JPH06316699A - ポリスクシンイミドを含有する洗剤組成物 - Google Patents

ポリスクシンイミドを含有する洗剤組成物

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JPH06316699A
JPH06316699A JP5157619A JP15761993A JPH06316699A JP H06316699 A JPH06316699 A JP H06316699A JP 5157619 A JP5157619 A JP 5157619A JP 15761993 A JP15761993 A JP 15761993A JP H06316699 A JPH06316699 A JP H06316699A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は洗剤性能が増強されている洗剤組成
物に関するものである。 【構成】 本発明に係わる組成物はポリスクシンイミド
を０．５−約５０重量％の量で含有する。これらの組成
物は増大された、堆積防止性、汚れ分離性および再沈着
防止性を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は洗剤組成物の性能の増強
方法に関するものである。さらに特に、本発明は、ポリ
スクシンイミドの有効量を添加することによって、洗剤
組成物の堆積防止性、汚れ分離性、および再沈着防止性
を増強する方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】過去３０年の間に、洗剤業界において、
冨栄養性のポリホスフェートの代りに、さらに環境的に
許容される物質、例えばポリカルボン酸ポリマー（例え
ばポリアクリル酸）を使用する努力がなされてきた。ポ
リカルボン酸ポリマーは、洗剤組成物中に配合した場合
に、好ましい性能および作用性を付与することが知られ
ている。ポリマーは、これらの組成物中でビルダーまた
はビルダー助剤として作用することができる。これら
は、布地または表面上における硬度関連イオンの堆積を
防止し、かつまた洗剤の汚れまたはしみの除去性および
再沈着性を改善することが知られている。
【０００３】洗剤用途には、大量の化学物質が使用され
ていることから、そしてまたこれらの化学物質は、最終
的に環境中に入り込み、地表下水または露出表面水中に
存在しうることから、このような物質は分解しうるもの
であることが極めて望ましい。現時点で、洗剤用途およ
び水処理用途に使用されているポリカルボン酸ポリマー
およびコポリマーは、リン含有無機質ビルダーまたは泡
発生性のＡＢＳ界面活性剤の欠点を有してはいないが、
大量に使用され、環境中に入り込む化学物質は、生物分
解性であることが、極めて望ましいことが、従来から指
摘されている。残念なことに、洗剤用途で、あるいは分
散剤として、または水処理用化学物質として、有用であ
る大部分のポリカルボン酸ポリマーおよびコポリマー
は、格別の生物分解性を有していない。
【０００４】生物分解性であると考えられているポリ
（カルボン酸）の一群には、ポリ（アミノ酸）がある。
例えば、ヨーロッパ特許出願４５４，１２６Ａ１には、
洗剤組成物における生物分解性ビルダーおよび補助ビル
ダーとして、ポリ（アスパラギン酸）およびポリ（グル
タミン酸）などのポリ（アミノ酸）が記載されている。
