JPH0632564B2 - インバ−タ装置 - Google Patents

インバ−タ装置

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JPH0632564B2
JPH0632564B2 JP59143643A JP14364384A JPH0632564B2 JP H0632564 B2 JPH0632564 B2 JP H0632564B2 JP 59143643 A JP59143643 A JP 59143643A JP 14364384 A JP14364384 A JP 14364384A JP H0632564 B2 JPH0632564 B2 JP H0632564B2
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winding
snubber
inverter
diode
capacitor
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春樹 吉川
繁則 木下
喜隆 藤原
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Fuji Electric Co Ltd
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Fuji Electric Co Ltd
Fuji Electric Corporate Research and Development Ltd
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    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の属する技術分野〕 この発明は、インバータ装置のスナバ回路に蓄積される
エネルギーを回収して装置効率を向上させることができ
るインバータ装置に関する。
〔従来技術とその問題点〕
インバータ装置のスイッチング手段として半導体素子を
使用する場合、この半導体素子に印加される過電圧や過
大な電圧変化速度により半導体素子が破壊しないように
するためにスナバ回路が設けられる。特にゲートターン
オフサイリスタ(以下ではGTOサイリスタと略記する)
は大きな回路電流を遮断するときに、素子責務が過酷に
ならないようなスナバ回路が選定されなければならな
い。
第9図はスナバ回路の従来例を示す回路図であって、ス
イッチング手段25に並列にスナバ回路を接続したもので
あって、このスナバ回路はスナバダイオード3とスナバ
抵抗2との並列接続回路にスナバコンデンサ4を直列接
続することで構成されている。
第10図は第9図に示すスナバ回路を適用したGTOインバ
ータの従来例を示す回路図であって、スイッチング手段
としてのGTOサイリスタ6A,6B,6C,6Dと、これらのそれぞ
れに逆並列接続されるフィードバックダイオード5A,5B,
5C,5Dによりインバータブリッジ部が構成されている。
このインバータブリッジ部の各アームにはスナバ回路7
A,7B,7C,7Dが並列に接続されるのであるが、このスナバ
回路7A,7B,7C,7Dは第9図に示すようなスナバダイオー
ドとスナバコンデンサとスナバ抵抗とで構成されてい
る。また直流電源10とGTOインバータとの間に設けられ
る限流リアクトル15はGTOサイリスタ6A,6B,6C,6Dがター
ンオンしたときの電流上昇率、あるいはインバータブリ
ッジ部の上下アーム短絡事故時の電流上昇率を抑制する
ためのものであり、この限流リアクトル15には還流ダイ
オード16と減衰抵抗17との直列接続回路が並列に設けら
れて、GTOサイリスタ6A,6B,6C,6Dがターンオフすると
き、限流リアクトル15の電流を還流するようにしてい
る。
スナバ回路7A,7B,7C,7Dの動作を第9図により説明す
る。第9図におけるスイッチング手段25がオンからオフ
になるとき、このスイッチング手段25に流れていた電流
をスナバーダイオード3とスナバコンデンサ4との直列
接続回路に転流させることにより、このスイッチング手
段25に印加される過電圧や過大な電圧圧変化速度が軽減
される。次いでスイッチング手段がオフからオンになる
