JPH06322847A - 外壁縦目地の防水構造 - Google Patents

外壁縦目地の防水構造

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JPH06322847A
JPH06322847A JP10922293A JP10922293A JPH06322847A JP H06322847 A JPH06322847 A JP H06322847A JP 10922293 A JP10922293 A JP 10922293A JP 10922293 A JP10922293 A JP 10922293A JP H06322847 A JPH06322847 A JP H06322847A
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JP
Japan
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wall
wall panel
draining
gasket
waterproof
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Application number
JP10922293A
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English (en)
Inventor
Masanori Morita
賢範 森田
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易かつ迅速に施工できると共に、万が一、
内部防水構造に欠陥が生じても、完全かつ確実に防水を
達成できるようにする。 【構成】 壁パネル4aと隣の壁パネル4bとの間に生
じる外壁縦目地Mの防水構造であって、目地隙間Gを隔
てて、互いに向かい合う、壁パネル4aの垂直小口面
と、隣の壁パネル4bの垂直小口面とに、ブチルゴム5
a,5bを介して、一対の薄板状の水切り材6a,6b
が粘着固定されている。これら一対の水切り材6a,6
bは、それぞれの屋内側の所定の位置にて互いに向かい
合う側にかつ屋外側に向けて折り曲げることで形成され
た水切り片62a,62bを持つ。一対の水切り材6
a,6bの間にガスケット7が屋外側から圧入されてい
て、さらに、目地隙間Gが防水テープ8で屋外側から被
覆されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、壁材又は壁パネルと
隣の壁材又は壁パネルとの間の隙間を塞いで防水するた
めの外壁縦目地の防水構造に関する。
【0002】
【従来の技術】壁材又は壁パネルを複数枚並べて建物の
壁部分に取り付けると、壁材又は壁パネルと隣の壁材又
は壁パネルとの間に縦目地と称する隙間が生じる。この
ような隙間(以下、他の隙間と区別するために、目地隙
間という)をそのままに放置していると、この目地隙間
から雨水が浸入し、室内が濡れたり、また、寒期におい
ては、浸入した雨水が壁内の微小な隙間の中で凍結膨張
して、隙間を広げ、壁材又は壁パネルを破砕する等のい
わゆる凍害が発生する。そこで、従来から、目地隙間を
防水するための工夫が数多くなされているが、目地隙間
に屋外側からガスケット(目地材)を挿入する、いわゆ
る乾式の防水構造が、セメントモルタル等を塗り込む、
いわゆる湿式の防水構造よりは、施工が簡単であり、施
工後、乾燥してひび割れ等がないため、広く採用されて
いる。乾式の防水構造としては、例えば、特開平3−2
60240号公報に記載されているように、ユニット建
物を組立施工する際に、壁パネルと、隣の壁パネルとの
間に生じる目地隙間をファスナー付きの防水シートで塞
ぎ、さらに、外側からガスケットを挿入して防水する方
式のものが知られている。
【0003】図9は上記公報記載の防水構造を示し、こ
の防水構造を得るには、まず、噛合片がゴムで被覆され
ているファスナー11a,11bを防水シート1a,1
bの長手側の一側縁部に取り付ける。次に、工場におい
て、防水シート1a,1bの他方の側縁部を壁パネル2
a,2bの最外側の縦枠21a,21bの屋外側側面に