ポリ（アスパラギン酸）はまた、Ｄｕｇｇｌｅｂｙ等に
対する米国特許４，３２５，８２９に、洗剤ビルダーと
して記載されている。
【０００５】ポリ（アスパラギン酸）は、無水ポリアス
パラギン酸、別名ポリスクシンイミドの加水分解によっ
て、生成させることができる。ポリスクシンイミドを得
る方法には、数種の方法が知られている。ポリスクシン
イミドは、Ｅ．Ｋｏｋｕｆｕｔａ等により記載されてい
るように（“Ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ Ｅｆｆｅｃｔｏ
ｎ ｔｈｅ Ｍｏｌｅｃｕｌａｒ，Ｗｅｉｇｈｔ ａｎ
ｄ ｔｈｅ Ｏｐｔｉｃａｌ Ｐｕｒｉｔｙ ｏｆ Ａ
ｎｈｙｄｒｏｐｏｌｙａｓｐａｒｔｉｃ Ａｃｉｄ，”
Ｂｕｌ．Ｃｈｅｍ．Ｓｏｃ．日本国６１（５）：１５５
５−１５５６頁（１９７８年）アスパラギン酸の熱的重
縮合によって製造することができる。また、Ｋｏｓｋａ
ｎに対する米国特許５，０５７，５９７には、アスパラ
ギン酸を、窒素雰囲気中で少なくとも１８０℃の温度に
おいて、３−６時間にわたり攪拌しながら流動体化する
ことによって、ポリスクシンイミドを生成させる固相法
が記載されている。生成するポリスクシンイミドを次い
で、加水分解して、ポリ（アミノ酸）を生成させる。ポ
リスクシンイミドの加水分解は、追加の原材料および処
理時間の観点から、余分の費用を伴う。さらにまた、こ
の加水分解は、粉末状洗剤を組成しようとする場合に、
問題を提起するポリ（アスパラギン酸）溶液をもたらす
ことがある。
【０００６】
【発明の開示】本発明の目的は、洗剤組成物中に有効量
のポリスクシンイミドを配合することによって、増強さ
れた性能を有する洗剤組成物を提供することにある。本
発明のもう一つの目的は、洗剤に増強された堆積防止
性、汚れ分離性および再沈着防止性を付与することにあ
る。本発明のさらにもう一つの目的は、固形物として配
合することができる洗剤添加剤を提供することにある。
【０００７】
【発明の簡単な説明】本発明はポリスクシンイミドを配
合した洗剤組成物を提供する。洗剤中にポリスクシンイ
ミドを配合することによって、当該洗剤の汚れ分離性お
よび再沈着防止性が増強される。粒状固体であるポリス
クシンイミドは、顆粒状または粉末状洗剤中に容易に配
合することができる。
【０００８】適当なポリスクシンイミドは、水性ゲル透
過クロマトグラフィ（ＧＰＣ）によって測定して、約
１，０００−約３０，０００、好ましくは約１，５００
−約１０，０００、最も好ましくは約２，０００−約
７，０００の重量平均分子量（ＭＷ）を有し、当業者に
周知の技術によって製造することができる。ポリスクシ
ンイミドは、意図する効果を提供する量で、洗剤組成物
に配合することができる。一般に、この量は、総洗剤組
成物に基づいて、固形ポリスクシンイミド０．５−約５
０重量％、好ましくは約１−約３０重量％である。
【０００９】ポリスクシンイミドを添加することができ
る洗剤組成物は、代表的に入手できる組成物のいづれで
もあることができる。この洗剤組成物には、洗濯用洗剤
組成物および自動式食器洗浄機用洗剤組成物が含まれ
る。これらの組成物は一般に、ビルダーを含有し、また
界面活性剤、緩衝剤、ブリーチ、酵素、安定剤、香料、
漂白剤、柔軟化剤、保存剤および水を含有することがで
きる。
【００１０】ポリスクシンイミドとともに洗剤組成物中
に使用できるビルダーには、ゼオライト、炭酸ナトリウ