とき、スナバコンデンサ4に蓄えられたエネルギーがス
ナバ抵抗2を通して放電される。このときスナバ抵抗2
に発生する損失Pはスイッチング手段25の動作周波数を
、スナバコンデンサ4の静電容量をC、スナバコンデ
ンサ電圧をVとするならば下記の(1)式で示される。
スイッチング手段としてGTOサイリスタが使用されると
き、スナバコンデンサ容量は従来のサイリスタやダイオ
ードにくらべて大きな値のものが必要であり、大容量の
GTOサイリスタではスナバコンデンサはその容量C・電
圧Vともにより大きな値になることから、スナバ抵抗の
損失Pは(1)式からも非常に大きな値になることがわか
る。特にパルス幅変調方式のインバータでは素子の動作
周波数が高くなるので上述の損失Pは更に過大とな
り、その結果インバータ装置効率が非常に悪くなる。
以上で説明したように従来のスナバ回路で半導体素子を
保護する方式では、スナバコンデンサの蓄積エネルギー
を抵抗で消費させるため、スナバ抵抗での発生損失Pが
きわめて大きく、よってスナバ抵抗を大容量のものにせ
ねばならないので、その外形・重量が大となる。さらに
この発生損失Pによる発熱を除去するための冷却フア
ン、放熱フインや大きな空間が必要となるし、これらの
ためにインバータ装置全体が大きくなり、コストも上昇
するばかりでなく、装置効率が低下するなど、各種の欠
点を有する。
〔発明の目的〕
この発明は、スナバコンデンサ蓄積エネルギーを電源に
回収させることにより装置を小形・軽量にするとともに
装置効率の大幅な向上がはかれるインバータ装置を提供
することを目的とする。
〔発明の要点〕
この発明はインバータの直流電源の電圧またはこの直流
電源のフイルタコンデンサ電圧を2等分する点とインバ
ータ上下アームの中点との間に3巻線変圧器の第1巻線
を接続し、インバータのスイッチング手段がターンオン
したときに回路に共振振動を発生させて前記3巻線変圧
器の第2巻線と第3巻線に電圧を発生させ、ターンオン
した当該スイッチング手段に並列接続されているスナバ
コンデンサの蓄積エネルギーを電源に帰還させるよう
に、前記第2巻線と第3巻線の一端を上下アームそれぞ
れのスナバコンデンサとスナバダイオードとの結合点に
接続するとともにその他端を直流電源またはフイルタコ
ンデンサの負極側または正極側にダイオードを介して接
続するものである。
〔発明の実施例〕
第1図は本発明の実施例を示す回路図であって第2図に
示す単相インバータ装置の部分をあらわしている。
第2図は上述せる単相インバータの主回路接続図であっ
て、直流電源10からの直流電力はフイルタリアクトル14
とフイルタコンデンサ1A,1Bを経てインバータ第1相上
下アーム27と同じくインバータ第2相上下アーム28に与
えられ、この第1相上下アーム27の中点と第2相上下ア
ーム28の中点との間に接続されている負荷20には変換さ
れた単相交流電力が与えられる。ここでフイルタコンデ
ンサ1Aと1Bはインバータの各相に印加される電圧を半分
づつ分担するようにしている。
第3図はインバータ入力部の説明図であって第3図(イ)
は直流電源10にインバータ30が直接接続される場合であ
り、第3図(ロ)は直流電源10にはフイルタリアクトル14
とフイルタコンデンサ1とで構成される入力フイルタが
設けられ、この入力フイルタを介してインバータ30が接
続される場合であるが、一般に直流電源10には第3図
(ロ)に示す入力フイルタを備えた方式が用いられ、この
ときのフイルタコンデンサ1の容量は大きいので、この
第1図(ロ)における直流電源10とフイルタリアクトル14
とフイルタコンデンサ1とを統合して1つの直流電源と
みなすことができる。すなわち11は等価直流電源であ
る。本発明の実施例においてはインバータにはこの等価
直流電源11が接続されている場合を示しているので、以
下の説明においてエネルギーが電源へ帰還されるという
こととエネルギーがフイルタコンデンサへ帰還されると
いうことは同じことを意味している。またフイルタコン
デンサをそのまま直流電圧源に置換してもまったく同じ
動作となる。
第1図に示す実施例により以下に本発明の内容を詳述す
るが、上述の理由によりこの第1図においては直流電源
10の図示は省略し、第2図におけるフイルタコンデンサ
1A,1Bとインバータ第1相上下アーム27の部分のみを記
