JPH06321796A - 脂肪吸収抑制剤 - Google Patents

脂肪吸収抑制剤

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Publication number
JPH06321796A
JPH06321796A JP5135171A JP13517193A JPH06321796A JP H06321796 A JPH06321796 A JP H06321796A JP 5135171 A JP5135171 A JP 5135171A JP 13517193 A JP13517193 A JP 13517193A JP H06321796 A JPH06321796 A JP H06321796A
Authority
JP
Japan
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fat
cocoa mass
present
cocoa
absorption
Prior art date
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Pending
Application number
JP5135171A
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English (en)
Inventor
Tokutsugu Ota
篤胤 太田
Susumu Igarashi
進 五十嵐
Hidemasa Hidaka
秀昌 日高
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Meiji Seika Kaisha Ltd
Original Assignee
Meiji Seika Kaisha Ltd
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Publication date
Application filed by Meiji Seika Kaisha Ltd filed Critical Meiji Seika Kaisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 脱脂カカオマスを主成分として含有すること
を特徴とする脂肪吸収抑制剤。 【効果】 肥満の原因の大部分は、摂取カロリーの過剰
に起因していると言われているが、本発明の脂肪吸収抑
制剤を摂取すれば、通常の食生活を継続していても食事
由来の脂肪の吸収は抑制され、ひいては脂質代謝を改善
し、かつ体脂肪の蓄積を抑制することができるため、無
理なく肥満の解消や予防を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は脂肪吸収抑制剤に関し、
詳しくは脱脂カカオマスを主成分とする脂肪吸収抑制剤
に関する。この脂肪吸収抑制剤は、肥満者が生体に利用
されるカロリーを、通常の食生活を継続しながら、しか
も苦痛を伴うことなく簡単に低減させるための素材とし
て利用することができる。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近
年、食生活は著しく向上し、飽食の時代と呼ばれるまで
に至っている。このことに伴い肥満者の急増が社会問題
となっている。肥満は単に美容上あるいは社会生活上好
ましくない状態であるのみならず、心疾患,動脈硬化,
糖尿病などの成人病の原因でもある。今日、いわゆるダ
イエットと称して体重を適正な範囲に戻すための方法が
数多く試みられているが、これらの方法は一般にかなり
の苦痛を伴うわりには実効があがりにくいばかりか、逆
に健康を損なう危険性が高い方法も少なくない。
【0003】肥満の原因の大部分は、摂取カロリーの過
剰に起因している。ことに、最近食生活の西洋化による
脂肪の摂取量の増大がもたらす過剰なカロリーが大きな
問題である。このため脂肪の代替品を用いるなどして食
品中の脂肪を低減させた食品が開発され、数多くの商品
が市場に出回っている。しかしながら、食品中の脂肪分
は食品の味や食感を構成する重要な因子であり、これら
商品は味や食感の点で必ずしも満足できるものとは言え
ない。
【0004】本発明者は、上記課題を解決するために鋭
意研究を重ねた結果、カカオ豆より調製した食物繊維を
多く含有するカカオマス脱脂物に食餌中の脂肪の吸収を
抑ええる作用があること、ひいては脂質代謝を改善し、
体脂肪の蓄積を抑制することを見出し、本発明を完成す
るに至った。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、脱脂
カカオマスを主成分として含有することを特徴とする脂
肪吸収抑制剤を提供するものである。
【0006】本発明の脂肪吸収抑制剤は、脱脂カカオマ
スを主成分とするものであり、このものはカカオ豆から
カカオシェルと呼ばれる外皮の部分を取り除いたカカオ
マスから油分を除去することにより得られる。油分の除
