JPH06319952A - 高速化学脱脂炉 - Google Patents

高速化学脱脂炉

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JPH06319952A
JPH06319952A JP5120702A JP12070293A JPH06319952A JP H06319952 A JPH06319952 A JP H06319952A JP 5120702 A JP5120702 A JP 5120702A JP 12070293 A JP12070293 A JP 12070293A JP H06319952 A JPH06319952 A JP H06319952A
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furnace
gas
nox
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exhaust gas
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Akira Yotsutsuji
晃 四ッ辻
Yoshiya Taniguchi
吉哉 谷口
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KOOKI ENG YUGEN
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
Original Assignee
KOOKI ENG YUGEN
Toyo Machinery and Metal Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 炉内排ガス処理機構を備えた高速化学脱脂
炉。 【構成】 窒素ガス導入管21、ガス排出孔22、脱脂
薬剤供給管23及び炉内温度調節手段を備え、焼結可能
微粒子とポリアセタール樹脂を主成分とするバインダと
の混練物からなる成形物7を脱脂処理可能に構成された
化学脱脂炉本体2と、本体2の脱脂薬剤供給管23に、
流量制御可能な開閉弁31を介して管路接続されるNO
xガス又はNOxガス発生液体の脱脂薬剤供給システム
3と、排出孔22に接続され、脱脂の際に生ずる有機分
解物とNOxガスとを反応させてNOxガスを還元しう
る排ガス処理カラム43を有する炉内ガス処理路4と、
カラム43又はその上流に電磁バルブ54を介して管路
接続されるHCタンク53を備え、更に処理路4の少く
ともカラム43の下流にNOx濃度を直接又は間接的に
検知するNOxメータ51を設けると共に、メータ51
の検知信号に基づいて電磁バルブ54を作動して炭素源
の供給量を制御し得るNOx処理制御機構5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高速化学脱脂炉に関す
る。さらに詳しくは、焼結可能微粒子とポリアセタール
樹脂を主成分とするバインダとの混練物からなる組成物
を高速に脱脂しかつ炉内排ガス処理機構も備えた高速化
学脱脂炉に関する。
【0002】
【従来の技術】粉末射出成形は、通常、焼結可能微粒子
とバインダ樹脂との混練物を射出成形し、得られる成形
物からバインダ樹脂を除去(脱バインダ=脱脂という)
し、脱脂物を焼結して最終の成形品を得る方法である。
上記成形物の脱脂には、用いるバインダ樹脂の種類によ
って、熱分解法と化学的分解法とがあるが、後者の方が
前者に比べて脱脂時間が短く、バインダ樹脂の軟化温度
以下で脱脂でき、脱バインダ時の自重による変形を防止
でき、さらに密度が均一で強度が大きい焼結体が得られ
る点から非常に有望視されている。
【0003】ところで、上記化学的分解法の場合には、
バインダ樹脂としてポリアセタール樹脂を主成分とする
ものが用いられ、脱バインダには酸触媒が用いられる
が、この酸触媒としては通常種々な濃度の硝酸あるいは
2O、NO、NO2ガスが用いられる。しかしながら、
これらの成分は酸化性が強くて危険であり取り扱いが難
しく、また脱脂反応により生ずる排ガスや差酸化性ガス
から生ずるNOxガスの処理の問題等、化学的分解法に
はその周辺技術の解決が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記利点の
多い化学分解法を利用でき、かつ排ガス処理に関する周
辺技術等も確立した高速化学脱脂炉を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かくして本発明の『請求
項1』に係る発明によれば、『〔a〕 非酸化性ガス導入
路(21)、ガス排出路(22)、脱脂薬剤供給路(23)及び炉内
温度調節手段を備え、焼結可能微粒子とポリアセタール
樹脂を主成分とするバインダとの混練物からなる成形物
(7)を脱脂処理可能に構成された化学脱脂炉本体(2)と、
〔b〕 上記脱脂薬剤供給路(23)に、流量制御可能な開閉
弁(31)を介して管路接続されるNOxガス又はNOxガ
ス発生液体の供給部(3)と、〔c〕 上記ガス排出路(22)