載してその動作を説明する。
第1図において1A,1Bはフイルタコンデンサであって、
それぞれが同じ電圧を分担するようになっている。6Aは
インバータ第1相上側アームのスイッチング手段として
のGTOサイリスタであり、6Bはインバータ第1相下側ア
ームのスイッチング手段としてのGTOサイリスタであっ
て、それぞれにはフィードバックダイオード5Aと5Bが逆
並列接続されている。さらにスナバコンデンサ4Aとスナ
バダイオード3Aの直列接続回路が上側アームに、またス
ナバコンデンサ4Bとスナバダイオード3Bの直列接続回路
が下側アームにそれぞれ並列接続されている。フイルタ
コンデンサ1Aと1Bの中点とインバータ上側アームと下側
アームの中点との間には3巻線変圧器12の第1巻線21が
接続され、3巻線変圧器12の第2巻線22の一端は上側ア
ームのスナバコンデンサ4Aとスナバダイオード3Aの結合
点に接続され、その他端は負極側ダイオード13Bのカソ
ードに接続し、さらに当該負極側ダイオード13Bのアノ
ードはフイルタコンデンサ1Bの負側に接続される。また
3巻線変圧器12の第3巻線23の一端は下側アームのスナ
バダイオード3Bとスナバコンデンサ4Bとの結合点に接続
され、その他端は正極側ダイオード13Aのアノードに接
続し、この正極側ダイオード13Aのカソードはフイルタ
コンデンサ1Aの正側に接続されるが、このとき各巻線2
1,22,23の極性はインバータ接続側が同じ極性になるよ
うにする。なお9Aと9Bはそれぞれ正側と負側の配線イン
ダクタンスであり、21Lと22Lと22Lは3巻線変圧器12の
漏れインダクタンスである。
第4図は誘導性負荷に交流電力を供給するインバータ転
流動作説明図であって、1A,1Bはフイルタコンデンサ、6
Aが第1相上側アームのGTOサイリスタ、6Bが第1相下側
アームのGTOサイリスタ、6Cと6Dは第1相上下アームのG
TOサイリスタであり、5A,5B,5C,5DはこれらGTOサイリス
タにそれぞれ逆並列接続されるフィードバックダイオー
ドであり20は負荷である。
この第4図において、GTOサイリスタ6Aと6Dがオン、GTO
サイリスタ6Bと6Cはオフの状態にあるとするとY1なる実
線で示されるルートすなわちフイルタコンデンサ1A,1B
→GTOサイリスタ6A→負荷20→GTOサイリスタ6D→フイル
タコンデンサ1A,1Bの経路により負荷20に電流が流れ
る。ここでGTOサイリスタ6Aをオフさせると負荷20は誘
導性負荷であるためにY2なる破線で示されるルートすな
わち負荷20→GTOサイリスタ6D→フィードバックダイオ
ード5B→負荷20の経路で負荷20には電流が流れつづけ
る。このようにGTOサイリスタ6Aをオンからオフにする
ときY1なるルートで流れていた電流がY2なるルートに転
流するのを転流モードAとする。またGTOサイリスタ6A
をオフからオンにするときY2なるルートで流れていた電
流がY1なるルートに転流するのを転流モードBとする。
ただしこれらの転流動作はスナバ回路の動作を考慮して
いないときのものである。
インバータの転流モードは上述のモードAとモードBで
代表されるので、以下にそれぞれの転流モードの場合に
本発明にもとづく回路の動作を説明する。
第5図は第1図に示すインバータの転流モードAにおけ
る動作波形図であって、第5図(イ)は上側アームのGTOサ
イリスタ6Aの電流I6A、第5図(ロ)は下側アームのフィ
ードバックダイオード5Bの電流I5B、第5図(ハ)は上側
アームのスナバコンデンサ4Aの電流I4A、第5図(ニ)は
下側アームのGTOサイリスタ6Bの電流I6B、第5図(ホ)は
下側アームのスナバコンデンサ4Bの電流I4B、第5図
(ヘ)の破線は上側アームのスナバコンデンサ4Aの電圧V
4Aと実線は下側アームのスナバコンデンサ4Bの電圧
4B、第5図(ト)は正極側ダイオード13Aの電流I13A
第5図(チ)は3巻線変圧器12の第1巻線21の電流I21
それぞれあらわしている。この第5図の動作波形をいく
つかの時間帯に区分して以下に説明する。
区分1:上側アームのGTOサイリスタ6Aがオン状態であ
り、電源からこのGTOサイリスタ6A→負荷→他相下側ア
ームのGTOサイリスタのルートで電流が流れている期間
である(第5図(イ)参照)。
