JP3603145B2 - 海水ポンプの運転装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数台の循環水ポンプと、可動翼を備えた海水ポンプを有する発電プラントにおける海水ポンプの運転装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に発電プラントにおいては、設計点であるベース負荷運転時が最も高い熱効率を得ることができ、プラント負荷が低くなるにつれて、熱効率は低下する。このため、発電所においては、電力需要量が低下した場合は運転中のユニットを電力需要量に見合った負荷になるように1台づつ順次停止させていき、発電所全体として、比較的高い熱効率を維持するように運転する。
このような発電プラントとしては、図10に示すように、取放水路9、16を各ユニットの共通設備として有することがあり、復水器13へ冷却水を供給する循環水ポンプ11を各ユニットに、また、プラント補機冷却水を冷却するための冷却水冷却器21に海水等の冷却水を供給する海水ポンプ17を各ユニットの共通設備として有するものがある。このような構成の発電プラントでは、取水源である海から各循環水ポンプ11の吸込口までの取水路9、及び放水槽15から放水先である海までの放水路16は共通設備となる。
この場合、ユニット停止等により循環水ポンプ11も停止する時には、図11に示すように、循環水ポンプの運転台数が減少するにつれて、共通設備である取放水路9、16を流れる海水流量も減少し、それとともに取放水路部の圧損も減少していく。しかしながら、プラント共通設備である海水ポンプ17はプラント全ユニット停止とならない限り、運転を継続しなければならないため、前述のように取放水路9、16を流れる海水流量が減少するに伴い、取放水路9、16の圧損が大きく減少し、図12に示すように、循環水ポンプ運転台数の減少とともに海水ポンプの海水流量は増加する。
このように、循環水ポンプ11の運転台数により海水ポンプ17の海水流量は大きく変化することになり、さらに、海水ポンプ出口配管18から何らかの目的で海水を抽水する運転(抽水弁25、スクリーン洗浄ポンプ26)がある場合は、抽水運転の有無により、海水ポンプの流量範囲は広範囲となる。一方、冷却水冷却器21としてアルミニウムブラス製の冷却水冷却器を採用した場合、エロージョンを避ける目的から、冷却水冷却器21内を流れる海水の流速に上限がある。また、プラント補機の冷却水をある規定温度以下に保つために、冷却水冷却器21は所定の冷却能力を確保する必要があるので、定められた流量以上は常に確保する必要がある。
上述の如く、海水ポンプ17を流れる海水流量は、常に一定範囲の流量にする必要があるにも拘らず、循環水ポンプ11の運転台数により大幅に変化するため、何らかの方法を用いて海水ポンプ17による海水流量を制御する必要がある。
【0003】
上記の事象をポンプの流量と揚程の関係を表すカーブ(Q−Hカーブ)を用いて、具体的に以下説明する。
図13は、固定翼海水ポンプのQ−Hカーブの一例である。ポンプの運転点は、Q−Hカーブ上を移動し、取水路9〜海水ポンプ17〜放水路16の圧力損失(システムロス)と海水ポンプ17の揚程がバランスする点で運転される。カーブ29、32は流量とシステムロスの関係を示す。本カーブにおけるシステムロスは、共通設備(取水路9、取水槽10、放水槽15、放水路16)のシステムロス30と、海水ポンプ17から放水路16までのシステムロス31の合計となる。共通設備を流れる海水量が増加すれば、システムロス30の圧力損失が増加し、カーブ32の状態で運転がバランスし、海水ポンプの海水流量は減少する。ここで、前述の如く冷却水冷却器21の海水流量は上限値と下限値があるため、常に一定範囲の流量に抑える必要がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の発電プラントでは、取放水路1つに対するユニット数が少なかったため、海水ポンプ17の流量変化幅も比較的小さく、海水ポンプ17を可動翼とする必要がなかった。
