JPH06325945A - コモンモードチョークコイルおよびノイズフィルタ - Google Patents

コモンモードチョークコイルおよびノイズフィルタ

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Publication number
JPH06325945A
JPH06325945A JP27244293A JP27244293A JPH06325945A JP H06325945 A JPH06325945 A JP H06325945A JP 27244293 A JP27244293 A JP 27244293A JP 27244293 A JP27244293 A JP 27244293A JP H06325945 A JPH06325945 A JP H06325945A
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JP
Japan
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coil
line
common mode
mode choke
coils
Prior art date
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Application number
JP27244293A
Other languages
English (en)
Inventor
Junichi Toyoda
準一 豊田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コモンモードチョークコイルの浮遊容量を小
さくして有効周波数特性を広げると共に、直流抵抗を減
らして電流容量を増大できるようにする。 【構成】 金属箔32a,34b,‥‥と絶縁テープ3
4a,34b‥‥とを重ねた状態で巻回し、一方及び他
方のラインのコイルが形成されるコモンモードチョーク
コイルにおいて、一方のラインのコイルと他方のライン
のコイルとを、それぞれ少なくとも2分割する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コモンモードチョーク
コイルおよびノイズフィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のラインフィルターはEE形コアあ
るいはU形コアにマグネットワイヤーを巻回して製造さ
れていた。また周波数特性改善のため分割ボビンを使用
する方法が用いられていた。
【0003】図15は、従来技術によるラインフィルタ
ーとしてのコモンモードチョークコイルの構造を示す。
この例では、U形コア22の片側のボビン24にマグネ
ットワイヤー26が65ターンずつ両ラインに巻かれて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図15の構造
のコモンモードチョークコイルによるフィルタでは、強
力なコモンモードノイズを除去するには、浮遊容量が大
きく、有効周波数特性が狭いというという問題がある。
また、この従来のコモンモードチョークコイルによるフ
ィルタは、比較的直流抵抗が大きく、発熱してフィルタ
としての効率が悪い問題がある。
【0005】さらに、従来のノイズフィルタは、コモン
モード用インダクタ1個と、ノーマルモード用インダク
タ2個との合計3個のインダクタを使用して構成されて
いる。
【0006】このように3個のインダクタで構成したノ
イズフィルタは、実装スペースが大きくなり好ましくな
い。
【0007】本発明の第1の目的は、浮遊容量が小さく
有効周波数特性を広くできると共に、直流抵抗を減らし
て発熱を防止できるコモンモードチョークコイルを提供
することにある。
【0008】本発明の第2の目的は、部品点数および実
装スペースを削減できるノイズフィルタを提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明のコモンモードチ
ョークコイルは、金属箔(例えば、図6の銅箔板32
a,34b,‥‥)と絶縁テープ(例えば、図6のポリ
エステルテープ34a,34b‥‥)とを重ねた状態で
巻回し、一方及び他方のラインのコイルが形成されるも
のにおいて、一方のラインのコイルと他方のラインのコ