区分2:オン状態のGTOサイリスタ6Aがターンオフする
モードを示す期間であって、このGTOサイリスタ6Aのタ
ーンオフにより負荷電流はスナバコンデンサ4Aに転流し
(第5図(ハ)参照)、当該スナバコンデンサ4Aを充電し
ていくが(第5図(ヘ)参照)、このスナバコンデンサ4A
の電圧がフイルタコンデンサ1Aの電圧と等しくなるまで
の期間がこの区分2である。
区分3:スナバコンデンサ4Aの電圧がフイルタコンデン
サ1Aの電圧よりも大となると、3巻線変圧器12の第1巻
線21の電圧極性は第1図に図示のものとは逆の極性とな
る。このとき3巻線変圧器12の第3巻線23の極性も第1
図とは逆になるので正極側ダイオード13Aは順バイアス
され、スナバコンデンサ4B→第3巻線23→正極側ダイオ
ード13A→フイルタコンデンサ1A,1B→スナバコンデンサ
4Bというルートで電流が流れ(第5図(ホ)(ト)参照)、ス
ナバコンデンサ4Bに蓄えられていたエネルギーが電源側
に帰還される。このとき3巻線変圧器12の第1巻線21に
は上述の電流を巻数比で除算した値の電流が流れ(第5
図(チ)参照)、この電流が負荷電流の一部分を受持つこ
とになるので、スナバコンデンサ4Aの電流はこの期間は
負荷電流から1次巻線21の電流を差引いた値となる(第
5図(ハ)参照)。この区分3は、インバータで通常設け
られる上下アームのGTOサイリスタがともにオフ状態に
あるときの動作期間である。
区分4:下側アームのGTOサイリスタ6Bが点弧する場合
であって、この点弧によりスナバコンデンサ4B→第3巻
線23→正極側ダイオード13A→フイルタコンデンサ1A→
第1巻線21→GTOサイリスタ6B→スナバコンデンサ4Bな
る閉回路が形成され、スナバコンデンサ4Bと3巻線変圧
器12の漏れインダクタンス21Lと23Lと上述の閉回路の配
線インダクタンスとによる共振振動電流が流れる。この
とき、これと同時にフイルタコンデンサ1B→第1巻線21
→GTOサイリスタ6Bなる閉回路が形成され、3巻線変圧
器12の巻数比に対応した電流が第1巻線21に流れるよ
う、上記共振振動分との差分が流れる。上述の振動電流
によりスナバコンデンサ4Bの電荷は放電され、その電圧
が零になることで区分4に期間は終了する(第5図(ヘ)
参照)。この時点でスナバコンデンサ4Bに蓄えられてい
たエネルギーはすべて電源側に帰還される。なおこの区
分4の期間中にスナバコンデンサ4Aの電圧がフイルタコ
ンデンサ1Aと1Bの合計電圧と等しくなり、当該スナバコ
ンデンサ4Aの電流が減少しはじめるため(第5図(ハ)参
照)、この減少分が第1巻線21の電流から供給されるこ
とになるので、GTOサイリスタ6Bの電流I6Bは第1巻線2
1の電流I21よりも第5図(ニ)に示すXなる斜線部分だけ
小さくなる。
区分5:スナバコンデンサ4Bの電圧を零を越えて逆極性
に充電しようとするとGTOサイリスタ6Bには逆電圧が印
加されるためにオフとなり、スナバダイオード3Bには順
電圧が印加されて導通する。そのためGTOサイリスタ6B
の電流I6Bとスナバコンデンサ4Bの電流I4Bは零となる
(第5図(ニ)(ホ)参照)。3巻線変圧器12の漏れインダク
タンス21,23Lと回路の配線インダクタンスに蓄えられて
いたエネルギーは、スナバダイオード3B→第3巻線23→
正極側ダイオード13A→フイルタコンデンサ1A→第1巻
線21→スナバダイオード3Bなるルートで電流が還流して
フイルタコンデンサ1Aに帰還される。このとき同時にフ
ィードバックダイオード5Bが導通してこの電流I5Bは第
1巻線21の電流I21の減少に対応して増加し、最終的に
は全負荷電流がこのフィードバックダイオード5Bに転流
することとなる(第5図(ロ)(チ)参照。以上が転流モード
Aにおけるエネルギー回収動作である。
第6図は第1図に示すインバータの転流モードBにおけ
る動作波形図であって、第6図(イ)は上側アームのGTOサ
イリスタ6Aの電流I6A、第6図(ロ)は上側アームのスナ
バコンデンサ4Aの電流I4A、第6図(ハ)は同じくスナバ
コンデンサ4Aの電圧V4A、第6図(ニ)は下側アームのス
ナバコンデンサ4Bの電流I4B、第6図(ホ)は負極側ダイ
オード13Bの電流I13B、第6図(ヘ)は3巻線変圧器12の
