JPH06318549A - 化合物半導体基板の製造方法 - Google Patents
化合物半導体基板の製造方法Info
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- JPH06318549A JPH06318549A JP10783793A JP10783793A JPH06318549A JP H06318549 A JPH06318549 A JP H06318549A JP 10783793 A JP10783793 A JP 10783793A JP 10783793 A JP10783793 A JP 10783793A JP H06318549 A JPH06318549 A JP H06318549A
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- JP
- Japan
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- epitaxial layer
- compound semiconductor
- substrate
- impurity
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- Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 予め深いアクセプタとなる不純物を導入した
化合物半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体
エピタキシャル層を成長させた後、上記基板を加熱して
上記不純物を上記エピタキシャル層へ拡散させ、あるい
は、アンドープの化合物半導体基板の表面にn型III−
V族化合物半導体エピタキシャル層を成長させた後、上
記基板を加熱しながら表面より深いアクセプタとなる不
純物を拡散させるようにした。 【効果】 拡散した不純物が深いアクセプタとなり、n
型エピタキシャル層中のドナーを補償するため、エピタ
キシャル層が半絶縁性化され、電子デバイス用に好適な
高抵抗のエピタキシャル層を有する化合物半導体基板が
得られる。
化合物半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体
エピタキシャル層を成長させた後、上記基板を加熱して
上記不純物を上記エピタキシャル層へ拡散させ、あるい
は、アンドープの化合物半導体基板の表面にn型III−
V族化合物半導体エピタキシャル層を成長させた後、上
記基板を加熱しながら表面より深いアクセプタとなる不
純物を拡散させるようにした。 【効果】 拡散した不純物が深いアクセプタとなり、n
型エピタキシャル層中のドナーを補償するため、エピタ
キシャル層が半絶縁性化され、電子デバイス用に好適な
高抵抗のエピタキシャル層を有する化合物半導体基板が
得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子デバイスに用いる
化合物半導体基板の製造技術に関し、特に高抵抗率のII
I−V族化合物半導体エピタキシャル層を有する半導体
基板の製造に利用して好適な技術に関する。
化合物半導体基板の製造技術に関し、特に高抵抗率のII
I−V族化合物半導体エピタキシャル層を有する半導体
基板の製造に利用して好適な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】GaAs基板は、OEIC,HEMT、
イオン注入型FETなどの電子デバイス用基板として用
いられている。従来、バルク結晶から切り出されたGa
As基板を用いた電子デバイスにあっては、結晶中に存
在する不純物や結晶欠陥がデバイス特性(例えば、Ga
AsFETにあっては電流電圧特性のヒステリシス、ド
レインコンダクタンスの周波数分散、キンク特性等)の
劣化の原因として考えられている。
イオン注入型FETなどの電子デバイス用基板として用
いられている。従来、バルク結晶から切り出されたGa
As基板を用いた電子デバイスにあっては、結晶中に存
在する不純物や結晶欠陥がデバイス特性(例えば、Ga
AsFETにあっては電流電圧特性のヒステリシス、ド
レインコンダクタンスの周波数分散、キンク特性等)の
劣化の原因として考えられている。
【0003】そこで、上記問題を回避するために、バル
ク結晶よりも高品位であるエピタキシャル層をバリア層
として有する基板を電子デバイス用基板として用いる技
