JPH06318559A - 高エネルギーイオン注入による半導体装置の製造方法 - Google Patents

高エネルギーイオン注入による半導体装置の製造方法

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JPH06318559A
JPH06318559A JP10656093A JP10656093A JPH06318559A JP H06318559 A JPH06318559 A JP H06318559A JP 10656093 A JP10656093 A JP 10656093A JP 10656093 A JP10656093 A JP 10656093A JP H06318559 A JPH06318559 A JP H06318559A
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ions
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Katsumi Tokikuchi
克己 登木口
Kuniyuki Sakumichi
訓之 作道
Kensuke Amamiya
健介 雨宮
Junya Ito
純也 伊藤
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 MeV級の高エネルギーイオンが1014個/
cm2以上の高濃度で打込まれたシリコン基板の熱処理
後の残留2次欠陥の発生を抑制する。 【構成】 シリコン基板に不純物導入用のイオンを打ち
込んだ後、不純物導入用のイオンを打ち込み時のエネル
ギーレベルと異なるエネルギーレベルで希ガスイオンを
追加打込みして不純物導入用イオン打込み層と基板表面
の間を連続した非晶質層となし、その後熱処理を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、MeV級の高エネルギ
ーイオンビームをシリコンウエーハに照射してイオン注
入して不純物元素を導入し、その後このシリコンウエー
ハを熱処理する高エネルギーイオン注入による半導体装
置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のイオン注入(以下、打込みとい
う)によるシリコン半導体製造方法においては、不純物
導入用のイオンの打込みエネルギーは主として200k
eV以下であり、打込み深さは0.1μmの桁である。
また、打込み量は1011〜1017個/cm2程度が実用
化されている。イオン打込みに伴い、単結晶シリコン基
板中に多量のシリコン結晶欠陥が発生するため、イオン
打込み後のシリコンウエーハには、該結晶欠陥解消の目
的で熱処理が施される。この熱処理は数100℃から1
100℃を越える温度範囲で行われる。この熱処理によ
り、不純物打込みに伴うシリコン結晶欠陥が消滅し、目
的とする半導体の特性が生み出される。
【0003】従来の200keV以下のイオン打込みの
場合、図2に示すように、打込みで発生する結晶欠陥層
2は、イオンの打込み深さ近傍からシリコン基板の表面
に亘って生じ、打込まれたイオンもこの領域に分布す
る。表面にまで至る結晶欠陥層(=打込み層)が形成さ
れる理由は、打込みエネルギーが小さく、打込み深さが
浅いためである。
【0004】ところで、打込み量が少ない場合、発生欠
陥量も少ないため、その後の熱処理により、図2のシリ
コン結晶欠陥は容易に回復される。従って、イオン打込
みによる半導体特性が目的通りに得られる。
【0005】次に、打込み量が多いと、結晶欠陥層2は
非晶質化(アモルファス化)する。即ち、基板である単
結晶シリコン3の上に非晶質層2が基板表面まで乗った
形態となる。この様な状態から熱処理を行うと、非晶質
層は、単結晶層3と非晶質層2の界面から基板表面に向
かって徐々に結晶化され、最終的には、全ての部分が結
晶欠陥のない状態になる。
【0006】ところで、記憶容量や各種演算能力を増加
させるため、半導体装置の高集積度化が進んでいるが、
高集積度化が進むに連れ、自然に存在するα線の影響に
よる半導体装置の誤動作の問題がクローズアップされて
きた。この誤動作をさけるために、200keVからM
eV領域の高エネルギーでイオン打込みを行い、不純物
導入層を基板表面から深い位置に形成することが行われ
ている。
【0007】一方、200keVからMeV領域の高エ
ネルギーでのイオン打込みにおいては、打込み量が多く
なると、結晶欠陥層の形成位置や熱処理回復形態は、上
記従来例とは異なってくる。図3に、高エネルギーイオ
ンビーム打込みにより形成される結晶欠陥層2(=非晶
質層)を示した。イオン自身の打込み領域も2にほぼ一
致する。この場合、非晶質層2は基板表面からの深さが