接着すると共に、この縦枠21a,21bと壁パネル2
a,2bの屋外側の面材22a,22bとで挟着するこ
とにより、ファスナー11a,11bの付いた防水シー
ト1a,1bを壁パネル2a,2bの垂直小口面に取り
付ける。そして、これら壁パネル2a,2bを、それぞ
れの床パネルの側縁に沿って立設することにより、相互
に隣接関係を有する建物ユニットを生産する。次に、こ
れら生産された建物ユニットを建築現場に輸送して、基
礎の上に隣接配置する。このとき、一方の建物ユニット
の壁パネル2aと、隣の建物ユニットの壁パネル2bと
の間に、目地隙間Gが生じる。そこで、 まず、目地
隙間Gから一対の防水シート1a,1bを引き出し、
互いのファスナー11a,11bを噛み合わせて両者
を接合する。次いで、 接合によって一体化された防
水シート1a,1bを再びそれぞれの目地隙間Gへ挿入
し、この後、 ガスケット3を目地隙間Gへ屋外側か
ら圧入する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記公
報記載の防水方式において必須の要件とされる、 防
水シート1a,1bを目地隙間Gから引き出す作業、
ファスナー11a,11bを噛み合わせる作業、防
水シート1a,1bを目地隙間Gへ再挿入する作業等
は、いずれも大変煩雑な作業である。また、壁パネルの
垂直小口面は、建物の外からは見えず、建物の美的外観
を構成しないため、不陸のままとされることが多く、加
えて、表面塗装時に付着した塗液の飛沫が固化して、凸
部や凹部が形成されている。それ故、目地隙間に挿入さ
れたガスケットと垂直小口面との間には、小さな隙間が
散在し、激しい風雨の際には、この隙間から風雨が進入
して、防水シートを膨らませ、これにより、ファスナー
の噛合が緩んで雨水が進入する畏れがあった。また、図
10に示すように、面材22c,22dの端部が、最外
側の縦枠21c,21dの側面側にまで回り込んでいる
構造の壁パネル2c,2dの場合には、目地隙間gから
防水シートを引き出す作業等は実際上困難であり、上記
公報記載の方式を適用することは不可能であった。
【0005】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、簡易かつ迅速に施工できると共に、屋外側の面
材の端部が最外側の縦枠の側面側にまで回り込んでいる
構造の壁パネル間にも適用でき、しかも目地隙間内の防
水構造に一部欠陥がある場合でも、確実に防水すること
ができる外壁縦目地の防水構造を提供することを目的と
している。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の外壁縦目地の防水構造は、目地隙間
を隔てて互いに向かい合う、壁材又は壁パネルの垂直小
口面、及び隣の壁材又は壁パネルの垂直小口面に、一対
の薄板状の水切り材が設けられ、これら一対の水切り材
は、それぞれの屋内側側縁部の少なくとも1箇所が折り
曲げられた状態とされることで形成された水切り片を備
え、これら一対の水切り材の間には、ガスケットが屋外
側から圧入され、しかも、上記両水切り片間もガスケッ
トの屋内側側面によって封鎖され、さらに、上記目地隙
間が防水テープで屋外側から被覆されていることを特徴
としている。また、請求項2記載の外壁縦目地の防水構
造は、上記ガスケットが、前記隙間よりも外径の大き
な、中空略円柱状ないしは中実略円柱状の弾性体である
ことを特徴としている。さらにまた、請求項3記載の外
壁縦目地の防水構造は、上記各水切り材が、防水性部材
を介して、上記壁材又は壁パネルの対応する垂直小口面
に取り付けられていることを特徴としている。
【0007】
【作用】この発明の構成において、各水切り材は、予め
工場において、例えば、壁パネルの垂直小口面に取付固
定される。この壁パネルは、床パネルの側縁に立設され
ることにより、建物ユニットを構成する。建築現場にお
いて、複数の上記建物ユニットが基礎の上に相互に隣接
据付されることにより、複数の上記壁パネルが並べられ
て縦目地が形成される。上記ガスケットが目地隙間に屋
外側から挿入される。ガスケットは、その先端面(屋内
側側面)が各水切り片を押圧する状態になるまで、目地
隙間に圧入される。そして、ガスケットが目地隙間に圧