しかし、大容量の発電所を建設する場合には、発電所内のユニット数も増加し、共通設備である取放水路9、16に対するユニット数(循環水ポンプ台数)も増加するため、海水ポンプの流量変化幅は、従来の発電プラントと比較すると、大きくなり、冷却水冷却器の許容運転流量範囲を超える問題が生じる。
【0005】
本発明の課題は、可動翼の海水ポンプを採用し、循環水ポンプの運転台数に適した海水ポンプの翼開度を選定し、循環水ポンプの運転台数が変化した場合にも、海水ポンプの流量を定められた流量範囲に制御することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題は、プラント補機冷却水を冷却するための熱交換器に海水等の冷却水を供給する可動翼海水ポンプと、復水器へ冷却水を供給する複数台の循環水ポンプとを備え、海水ポンプと循環水ポンプで共通の取放水路を有する発電プラントであって、循環水ポンプの運転台数に基づいて海水ポンプの翼開度を設定する手段と、この設定値に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する手段を具備することによって、解決される。
ここで、海水ポンプの翼開度を設定する手段として、海水ポンプの運転台数に基づいて設定する手段、海水ポンプの運転台数に対応して循環水ポンプの運転台数に基づいて設定する手段、海水ポンプ出口配管から抽水する抽水運転の有無に基づいて設定する手段がある。
【0007】
本発明は、可動翼の海水ポンプを採用し、プラントの運転状態に適した海水ポンプの翼開度を設定することにより、循環水ポンプの運転台数が変化した場合でも、海水ポンプの流量を定められた流量範囲に制御することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。
本発明に好適な発電プラントの例として、多数ユニットから構成される複合発電プラントの例を用いて説明する。
図9は、複合発電プラントの概略構成を示す。複合発電プラントでは、ガスタービン1からの排ガスと給水とを排熱回収ボイラ2において熱交換し、高圧ドラム3、低圧ドラム4で発生した蒸気は蒸気タービン5に供給され、蒸気タービン5(発電機6)を駆動したのち、復水器7へ排出される。復水器7へ排出された蒸気は、図示しない循環水ポンプから供給された海水で冷却され、復水となる。
また、複合発電プラントでは、復水器真空ポンプ、主油ポンプ等、プラントを運転していく上で必要となる様々なプラント補機を有しているが、各々のプラント補機を冷却するために、各補機冷却器に冷却水が供給され、補機冷却後に温度上昇した冷却水は冷却水冷却器で海水等で冷却される。尚、ここでは冷却水を冷却する海水は海水ポンプによって供給される。
【0009】
ここで、図10は、冷却水冷却器の冷却水として海水を使用した複合発電プラントの海水配管系統構成の一例を示した概略図である。本概略図は、各ユニット毎に100%容量の循環水ポンプ11を1台(合計7台)、共通設備として50%容量の海水ポンプ17を2台を有する多数のユニットからなる大容量複合発電プラントの例を示している。
図10において、海から取水された海水は取水路9を経由し、取水槽10へと流れる。取水槽10へと流れた海水は循環水ポンプ11で昇圧され、復水器入口管12を通り、復水器13に供給される。復水器13に供給された海水は復水器13で蒸気を冷却したのちに、復水器出口管14を通り、放水槽15に排出される。放水槽15に排出された海水は放水路16を通り、海に排出される。
また、海より取水槽10に取水された海水は海水ポンプ17によって昇圧され、海水ポンプ出口管18、海水ポンプ出口合流管19、冷却水冷却器入口管20を通り、冷却水冷却器21に供給される。冷却水冷却器21に供給された海水は、プラント補機冷却水(図示せず)を冷却したのち、冷却水冷却器出口管22、冷却水冷却器出口合流管24を経由して、放水槽15に排出される。
【0010】
多数の複合発電プラントからなる大容量の発電所が有する海水ポンプは、以下の理由から幅広い運転範囲が要求される。
第1に、前述の如く、複合発電プラントは、電力需要の変化に応じて運転ユニット数が変化する。運転されるユニット数により、循環水ポンプ11の運転台数は最小0台から、最大7台まで変化する。一方、共通設備である海水ポンプ17は、全ユニットが停止しない限り、運転を継続する必要があり、循環水ポンプ運転台数により取水路9及び放水路16の圧損が変化するため、ポンプの特性上、流量が大きく変化する。