に接続され、脱脂の際に生ずる有機分解物とNOxガス
とを反応させてNOxガスを還元しうる排ガス処理部(4
3)を有する炉内ガス処理路(4)と、〔d〕 上記排ガス処
理部(43)又はその上流に流量調節バルブ(54)を介して管
路接続される炭素源供給部(53)とを備えてなり、上記炉
内ガス処理路(4)の少なくとも排ガス処理部(43)の下流
にNOx濃度を直接又は間接的に検知するセンサ(51)を
設けると共に、このセンサ(51)の検知信号に基づいて上
記流量調節バルブ(54)を作動して炭化源の供給量を制御
しうるNOx処理制御機構(5)を設けた事を特徴とする
高速化学脱脂炉(1)』が提供される。
【0006】本発明の高速化学脱脂炉(1)に用いられる
化学脱脂路本体(2)は、非酸化性ガス導入路(21)、ガス
排出路(22)、酸液供給路(23)及び炉内温度調節手段を備
えた当該分野で公知のものをそのまま用いることができ
る。また、上記化学脱脂路本体(2)には、脱脂対象の成
形物(7)を効率良く脱脂するため、本発明の『請求項
9』に示すように、炉内雰囲気撹拌手段(24)が設けられ
ることが好ましい。またこの撹拌手段(24)は、本発明の
『請求項10』に示すように、正逆回転可能に構成され
ることが撹拌効率を高め、炉内での脱脂条件を均一にし
得る点から好ましい。
【0007】上記化学脱脂炉本体(2)の脱脂薬剤供給路
(23)には、流量制御可能な開閉弁(31)を介してNOxガ
ス又はNOxガス発生液体の供給部(3)が管路接続され
る。上記供給部(3)の具体例としては、例えば、N2O、
NO、NO2等のNOxガスを充填したNOxガスボン
ベ(3A)や硝酸等の酸液供給部(3B)が挙げられる。上記供
給部(3)に用いられる開閉弁(31)としては、耐酸性材で
構成され、弁作動が遠隔的に制御できる構成のものが好
適に用いられる。例えばフッ素樹脂製及びステンレス製
で構成され、エア圧等によりピストンを作動して開閉可
能な弁機構を有する構成のものが挙げられる。
【0008】上記酸液供給部(3B)としては、硝酸を用い
る場合は特に硝酸取り扱い上の危険性及び煩雑性を考慮
して、本発明の『請求項11』に示すごとき構成を提案
することができる。すなわち、エア供給部(6)に接続さ
れるエア導入管(3A1a)と上記開閉弁(31)に接続される硝
酸流出管(3A1b)とを有し、エア圧により硝酸を流出し得
る硝酸貯留槽(3A1)と、底部に硝酸貯留槽(3A1)の重量変
化を検出し得るロードセル(3A4)を有して該貯留槽(3A1)
を囲橈し開閉可能に密閉し得る貯留槽収納容器(3A3)と
を備えた構成である。
【0009】上記化学脱脂炉本体(2)のガス排出路(22)
には、炉内ガス処理路(4)が接続されるが、この接続
は、本発明の『請求項3』に示すように脱着可能な構成
とされることが、炉内ガス処理路を単独で取替ができる
点で好ましい。
【0010】上記炉内ガス処理路(4)には、脱脂の際に
生ずる炉内ガスを分解処理する排ガス処理部(43)が設け
られる。上記排ガス処理部(43)は、ポリアセタール樹脂
を主成分とする樹脂バインダをNOxガスの作用で分解
する際発生する有機分解物と余剰のNOxガスを主成分
とする排ガスを処理対象とするものである。上記樹脂バ
インダの分解物としては、例えばホルムアルデヒド及び
そのオリゴマーが挙げられる。該オリゴマーとしてはト
リマー程度のものが挙げられるがこれに限定されない。
従って、本発明における排ガス処理部(43)では、本発明
の『請求項2』に示すように、ホルムアルデヒド若しく
はそのオリゴマーを炭素源として用い、これによってN
Oxガスを還元する触媒を用いることが好ましく、この
触媒として例えば白金ロジウムが好適に用いられるが、
別段これに限定されない。
【0011】上記炉内ガス処理路(4)における排ガス処
理部(43)は、NOxガスを有機分解物又は炭化水素と反
応させて還元させるので発熱を伴いやすく、また、至適
温度に保持することが処理上有効であるので、本発明の
『請求項4』に示すように、冷却装置が内蔵されかつ加
熱手段(43d)が設けられていることが好ましい。冷却装
置としては、例えば排ガス処理部(43)の内部に設けられ
る蛇管通路部(43a1)とこの蛇管通路に排ガス処理部(43)
の外部から接続される冷却用エア流入管(43a2)及び冷却
用エア流出管(43a3)と、エア供給部(6)とから構成され
るものが簡単な構成のものとして挙げられる。加熱手段
(43d)としては、排ガス処理部(43)を外部から被覆して
加熱しうる構成のものが好ましい。また至適温度への制
御の点から、排ガス処理部内の温度をチェックしうる熱
電対(43b)のごとき温度検知手段を備えておくことも好
ましい。
【0012】本発明において、排ガス処理部(43)は炉内
ガス処理路(4)に脱着可能に構成されることが好まし
い。この場合、本発明の『請求項5』に示すように、炉
内ガス処理路(4)に接続可能なカラム構造で、ホルムア
ルデヒド又はその低重合物とNOxガスとを反応させて
NOxを還元しうる触媒を担持した充填剤(43c)を充填
する構成が挙げられる。
【0013】また上記のように排ガス処理部(43)をカラ