入されることにより、ガスケットの弾力で水切り材と壁
パネルの垂直小口面との間に残存する隙間が消滅する。
また、ガスケットの先端部が、両水切り片間に食い込む
ので、両水切り片間も閉塞される。この後、ガスケット
が挿入されている目地隙間を屋外側から防水テープで被
覆する。上記防水テープを設けなくとも、目地隙間内の
上記防水構造によれば、ガスケットと水切り材との間
に、砂利等の粗大な異物が挟まることにより、万が一、
隙間が存在する場合でも、水切り片(折曲片)によっ
て、その部位から先への雨水の進入は阻止される。しか
しながら、水切り材と壁パネルの垂直小口面との間に、
砂利等の粗大な異物が混入し、この結果、隙間が生じた
場合には、水切り片は何等機能し得ない。また、夏冬の
温度差によって壁パネル等が伸縮して、目地幅が変化す
るから、時の経過につれて、ガスケットに亀裂が生じた
り、ガスケットが水切り片から脱落して隙間が生じる畏
れがある。このような場合には、目地隙間内の防水構造
のみでは、雨水の進入は阻止できない。それ故、上記防
水テープは、上記のような事態に備えて1次防水線とし
て必要であり、上記防水テープで目地隙間を被覆して、
始めて、完全かつ確実に防水を達成することができる。
【0008】なお、目地隙間よりも外径の大きな、中空
略円柱状ないしは中実略円柱状の弾性体を上記ガスケッ
トとして用いるようにすれば、目地隙間へのガスケット
の挿入が容易になると共に、水切り材の略全面積に亘り
一様に弾力を及ぼすことができるので、水切り材と壁パ
ネルの垂直小口面との間の密着状態が一段と良好なもの
となる。また、水切り材と、壁パネル等の対応する垂直
小口面との間に、ブチルゴム等の防水部材を介在させる
ようにすれば、ガスケットの弾力が水切り材を圧迫する
ことにより、水切り材と壁パネル等の垂直小口面との間
に防水部材層が一様に充填されることとなり、この結
果、隙間が完全に埋められるので、好ましい。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明の実施例につ
いて説明する。図1は、この発明の一実施例である外壁
縦目地の防水構造を示す水平断面図、図2は、同防水構
造に適用されるガスケットを示す斜視図、図3は、同防
水構造に適用される水切り材の取付状態を示す斜視図、
また、図4は、同防水構造の施工手順を示す水平断面図
である。図1において、符号Mは、この例の防水構造が
適用される外壁縦目地を示し、この外壁縦目地Mは、ユ
ニット建物を組み立てる際に、基礎等の上に据え付けら
た建物ユニットの壁パネル4aと、その隣に据え付けら
れた建物ユニットの壁パネル4bとの間に生じる。上記
建物ユニットは、建物の床部分となる方形の床パネルの
側縁に壁パネルを立設することにより運搬可能な所定の
大きさの箱形のものとし構成され、上記壁パネルは、上
枠、下枠及び複数の縦枠によって組み立てられた壁枠組
の内外両側に石膏ボードや木片セメント板等の面材を取
り付けることによって耐力壁として構成されている。
【0010】上記外壁縦目地Mには、2つの壁パネル4
a,4bが、垂直小口面間を10mm〜20mm隔てた
状態で、並べて配置されることにより、幅10mm〜2
0mmの目地隙間Gが形成されている。ここで、各壁パ
ネル4a,4bの垂直小口面は、最外側の縦枠41a,
41bの側面と屋外側の面材42a,42bの垂直小口
面とによって概略構成され、面材42a,42bの外表
面には、防水塗装43a,43bが施されている。上記
目地隙間Gは、一対のブチルゴム膜5a,5bと、一対
の水切り材6a,6bと、ガスケット7とによって、閉
塞され、止水されている。上記ブチルゴム膜5a,5b
は、自己粘着力を有し、防水性と柔軟性と耐候性とに富
む軟質ゴムであり、厚さ略2mm、横幅略20mmの帯
状のものとして形成され、目地隙間Gを画成する面材4
2a,42bの相対向する垂直小口面に、上端から下端
に亘って自着させられている。
【0011】上記水切り材6a,6bは、それぞれ、厚
さ略0.4mm、横幅略85mmの帯状のポリプロピレ
ンフィルムを折曲加工することにより、基片61a,6
1bと水切り片62a,62bと係止片63a,63b
とから概略なっている。上記基片61a,61bは、ブ