第1巻線21の電流I21、第6図(ト)は下側アームのフィ
ードバックダイオード5Bの電流I5Bそれぞれあらわして
いる。この第6図の動作波形をいくつかの時間帯に区分
して以下に説明する。
区分1:フィードバックダイオード5Bが導通しており、
(第6図(ト)参照)、当該フィードバックダイオード5B
→負荷20→他相の下側アームのGTOサイリスタ6Dを経て
負荷電流が還流している期間である。
区分2:上側アームのGTOサイリスタ6Aが点弧するとフ
イルタコンデンサ1A→配線インダクタンス9A→GTOサイ
リスタ6A→フィードバックダイオード5B→配線インダク
タンス9B→フイルタコンデンサ1Bなるルートで短絡電流
が流れる。このときの電流上昇率di/dtは、フイルタコ
ンデンサ電圧をE、配線インダクタンス9Aのインダクタ
ンス値を1、同じく9Bのインダクタンス値を2とする
と次の(2)式であらわされる。
このときフイルタコンデンサ1Aと1Bの合成電圧値に充電
されていたスナバコンデンサ4Aの電荷はGTOサイリスタ6
Aがオンすると同時にスナバコンデンサ4A→GTOサイリス
タ6A→第1巻線21→フイルタコンデンサ1B→負極側ダイ
オード13B→第2巻線22→スナバコンデンサ4Aなるルー
トで放電することで共振振動電流が流れはじめる。3巻
線変圧器12の巻数比が1対1でなければ、この巻数比に
対応してフイルタコンデンサ1A→配線インダクタンス9A
→GTOサイリスタ6A→第1巻線21というルートと、フイ
ルタコンデンサ1B→配線インダクタンス9B→フィードバ
ックダイオード5B→第1巻線21というルートの電流が3
巻線変圧器12の第1巻線21に重畳される。GTOサイリス
タ6Aの電流I6Aが負荷電流に等しくなるまでの期間がこ
の区分2である。
区分3:上述の区分2から引続いてスナバコンデンサ4A
→GTOサイリスタ6A→第1巻線21→フイルタコンデンサ1
B→負極側ダイオード13B→第2巻線22なるルートでスナ
バコンデンサ4Aと3巻線変圧器12の漏れインダクタンス
21L,22Lによる共振振動電流が流れてこのスナバコンデ
ンサ4Aの蓄積エネルギーがフイルタコンデンサ側へ帰還
されるので、この区分3においてスナバコンデンサエネ
ルギーの大部分が電源に回収される。またフイルタコン
デンサ1B→配線インダクタンス9B→フィードバックダイ
オード5B→第1巻線21というルートで流れる電流は上述
の共振振動によりこの第1巻線21の電圧が減少するのに
応じて減少し、フィードバックダイオード5Bの電流は零
となる(第6図(ト)参照)。このフィードバックダイオ
ード5Bがオフになるとスナバダイオード3Bは順バイアス
となって導通し、フイルタコンデンサ1A,1B→配線イン
ダクタンス9A→GTOサイリスタ6A→スナバダイオード3B
→スナバコンデンサ4B→配線インダクタンス9Bのルート
で電流が流れ始め、共振振動によりスナバコンデンサ4A
の電圧V4Aが零になると(第6図(ハ)参照)、区分3
の期間は終了となる。
区分4:スナバコンデンサ4Aの電圧V4Aが零を越えて
逆極性に充電されようとすると、スナバダイオード3Aに
は順電圧が印加されるので導通を始める。このスナバダ
イオード3Aの導通により共振振動は終わりスナバコンデ
ンサ4Aの電流I4Aは瞬時に零となる(第6図(ロ)参
照)。この時点で3巻線変圧器12の漏れインダクタンス
21L,22Lや図示されていない配線インダクタンスい蓄え
られていたエネルギーはスナバダイオード3A→第1巻線
21→フイルタコンデンサ1B→負極側ダイオード13B→第
2巻線22なるルートで電流が還流し、このエネルギーが
フイルタコンデンサ側に帰還される。この区分4の期間
ではスナバコンデンサ4Bを通して配線インダクタンスと
の共振振動電流が流れ、スナバコンデンサ4Bの電流I4B
が零になると(第6図(ニ)参照)、この区分4の期間は
終了となる。以上が転流モードBにおけるエネルギー回
収動作である。
次に3巻線変圧器12の巻数比の決定方法を記述する。
転流モードAの場合は第5図に示す区分3と区分4の期
間にスナバコンデンサのエネルギーが電源側すなわちフ
イルタコンデンサに回収されるのであるが、区分3の期
間での動作は負荷電流の大きさによるので、負荷電流が
小なる場合にはこの区分3の期間が存在しないこともあ
