのレベルより低いが、しかし検出可能レベル内である。 さらに、アセトアルデヒドのようなエタノール代謝物質の検出は、個体が汗中に 皮膚を通して出るエタノールの正確な検出を無効にし、妨げるに十分な量の環境 中エタノールに曝されていた場合でも、アルコール消費の測定を提供する。即ち 、皮膚用パッチの吸着物質中のアセトアルデヒドおよびエタノールの陽性検出は アルコール消費を示唆し、一方、アセトアルデヒドを伴わないエタノールの検出 はエタノールに対する環境的露出を示唆する。 本発明は、好ましい実施態様を代表する以下の実施例により、さらによく理解 され得る。臨床検査に参加した試験志願者は全員、インフォームドコンセントを 提出した。皮膚用パッチの効能は、図1〜3に示したような皮膚用パッチを用い た臨床試験で立証された。これらの試験には、皮膚用パッチを装着した試験志願 者へのエタノールのコントロール投与、および非飲酒被験者に装着された皮膚用 パッチの陰性コントロール試験が含まれた。これらの試験に基づいて、特定のエ タノール投与量と装着された皮膚用パッチにより収集され、そして慣用的方法を 用いて検出されたエタノールの量との間の関係が測定された。皮膚用パッチは、 エタノールへの露出に関してヒト被験者をモニタリングするために用いられ、1 回のエタノール投与量のような少量からエタノールを収集し、保持し、検出する のに十分な感度を有し得る、ということをこれらの試験は示している。 実施例1:皮膚用パッチの貼り付けおよび除去 滅菌手袋をはめた専門技術者は、被験者の上腕、背中および下胸部の貼り付け 部位を70%イソプロパノールアルコールスワブで清浄し、前記のように皮膚用 パッチを貼り付けた。被験者は、皮膚用パッチが弛緩した皮膚に張力を掛けない ようにするために、上腕二頭筋を屈曲させ(腕に貼り付けるため)、前方にかがみ (背中に貼り付けるため)、そして後方に反らして(下胸部に貼り付けるため)、皮 膚用パッチの貼り付け直前および貼り付け中、彼等の皮膚をわずかに伸ばした。 専門技術者は、貼り付け後に皮膚用パッチを検査した。パッチを適切に貼り付け ると、パッチの周囲接着境界領域は均一に半 透明になり(吸着パッドは不透明のまま)、パッチはその表面がわずかに襞状また は波状外見を呈した。皮膚用パッチが適切に且つ完全に被験者の皮膚に接着され ないと思われた場合には、例えば、接着外周領域の縁がめくれたり、溝ができた りして接触が妨げられたり、不完全である場合には、専門技術者は皮膚用パッチ を取り換えた。各皮膚用パッチの貼り付け直後および除去前に皮膚用パッチの一 体性の評価、記録用に皮膚用パッチのクローズアップ写真を撮って、検体コード 、日付およびその他の関連情報を写真で記録した。 貼り付け後、被験者は指示された期間中はパッチを妨害せずに装着するよう指 図された。そうしない限りで、被験者は、水泳、手仕事および日常の運動を含む 正常の活動を実行した。指示期間後、被験者はパッチを取り外すために試験施設 に戻った。専門技術者は、皮膚用パッチが装着期間中ずっとしっかり貼られてい て、孔や裂け目がないことを確認するために除去前に皮膚用パッチを調べた。即 ち、パッチの接着外周部分が半透明のままで、皮膚用パッチの吸着パッドと外側 の外周縁との間の領域全体の接着フィルムに明らかな溝は認められなかった。し っかり貼られた皮膚用パッチは一般に皮膚から剥がすのに多少の努力を要するが 、部分的に、または完全にはがされたパッチはほとんど努力せずに取り外される ために、専門技術者はパッチを剥がすのに要する力の程度に注目した。 専門技術者は滅菌手袋をはめて皮膚用パッチを取り外した。皮膚用パッチを取 り外すと、吸着パッドを第一のおよび第二のポリウレタンフィルム層から分離し て、清浄容器に入れ、栓をして、刻み目つきの蓋をした。皮膚用パッチの残りの 部分を被験者から取り外して、廃棄した。パッチ除去後、皮膚用パッチの下にあ った皮膚の外見を専門技術者はさらに観察し、記録した。適正に接着したパッチ では、接着フィルムは皮膚をわずかに圧迫して、パッチ除去後一時的に保持され る約2〜3mm離れた畝を形成した。これに対比して、接着フィルムが以前に取 り外されるかまたはいじられていた場合には、皮膚の畝は認められなかった。 使用期間中に除去または非接着性のあらゆる特徴、あるいはそうでなければ取 り外された場合の異常な外見または触知可能な特性を示した皮膚用パッチは、書 き留められ、保留された。専門技術者は、パッドを分析のために送付する前に、 パッチ除去中に検出された異常状態を、適正に接着できなかったもの以外は、適 切に書き留めた。検査に用 いた1342個の皮膚用パッチの内の2%未満が、接着失敗のために除外された 。装着期間中に運動中に多量の汗をかいた被験者が4〜14日間装着した90個 のパッチのうち、取り外したさいに不完全な接着を示したのはの6個だけであっ た。吸着パッドは、抽出および分析のために研究室に輸送中は−15℃〜約20 ℃で保存された。 実施例2:吸着パッドの抽出および分析 パッド上の分析物の不均一性の問題が生じないように、吸着パッド全体を抽出 した。パッド抽出前に、パッドを含入したバイアルを室温に暖めた。吸着パッド を取り出し、20mlのガラスバイアル(例えばシンチレーションバイアル)に 入れて、2mlの脱イオン水を付加し、バイアルに蓋をして、パッドを水ととも に20秒間攪拌混合した。混合後、パッドと水を室温で4時間、時々混合しなが らインキュベートして、抽出物を生成した。