JPH06319415A - 釣糸ガイドを備えた釣竿 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 釣糸ガイドの製造および釣竿に対する組み付
けを簡単なものとし、もって、均一な規格の釣竿を量産
し得るようにした釣竿の釣糸ガイドを提供すること。 【構成】 中空の釣竿１の一面に形成された長孔２の位
置と対応するように釣竿１に取り付けられるガイド取付
用ボディ３と、このガイド取付用ボディ３の平坦な装着
面３ａに取り付けられるガイドボディ４と、ガイドボデ
ィ４が取り付けられたガイド取付用ボディ３を釣竿１に
対して固定する固定具７とから構成される釣糸ガイドを
備えた釣竿であって、釣竿１およびガイド取付用ボディ
３とは別体のガイドボディ４に、長孔２内に傾斜した状
態で配置され両端面の凹溝５ａ内にセラミックス製のガ
イドリング６を取り付けた釣糸案内孔５と、前記装着面
３ａに形成した凹溝３ｂに嵌まり込む凸スライド４ａと
を設けてなる釣糸ガイドを備えた釣竿である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、釣竿の管内に釣糸を案
内する釣糸ガイドを備えた釣竿に関するものである。ま
た、釣糸が釣竿の外部に露出されない特徴があり、釣糸
ガイドの製造、および釣糸ガイドの釣竿に対する結合を
簡単にしたものである。

【０００２】

【従来の技術および発明が解決しようとする課題】釣糸
が釣竿の外側に露出されている従来の釣竿ではその使用
が不便であることから、釣糸を釣竿の中心孔へ案内する
と共に釣竿の先端において抜き出すようにした中空の釣
竿については、特開昭５６−１２７０３２号公報および
特開平４−２４８９４５号公報などが先行技術として知
られている。

【０００３】このような中空の釣竿は、釣竿内に釣糸を
案内ないし誘導する釣糸ガイドを構成するために、中空
になっている釣竿の一面に長孔が形成されている。そし
て、釣糸ガイドは、傾斜した釣糸案内管を別途に構成し
たガイドを、釣竿の前記一面に位置させ、接着剤を介し
てあるいは取付糸を巻き付けることにより、釣竿に組み
付けられ固定されるようになっている。

【０００４】しかしながら、このような構造の従来の釣
糸ガイドでは、組み立てに高度な熟練が要求されるため
に均一な規格の釣竿を製造することは困難であり、ま
た、取付糸などを巻き付けて組み立てるため、実用的で
なく量産化も困難である。さらに、取付強度の点でもや
や劣り、長期間に渡って安定して使用することができな
いという欠点もあった。

【０００５】本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決
するためになされたものであり、釣糸ガイドの製造およ
び釣竿に対する組み付けを簡単なものとし、もって、均
一な規格の釣竿を量産し得るようにした釣竿の釣糸ガイ
ドを提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明は、中空の釣竿の一面に形成された長孔の位置
と対応するように前記釣竿に取り付けられるガイド取付
用ボディと、このガイド取付用ボディの平坦な装着面に
取り付けられるガイドボディと、ガイドボディが取り付
けられたガイド取付用ボディを前記釣竿に対して固定す
る固定具とから構成される釣糸ガイドを備えた釣竿であ
って、前記釣竿および前記ガイド取付用ボディとは別体
の前記ガイドボディに、前記長孔内に傾斜した状態で配
置され両端面の凹溝内にセラミックス製のガイドリング
を取り付けた釣糸案内孔と、前記ガイド取付用ボディの
前記装着面に形成した凹溝に嵌まり込む凸スライドとを
設けてなる釣糸ガイドを備えた釣竿である。

【０００７】

【作用】中空の釣竿の一面に形成された長孔の位置と対
応するようにガイド取付用ボディを釣竿に取り付け、ガ
イドボディに形成した凸スライドがガイド取付用ボディ
の装着面に形成した凹溝に嵌め込んでガイドボディを装
着面に取り付け、ガイドボディが取り付けられたガイド
取付用ボディを固定具により釣竿に対して固定すること
により、釣糸ガイドを備えた釣竿の製造が行われる。こ
のように中空の釣竿に取り付けられ釣糸を中空部へ案内
する釣糸ガイドを、ガイド取付用ボディとガイドボディ
とに分けたため製造が簡単であり、これらを組み立てて
なる釣糸ガイドを釣竿に固定することも簡単なものとな
り、もって、製造された釣竿は均一な規格となる。ま
た、釣糸案内孔にはガイドリングが取り付けられている
ため、釣糸が移動する際の抵抗は極めて小さく、釣竿
は、低抵抗であるので、使用に際して便利なものとな
る。

