JPH0682178A - 循環水系統設備 - Google Patents
循環水系統設備Info
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- JPH0682178A JPH0682178A JP25538592A JP25538592A JPH0682178A JP H0682178 A JPH0682178 A JP H0682178A JP 25538592 A JP25538592 A JP 25538592A JP 25538592 A JP25538592 A JP 25538592A JP H0682178 A JPH0682178 A JP H0682178A
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- water
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Abstract
(57)【要約】
【構成】取入口2から循環水ポンプ3により復水器5に
外洋の海水1を取入れ、冷却水として用いた海水を再び
外洋へ放流して形成される循環水系統の放水庭8または
放水路7にサイホンの作用を維持するため所定の水位を
確保する没水堰9と外洋への放流で泡が発生する現象を
抑制するために没水堰9の下流側の水位を上下させる水
門10とが設けられる。取入れた海水1の流量が流量計
13により検出され流量信号が出力され、海水1の流量
に応じて没水堰9の上流側と下流側の水位差を所定値以
内に保つ水門10の開度を予め測定し、この流量と開度
との関係を水門制御部11に設定し、運転時にこの設定
された前記関係と流量信号とから水門10へ水門開度指
令信号を出力して水門の開度を増減させる。 【効果】サイホンの作用を維持し、泡が発生する現象を
抑制する。
外洋の海水1を取入れ、冷却水として用いた海水を再び
外洋へ放流して形成される循環水系統の放水庭8または
放水路7にサイホンの作用を維持するため所定の水位を
確保する没水堰9と外洋への放流で泡が発生する現象を
抑制するために没水堰9の下流側の水位を上下させる水
門10とが設けられる。取入れた海水1の流量が流量計
13により検出され流量信号が出力され、海水1の流量
に応じて没水堰9の上流側と下流側の水位差を所定値以
内に保つ水門10の開度を予め測定し、この流量と開度
との関係を水門制御部11に設定し、運転時にこの設定
された前記関係と流量信号とから水門10へ水門開度指
令信号を出力して水門の開度を増減させる。 【効果】サイホンの作用を維持し、泡が発生する現象を
抑制する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、蒸気タービン排気蒸気
を凝縮させる復水器を海水で冷却する蒸気タービン発電
プラントの循環水系統設備に関する。
を凝縮させる復水器を海水で冷却する蒸気タービン発電
プラントの循環水系統設備に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、発電プラントの蒸気タービン排
気蒸気を凝縮させる復水器の冷却水としては、海水が利
用されている。図11に、この種の発電プラントの循環
水系統設備の1例を示す。図において、外洋の海水1
は、取水路2を通じて取水口から循環水ポンプ3により
揚水され、循環水管4により復水器5へ送水される。復
水器5に流入した海水1は、伝熱管6により蒸気タービ
ン排気蒸気と熱交換が行われた後に、放水庭8に放水さ
れ、放水路7を通り外洋の海水1へと戻される。
気蒸気を凝縮させる復水器の冷却水としては、海水が利
用されている。図11に、この種の発電プラントの循環
水系統設備の1例を示す。図において、外洋の海水1
は、取水路2を通じて取水口から循環水ポンプ3により
揚水され、循環水管4により復水器5へ送水される。復
水器5に流入した海水1は、伝熱管6により蒸気タービ
ン排気蒸気と熱交換が行われた後に、放水庭8に放水さ
れ、放水路7を通り外洋の海水1へと戻される。
【0003】この場合に、タービン建屋内に設置される
復水器5の据付レベルは、土木工事における掘削量低減
や地下岩盤レベル等から、海水面よりも高い場合があ
る。また、発電プラントの大型化に従って復水器5へ通
