JPH06322739A - サイホン式放水装置 - Google Patents

サイホン式放水装置

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JPH06322739A
JPH06322739A JP5138908A JP13890893A JPH06322739A JP H06322739 A JPH06322739 A JP H06322739A JP 5138908 A JP5138908 A JP 5138908A JP 13890893 A JP13890893 A JP 13890893A JP H06322739 A JPH06322739 A JP H06322739A
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敏宏 梅原
Yasutaka Chihara
保孝 智原
Kiyokazu Sumikawa
清和 住川
Mutsuo Tsunematsu
睦生 常松
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯水池への流入流量の変化に対して特別な制
御装置等を必要とすることなく自動的に放水流量を対応
させることのできるサイホン式放水装置を提供する。 【構成】 貯水池の予め定められた最低水位における水
面下に入口開口を位置させ、且つ放水面下に出口開口を
位置させた第1のサイホン管と、第1のサイホン管の入
口開口より高い位置に入口開口を位置させ、且つ前記放
水面下に出口開口を位置させた第2のサイホン管と、前
記第1のサイホン管を介して放水される水流の流速によ
って生じる負圧により前記第2のサイホン管内の頂部か
ら空気を吸引する負圧吸引手段とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はサイホン式放水装置に関
し、例えば臨海原子力発電所の発電プラント機器から排
出される温海水を満潮時の海面よりも高い位置に設けら
れた一次貯水池からサイホン管を介して海中に放水する
場合に好適なサイホン式放水装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】臨海原子力発電所では、発電プラントの
ディーゼル発電機や一次系補機の冷却系、或いはタービ
ン蒸気の復水器などの冷却媒体として、海から汲み上げ
た海水を利用しており、殆どの場合、冷却のために熱交
換されて温度上昇した海水は臨海設置された放水ピット
の海水中に温排水として定常的に放水される。この放水
量は、プラントの容量にもよるが百数十t/minにも
及ぶことがあり、従って放水海域に対する種々の影響を
考慮しなければならない。
【0003】例えば、一般的な臨海原子力発電所では、
発電プラント内で冷却に使用された温海水を海中に排出
するための放水設備として、プラントから排出される温
海水を放水前に一時的に貯留するために、通常の満干潮
の水位差、台風時の波浪、地震発生時の津波等によって
も被水しないような高さ位置に貯水池(一次貯水ピッ
ト)が設けられている。
【0004】プラントから貯水池に流入した温海水は、
貯水池の堰堤を越えて滝状に放水ピットの海面に放水さ
れるが、大量の温海水が例えば数m以上に達することも
ある大きな落差で連続的に海面に落下するので、あたか
も大型の滝の様相を呈して海水中に大量の空気を巻き込
み、海面上に大量の気泡を発生し、また海水中に微小な
気泡を大量に分散させて海水を白濁状態にしてしまう。
【0005】このようにして形成された海面上の気泡や
白濁状態の海水は、本来、汚染物質を含まず、清浄かつ
無害で、しかも時間を置けば自然に消失する性質のもの
であるが、海面上の気泡は海面上を漂ううちに水垢や大
気中のほこりを吸着して見かけの汚い様相を呈すること
があり、また海水の白濁状態は自然解消されるまでに比
較的長い時間がかかるため、放水ピットから流れに乗っ
て遥か沖合いにまで拡がると広い範囲の海面を濁った状
態にし、海洋汚染の誤解を招くという問題もあった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述の放水海面の気泡