1μmの桁の深い領域に形成されるが、基板表面と非晶
質層2の間は、結晶欠陥の極めて少ない単結晶層3´と
して残る。非晶質層2は、上下の単結晶層3,3´に挾
まれた格好となる。このため、イオンが打込まれたウエ
ーハを熱処理すると、結晶化が非晶質層2の両面(非晶
質層2と単結晶層3,3´の境面)から非晶質層の中央
に向かって進んでいくため、非晶質層2の中央部分に最
終的に結晶欠陥が寄せ集められ、これらが結合して、所
謂、転位ループや積層欠陥等の2次欠陥が発生する。こ
の残留2次欠陥は、熱処理では除去不可能である。この
様な残留2次欠陥があると、目的とする半導体特性は得
られない。このため従来の高エネルギーイオン打込みで
は、非晶質層が形成されない1014個/cm2以下の打
込みで済む半導体装置しか製造できなかった。1014
/cm2以上の高濃度MeV打込みによる新しい半導体
装置は、その製造方法が無かった。
【0008】打ち込み数1014個/cm2の桁の領域で
2次欠陥のない半導体装置を作るため、特願平2−40
7878号に見られるように種々の方法が考案されてい
る。例えば、目的とする不純物イオンの高エネルギー打
込みの後に、シリコンイオンを追加注入して熱処理する
方法がある。この場合、シリコンイオンを200keV
以下、若しくは打込み不純物イオンより数倍〜10数倍
高いエネルギーで打ち込む。前者では基板最表面にシリ
コン注入層が形成され、後者では不純物注入層より更に
深い領域にシリコン注入層が形成される。これらのシリ
コン注入層は、不純物イオン打込みで発生する結晶欠陥
層(=非晶質層)2の欠陥を吸い取る効果(ゲッタリン
グ効果)があるため、続く熱処理過程で発生する2次欠
陥量を抑制できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】これらの考案により、
利用できる打込み量は従来の1014個/cm2より多く
できるが、ゲッタリング作用による2次欠陥抑制効果は
一般に小さいため、イオン打ち込み量が1015個/cm
2を越える場合には十分な効果を期待できない。また、
ゲッタリング作用に必要なシリコンイオン打込み量が、
不純物イオン打込み量と同等以上なため、装置技術的に
も、2種類以上のイオンについて、エネルギーの大きく
異なるMeV大電流イオンビームを同時に得る必要があ
った。
【0010】本発明の目的は、イオン打ち込み量が10
14個/cm2以上である半導体装置の熱処理後の残留2
次欠陥を低減するにある。。
【0011】
【課題を解決するための手段】200keVからMeV
級のイオン打込みで打込み量が多い時、熱処理により打
込み層で2次欠陥が発生する理由は、打込み層が深くな
って、非晶質の結晶欠陥層が両側から単結晶層で挾まれ
るからである。従って、非晶質層の領域がイオン打ち込
み層からシリコン基板表面にまで達するように、非晶質
層をイオン打ち込み層表面側に形成すれば、熱処理によ
る結晶回復はイオン打ち込み層から基板表面に向って一
方向に進み、2次欠陥の発生が抑制される。
【0012】一方、前述のゲッタリング効果を期待する
シリコンイオン追加打込みでは、シリコンイオンが作る
欠陥分布は打込みエネルギーが140keVと低いため
表面近傍のみとなり、MeV注入層は依然として両側か
ら単結晶層で挾まれていた。
【0013】本発明では、イオン注入層(イオン打ち込
み層)から表面まで連続的に非晶質層を形成するところ
に特徴がある。さらに、表面に達する連続非晶質層を形
成するにあたり、希ガスのイオンを打込めば、これらの
希ガス粒子は熱処理中に基板から放出されるので、完成
した半導体装置の半導体特性は希ガスのイオンの打込み
の影響を受けない。
【0014】不純物導入イオンの打込みエネルギーが高
くなるとイオン打ち込み層の位置が深くなり、図3に示
す単結晶層3´が厚くなるので、一種類のエネルギーの
希ガスイオン打込みで不純物導入イオンの打込み層から
基板表面まで連続非晶質層を形成することは困難とな
る。この場合、打込みエネルギーの異なる打込みを重ね
る必要がある。非晶質化に必要な打込み量は、イオン種
により異なるが、一般に1014個/cm2以上である。
エネルギーを自在に変えられ、且つ、非晶質化に足る大
電流イオンが得られる打込み装置としては、特願昭58
−222032号に示されたものが利用できる。
【0015】すなわち、上記の目的は、シリコン基板に
不純物導入用のイオンを200keVからMeV領域の
エネルギーで加速して所定の量だけ注入し、その後、基
板を熱処理する半導体装置の製造方法を、上記不純物導
入用のイオン注入の後に、該不純物導入用のイオンと同
一のイオンを前記不純物導入用のイオン注入時のエネル
ギーとは異なる別のエネルギーで注入してシリコン基板
表面から不純物イオン注入深さまでの領域を非晶質化