5分(最大回収率67%)、4時間( 88%)および48時間(100%)抽出からの結果に基づいて、4時間抽出が 速度および水性回収率に関して最適であると考えられた。加熱または溶媒抽出は 回収率を増大するが、しかし付加的設備および試薬を必要とする。4時間抽出後 、50μlの抽出物をラベルを貼った円錐形のポリプロピレンバイアルに移して 、15μlの0.005%プロピオニトリル内部標準液(Aldrich Chemical Co., Millwaukee,WI)を付加し、バイアルに刻目付蓋をして、攪拌混合した。 混合物の試料1μlを、FID型Hewlett-Packard(HP)5790Aガスクロマトメ ーター、HP 3390AインテグレーターおよびHP 7673A自動試料採 取器による、フレームイオン化検出(FID)を用いたガスクロマトグラフィー (6C)により分析して、エタノールの存在および量を検出した。GCカラム( 6フィートx1/8インチ)は80/100のCarbopack Cを、0.2%Carbowa x 1500(Supelco,Bellefonte,PA)とともに充填され、担体ガスはHe(30m l/分)、H(45ml/分)および空気(240/l/分)であり、;炉温度 は90〜100℃の恒温であり、注入器温度は359℃であり、検出器は300 ℃であった。これらの条件下で、保持時間は、メタノール(0.48分)、エタノ ール(0.73分)、アセトン(0.97分)、イソプロパノール(1.19分)、n −プロピオニトリル(内部標準)(1.30分)、そしてn−プロパノール(1. 54分)であった。50nlエタノール/皮膚 用パッチと等価のエタノールキャリブレーター(Clinical Standard Solution, College of American Pathologists,Northfield,IL)が標準として用いられ、 エタノール無含有、または30、50、100または200nl/パッドのエタ ノールを含有するパッドからのコントロール試料が含まれた。エタノールピーク の高さとプロピオニトリルピークの高さの比を、既知のエタノール濃度の検量線 を用いて比較することにより、エタノールを定量した。 実施例3:コントロールの1回投与試験 試験において志願者はエタノールを投与され、試験期間中はエタノール含有飲 料、食物、化粧品およびその他のエタノール含有物質に接触しないよう指図され た。皮膚用パッチを取り外したときはいつでも、エタノール消費の個々の測定と して、息中エタノールはAlcoSensor III(Intoximeters,Inc.,St.Louis,Mo) を用いて、唾液中エタノールはOED A150TM検定(STC Diagnostics,Bethlehem P A)を用いて、皮膚用パッチ除去毎に測定した。 エタノール投与の前日に、15名の被験者の各々に、14個の皮膚用パッチを 下記のように貼り付けた:左背部に3個、右背部に2個、左胸部に2個、右胸部 に3個、各上腕に2個。エタノールの1回投与量(フルーツジュースまたは等価 物で希釈した40%ウォッカを含有)は、男性被験者は1.0g/体重1kg、 女性被験者は0.85g/体重1kgであった。被験者は、エタノール投与前に 一夜(少なくとも12時間)絶食した後、低脂肪の朝食(シリアル、低脂肪牛乳 およびバナナ)を摂取した。エタノールは朝食の30分後に投与し、30分間か けて摂取させた。 エタノール消費前(投与前)に1個の皮膚用パッチを左背部から取り外した。 その後投与を開始して、被験者が用量を消費した後にタイムクロックをスタート させた。エタノール投与後1、2.5および5.5時間目(投与後)に、それぞ れ右胸部、左胸部および左背部から皮膚用パッチを取り外した。その後数週間に 亘って、皮膚用パッチを以下のように取り外した:1日目(投与後24時間)、背 部、腕および胸部から各々1個;3日目(投与後72時間)、背部、腕および胸部 から各々1個;5日目(投与後120時間)、腕から各々1個;そして7日目(投 与後168時間)背部、腕および胸部から各々1個。合計300個のパッチが使 用された(投与前210個、投与後90個)。 投与後1日目、2個の新しい皮膚用パッチを胸部および背部に貼り付けたした 。これら2個の皮膚用パッチは3日目に取り外し、2個の新しい皮膚用パッチを それらの場所に貼り付けた。投与後5日目に、3日目に付加した2個の皮膚用パ ッチを取り外し、2個の新しい皮膚用パッチに取り換えた。7日目に、5日目に 付加した皮膚用パッチを取り外した。これら6個の付加的皮膚用パッチを用いて 、コントロール投与後の被験者のエタノールとの接触をモニタリングした。 息中アルコールレベルは投与後1時間で最高で(平均:0.092%)、投与後 5.5時間までに低下し(平均:0.027%)、その後はずっと検出不可能であ った。同様に、唾液アルコールレベルは投与後1時間で最高で(平均:0.10 4%)、投与後5.5時間までに低下し(平均:0.035%)、その後はずっと 検出不可能であった。 皮膚用パッチで収集され、検出されたエタノールの平均レベルは、0時間では 3nl;投与後1時間では約14.3nl;投与後2時間では約27.3nl; 投与後5.5時間では56nl;投与後24時間では52nl;投与後72時間 では49nl;投与後120時間では59nl:そして投与後168時間では6 3nlであった。中央値レベルは、投与後24時間では39nl;投与後72時 間では45nl;投与後120時間では68nl:そして投与後168時間では 73nlであった。