ム構造にした場合、本発明の『請求項6』に示すよう
に、ここに後述する炭素源供給部(5)を接続する構成が
好ましい。
【0014】本発明の炉内ガス処理路(4)の構成は、本
発明の『請求項7』に示すように、排ガス処理部(43)の
上流に逆流防止部(42)を接続し、排ガス処理部(43)の下
流に有機物分解処理部(44)を接続したものが好ましい。
この場合、本発明の『請求項8』に示すように、逆流防
止部(42)、排ガス処理部(43)及び有機物分解処理部(44)
を互いに接続可能なカラム構成とし、逆流防止部(42)、
排ガス処理部(43)及び有機物分解処理部(44)の順に流路
抵抗が小さくなるように各カラム構造の充填度が調節さ
れていることが好ましい。
【0015】上記炉内ガス処理路(4)の排ガス処理部(4
3)の下流には、センサ(51)が設けられる。このセンサ(5
1)は、NOx濃度を直接的又は間接的に検知してそれを
信号出力しうる構成のものであればいずれのものでもあ
ってもよい。上記直接的に検知するセンサとしては例え
ばNOxメータ(51)が挙げられる。また間接的に検知す
るセンサとしては、有機分解物濃度を検知するセンサが
挙げられる。
【0016】本発明の高速化学脱脂炉(1)に設けられる
NOx処理制御機構(5)は、好ましくは、炭素源貯留部
(53)及び該貯留部(53)から流量調節バルブ(54)を介して
前記排ガス処理部(43)又はその上流に接続される炭素源
供給路(55)からなる炭素源供給部と、前記センサ(51)の
検知信号に基づいて、上記流量調節バルブ(54)を開閉作
動し得るコントローラ(52)とから主として構成される。
上記コントローラ(52)は、NOx濃度又は所定の有機物
ガス濃度を設定でき、センサ(51)からの検知信号〔D〕
を設定値〔S〕と比較し、この比較結果に基づいて、流
量調節バルブ(54)を開閉作動するよう構成されている。
この流量調節バルブ(54)には例えば電磁開閉弁を用いる
事ができる。
【0017】
【作用】本発明の『請求項1』にかかる発明によれば、
非酸化性ガスが導入されかつ所定の温度に調節された化
学脱脂炉本体(2)内に、焼結可能微粒子とポリアセター
ル樹脂を主成分とするバインダとの混練物からなる成形
物(7)が収納され、そこに、脱脂薬剤供給路(23)を通じ
てNOxガス又はNOxガス発生液体が供給されると、
炉内にはNOxガスが充満される。上記成形物中の樹脂
バインダは、上記NOxガスと接触して低分子量の有機
物に分解され、ガス体として成形物(7)から離脱して行
き、これにより該成形物(7)は脱脂される。
【0018】上記脱脂過程によって炉内に分散された有
機分解物及びNOxガスからなる混合ガスは、脱脂炉本
体(2)のガス排出路(22)を通じて炉内ガス処理路(4)に送
られる。
【0019】上記炉内ガス処理路(4)において、上記混
合ガスは該処理路(4)に設けられた排ガス処理部(43)を
通過する際、NOxガスの殆どは有機分解物を炭素源と
して還元反応を受け、窒素ガスとして下流に送られる。
【0020】排ガス処理部(43)の下流に設定されたセン
サ(51)により、該流路を流れる排ガス中のNOx濃度が
直接的又は間接的に検知されるが、この検知された値
〔D〕が例えば所定の値〔S〕よりも高い場合は、上記検
知信号に基づいて流量調節バルブ(54)が作動されて、上
記排ガス処理部(43)又はその上流に炭素源が供給され、
この新たな炭素源の導入によりNOxガスは還元され、
これによって炉内ガス処理路(4)を流れる排ガス中のN
Ox濃度は、上記所定の値〔S〕以下に保持されること
となる。
【0021】本発明の『請求項2』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部(43)において、触媒の作用により、炉
内ガスに含まれている有機分解物すなわちホルムアルデ
ヒド及びその低重合物によってNOxガスは速やかに還
元されることとなる。
【0022】本発明の『請求項3』にかかる発明によれ
ば、炉内ガス処理路(4)が、化学脱脂炉本体(2)のガス排
出路(22)に脱着可能に接続されており、炉内ガス処理路
(4)のみの取替えが可能となる。
【0023】本発明の『請求項4』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部(43)に冷却装置(43a)が内蔵されかつ
加熱手段(43d)が設けられているので、還元反応により
発生する熱は有効に除去されて安全であると共に、処理
部の温度が低いときは加熱手段(43d)により温度上昇さ
れるので、常に至適温度に制御でき、効果的に還元反応
が進められることとなる。
【0024】本発明の『請求項5』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部(43)が、炉内ガス処理路(4)に着脱可
能なカラム構造からなり、ホルムアルデヒド又はその低
重合物とNOxガスとを反応させてNOxガスを還元し
うる触媒を担持した充填剤が(43c)充填されているの
で、NOxガス、ホルムアルデヒド及びその低重合物は
触媒との接触面積が大きく稼がれており、NOxガスは