水する海水量が多くなり、その結果、循環水ポンプ3の
必要な動力は大きくなる状況から循環水ポンプ3の動力
低減のため、循環水系統にサイホンを持たせる方策が採
られている。ところが、サイホンが何らかの原因により
切れた場合、一般に循環水系統の最頂部となる復水器内
に絶対真空、あるいは、それに近い部分が生じること
で、管束上部の伝熱管6では冷却水が流れなくなり除熱
能力が低下する。また、サイホンブレーク後に循環水系
統内圧力が上昇すると発生していた真空部が消失しウォ
ータハンマの発生を起こし機器配管の損傷の可能性があ
るため循環水系統のサイホンが切れないようにする必要
がある。
復水器5の据付レベルは、土木工事における掘削量低減
や地下岩盤レベル等から、海水面よりも高い場合があ
る。また、発電プラントの大型化に従って復水器5へ通
水する海水量が多くなり、その結果、循環水ポンプ3の
必要な動力は大きくなる状況から循環水ポンプ3の動力
低減のため、循環水系統にサイホンを持たせる方策が採
られている。ところが、サイホンが何らかの原因により
切れた場合、一般に循環水系統の最頂部となる復水器内
に絶対真空、あるいは、それに近い部分が生じること
で、管束上部の伝熱管6では冷却水が流れなくなり除熱
能力が低下する。また、サイホンブレーク後に循環水系
統内圧力が上昇すると発生していた真空部が消失しウォ
ータハンマの発生を起こし機器配管の損傷の可能性があ
るため循環水系統のサイホンが切れないようにする必要
がある。
【0004】ところで、サイホンの維持は、復水器5の
水室最頂部と放水庭8における水面高との高低差を一定
以内(一般には7〜9m以内)に保つことにより行われ
る。このことから、復水器5の機器サイズおよび据付高
さにより放水庭8での水面の高さが制約される放水庭8
の水位は、循環水系統の流量増減により上下するため、
サイホンの形成に必要な放水庭8の水位が外洋の海水1
の面より高い場合、没水堰9を設けることで必要となる
最低水位の確保が行われる。
水室最頂部と放水庭8における水面高との高低差を一定
以内(一般には7〜9m以内)に保つことにより行われ
る。このことから、復水器5の機器サイズおよび据付高
さにより放水庭8での水面の高さが制約される放水庭8
の水位は、循環水系統の流量増減により上下するため、
サイホンの形成に必要な放水庭8の水位が外洋の海水1
の面より高い場合、没水堰9を設けることで必要となる
最低水位の確保が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た没水堰9を設置した場合には、この没水堰9の前後で
水位差が発生するため、この水位差によって泡が発生
し、この泡が外洋の海水1へ流出するという問題があ
る。
た没水堰9を設置した場合には、この没水堰9の前後で
水位差が発生するため、この水位差によって泡が発生
し、この泡が外洋の海水1へ流出するという問題があ
る。
【0006】例えば、循環水管4から放水庭8に放出さ
れた海水は、没水堰9の前後で図11に示すように水位
差Fが生じ、この水位差Fが約40cm以上(F>40
cm)になると、没水堰9の後側の海水1の流れが乱れ
たり、海水1の巻き込みが海水1の流れ内に小さな気泡
を巻き込むという現象が生じる。この現象は一度泡が発
生すると、海水1では泡が消滅しないのが一般であり、
この泡が海に放出されると、泡の付着による漁網の汚
染、泡の飛散による塩害等を引き起こすという問題があ
る。
れた海水は、没水堰9の前後で図11に示すように水位
差Fが生じ、この水位差Fが約40cm以上(F>40
cm)になると、没水堰9の後側の海水1の流れが乱れ
たり、海水1の巻き込みが海水1の流れ内に小さな気泡
を巻き込むという現象が生じる。この現象は一度泡が発
生すると、海水1では泡が消滅しないのが一般であり、
この泡が海に放出されると、泡の付着による漁網の汚
染、泡の飛散による塩害等を引き起こすという問題があ
る。
【0007】これを解決するために、海水中に巻き込ん
だ気泡を取り除く大きな貯水槽を設け、例えば、没水堰
9から海までの間に、流れの速度を約0.2m/s以下
にして小さな気泡が海水表面まで浮き上がる時間を採る
ことが考えられる。また、最近は、循環水ポンプ3とし
て可動翼形循環水ポンプが採用され、復水器5に供給す
る海水量をタービンの出力に応じて変化させて、循環水