第2に、冬季など海水温度が低い場合または運転中のユニット数が少ない場合は、冷却水冷却器1台の運転で冷却水を冷却可能であるため、海水ポンプも1台の運転となる。海水ポンプ1台の運転時においては、海水ポンプ2台の運転時に比べて、取放水路9、16、海水ポンプ出口合流管19、冷却水冷却器出口合流管24を流れる海水量が減少し、システムロスが減少するため、2台運転時に比べて更に海水ポンプを流れる流量は増加する。
一方、前述の如く、冷却水冷却器21を流れる海水量は、下限値と上限値が定められており、海水ポンプ流量はその範囲内に制御されなければならない。
【0011】
海水ポンプの流量の制御は、海水ポンプ出口弁または海水ポンプ出口弁と他の弁を絞り、システムロスを増加させることで対応できる場合もあるが、海水ポンプの流量変化幅が大きい場合は、このような対応は不可能である。そのため、海水ポンプとして可動翼ポンプを採用し、翼開度はプラントの運転状態に適した開度に設定することが必要となる。以下に、その制御装置と設定値の決定方法について詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による海水ポンプの運転装置を示す。上述の如く、海水ポンプ17を流れる海水流量は、共通設備である取放水路9、16の圧損に影響を受けるため、本実施形態は、循環水ポンプ11の運転台数を監視して、海水ポンプの翼開度を制御することに特徴がある。
図1において、各循環水ポンプ11の運転台数を検出するため、循環水ポンプNO.1〜NO.7からの信号39をカウンタ40に入力し、カウンタ40により循環水ポンプ11の運転台数を算出する。この運転台数の信号を海水ポンプの翼開度演算器41に伝達し、翼開度演算器41では循環水ポンプの運転台数から海水ポンプの翼開度を演算し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0012】
尚、翼開度演算器41内の循環水ポンプの運転台数と海水ポンプの翼開度の関係は、予め下記の要領で設定しておく。下記にその設定要領の一例を示す。
図14は、可動翼海水ポンプ17の翼開度毎のQ−Hカーブを示す。海水ポンプは、取水路9〜海水ポンプ17〜放水路16までのシステムロスとポンプの揚程がバランスするQ−Hカーブ上の点で運転される。前述の如く、冷却水冷却器21の流量は下限値及び上限値が定められており、海水ポンプ流量はこの流量範囲内となるように制御されなければならない。ここで、仮に循環水ポンプ7台+海水ポンプ2台の運転時のシステムロスカーブを33、循環水ポンプ1台+海水ポンプ2台運転時のシステムロスカーブを34、循環水ポンプ0台+海水ポンプ1台時のシステムロスカーブを35とすると、海水ポンプが100%翼開度時の運転点はそれぞれ点36、37、38となる。このとき、運転点における海水ポンプ流量は許容流量範囲内となっていないため、冷却水冷却器流量流量範囲となるように海水ポンプ翼開度を制御する。ここで、海水ポンプ運転点は流量範囲内であればどこでも問題ない。しかし、長期運転により起こる海生物付着等によるシステムロスの増加を考慮して、上限値近傍となるように海水ポンプ翼開度を定めると、長期運転時のシステムロス増加による流量減少時も許容流量範囲内を確保でき、より望ましい。このとき、全ての運転ケースについて翼開度を定めると、翼開度設定点が多くなり、制御装置が複雑となる場合は、幾つかの翼開度設定点をまとめて、翼開度設定点を少なくすることも可能である。
【0013】
図2は、本発明の第2の実施形態を示す。前述の第1の実施形態は循環水ポンプの運転台数により海水ポンプの翼開度を制御していたが、本実施形態では海水ポンプの運転台数により、海水ポンプの翼開度を制御することに特徴がある。前述の如く、冬季及び発電所の負荷が低い場合は、海水ポンプの1台運転が可能であり、この運転時には冷却水冷却器内の海水流速は海生物付着防止の観点から、冷却水冷却器は1台運転とする必要がある。海水ポンプ1台運転時には、2台運転時に比べて、海水ポンプ出口合流管19と冷却水冷却器出口合流管24のシステムロスが減少するため、流量が増加する。このため、海水ポンプ1台運転時に海水ポンプ流量が上限値を超える場合は、本実施形態により、規定の流量範囲に抑えることが可能である。