コントロール投与後の被験者のエタノールとの接触をモニタ リングするために用いた6個の付加的投与後皮膚用パッチ3組はすべて、15n l/パッチ未満の平均値および中央値レベルを示したが、これは、被験者がエタ ノールへの露出を避けたことを示唆する。これらの結果は、吸着パッドによりエ タノール吸着が息中および唾液中エタノールと比較して遅延し、1回投与後7日 間もの間、パッドがエタノールを保持したことを示すが、一方、エタノール消費 に関する情報は、投与後1日までの息および唾液測定値に関しては失われた。 実施例4:累積的低投与試験 エタノール投与の前日に、8名の被験者の各々に、13個の皮膚用パッチを下 記のように貼り付けた:左背部に2個、右背部に2個、左胸部に2個、右胸部に 3個、各上腕に2個(計104個)。エタノール投与前(投与前)に、右胸部から 1個の皮膚用パッチを取り外した。 エタノール投与量は、0.5g/体重1kgと等価で、市販ビール中に含入さ れ(即 ち24オンス/体重55kg)、性別での用量差はなかった。被験者は、0日目 から初めて7連続日間に、1日のうちの同時刻に空腹で30分間かけてビールを 消費した。ビールは単一樽から得たので、試験期間中、全被験者が同一アルコー ル濃度(5.0体積%)のビールを摂取できた。息中および唾液中エタノールは 、投与後30分に測定した。1、3、5および7日目に、背部、胸部および腕か ら各々1個を取り外した。 8名の被験者の息中エタノールレベルは、0.0375%未満から0.052 5%より大きい間で変化し、個体間の、そして単一個体に関しては異なる試験試 料間の有意の変動が認められた。図7に示すように、8名の個体に関するパッチ からの吸着パッドの平均エタノール含量は、時間の経過とともに相対的に着実に 増大した。例えば、3日目(3回の総用量は1.5g/kg)の平均パッドエタ ノール含量は、45nlであった。5日目まで(5回の総容量は2.5g/kg )に、75%のパッド(18個)が50nlを上回る累積エタノール含量を示し た。これらの結果は、吸着パッドが時間の経過につれてエタノールを蓄積したこ とを示し、7日までの期間中に消費された総エタノールの測定値を提供する。 実施例5:用量反応試験 エタノール投与の前日に、4名の被験者に6個の皮膚用パッチ(背部、胸部お よび腕に各々2個)を貼り付けた。各被験者は、コントロールである皮膚用パッ チのセットを、投与の24時間前に装着した。エタノール投与は、0.17、0 .33、0.5、0.67、0.83および1.0g/体重1kgと等価の漸増 量で、実施例3で投与したのと同様に投与し、最初の3回は24時間を置いて、 後の3回は48時間おいて投与した。息中および唾液中エタノール測定は、投与 後30分におこなった。各投与後24時間目、しかし次の投与の前に、6個の皮 膚用パッチを取り外して、6個の新しい皮膚用パッチに取り換えた。したがって 、各投与に関して、6個の皮膚用パッチを貼り付けし、総計168個のパッドを 分析した。 図8は、4名の被験者の各々に関する息中エタノール測定値とエタノール投与 量の関係を示す。データの点は、検出された息中エタノールと投与用量との間の 有意の変動を示す。データの点および線に関する相関係数(R2)は、0.69 〜0.97で変化する(被験者A、B、EおよびGに関してはそれぞれ0.94 、0.92、0.97およ び0.69)。唾液中エタノール試験に関しても同様の結果が得られた(データは 示されていない)。図9は、4名の同一被験者に関する吸収パッドのエタノール 含量(6個のパッチの平均。各被験者に関して腕、背部および胸部から各々2個 )をエタノール投与量と比較した同様のプロットを示す。相関係数(R2)は、 0.87〜0.97で変化する(被験者A、B、EおよびGに関してはそれぞれ 0.97、0.87、0.95および0.93)。これらの結果は、息中エタノ ール、唾液中エタノールまたは皮膚用パッチに吸着されたエタノールに基づいて エタノール消費を定量することの難しさを示す。 実施例6:陰性コントロール試験 21名の被験者が参加した。18名は、8個の皮膚用パッチを7日間装着し、 以下のように貼り付けた:腕に4個、背部に2個そして胸部に2個。他の3名の 被験者は、上腕に4個のパッチを3日間装着した。エタノールは投与せず、被験 者は皮膚用パッチ貼り付前24時間は禁酒するよう求められ、皮膚用パッチ装着 中は、エタノールまたはSDアルコール含有物質の使用はやめさせた。息中及び 唾液中アルコール測定は、0日目、皮膚用パッチ貼り付時、パッチ除去時(3日 目または7日目)におこなった。前記と同様に、FIDを用いてGCによりエタ ノール含量に関して、吸着パッドを検定した。 分析した146個のパッチでは(10個は装着中に傷つけられ、分析は成され なかった)、平均アルコール含量は26±12nlで、4個のパッチだけが50 nlを超えた。これらの結果は、身体中で正常に産生された内因性エタノールの 1週間に亘る蓄積と、化粧品または家庭用化学物質中のエタノールに不注意に曝 されたことを反映するものと考えられる。異なる身体部位のパッチに関してエタ ノール含量測定の中央値を比較した場合、それらは区別できなかった(95%信 頼レベルで:p<0.05)。個々の被験者から得られたパッチ間に多少の変動 が認められたが、ほとんどの被験者のパッチは、パッチの位置に関係なく、同様 のエタノールレベルを示した。 実施例7:皮膚用パッチ設置試験 3名の各被験者に、0日目に8個の皮膚用パッチを装着させ、以下のように貼 り付けた:右および左腕、右および左背部、そして右および左胸部に各々3個( 計54個)。 