ポンプ3の動力を低減させることができるが、没水堰9
を設置した場合には、海水流量の変化に応じて没水堰9
の前後の水位差Fが変化するという問題がある。
だ気泡を取り除く大きな貯水槽を設け、例えば、没水堰
9から海までの間に、流れの速度を約0.2m/s以下
にして小さな気泡が海水表面まで浮き上がる時間を採る
ことが考えられる。また、最近は、循環水ポンプ3とし
て可動翼形循環水ポンプが採用され、復水器5に供給す
る海水量をタービンの出力に応じて変化させて、循環水
ポンプ3の動力を低減させることができるが、没水堰9
を設置した場合には、海水流量の変化に応じて没水堰9
の前後の水位差Fが変化するという問題がある。
【0008】また、新年時と経年時では放水路7内に藻
等が付着することによって放水路7の水路抵抗が異な
り、また、潮位によっても水面レベルが変化するが従来
の循環水系統設備では、これらの水位レベル変化条件を
考慮して循環水ポンプ3の動力を低減し、かつ、泡の発
生を防止することができなかった。
等が付着することによって放水路7の水路抵抗が異な
り、また、潮位によっても水面レベルが変化するが従来
の循環水系統設備では、これらの水位レベル変化条件を
考慮して循環水ポンプ3の動力を低減し、かつ、泡の発
生を防止することができなかった。
【0009】さらに、近年の発電プラントの大容量化に
従って、復水器2で使用する海水は、例えば、1100
MW級原子力プラントで約85m3 /sまたは800
MW級原子力プラントで約60m3 /sとなるため、
仮に上記条件を満たす貯水槽を設置すれば、非常に大き
なもの(400〜600m2 )となり、大きな設置ス
ペースが必要となると共に、土木工事の費用が嵩み経済
的でない。
従って、復水器2で使用する海水は、例えば、1100
MW級原子力プラントで約85m3 /sまたは800
MW級原子力プラントで約60m3 /sとなるため、
仮に上記条件を満たす貯水槽を設置すれば、非常に大き
なもの(400〜600m2 )となり、大きな設置ス
ペースが必要となると共に、土木工事の費用が嵩み経済
的でない。
【0010】そこで、本発明は、循環水系統流量の変動
に応じて、没水堰9前後での水位差の増大を抑制し、泡
の発生の抑制を図る循環水系統設備を提供することを目
的とする。
に応じて、没水堰9前後での水位差の増大を抑制し、泡
の発生の抑制を図る循環水系統設備を提供することを目
的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、取入
口から循環水ポンプにより復水器に外洋の海水を取入
れ、この復水器で冷却水として用いた海水を放水庭およ
び放水路を経由して再び外洋へ放流して形成される循環
水系統と、この循環水系統の放水庭および放水路に設け
られたサイホンの作用を維持するため所定の水位を確保
する没水堰とからなる循環水系統設備において、循環水
ポンプにより取入れた海水の流量を検出して流量信号を
出力する流量検出手段と、外洋への放流で泡が発生する
現象を抑制するために没水堰の下流側の水位を上下させ
る水門駆動部を有する水門と、海水の流量に応じて没水
堰の上流側と下流側の水位差を所定値以内に保つ水門の
開度とを予め測定し、この測定した海水の流量と水門の
開度との関係を設定し、運転時にこの設定された海水流
量と前記水門の開度との関係を流量信号とから水門駆動
部へ対応する水門開度指令信号を出力して水門の開度を
増減させる水門制御部とを設けるようにしたものであ
る。
口から循環水ポンプにより復水器に外洋の海水を取入
れ、この復水器で冷却水として用いた海水を放水庭およ
び放水路を経由して再び外洋へ放流して形成される循環
水系統と、この循環水系統の放水庭および放水路に設け
られたサイホンの作用を維持するため所定の水位を確保
する没水堰とからなる循環水系統設備において、循環水
ポンプにより取入れた海水の流量を検出して流量信号を
出力する流量検出手段と、外洋への放流で泡が発生する
現象を抑制するために没水堰の下流側の水位を上下させ
る水門駆動部を有する水門と、海水の流量に応じて没水
堰の上流側と下流側の水位差を所定値以内に保つ水門の
開度とを予め測定し、この測定した海水の流量と水門の
開度との関係を設定し、運転時にこの設定された海水流
量と前記水門の開度との関係を流量信号とから水門駆動