術が提案されており、MBE法によりAlGaAs/G
aAs超格子エピタキシャル層を形成したり、ハライド
法によりアンドープGaAsエピタキシャル層を形成し
た基板が利用されている。III−V族化合物半導体デバ
イスにおいてバッファ層は、動作層(能動層)を基板か
ら絶縁したり集積回路では素子を分離するために形成さ
れるもので、高抵抗すなわち半絶縁性化されていること
がデバイス特性を向上させる上で重要である。
ク結晶よりも高品位であるエピタキシャル層をバリア層
として有する基板を電子デバイス用基板として用いる技
術が提案されており、MBE法によりAlGaAs/G
aAs超格子エピタキシャル層を形成したり、ハライド
法によりアンドープGaAsエピタキシャル層を形成し
た基板が利用されている。III−V族化合物半導体デバ
イスにおいてバッファ層は、動作層(能動層)を基板か
ら絶縁したり集積回路では素子を分離するために形成さ
れるもので、高抵抗すなわち半絶縁性化されていること
がデバイス特性を向上させる上で重要である。
【0004】従来、III−V族化合物半導体高抵抗層は
一般に気相エピタキシャル成長法により形成されてお
り、その半絶縁性化は、気相成長時にバイパス管から半
絶縁性化不純物を含むドーピングガスを流したり、気相
成長のソース原料に予め半絶縁性化不純物を添加してお
いて成長時に基板表面のエピタキシャル層にドーピング
させる方法等により行なわれている。
一般に気相エピタキシャル成長法により形成されてお
り、その半絶縁性化は、気相成長時にバイパス管から半
絶縁性化不純物を含むドーピングガスを流したり、気相
成長のソース原料に予め半絶縁性化不純物を添加してお
いて成長時に基板表面のエピタキシャル層にドーピング
させる方法等により行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者の方法で
は、バイパス管から導入した半絶縁性化不純物の化合物
が分解してバイパス管内に析出したり、バイパス管内で
半絶縁性化不純物とHClが反応して塩化物の形で輸送
されるので、ドーピング量を多くするとHCl濃度が高
くなり、基板がエッチングされてしまうなどの欠点があ
る。一方、後者の方法ではソース原料に対する半絶縁性
化不純物源の偏析係数が小さいと必要量の半絶縁性化不
純物が輸送されないという欠点がある。本発明は上記問
題点に着目してなされたもので、その目的とするところ
は、高い抵抗率のIII−V族化合物半導体エピタキシャ
ル層を表面に有する化合物半導体基板の製造方法を提供
することにある。
は、バイパス管から導入した半絶縁性化不純物の化合物
が分解してバイパス管内に析出したり、バイパス管内で
半絶縁性化不純物とHClが反応して塩化物の形で輸送
されるので、ドーピング量を多くするとHCl濃度が高
くなり、基板がエッチングされてしまうなどの欠点があ
る。一方、後者の方法ではソース原料に対する半絶縁性
化不純物源の偏析係数が小さいと必要量の半絶縁性化不
純物が輸送されないという欠点がある。本発明は上記問
題点に着目してなされたもので、その目的とするところ
は、高い抵抗率のIII−V族化合物半導体エピタキシャ
ル層を表面に有する化合物半導体基板の製造方法を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、GaAsエ
ピタキシャル層の半絶縁性化について鋭意研究を重ねた
結果、エピタキシャル成長後に例えばクロムのような深
いアクセプタとなるp型不純物を熱拡散させることによ
り、n型GaAsエピタキシャル層であっても半絶縁性
化できることを見出した。また、半絶縁性化のメカニズ
ムからすれば、GaAs以外のn型III−V族化合物半
導体エピタキシャル層についても同様の方法により半絶
縁性化できることは容易に予想できる。
ピタキシャル層の半絶縁性化について鋭意研究を重ねた
結果、エピタキシャル成長後に例えばクロムのような深
いアクセプタとなるp型不純物を熱拡散させることによ
り、n型GaAsエピタキシャル層であっても半絶縁性
化できることを見出した。また、半絶縁性化のメカニズ
ムからすれば、GaAs以外のn型III−V族化合物半
導体エピタキシャル層についても同様の方法により半絶
縁性化できることは容易に予想できる。
【0007】本発明は上記知見に基づいてなされたもの
で、予め深いアクセプタとなる不純物を導入した化合物
半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体エピタ