実施例3と同様に、被験者に1回1.0g/kgのエタノールを投与し、投与後 3日目にパッチを取り外して、前記と同様に、GCによりエタノール含量に対し て吸着パッドを分析した。息中および唾液中エタノール測定は、投与前、投与後 30分、そして皮膚用パッチ除去中の3日目に実施した。 6つの異なる位置からのパッドのエタノール含量(平均値および中央値)は、 異ならなかった(95%信頼レベルで;p<0.05)が、単一位置に関しては 、右腕に関して最大範囲の変動が、そして左背部に関して最小範囲の変動が観察 された。さらに、検出されたエタノール投与量と全パッチ位置との間に高い相関 が(≧0.84、一般に≧0.90)認められた。したがって、すべての貼り付 位置は、パッチ中のエタノールの収集および保持に関しては等価である。 実施例8:動的試験:48時間の期間中の継続的蓄積 エタノール投与の前日に、4名の被験者に3個の皮膚用パッチを装着させて、 以下のように貼り付けた:胸部、背部および腕に各々1個。この試験中、被験者 にはもう一組のパッチを投与直前(0時間)、そして投与後1、2、4、8、12 、24、48および72時間に与えた(合計27個/被験者、総計108個)。投 与は、実施例3と同様におこなった。エタノール投与前に、3個の皮膚用パッチ を取り外し、息中および唾液b中エタノールレベルを測定して、3個の新しい皮 膚用パッチを同一位置に貼り付けた。投与後1時間目に、息および唾液測定を実 行し、皮膚用パッチを取り外して、新しい皮膚用パッチを貼り付けた。この手順 を、投与後2、4、8、12、24、48時間目にくりかえした。この段階で皮 膚用パッチに収集されたエタノールは、皮膚用パッチ装着期間中のエタノール蓄 積を示す。 息中および唾液中の平均エタノールレベルは、投与後1時間目で、それぞれ0 .094%および0.103%であった。投与後2時間目では、息中平均エタノ ールは0.090%に低減し、唾液中平均エタノールレベルは0.119%に増 大したが、投与後4時間目までには、息中および唾液中エタノールレベルはとも に、それらの最高値の約半分となり、投与後8時間目までには検出できなくなっ ていた。吸着パッドで検出されたアルコールの測定値(平均値)を以下に示す:投 与後1時間で8nl;投与後2時間目、10nl;投与後4時間目、23nl; 投与後8時間目、22nl;その後は検出でき なかった。投与後8時間目には、吸着パッドでは、ベースラインを超えるエタノ ールは検出されなかった。したがって、皮膚用パッチは、息および唾液試験で検 出されたのとほぼ同一時間範囲(投与後1〜4時間)でエタノールを検出するの に用い得るが、しかしエタノールが息及び唾液試験で検出されない投与後4〜8 時間のエタノール検出にも用い得る。息および唾液試験と比較して、汗中のエタ ノールの検出には多少の遅延が認められるが、しかし、息および唾液ではもはや エタノールが検出されない投与後48時間までにエタノールは汗中から収集し得 る。そして本発明のパッチは、息および唾液試験で可能なエタノール消費の検出 に関する期間よりずっと長い、投与後8日までの間の汗中エタノールを保持し得 る。 図10は、血中、尿中、唾液中および皮膚用パッチを用いて汗から収集される エタノールの典型的動的関係を示す。Y軸は、0時間に1g/kgのエタノール を摂取した被験者に関する、皮膚用パッチ中(nl)、血中、唾液中および尿中( mg/dl)、そして息中(%)のエタノール含量を示す。血中エタノールは投 与後5.5時間目まで測定し、それから後は文献に示されたエタノール代謝速度 を基礎にして(Jones A.W.et al.,Clin.Chem.38(5):743,1992;Sidell,F.R .& Press,J.E.,Psychopharmacol.19:246,1971);尿中含量は、血中エタノー ルレベルと文献に示された血中エタノールレベルと尿中エタノールレベルとの関 係を基礎にして(Biasotti,A.A.& Valentine,T.E.,J.For.Sci.30(1):194,19 85)、内挿される。図10は、血中、唾液中および息中エタノールレベルが皮膚 用パッチで収集される場合よりも迅速に上昇し、その後、投与後約2時間目に低 下して、投与後24時間までにベースラインに戻る、ということを示す。これに 対比して、皮膚用パッチ中に収集されるエタノールは累積的で、投与後約9〜1 2時間でピークに達し、パッチが取り外されるまで保持される。 臨床試験を基礎にして、GC遮断キャリブレーター、可能な遮断に関するGC の感度および特異性に対する最良のエタノール濃度(10、20、30、35、 40、50、60および70nl/パッド)は、35名の被験者からの791個 のパッチに関して真の陽性、擬陽性、擬陰性および真の陰性の数を分析すること により、算出した。最適遮断濃度である30nl/パッドは最少の擬陽性および 擬陰性を生じ、したがって検定に関する最高の感度および特異性を示す。 定量限界(LOQ)は、皮膚用パッチ抽出物中の既知のエタノール濃度に関し てGCにより確実に定量され得るエタノールの最低濃度である。LOQは、10 の検定のうちの7つに基づき16nl/パッチであり、試料の50%以上が試料 に関する既知の濃度のエタノール濃度の±50%内であった。