JPH0448587B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、工具頭部および工具を作用させるた
めに工具頭部に配置されたハンドレバーと、これ
らのハンドレバーの間に連結された調整可能な拘
束錠止部とを有し、こ拘束錠止部は、内方に向け
られた歯付きセグメントと、この歯付きセグメン
トに係合する戻り止め爪とからなる、クリンプ、
切断、プレスなどのための工具に関する。

このような工具は公知であり、その欠点は、唯
一の最終圧力を越えたときにのみ再び開くことが
でき、このため加工のために到着するすべての加
工片が同じ最終圧力を有しなければならないこと
にある。このことは、工具を種々の作業や種々の
加工片のために使用しなければならない場合に、
実際に不利である。

本発明の目的は、これらの欠点を除くと共に、
種々様々な加工片にまたはその都度必要な最終圧
力に適合させることができることに加えて、その
圧力点の調節操作に簡単である工具を提供するこ
とである。

この目的を達成するために、本発明による冒頭
に述べた種類の工具は、歯付きセグメントが一方
のハンドレバーと固定結合され、戻り止め爪がフ
オークに回転可能に支持され、このフオークは、
他方のハンドレバーにねじ軸とこれに係合する調
節ナツトにより、圧力点の調節のために歯付きセ
グメントの方向に変位可能支持されていることを
特徴とする。

以下、本発明を図面に示す実施例により詳細に
説明する。

図面には、本発明による工具のうち二つのハン
ドレバー１と２しか描かれていない。これらのハ
ンドレバー１と２は互いに枢着されていて、工具
を作用させるために内方と外方に回動可能であ
る。通例、両ハンドレバー１，２は薄板からプレ
スされる。これらのハンドレバーは、第１図に示
したように、他方のハンドレバーに向かつて開い
ているＵ形の横断面を有する。

ハンドレバー１には、ヒンジピンから一定の間
隔を置いて、内方に向いた歯付きセグメント３が
ハンドレバー１と一体に形成され、この歯付きセ
グメントはその外側に歯４を有する。これに対し
て、他方のハンドレバー２には、内方に向かつて
突出する支承部５が設けられ、この支承部５に
は、第４図に示すように歯付きセグメント３の歯
４と噛み合う戻り止め爪６が支承されている。歯
付きセグメント３と戻り止め爪６は拘束錠止部を
構成する。

戻り止め爪６には、一方の側（第２図および第
４図）に突出する鼻部７がかつ他方の側にレバー
８が設けられている。戻り止め爪６はその孔９で
回転ピン１０に自由に回転可能に支承され、回転
ピン１０はフオーク１１の開口部１２に挿入され
るが、さらになお二つの支承部５の細長い支承開
口部１３に達している。これらの支承開口部１３
は開口ピン１０の案内として役立つ。第４図から
明らかなように、引張ばね１４が、戻り止め爪６
のレバー８と、フオーク１１から突出する部分と
の間に張架されている。この引張ばね１４によつ
て、戻り止め爪６が常にその錠止位置に付勢され
ている。

さらに、フオーク１１にねじ軸１５が固着され
ており、このねじ軸１５に調整ナツト１６がねじ
こまれ、この調整ナツト１６はハンドレバー２の
二つのスリツト１７に案内されるので、スリツト
１７の位置で調整ナツト１６を回転させると、フ
オーク１１をそこに支承された戻り止め爪６と共
に歯付きセグメント３の方向に変位させることが
できる。これによつて、戻り止め爪６が歯付きセ
グメント３の歯４に噛み合う時点、従つてプレス
最終圧力点の達成時点を変えることができる。

このように構成された工具のハンドレバー１，
２を握つて第４図の位置から互いに向かつて縮め
るようにすると、戻り止め爪６が引張ばね８に抗
して矢印１８の反時計方向に回転して、戻り止め
爪６の鼻部７が歯付きセグメント３の歯４の上を
すべる。ハンドレバー１，２を途中で止めた場合
には、戻り止め爪６の鼻部７と歯４がばね１４に
より噛み合つたままの状態となり、元に戻すこと
はできない。さらにハンドレバー１，２を縮める
と、最後に鼻部７と歯４の噛み合いが外れて、戻
り止め爪６が引張ばね１４により矢印１９の方向
に回転する。その後、ハンドレバー１，２を互い
に引き離すように回動させることができる。

本発明による工具の拘束錠止部は、回動可能な
ハンドレバーにより作用されるあらゆる種類の工
具において使用できるのは自明であり、従つて例
えばあらゆる種類のペンチおよび直線作動行程で
クリツプしたり、切断したり、プレスしたりする
工具で使用できる。

以上説明したように、本願発明の構成によれ
ば、調節ナツトを手で回転させるだけで、調節ナ
ツトに係合するねじ軸が、従つてフオークに回転
可能に支持された戻り止め爪が歯付きセグメント
の方向に変位するので、新しい圧力点の調整の操
作が非常に簡単かつ容易である。

【図面の簡単な説明】

第１図はクリンプ、切断、プレスなどのための
工具の一部を示す斜視図、第２図は拘束錠止部に
必要な構造部品を拡大して示す分解配列図、第３
図は第４図の線−に沿つて切断した拘束錠止
部の断面図、第４図は拘束錠止部の部分を破断し
て示す工具の平面図である。 １，２…ハンドレバー、３…歯付きセグメン
ト、５…支承部、６…戻り止め爪、１０…回転ピ
ン、１１…フオーク、１４…ばね、１５…ねじ
軸、１６…調整ナツト。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 工具頭部および工具を作用させるために工具
   頭部に配置されたハンドレバー１，２と、これら
   のハンドレバーの間に連結された調整可能な拘束
   錠止部とを有し、この拘束錠止部は、内方に向け
   られた歯付きセグメント３と、この歯付きセグメ
   ントに係合する戻り止め爪６とからなる、クリン
   プ、切断、プレスなどのための工具において、歯
   付きセグメント３が一方のハンドレバー１と固定
   結合され、戻り止め爪６がフオーク１１に回転可
   能に支持され、このフオークは、他方のハンドレ
   バー２にねじ軸１５とこれに係合する調節ナツト
   １６により、圧力点の調節のために歯付きセグメ
   ント３，４の方向に変位可能に支持されているこ
   とを特徴とする工具。 ２ 戻り止め爪６が、戻り止め爪を戻し止め設定
   状態に引き戻すばね１４により付勢されている、
   特許請求の範囲第１項記載の工具。