【０００８】

【実施例】本発明の一実施例を、添付した図面を参照し
つつ説明する。図示する中空の釣竿１は、通常の方法と
同様にして製造されており、当該釣竿１の一面には、長
孔２が形成されている。この長孔２の位置と対応するよ
うにして、ガイド取付用ボディ３が釣竿１に取り付けら
れており、釣糸ガイドが装着される前記ガイド取付用ボ
ディ３の装着面３ａは平坦面となるように加工されてい
る。また、装着面３ａの両側には、凹溝３ｂが形成され
ている。釣糸ガイドのガイドボディ４には、釣糸案内孔
５が傾斜して形成され、この案内孔５の両端面に形成し
たリング状の凹溝５ａにはセラミックス製のガイドリン
グ６が取り付けられている。ガイドボディ４の底は、平
坦面となっており、ガイド取付用ボディ３の両凹溝３ｂ
に嵌め込まれる凸スライド４ａが形成されている。釣竿
１に取り付けられたガイド取付用ボディ３、および、ガ
イド取付用ボディ３に差し込まれたガイドボディ４は、
釣竿１に固着されるリング形状の固定具７により固定さ
れるようになっている。

【０００９】次ぎに、本実施例の作用を説明する。中空
の釣竿１の一面に形成した長孔２の位置と対応するよう
にして、ガイド取付用ボディ３を釣竿１に取り付ける。
ガイド取付用ボディ３の凹溝３ｂにガイドボディ４の両
側の凸スライド４ａを差し込めば、中空の釣竿１の中心
部に釣糸案内孔５が傾斜した状態で配置されることにな
る。その後に、固定具７を取り付ければ、ガイドボディ
４が取り付けられたガイド取付用ボディ３は、中空の釣
竿１に対して堅固に固定されることになる。

【００１０】釣糸は、釣糸案内孔５に斜めに挿入され、
さらにガイドリング６によってガイドされる。このた
め、釣糸が移動する際の抵抗は極めて小さなものとな
る。したがって、この釣竿１は、低抵抗であるので、使
用に際して便利なものとなる。中空の釣竿１とガイドボ
ディ４は、上記のように結合されるガイド取付用ボディ
３とは分割されて製造されるため、その製造が簡単で均
一な製品を量産することができる。

【００１１】このようにして製造された各部品の組立に
おいても、中空の釣竿１に取り付けたガイド取付用ボデ
ィ３とガイドボディ４との結合は、凹溝３ｂと凸スライ
ド４ａ間で結合される。これらは固定具７によって固定
されるため、上下方向および左右方向の遊びがない状態
で結合されることになり、長期間に渡って安定して使用
することができ、また均一な製品である釣糸ガイド付き
の釣竿１を量産することができる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
中空の釣竿に取り付けられ釣糸を中空部へ案内する釣糸
ガイドを、ガイド取付用ボディとガイドボディとに分け
たため製造が簡単であり、これらを組み立ててなる釣糸
ガイドを釣竿に固定することも簡単なものとなり、もっ
て、均一な規格の釣竿を量産することが可能となる。

【００１３】また、釣糸案内孔に取り付けたガイドリン
グにより、釣糸が移動する際の抵抗が極めて小さく、使
用に際して便利な釣竿となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明に係る釣糸ガイドを備えた中空の釣竿
を示す縦断面図である。

【図２】 図１の要部を示す分解斜視図である。

【符号の説明】

１…中空の釣竿、 ２…長孔、 ３…ガイド
取付用ボディ、３ａ…装着面、 ３ｂ…凹溝、
４…ガイドボディ、４ａ…凸スライド、 ５…釣
糸案内孔、 ５ａ…凹溝、６…ガイドリング、 ７…
固定具。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空の釣竿(1) の一面に形成された長孔
   (2) の位置と対応するように前記釣竿(1) に取り付けら
   れるガイド取付用ボディ(3) と、このガイド取付用ボデ
   ィ(3) の平坦な装着面(3a)に取り付けられるガイドボデ
   ィ(4) と、ガイドボディ(4) が取り付けられたガイド取
   付用ボディ(3) を前記釣竿(1) に対して固定する固定具
   (7) とから構成される釣糸ガイドを備えた釣竿であっ
   て、 前記釣竿(1) および前記ガイド取付用ボディ(3) とは別
   体の前記ガイドボディ(4) に、前記長孔(2) 内に傾斜し
   た状態で配置され両端面の凹溝(5a)内にセラミックス製
   のガイドリング(6) を取り付けた釣糸案内孔(5) と、前
   記ガイド取付用ボディ(3) の前記装着面(3a)に形成した
   凹溝(3b)に嵌まり込む凸スライド(4a)とを設けてなる釣
   糸ガイドを備えた釣竿。