部へ対応する水門開度指令信号を出力して水門の開度を
増減させる水門制御部とを設けるようにしたものであ
る。
【0012】請求項2の発明は、外洋の水位を検出し、
外洋水位信号を出力する外洋水位計と、予め設定された
計画外洋水位信号と外洋水位信号との水位差を算出し水
位差信号を出力する計画外洋水位差算出手段と、予め水
位差に応じて水門開度指令信号の補正値を測定し、この
水位差と補正値との関係を設定し、運転時にこの設定さ
れた水位差と補正値との関係と水位差信号とから水門開
度指令信号を補正する外洋水位補正手段とを設けるよう
にしたものである。
外洋水位信号を出力する外洋水位計と、予め設定された
計画外洋水位信号と外洋水位信号との水位差を算出し水
位差信号を出力する計画外洋水位差算出手段と、予め水
位差に応じて水門開度指令信号の補正値を測定し、この
水位差と補正値との関係を設定し、運転時にこの設定さ
れた水位差と補正値との関係と水位差信号とから水門開
度指令信号を補正する外洋水位補正手段とを設けるよう
にしたものである。
【0013】
【作用】請求項1の発明では、海水の流量に応じて没水
堰の上流側と下流側の水位差を所定値以内に保つ水門の
開度を予め測定しこれらの関係を設定し、運転時にこの
設定された海水流量と水門の開度との関係と流量信号と
から水門の開度を増減させる。これにより、海水の流量
の変動に対して没水堰の上流側と下流側の水位差が最適
な応答をして追従する。従って、海水の流量が変動して
も泡の発生を抑制する。
堰の上流側と下流側の水位差を所定値以内に保つ水門の
開度を予め測定しこれらの関係を設定し、運転時にこの
設定された海水流量と水門の開度との関係と流量信号と
から水門の開度を増減させる。これにより、海水の流量
の変動に対して没水堰の上流側と下流側の水位差が最適
な応答をして追従する。従って、海水の流量が変動して
も泡の発生を抑制する。
【0014】請求項2の発明では、予め水位差に応じて
水門開度指令信号の補正値が測定され、この水位差と補
正値との関係が設定される。運転時には予め設定された
計画外洋水位信号と外洋水位信号との水位差が算出さ
れ、前記関係と水位差とから補正値を求められ水門の開
度が補正される。従って、外洋の水位が変動しても泡の
発生を抑制する。
水門開度指令信号の補正値が測定され、この水位差と補
正値との関係が設定される。運転時には予め設定された
計画外洋水位信号と外洋水位信号との水位差が算出さ
れ、前記関係と水位差とから補正値を求められ水門の開
度が補正される。従って、外洋の水位が変動しても泡の
発生を抑制する。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
て説明する。
【0016】図1は、本発明の第1実施例を示す循環水
系統設備の説明図である。図11に示す従来の循環水系
統設備と同一部分は同一符号を示し、その説明を省略す
る。図1が図11と異なる点は、放水庭8の没水堰9の
下流側に水門10を設けると共に、循環水ポンプ3から
復水器5へ海水を供給する循環水管4に流量計13を設
けて、流量計13の検出した流量変化に基づいて水門制
御部11により水門10の開度を制御する。
系統設備の説明図である。図11に示す従来の循環水系
統設備と同一部分は同一符号を示し、その説明を省略す
る。図1が図11と異なる点は、放水庭8の没水堰9の
下流側に水門10を設けると共に、循環水ポンプ3から
復水器5へ海水を供給する循環水管4に流量計13を設
けて、流量計13の検出した流量変化に基づいて水門制
御部11により水門10の開度を制御する。
【0017】ここで、水門制御部11は、図2に示す如
く、水門開度指令信号出力手段11aと比較手段11b
とで構成されている。
く、水門開度指令信号出力手段11aと比較手段11b
とで構成されている。
【0018】水門開度指令信号出力手段11aは、プラ
ント建設時に予め流量信号と水門開度指令信号との最適
な関係を次のように算出しておき、プラント建設後は実
測によって補正する。すなわち、流量と水門開度を変数
として放出側の外洋までの圧力損失を求める。この圧力
損失は水門10の上流側の水位と外洋の海水1の水位差
に等しくこの水位差に外洋の海水1の水位を加算する
と、水門10の上流側の水位となる。この水門10の上