発生や白濁を防止する対策として、貯水池の堰堤を跨い
でサイホン管を設置し、貯水池内の温海水と放水海面下
の海水とをこのサイホン管で連通させて、サイホン管を
通して海面下への連続的な放水を行なうことが考えられ
た。この場合、プラントから貯水池への排水流量が一定
であれば、それに見合った一定放水量を与える一定本数
のサイホン管を設置すればよいが、一般にプラントから
の排水流量は種々の条件で変化するのが常であり、従っ
て貯水池の水位の監視装置と、監視結果に応じてサイホ
ン管内の真空引きを行うことによりサイホン作動の本数
を制御するための特別な装置とが必要となる。
【0007】本発明は、貯水池から放水面までの落差が
存在する場合でも放水面に気泡を発生したり白濁状態に
したりする心配の無いサイホン式放水装置において、貯
水池への流入流量の変化に対して特別な監視装置や制御
装置を必要とすることなく自動的に放水流量を対応させ
ることのできるサイホン式放水装置を提供することを目
的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、例えば臨海原
子力発電所のプラント機器で冷却を行った温海水を満潮
時の海面よりも高所に設けられた貯水池から相対的に低
い位置の放水面の水面下にサイホン管を介して放水する
ためのサイホン式放水装置を提供するものであり、請求
項1に記載の発明に係る放水装置は、前述の課題を達成
するために、前記貯水池の予め定められた最低水位にお
ける水面下に入口開口を位置させ、且つ前記放水面下に
出口開口を位置させた第1のサイホン管と、第1のサイ
ホン管の入口開口より高い位置に入口開口を位置させ、
且つ前記放水面下に出口開口を位置させた第2のサイホ
ン管と、前記第1のサイホン管を介して放水される水流
の流速によって生じる負圧により前記第2のサイホン管
内の頂部から空気を吸引する負圧吸引手段とを備えてい
る。
【0009】また、請求項2に記載の発明に係る放水装
置では、請求項1による放水装置において、前記第2の
サイホン管が互いに入口開口の高さの異なる複数のサイ
ホン管を含み、第1のサイホン管と第2のサイホン管と
の合計本数が前記貯水池への最大流入流量以上の放水流
量を与えるように予め定められ、第2のサイホン管を構
成する複数のサイホン管のうち最も低い位置に入口開口
を位置させたサイホン管内の頂部が前記負圧吸引手段に
接続され、第2のサイホン管を構成する複数のサイホン
管のうちでは、より低い位置に入口開口を位置させたサ
イホン管を介して放水される水流の流速によって生じる
負圧により、より高い位置に入口開口を位置させたサイ
ホン管内の頂部から空気を吸引するように、各サイホン
管の間にそれぞれ別の負圧吸引手段が設けられている。
【0010】
【作用】本発明において、貯水池からの放水は、貯水池
の堰堤を越えて滝のように落下するのではなく、サイホ
ン管を通じて外気との接触を最小限に抑制した形式で直
接に放水面下の水中に放水される。従って放水に当たっ
て流水と放水面との衝突は起こらず、この衝突に伴う水
中への空気の巻き込みも回避される。
【0011】第1のサイホン管は、貯水池の予め定めら
れた最低水位における水面下に入口開口を位置させ、し
かも前記放水面下に出口開口を位置させて設置されてい
るので、サイホン管内にサイホンが形成されている限り
貯水池の最低水位近辺まで放水を続ける。この第1のサ
イホン管の始動及び再始動は、例えば管内頂部の空気を
真空ポンプなどにより吸引して内部への水の吸い上げを
おこない、内部にサイホンを形成することにより通常の
通りに行われる。
【0012】第2のサイホン管の入口開口は、第1のサ
イホン管の入口開口より高い位置に位置し、この第2の
サイホン管内の頂部からは、負圧吸引手段が第1のサイ
ホン管を介して放水される水流の流速によって生じる負
圧により空気を吸引するようになっている。従って、例
えば第1のサイホン管のみによる放水中に、プラントか
ら貯水池へ流入する排水流量との関係で貯水池の水位が
上昇した場合、この水位が第2のサイホン管の入口開口
に達すると、負圧吸引手段によって内部の空気が吸引さ