効率良く還元されることとなる。また、排ガス処理部(4
3)はカラム構造であるので、充填剤の取替により、常に
一定以上のNOx還元能が保持されることとなる。
【0025】本発明の『請求項6』にかかる発明によれ
ば、ホルムアルデヒド又はその低重合物とNOxガスと
を反応させてNOxガスを還元しうる触媒を担持した充
填剤(43c)が充填されたカラム構造の排ガス処理部(43)
に、炭素源供給部(55)が接続されているので、炉内で分
解された有機分解物が少なく炭素源が不足していても速
やかに炭素源を供給でき、直ちにNOxガスが還元され
ることとなる。
【0026】本発明の『請求項7』にかかる発明によれ
ば、炉内ガス処理路(4)が、上流から順に逆流防止部(4
2)、排ガス処理部(43)及び有機物分解処理部(44)が接続
されているので、ガス排出路(22)に押し出された炉内ガ
スは高速化学脱脂炉本体(2)内に逆流せず、NOx還元
処理及び有機物分解処理がスムースに行われることとな
る。
【0027】本発明の『請求項8』にかかる発明によれ
ば、逆流防止部(42)、排ガス処理部(43)及び有機物分解
処理部(44)がいずれもカラム構造を有し、その流路抵抗
が充填剤の充填度によって調節されているので、ここの
部材の取替が簡便であり、流路抵抗の調節も簡便に行わ
れることとなる。
【0028】本発明の『請求項9』にかかる発明によれ
ば、高速化学脱脂炉本体(2)に、炉内雰囲気撹拌手段(2
4)が設けられているので、炉内の温度は均一になると共
に、NOxガスの濃度も均一になり、該脱脂炉本体(2)
内に収納された成形物(7)の脱脂は迅速かつほぼ均一に
達成されることとなる。
【0029】本発明の『請求項10』にかかる発明によ
れば、炉内雰囲気撹拌手段(24)が、正逆回転可能なファ
ンを有する構成であり、炉内温度の均一化及び脱脂条件
の均一化がさらに迅速に達成されると共に、均一な脱脂
条件の下に脱脂反応がすみやかにおこなわれることとな
る。
【0030】本発明の『請求項11』にかかる発明によ
れば、硝酸貯留槽(3A1)は開閉可能な貯留槽収納容器(3A
3)内に密閉されており、硝酸貯留槽(3A1)内に貯留され
ている硝酸は、エア圧により貯留槽収納容器(3A3)外部
から、化学脱脂炉本体(2)への供給が制御ができること
となる。また、硝酸貯留槽(3A1)はロードセル(3A4)にて
計量されているので、貯留量について簡単にモニタされ
ることとなる。
【0031】
【実施例】以下、本発明を図示実施例に従って詳述する
が、これによって本発明が限定されるものではない。 実施例1 図1は本発明の高速化学脱脂炉の一例の構成説明図であ
る。同図において高速化学脱脂炉(1)は、化学脱脂炉本
体(2)と、脱脂薬剤供給システム(3)と、炉内ガス処理路
(4)と、NOx処理制御機構(5)から主として構成されて
いる。なお、(6)はコンプレッサである。
【0032】化学脱脂炉本体(2)は、窒素ガス導入管(2
1)と、ガス排出孔(22)と、脱脂薬剤供給管(23)と、炉内
雰囲気撹拌用ファン(24)と、図示しない炉内温度調節器
とを備えており、炉内には脱脂対象の成形物(7)を静置
する網棚(25)が設けられている。上記窒素ガス導入管(2
1)は、図示しない窒素ガスボンベに接続され、ガス流量
計(21a)及び窒素流量確認・警報発生スイッチ(21b)をこ
の順に経て炉内に導入された後、該炉内に敷設され、該
底面の他端に上向きに開口端(21c)が開放されている。
上記ガス排出孔(22)には後述する炉内ガス処理路(4)が
接続されている。脱脂薬剤供給管(23)は、後述する脱脂
薬剤供給システム(3)から供給される薬剤を炉内底部に
滴下又は噴出するよう誘導するもので、上記窒素ガス導
入管(21)の開口端(21c)の近傍に滴下口又は噴出口が位
置するように構成されている。炉内雰囲気撹拌用ファン
(24)は、正逆回転可能にも構成されている。
【0033】脱脂薬剤供給システム(3)は、この例の1
つは、脱脂薬剤として硝酸を用いる構成のもので、同図
に一点鎖線で囲まれて示されるように、脱脂薬剤供給管
(23)に開閉弁(31)を介して接続される硝酸供給部(3A)か
ら構成される。
【0034】開閉弁(31)は、耐酸性材例えばフッ素樹脂
製等からなる公知のピストン弁が用いられている。この
開閉弁(31)は、薬剤液量コントローラ(32)によりピスト
ンが作動されるよう構成されている。
【0035】硝酸供給部(3A)は、エア導入管(3A1a)及び
硝酸流出管(3A1b)を有する硝酸タンク(3A1)と、上記硝
酸タンク(3A1)を密閉可能に囲橈しかつ開閉自在な構成
のタンク防護容器(3A3)と、このタンク防護容器(3A3)の
底面に設けられ、該収納容器内に収納される硝酸タンク
(3A1)の重量変化を検出するロードセル(3A4)とから主と
して構成されるものである。なお、ロードセルはタンク
防護容器(3A3)の外側に設けられるものであってもよ
い。
【0036】上記エア導入管(3A1a)は、耐酸性素材例え
ばフッ素樹脂製のもので、一端が硝酸タンク(3A1)の上
部に位置し、他端が圧力調整弁(32a)を介してコンプレ