図2において、各海水ポンプNO.1〜NO.2からの信号42をカウンタ43に入力し、カウンタ43により海水ポンプ運転台数を算出する。この運転台数を海水ポンプの翼開度演算器44に伝達し、翼開度演算器44では海水ポンプの運転台数から海水ポンプの翼開度を演算し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0014】
図3は、本発明の第3の実施形態を示す。本実施形態は、第1の実施形態と第2の実施形態を組合せたことに特徴がある。
図3において、各循環水ポンプNO.1〜NO.7からの信号45をカウンタ46に入力し、カウンタ46により循環水ポンプ運転台数を算出する。この運転台数は海水ポンプ1台時の循環水ポンプの翼開度演算器47、海水ポンプ2台時の循環水ポンプの翼開度演算器48に伝達する。このとき、同時に各海水ポンプNO.1〜NO.2からの信号49をカウンタ50に入力し、カウンタ50により海水ポンプの運転台数を算出する。ここで、海水ポンプの翼開度は通常、演算器48の信号で制御するが、海水ポンプ1台運転時には信号発信器51から信号が出力され、その信号が切替スイッチ52に入力され、演算器47の信号が海水ポンプの翼開度制御に使用される。
【0015】
図4は、本発明の第4の実施形態を示す。第1〜第3の実施形態では、循環水ポンプ、海水ポンプの運転台数を監視し、海水ポンプ翼開度を制御していたが、本実施形態は、ポンプの運転台数の代わりに、直接海水流量を測定し、海水ポンプの翼開度を制御することに特徴がある。
図4において、共通設備である取水路9に設置された流量計27により海水流量を測定し、この海水流量を翼開度演算器54に伝達し、その海水流量時における海水ポンプの翼開度を算出し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。なお、本実施形態では、取水路9に設置された流量計27に代えて放水路16に設置した流量計により海水流量を測定してもよい。
【0016】
図5に、本発明の第5の実施形態を示す。本実施形態は、各循環水ポンプの海水流量を各流量計28で測定し、測定した冷却水量の合計値により、海水ポンプ翼開度を制御することに特徴がある。
図5において、復水器入口管12に設置された各流量計(FX1〜FX7)28により海水流量を測定し、この海水流量の海水流量合計値を加算器55で算出し、翼開度演算器56に伝達し、翼開度演算器56ではその冷却水量合計値における海水ポンプ翼開度を算出し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0017】
図6は、本発明の第6の実施形態を示す。第1〜第5の実施形態は、固定翼と可動翼のどちらのタイプの循環水ポンプにも適用できるが、本実施形態は、可動翼の循環水ポンプ採用時において、循環水ポンプの翼開度から取放水路を流れる海水量を推定することに特徴がある。
図6において、各循環水ポンプNO.1〜NO.7からの翼開度信号57を各演算器58に入力する。各演算器58では、循環水ポンプ翼開度と循環水ポンプ流量の関数により、循環水ポンプ流量を算出する。このときの海水ポンプNO.1、NO.2の海水流量には計画流量を使用する。この場合、取放水路9、16の流量に占める海水ポンプの流量は小さいため、影響は小さい。各演算器58で算出した循環水ポンプ流量と海水ポンプの計画流量を加算器59に入力し、冷却水量の合計値を算出する。ここで、注意しなければならないのは、演算器58内にある循環水ポンプ翼開度と循環水ポンプ流量の関数は、全ポンプ定格運転時のシステムロスに基づく関数であり、各ポンプが定格運転でない場合は、共通設備である取放水路9、16のシステムロスは定格運転時と異なるため、このシステムロス変化による循環水ポンプの流量への影響を補正しなければならない。この補正値は演算器60において加算器59の流量に基づいて算出する。加算器59で算出された冷却水量の合計値は、積算器61で演算器60の補正値を乗じ、演算器62でその補正後の加算器流量により海水ポンプの翼開度を算出し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0018】