チルゴム膜5a,5bに粘着固定されることにより、目
地隙間Gを画成する面材42a,42bの垂直小口面
に、これらの上端から下端に亘って貼着され、基片61
a,61bの屋内側側縁部は、縦枠41a,41bの側
面にまで達している。
【0012】上記水切り片62a,62bは、さらに、
基片61a,61bの屋内側側端縁にて互いに向かい合
う側に折曲連設された後片621a,621bと、後片
621a,621bの互いに向かい合う側端縁にて屋外
側に折曲連設された側片622a,622bと、側片6
22a,622bの屋外側側端縁にて互いに遠ざかる向
きに、すなわち、それぞれの基片61a,61bに近づ
く方向に折曲連設された前片623a,623bとから
なっていて、前片623a,623bの基片側側端縁と
基片61a,61bとの間には開放部が設けられてい
る。水切り片62a,62bは、前片623a,623
bと側片622a,622bとでガスケット7の位置決
め機能を果たし、後片621a,621bと、側片62
2a,622bとで、万が一、雨水が内部に進入した場
合に、雨水がさらに先へ進むのを阻止する機能を果た
す。
【0013】また、上記係止片63a,63bは、基片
61a,61bの屋外側側縁端にて互いに外向きに折曲
連設され、壁パネル4a,4bの屋外側壁面(塗膜43
a,43b)に当接係止されることにより、水切り材6
a,6bを取り付ける際の位置決め機能を果たすように
なされている。さらに係止片63a,63bは、壁パネ
ル4a,4bの垂直小口面とブチルゴム膜5a,5bと
の間、水切り材6a,6bの基片61a,61bとブチ
ルゴム膜5a,5bとの間を止水する機能をも有してい
る。
【0014】また、上記ガスケット7は、図2に示すよ
うに、弾力性と防水性と耐候性とに優れる、外径が目地
幅(目地隙間G)よりも大きな中空略円柱状の発泡体で
あり、EPDM(エチレン−プロピレン−ジエン−ター
ポリマ)と称する合成ゴム系素材を押出発泡成形するこ
とにより得られる。このガスケット7は、上記したよう
に、外径が目地幅よりも大であるので、長円状に変形し
た状態で、目地隙間G内に屋外側から圧入され、図1に
示すように、長円状に変形することから生じる弾力を、
水切り材6a,6bの基片61a,61b及びブチルゴ
ム膜5a,5bに一様に及ぼし、この結果、水切り材6
a,6bの基片61a,61bと面材42a,42bの
垂直小口面との間が、隅々まで、ブチルゴム膜5a,5
bによって充填されるようになされている。しかも、両
水切り片62a,62b間もガスケット7の屋内側側面
によって封鎖され、この部位から先への雨水の侵入が阻
止されている。さらに、外壁縦目地Mの外面には、防水
テープ8が、一次防水線として、目地隙間Gを被覆する
ために垂直に貼着されている。上記防水テープ8は、厚
さ略0.025mmのポリプロピレン等の基材に壁面側
となる厚さ略1mmのブチルゴムを積層したもので、ガ
スケット7を紫外線から保護する役目も有している。
【0015】次に、この例の防水構造の施工手順につい
て説明する。まず、工場において、床パネルの側縁に複
数枚の壁パネル4a(4b),…を立設して略箱形の建
物ユニットを必要個数形成した後に、図3に示すよう
に、外壁となる壁パネル4a(4b)の屋外側の垂直小
口面に、ブチルゴム5a(5b)を自己粘着させて貼着
し、さらに、水切り材6a(6b)の係止片63a(6
3b)を目地隙間Gの両側の壁面に当接させた状態で、
ブチルゴム5a(5b)面に水切り材6a(6b)の基
片61a(61b)を押し当てて、壁パネル4a(4
b)の垂直小口面に水切り材6a(6b)を取り付け
る。上記建物ユニットは、建築現場に輸送されて、基礎
の上に据え付けられてユニット建物を構成する。このと
き、相隣る建物ユニット間には、図4に示すように、目
地隙間Gが形成され、形成された目地隙間G内におい
て、両水切り材6a,6bが、一定の間隙を隔てて対向
して配置される。そこで、目地隙間Gへ、同図に示すよ
うに、屋外側からガスケット7を、圧入する。そして、
ガスケット7の屋内側側面が両水切り片62a,62b
に突き当たった段階で圧入操作を止める。続いて、目地
隙間Gの両側の外壁面に跨る状態で、外壁縦目地Mの上
端から下端に亘って、防水テープ8を、ブチルゴム層の