ッサ(6)に接続されている。なお、圧力調整弁(32a)とコ
ンプレッサ(6)との間の管路に関しては耐酸性のもので
なくともよい。上記硝酸流出管(3A1b)は、耐酸性及び耐
熱性素材例えばフッ素樹脂製のもので、一端が硝酸タン
ク(3A1)の底部近傍に位置し、他端が上述した開閉弁(3
1)の脱脂薬剤流入孔(31g)に接続される。上記硝酸タン
ク(3A1)の重量は常にロードセル(3A4)にて検出されてお
り、従ってこの重量変化から該タンク(3A1)内に貯留さ
れる硝酸量が把握でき、ボトル交換時期を知ることがで
きる。また、タンク防護容器(3A3)は開閉自在な構成で
あるので、硝酸をタンクのまま交換することができる。
なお、このタンク防護容器(3A3)内で発生するNOxガ
スを炉内又は炉内ガス処理路に排気できるように、タン
ク防護容器(3A3)と炉内又は炉内ガス処理路と連通する
連通路が設けられていてもよい。
【0037】また、脱脂薬剤供給システム(3)は、脱脂
薬剤として硝酸を用いる構成に替えてNOxガスを直接
供給する構成(3B)とすることもできる。この場合、同図
に示すように、N2Oガスボンベ(3B1)から図示しない調
圧弁を介して、脱脂薬剤供給管(23)に接続される流路構
成を有するものが好ましい。
【0038】炉内ガス処理路(4)は、化学脱脂炉本体(2)
のガス排出孔(22)に脱着可能に接続される上流曲管路(4
1)に、逆流防止カラム(42)、排ガス処理カラム(43)、有
機物分解処理カラム(44)がこの順に脱着可能に接続さ
れ、これに下流管路(45)がさらに脱着可能に接続されて
いる。なお、これらのカラムの流路抵抗は、逆流防止カ
ラム(42)、排ガス処理カラム(43)、有機物分解処理カラ
ム(44)の順に小さくなるように設定されている。
【0039】上記逆流防止カラム(42)は、無機物充填剤
が充填されている。
【0040】排ガス処理カラム(43)は、冷却部(43a)及
び熱電対(43b)を内蔵しており、その周囲にはホルムア
ルデヒド又はその低重合物とNOxガスとを反応させて
NOxを還元しうる触媒を担持した充填剤(43c)が充填
されており、さらにカラムの外側にはヒータ(43d)が設
けられている。上記触媒には例えば白金ロジウム、希土
類(ランタン、セリウム等)が用いられるが、別段これ
に限定されない。上記冷却部(41a)は、空冷式の構造
で、上記カラム(43)内に設けられる蛇管部(43a1)と、こ
の蛇管部(43a1)に接続されてカラム外に延設されるエア
流入管(43a2)とエア放出管(43a3)とから構成されてい
る。上記エア流入管(43a2)は流量調節弁(43a4)及び圧力
調整弁(43a5)を介して、コンプレッサ(6)に接続されて
いる。
【0041】上記有機物分解処理カラム(44)は、燃焼用
エア流入管(44a)が接続されており、白金触媒を担持し
た充填剤が充填されている。この燃焼用エア流入管(44
a)は、流量調節弁(44a1)及び圧力調節弁(44a2)を介し
て、前述したエア導入管(3A1a)に管路接続されており、
コンプレッサ(6)からのエア供給を利用する構成であ
る。
【0042】上記炉内ガス処理路(4)の下流管路(45)に
は、該処理路(4)を流れるガス中のNOx濃度を検知し
得るNOxメータ(51)が設けられている。該NOxメー
タは後述するNOx処理制御機構(5)を構成する。な
お、下流管路(45)は図示しないダクトに接続されてい
る。
【0043】NOx処理制御機構(5)は、上記NOxメ
ータ(51)に電気接続されるHCコントローラ(52)と、炭
素源を貯留したHCタンク(53)から電磁バルブ(54)を介
して上記排ガス処理カラム(43)に管路接続されるHC供
給流路(55)とから主として構成されている。HCコント
ローラ(52)は、設定部(52a)及び比較部(52b)を有し、設
定部(52a)に設定された所定値〔S〕とNOxメータ(51)
からの検知信号値〔D〕とを比較し、設定値〔S〕よりも
出力信号値〔D〕の方が大きいときに電磁バルブ(54)に
出力してこれを開作動するように構成されている。
【0044】以上のように構成された高速化学脱脂炉
(1)の作動について説明する。まず、高速化学脱脂炉(1)
を運転するに先立って、NOx処理制御機構(5)におい
て、設定部(52a)に所定のNOx濃度設定値〔S〕を設定
する。次に、窒素ガス供給部から窒素ガス導入管(21)を
通じて窒素ガスを、例えば200〜700l/hrの流量で化学
脱脂炉本体(2)内に流し、該炉内を窒素ガスで置換す
る。このとき炉内の窒素ガスは、ガス排出孔(22)から炉
内ガス処理路(4)を通じて図示しないダクトへ排気され
る。上記ガス置換と並行して、炉内温度調節器により炉
内温度を例えば110〜120℃程度に加熱すると共に、ファ
ン(25)を駆動して炉内雰囲気を撹拌する。
【0045】上記炉内温度及びガス置換の調整の間に、
焼結可能微粒子とポリアセタール樹脂を主成分とするバ
インダとの混練物からなる成形物(7)を、化学脱脂路本
体(2)内の網棚(26)に静置させる。
【0046】炉内温度及びガス置換が完了すると脱脂薬