ム、低分子量ポリカルボン酸、ニトリロトリ酢酸、クエ
ン酸、酒石酸、これらの酸の塩およびモノマー状、オリ
ゴマー状またはポリマー状ホスホネート、例えばオルト
ホスフェート、ピロホスフェートおよび特に、トリポリ
リン酸ナトリウムが含まれる。好ましくは、洗剤組成物
はリン酸塩を実質的に含有していない。ビルダーは、洗
剤組成物の重量に基づき、約０．５−約８５％、好まし
くは約５−約６０％の量で、洗剤組成物中に存在させる
ことができる。
【００１１】本発明の洗剤組成物は、数種の物理的形
態、例えば粉末、フレーク、棒状、錠剤、ヌードル状、
ペーストなどのいづれの形態であることもできる。好ま
しくは、この洗剤組成物は、粉末である。洗剤組成物
は、慣用の方法で製造され、使用される。これらは通
常、界面活性剤を基材としており、また場合により、沈
殿ビルダーまたは金属イオン封鎖剤ビルダーを基材とし
ている。代表的な洗剤組成物は、例えば米国特許４，３
７９，０８０、同４，６８６，０６２、同４，２０３，
８５８、同４，６０８，１８８、同３，７６４，５５
９、同４，１０２，７９９および同４，１８２，６８４
に見出される（これらの記載をここに引用して組み入れ
る）。
【００１２】適当な界面活性剤は、例えばアニオン性界
面活性剤、例えばＣ8 −Ｃ12アルキルベンゼンスルホネ
ート、Ｃ12−Ｃ16アルカンスルホネート、Ｃ12−Ｃ16ア
ルキルスルフェート、Ｃ12−Ｃ16アルキルスルホスクシ
ネートおよびＣ12−Ｃ16スルフェート化エトキシル化ア
ルカノール、ならびに非イオン性界面活性剤、例えばＣ
6-Ｃ12アルキルフェノールエトキシレート、Ｃ12−Ｃ20
アルカノールアルコキシレート、およびエチレンオキサ
イドとプロピレンオキサイドとのブロック コポリマー
である。場合により、ポリアルキレンオキサイドの末端
基は、ブロックすることができる。
【００１３】この場合には、ポリアルキレンオキサイド
の遊離のＯＨ基をエステル化、エーテル化、アセチル化
および（または）アミン化することができる。さらに別
の修飾は、ポリアルキレンオキサイドの遊離のＯＨ基
を、イソシアネートと反応させることからなる。非イオ
ン性界面活性剤にはまた、Ｃ4 −Ｃ18アルキルグルコシ
ド、ならびにこの化合物からアルコキシル化によって得
られるアルコキシル化生成物、特にアルキルグルコシド
化合物とエチレンオキサイドとの反応により得られるも
のが包含される。洗剤に有用な界面活性剤はまた、両性
であることもできる。界面活性剤はまた、石鹸であるこ
ともできる。
【００１４】一般に、界面活性剤は洗剤またはクリーニ
ング組成物の０−約５０重量％、好ましくは約５−約４
５重量％を構成する。液体洗剤は通常、洗剤組成物中で
可溶性または少なくとも分散性である液状のまたは固体
状でさえある界面活性剤を成分として含有する。この目
的に有用な界面活性剤は、液状ポリアルキレンオキサイ
ドまたはポリアルコキシル化化合物であり、これらは粉
末洗剤にも使用することができるものである。洗剤組成
物の製造に使用される各界面活性剤の量は、例えば当該
洗剤組成物の総重量に基づいて、約８５％までの炭酸ナ
トリウム、約５０％までのゼオライト、および約５０％
までの界面活性剤である。
【００１５】その他の慣用の洗剤組成物用添加剤には、
漂白剤（これは３０重量％までの量で使用される）、腐
食防止剤、例えばシリケート類（これは２５重量％まで
の量で使用される）、および黒ずみ防止剤（これは５重