る。いまこの区分3の期間におけるスナバコンデンサ電
圧の最終値をVS1(第5図(ヘ)参照)、フイルタコンデ
ンサ電圧をVC、3巻線変圧器12の第1巻線電圧を
21、第3巻線電圧をV23、3巻線変圧器12の巻数比を 第1巻線:第2巻線:第2巻線=1:n:n とするとき、区分4でエネルギー回収のための共振振動
が起きる巻数比条件は、 VS1+V23>VC+V21…………(3) ここでV23=n・V21とV21=VCであることから また区分4の期間でスナバコンデンサエネルギーをすべ
て回収する条件は VS1≧2(VC+V21−V23)…………(5) ここでV23=n・V21とV21=VCであることから となる。
転流モードBの場合は第6図に示す区分2と区分3の期
間にスナバコンデンサのエネルギーが電源側すなわちフ
イルタコンデンサに回収される。スナバコンデンサ電圧
をVS2(第6図(ハ)参照)、3巻線変圧器12の第2巻線
電圧を22とするとき、区分2と区分3の期間でエネルギ
ー回収のための共振振動が起きる巻数比条件は、 VS2+V11>VC+V22…………(7) ここでV21=VCとV22=n・V21であることから また区分3の期間でスナバコンデンサエネルギーをすべ
て回収する条件は VS2≧2(VC+V22−V21)…………(9) ここでV21=VCとV22=n・V21であることから となる。
上述の(4)式と(8)式から この(11)式を満足するように巻数比nを選定すればスナ
バコンデンサのエネルギーを回収することができる。
また上述の(6)式と(10)式から この(12)式を満足するように巻数比nを選定すればスナ
バコンデンサのエネルギーはすべて電源側に回収され、
スナバコンデンサ電圧を零にすることができるのでGTO
サイリスタがオフするときの電圧責務が軽減され、当該
GTOサイリスタのオフ動作が安全に行える。
第7図は本発明の第2の実施例を示す回路図であって、
正側に制限リアクトル回路19Aが設けられるが、これ以
外のものすなわちフイルタコンデンサ1A,1B、スナバダ
イオード3A,3B,スナバコンデンサ4A,4B、フィードバッ
クダイオード5A,5B、GTOサイリスタ6A,6B、3巻線変圧
器12、正極側ダイオード13A、負極側ダイオード13Bの名
称・用途・機能は第1図に示す実施例の場合と同じであ
るから、これらの説明は省略する。
第8図は本発明の第3の実施例を示す回路図であって、
正側と負側にそれぞれ制限リアクトル回路19Aと19Bが設
けられているが、これ以外のものは第7図の場合と同じ
ように既に説明済みの第1図と同じであるから、これら
各種の説明は省略する。
本発明は第7図や第8図に示すように回路に制限リアク
トルや、この制限リアクトルのエネルギーを還流させる
ダイオードや抵抗が挿入されていても、またインバータ
の相数や多重数に関係なく適用できるし、スイッチング
手段はGTOサイリスタ以外に自己消弧形半導体素子たと
えばバイポーラトランジスタ、FET、SIT、SIサイリスタ
などを使用したインバータにも適用できるし、電源側は
2等分割したフイルタコンデンサの代りに2等分割した
直流電源の場合でも適用できるのはもちろんである。
〔発明の効果〕
この発明によれば、スナバコンデンサに蓄えられ、スナ
バ抵抗で消費されていたエネルギーを3巻線変圧器とダ
イオードを介して電源側へ帰還させることができるの
で、無駄に捨てていたスナバコンデンサエネルギーをす
べて回収することができる。その結果当該インバータ装
置の全体効率が大幅に向上できるしインバータ動作周波
数が増加してもそれによるスナバ回路損失は増加しない
ので動作周波数を自由に定めることができる。またスナ
バ回路に蓄えられるエネルギーをスナバ抵抗で消費させ
ることがないことから装置内での発熱源が減少して装置
内温度上昇が小さくなるので、冷却ファンや冷却フィン
など熱を除去するための装置も不要となり、全体を小形
にし、コストを大幅に低下させることができる。
なお、スナバコンデンサの蓄積エネルギーを変成器を介
して電源へ回生する技術は、例えば特開昭57−523
73号公報に見られるように公知であるが、これによれ
ば、インバータの上側アームと下側アームとにそれぞれ
別々の変成器を使用していて、各変成器は一方向磁化の
ためにリセット回路が必要である。つまり、ダイオード