去は、例えば磨砕したカカオマスを熱水や有機溶媒を用
いて油分を抽出したのち固液分離することで行える。こ
の際用いる有機溶媒は、特に限定されるものではない
が、本素材が食品として摂取されることからエタノー
ル,エチルエーテル,ヘキサン,アセトンなどが好まし
い。
【0007】本発明に用いるカカオマスは、カカオ豆か
らカカオバターを除去したものであり、これをSouthgat
e 法に準じて、水溶性難消化性多糖,ヘミセルロース,
セルロースおよびリグニンに分別定量し、また水溶性難
消化性多糖とヘミセルロースについては酸加水分解後、
高速液体クロマトグラフィー法により構成糖の分析を行
ったところ、カカオマスには食物繊維が約15%含ま
れ、その内訳は水溶性難消化性多糖として8%,ヘミセ
ルロース21%,セルロース15%,リグニン56%の
比率であった。なお、水溶性難消化性多糖にはウロン
酸,グルコース,アラビノース等が多く含まれ、ヘミセ
ルロースにはウロン酸,アラビノース,ガラクトースが
比較的多く含まれていることが分かった。また、エチル
エーテルで脱脂処理したカカオマスには食物繊維が約5
2%含まれ、蛋白質の含有量は34%であった。
【0008】通常、ココアの製造においては、カカオマ
スから圧搾により油分を除去しているが、この操作のみ
では、油分の除去は不十分であり、本発明の素材の製造
には適さない。そのため、本発明では、上記したよう
に、磨砕したカカオマスを熱水や有機溶媒を用いて油分
を抽出したのち固液分離するのである。表1に通常の方
法で製造されたココアと本発明の素材である脱脂カカオ
マスの成分組成を示す。本発明の素材の成分組成は、油
分の除去方法によって変化するものであり、表1の組成
に限定されるものではないが、本発明の素材は極めて高
い脂肪吸着能力を有しており、このことが脂肪の吸収を
抑制する原因と推定される。
【0009】
【表1】
【0010】したがって、本発明の素材は残存油分が少
ないほど吸着できる脂肪量が多いので望ましい。本発明
の素材は、顆粒剤,カプセル剤,錠剤,粉剤,液剤な
ど、あらゆる形態で摂取することができるが、食品に配
合されて摂取されてもよいことは言うまでもない。な
お、本発明の素材は、素材重量の約1/2量に相当する
脂肪の吸収を抑制する。脂肪のエネルギー量は1gあた
り9kcalであるので、本発明の素材の1日の摂取量
は、使用者が低減を希望するエネルギー量(kcal)
を9で除した値の約倍量(g)であることが望ましい。
【0011】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1 カカオマスを破砕したカカオビター500gを50gづ
つ円筒濾紙内に入れ、ソクスレーの脂肪抽出装置にセッ
トし、エチルエーテルを24時間循環させて脂肪を抽出
除去後、乾燥することにより脱脂カカオマスを作成し
た。この素材をラットを用いた動物試験に供した。
【0012】SD系雄性ラット(体重200〜240
g)26匹を1群13匹ずつ2群に分け、対照群および
本発明の素材を摂取させる群とした。ラットは16時間
絶食させた後、試験飼料をそれぞれ1匹あたり7g給餌
した。試験飼料の組成は、表2に示すごとく、植物油を
25%含有し、セルロースパウダーを25%添加した飼
料を対照として、植物油を25%含有し、本発明の素材
を25%添加した飼料を給餌した。両群共に、給餌開始
3時間後には与えた飼料全てを残さず摂取した。
【0013】
【表2】
【0014】給餌開始前および給餌開始180分、27
0分、360分、540分後の各時点で尾静脈より採血
し、血清を分離後、血清中性脂肪濃度を測定した。最後
の採血が終了したラットはただちに屠殺して胃を摘出
し、胃内容物を採取した。採取した胃内容物は、重量測
定後、クロロホルム・メタノール(2:1)溶液で脂肪
を抽出した後、遠心分離を行い上清を得た。この上清を
エバポレーションし乾固させた後、0.1Nトライトン1
00燐酸緩衝液に溶解し、中性脂肪含量を測定した。血
清中性脂肪濃度および胃内容物中の中性脂肪含量の測定
はトリグリセライドEテストワコー(和光純薬製キッ
ト)を用い行った。
【0015】脂肪の摂取は血清中性脂肪濃度を上昇させ
ることはよく知られているが、本試験における血清中性
脂肪濃度の経時変化は、図1に示すごとく、試験飼料給
餌開始後の全時点で対照群に比して本発明の素材摂取群
で著しく有意に低値を示し、脂肪の吸収の抑制作用が認
められた。両群の血清中性脂肪濃度の上昇を量的に比較
するため、下式により中性脂肪濃度上昇面積を求めた。
なお、式中の0分値は給餌開始前の中性脂肪濃度を示
す。
【0016】 中性脂肪濃度上昇面積={180分×(180分値−0分値)/2} +〔90分×{(180分値+270分値)−0分値×2}/2〕 +〔90分×{(270分値+360分値)−0分値×2}/2〕 +〔180分×{(360分値+540分値)−0分値×2}/2〕
【0017】その結果、平均値は対照群の38671に
比して、本発明の素材摂取群では17279とその値は