キシャル層を成長させた後、上記基板を加熱して上記不
純物を上記エピタキシャル層へ拡散させて上記エピタキ
シャル層を半絶縁性化する。あるいは、化合物半導体基
板の表面にn型III−V族化合物半導体エピタキシャル
層を成長させた後、上記基板を加熱しながら表面より深
いアクセプタとなるp型不純物を拡散させて上記エピタ
キシャル層を半絶縁性化することを提案するものであ
る。
で、予め深いアクセプタとなる不純物を導入した化合物
半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体エピタ
キシャル層を成長させた後、上記基板を加熱して上記不
純物を上記エピタキシャル層へ拡散させて上記エピタキ
シャル層を半絶縁性化する。あるいは、化合物半導体基
板の表面にn型III−V族化合物半導体エピタキシャル
層を成長させた後、上記基板を加熱しながら表面より深
いアクセプタとなるp型不純物を拡散させて上記エピタ
キシャル層を半絶縁性化することを提案するものであ
る。
【0008】上記の場合、基板の加熱は800〜120
0℃の温度範囲で、10〜120分好ましくは0.5〜
24時間行なってから冷却するのが良い。加熱温度を1
200℃以下としたのは、それ以上の温度に加熱すると
表面が溶解するためである。また、加熱温度を800℃
以上としたのは、800℃未満の温度では加熱時間が長
くなって実用的でないためである。エピタキシャル層全
体にアクセプタとなる不純物を均一に拡散させるのに必
要な加熱時間は、その加熱温度における不純物の拡散速
度に反比例し、エピタキシャル層の厚みに比例する。す
なわち、エピタキシャル層の厚みをd[μm]、その加
熱温度における不純物の拡散係数をD[cm2/s]と
おくと、加熱時間T[s]は、次式 T>(d×10-4)2/D を満足するように決定すれば良い。
0℃の温度範囲で、10〜120分好ましくは0.5〜
24時間行なってから冷却するのが良い。加熱温度を1
200℃以下としたのは、それ以上の温度に加熱すると
表面が溶解するためである。また、加熱温度を800℃
以上としたのは、800℃未満の温度では加熱時間が長
くなって実用的でないためである。エピタキシャル層全
体にアクセプタとなる不純物を均一に拡散させるのに必
要な加熱時間は、その加熱温度における不純物の拡散速
度に反比例し、エピタキシャル層の厚みに比例する。す
なわち、エピタキシャル層の厚みをd[μm]、その加
熱温度における不純物の拡散係数をD[cm2/s]と
おくと、加熱時間T[s]は、次式 T>(d×10-4)2/D を満足するように決定すれば良い。
【0009】深いアクセプタとなるp型不純物のドープ
量は、浅いドナーがエピタキシャル層中に元々ある浅い
アクセプタを補償し、余った浅いドナーを補償できる程
度に決定すれば良い。なお、GaAsではエピタキシャ
ル層中に深いドナーとなるEL2が形成されるので、こ
のEL2濃度を考慮して深いアクセプタとなるp型不純
物のドープ量を決定してやるのが望ましい。具体的に
は、熱処理後のエピタキシャル層内のp型不純物の濃度
の下限はEL2濃度以上とし、上限は1×1017cm-3、
望ましくは1×1016cm-3とする。
量は、浅いドナーがエピタキシャル層中に元々ある浅い
アクセプタを補償し、余った浅いドナーを補償できる程
度に決定すれば良い。なお、GaAsではエピタキシャ
ル層中に深いドナーとなるEL2が形成されるので、こ
のEL2濃度を考慮して深いアクセプタとなるp型不純
物のドープ量を決定してやるのが望ましい。具体的に
は、熱処理後のエピタキシャル層内のp型不純物の濃度
の下限はEL2濃度以上とし、上限は1×1017cm-3、
望ましくは1×1016cm-3とする。
【0010】さらに、上記エピタキシャル層の表面より
深いアクセプタとなる不純物を拡散させる具体的な方法
としては、例えばエピタキシャル層の表面に蒸着法等に
より不純物層を形成してから熱処理したり、エピタキシ
ャル層が形成された基板を深いアクセプタとなる不純物
と共にアンプル内に入れて真空封入して加熱するなどの
方法がある。一方、予め深いアクセプタとなる不純物を
基板に導入しておく方法における熱処理は、基板表面か
らのV族元素の解離を防止するため、V族元素の蒸気圧
下で行なうか窒化シリコンのような保護膜をエピタキシ
ャル層の表面に形成してから行なうのが望ましい。
深いアクセプタとなる不純物を拡散させる具体的な方法
としては、例えばエピタキシャル層の表面に蒸着法等に
より不純物層を形成してから熱処理したり、エピタキシ
