JPH06317294A - 合成樹脂製ファン - Google Patents

合成樹脂製ファン

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JPH06317294A
JPH06317294A JP10448193A JP10448193A JPH06317294A JP H06317294 A JPH06317294 A JP H06317294A JP 10448193 A JP10448193 A JP 10448193A JP 10448193 A JP10448193 A JP 10448193A JP H06317294 A JPH06317294 A JP H06317294A
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JP
Japan
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fan
insert
synthetic resin
blade
boss portion
Prior art date
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Pending
Application number
JP10448193A
Other languages
English (en)
Inventor
Masashi Nagino
正士 泙野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Chemical Co Ltd
Original Assignee
Aisin Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Aisin Chemical Co Ltd filed Critical Aisin Chemical Co Ltd
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Publication of JPH06317294A publication Critical patent/JPH06317294A/ja
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ボス部の亀裂の発生とそれに基づくブレード
のインサートからの剥がれを防止し、高温高速耐久性の
あるインサートタイプの合成樹脂製ファンを提供するこ
と。 【構成】 ボス部2とブレード3とを一体に備える合成
樹脂からなるファン本体1と、円筒部5とディスク部6
とを備える金属板製インサート4とを具備し、円筒部5
に、ブレード3の根元縁部3aの輪郭に沿って、複数の
小穴9を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乗用車、トラックなど
のエンジンの冷却等に利用される合成樹脂製ファンに関
するもので、特に、ブレードと金属板製インサートとの
剥がれを防止したインサートタイプの合成樹脂製ファン
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車のエンジンには冷却器
が取付けられ、冷却水を循環することによってエンジン
の加熱を防止している。循環する冷却水は、ラジエータ
を通過する間に、風によって熱を奪われて冷却される。
そして、ラジエータは走行中にあっては風を受けるが、
低速及び停車中にはそれが期待できないので、冷却ファ
ンを取付け、強制的に空気の流れを形成している。
【0003】従来のこの種の冷却ファンを図6及び図7
に示す。
【0004】図6はその冷却ファンの正面図、図7は図
6の側面の要部断面図である。
【0005】図において、冷却ファンは、円筒状のボス
部2と、これの外周に放射状に突設された複数枚のブレ
ード3と、ボス部2の内側へ突出した環状取付座10と
からなる合成樹脂のファン本体1を有している。この合
成樹脂のファン本体1は、例えば、射出成形によって一
体に成形される。各ブレード3は、断面が略円弧状をな
し、回転平面に対して所定角度傾斜して接合されてい
る。
【0006】前記環状取付座10には、周方向に所定間
隔で、例えば、合計8個のブッシュ11が取付けられて
おり、その一端側には環状取付座10との間に金属板か
らなるスペーサ12が介在し、ブッシュ11の他端側を
かしめることによってスペーサ12を環状取付座10に
固定している。前記スペーサ12にはブッシュ11を取
付ける穴以外にその内周部側に別途取付穴12aが形成
されており、取付ボルト14を介して駆動部材であるフ
ァンカップリング13に取付けられる。なお、ファンカ
ップリング13は、特に図示しないが、外殻がアルミニ
ウムケースで形成され、内部にはシリコンオイルが封入
された、いわゆる、ビスカスカップリングとして構成さ
れている。
【0007】従来の合成樹脂製の冷却ファンは上記のよ
うに構成されており、これをファンカップリング13に
取付けるには、まず、スペーサ12を環状取付座10に
当接した後、ブッシュ11をかしめて8箇所で接合す
る。次いで、スペーサ12の4箇所に穿設された取付穴
12aに取付ボルト14を挿通し、ファンカップリング
13の端部に螺合する。
【0008】この構成の冷却ファン(以下、『スペーサ
かしめタイプ』という)は、ブッシュ11と、金属板か