量％までの量で使用される）がある。洗剤組成物はま
た、約５重量％までの量で助剤、例えば香料、着色剤お
よびバクテリア剤を含有することができる。適当な漂白
剤は、例えば過ホウ酸塩類、過炭酸塩類、または塩素発
生物質、例えばクロロイソシアヌレート類、であり、腐
食防止剤として使用される適当なシリケート類には、例
えばケイ酸ナトリウム、ジケイ酸ナトリウムおよびメタ
ケイ酸ナトリウムがあり、そして黒ずみ防止剤の例に
は、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、
ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび１，０００
−１５，０００の分子量を有するポリアルキレンオキサ
イドと酢酸ビニルとのコポリマーがある。
【００１６】任意に使用される、その他の慣用の洗剤添
加剤には、蛍光増白剤、酵素および香料がある。洗剤組
成物はまた、不活性稀釈剤、例えば硫酸ナトリウム、ま
たはホウ酸ナトリウムを５０重量％までの量で含有する
こともできる。これらの洗剤組成物は、無水物であるこ
とができ、あるいはこれらは少量の、例えば１０％まで
の量の水を含有することもできる。この水は、別個に添
加することができ、または洗剤組成物中の他の一種また
は二種以上の成分の主要成分として、組成物中に導入す
ることもできる。
【００１７】所望により、ポリスクシンイミドは、別種
のポリマー添加剤、例えばアクリル酸およびマレイン酸
のポリマー、あるいはアクリル酸ホモポリマー、または
ポリ（アミノ酸）、例えばポリアスパラギン酸ととも
に、洗剤組成物中に使用することができる。これらの他
のポリマー添加剤は、現在汚れの再沈着防止剤として洗
剤組成物中に使用されている。さらにまた、Ｃ3 −Ｃ6
モノカルボン酸とジカルボン酸または無水マレイン酸お
よびＣ1 −Ｃ4 アルキルビニルエーテルとのコポリマー
もまた汚れの再沈着防止剤として適当である。これらの
ホモポリマーおよびコポリマーの分子量は、１，０００
−１００，０００である。所望により、これらの汚れの
再沈着防止剤は、総組成物に基づいて、２０重量％まで
の量で、ポリスクシンイミドとともに洗剤に使用するこ
とができる。
【００１８】
【実施例】ポリスクシンイミド試料の製造 Ｌ−アスパラギン酸５０６グラム（ｇ）を、３３×２２
×５センチメーター（ｃｍ）の長方形ガラス製トレイに
平らに延ばして入れ、これを２４０℃のマッフル炉内
に、７時間置いた。ほぼ１時間に１回、このトレイを取
り出し、その内容物をスパチュラにより攪拌し、次いで
このトレイを再び、マッフル炉内に置いた。褐色の粉末
３６５ｇが生成された。この粉末は、 1Ｈ ＮＭＲスペ
クトルによる確認により同定された。
【００１９】ポリ（アスパラギン酸）試料の製造 ポリスクシンイミド（上記で製造されたもの）１７５ｇ
に、ｐＨが１０以上にならないようにして、混合物を５
０−６０℃に維持しながら、２Ｎ水酸化ナトリウム水溶
液７５０ミリリットル（ｍｌ）を滴下して加えた。この
水酸化ナトリウムの添加が完了した後に、この混合物を
５０−６０℃に１時間保持した。１時間後に、そのｐＨ
を、１Ｎ塩化水素水溶液１３ｍｌの滴下添加により９に
調整した。このアスパラギン酸を凍結乾燥させて、 1Ｈ
ＮＭＲスペクトルにより確認された、アスパラギン酸
２０１ｇを得た。水性ＧＰＣにより測定したＭW は４，