イルとを、それぞれ少なくとも2分割したことを特徴と
する。
【0010】また、この場合に例えば図8に示すよう
に、一方のラインのコイルと他方のラインのコイルと
を、それぞれ2分割して合計4個のコイルを直線状に並
べて配置し、この4個のコイルを一端側から第1,第
2,第3,第4のコイル41,42,43,44とした
場合に、第1のコイル41と第2のコイル42を直列に
接続して一方のラインのコイルとし、第3のコイル43
と第4のコイル44を直列に接続して他方のラインのコ
イルとしたことを特徴とする。
【0011】さらに、この場合に例えば図9に示すよう
に、一方のラインのコイルと他方のラインのコイルと
を、それぞれ2分割して合計4個のコイルを直線状に並
べて配置し、この4個のコイルを一端側から第1,第
2,第3,第4のコイル41,42,43,44とした
場合に、第1のコイル41と第3のコイル43を直列に
接続して一方のラインのコイルとし、第2のコイル42
と第4のコイル44を直列に接続して他方のラインのコ
イルとしたことを特徴とする。
【0012】また、本発明のコモンモードチョークコイ
ルは、金属箔(例えば、図2の銅箔2)の両端を絶縁テ
ープ(例えば、図2のポリエステルテープ4)で包み込
んで形成した金属箔テープを巻回してなることを特徴と
する。
【0013】さらに、本発明のコモンモードチョークコ
イルは、金属箔(例えば、図3の銅箔2)間の絶縁層に
空気層(例えば、図3の空気層6)が形成されているこ
とを特徴とする。
【0014】本発明のノイズフィルタは、UU形コア
(例えば、図13のUU形コア12)とEE形コア(例
えば、図13のEE形コア14)を複数重ね合わせ、そ
れぞれのコアの両側路に共通の巻線(例えば、図13の
巻線16)を形成したことを特徴とする。
【0015】また、この場合にUU形コアは、高透磁率
フェライトからなり、EE形コアは、比較的飽和磁束密
度が高いダストコアからなることを特徴とする。
【0016】
【作用】本発明のコモンモードチョークコイルにおいて
は、金属箔と絶縁テープとを重ねた状態で巻回されてい
ると共に、一方及び他方のラインのコイルが形成される
ものにおいて、一方のラインのコイルと他方のラインの
コイルとを、それぞれ少なくとも2分割したことで、浮
遊容量が小さくなり、共振周波数が高くなって、高周波
特性が良くなる。
【0017】また、この場合に一方のラインのコイルと
他方のラインのコイルとを、それぞれ2分割して合計4
個のコイルを直線状に並べて配置し、この4個のコイル
を一端側から第1,第2,第3,第4のコイルとした場
合に、第1のコイルと第2のコイルを直列に接続して一
方のラインのコイルとし、第3のコイルと第4のコイル
を直列に接続して他方のラインのコイルとしたことで、
2分割巻きのコモンモードチョークコイルが良好に構成
できる。
【0018】また、この場合に一方のラインのコイルと
他方のラインのコイルとを、それぞれ2分割して合計4
個のコイルを直線状に並べて配置し、この4個のコイル
を一端側から第1,第2,第3,第4のコイルとした場
合に、第1のコイルと第3のコイルを直列に接続して一
方のラインのコイルとし、第2のコイルと第4のコイル
を直列に接続して他方のラインのコイルとしたことで、
2分割巻きのコモンモードチョークコイルが良好に構成
できる。
【0019】また、本発明のコモンモードチョークコイ
ルにおいては、金属箔の両端が絶縁テープで包み込んで
形成された金属箔テープが巻回されている。従って、浮
遊容量がより小さくなり、より共振周波数が高くなっ
て、高周波特性がより良くなる。
【0020】さらに、本発明のコモンモードチョークコ
イルにおいては、金属箔間の絶縁層に空気層が形成され
る。従って、浮遊容量がさらに小さくなり、さらに共振
周波数が高くなって、高周波特性がさらに良くなる。
【0021】さらにまた、本発明のノイズフィルタにお
いては、UU形コアおよびEE形コアが複数重ね合わさ
れ、それぞれのコアの両側路に共通の巻線が形成され
る。従って、コモンモード、ノーマルモード一体型のノ
イズフィルターが形成でき、各インダクタンス値はコア
形状材質を選ぶことにより、それぞれ独立に設計でき
る。また、1つのノイズフィルタで、コモンモードノイ
ズ成分およびノーマルモードノイズ成分の双方を除去で
き、部品点数および実装スペースを削除できる。