自着力を利用して貼着して一次防水線を形成する。この
後、図5に示すように、モールディング(化粧材)9に
よって、防水テープ8を覆い隠して、外壁目地部Mを美
麗に見えるようにする。
【0016】このように、この例の防水構造によれば、
建築現場においては、ガスケット7の挿入作業と防水テ
ープ8の貼着作業のみで防水施工が完了するので、施工
が非常に簡易かつ迅速となる。また、壁パネル4a,4
b(面材42a,42b)の垂直小口面が、不陸である
ために、ブチルゴム膜5a,5bと垂直小口面との間、
又は水切り材6a,6bとブチルゴム膜5a,5bとの
間に浮き上がりや隙間等の非密着領域が散在する場合で
も、水切り材6a,6b及びブチルゴム膜5a,5b
が、屋外側から挿入されるガスケット7の弾力により一
様に押圧されるので、非密着領域も密着領域に移行し
て、浮き上がりや隙間は完全に閉塞される。また、ガス
ケット7の屋内側側面が、両水切り片62a,62b間
の隙間に食い込むので、両水切り片62a,62b間も
閉塞される。
【0017】また、1次防水線として、防水テープ8で
目地隙間Gを被覆するようにしたので、水切り材と壁パ
ネルの垂直小口面との間等に、砂利等の粗大な異物が混
入し、この結果、当初から大きな隙間が存在する場合、
また、夏冬の温度差によって壁パネル等が伸縮し、目地
幅が変化した結果、ガスケットに亀裂が生じたり、ガス
ケットが水切り片から脱落して隙間が生じるようになっ
た場合でも、完全かつ確実に防水を達成することができ
る。さらにまた、面材42c,42dの端部が縦枠41
c,41dの側面側にまで回り込んでいるような構造
(図10参照)の壁パネル4c,4d間に生じる目地隙
間gにも、この例の防水構造を容易に適用できる。
【0018】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、ガスケッ
ト7の成形材料としては、EPDMに限らず、他の合成
ゴム、天然ゴムを用いても良く、軟質ウレタン樹脂、軟
質塩化ビニル樹脂、アクリル酸樹脂等の軟質合成樹脂等
を用いても良い。また、ブチルゴム膜5a,5bに代え
てアクリル系粘着部材を用いるようにしても良い。ま
た、ガスケット7は、中空略円柱状の発泡体に限らず、
中実略円柱体状の発泡体でも良く、弾性体である限り、
発泡体に限定されない。また、防水テープは、ポリプロ
ピレン等の基材とブチルゴムとの層構成に限らず、ポリ
プロピレンに代えてゴムシートでも良く、ブチルゴムに
代えて、アクリル系粘着剤を用いるようにしても良い。
【0019】また、上述の実施例においては、水切り材
6a,6bの水切り片62a,62bが、後片621
a,621bと、側片622a,622bと、前片62
3a,623bとからなる場合について述べたが、これ
に代えて、図6に示す水切り材6c,6dのように、前
片が省略された水切り片62c,62dとしても良く、
図7に示す水切り材6e,6fのように、折り返し片6
21e,621fのみからなる水切り片62e,62f
としても良い。また、図8に示す水切り材6g,6hの
ように、係止片を省略しても良い。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、この発明の外壁縦
目地の防水構造によれば、上記従来の防水構造において
は必要とされる、 一対の水切り材(防水シート)を
目地隙間から引き出して、 ファスナーでこれら水切
り材を接合した後、 再び、水切り材を目地隙間へ挿
入する等の煩雑な作業が不要となるのに加えて、壁パネ
ル等の垂直小口面の不陸が、水切り材の貼着により緩和
され、この結果、ガスケットを目地隙間内に円滑に挿入
できるようになるので、防水施工を簡易かつ迅速に行う
ことができる。また、屋外側の面材の端部が縦枠の側面
側にまで回り込んでいる構造の壁パネル間の目地隙間
(図10)にも、水切り材を容易に装着できると共に、
確実にシールすることもできる。また、1次防水線とし
て、防水テープで目地隙間を被覆するようにしたので、
水切り材と壁パネルの垂直小口面との間等に、砂利等の
粗大な異物が混入し、この結果、当初から大きな隙間が
存在する場合、また、夏冬の温度差によって壁パネル等
が伸縮し、目地幅が変化した結果、ガスケットに亀裂が