れてその入口および出口開口からの海水が管内を上って
行き、それが頂部を越えて連通するとサイホンが形成さ
れるので、自動的に第2のサイホン管による放水が開始
され、第1のサイホン管による放水量との合計の流量で
の放水が行われる。
【0013】このような合計放水量での放水によって貯
水池水位が低下した場合、それが第2のサイホン管の入
口開口の高さ位置より下がるとサイホンが破られるので
第2のサイホン管が放水を停止し、第1のサイホン管の
みによる放水量となる。
【0014】前記負圧吸引手段は一種のエジェクタ装置
を含み、これは例えば前記第1のサイホン管の入口開口
部において管内へ流入する上向き水流中に配置すること
ができる。エジェクタ装置自体の構造は、例えば前記水
流中で下流側に向けてサイホン管の入口開口に対面させ
たラッパ管またはベル管からなる一般的な構造で実現で
き、この場合、前記ラッパ管またはベル管の開口部周囲
を下流に向かって流れる高速流によって開口部近傍に負
圧領域を形成させ、この負圧領域をラッパ管またはベル
管内から別の連通管によって第2のサイホン管内の頂部
に連通させればよい。このような構成によって、第2の
サイホン管内の頂部の気体は、第1のサイホン管の入口
開口近傍(開口の外または内部の何れでも良い)でラッ
パ管またはベル管の周囲を下流へ向かって流れる高速放
水流のエジェクタ効果により前記連通管を介して前記負
圧領域に吸引される。これによって貯水池の水位の変化
により第2のサイホン管の始動のための管内空気抜き操
作が第1のサイホン管の作動によって自動的に行なわ
れ、別のポンプ駆動等による始動操作を行う必要はな
い。
【0015】従来の放水方式では、放水量の増減に応じ
て貯水池の堰堤を越える水流の厚みが増減することで、
放水の落下流量が自律的に調整されるが、本発明のよう
にサイホン管を用いた放水方式では、プラントから貯水
池への流入流量とサイホン管を通過する放水流量とのバ
ランスを考慮することが望ましい。
【0016】すなわち、貯水池への単位時間当りの流入
量に比較してサイホンを通過する放水量が極端に多過ぎ
ると、貯水池内の水位の下降によってサイホン管の開口
から空気が侵入し、サイホン汲み上げ状態が破れる事態
が生じる恐れがある。一方、貯水池への流入量に比べて
サイホン管を通過する放水量が極端に少な過ぎると、貯
水池の水位が上昇して堰堤から頻繁に溢水する事態が生
じる恐れがある。従って貯水池の容積が比較的小さく、
プラントから貯水池への流入量がプラントの負荷状態な
どによって種々に変化するような場合は、第2のサイホ
ン管を複数設けて最大流入流量に対応する放水流量の範
囲で複数段階の放水流量に変更できるようにすることが
望ましい。
【0017】このため、請求項2に記載の発明では、請
求項1による放水装置において、前記第2のサイホン管
が互いに入口開口の高さの異なる複数のサイホン管を含
み、第1のサイホン管と第2のサイホン管との合計本数
が前記貯水池への最大流入流量以上の放水流量を与える
ように予め定められ、第2のサイホン管を構成する複数
のサイホン管のうち最も低い位置に入口開口を位置させ
たサイホン管内の頂部が前記負圧吸引手段に接続され、
第2のサイホン管を構成する複数のサイホン管のうちで
は、より低い位置に入口開口を位置させたサイホン管を
介して放水される水流の流速によって生じる負圧によ
り、より高い位置に入口開口を位置させたサイホン管内
の頂部から空気を吸引するように、各サイホン管の間に
それぞれ別の負圧吸引手段が設けられている。
【0018】このような構成とすることにより、複数の
サイホン管を放水量に応じた本数で選択的に並列使用す
ることができる。この場合、第2のサイホン管を構成す
る複数のサイホン管は、貯水池水位がその入口開口に達
した時に、既に作動している他のサイホン管に流入する
放水流による負圧吸引作用を自身に関連した前記別の負
圧吸引手段から受け、これによって自動的にサイホンが
形成されて放水動作を開始する。もちろん、逆に貯水池
水位が自身の入口開口より下がればサイホンが破れるの
で自動的に放水が停止し、従って貯水池への流入流量に
ほぼ追従した放水流量変化で何らの制御装置等を要する