らなるスペーサ12を取付けたことにより、ファンカッ
プリング13との取付部の強度及び剛性が向上し、エン
ジンからの振動及びブレードの回転による遠心力に対し
て所要の耐久性を保持する。また、ファンカップリング
13内に封入されたシリコンオイルから伝達された熱は
スペーサ12の表面から放熱し、合成樹脂製であるファ
ン本体1への伝熱量が減少して加熱による変形を防止し
ている。
【0009】しかし、この従来の冷却ファンは、その取
付構造にブッシュ11及びスペーサ12を要し、またか
しめ工程が必要であるなど、コスト、強度の面で問題が
あった。このため、この種の冷却ファンとして、上記の
スペーサを合成樹脂からなるファン本体に一体にインサ
ートした、いわゆる、インサートタイプとよばれるもの
が開発され、現在ではスペーサかしめタイプからこのイ
ンサートタイプに変わりつつある。
【0010】このインサートタイプの冷却ファンを図2
乃至図5に示す。
【0011】図2はその冷却ファンの正面図、図3は図
2のAーA切断線による断面図である。また、図4は金
属板製インサートの正面図、図5は合成樹脂のファン本
体を通して金属板製インサートの外周部を見た要部断面
図である。なお、これらの図において、図6及び図7に
示した従来例と同一または相当する部分は同一の符号を
使用している。
【0012】図において、ファン本体1は、筒状のボス
部2とこれの外周に放射状に突設された複数のブレード
3とから構成され、合成樹脂によって一体に成形されて
いる。このファン本体1が前記従来のファン本体と異な
る点は、それの環状取付座10が省かれている点であ
る。そして、前記従来例のスペーサ12に対応するイン
サート4は、金属板の成形加工により形成され、ディス
ク部6とその外周の円筒部5とを備える。このインサー
ト4は、ファン本体1の成形時に一体にインサート成形
され、その円筒部5がボス部2内に埋設された状態でフ
ァン本体1と一体化される。したがって、この円筒部5
は、ファン本体1とインサート4との一体化のための結
合部として機能するとともに、ファン本体1のボス部2
の補強としても機能する。ディスク部6はボス部2の内
側に突出し、ファンカップリング等の駆動部材に対する
取付部を構成する。穴7はその取付のために、前記従来
例と同様に、図示しない取付ボルトのために利用され
る。
【0013】なお、図5において、金属板製インサート
4の円筒部5に適宜形成された開口8は、その開口8を
介して円筒部5の内外両側の合成樹脂が相互に連絡さ
れ、一体化されるようにしたもので、これにより、合成
樹脂との結合強度の向上を図っている。
【0014】このインサートタイプの冷却ファンは、ス
ペーサかしめタイプの前記従来例と同様に、金属板から
なるインサート4をファン本体1に一体化したため、フ
ァンカップリング等との取付部の強度及び剛性が向上
し、エンジンからの振動及び回転による遠心力に対して
所要の耐久性を保持することができ、また、ファンカッ
プリングからの熱をその表面で放熱し、ファン本体1へ
の伝熱量を減らしてこれを保護することができる。
【0015】さらに、このインサートタイプの冷却ファ
ンは、スペーサかしめタイプのものに対して、部品点
数、工数減少によるコスト低減が可能であるばかりでな
く、ファン信頼性評価の中でも一番過酷な高温耐久性に
弱いボス部がインサートにより補強されているため、フ
ァンの強度が増し、また、軽量化も可能であるという利
点を有する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】インサートタイプの合
成樹脂製ファンは、上述のように優れた効果を有し、特
に、ファンのボス部2がインサート4で補強されている
ことは、強度信頼性の向上ばかりでなく、軽量化による
コスト低減を可能にするものである。しかし、このよう
な、インサート4でのボス部2の補強にも限界があっ
た。すなわち、このようにボス部2が補強された冷却フ
ァンであっても、特に、高温状態で高速回転した場合、
ボス部2に亀裂が発生し、ついにはブレード3がボス部
2のインサート4より剥がれるということがあった。
【0017】このために、ブレード3の根元に補強リブ
を設けることも検討されたが、この方法はファンの重量
を増すことになり、好ましくはない。そこで、本発明者
等はこの問題点についてさらに検討を重ね、その結果、
その亀裂はブレード3の根元の縁部に発生し、それを基
点として全体に広がること、そして、これは、高速時に
ブレード3にかかる遠心力で、その縁部に応力集中が発
生するためであることをみいだすとともに、その亀裂の
発生とそれに基づくブレードの剥がれとの間には相間関
係があることを究明した。
【0018】そこで、本発明は、ボス部の亀裂の発生と
それに基づくブレードのインサートからの剥がれを防止
し、高温高速耐久性のあるインサートタイプの合成樹脂
製ファンを提供することをその課題とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる合成樹脂
製ファンは、筒状のボス部と、このボス部の外周に放射
状に突設された複数枚のブレードとを一体に備える合成
樹脂からなるファン本体と、前記ボス部内に一体に埋設
された円筒部と、この円筒部の一端に連続し、前記ボス
部の内側に突出して駆動部材に対する取付部を形成する
ディスク部とを備える金属板製インサートを具備し、前
記金属板製インサートの円筒部に、前記ブレードの根元