し、その後シリコン基板を熱処理する手順を含んで構成
することにより達成される。
【0016】上記の目的はまた、シリコン基板に不純物
導入用のイオンを200keVからMeV領域のエネル
ギーで加速して所定量を注入し、その後、基板を熱処理
する高エネルギーイオン注入による半導体装置の製造方
法を、上記不純物導入用のイオン注入の後に該不純物導
入用イオンとは異なる別のイオンを前記不純物導入用の
イオン注入時のエネルギーとは異なる別のエネルギーで
注入してシリコン基板表面から不純物イオン注入深さま
での領域を非晶質化し、その後基板を熱処理する手順を
含んで構成することによっても達成される。
【0017】
【作用】図1は、本発明に基づき、シリコン基板への不
純物導入用イオンの打込み後にイオンの追加打込みを行
い、これによって不純物導入用イオン打込み層表面側に
結晶欠陥層を形成した状態を説明する図である。図で、
互いに交差する2方向の斜線で示された結晶欠陥層(=
打込み層)2は、最初の不純物イオン打込みによる欠陥
層を示し、黒点を散在させて示した結晶欠陥層2´は、
その後のイオンの追加打込みで発生した欠陥層である。
結晶欠陥層2と2´の重ね合わせると、結晶欠陥層2か
ら基板表面に至る全領域が連続して非晶質化しているの
がわかる。この後シリコン基板が熱処理されると、結晶
化は、非晶質層2と単結晶層3との界面を出発面にし
て、表面に向かって一方向(図上、左方向)に進む。こ
のため打込み層2内での残留2次欠陥の発生が抑制され
る。
【0018】なお非晶質層は一般に打込み量が多ければ
形成されるが、非晶質層になる打込み量は、イオン種や
エネルギーにより異なる。上述の説明では、追加の打ち
込みに用いられるイオンに何を用いるかは特定しておら
ず、同一のイオン種もしくは別のイオン種であっても良
いが、一般にAr以上では比較的少ない打込み量で非晶
質化するため、希ガスイオンを用いると効果的である。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。まず、直
径6インチで(100)の面方位を持つn型シリコンウ
エーハに不純物導入用に硼素イオン(以下、Bイオンと
いう)を0.72MeVで1x1015個/cm2以上打ち
込んだ。この時、打込み深さ(平均投影飛程)は、約
1.3μmであった。図3に示されている非晶質層2の
位置に、イオンが打込まれていることが2次イオン質量
分析(SIMS)により確認された。これを900℃以
上で30〜120分間の熱処理を行い、透過電子顕微鏡
によって欠陥観察を行ったところ、打込み層(非晶質層
2)に多量の転位ループや積層欠陥が観測された。
【0020】次に、6インチ径の同じシリコンウエーハ
に、まづBイオンを上記と同じ打込み条件でイオン打込
みした。次に、前記打込み層の表面側に、シリコンウエ
ーハ表面にまで達する連続非晶質層を形成させるため、
希ガス元素であるネオンイオンを、打ち込みエネルギー
を、0.6MeV,及び0.2MeVに順に変えながら
打ち込んだ。各エネルギーでの打込み量は、非晶質化に
必要な1x1014〜1x1017個/cm2である。図4
には、各打込みイオンが作る打込み分布(=欠陥密度分
布)4、5、5´を、図5には、それらの重ね合わせに
よるウェーハとしての欠陥密度分布を示した。図中打ち
込み分布4は硼素に関係する分布、打ち込み分布5は
0.6MeVで打ち込まれたネオンに関係する分布、打
ち込み分布5´は0.2MeVで打ち込まれたネオンに
関係する分布である。本実施例では、図5に示す様に欠
陥密度分布がほぼ平坦となる様にネオンイオンの打込み
エネルギーや打込み量を選んだが、実用上はこれらの領
域が非晶質化に必要な一定濃度以上の打込み量に選べば
良く、図5に示されている平坦分布である必要はない。
【0021】次に、同一の熱処理条件で熱処理を施し欠
陥観察を行ったところ、転位ループ等の残留2次欠陥は
著しく減少し、熱処理条件の最適化によっては観測され
ない場合も多かった。さらに、熱処理後のウエーハの不
純物をSIMSで分析したところ、ネオンは検出レベル
以下であった。図8に上記処理手順を示す。
【0022】この熱処理後のウエーハを使い、メモリー
素子やバイポーラー素子等のデバイスを作製したとこ
ろ、実用可能な良好なデバイス特性が得られ、2次欠陥
の発生が充分に抑制されていることが分かった。
【0023】上記の実施例では、非晶質化の打込みにネ
オンイオンを使ったが、この他、アルゴンイオンの打込
みによる非晶質化の実験も行い、同様に残留2次欠陥の
発生が抑制されることが観察された。この場合、アルゴ
ンイオンの質量数はBイオンより大きいため、打込みエ
ネルギーの一つは、1MeV以上であった。
【0024】本実施例では、追加打込みイオンにネオ
ン、アルゴンを用いたが、他の希ガスイオンを利用して