３７０であった。上記で製造されたポリスクシンイミド
およびポリ（アスパラギン酸）を、下記の性能の評価に
使用した。
【００２０】
【発明の効果】汚れ分離および再沈着防止性能の評価 クレイ汚れ分離および再沈着防止に係わるポリスクシン
イミドの効果を、汚れた木綿布および木綿／テリー混合
布を下記表１に記載されている洗剤組成物中で洗濯し
て、評価した。木綿布＃４０５は、Ｔｅｓｔ Ｆａｂｒ
ｉｃｓ Ｉｎｃ．（Ｍｉｄｄｌｅｓｅｘ，ＮＪ）から入
手し、特定の大きさ（３．５インチ×４．５インチ）に
切り取った。これらの布地を次いで、チャイナ針毛ブラ
シ（＃１０）による５０％クレイスラリー０．９−１１
ｇからの適用によって、汚した。この汚れは、この布地
の内部の円形２インチ径まで、「塗り込められた」。こ
れを一夜にわたり空気乾燥させ、次いで洗濯した。この
布地の汚しに使用したクレイは、帯赤−褐色の粒状クレ
イであった。
【００２１】洗剤組成物は、Ｔｅｒｇ−ｏ−Ｔｏｍｅｔ
ｅｒにおいて次の条件の下に試験した：４０℃、１００
ｒｐｍ、１００ｐｐｍ硬度（５０％都市水道水／５０％
脱イオン水）、１２分の洗浄と３分のすすぎ、１３００
ｐｐｍ洗剤および布地５枚／１試験（汚れたもの３
枚）。洗浄用水は、予め加熱し、布地少片を加え、次い
で溶解した洗剤（洗浄水１００ｍｌ中の５０％スラリー
として２．６ｇ）を添加した。洗濯期間の後に、これら
の布地少片を絞り、引き続いてすすぎ処理に付した後
に、これらの布地少片を再度、絞り、次いで空気乾燥さ
せた。ポリマーを含有していない洗剤中で布地少片を、
対照として、試験毎に洗濯した。
【００２２】Ｐａｃｉｆｉｃ Ｓｃｉｅｎｔｉｃ Ｃｏ
ｌｏｒｉｍｅｔｅｒ（Ｃｏｌｏｒｇａｒｄ Ｓｙｓｔｅ
ｍ １０００）を使用して反射率を測定し、データを
Ｌ．ａ．ｂ．カラー スケールを用いて記録した。洗浄
度値（Ｅ）、汚れ分離の尺度、および白色度（Ｗ．
Ｌ．）、再沈着防止の尺度は、次式に従い計算した：
【００２３】
【数１】Ｅ＝（（Ｌs −Ｌ）2 ＋（ａs −ａ）2 ＋（ｂ
s −ｂ）2 ）0.5 Ｗ．Ｉ．＝（Ｌ／１００）＊（Ｌ−（５．７１５＊
ｂ）） 式中、Ｌs 、ａs およびｂs は汚れた布地少片に係わる
反射率読みを表わし、そしてＬ、ａおよびｂは洗濯後の
布地少片に係わる反射率読みを表わす。
【００２４】ポリマーはそれぞれ、３つの別々の洗濯機
で評価した。洗剤組成物およびこの組成物の量を、重量
部（「ｐｂｗ」）により表１に示す。これらを上記洗剤
性能の評価に使用し、この洗剤性能評価結果を、表３に
示す。汚れた布地少片の反射率は、洗濯の前にも測定
し、同一の反射率の布地のみが試験に使用されるように
した。次いで、洗濯の後に、反射率を測定し、洗剤中の
ポリスクシンイミドの効果を評価した。表３に示されて
いる数値は、ポリマーを含有していない洗剤中で洗濯し
た対照布地に対する、３枚の布地の洗浄度および白色度
の変化の平均値である。ポリスクシンイミドを使用する
ことができる、追加の洗剤組成物を表２に示すが、使用
可能の洗剤はこれらに制限されるものではない。
【００２５】
【表１】表１ 洗濯条件 装置 Ｔｅｒｇ−ｏ−ｔｏｍｅｔｅｒ
洗濯機 攪拌 １００回転／分 温度 ４０℃ 水硬度 百万部当りの１００部（“ｐｐ
ｍ”） 洗濯サイクル １２分間 すすぎサイクル １３分間 水量 １リットル 洗剤使用量 １３００ｐｐｍ 材料 ５枚の布地／試験（汚れた布地３
枚／汚れていない布地２枚）
【００２６】