【0022】
【実施例】図1は、本発明の一実施例のコモンモードチ
ョークコイルの構造を示す。このコモンモードチョーク
コイルは、銅箔を絶縁テープと共に巻回したもので、こ
こではU形コア22の片側に取付けられたボビン24
に、5mm幅50μm厚の銅箔板32を、25μm厚の
ポリエステルテープ34と重ね合わせて、65ターンず
つ両ラインに巻回させる。
【0023】このように構成することで、良好な特性の
コモンモードチョークコイルが得られるが、予め絶縁性
を持たせた図2に示す銅箔テープを使用したコモンモー
ドチョークコイルとしても良い。
【0024】即ち、図2に断面で示すように、銅箔2の
両端を絶縁テープ4で包み込んで形成される銅箔テープ
を使用するようにしても良い。この銅箔テープを使用す
ることで、別にポリエステルテープを用意する必要がな
い。この銅箔テープをコモンモードチョークコイルとし
て券回させた巻線構造の一部を、図3に断面で示す。
【0025】ここで、本例の構成とした場合の特性を図
4に示すと、銅箔2を5mm幅50μm厚とし、絶縁テ
ープ4を12μm厚のポリエステル粘着テープとして形
成した銅箔テープを65ターンずつ両ラインに巻回して
作成したコモンモードチョークコイルのインピーダンス
|Z|の周波数特性を、従来例として図9に示したワイ
ヤー巻きコモンモードチョークコイル(ワイヤーの直径
0.5mm)と、図1に示す銅箔巻きコモンモードチョ
ークコイルと比較して図4に示す。
【0026】図4から明らかなように、ワイヤー巻きの
コモンモードチョークコイルに比べ、銅箔とポリエステ
ルテープとを重ね合わせて巻回させた図1に示す銅箔巻
きコモンモードチョークコイルの方が、共振周波数が高
く、高周波特性に優れていることがわかる。例えば、図
1に示す銅箔巻きのものは、ワイヤー巻きものに比べ
て、共振周波数が50%以上高周波数化されていると共
に、挿入損失を500kHz以上の周波数領域で約10
dB改善することができる。そして、図2に示す銅箔テ
ープを巻回させた銅箔テープによるコモンモードチョー
クコイルの方が、さらに共振周波数が高く、より高周波
特性に優れていることがわかる。
【0027】図2に示す銅箔テープを用いたコモンモー
ドチョークコイルは、図3に示されているように、銅箔
2間のポリエステル絶縁層6に誘電率の低い空気層6が
直列に配置された構造となるため、巻線の浮遊容量は約
半分に低減し、高周波特性に優れている。
【0028】また、図2に示す銅箔テープは、図5に示
されているように、沿面距離を確保でき、両ラインの銅
箔巻線を近づけることができ、小型化ができる。さらに
構造上、銅箔面が一部露出した構造となっているため、
この部分にリードを取り付ければよく、作製が容易であ
る。
【0029】さらに、巻線を分割して作製する方法も可
能で、この場合さらに周波数特性が改善できる。
【0030】即ち、例えば図6に示すように、U形コア
22の片側に取付けられたボビン24に、4分割された
2.5mm幅50μm厚の銅箔板32a,32b,32
c,32dを、それぞれ別の25μm厚のポリエステル
テープ34a,34b,34c,34dと重ね合わせ
て、65ターンずつ巻回させ、4個のコイルを形成させ
る。そして、このように形成された4個のコイルの内の
2個ずつを直列に接続して、一方のラインのチョークコ
イルと他方のラインのチョークコイルとを形成させる。
【0031】ここで、このように分割巻き構造のチョー
クコイルの特性を示すと、銅箔を3mm幅70μm厚と
し、絶縁テープを25μm厚のポリエステル粘着テープ
として形成した銅箔テープを27ターンずつ巻回して形
成されたコイルを4個形成させ、隣接した2個のコイル
を直列接続させた銅箔巻き2分割構造のコモンモードチ
ョークコイルのインピーダンス|Z|の周波数特性を、
直径0.4mmのワイヤーを27ターンずつ4個に巻回
させたワイヤー巻き分割構造のコモンモードチョークコ
イルと、3mm幅70μm厚の銅箔と25μm厚のポリ
エステル粘着テープとで構成される銅箔テープを、54
ターンずつ巻回して形成された2個のコイルよりなる分
割なしの図1に示す構成の銅箔巻きコモンモードチョー
クコイルと比較して図7に示す。
【0032】図7から明らかなように、ワイヤー巻きの
分割構造のコモンモードチョークコイルに比べ、銅箔と
ポリエステルテープとを重ね合わせて巻回させた図1に
