JPH0632720B2 - 鋏における開閉中心部の構造 - Google Patents

鋏における開閉中心部の構造

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JPH0632720B2
JPH0632720B2 JP26679788A JP26679788A JPH0632720B2 JP H0632720 B2 JPH0632720 B2 JP H0632720B2 JP 26679788 A JP26679788 A JP 26679788A JP 26679788 A JP26679788 A JP 26679788A JP H0632720 B2 JPH0632720 B2 JP H0632720B2
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JP
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scissor
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克己 長谷川
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の目的 [産業上の利用分野] この発明は、例えば、一対の鋏片を開閉中心軸によりX
状に支持したいわゆる洋鋏において、その開閉中心部の
構造に関するものである。
[従来の技術及び発明が解決しようとする課題] 従来の鋏においては、両鋏片の把持部と開閉中心軸との
距離が一定になっていた。
そのため、特に硬い物を切る場合、両鋏片の刃体を十分
に開いて被切断物を両刃体間の交叉部分付近まで入れ、
被切断物に大きな切断力を加える必要があった。
ところが、両鋏片の開き量は手のサイズに左右されるの
で、大きく開くにも限度があり、特に手のサイズが小さ
い人の場合には大きく開くことはできず、それだけ両鋏
片の把持部に大きな力を加える必要があって不便であっ
た。
本発明の目的は両鋏片の把持部と開閉中心軸との距離を
必要に応じて変更できるようにすることにより、大変使
い易く便利な鋏を提供することにある。また、操作性の
向上も目的としている。
発明の構成 〔課題を解決するための手段〕 本発明にかかる鋏においては、後記する実施例の図面に
示すように、一対の鋏片1,2を互いに回動可能に支持
する開閉中心軸9が両鋏片1,2に対し移動調節し得る
ように取付けられて両鋏片1,2の把持部5,6と開閉
中心部9との間の距離Lが変更可能になっている。
前記開閉中心軸9にあっては、前記両鋏片1,2に形成
された長孔7に支軸12が挿通され、一方の鋏片1の外
面でこの支軸12に対し係止レバー16が回動可能に支
持されている。他方の鋏片2の外面で支軸12の頭部1
4とこの鋏片2の外面との間にスプリング17が挾持さ
れてこの頭部14がこの鋏片2の外面から離れる方向へ
付勢されている。前記係止レバー16を一方の鋏片1の
外面から起こしたときのこのスプリング17の付勢力に
より支軸12の頭部14が他方の鋏片2の外面から離れ
て支軸12及び係止レバー16が前記長孔7に沿って移
動し得るようになっている。前記長孔7に複数の位置決
め孔7a,7b,7cが並設され、前記係止レバー16
をスプリング17の付勢力に抗して一方の鋏片2の外面
上に倒したときに支軸12がいずれかの位置決め孔7
a,7b,7cに係止されて移動不能になる。
[作用] さて、前述したように係止レバー16を操作して開閉中
心軸9を移動調節すると、第8図に示す状態での把持部
5,6と開閉中心軸9との距離Lは、第2図に示す場合
の距離Lよりも大きくなり、第7,1図に示すように被
切断物Pと開閉中心軸9との距離Mが同じであっても、
てこの原理によりその距離差に応じたモーメントだけ、
第7,8図に示す場合の方が被切断物Pに大きな切断力
を加えることができる。言い替えれば、同じ切断力を加
えるにも、第1,2図に示す場合には被切断物Pを開閉
中心軸9により一層近付ける必要があり、第7,8図に
示す場合よりもそれだけ両鋏片1,2を大きく開かねば
ならない。
[実施例] 以下、本発明の第一実施例を第1〜8図に従って説明す
る。
第1,2,7,8図に示すように、一対の鋏片1,2は
金属製の刃体3,4と、同刃体3,4の一端に取着され
プラスチック製の把持部5,6とからなり、この両鋏片
1,2の刃体3,4には長孔7が形成されている。この
両長孔7の両端及び中央にはその幅W1,W2(W1<
W2)よりも径d 1,d 2(d 1<d 2)の大きい位置
決め孔7a ,7b ,7c が形成されている。なお、両刃
体3,4は刃角の異なる一対の刃先8a ,8b を有して
いる。
第3,4,5,6図に示すように、開閉中心軸9は前記
両長孔7に対し両刃体3,4の外面上のワッシャ10,
11を通して挿通された支軸12と、一方の刃体3の外
面で同支軸12の段付き軸部13の先端部に対しピン1
5により回動可能に支持された係止レバー16とからな
り、他方の刃体4の外面で支軸12の頭部14と同刃体
4との間にスプリング17がワッシャ11を介して挾持
されている。このスプリング17は支軸12を刃体4か
ら離す方向へ付勢している。支軸12の段付き軸部13
は頭部14から先端側へ順次径のDa ,Db ,Dc の小
さくなる大径部13a ,柱径部13b 及び小径部13c
からなり、大径部13a の径Da は前記刃体4の長孔7
の位置決め孔7a ,7b ,7c の径d 2とほぼ同一に、
中径部13b の径Db は前記径d 2よりも小さくかつ前
記刃体4の長孔7の幅W2及び刃体3の長孔7の位置決
め孔7a ,7b ,7c の径d 1とほぼ同一に、小径部1
3c の径Dc は前記径d 1よりも小さくかつ前記刃体3
の長孔7の幅W1とほぼ同一に、それぞれ形成されてい