臨床的および診断 的感度および特異性は、標準手法を用いて確定した(“Proposed Guideline:Asse ssment of clinical sensitivity and specificity of laboratory tests”NCC LS Document GP・10,Vol.7,No.6,1987;Galen,R.S.& Gambino,S.R.,Beyond Normality:The Predictive value and efficiency of medical diagnoses,Wile y Biomedical Publications,1975(John Wiiley & Son,New York,NY);およ びSpiehler,V.R.et al.,Clin.Chem.33:1535,1988)。30nl/パッチの GC遮断を用いた場合、診断感度は90.38%(既知のエタノール投与量を投 与した被験者からの24時間最少装着後の364個の皮膚用パッチ結果から確定 )で、診断特異性は85.95%(エタノールを投与しなかった被験者からの4 27個の皮膚用パッチ結果から確定。彼等は装着期間中にアルコールを消費しな かったと言っている)であった。臨床感度および特異性は、既知の投与量(女性 0.85g/kg、男性1.0g/kg)を用いて、86.5%というエタノー ル消費に関する陽性予測値と、90.9%というエタノール節制に関する陰性予 測値を生じるコントロール試験の皮膚用パッチ結果から確定した。 実施例9:液体中に浸漬後の皮膚用パッチ分析 浸漬試験を用いて、相対的に高温(液中で40±1℃)で、皮膚用パッチを水 に浸漬した場合に、エタノールが装着中の皮膚用パッチを離れるか否かを確定し た。ブランク皮膚用パッチに約100nlのエタノールを加えた後、ペトリ皿に 付着させ、皮膚に張り付けた皮膚用パッチをシミュレートした。コントロール組 の3個のパッチを40±1℃で乾燥保存し、試験組の3個のパッチの各々を、普 通の水道水を入れ,5ppm塩素、0.9%NaCl(普通の食塩水)、または0 .18%発泡浴用石鹸を含有する場合としない場合とで、40±1℃の水浴中に 浸漬した。比較のために、3ppmの塩素を含有する水泳プールの水は、強い塩 素臭を有し、眼を 刺激する。そして、0.18%発泡浴用石鹸は、発泡浴用石鹸の8オンス瓶を4 0ガロンの浴槽水に付加するのと等価である。3時間および24時間の終了時に 、コントロールパッチと試験パッチを取り外し、吸着パッドを回収して、本質的 には前記と同様に、標準手法を用いてエタノールに関して検定した。表1に示し たこれらの試験の結果は、パッチ中のエタノールが高温に曝された後でも回収可 能であることを示す。 表1:回収エタノールの平均および標準偏差(nl/パッチ) 水、塩素溶液および塩溶液中の浸漬は、パッド中の検出可能なエタノールに有 意の影響を及ぼさず、このことは、皮膚用パッチの外部ポリウレタン層が環境か ら吸着パッドを有効に単離することを示す。発泡浴用石鹸溶液中に数時間浸漬す るとエタノール濃度が増大したが、これはおそらく、使用した発泡浴用石鹸がエ タノールを含有(2146mg%)し、これが外部ポリウレタンフィルムを通し て吸着されたためと考えられる。皮膚用パッチ使用中のエタノール含有家庭用製 品を避ければ、環境からのエタノールのこのような摂取は防止され得る。あるい は、図4〜6に示し、前記したような2つの吸着パッドを有する皮膚用パッチを 用いて、環境エタノール曝露をモニタリングし、汗収集パッド用の内部対照(ベ ースライン)として役立て得る。 実施例10:微生物試験 (1)滅菌皮膚用パッチの第一のおよび第二のポリウレタン層に包まれた吸着 パッドが7日間の皮膚用パッチ装着中ずっと滅菌されたままであることを確証し ;(2)7日間装着した皮膚用パッチの下から回収された特定の微生物を同定し 、定量して;そして(3)吸着パッド上に含有されたエタノールに及ぼす同定微 生物の作用を評価するために、これらの試験を実施した。同定微生物が皮膚用パ ッチ環境中でエタノールを産生し、または代謝する能力は、同定微生物の既知の 生合成および異化特性を基礎にした。 8名の被験者からの標準腕皮膚スワブを、吸着パッドが皮膚と接触するおよそ の位置および面積サイズで採取した。領域を限定するための鋳型を用いて、皮膚 のスワブ検体を収集した。次に、標準イソプロパノール皮膚予備プロトコール後 に、皮膚用パッチ装着のために、同一腕位置を準備した。イソプロパノール蒸発 後、第二の皮膚スワブ検体を、再び鋳型を用いて、処置領域から採取した。次に 、2つの標準アルコール皮膚用パッチを、1つは調製したスワブゾーン上に直接 、そしてもう一つはその横に、貼り付けた。パッチを7日間装着させ、その間、 被験者はエタノールに接触しないよう指図された。7日終了時に、第一の皮膚用 パッチを取り外し、吸着パッドの下の皮膚を上述のようにスワブでふいた。2次 皮膚用パッチを取り外し、吸着パッドを無菌的手法を用いて単離した。皮膚用パ ッチ貼り付日からのスワブ試料、パッチ除去日からのスワブ試料、そして装着吸 着パッドからのスワブ試料を増殖培地で抽出し、抽出物を栄養寒天プレート上で 培養(37℃で3日)して、標準微生物学的手法を用いて、好気性細菌の増殖を 促した。微生物(ブドウ球菌属、ミクロコッカス属、類ジフテリア属およびバチ ルス属)のコロニー形成単位(CFU)の型および数を、標準微生物学的手法を 用いて確定した。 パッドは一般に、試験期間中は滅菌を保持した。真菌またはその他の酵母菌は いかなる試料中にも検出されなかった(即ち、<5CFU/試料)。