ャル層が形成された基板を深いアクセプタとなる不純物
と共にアンプル内に入れて真空封入して加熱するなどの
方法がある。一方、予め深いアクセプタとなる不純物を
基板に導入しておく方法における熱処理は、基板表面か
らのV族元素の解離を防止するため、V族元素の蒸気圧
下で行なうか窒化シリコンのような保護膜をエピタキシ
ャル層の表面に形成してから行なうのが望ましい。
【0011】
【作用】上記した手段による半絶縁性化のメカニズム
は、浅いドナーと浅いアクセプタとエピタキシャル層中
に熱拡散された深いアクセプタ準位による補償機構によ
り説明できる。すなわち、浅いドナーがエピタキシャル
層中に元々ある浅いアクセプタを補償し、余った浅いド
ナーを深いアクセプタが補償するというものである。こ
れを数式で表わすと、 Nda>Nsd−Nsa>0 となる。ここで、Nda,Nsd,Nsaはそれぞれ深いアク
セプタ濃度、浅いドナー濃度、浅いアクセプタ濃度であ
る。本発明においては、まずNsd−Nsa>0となるn型
エピタキシャル層を成長させ、このエピタキシャル層中
に深いアクセプタとなるp型不純物を熱拡散させるた
め、Nda>Nsd−Nsaとなりp型不純物がエピタキシャ
ル層中のドナー不純物を補償し、これによってn型エピ
タキシャル層が半絶縁性化される。
は、浅いドナーと浅いアクセプタとエピタキシャル層中
に熱拡散された深いアクセプタ準位による補償機構によ
り説明できる。すなわち、浅いドナーがエピタキシャル
層中に元々ある浅いアクセプタを補償し、余った浅いド
ナーを深いアクセプタが補償するというものである。こ
れを数式で表わすと、 Nda>Nsd−Nsa>0 となる。ここで、Nda,Nsd,Nsaはそれぞれ深いアク
セプタ濃度、浅いドナー濃度、浅いアクセプタ濃度であ
る。本発明においては、まずNsd−Nsa>0となるn型
エピタキシャル層を成長させ、このエピタキシャル層中
に深いアクセプタとなるp型不純物を熱拡散させるた
め、Nda>Nsd−Nsaとなりp型不純物がエピタキシャ
ル層中のドナー不純物を補償し、これによってn型エピ
タキシャル層が半絶縁性化される。
【0012】
(実施例1)LEC法により育成されたクロム・ドープ
GaAs単結晶から、基板を切り出し鏡面研磨を行なっ
た後、このGaAs単結晶基板上にホットウォール型の
塩化物法気相成長装置を用いてシリコン・ドープn型G
aAs層をエピタキシャル成長させた。まず、反応管内
の所定の位置にIII族原料として純度7Nのガリウムの
入ったボートとGaAs単結晶基板を設置し、各々85
0℃、750℃となるように電気炉で加熱した。ひ素源
としては三塩化ひ素(AsCl3)を用いこれをバブラ
内に入れ、H2ガスをキャリアガスとして反応管のボー
ト上流側より供給した。全ガス流量は1SLMとし、三
塩化ひ素のモル分率は1×10-2とした。ドーパントガ
スとして10ppm水素稀釈シラン(SiH4)をボート下
流、基板上流側に供給して、厚さ60μmのシリコン・
ドープGaAsエピタキシャル層を成長させた。成長終
了後にホール測定を行なったところ、エピタキシャル層
の伝導型はn型でキャリア濃度は5×1014cm-3であっ
た。
GaAs単結晶から、基板を切り出し鏡面研磨を行なっ
た後、このGaAs単結晶基板上にホットウォール型の
塩化物法気相成長装置を用いてシリコン・ドープn型G
aAs層をエピタキシャル成長させた。まず、反応管内
の所定の位置にIII族原料として純度7Nのガリウムの
入ったボートとGaAs単結晶基板を設置し、各々85
0℃、750℃となるように電気炉で加熱した。ひ素源
としては三塩化ひ素(AsCl3)を用いこれをバブラ
内に入れ、H2ガスをキャリアガスとして反応管のボー
ト上流側より供給した。全ガス流量は1SLMとし、三
塩化ひ素のモル分率は1×10-2とした。ドーパントガ
スとして10ppm水素稀釈シラン(SiH4)をボート下
流、基板上流側に供給して、厚さ60μmのシリコン・
ドープGaAsエピタキシャル層を成長させた。成長終
了後にホール測定を行なったところ、エピタキシャル層
の伝導型はn型でキャリア濃度は5×1014cm-3であっ
た。
【0013】次に、上記エピタキシャル成長を行なった
GaAs基板を取り出して、エピタキシャル層表面にC
DV装置を用いて窒化膜を形成してから、ひ素とともに
石英アンプル内に入れ、真空封止した。この際、ひ素の
量は加熱の際に基板表面からひ素が揮発しないように決
定した。次に、この石英アンプルを加熱炉に入れて、1
000℃に加熱して10時間保持した後、冷却した。加