剤供給システム(3)〔なお、ここでは硝酸供給部(3A)で
説明する〕を作動させる。すなわち、コンプレッサ(6)
から高圧(例えば4〜5kg/cm2)のエアを出し、圧力調整
弁(32a)により所定の圧力(例えば0.6kg/cm2)に調節し
てエア導入管(3A1a)を通じて硝酸タンク(3A1)内に供給
する。上記コンプレッサ(6)から出た高圧エアは、ま
た、圧力調製弁(44a2)及び流量調節弁(44a1)を介して圧
力及び流量が調節された後、燃焼用エア流入管(44a)に
より有機物分解処理カラム(44)に供給される。一方、開
閉弁(31)においては、薬剤送量コントローラ(32)により
弁が閉止されている。
【0047】次いで、薬剤送量コントローラ(32)の作動
により開閉弁(31)が開成され、硝酸タンク(3A1)から硝
酸が流出され、脱脂薬剤供給管(23)を通じて硝酸が化学
脱脂炉本体(2)内に滴下される。
【0048】滴下された硝酸は、高温の炉内雰囲気で直
ちに蒸発して硝酸ミストやNO,NO2,NO3,N2
等のNOxガスとなる。上記蒸発させられた硝酸ミスト
及びNOxガスは炉内に均一に分散されて、網棚(26)に
静置されている成形物(7)と接触して、その外側からポ
リアセタールを主成分とする樹脂バインダを分解して脱
脂が始まる。この分解によりホルムアルデヒド及びその
オリゴマーが生じ、これらが炉内ガスに加わる。
【0049】上記のように脱脂が始められると、炉内ガ
スは、脱脂炉本体(2)のガス排出孔(22)を通じて炉内ガ
ス処理路(4)に排出され、逆流防止カラム(42)、排ガス
処理カラム(43)、有機物分解処理カラム(44)の各流路抵
抗に応じてこの順に送られる。このような脱脂開始後間
もない炉内ガスは、NOxガスの濃度が高く、有機分解
物ガスの濃度は低くなっている。
【0050】上記のようなNOxガスリッチの炉内ガス
が、排ガス処理カラム(43)を通過するとき、該カラム(4
3)中の充填剤に担持される希土類の作用により、NOx
ガスはホルムアルデヒド又はそのオリゴマーと反応して
一部は還元されてN2,CO,CO2,H2O等となる
が、ホルムアルデヒド及びそのオリゴマーがNOxガス
の還元反応基質としては少ないので、未処理のNOxガ
スが残存した混合気体となる。なお、上記排ガス処理カ
ラム(43)での還元反応により該カラムは発熱するが、冷
却部(43a)により効率良く冷却される。
【0051】上記排ガス処理カラム(43)を未処理のまま
通過したNOxガスは、該処理路(4)の下流部に設けら
れている下流管路(45)を通過するが、この通過のときに
NOxメータ(51)によって、その濃度が検知される。上
記NOxメータ(51)により検知されたNOx検知濃度値
〔D〕は、電気信号としてHCコントローラ(52)に出力
される。このように脱脂開始後間もないときは、検知濃
度値〔D〕は設定値〔S〕よりも大きい(D>S)ので、
直ちに、HCコントローラ(52)から電磁バルブ(54)に出
力され、電磁バルブ(54)が開作動される。これによっ
て、HCタンク(53)に貯留されている炭素源(例えばメ
タノール、液状の炭化水素等)はHC供給流路(55)を通
じて排ガス処理カラム(43)内に供給される。そして、こ
の炭素源と未反応のNOxガスとが有効に反応して還元
されることとなる。
【0052】上記のように、未処理のNOxガスは外部
から供給される炭素源を反応基質として効率良く還元さ
れて、NOxガスの外部への拡散は有効に防止される事
となるる。
【0053】上記脱脂処理が十分進行すると、炉内での
ホルムアルデヒドやそのオリゴマーの濃度が高くなり、
NOxガスを還元し得るに十分な量となる。従って、炉
内ガス処理路(4)に排気される炉内ガスは、排ガス処理
カラム(43)通過時にNOxガスが十分に還元されるの
で、下流管路()に排気される未処理NOxガスは非常に
に少なくなり0に近付く。すると、NOxメータ(51)に
より検知される濃度値〔D〕は設定値〔S〕よりも十分に
小さくなり(S≧D)、もはやHCコントローラからは
出力されず、電磁バルブ(54)は閉止されて、排ガス処理
カラム(43)への炭素源の供給は停止される。
【0054】この状態で脱脂処理がすすめられるが、こ
のとき炉内ガス処理路(4)を流れる炉内ガスには有機物
ガスリッチの状態となっており、過剰のホルムアルデヒ
ドやそのオリゴマー等の有機物ガスが上記排ガス処理カ
ラム(43)を通過することとなるが、その下流に接続され
ている有機物分解処理カラム(44)において、白金触媒と
コンプレッサ(6)を通じて供給されるエアとの作用によ
り完全燃焼されてCO2と水蒸気に分解されることとな
る。
【0055】そして脱脂処理が終盤に近付くと、再びN
Oxガスリッチの炉内ガスとなり、前記と同様にNOx
メータ(51)により検知される濃度値〔D〕が設定値〔S〕
との間でD>Sとなり、再びNOx処理制御機構(5)が
有効に作動して炭素源が排ガス処理カラム(43)へ供給さ
れて、未処理のNOxガスが還元されることとなる。
【0056】以上の作動によって示される通り、本発明
の高速化学脱脂炉においては、脱脂反応開始から終了ま