示す銅箔巻きコモンモードチョークコイルの方が、共振
周波数が高く、高周波特性に優れているが、更に2分割
構造の銅箔巻きコモンモードチョークコイルの方が、よ
り共振周波数が高く、高周波特性に優れていることがわ
かる。
【0033】この図7に示した各特性を、次の〔表1〕
に示す。この〔表1〕の場合には、ワイヤー巻きの分割
構造でないコモンモードチョークコイルの特性について
も示してある。
【0034】
【表1】
【0035】この〔表1〕より判るように、単線のワイ
ヤー巻きのコイルを2分割した場合には、浮遊容量の低
減が行われ高周波ノイズの低減が行われるが、銅箔巻き
のコイルを2分割した場合には、この浮遊容量の低減が
行われ高周波ノイズの低減が行われると共に、銅箔長が
減少することで直流抵抗の低減が行われて電流容量が増
大する効果も得られる。このように直流抵抗が低減して
電流容量が増大することで、電源回路に実装したとき
に、電力損失がそれだけ少なくなり、発熱の少ない効率
の良いコモンモードチョークコイルを構成できる。
【0036】次に、各ラインのコイルを2分割した場合
の接続状態による特性の違いについて説明する。まず、
図8に示すように、4個の箔巻きによるコイル41,4
2,43,44を並べて配置し、コイル41,42,4
3,44を第1,第2,第3,第4のコイルとしたと
き、隣接する第1のコイル41の一端と第2のコイル4
2の一端とを導電線45で接続すると共に、隣接する第
3のコイル43の一端と第4のコイル44の一端とを導
電線46で接続する。そして、第1のコイル41の他端
と第2のコイル42の他端から、一方のラインの端子5
1,52を引き出すと共に、第3のコイル43の他端と
第4のコイル44の他端から、一方のラインの端子5
3,54を引き出す。
【0037】また、別の接続状態として、図9に示すよ
うに、第1のコイル41の一端と第3のコイル43の一
端とを導電線47で接続すると共に、第2のコイル42
の一端と第4のコイル44の一端とを導電線48で接続
する。そして、第1のコイル41の他端と第3のコイル
43の他端から、一方のラインの端子51,52を引き
出すと共に、第2のコイル42の他端と第4のコイル4
4の他端から、一方のラインの端子53,54を引き出
す。
【0038】なお、図8の例と図9の例は、EE型のコ
アを使用した例である。
【0039】この図8の接続例と図9の接続例との特性
の違いを図10に示すと、図9に示すように交互に接続
した場合の方が若干特性が良くなっている。例えば、図
8の接続例の場合の共振周波数が800kHzで浮遊容
量が3.3pFであるとき、図9の接続例の場合には共
振周波数が990kHz,浮遊容量が2.2pFとな
り、図9に示すように交互に接続した方が、それぞれの
特性が良好に改善されていることが判る。
【0040】また、図11に示すように、それぞれのラ
インのコイルを3分割しても良い。即ち、U型コア6
1,62を接合し、一方の接合部に取付けられたボビン
63に3個の箔巻きコイル65a,65b,65cを巻
回させ、他方の接合部に取付けられたボビン64に3個
の箔巻きコイル66a,66b,66cを巻回させる。
そして、一方のボビン63側の3個の箔巻きコイル65
a,65b,65cを直列に接続させて一方のラインに
接続し、他方のボビン64側の3個の箔巻きコイル66
a,66b,66cを直列に接続させて他方のラインに
接続する。
【0041】また、この図11の場合に、合計6個の箔
巻きコイル65a,65b,65c,66a,66b,
66cの接続を、他の順序で接続させても良い。
【0042】また、それぞれのラインのコイルを3分割
以上に分割しても良い。
【0043】このように分割数を増やすことで、各箔巻
きコイルのターン数を減らすことができ、箔巻きコイル
の外径を小さくすることが可能になり、銅箔の長さを減
らして直流抵抗を減らすことができ、電流容量が増大す
る。
【0044】なお、それぞれのコイル構成において、U
U形コア,EE形コアの何れのコアを使用することもで
き、他の形状コアを使用しても同様の効果がある。ま
た、箔巻きコイルの場合には、図8,図9に示すように
ボビンを省略しても問題はない。
【0045】図12は、本発明のノイズフィルタの一実
施例を示す斜視図である。この実施例は、図13に示さ
れるように、高透磁率フェライトのUU形コア12と、