良いことは、発明の本質からして明らかである。さら
に、非晶質化のための打込みイオンが半導体特性に影響
を与えなければ、希ガスイオン以外のイオン、例えばシ
リコンイオンやゲルマニウムイオン、および追加打込み
前の打込みでのイオンでも良いことも明らかである。
【0025】今回、不純物導入のためのイオン打ち込み
に続く非晶質化のための打込みを2種類のエネルギーで
行ったが、不純物導入イオンの打ち込みエネルギーに応
じて、即ち、表面側にできる単結晶層3´の厚みに応じ
て1種類あるいは3種類以上のエネルギーによる打込み
としても良く、同様な欠陥抑制効果が得られることは明
らかである。また、上記実施例では、不純物としてBイ
オン導入の例を示したが、他の不純物導入イオン(リン
や砒素等)の打込みによる半導体装置についても、本発
明が利用できることは明らかである。
【0026】本実施例の打込みでは、Bイオン及び希ガ
スイオンの打込み共に、特願昭58−222032号に
基づく周波数可変高周波四重極加速器を含むイオン打込
み装置が使用された。図6は、本発明のイオン打込みを
行った打込み装置の構成図である。図示の装置は、イオ
ン源6と、該イオン源6で生成されたイオンビームを選
別する質量分離器7と、選別されたイオンビームの形状
を制御するレンズ8と、レンズ8を通過したイオンビー
ムを加速する周波数可変高周波四重極(RFQ)加速器
9と、加速後のビームが導入されて打ち込まれる打込み
室10とを含んで構成されている。打込み室には、直径
約1mの円板が配置され、該円板表面に6ないし8イン
チ直径のシリコンウエーハが複数枚装着されている。
【0027】図示の装置で、イオン源6にBF3ガスが
導入されてプラズマが生成され、該プラズマからイオン
ビームが引出された。引出されたイオンビームは質量分
離器7により特定のイオン種のみが出力されるように選
別された。質量分離器7から出力されたイオンビーム
は、次にレンズ8に導かれ、該レンズ8でイオンビーム
形状が制御された。レンズ8を通過したイオンビーム
は、周波数可変高周波四重極(RFQ)加速器9で一気
にMeV領域に加速された。加速後のイオンビームは打
込み室10に導入され、イオン打込みが行われた。静止
した、つまり、同一点に照射されたMeV級イオンビー
ムに対し、前記シリコンウェーハが装着された円板が高
速回転され、同時に半径方向に機械的に往復運動させて
均一打込みが行われた。打込みはまずBイオンが所定の
エネルギーおよび打込み量で打ち込まれた。ついで、加
速器9の運転周波数が変えられ、Bイオンがエネルギー
を下げて打込まれ、シリコン表面層までの非晶質化が実
施された。非晶質化のための打込み量は1014から10
17個/cm2の桁であった。
【0028】別の非晶質化の方法として、Bイオン打込
みの後、イオン源6にBF3ガスの代わりにKrガス等
の希ガスを入れ、Krイオンを引出し、加速器9で加速
した。加速器9でKrイオンを加速する時は、運転周波
数や加速器内の加速電極電圧を変えれば同一の加速器で
Krイオンが加速できる。またその周波数を変えてKr
イオンのエネルギーを自由に連続的に選択できる。この
ような打込みにより、Bイオン打込み層からシリコン表
面までを非晶質化した。Krイオンによる非晶質化で
は、必要な打込み量はBイオンに較べて少なくてすん
だ。これは、Krの質量数が大きいため、イオン一個当
りの生成欠陥数が多いからである。しかし、その打込み
量としては、mA級のビームでないと実用的な処理枚数
が得られない量であった。なお、特願昭58−2220
32号に準拠した図5の装置では、加速器の周波数を調
整するだけで、大電流イオンビームのエネルギーをMe
V領域で自在に変えることができる。
【0029】次に、このようにしてイオンが打ち込まれ
たシリコンウエーハの熱処理には、図7に示されるアニ
ール炉11が使用された。該アニール炉11内にはイオ
ン打ち込みずみのウエーハ1が配置される石英管12が
設けられている。この石英管12に窒素ガスを流しなが
らアニール炉が昇温され、ウエーハの熱処理(アニー
ル)が行なわれた。窒素ガス量、温度制御(加熱温度、
加熱時間等)は打ち込まれたイオン種、打込み量により
変更された。加熱温度は通常は800〜1150℃の範
囲、加熱時間は15分から数時間の範囲で選択された。
このようにして熱処理されたウエーハを使って半導体装
置を製作したところ、残留2次欠陥に起因する半導体特
性劣化は観測されず、所望の特性の高集積半導体装置を
製造することができた。
【0030】
【発明の効果】本発明によれば、シリコン基板への不純
物導入のため、1014個/cm2を越えるイオンを、2
00keVからMeV領域に亘る高エネルギーで打込ん
だ場合でも、熱処理後に結晶欠陥が残留するのを抑制す
ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法により処理されたシリコン基板
の、熱処理前の結晶欠陥層の発生形状、位置を説明する
断面図である。
【図2】従来技術のうち200keV未満のエネルギー
での打込みにより形成される結晶欠陥層を説明する断面
図である。
【図3】従来技術のうち200keVからMeV領域の
エネルギーでの打込みで形成される結晶欠陥層を説明す
る断面図である。
【図4】本発明の実施例で形成される結晶欠陥層を説明
する図で、異なるエネルギーのイオンの打込みで形成さ
れるエネルギレベルごとの注入イオン濃度分布(=欠陥
濃度分布)を説明する概念図である。
【図5】図4に示される各注入イオン濃度分布(=欠陥
濃度分布)の重ね合わせで形成される、ウェーハとして
の欠陥濃度の深さ分布を説明する概念図である。
【図6】本発明を実施するために用いた高エネルギーイ
オンビーム打込み装置の要部構成を示すブロック図であ
る。
【図7】本発明を実施するために用いたアニール炉の要
部構成を示す図である。
【図8】本発明の実施例を示す手順図である。
【符号の説明】
1 シリコンウエーハ 2、2´ 結晶欠陥層(=打込み層) 3 単結晶層 4 Bイオンのウエーハ内の濃度分布(=Bイオンで形
成される欠陥密度分布) 5 Neイオンのウエーハ内の濃度分布(=Neイオンで
形成される欠陥密度分布) 5´ Neイオンのウエーハ内の濃度分布(=Neイオン
で形成される欠陥密度分布) 6 イオン源 7 質量分離器 8 レンズ 9 周波数可変高周波四重極加速器 10 打込み室 11 アニール炉 12 石英管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 純也 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板に不純物導入用のイオンを
    200keVからMeV領域の高エネルギーで加速して
    所定の量だけ注入し、その後、基板を熱処理する半導体
    装置の製造方法において、上記不純物導入用のイオン注
    入の後に、該不純物導入用のイオンと同一のイオンを前
    記不純物導入用のイオン注入時のエネルギーとは異なる
    別のエネルギーで注入してシリコン基板表面から不純物
    イオン注入深さまでの領域を非晶質化し、その後シリコ
    ン基板を熱処理することを特徴とする高エネルギーイオ
    ン注入による半導体装置製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の高エネルギーイオン注
    入による半導体装置製造方法において、前記別のエネル
    ギーでの注入が、イオン注入中に段階的にまたは連続に
    エネルギーを変える注入であることを特徴とする高エネ
    ルギーイオン注入による半導体装置製造方法。
  3. 【請求項3】 シリコン基板に不純物導入用のイオンを
    200keVからMeV領域の高エネルギーで加速して
    所定の量だけ注入し、その後、基板を熱処理する半導体
    装置の製造方法において、上記不純物導入用のイオン注
    入の後に、該不純物導入用イオンとは異なる別のイオン
    を前記不純物導入用のイオン注入時のエネルギーとは異
    なる別のエネルギーで注入してシリコン基板表面から不
    純物イオン注入深さまでの領域を非晶質化し、その後基
    板を熱処理することを特徴とする高エネルギーイオン注
    入による半導体装置製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の高エネルギーイオン注
    入による半導体装置製造方法において、不純物導入用の
    イオンとは異なる別のイオンが希ガスのイオンであるこ
    とを特徴とする高エネルギーイオン注入による半導体装
    置製造方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の高エネルギー
    イオン注入による半導体装置製造方法において、不純物
    イオンと異なる希ガスイオンの注入エネルギーを注入中
    に段階的にもしくは連続に変えたことを特徴とする高エ
    ネルギーイオ注入による半導体装置製造方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載の高エネルギーイオン注
    入による半導体装置製造方法において、希ガスがネオン
    であり、ネオンイオンの打ち込み個数が、1014〜10
    16個/cm2であることを特徴とする高エネルギーイオン
    注入による半導体装置製造方法。
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