る。
そして、第3,4図に示すように、開閉中心軸9が両刃
体3,4の長孔7の各位置決め孔7a ,7b ,7c のう
ち、最も把持部5,6に近い位置決め孔7a にあり、そ
の係止レバー16が倒された状態では、支軸12の頭部
14がスプリング17の付勢力に抗して刃体4に接近
し、支軸12の段付き軸部13の大径部13a が刃体4
の長孔7の位置決め孔7a に係止されるとともに、同じ
く中径部13b が刃体3の長孔7の位置決め孔7a に係
止され、支軸12が長孔7に沿って移動不能に位置決め
される。従って、両刃体3,4のうち一方の刃体3は係
止レバー16の回り止め突起16a を介して支軸12と
一体回動し、他方の刃体4はこの支軸12を中心に回動
して両刃体3,4が互いに開閉可能になる。
なお、両把持部5,6には互いに閉じたとき係合して両
鋏片1,2のずれを防ぐ係止部5a ,6a が形成されて
いる。
一方、開閉中心軸9の位置を変更する場合に、第5,6
図に示すように係止レバー16を持ち上げてその回り止
め突起16a を長孔7から外すと、支軸12の頭部14
がスプリング17の付勢力により刃体4から離れ、支軸
12の段付き軸部13の大径部13a が刃体4の長孔7
の位置決め孔7a から刃体4の外側へ外れるとともに、
同じく中径部13b が刃体3の長孔7の位置決め孔7a
から刃体4の長孔7の位置決め孔7a へ外れる。従っ
て、支軸12が長孔7に沿って移動可能になるととも
に、両刃体3,4に対し回動可能となる。
この状態で開閉中心軸9を長孔7に沿って移動させる。
例えば、長孔7の各位置決め孔7a ,7b ,7c のう
ち、最も把持部5,6から遠い位置決め孔7c で、係止
レバー16を逆向きにして倒し、その回り止め突起16
a を長孔7に係入すると、第2,3図に示す場合と同様
に、開閉中心軸9がここで位置決めされ、両刃体3,4
が互いに開閉可能となる。この状態を第7,8図に示
す。
従って、第7,8図に示す状態での両把持部5,6と開
閉中心軸9との距離Lは、第1,2図に示す場合の距離
Lよりも大きくなり、被切断物Pと開閉中心軸9との距
離Mが同じであっても、てこの原理によりその距離差に
応じたモーメントだけ、第7,8図に示す場合の方が被
切断物Pに大きな切断力を加えることができる。言い換
えれば、同じ切断力を加えるにも、第1,2図に示す場
合には被切断物Pを開閉中心軸9により一層近付ける必
要があり、それだけ第7,8図に示す場合よりも両刃体
3,4を大きく開かねばならないため、特に手のサイズ
が小さい人の場合には第7,8図に示す状態にすると使
い易く便利であり、又普通サイズ以上の人の場合にも余
り大きく開かずに大きな切断力を得るので有効である。
しかも、前述したように係止レバー16を操作するだけ
で、開閉中心軸9の位置を調節することができるので、
大変操作し易くなる。
第9図に示す第二実施例は長孔7と把持部5,6との間
において両刃体3,4に半円孔状のワイヤカット部18
を相対向して設けたものである。
発明の効果 本発明によれば、開閉中心軸9を移動調節することがで
きるので、特に手のサイズが小さい人の場合には把持部
5,6と開閉中心軸9との距離Lを大きくすると、余り
大きく開かずに大きな切断力を得ることができ、使い易
く便利である。また、係止レバー16の機能からして調
節時の操作性が向上する。
【図面の簡単な説明】
第1〜8図は本発明の第一実施例を示し、第1図は最も
切断力の小さくなる位置へ開閉中心軸を移動調節した鋏
において開いた状態を示す正面図、第2図は同じく鋏を
閉じた状態を示す正面図、第3図は第2図のX−X線拡
大断面図、第4図は第2図のY−Y線拡大断面図、第5
図及び第6図は開閉中心軸の係止レバーを持ち上げた状
態を示す前記第3図及び第4図相当図、第7図は最も切
断力の大きくなる位置へ開閉中心軸を移動調節した鋏に
おいて開いた状態を示す正面図、第8図は同じく鋏を閉
じた状態を示す正面図、第9図は他の実施例に係る鋏を
示す正面図である。 1,2……鋏片、3,4……刃体、5,6……把持部、
7……長孔、7a ,7b ,7c ……位置決め孔、9……
開閉中心軸、L……把持部と開閉中心軸との距離。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の鋏片(1,2)を互いに回動可能に
    支持する開閉中心軸(9)を両鋏片(1,2)に対し移
    動調節し得るように取付けて両鋏片(1,2)の把持部
    (5,6)と開閉中心軸(9)との間の距離(L)を変
    更可能として鋏において、 前記開閉中心軸(9)にあっては、前記両鋏片(1,
    2)に形成した長孔(7)に挿通した支軸(12)と、
    一方の鋏片(1)の外面でこの支軸(12)に対し回動
    可能に支持した係止レバー(16)とを備え、他方の銀
    片(2)の外面で支軸(12)の頭部(14)とこの鋏
    片(2)の外面との間にスプリング(17)を挾持して
    この頭部(14)をこの鋏片(2)の外面から離す方向
    へ付勢し、前記係止レバー(16)を一方の鋏片(1)
    の外面から起こしたときにこのスプリング(17)の付
    勢力により支軸(12)の頭部(14)が他方の鋏片
    (2)の外面から離れて支軸(12)及び係止レバー
    (16)を前記長孔(7)に沿って移動可能にするとと
    もに、この係止レバー(16)をスプリング(17)の
    付勢力に抗して一方の鋏片(2)の外面上に倒したとき
    に支軸(12)に係止されて支軸(12)を移動不能に
    する複数の位置決め孔(7a,7b,7c)を長孔
    (7)に並設したことを特徴とする鋏における開閉中心
    部の構造。
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