比較的飽和磁束密度の高いダストコアからなるEE形コ
ア14を準備し、UU形コア12とEE形コア14とを
重ね合わせ、それぞれのコアの両側路に共通の巻線16
を形成したものである。
【0046】図14に示すように、図12の実施例で
は、ノーマルモード磁束は、ダストコアからなるEE形
コア14の中足部に集中して通る。従って、図12の実
施例は、従来構造品に比べ、ノーマルモード磁束に対す
る磁気抵抗が小さくなるため、ノーマルモードインダク
タンスが増大する。ノーマルモードインダクタンス値
は、EE形コアの形状、ダストコアの透磁率を設定する
ことにより、コモンモードインダクタンス値とは独立に
設計できる。また、コモンモード磁束は、UU形コアか
らなる外周部を通り、中足部の影響はほとんどない。こ
のため従来と同様に設計でき、ノーマルモードインダク
タンス値とは独立に設計できる。
【0047】高透磁率フェライトからなるUU形コア1
2とμ=80のダストコアからなるEE形コア14とを
図12のように組み合わせ、コモンモードインダクタン
スが12mH、ノーマルモードインダクタンスが600
μHのラインフィルタすなわちノイズフィルタを作製し
た。このような本発明のノイズフィルタは、表1に示さ
れているように、従来構造品に比較して、ノーマルモー
ドインダクタンスを3倍以上に高めることができる。
【0048】
【表2】
【0049】図12に示された本発明の実施例は、1つ
の部品でありながら、従来の3個のインダクタを実装し
たものと同様の効果を発揮できる。しかも、コモンモー
ド用とノーマルモード用との成分比、インダクタンスの
設定など自由に設計できる。このため個々のスイッチン
グ電源に応じたノイズフィルタの最適設計が可能とな
る。
【0050】
【発明の効果】本発明のコモンモードチョークコイルに
よれば、金属箔と絶縁テープとを重ねた状態で巻回され
ていると共に、一方及び他方のラインのコイルが形成さ
れるものにおいて、一方のラインのコイルと他方のライ
ンのコイルとを、それぞれ少なくとも2分割したこと
で、浮遊容量が小さくなり、共振周波数が高くなって、
高周波特性が良くなる。
【0051】また、この場合に一方のラインのコイルと
他方のラインのコイルとを、それぞれ2分割して合計4
個のコイルを直線状に並べて配置し、この4個のコイル
を一端側から第1,第2,第3,第4のコイルとした場
合に、第1のコイルと第2のコイルを直列に接続して一
方のラインのコイルとし、第3のコイルと第4のコイル
を直列に接続して他方のラインのコイルとすることで、
2分割巻きのコモンモードチョークコイルが良好に構成
できる。
【0052】また、この場合に一方のラインのコイルと
他方のラインのコイルとを、それぞれ2分割して合計4
個のコイルを直線状に並べて配置し、この4個のコイル
を一端側から第1,第2,第3,第4のコイルとした場
合に、第1のコイルと第3のコイルを直列に接続して一
方のラインのコイルとし、第2のコイルと第4のコイル
を直列に接続して他方のラインのコイルとすることで、
2分割巻きのコモンモードチョークコイルが良好に構成
できる。
【0053】また、本発明のコモンモードチョークコイ
ルによれば、金属箔の両端が絶縁テープで包み込んで形
成された金属箔テープを巻回してなるようにしたので、
浮遊容量がより小さくなり、共振周波数が高くなって、
より高周波特性が良くなる。
【0054】また、本発明のコモンモードチョークコイ
ルによれば、金属箔間の絶縁層に空気層が形成されるよ
うにしたので、さらに浮遊容量が小さくなり、共振周波
数が高くなって、さらに高周波特性が良くなる。
【0055】さらに、本発明のノイズフィルタによれ
ば、UU形コアおよびEE形コアを複数重ね合わせ、そ
れぞれのコアの両側路に共通の巻線を形成したので、コ
モンモード、ノーマルモード一体型のノイズフィルター
が形成でき、各インダクタンス値はコア形状材質を選ぶ
ことにより、それぞれ独立に設計できる。また、1つの
ノイズフィルタで、コモンモードノイズ成分およびノー
マルモードノイズ成分の双方を除去でき、部品点数およ
び実装スペースを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銅箔巻きコモンモードチョークコイル
の一実施例を示す断面図である。
【図2】本発明のコモンモードチョークコイルの一実施