流側の水位と没水堰9の内の水位との差が泡を発生させ
ない水位となるように、種々の流量と水門開度との関係
を繰り返して算出する。
ント建設時に予め流量信号と水門開度指令信号との最適
な関係を次のように算出しておき、プラント建設後は実
測によって補正する。すなわち、流量と水門開度を変数
として放出側の外洋までの圧力損失を求める。この圧力
損失は水門10の上流側の水位と外洋の海水1の水位差
に等しくこの水位差に外洋の海水1の水位を加算する
と、水門10の上流側の水位となる。この水門10の上
流側の水位と没水堰9の内の水位との差が泡を発生させ
ない水位となるように、種々の流量と水門開度との関係
を繰り返して算出する。
【0019】まず、循環水系統流量が流量計13により
検出され、その流量信号が水門制御部11に入力され
る。水門制御部11では予め設定された流量信号と水門
開度指令信号との関係と入力された流量信号をもとに水
門10の開度指令信号を決定し、この開度指令信号に水
門実開度検出部12aの実開度信号が一致するように水
門駆動部12を制御する。これによって、水門10を上
下させることで水門10の下流の流量を増減し、没水堰
9前後の水位および水位差Fが変更される。
検出され、その流量信号が水門制御部11に入力され
る。水門制御部11では予め設定された流量信号と水門
開度指令信号との関係と入力された流量信号をもとに水
門10の開度指令信号を決定し、この開度指令信号に水
門実開度検出部12aの実開度信号が一致するように水
門駆動部12を制御する。これによって、水門10を上
下させることで水門10の下流の流量を増減し、没水堰
9前後の水位および水位差Fが変更される。
【0020】すなわち、水門10の開度を小さくする
と、没水堰9の前後とも水位は上昇し、水位差Fは0に
近づくが、水位上昇に伴い循環水ポンプ3の必要動力は
大きくなる。これに対して水門10の開度を大きくする
と、没水堰9の前後の水位は低下するが、没水堰9の前
側の水位よりも没水堰9の後側の水位の低下量が大きい
ため水位差Fが大きくなり泡の発生が顕著になる。ま
た、水門10の開度が同じとき、循環水系統流量の増減
に従って没水堰9前後の水位差Fが拡大減少する。この
ように、流量変化に速応して泡を発生させることなく水
門10の開度変更が可能となる。
と、没水堰9の前後とも水位は上昇し、水位差Fは0に
近づくが、水位上昇に伴い循環水ポンプ3の必要動力は
大きくなる。これに対して水門10の開度を大きくする
と、没水堰9の前後の水位は低下するが、没水堰9の前
側の水位よりも没水堰9の後側の水位の低下量が大きい
ため水位差Fが大きくなり泡の発生が顕著になる。ま
た、水門10の開度が同じとき、循環水系統流量の増減
に従って没水堰9前後の水位差Fが拡大減少する。この
ように、流量変化に速応して泡を発生させることなく水
門10の開度変更が可能となる。
【0021】図3は、循環水系統流量の検出手段として
ポンプ性能曲線から系統流量を検出する本発明の第2実
施例の循環水系統設備を示すものである。
ポンプ性能曲線から系統流量を検出する本発明の第2実
施例の循環水系統設備を示すものである。
【0022】循環水系統の流量は全ての循環水ポンプ3
の吐出流量の合計と一致するから個々の循環水ポンプ3
の吐出流量を検出することで、循環水系統流量を検出す
る。具体的には、循環水ポンプ3の吐出流量は、固定翼
型の循環水ポンプ3の場合、流量はポンプ吐出圧力およ
びポンプ回転数から求められる。例えば、循環水ポンプ
3の吐出圧力と吐出流量とは、図4に示すような関係が
予め設定されており、吐出圧力の検出により循環水ポン
プ3の吐出流量を流量信号として、図2に示した構成の
水門制御部11へ出力する。
の吐出流量の合計と一致するから個々の循環水ポンプ3
の吐出流量を検出することで、循環水系統流量を検出す
る。具体的には、循環水ポンプ3の吐出流量は、固定翼
型の循環水ポンプ3の場合、流量はポンプ吐出圧力およ
びポンプ回転数から求められる。例えば、循環水ポンプ
3の吐出圧力と吐出流量とは、図4に示すような関係が
予め設定されており、吐出圧力の検出により循環水ポン
プ3の吐出流量を流量信号として、図2に示した構成の
水門制御部11へ出力する。
【0023】また、可動翼型の循環水ポンプ3では、図
5に示すように、吐出圧力、ポンプ回転数および翼角度