著しく小さかった。さらに、この現象が摂取脂肪の胃内
における貯留によるものではないことを示すため、摂取
脂肪量から胃内残存脂肪量を差し引いた値、すなわち胃
から排出された脂肪の量で下式の如く補正した。
【0018】補正中性脂肪濃度上昇面積=中性脂肪濃度
上昇面積/(摂取脂肪量mg−胃内残存脂肪量mg)
【0019】その結果、対照群は24.55±8.07であ
ったのに対して、本発明の素材摂取群では11.96±7.
49であり、約1/2程度であった。以上の結果から、
対照群に比して本発明の素材はその摂取により脂肪の吸
収を約1/2に抑制することができる。
【0020】実施例2 カカオマスを磨砕したカカオビター1kgに、水2リッ
トルを加えて加熱し、1時間沸騰させた後、放冷した。
この液を遠心分離し、デカンテーションにより油分を含
む上清を除去した後、沈殿部分を乾燥することにより脱
脂カカオマスを作成した。この素材をラットを用いた動
物試験に供した。
【0021】SD系雄性ラット(体重200〜240
g)14匹を1群7匹ずつ2群に分け、対照群および本
発明の素材を摂取させる群とした。試験飼料の組成は、
表3に示す如く、10%の植物油を含む飼料に10%の
本発明の素材を添加したものを試験飼料とし、対照群に
は、セルロースを10%添加した飼料を用い、2週間飼
育し、試験飼料開始前および1,2週間後に尾静脈から
採血し、血漿中性脂肪濃度を測定した。また、2週間後
より一夜絶食後、解剖し、腎臓周囲脂肪組織の摘出を行
った。
【0022】
【表3】
【0023】その結果、図2に示す如く、血漿中性脂肪
濃度は対照群に比べ本発明の素材摂取群が有意に低値を
推移した。さらに、体重100g当たりの腎臓周囲脂肪
組織重量は、対照群が平均4.3gであったのに対し、本
発明の素材摂取群の平均値は3.1gと低値であった。こ
のように、本発明の素材を継続的に摂取することにより
脂質代謝を改善し、かつ体脂肪の蓄積を抑制することが
できる。
【0024】
【発明の効果】肥満の原因の大部分は、摂取カロリーの
過剰に起因している。殊に、最近食生活の西洋化による
脂肪の摂取量の増大がもたらす過剰なカロリーが大きな
問題である。本発明の素材を摂取すれば、通常の食生活
を継続していても食事由来の脂肪の吸収は抑制され、ひ
いては脂質代謝を改善し、かつ体脂肪の蓄積を抑制する
ことができるため、無理なく肥満の解消や予防を行うこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 高脂肪食負荷時の血漿中性脂肪濃度の経時変
化を示すグラフ。
【図2】 脱脂カカオマスの血漿中性脂肪上昇抑制作用
を示すグラフ。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱脂カカオマスを主成分として含有する
    ことを特徴とする脂肪吸収抑制剤。
JP5135171A 1993-05-14 1993-05-14 脂肪吸収抑制剤 Pending JPH06321796A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5135171A JPH06321796A (ja) 1993-05-14 1993-05-14 脂肪吸収抑制剤

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5135171A JPH06321796A (ja) 1993-05-14 1993-05-14 脂肪吸収抑制剤

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06321796A true JPH06321796A (ja) 1994-11-22

Family

ID=15145500

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5135171A Pending JPH06321796A (ja) 1993-05-14 1993-05-14 脂肪吸収抑制剤

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JP (1) JPH06321796A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008073004A (ja) * 2006-09-25 2008-04-03 Unitec Foods Co Ltd ココアタブレット
RU2496487C2 (ru) * 2008-05-19 2013-10-27 Нестек С.А. Способы снижения абсорбции липидов у животных
JPWO2016060259A1 (ja) * 2014-10-17 2017-08-03 株式会社明治 ポリフェノール含有機能性経口組成物

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