ことなく自動的な放水調整が果たされるものである。
【0019】第1のサイホン管と第2のサイホン管の各
口径や本数は、貯水池への最大流入流量と降雨などによ
るその他の流入量予測値およびこれら流入流量の変化速
度など、種々の条件に応じて任意に選ぶことができる。
【0020】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して説明する
と、図1は本発明を原子力発電所用温海水放水装置に適
用した場合の一実施例に係る要部の構成を示す模式図
で、ここでは従来型の原子力発電所用温海水放水設備の
貯水池12をそのまま利用し、その堰堤12Eを跨いで
サイホン管13を配置している。
【0021】図1において、貯水池12には図示しない
発電プラントからの放出管11から使用済みの温海水が
流入し、この貯水池12は、外の放水ピット23におけ
る海面の満潮時の水位、台風時の波浪、地震発生時の津
波等によっても被水しない高さ位置のあふれ縁を構成す
る堰堤12Eを有する。放出管11から貯水池12に流
入する温海水は、貯水池に一旦滞留させた後に、サイホ
ン管13を通じて放水ピット23の海水の水面下から放
水される。
【0022】サイホン管13は、図2に示すように、第
1のサイホン管としてのサイホン管13aと、第2のサ
イホン管としての複数のサイホン管13b〜13hとか
らなり、何れも入口開口を貯水池12内に、出口開口を
放水ピット23の干潮時の海面下に位置させて、両開口
の水頭圧差によって、貯水池12内の温海水を外の海中
に放水する。各サイホン管13a〜13hは、その入口
開口が貯水池12内で異なる高さ位置となるように吸込
み長さを変えてあり、サイホン管13aの吸込み長さが
最も長く、以下順に吸込み長さが短くなり、サイホン管
13hが最短の吸込み長さとなっている。
【0023】サイホン管13aの入口開口は貯水池12
内で最も低い位置に配置され、次いでサイホン管13b
〜13hの各入口開口が順に上方へ位置を異ならせて配
置されている。サイホン管13aの頂部は、始動時の管
内空気の吸引のために開閉バルブ14を介して図示しな
い真空ポンプ等の吸引装置に接続されている。この吸引
装置は、サイホン管13a内を排気して海水でサイホン
管13a内を満たし、貯水池12からの温海水のサイホ
ン吸い上げ作用を開始させるために使用されるものであ
る。
【0024】第1のサイホン管としてのサイホン管13
aの入口開口に開口部を対面させてベル管からなる吸込
み金具15aが配置され、この吸込み金具15aの内部
は連通管16aによりサイホン管13bの頂部管内に連
通され、これにより負圧吸引手段が構成されている。同
様に、第2のサイホン管を構成する各サイホン管13b
〜13gの各入口開口にも同様なベル管からなる吸込み
金具15b〜15gが配置され、その内部が連通管16
b〜16gによって順に短いほうのサイホン管13c〜
13hの頂部管内に連通されて、これらにより夫々別の
負圧吸引手段が構成されている。
【0025】この装置の始動は、バルブ14を介して真
空吸引装置によりサイホン管13aの管内を真空引きす
ることで果たされる。サイホン管13a内が海水で満た
されてサイホン吸い上げ作用が開始されると、貯水池1
2内の温海水がサイホン管13aを通じて放水ピット2
3の海水中に放出されることになる。
【0026】このとき、サイホン管13aの入口開口近
傍では、図3に示すように、貯水池内から入口開口へ流
入する高速流のエジェクタ効果によって吸込み金具15
aの開口部前面に負圧が形成され、この負圧によって次
のサイホン管13bの管内頂部の空気が連通管16aを
介して吸引されることになる。
【0027】ここで、貯水池12内の水位がサイホン管
13bの入口開口に達していれば、サイホン管13b内
の吸引に伴って管内水位が上昇し、それが頂部で入口側
と出口側とにつながると第2のサイホン管13b内にサ
イホンが形成され、以後はサイホン管13aの放水にサ
イホン管13bによる放水が加って、貯水池12からの
放水量が増加することになる。サイホン管13bの入口
における吸込み金具15bとそれによる次のサイホン管
13cの動作も同様であり、以下、順次同様にして吸込