(図示、40%、60%、80%、100%)によりポ
ンプ性能曲線を用いて一義的に求められる。そこで、図
6に示す如く圧力計14により吐出圧力信号、回転数計
15によるポンプ回転数信号、可動翼型循環水ポンプで
は、翼角度検出器16によりポンプ翼角度信号を加えた
信号を流量演算部17に入力し、流量演算部17にてポ
ンプ性能曲線を用いて循環水ポンプ3の吐出流量を求め
る。この場合、ポンプ1・・・ポンプnと複数では各流
量演算部17の流量信号を加算手段19で加算して全体
の流量信号とする。従って、水門制御部11は流量演算
部17にて算出された循環水ポンプ3の吐出流量をもと
に水門10の開度制御を行うことで図1に示した実施例
と同様な効果を得ることができる。
5に示すように、吐出圧力、ポンプ回転数および翼角度
(図示、40%、60%、80%、100%)によりポ
ンプ性能曲線を用いて一義的に求められる。そこで、図
6に示す如く圧力計14により吐出圧力信号、回転数計
15によるポンプ回転数信号、可動翼型循環水ポンプで
は、翼角度検出器16によりポンプ翼角度信号を加えた
信号を流量演算部17に入力し、流量演算部17にてポ
ンプ性能曲線を用いて循環水ポンプ3の吐出流量を求め
る。この場合、ポンプ1・・・ポンプnと複数では各流
量演算部17の流量信号を加算手段19で加算して全体
の流量信号とする。従って、水門制御部11は流量演算
部17にて算出された循環水ポンプ3の吐出流量をもと
に水門10の開度制御を行うことで図1に示した実施例
と同様な効果を得ることができる。
【0024】次に、本発明の第3実施例を図7および図
8を参照して説明する。
8を参照して説明する。
【0025】図1に示す本発明の第1実施例と異なる点
は、外洋水位計20と計画外洋水位差算出手段21と外
洋水位補正手段22とを追設し、さらに、水門制御部1
1に外洋水位補正手段22の補正信号加算する加算手段
11cを追設した点である。
は、外洋水位計20と計画外洋水位差算出手段21と外
洋水位補正手段22とを追設し、さらに、水門制御部1
1に外洋水位補正手段22の補正信号加算する加算手段
11cを追設した点である。
【0026】本発明の第1実施例では、外洋の水位が大
きく変動しないことを想定し実施しているが、現実には
外洋の水位が大きく変動することが多いから本実施例で
は外洋の水位の変動に応じて水門10の開度指令信号を
補正するようにしている。
きく変動しないことを想定し実施しているが、現実には
外洋の水位が大きく変動することが多いから本実施例で
は外洋の水位の変動に応じて水門10の開度指令信号を
補正するようにしている。
【0027】外洋水位計20では、外洋の海水1の水位
を検出し、この検出信号が計画外洋水位差算出手段21
に入力される。計画外洋水位差算出手段21では予め設
定された計画外洋水位と比較され、偏差信号が外洋水位
補正手段22に入力される。外洋水位補正手段22で
は、予め実測により偏差信号と補正信号との関係が設定
されており、計画外洋水位差算出手段21の偏差信号に
応じた補正信号が水門制御部11の加算手段11cに入
力される。これにより、例えば、外洋の水位が30cm
上昇すれば水門10の上流の水位も上昇するが、このよ
うな外洋の水位を考慮して本発明を実施することができ
る。
を検出し、この検出信号が計画外洋水位差算出手段21
に入力される。計画外洋水位差算出手段21では予め設
定された計画外洋水位と比較され、偏差信号が外洋水位
補正手段22に入力される。外洋水位補正手段22で
は、予め実測により偏差信号と補正信号との関係が設定
されており、計画外洋水位差算出手段21の偏差信号に
応じた補正信号が水門制御部11の加算手段11cに入
力される。これにより、例えば、外洋の水位が30cm
上昇すれば水門10の上流の水位も上昇するが、このよ
うな外洋の水位を考慮して本発明を実施することができ
る。
【0028】次に、本発明の第4実施例を図9および図
10を参照して説明する。
10を参照して説明する。
【0029】本実施例が図3に示す第2実施例と異なる
点は、第3実施例と同様に外洋の水位に基づいて水門1
0の開度を補正する点である。第2実施例ではポンプ吐
出圧力等から流量を求めているが外洋の水位の増減によ
りポンプ吐出圧力も増減するから図10に示すように流