と抵抗器との直列回路からリセット回路を変成器巻線端
子間に接続しなければならない。これに対して、本発明
の場合には、1つの3巻線変圧器のみによって、これを
インバータの上側アームと下側アームとに兼用させてい
るので、装置の小形化が可能でり、しかも3巻線変圧器
の磁化が両方向であることから、上記従来技術の場合に
必要であったリセット回路を省略することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の実施例を示す回路図である。第2図は
単相インバータ装置の主回路接続図、第3図はインバー
タ入力部の説明図、第4図はインバータの転流動作説明
図である。 第5図は第1図に示すインバータの転流モードAにおけ
る動作波形図であり、第6図は第1図に示すインバータ
の転流モードBにおける動作波形図、第7図は本発明の
第2の実施例を示す回路図、第8図は本発明の第3の実
施例を示す回路図であり、第9図はスナバ回路の従来例
を示す回路図で、第10図は第9図のスナバ回路を適用し
たGTOインバータの従来例を示す回路図である。 1,1A,1B……フイルタコンデンサ、2……スナバ抵抗、
3,3A,3B……スナバダイオード、4,4A,4B……スナバコン
デンサ、5A,5B,5C,5D……フィードバックダイオード、6
A,6B,6C,6D……スイッチング手段としてのGTOサイリス
タ、7A,7B,7C,7D……スナバ回路、9,9A,9B……配線イン
ダクタンス、10……直流電源、11……等価直流電源、12
……3巻線変圧器、13A……正極側ダイオード、13B……
負極側ダイオード、14……フイルタリアクトル、15……
限流リアクトル、16……還流ダイオード、17……減衰抵
抗、19A,19B……制限リアクトル回路、20……負荷、21
……3巻線変圧器の第1巻線、22……3巻線変圧器の第
2巻線、23……3巻線変圧器の第3巻線、21L,22L,23L
……3巻線変圧器漏れインダクタンス、25……スイッチ
ング手段、27……インバータ第1相上下アーム、28……
インバータ第2相上下アーム、30……インバータ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤原 喜隆 神奈川県川崎市川崎区田辺新田1番1号 富士電機製造株式会社内 (56)参考文献 特開 昭57−52373(JP,A)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】スナバコンデンサとスナバダイオードの直
    列接続で構成されるスナバ回路が並列に接続されている
    スイッチング手段を組合わせ、該スイッチング手段のオ
    ン・オフ動作により直流電源またはフイルタコンデンサ
    を備えた直流電源から供給される直流電力を交流電力に
    変換するインバータにおいて、前記直流電源またはフイ
    ルタコンデンサの電圧を2等分する分割点と前記インバ
    ータの上下アームの中点との間に接続される3巻線変圧
    器の第1巻線と、前記直流電源またはフイルタコンデン
    サの負側にアノードが接続される負極側ダイオードと、
    該負極側ダイオードのカソードと前記インバータ上側ア
    ームのスナバコンデンサとスナバダイオードの結合点と
    の間に接続される前記3巻線変圧器の第2巻線と、前記
    直流電源またはフイルタコンデンサの正側にカソードが
    接続される正極側ダイオードと、該正極側ダイオードの
    アノードと前記インバータ下側アームのスナバコンデン
    サとスナバダイオードの結合点との間に接続される前記
    3巻線変圧器の第3巻線とを備えてなることを特徴とす
    るインバータ装置。
  2. 【請求項2】特許請求の範囲第1項記載のインバータ装
    置において、前記3巻線変圧器はその第1巻線のインバ
    ータ上下アーム中点接続側と、第2巻線のインバータ上
    側アームスナバ回路接続側と、第3巻線のインバータ下
    側アームスナバ回路接続側とを同一極性とする3巻線変
    圧器であることを特徴とするインバータ装置。
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