熱時間は、Cr(クロム)の拡散係数Dが1000℃で
10-10cm2/sであることから、前述の式、 T>(d×10-4)2/D=7[Hour] を満足するように決定した。
GaAs基板を取り出して、エピタキシャル層表面にC
DV装置を用いて窒化膜を形成してから、ひ素とともに
石英アンプル内に入れ、真空封止した。この際、ひ素の
量は加熱の際に基板表面からひ素が揮発しないように決
定した。次に、この石英アンプルを加熱炉に入れて、1
000℃に加熱して10時間保持した後、冷却した。加
熱時間は、Cr(クロム)の拡散係数Dが1000℃で
10-10cm2/sであることから、前述の式、 T>(d×10-4)2/D=7[Hour] を満足するように決定した。
【0014】熱処理後、ラッピングによりウェハの表面
を約10μm削って熱変成層を除去した後、ファン・デ
ル・パウ(Van der Pauw)法により抵抗率
および移動度を測定した。その結果、GaAsエピタキ
シャル層の抵抗率は1×107Ω・cmであった。さら
に、上記エピタキシャル層のクロム濃度を調べるため、
SIMS分析によって深さ方向の不純物濃度を測定した
ところ、クロム濃度は3×1016cm-3で、深さ方向に一
定であり、しかも基板のクロム濃度と同一であった。
を約10μm削って熱変成層を除去した後、ファン・デ
ル・パウ(Van der Pauw)法により抵抗率
および移動度を測定した。その結果、GaAsエピタキ
シャル層の抵抗率は1×107Ω・cmであった。さら
に、上記エピタキシャル層のクロム濃度を調べるため、
SIMS分析によって深さ方向の不純物濃度を測定した
ところ、クロム濃度は3×1016cm-3で、深さ方向に一
定であり、しかも基板のクロム濃度と同一であった。
【0015】(実施例2)実施例1と同一の条件下でク
ロライドCVD法により、アンドープ・GaAs単結晶
基板上にシリコン・ドープn型GaAs層を厚さ60μ
mにエピタキシャル成長させた。成長終了後にホール測
定を行なったところ、エピタキシャル層の伝導型はn型
でキャリア濃度は5×1014cm-3であった。次に、上記
エピタキシャル成長を行なったGaAs基板を取り出し
て、ひ素およびクロムとともに石英アンプル内に真空封
止し、1000℃に加熱して10時間保持した後、冷却
した。ひ素の量および加熱温度と加熱時間は、実施例1
と同様にして決定した。
ロライドCVD法により、アンドープ・GaAs単結晶
基板上にシリコン・ドープn型GaAs層を厚さ60μ
mにエピタキシャル成長させた。成長終了後にホール測
定を行なったところ、エピタキシャル層の伝導型はn型
でキャリア濃度は5×1014cm-3であった。次に、上記
エピタキシャル成長を行なったGaAs基板を取り出し
て、ひ素およびクロムとともに石英アンプル内に真空封
止し、1000℃に加熱して10時間保持した後、冷却
した。ひ素の量および加熱温度と加熱時間は、実施例1
と同様にして決定した。
【0016】熱処理した上記基板をラッピングし、表面
を約10μm削って熱変成層を除去した後、ファン・デ
ル・パウ(Van der Pauw)法により抵抗率
を測定した。その結果、エピタキシャル層の抵抗率は1
×107Ω・cmで半絶縁性化されていることが分かっ
た。また、SIMS分析によって深さ方向の不純物濃度
を測定したところ、クロム濃度は3×1016cm-3で、深
さ方向に一定であった。なお、上記実施例では、GaA
s基板上に高抵抗GaAsエピタキシャル層を形成する
場合を例にとって説明したが、この発明はそれに限定さ
れるものでなく、他の化合物半導体基板上に高抵抗III
−V族化合物半導体エピタキシャル層を形成する場合利
用することができる。
を約10μm削って熱変成層を除去した後、ファン・デ
ル・パウ(Van der Pauw)法により抵抗率
を測定した。その結果、エピタキシャル層の抵抗率は1
×107Ω・cmで半絶縁性化されていることが分かっ
た。また、SIMS分析によって深さ方向の不純物濃度
を測定したところ、クロム濃度は3×1016cm-3で、深
さ方向に一定であった。なお、上記実施例では、GaA
s基板上に高抵抗GaAsエピタキシャル層を形成する
場合を例にとって説明したが、この発明はそれに限定さ
れるものでなく、他の化合物半導体基板上に高抵抗III
−V族化合物半導体エピタキシャル層を形成する場合利
用することができる。
【0017】上記実施例では、エピタキシャル層に添加
するn型の不純物としてシリコンを用いたが、例えば硫