量演算部24を設けて、外洋水位計20の検出信号と計
画外洋水位との偏差を計画外洋水位差算出手段21で求
め、この偏差と圧力計14の検出信号とを加算手段23
で加算して吐出圧力として流量演算部17に入力するよ
うにしている。また、外洋水位信号は水門制御部11に
入力して第3実施例と同様に計画外洋水位との補正がさ
れる。これによつて、外洋の水位が大きく変動したとき
流量信号が補正され、泡の発生を防止することができ
る。
点は、第3実施例と同様に外洋の水位に基づいて水門1
0の開度を補正する点である。第2実施例ではポンプ吐
出圧力等から流量を求めているが外洋の水位の増減によ
りポンプ吐出圧力も増減するから図10に示すように流
量演算部24を設けて、外洋水位計20の検出信号と計
画外洋水位との偏差を計画外洋水位差算出手段21で求
め、この偏差と圧力計14の検出信号とを加算手段23
で加算して吐出圧力として流量演算部17に入力するよ
うにしている。また、外洋水位信号は水門制御部11に
入力して第3実施例と同様に計画外洋水位との補正がさ
れる。これによつて、外洋の水位が大きく変動したとき
流量信号が補正され、泡の発生を防止することができ
る。
【0030】このように循環水系統流量が変化した場合
であっても流量変化が検出されて水門開度制御を開始す
ることができるため、循環水系統流量の変化が大きな場
合であっても没水堰における泡発生の抑制および発生時
間の短縮が可能となる。
であっても流量変化が検出されて水門開度制御を開始す
ることができるため、循環水系統流量の変化が大きな場
合であっても没水堰における泡発生の抑制および発生時
間の短縮が可能となる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の発明で
は、海水の流量の変動に応じて水門の開度を増減させる
から海水の流量の変動に対して没水堰の上流側と下流側
の水位差が最適な応答をして迅速に追従することができ
る。従って、海水の流量が変動しても泡の発生を抑制す
ることができる。
は、海水の流量の変動に応じて水門の開度を増減させる
から海水の流量の変動に対して没水堰の上流側と下流側
の水位差が最適な応答をして迅速に追従することができ
る。従って、海水の流量が変動しても泡の発生を抑制す
ることができる。
【0032】請求項2の発明では、予め設定された計画
外洋水位信号と外洋水位信号との水位差に応じて水門開
度指令信号が補正されるから外洋の水位が変動しても泡
の発生を抑制することができる。
外洋水位信号と外洋水位信号との水位差に応じて水門開
度指令信号が補正されるから外洋の水位が変動しても泡
の発生を抑制することができる。
【図1】本発明の第1実施例の循環水系統設備を示す説
明図である。
明図である。
【図2】図1の水門制御部の構成図である。
【図3】本発明の第2実施例の循環水系統設備を示す説
明図である。
明図である。
【図4】ポンプ吐出圧力と流量との関係を示す特性図で
ある。
ある。
【図5】可動翼型ポンプの翼開度に応じたポンプ吐出圧
力と流量との関係を示す特性図である。
力と流量との関係を示す特性図である。
【図6】ポンプのデータから流量を検出する一例を示す
説明図である。
説明図である。
【図7】本発明の第3実施例を示す循環水系統設備の説
明図である。
明図である。
【図8】図7の水門制御部の構成図である。
【図9】本発明の第4実施例を示す循環水系統設備の説
明図である。
明図である。
【図10】図9のポンプのデータから流量を検出する一
例を示す説明図である。
例を示す説明図である。
【図11】従来の循環水系統設備を示す説明図である。
1 海水 2 取水路 3 循環水ポンプ 4 循環水管 5 復水管 6 伝熱管 7 放水路 8 放水庭 9 没水堰 10 水門 11 水門制御部 12 水門駆動部 13 流量計 14 圧力計 15 回転数計 16 翼角度検出器 17 流量演算部 20 外洋水位計 21 計画外洋水位差算出手段 22 外洋水位補正手段
Claims (2)
- 【請求項1】 取入口から循環水ポンプにより復水器に
外洋の海水を取入れ、この復水器で冷却水として用いた
前記海水を放水庭および放水路を経由して再び前記外洋
へ放流して形成される循環水系統と、この循環水系統の
前記放水庭または放水路に設けられるサイホンの作用を