での間、炉内で生ずるNOxガス及びホルムアルデヒド
やそのオリゴマー等の有機ガス等は、炉内ガス処理路
(4)を流れる間に、互いに反応されてNOxは還元され
残余の有機ガスは完全燃焼されて排気されるが、その排
気ガス中に含有されるNOx濃度が常にチェックされ、
これが所定値を越えるときはさらに炭素源を導入して還
元せしめて、所定値以下に管理されることとなる。
【0057】
【発明の効果】本発明の『請求項1』にかかる発明によ
れば、焼結可能微粒子とポリアセタール樹脂を主成分と
するバインダとの混練物からなる成形物が、硝酸ミスト
により高速で脱されると共に、硝酸から由来するNOx
ガスが脱脂に伴って発生するホルムアルデヒド及びその
オリゴマーと反応して還元処理できる。また、脱脂反応
開始後の所定時間及び脱脂反応終盤近くの所定時間にお
いて、NOxガスリッチとなる場合にも、本願発明によ
れば、NOx処理制御機構が有効に働いて未処理のNO
xガスを還元するシステムを有しているので、脱脂反応
の運転中の全期間を通じてNOxガス濃度をモニタしか
つ還元処理し続ける事ができる。従って、NOxガスを
所定の濃度以下で排気するように管理されるので、作業
環境を清浄に保つと共に、大気汚染等の問題を防止する
ことができる。
【0058】本発明の『請求項2』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部に還元反応に好適な触媒が用いられて
いるので、NOxガスを効率良く還元する事ができる。
【0059】本発明の『請求項3』にかかる発明によれ
ば、炉内ガス処理路が、化学脱脂炉本体のガス排出路に
脱着可能に接続されており、炉内ガス処理路のみを取替
ができ、常に処理能力を一定以上に保持することができ
る。
【0060】本発明『請求項4』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部に冷却装置が内蔵されかつ加熱手段が
設けられているので、還元反応に伴う発熱を効果的に除
去できて安全に還元反応を続行できると共に、該排ガス
処理部の寿命を延ばすことができる。また、排ガス処理
部の温度が低いときは、加熱手段により適宜加熱するこ
とができる。これによって、排ガス処理部の温度を至適
温度乃至最適温度に制御できることとなり、非常に効果
的に還元反応を進めることができる。
【0061】本発明『請求項5』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部がカラム構造であるので、炉内ガスと
触媒との接触面積が非常に大きく稼ぐことができ、処理
能力が大きくなると共に、充填剤の交換が速やかで補修
等も行いやすく、常に高い触媒能を維持することができ
る。
【0062】本発明『請求項6』にかかる発明によれ
ば、排ガス処理部に外部から新たに炭素源を供給できる
ので、NOxガスの還元反応の基質を常に補充できるの
で、NOx還元処理を完全に近い状態で行うことができ
る。
【0063】本発明『請求項7』にかかる発明によれ
ば、炉内ガス処理路が、炉内ガスを、流路抵抗に従って
逆流防止部、排ガス処理部、有機物分解処理部の順に流
通できるので、本体内に逆流させない上、炉内ガスに含
まれているNOxガス及び有機ガスを、順序良く処理す
ることができる。
【0064】本発明『請求項8』にかかる発明によれ
ば、逆流防止部、排ガス処理部、有機物分解処理部がい
ずれもカラム構造であり、各カラム同志の脱着が可能で
あるので、各部の取替が簡単であり、また各部間の流路
抵抗の調節も非常に簡単に行うことができる。
【0065】本発明『請求項9』にかかる発明によれ
ば、高速化学脱脂炉本体に、炉内雰囲気撹拌手段が設け
られているので、炉内温度を均一に調整できると共に、
硝酸ミストの濃度も均一とでき、脱脂反応を精度良く均
質に行うことができる。
【0066】本発明『請求項10』にかかる発明によれ
ば、炉内雰囲気撹拌手段が、正逆回転可能なファンを有
する構成であるので、炉内温度の均一化及び脱脂条件の
均一化がさらに迅速に達成されると共に、均質で高速な
脱脂処理が可能となる。
【0067】本発明『請求項11』にかかる発明によれ
ば、硝酸貯留槽は開閉可能な貯留槽収納容器内に密閉さ
れており、硝酸貯留槽内に貯留されている硝酸は、エア
圧により貯留槽収納容器外部から、化学脱脂炉本体への
供給が制御ができるので、硝酸と接触する危険性を非常
に小さくする事ができる。また、硝酸貯留槽はロードセ
ルにて計量されているので、硝酸貯留量を的確に把握す
る事ができる。またさらに、硝酸は二重槽構成内に貯留
されており、その上、貯留槽収納容器内の空間は連通路
を通じて高速化学脱脂炉本体内又は炉内ガス処理路に接
続されているので、硝酸貯留槽から漏れでたNOxガス
は、大気中に放出される前段で還元・吸収でき、作業環
境を良好に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高速化学脱脂炉の一例の概略構成図
【符号の説明】
(1)…高速化学脱脂炉 (2)…化学脱
脂炉本体 (3)…脱脂薬剤供給システム (4)…炉内ガ