生じたり、ガスケットが水切り片から脱落して隙間が生
じるようになった場合でも、完全かつ確実に防水を達成
することができる。
【0021】なお、目地隙間よりも外径の大きな、中空
略円柱状ないしは中実略円柱状の弾性体を上記ガスケッ
トとして用いるようにすれば、目地隙間へのガスケット
の挿入が容易になると共に、水切り材の略全面積に亘り
一様に弾力を及ぼすことができるので、水切り材と壁パ
ネルの垂直小口面との間の密着状態が一段と良好なもの
となる。また、水切り材と、壁パネル等の対応する垂直
小口面との間に、ブチルゴム等の防水部材を介在させる
ようにすれば、ガスケットの弾力が水切り材を圧迫する
ことにより、水切り材と壁パネル等の垂直小口面との間
に防水部材層が一様に充填されることとなり、この結
果、隙間が完全に埋められるので、好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例である外壁縦目地の防水構
造を示す水平断面図である。
【図2】同防水構造に適用されるガスケットを示す斜視
図である。
【図3】同防水構造に適用される水切り材の取付状態を
示す斜視図である。
【図4】同防水構造の施工手順を示す水平断面図であ
る。
【図5】同防水構造の施工手順を示す水平断面図であ
る。
【図6】同防水構造の変形例を示す水平断面図である。
【図7】同防水構造の変形例を示す水平断面図である。
【図8】同防水構造の変形例を示す水平断面図である。
【図9】従来における外壁縦目地の防水構造を示す水平
断面図である。
【図10】同外壁縦目地の変形例を示す水平断面図であ
る。
【符号の説明】
M 外壁縦目地 G 目地隙間(隙間) 4a 壁パネル(壁材又は壁パネル) 4b 隣の壁パネル(隣の壁材又は壁パネル) 5a,5b ブチルゴム膜(防水層) 6a,6b 水切り材 62a〜62h 水切り片 7 ガスケット 8 防水テープ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 壁材又は壁パネルと隣の壁材又は壁パネ
    ルとの間の隙間を塞いで防水するための外壁縦目地の防
    水構造であって、 前記隙間を隔てて互いに向かい合う、前記壁材又は壁パ
    ネルの垂直小口面、及び前記隣の壁材又は壁パネルの垂
    直小口面に、一対の薄板状の水切り材が設けられ、 これら一対の水切り材は、それぞれの屋内側側縁部の少
    なくとも1箇所が折り曲げられた状態とされることで形
    成された水切り片を備え、 これら一対の水切り材の間には、ガスケットが屋外側か
    ら圧入され、しかも、前記両水切り片間もガスケットの
    屋内側側面によって封鎖され、 さらに、前記隙間が防水テープで屋外側から被覆されて
    いることを特徴とする外壁縦目地の防水構造。
  2. 【請求項2】 前記ガスケットは、外径が前記隙間より
    も大きな、中空略円柱状ないしは中実略円柱状の弾性体
    であることを特徴とする請求項1記載の外壁縦目地の防
    水構造。
  3. 【請求項3】 前記各水切り材は、前記壁材又は壁パネ
    ルの対応する垂直小口面に、防水部材を介して取り付け
    られていることを特徴とする請求項1又は2記載の外壁
    縦目地の防水構造。
JP10922293A 1993-05-11 1993-05-11 外壁縦目地の防水構造 Pending JPH06322847A (ja)

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JP10922293A JPH06322847A (ja) 1993-05-11 1993-05-11 外壁縦目地の防水構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210111035A (ko) * 2020-03-02 2021-09-10 (주)유창이앤씨 외부 마감처리가 필요 없는 모듈러 건축물

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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