黄やテルルなど他のn型不純物を添加するようにしても
良い。また、クロライドCVD法では石英製反応管から
のシリコンが不純物としてエピタキシャル層に取り込ま
れてn型となりやすいので故意にシリコン等の不純物を
添加しなくても良い。さらに、上記実施例では、n型エ
ピタキシャル層に拡散させて高抵抗化する不純物として
クロムを用いたが、深いアクセプタとなるものであれ
ば、鉄、銅その他の不純物を用いることができる。
するn型の不純物としてシリコンを用いたが、例えば硫
黄やテルルなど他のn型不純物を添加するようにしても
良い。また、クロライドCVD法では石英製反応管から
のシリコンが不純物としてエピタキシャル層に取り込ま
れてn型となりやすいので故意にシリコン等の不純物を
添加しなくても良い。さらに、上記実施例では、n型エ
ピタキシャル層に拡散させて高抵抗化する不純物として
クロムを用いたが、深いアクセプタとなるものであれ
ば、鉄、銅その他の不純物を用いることができる。
【0018】
【発明の効果】以上説明したようにこの発明は、予め深
いアクセプタとなる不純物を導入した化合物半導体基板
の表面にn型III−V族化合物半導体エピタキシャル層
を成長させた後、上記基板を加熱して上記不純物を上記
エピタキシャル層へ拡散させ、あるいは、アンドープの
化合物半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体
エピタキシャル層を成長させた後、上記基板を加熱しな
がら表面より深いアクセプタとなる不純物を拡散させる
ようにしたので、高抵抗のエピタキシャル層を有する化
合物半導体基板が得られるという効果がある。
いアクセプタとなる不純物を導入した化合物半導体基板
の表面にn型III−V族化合物半導体エピタキシャル層
を成長させた後、上記基板を加熱して上記不純物を上記
エピタキシャル層へ拡散させ、あるいは、アンドープの
化合物半導体基板の表面にn型III−V族化合物半導体
エピタキシャル層を成長させた後、上記基板を加熱しな
がら表面より深いアクセプタとなる不純物を拡散させる
ようにしたので、高抵抗のエピタキシャル層を有する化
合物半導体基板が得られるという効果がある。
Claims (2)
- 【請求項1】 予め深いアクセプタとなる不純物を導入
した化合物半導体基板の表面にn型III−V族化合物半
導体エピタキシャル層を成長させた後、上記基板を加熱
して上記不純物を上記エピタキシャル層へ拡散させ上記
エピタキシャル層を半絶縁性化することを特徴とする化
合物半導体基板の製造方法。 - 【請求項2】 アンドープの化合物半導体基板の表面に
n型III−V族化合物半導体エピタキシャル層を成長さ
せた後、上記基板を加熱しながら表面より深いアクセプ
タとなる不純物を拡散させて上記エピタキシャル層を半
絶縁性化することを特徴とする化合物半導体基板の製造
方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10783793A JPH06318549A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 化合物半導体基板の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10783793A JPH06318549A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 化合物半導体基板の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06318549A true JPH06318549A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14469307
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10783793A Pending JPH06318549A (ja) | 1993-05-10 | 1993-05-10 | 化合物半導体基板の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06318549A (ja) |
-
1993
- 1993-05-10 JP JP10783793A patent/JPH06318549A/ja active Pending
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