ス処理路 (5)…NOx処理制御機構 (6)…コンプ
レッサ (7)…成形物 (21)…窒素ガ
ス導入管 (22)…ガス排出孔 (23)…脱脂薬
剤供給管 (24)…炉内雰囲気撹拌用ファン (25)…網棚 (3A)…硝酸供給部 (3B)…NOx
ガス供給部 (3A1)…硝酸タンク (3A3)…タン
ク防護容器 (3A4)…ロードセル (3A1a)…エア
導入管 (3A1b)…硝酸流出管 (3B1)…N2
ガスボンベ (31)…開閉弁 (32)…薬剤送
量コントローラ (41)…上流曲管路 (42)…逆流防
止カラム (43)…排ガス処理カラム (43a)…冷却
部 (43b)…熱電対 (43c)…充填
剤 (44)…有機物分解処理カラム (45)…下流管
路 (51)…NOxメータ (52)…HCコ
ントローラ (53)…HCタンク (54)…電磁バ
ルブ (55)…HC供給流路 (52a)…設定
部 (52b)…比較部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F27B 17/00 C (72)発明者 谷口 吉哉 兵庫県明石市二見町福里字西之山523番ノ 1 東洋機械金属株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a) 非酸化性ガス導入路、ガス排
    出路、脱脂薬剤供給路及び炉内温度調節手段を備え、焼
    結可能微粒子とポリアセタール樹脂を主成分とするバイ
    ンダとの混練物からなる成形物を脱脂処理可能に構成さ
    れた化学脱脂炉本体と、 (b) 上記脱脂薬剤供給路に、流量制御可能な開閉弁を介
    して管路接続されるNOxガス又はNOxガス発生液体
    の供給部と、 (c) 上記ガス排出路に接続され、脱脂の際に生ずる有機
    分解物とNOxガスとを反応させてNOxガスを還元し
    うる排ガス処理部を有する炉内ガス処理路と、 (d) 上記排ガス処理部又はその上流に流量調節バルブを
    介して管路接続される炭素源供給部とを備えてなり、 上記炉内ガス処理路の少なくとも排ガス処理部の下流に
    NOx濃度を直接又は間接的に検知するセンサを設ける
    と共に、このセンサの検知信号に基づいて上記流量調節
    バルブを作動して炭素源の供給量を制御しうるNOx処
    理制御機構を設けた事を特徴とする高速化学脱脂炉。
  2. 【請求項2】 排ガス処理部が、ホルムアルデヒ
    ド若しくはその低重合物又は炭化水素とNOxガスとを
    反応させてNOxガスを還元しうる触媒を備えてなる請
    求項1に記載の高速化学脱脂炉。
  3. 【請求項3】 炉内ガス処理路が、ガス排出路に
    脱着可能に接続されてなる請求項1又は2に記載の高速
    化学脱脂炉。
  4. 【請求項4】 排ガス処理部に、冷却装置が内蔵
    されかつ加熱手段が設けられている請求項1〜3のいず
    れかに記載の高速化学脱脂炉。
  5. 【請求項5】 排ガス処理部が、炉内ガス処理路
    に脱着可能に構成されたカラム構造からなり、ホルムア
    ルデヒド又はその低重合物とNOxガスとを反応させて
    NOxを還元しうる触媒を担持した充填剤が充填されて
    なることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の
    高速化学脱脂炉。
  6. 【請求項6】 排ガス処理部に、炭素源供給部が
    管路接続されてなる請求項5に記載の高速化学脱脂炉。
  7. 【請求項7】 炉内ガス処理路の排ガス処理部の
    上流に逆流防止部が接続され、排ガス処理部の下流に有
    機物分解処理部が接続されてなる請求項5又は6に記載
    の高速化学脱脂炉。
  8. 【請求項8】 逆流防止部、排ガス処理部及び有
    機物分解処理部が互いに接続可能なカラム構造からな
    り、逆流防止部、排ガス処理部及び有機物分解処理部の
    順にカラムの流路抵抗が小さくなるように各カラム構造
    の充填度が調節されてなる請求項7記載の高速化学脱脂
    炉。
  9. 【請求項9】 高速化学脱脂炉本体に、炉内雰囲
    気撹拌手段が設けられてなる請求項1〜9のいずれかに
    記載の高速化学脱脂炉。
  10. 【請求項10】 炉内雰囲気撹拌手段が、正逆回転
    可能なファンを有して構成される請求項9記載の高速化
    学脱脂炉。
  11. 【請求項11】 NOxガス発生源流体供給部が、
    エア供給部に接続されるエア導入管と開閉弁に接続され
    る硝酸流出管とを有しエア圧により硝酸を流出し得る硝
    酸貯留槽と、底部に硝酸貯留槽の重量変化を検出し得る
    ロードセルを有して該貯留槽を囲橈し開閉可能に密閉し
    得る貯留槽収納容器と、該収納容器内の閉塞空間を高速
    化学脱脂炉本体又は炉内ガス処理路に密閉可能に連通し
    うる連通路とを備えてなる請求項1〜10のいずれかに
    記載の高速化学脱脂炉。
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