8名の被験者 のうち1名だけが、皮膚上および皮膚用パッチ下で、一貫して高いCFUを有し た(25〜40x103 CFU/試料。表皮ブドウ球菌Staphylococcus epider misと同定)。その他の試料は、有意に低い数(約<102 CFU/試料)のグ ラム陽性球菌および桿菌の混合物を示し、これは皮膚に関連した微生物フロラの 型と一致 した。イソプロパノール消毒法は、回収されるCFUの数を約10分の1に低減 した。イソプロパノール消毒領域に貼り付けたパッチから回収された微生物の型 および数に基づくと、パッチ下の皮膚またはパッドそれ自体から回収された微生 物が、皮膚用パッチから回収された吸着パッドから検出されるアルコール濃度に 影響を及ぼすとは考えにくい。 これらの結果は、非閉塞性パッドが、装着期間中の細菌増殖を増大したり、微 生物フロラ型に影響を及ぼしたりしないことを示す。即ち、パッチ貼り付前にイ ソプロパノール消毒されなかった皮膚に関しては、微生物の数および型は非被覆 皮膚から採取された試料とほぼ同じであった。パッチ貼り付前にイソプロパノー ル消毒した皮膚に関しては、微生物の数は非被覆皮膚から採取した試料に対して 低減し、検出されたフロラ型は有意に変わらなかった。 これに対比して、閉塞性パッチは、3〜5日間装着した場合の曝露皮膚と比較 して、細菌増殖を約100〜10,000倍増大することが知られている(Aly e t al.,J.Invest.Dermatol.71(6):378-381,1978;Aly et al.,Am.J.Infe ct.Control 16(3):95-100,1988)。 実施例11:非閉塞性および閉塞性パッチ下の皮膚の比較定量評価 本明細書に記載したような非閉塞性パッチ下の皮膚の変化を、非閉塞性パッチ と同一寸法であるがしかし3層のビニリデンポリマープラスチックフィルムから なる閉塞性パッチ下の皮膚の変化を比較する。特に、評価した変化を以下に示す :皮膚表面のpH、経皮水分損失(「TEWL」)およびCO2発生率。測定はす べて、皮膚用パッチを皮膚から取り外した直後に始める。皮膚のpHは、標準手 法を用いて、平面電極を有する校正されたpH計を用いて測定する。下記の時点 で皮膚用パッチを取り外した後、電極をpH7のリン酸緩衝液中に浸し、パッチ で形式的に被覆した皮膚に貼り付けて、pH読み取りが安定するまでその場に保 持する。下記の間隔で皮膚用パッチ当たり2〜4回の測定を実施し、測定値の算 術平均を記録する。前記のように電解質水分析器を用いて、TEWLを測定する (Aly et al.,J.Invest.Dermatol.71(6):378-381,1978)。要するに、0 .64cm2カ ップを皮膚に載せ、高純度N2ガスを100cc/分で残留水を除去するために モレキュラーシーブから測定中のカップ中に通し、流出液を水分析器に向ける。 測定は、皮膚用パッチ下に閉じ込められた汗から水を除去するために皮膚上にカ ップを設置して20分後におこなう。前記のように赤外分析器を用いて、CO2 発生率を測定する(Aly et al.,同上)。要するに、9.6cm2カップを皮膚に載 せ、高純度N2ガスを50cc/分でカップに通してCO2発生を収集し、これを 、皮膚上にカップを設置して20分後に分析器で測定する。 6個の皮膚用パッチを5名の試験志願者の両腕に貼り付ける(前記のように標 準イソプロパノール皮膚予備プロトコールを用いる):3個の閉塞性パッチ/腕 と3個の非閉塞性パッチ/腕。試験中は7日までの間、パッチを装着する。一方 の腕は試験期間中、定期的に測定するために用い、他方の腕は7日目に1回だけ 測定するために用いる(即ち、その間、途中でパッチが取り外されることはなく 、全7日間、パッチ組は装着される)。定期的に試験される皮膚領域に関しては 、以下のプロトコールを用いる。約24時間後、各種類のパッチの1つを、3つ のパラメーター(pH、TEWLおよびCO2発生。パッチ被覆領域当たり1つ 測定)の各々を測定するために一方の腕から取り外し、測定を実施し、「1日目 」測定に関して記録する。測定実施後、同一種類のパッチを「1日目」測定を実 施した同一領域に再び貼り付け、第二組のパッチがさらに2日間そこに保持され る。次に、パッチを取り外し、「3日目」測定を前記と同様に各パッチに関して 実施する。測定完了後、前記と同様にパッチを再配置して、さらに2日後に、パ ッチを取り外して、「5日目」測定を前記のように実施する。測定完了後、パッ チを再び再配置して、さらに2日間装着させた後、「7日目」測定を前記と同様 に実施する。7日目測定は、全7日間取り外すことなく装着したままであったパ ッチ下の皮膚の領域に関しても実施する。コントロールとして、どのパッチ下で もない皮膚も、各測定日(1、3、5および7日目)に3つのパラメーターの各 々に関して測定した。 非被覆皮膚のpHは、測定時の各々に関して、中程度に酸性(3.8〜4.5 )である。非閉塞性パッチ下の皮膚のpHは、7日間の期間中のいかなる時点に 関しても、非被覆皮膚と有意に異ならず、取り外し−再配置したパッチ下の皮膚 は、連 続装着パッチ下の皮膚と有意に異ならない。閉塞性パッチ下の皮膚のpHは、試 験期間中を通して、相対的に中性pHに増大する。pHは、1日目で約4.5、 3日目で約6.5、5日目で約6.8そして7日目で約7.0である。全7日間 、取り外されずに装着された閉塞性パッチ下の皮膚は、7日間の間に取り外され 、再配置された閉塞性パッチ下の皮膚と有意に異ならない。 