例に使用される銅箔テープの構造を示す断面図である。
【図3】本発明のコモンモードチョークコイルの一実施
例の巻線構造の一部を示す断面図である。
【図4】銅箔と絶縁テープとを券回させた巻線からなる
コモンモードチョークコイルのインピーダンス周波数特
性と、銅箔テープを使用した巻線からなるコモンモード
チョークコイルのインピーダンス周波数特性と、従来提
案されている銅箔巻きコモンモードチョークコイルの一
例のインピーダンス周波数特性とを比較して示す特性図
である。
【図5】本発明のコモンモードチョークコイルの一実施
例に使用される銅箔テープが沿面距離を確保できること
を示す断面図である。
【図6】本発明の銅箔巻きコモンモードチョークコイル
の他の実施例を示す断面図である。
【図7】図6の例のコモンモードチョークコイルのイン
ピーダンス周波数特性を、他のコモンモードチョークコ
イルのインピーダンス周波数特性と比較して示す特性図
である。
【図8】図6の例のコモンモードチョークコイルの接続
状態を示す平面図である。
【図9】図6の例のコモンモードチョークコイルの接続
状態を示す平面図である。
【図10】図8の接続のコモンモードチョークコイルと
図9の接続のコモンモードチョークコイルとを比較した
インピーダンス周波数特性図である。
【図11】本発明の銅箔巻きコモンモードチョークコイ
ルのさらに他の実施例を示す平面図である。
【図12】本発明のノイズフィルタの一実施例を示す斜
視図である。
【図13】本発明のノイズフィルタの一実施例に使用さ
れるEE形コアおよびUU形コアを示す斜視図である。
【図14】本発明のノイズフィルタの一実施例のコモン
モード磁束およびノーマルモード磁束の経路を示す説明
図である。
【図15】従来のコモンモードチョークコイルの一例を
示す断面図である。
【符号の説明】
2 銅箔 4 ポリエステルテープ 6 空気層 12 UU形コア 14 EE形コア 16 巻線 32,32a,32b,32c,32d 銅箔板 34,34a,34b,34c,34d ポリエステル
フィルム

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属箔と絶縁テープとを重ねた状態で巻
    回して、一方及び他方のラインのコイルが形成されるコ
    モンモードチョークコイルにおいて、 上記一方のラインのコイルと他方のラインのコイルと
    を、それぞれ少なくとも2分割したコモンモードチョー
    クコイル。
  2. 【請求項2】 一方のラインのコイルと他方のラインの
    コイルとを、それぞれ2分割して合計4個のコイルを直
    線状に並べて配置し、この4個のコイルを一端側から第
    1,第2,第3,第4のコイルとした場合に、 第1のコイルと第2のコイルを直列に接続して上記一方
    のラインのコイルとし、 第3のコイルと第4のコイルを直列に接続して上記他方
    のラインのコイルとした請求項1記載のコモンモードチ
    ョークコイル。
  3. 【請求項3】 一方のラインのコイルと他方のラインの
    コイルとを、それぞれ2分割して合計4個のコイルを直
    線状に並べて配置し、この4個のコイルを一端側から第
    1,第2,第3,第4のコイルとした場合に、 第1のコイルと第3のコイルを直列に接続して上記一方
    のラインのコイルとし、 第2のコイルと第4のコイルを直列に接続して上記他方
    のラインのコイルとした請求項1記載のコモンモードチ
    ョークコイル。
  4. 【請求項4】 金属箔の両端を絶縁テープで包み込んで
    形成した金属箔テープを巻回してなるコモンモードチョ
    ークコイル。
  5. 【請求項5】 金属箔間の絶縁層に空気層が形成されて
    いることを特徴とするコモンモードチョークコイル。
  6. 【請求項6】 UU形コアとEE形コアを複数重ね合わ
    せ、それぞれのコアの両側路に共通の巻線を形成したこ
    とを特徴とするノイズフィルタ。
  7. 【請求項7】 前記UU形コアが、高透磁率フェライト
    からなり、前記EE形コアが、比較的飽和磁束密度が高
    いダストコアからなることを特徴とする請求項6記載の
    ノイズフィルタ。
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