図7は、本発明の第7の実施形態を示す。復水器出入口温度差を用いて循環水ポンプの可動翼を制御している発電プラントでは、第6の実施形態と同様に、ユニットの負荷により冷却水量を想定できる。本実施形態は、ユニット負荷を用いて海水ポンプ翼開度を制御することに特徴がある。また、本実施形態では、例えば、蒸気タービン負荷または蒸気タービン負荷に相当する蒸気タービンの初段後圧力など、ユニット負荷に相当するものを用いた制御としてもよい。
図7において、各ユニット負荷NO.1〜NO.7からのユニット負荷信号67を各演算器68に入力する。各演算器68では、ユニット負荷と循環水ポンプ流量の関数により、循環水ポンプ流量を算出する。このときの海水ポンプNO.1、NO.2の海水流量には計画流量を使用する。この場合、取放水路9、16の流量に占める海水ポンプの流量は小さいため、影響は小さい。各演算器68で算出した循環水ポンプ流量と海水ポンプの計画流量を加算器69に入力し、冷却水量の合計値を算出する。ここで、注意しなければならないのは、演算器68内にあるユニット負荷と循環水ポンプ流量の関数は、全ポンプ定格運転時のシステムロスに基づく関数であり、各ポンプが定格運転でない場合は、共通設備である取放水路9、16のシステムロスは定格運転時と異なるため、このシステムロス変化による循環水ポンプの流量への影響は補正しなければならない。この補正値は演算器70において加算器69の流量に基づいて算出する。加算器69で算出された冷却水量の合計値は、積算器71で演算器70の補正値を乗じ、演算器72でその補正後の加算器流量により海水ポンプ翼開度を算出し、設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0019】
第1〜第7の実施形態は、主として取放水路の海水流量の変化に起因する海水ポンプ流量の変化幅の問題を解決するための実施形態であるが、取放水路のシステムロス以外にも海水ポンプ流量の変化となる要因があるため、以下にその制御の一例を示す。
発電プラントによっては、図10に示すように、海水ポンプ出口配管18から抽水する系統を有し、本系統から例えばスクリーン洗浄ポンプ26に使用する海水を抽水するケースがある。海水ポンプ出口配管18から抽水することにより、海水ポンプ17の流量は増加するが、冷却水冷却器21への海水量は減少し、冷却水冷却器21の下限流量を下回ることがある。このため、スクリーン洗浄ポンプ26の運転前は冷却水冷却器21の制限流量内での運転でありながら、抽水量によっては、スクリーン洗浄ポンプ運転26のとともに冷却水冷却器21の下限流量を下廻ることになる。この現象を防止するには、スクリーン洗浄ポンプ26の運転の有無により、海水ポンプの翼開度を制御することが有効な手段となる。
【0020】
図8は、本発明の第8の実施形態を示す。本実施形態は、スクリーン洗浄ポンプNO.1、NO.2の運転の有無により海水ポンプの翼開度を設定することに特徴がある。なお、スクリーン洗浄ポンプ26の運転の有無の信号の代わりに、例えば抽水元弁25の開閉の信号を用いてもよい。
図8において、スクリーン洗浄ポンプ26の運転がない場合は、海水ポンプ17の翼開度をα%に設定し、また、スクリーン洗浄ポンプ26の運転がある場合は、切替スイッチ63により海水ポンプ翼開度をβ%に設定し、この設定した翼開度に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する。
【0021】
以上、本発明の実施形態として、第1〜第8の実施形態を説明したが、本発明は、その中の幾つかを組合せても実施可能である。
【0022】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、多数のユニットから構成される発電プラントにおいて、可動翼の海水ポンプを採用し、取放水路を多数の循環水ポンプで共有する場合でも、プラントの運転状態に適した海水ポンプの翼開度を設定するので、海水ポンプの流量を定められた流量範囲に制御することができ、海水ポンプやその他機器に不具合をもたらすことなく、大容量発電プラントを安全に運転することができる。