縁部の輪郭に沿って複数の小穴が設けられているもので
ある。
【0020】
【作用】本発明においては、金属板製インサートの円筒
部に、複数の小穴を、高速回転時に特に応力が集中する
ブレードの根元縁部の輪郭に沿って形成したことによ
り、これらの小穴を介して円筒部の内、外両側の樹脂が
相互に連結され、この部分での樹脂とインサートとの結
合強度が均一に高められる。これにより、ブレードの根
元縁部の応力集中が緩和され、亀裂の発生とそれに基づ
くブレードのインサートからの剥がれが防止される。
【0021】
【実施例】以下、本発明の一実施例による自動車のラジ
エター冷却用の合成樹脂製ファンを説明する。
【0022】図1は本発明の一実施例の要部断面図、図
2は同じく一実施例のインサートタイプの冷却ファンの
正面図で、また、図3は図2のA−A切断線による断面
図である。そして、図4は同じく一実施例のインサート
の正面図である。
【0023】この実施例による冷却ファンは、前述のイ
ンサートタイプの先行例の冷却ファンと、基本的に同様
に構成されている。すなわち、この実施例の冷却ファン
は、図2乃至図4に示されるように、ボス部2とこれの
外周に放射状に一体に突出するブレード3とによりファ
ン本体1が構成され、金属板製インサート4は、その円
筒部5がボス部2に埋設された状態で、ファン本体1と
一体化されている。また、インサート4のディスク部5
に穴7が設けられ、この穴7に、図示されないボルトを
挿入して、駆動部材であるファンカップリングに取付け
る点も、先行例と同じである。
【0024】図1は図5と同様な、本発明の一実施例に
よる冷却ファンの要部断面を示すものであるが、この図
1に示されているように、この実施例が先行例の冷却フ
ァンと異なるところは、金属板製インサート4の円筒部
5に複数の小穴9が設けられている点にある。
【0025】これらの小穴9は、ブレード3の根元の縁
部3aに沿って設けられ、したがって、ファンの回転方
向前縁部と後縁部に2列に配列されている。好適には、
これらの小穴9は、その縁部3aにそれらの中心を置い
て、すなわち、小穴9の半分がブレード3の根元部分
に、小穴9の残る半分がボス部2部分に位置するように
配置される。また、小穴9の径は、ブレード3の肉厚の
半分程度が好ましく、さらに、小穴9間の間隔は小穴9
の径ないしその半分の程度の距離が適切である。
【0026】これらの小穴9は、金属板製インサート4
の円筒部5によるボス部2の補強効果を維持しつつ、円
筒部5の内外両側の合成樹脂が相互に連結された構造を
形成し、その部分でのインサート4と樹脂との結合強度
を均一に高める。したがって、高温状態での高速回転時
に応力が集中する箇所であるブレード3の根元の縁部3
aでは、その縁部3aに沿ってインサート4と樹脂との
結合が均一に強化され、それによって、その部分での応
力の集中は緩和される。これにより、その縁部3aでの
亀裂の発生と、それに基づくブレード3のインサート4
からの剥れは、有効に軽減され、また防止される。
【0027】ところで、上記実施例のブレードの根元縁
部に沿って設けた複数の小穴は、円形のもので説明した
が、本発明を実施する場合には、円形に限定されたもの
でなく、長円または他の複雑な小孔とすることができ
る。
【0028】なお、本実施例については、特に、自動車
のラジエータ冷却用の合成樹脂製ファンとして説明した
が、本発明の合成樹脂製ファンは、この用途のものに限
定されるものでなく、他のいかなる用途のものであるこ
ともできる。
【0029】
【発明の効果】以上のように、本発明の合成樹脂ファン
は、筒状のボス部と、このボス部から放射状に突設され
た複数枚のブレードとを一体に備える合成樹脂からなる
ファン本体と、前記ボス部内に埋設された円筒部と、こ
の外周部に連続し前記ボス部の内側に突出して、駆動部
材に対する取付部を形成するディスク部とを備える金属
板製インサートとを具備し、前記円筒部にブレードの根
元縁部に沿って、複数の小穴が設けられものである。こ
のため、インサートタイプのファンとしての効果であ
る、部品点数減少によるコスト低減が可能であるばかり
でなく、高温耐久性に弱いボス部が補強されているの
で、強度、信頼性が高いという効果を有するとともに、
インサートの円筒部に設けた小穴により、ブレードの根
元縁部の応力集中が緩和され、高温高速回転時のブレー
ドのボス部よりの剥れを防止することができるので、合
成樹脂製ファンの耐久性を一層向上することができると
いう効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の合成樹脂ファンを自動車のラジ
エータ用冷却ファンとした一実施例の要部断面図であ
る。
【図2】図2は本発明の合成樹脂ファンを自動車のラジ
エータ用冷却ファンとした一実施例のインサートタイプ
の冷却ファンの正面図である。
【図3】図3は図2のA−A切断線による断面図であ
る。
【図4】図4は本発明の合成樹脂ファンを自動車のラジ
エータ用冷却ファンに用いた実施例のインサートの正面
図である。
【図5】図5は従来のインサートタイプの冷却ファンの
要部断面図である。
【図6】図6は従来のスペーサかしめタイプの冷却ファ
ンの正面図である。
【図7】図7は図6の冷却ファンの側面の断面とその取
付構造を示す図である。
【符号の説明】
1 ファン本体 2 ボス部 3 ブレード 3a ブレードの根元縁部 4 金属板製インサート 5 円筒部 6 ディスク部 9 小穴