維持するため所定の水位を確保する没水堰とからなる循
環水系統設備において、 前記循環水ポンプにより取入れた前記海水の流量を検出
して流量信号を出力する流量検出手段と、前記外洋への
放流で泡が発生する現象を抑制するために前記没水堰の
下流側の水位を上下させる水門駆動部を有する水門と、
前記海水の流量に応じて前記没水堰の上流側と下流側の
水位差を所定値以内に保つ前記水門の開度とを予め測定
し、この測定した前記海水の流量と前記水門の開度との
関係を設定し、運転時にこの設定された前記海水流量と
前記水門の開度との関係を前記流量信号とから前記水門
駆動部へ対応する水門開度指令信号を出力して前記水門
の開度を増減させる水門制御部とを備えたことを特徴と
する循環水系統設備。 - 【請求項2】 前記外洋の水位を検出し、外洋水位信号
を出力する外洋水位計と、予め設定された計画外洋水位
信号と前記外洋水位信号との水位差を算出し水位差信号
を出力する計画外洋水位差算出手段と、予め前記水位差
に応じて前記水門開度指令信号の補正値を測定し、この
水位差と補正値との関係を設定し、運転時にこの設定さ
れた水位差と補正値との関係と前記水位差信号とから前
記水門開度指令信号を補正する外洋水位補正手段とを付
加したことを特徴とする請求項1記載の循環水系統設
備。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25538592A JPH0682178A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 循環水系統設備 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25538592A JPH0682178A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 循環水系統設備 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0682178A true JPH0682178A (ja) | 1994-03-22 |
Family
ID=17278029
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP25538592A Pending JPH0682178A (ja) | 1992-09-01 | 1992-09-01 | 循環水系統設備 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0682178A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013015276A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Toshiba Corp | 循環水ポンプ制御装置および循環水ポンプ制御方法 |
JP2016133392A (ja) * | 2015-01-19 | 2016-07-25 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 循環水ポンプ制御システム及び制御方法 |
JP6123968B1 (ja) * | 2016-03-04 | 2017-05-10 | 中国電力株式会社 | 発電設備 |
-
1992
- 1992-09-01 JP JP25538592A patent/JPH0682178A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013015276A (ja) * | 2011-07-05 | 2013-01-24 | Toshiba Corp | 循環水ポンプ制御装置および循環水ポンプ制御方法 |
JP2016133392A (ja) * | 2015-01-19 | 2016-07-25 | 日立Geニュークリア・エナジー株式会社 | 循環水ポンプ制御システム及び制御方法 |
JP6123968B1 (ja) * | 2016-03-04 | 2017-05-10 | 中国電力株式会社 | 発電設備 |
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