また、同時にプラントの運転状態に適した海水量を供給するように海水ポンプの翼開度を制御するため、海水ポンプのモータ軸動力の低減も可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による海水ポンプの運転装置
【図2】本発明の第2の実施形態
【図3】本発明の第3の実施形態
【図4】本発明の第4の実施形態
【図5】本発明の第5の実施形態
【図6】本発明の第6の実施形態
【図7】本発明の第7の実施形態
【図8】本発明の第8の実施形態
【図9】本発明の対象となる発電プラントの構成を示した概略図
【図10】本発明の対象となる多数のユニットからなる大容量発電プラントの海水配管構成を示した概略図
【図11】横軸に循環水ポンプ運転台数、縦軸に取放水路の海水量及び取放水路圧損を示す図
【図12】横軸に循環水ポンプ運転台数、縦軸に海水ポンプ流量を示す図
【図13】固定翼海水ポンプの流量と揚程を示すカーブ
【図14】本発明を説明する可動翼海水ポンプの流量と揚程を示すカーブ
【符号の説明】
1…ガスタービン、2…排熱回収ボイラ、3…高圧ドラム、4…低圧ドラム、5…蒸気タービン、6…発電機、7…復水器、8…復水ポンプ、9…取水路、10…取水槽、11…循環水ポンプ、12…復水器入口管、13…復水器、14…復水器出口管、15…放水槽、16…放水路、17…海水ポンプ、18…海水ポンプ出口管、19…海水ポンプ出口合流管、20…冷却水冷却器入口管、21…冷却水冷却器、22…冷却水冷却器出口管、23…冷却水冷却器出口弁、24…冷却水冷却器出口合流管、25…抽水元弁、26…スクリーン洗浄ポンプ、27…流量計、28…流量計、40、43、46、50…カウンタ、41、44、47、48、54、56、62、72…翼開度演算器、51…判定器、52、63…切替スイッチ、55、59、69…加算器、58、68…演算器、60、70…補正器、61、71…積算器

Claims (4)

  1. プラント補機冷却水を冷却するための熱交換器に海水等の冷却水を供給する可動翼海水ポンプと、復水器へ冷却水を供給する複数台の循環水ポンプとを備え、海水ポンプと循環水ポンプで共通の取放水路を有する発電プラントであって、循環水ポンプの運転台数に基づいて海水ポンプの翼開度を設定する手段と、この設定値に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する手段を具備することを特徴とする海水ポンプの運転装置。
  2. プラント補機冷却水を冷却するための熱交換器に海水等の冷却水を供給する可動翼海水ポンプと、復水器へ冷却水を供給する複数台の循環水ポンプとを備え、海水ポンプと循環水ポンプで共通の取放水路を有する発電プラントであって、海水ポンプの運転台数に基づいて海水ポンプの翼開度を設定する手段と、この設定値に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する手段を具備することを特徴とする海水ポンプの運転装置。
  3. プラント補機冷却水を冷却するための熱交換器に海水等の冷却水を供給する可動翼海水ポンプと、復水器へ冷却水を供給する複数台の循環水ポンプとを備え、海水ポンプと循環水ポンプで共通の取放水路を有する発電プラントであって、海水ポンプの運転台数に対応して循環水ポンプの運転台数に基づいた海水ポンプの翼開度を設定する手段と、海水ポンプと循環水ポンプの運転台数によって海水ポンプの翼開度を制御する手段を具備することを特徴とする海水ポンプの運転装置。
  4. プラント補機冷却水を冷却するための熱交換器に海水等の冷却水を供給する可動翼海水ポンプと、復水器へ冷却水を供給する複数台の循環水ポンプとを備え、海水ポンプと循環水ポンプで共通の取放水路を有し、海水ポンプ出口配管から抽水する系統をもつ発電プラントであって、抽水運転の有無を判定する手段と、この判定に基づいて海水ポンプの翼開度を設定する手段と、この設定値に基づいて海水ポンプの翼開度を制御する手段を具備することを特徴とする海水ポンプの運転装置。
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