み長さが最短のサイホン管13hまで動作した時がこの
装置の最大放水量となる。
【0028】貯水池12内の水位が低下すると、吸込み
長さが短いほうのサイホン管13hから順に入口開口が
水面上に出たときにサイホンが破られるので放水を停止
することになる。再度、水面が上昇すれば、そのときに
放水を継続しているうちの最短のサイホン管による負圧
発生により、入口開口が水面に達したサイホン管の始動
が行われる。このようにして、本実施例では、放出管1
1からの排水流量の変化による貯水池12の水位の上昇
下降に追従してサイホン管の作動本数が順次自動的に切
り換わり、貯水池水位が最低水位以下に低下して第1の
サイホン管13aの作動が停止しない限り、何らの動力
装置を要することなしに放水ピット23への放水量を自
動的に調整することができる。
【0029】以上の実施例では本発明の放水装置を最も
端的に表す例を説明したが、本発明に従ってこの他にも
種々の変形が可能であることは述べるまでもない。
【0030】
【発明の効果】以上に述べたように、本発明によれば、
貯水池内の水位が上昇しても個々のサイホン管間の負圧
吸引による自動的なサイホンの形成によってサイホン管
の作動本数が自動的に順次増加し、また水位低下に際し
ても入口開口が気中に出たサイホン管から順に作動を停
止するので、貯水池の水位監視による複雑な真空引き切
換制御系や動力装置などを設けなくても貯水池への流入
流量に応じた自動的な放水量調整を行いながら放水する
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るサイホン式放水装置の
要部の構成を模式的に示す断面図である。
【図2】実施例装置の貯水池内における各サイホン管の
配置例を示す正面図である。
【図3】サイホン管の入口開口部近傍における水流の様
子を示す説明図である。
【符号の説明】
11 放出管 12 貯水池 13a〜13h サイホン管 14 開閉バルブ 15a〜15g 吸込み金具 16a〜16g 連通管 23 放水ピット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 住川 清和 和歌山県那賀郡岩出町新田広芝276−4 (72)発明者 常松 睦生 大阪府泉南郡熊取町七山411−157

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 貯水池から相対的に低い位置の放水面の
    水面下へサイホン管を介して放水するための放水装置で
    あって、 前記貯水池の予め定められた最低水位における水面下に
    入口開口を位置させ、且つ前記放水面下に出口開口を位
    置させた第1のサイホン管と、 該第1のサイホン管の入口開口より高い位置に入口開口
    を位置させ、且つ前記放水面下に出口開口を位置させた
    第2のサイホン管と、 前記第1のサイホン管を介して放水される水流の流速に
    よって生じる負圧により前記第2のサイホン管内の頂部
    から空気を吸引する負圧吸引手段とを備えたことを特徴
    とするサイホン式放水装置。
  2. 【請求項2】 前記第2のサイホン管が互いに入口開口
    の高さの異なる複数のサイホン管を含み、 第1のサイホン管と第2のサイホン管との合計本数が前
    記貯水池への最大流入流量以上の放水流量を与えるよう
    に予め定められ、 第2のサイホン管を構成する複数のサイホン管のうち最
    も低い位置に入口開口を位置させたサイホン管内の頂部
    が前記負圧吸引手段に接続され、 第2のサイホン管を構成する複数のサイホン管のうちで
    は、より低い位置に入口開口を位置させたサイホン管を
    介して放水される水流の流速によって生じる負圧によ
    り、より高い位置に入口開口を位置させたサイホン管内
    の頂部から空気を吸引するように、各サイホン管の間に
    それぞれ別の負圧吸引手段が設けられていることを特徴
    とする請求項1に記載のサイホン式放水装置。
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