TEWL測定値は、非被覆皮膚に関して、全測定時点で、約0.5〜0.6m g/cm2/時間である。非閉塞性パッチ下の皮膚に関するTEWL測定値は、 試験期間中、被覆されなかった皮膚の場合と有意に異ならず、パッチが取り外さ れ、再配置されるか、全7日間その場に保持された場合とも有意に異ならない。 閉塞性パッチ下の皮膚に関するTEWL測定値は、試験期間中、非被覆の皮膚の 値から有意に増大する。1日目までに、TEWLは約1.2mg/cm2/時間 、3日目で約1.6mg/cm2/時間、5日目で約1.8mg/cm2/時間、 そして7日目で(両7日目パッチに関して)約2.0mg/cm2/時間である 。 CO2発生率は、非被覆皮膚に関しては、試験期間中ずっと、約25nl/c m2/分である。非閉塞性パッチ下の皮膚に関しては、CO2発生率は試験期間中 、非被覆皮膚の値と有意に異ならず、パッチが取り外され、再配置されるか、全 7日間その場に保持された場合とも有意に異ならない。これに対比して、閉塞性 パッチ下の皮膚に関するCO2発生率は、試験期間中増大する。1日目で、発生 率は約80nl/cm2/分、3日目で約105nl/cm2/分、5日目で約1 20nl/cm2/分、そして7日目で(両7日目測定に関して)約125nl /cm2/分である。 これらの結果は、一緒に解釈すると、本発明の非閉塞性パッチと同一寸法の閉 塞性パッチとの間に有意の且つ定量的差が認められることを示す。これらの差は 、装着者の快適レベルに有意に寄与し、アルコール使用量を収集し、モニタリン グするのに望ましい長期間、非閉塞性パッチを快適に装着可能にする。 本発明の皮膚用パッチおよび方法は、汗中のエタノールを含めた揮発性分析物 を収集し、検出するのに有用であり、尿検体の収集および分析の代替物として、 またはそれを補助するものとして役立ち得る。皮膚用パッチは、パッチが装着さ れた長期間の被験者のエタノール使用をモニタリングするのに有用である。した がって、 アルコール中毒患者、仮退院者、特別な医療を施されているかまたは機械や自動 車の運転といった安全に関連した仕事に従事する人の長期間のエタノール使用の 禁止を確定するのに有用である。アルコール消費に関する皮膚用パッチおよび分 析方法は、アルコール消費を避けねばならない個人がアルコール消費を排除した り制限するための新規の薬剤または治療法の発見にも有用である。本発明は、治 療がアルコールを避けるようにしたか否かを確定するために、処置された被験者 がアルコール嫌いになるよう意図された薬剤または治療法で処置された人をモニ タリングするのに有用である。 別記しない限り、本明細書中で用いた科学用語および技術用語はすべて、関連 業者が一般的に理解しているものと同一の意味を有する。別記しない限り、本明 細書中で用いたまたは意図された技術は、当業者に周知の標準的技術である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L U,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF ,CG,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE, SN,TD,TG),AP(GH,KE,LS,MW,S D,SZ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG ,KZ,MD,RU,TJ,TM),AL,AM,AT ,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,CA, CH,CN,CU,CZ,DE,DK,EE,ES,F I,GB,GE,GH,HU,IL,IS,JP,KE ,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS, LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,M X,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE ,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT, UA,UG,UZ,VN,YU,ZW

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.被験哺乳類の皮膚に装着され、被検体の汗中の分析物の存在を測定するた めの皮膚用パッチであって、 被検体の皮膚から蒸気相汗を収集し、蒸気相汗中に存在する蒸気相分析物 を保持するための第一の吸着パッドであって、第一の面、第二の面および外周を 有し、第一の面が被検体の皮膚と液体で連絡するようされた第一の吸着パッドと 、 第一の面および第二の面ならびに外周を有する第一の気体透過性フィルム であって、前記気体透過性フィルムの第一の面が前記第一の吸着パッドの第二の 面に隣接して位置し、前記第一の気体透過性フィルムの第二の面が被検体の環境 と液体で連絡するようにされ、前記第一の気体透過性フィルムが、前記第一の気 体透過性フィルムを通して皮膚用パッチから蒸気相汗を逃がすようにする第一の 水蒸気透過率(MVTR)を有する第一の気体透過性フィルムと、 第一の面および第二の面ならびに外周を有する第二の気体透過性フィルム であって、前記第二の気体透過性フィルムの第一の面が被検体の皮膚と液体で連 絡するようにされ、前記第二の気体透過性フィルムが第一のMVTR未満または それとほぼ等しい第二のMVTRを有する第二の気体透過性フィルムと、 を包含する皮膚用パッチ。 