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 筒状のボス部と、このボス部の外周に放
    射状に突設された複数枚のブレードとを一体に備える合
    成樹脂からなるファン本体と、前記ボス部内に一体に埋
    設された円筒部と、この円筒部の一端に連続し、前記ボ
    ス部の内側に突出して駆動部材に対する取付部を形成す
    るディスク部とを備える金属板製インサートを具備し、 前記金属板製インサートの円筒部に、前記ブレードの根
    元縁部の輪郭に沿って複数の小穴が設けられていること
    を特徴とする合成樹脂製ファン。
JP10448193A 1993-04-30 1993-04-30 合成樹脂製ファン Pending JPH06317294A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10448193A JPH06317294A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 合成樹脂製ファン

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JP10448193A JPH06317294A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 合成樹脂製ファン

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Publication Number Publication Date
JPH06317294A true JPH06317294A (ja) 1994-11-15

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ID=14381761

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10448193A Pending JPH06317294A (ja) 1993-04-30 1993-04-30 合成樹脂製ファン

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JP (1) JPH06317294A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053872A (ja) * 2009-12-10 2010-03-11 Aisin Chem Co Ltd 冷却ファン

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010053872A (ja) * 2009-12-10 2010-03-11 Aisin Chem Co Ltd 冷却ファン

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