2.被検体の環境から蒸気相分析物を収集し、分析物を保持するための第二の 吸着パッドであって、第一の面および第二の面ならびに外周を有し、前記第二の 面が被検体の環境と液体で連絡するようにされた第二の吸着パッドと、 第一の面および第二の面を有する分離体層であって、前記第一の吸着パッ ドと前記第二の吸着パッドとの間に置かれる分離体層と、 をさらに包含する、請求の範囲第1項記載の皮膚用パッチ。 3.前記第一の吸着パッドは前記第二の気体透過性フィルムに近位に位置し、 前記第二の吸着パッドは前記第一の気体透過性フィルムに近位に位置し、前記分 離体層の第一の面は前記第一の吸着パッドの第二の面に近位に位置し、前記分離 体層の第二の面は前記第二の吸着パッドの第一の面に近位に位置する、請求の範 囲第3項記載の皮膚用パッチ。 4.前記第一の吸着パッドは、前記第一の吸着パッドの外周が前記第二の吸着 パッドの外周に近位に存在するように並行配列で前記第二の吸着パッドに近位に 位置し、前記分離体層は、前記第二の吸着パッドの外周および第一の面に隣接し て位置し、それにより前記第一のおよび第二の吸着パッドの近位外周を分離し、 前記第二の吸着パッドを前記第二の気体透過性フィルムから分離する、請求の範 囲第3項記載の皮膚用パッチ。 5.前記第一の吸着パッドは蒸気相分析物としてエタノールを保持し得る、請 求の範囲第1〜4項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 6.前記第一の吸着パッドは活性炭含有物質を包含する、請求の範囲第1〜5 項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 7.前記第二の吸着パッドは蒸気相分析物としてエタノールを保持し得る、請 求の範囲第2〜4項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 8.前記第二の吸着パッドは活性炭含有物質を包含する、請求の範囲第2〜4 項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 9.前記第一の気体透過性フィルムの第一の面上または前記第二の気体透過性 フィルムの第一の面上に、または前記第一の気体透過性フィルムの第一の面と前 記第二の気体透過性フィルムの第一の面の両面上に位置する接着層であって、被 検体の皮膚に皮膚用パッチを可逆的に付着させ得る接着層をさらに包含する、請 求の範囲第1〜8項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 10.前記第一の気体透過性フィルムと前記第二の気体透過性フィルムのいず れかまたは両方はポリウレタンから成る、請求の範囲第1〜9項のいずれかに記 載の皮膚用パッチ。 11.前記第一の気体透過性フィルムと前記第一の吸着パッドとの間に位置す る剥離ライナーをさらに包含し、前記剥離ライナーが前記第一の吸着パッドの第 二の面に隣接するようにした、請求の範囲第1〜10項のいずれかに記載の皮膚 用パッチ。 12.前記皮膚用パッチを同定するための証印をさらに包含する、請求の範囲 第1〜11項のいずれかに記載の皮膚用パッチ。 13.前記第一の気体透過性フィルムの第二の面に隣接して、または前記第二 の気体透過性フィルムの第一の面に隣接して、または前記第一の気体透過性フィ ルムの第二の面と前記第二の気体透過性フィルムの第一の面の両方に隣接して位 置する外部保護ライナーをさらに包含する、請求の範囲第1〜12項のいずれか に記載の皮膚用パッチ。 14.被験哺乳類の汗中に含まれる分析物の存在を測定する方法であって、 請求の範囲第1〜13項のいずれかに記載の皮膚用パッチを提供する工 程と、 前記皮膚用パッチを被検体の皮膚に付着させる工程と、 被検体の皮膚から出る蒸気相分析物を含有する蒸気相汗を、前記分析物 を吸着するのに十分な時間、前記第一の吸着パッドから通す工程と、 次に、被検体の皮膚から前記皮膚用パッチを除去する工程と、 前記第一の吸着パッド中に吸着した分析物の量を測定する工程と、 を含む方法。 15.請求の範囲第2〜13項のいずれかに記載の皮膚用パッチであって、方 法が、 蒸気相汗が前記第一の吸着パッドを通過している間、前記第二の吸着パ ッドに被検体の環境中の前記蒸気相分析物を収集する工程と、 前記第二の吸着パッドに吸着された分析物の量を測定する工程と、 をさらに包含する、請求の範囲第14項に記載の方法。 16.前記第二の吸着パッド中の分析物の量を前記第一の吸着パッド中の分析 物の量と比較して、前記蒸気相汗が前記第一の吸着パッドを通過している間に被 検体の汗中の分析物の量を測定する工程をさらに包含する、請求の範囲第15項 に記載の方法。 17.前記除去工程を前記付着工程後約1時間〜約10日後に行う、請求の範 囲第14〜16項のいずれかに記載の方法。 18.前記分析物はエタノールまたはエタノールの代謝物質である、請求の範 囲第14〜16項のいずれかに記載の方法。 19.前記確定工程は前記吸着パッドから分析物を抽出して抽出物を生成する ことを包含する、請求の範囲第14〜18項のいずれかに記載の方法。 20.ガスクロマトグラフィーにより前記抽出物中の分析物を測定する工程を さらに包含する、請求の範囲第19項に記載の方法。
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