【表２】表１（つづき） 汚れ分離および再沈着防止に係るポリスクシンイミドの
評価に使用した洗剤組成物 洗剤成分 ｐｂｗ 炭酸ナトリウム ２２．０ ゼオライトＡ １６．０ ケイ酸ナトリウム ２．７ ＬＡＳ ８．３ 硫酸ラウリル ８．３ 硫酸ナトリウム ３４．０ ポリマー 表３に示されている量
【００２７】
【表３】 表２ 粉末組成物 リン酸塩 リン酸塩 ＴＰＰ1 ＰＹＲＯ2 含有 不含有 アニオン性 ＬＡＳ3 ５ ５ ６ ７．５ 硫酸ラウリル ８ １３ − − 硫酸アルコールエーテル ３ − − − ２ ＰＥＯ4 アルコール １．５ − − − ＴＰＰ ３８ ３０ ３０ − Ｐｙｒｏ − １３ − − 炭酸ナトリウム １０ ２４ ７ ７．５ 硫酸ナトリウム １５ ５ １５ ２０ ケイ酸ナトリウム ６ − ５ １．５ ゼオライトＡ − ０．２ − ２５ 蛍光漂白剤 ０．２ ０．５ ０．２ ０．２ 酵素 ０．５ ０．７ ０．３ ０．３ ＮａＰＡＡ5 − − − − 石けん − − １ − 非イオン性（ＥＯ／ＰＯ6 ） − − ５ ５ 過ホウ酸塩 − − ２０ ２．５ ＴＡＥＤ7 − − ４ − 再沈着防止剤 − − ０．２ ０．２ 硫酸塩 − − ０．５ ０．３ 水
【００２８】１．トリポリリン酸ナトリウム ２．ピロリン酸ナトリウム ３．直鎖アルキル スルホネート ４．ポリエトキシレート ５．ポリアクリル酸のナトリウム塩 ６．エチレンオキサイド／プロピレンオキサイド ７．テトラアセチル エチレン ジアミン
【００２９】
【表４】 表３ 木 綿 ポリマー ｐｂｗ 洗浄度 白色度 なし ０ ０ ０ ポリスクシンイミド １．５ ０．６ ４．０ ポリ（アスパラギン酸） １．５ ０．９ ３．２ ポリスクシンイミド ３ １．９ ７．１ ポリ（アスパラギン酸） ３ ２．５ ５．８ ポリスクシンイミド ６ ２．７ ５．４ ポリ（アスパラギン酸） ６ ２．３ ５．８ ポリスクシンイミド １２ ２．４ ４．９ ポリ（アスパラギン酸） １２ １．８ ３．９
【００３０】表３に示されているデータは、クレイ汚れ
分離（洗浄度）および再沈着防止性（白色度）に対する
ポリスクシンイミドの効果を示している。全部の被験レ
ベルにおいて、ポリスクシンイミドは、ポリマー不含の
対照に比較して均等に良好である。ポリスクシンイミド
はまた、全部の被験レベルにおいて、等重量ベースでポ
リ（アスパラギン酸）に比較して、白色度に係わり均等
に良好であることを示す。洗剤組成物の３ｐｂｗ以上の
レベルにおいて、ポリスクシンイミドは、等重量ベース
でポリ（アスパラギン酸）に比較して、洗浄度に係わり
均等に良好であることを示す。
【００３１】堆積防止性能の評価 本発明の洗剤組成物を、布地上の無機物質の沈着に対す
る効果を定量分析するために、評価した。この沈着に対
する効果は、未洗濯の炭化した布地からのデータを、多
回洗濯し、次いで炭化した布地からのデータと比較する
ことによって、評価した。木綿／テリー混合布地を、代
表的米国条件（表４参照）の下に、代表的米国洗剤組成
物中で５回洗濯した。木綿布地および木綿／テリー混合
布地を、代表的ヨーロッパ条件（表４参照）の下に、代
表的ヨーロッパ洗剤組成物中で１０回洗濯した。代表的
米国洗浄条件は、汚れ分離に関して上記した方法で、Ｔ
ｅｒｇ−ｏ−ｔｏｍｅｔｅｒによりシュミレートした。
使用した洗浄条件は、表４に示されている。
【００３２】代表的ヨーロッパ洗浄条件は、下記の方法
によってシュミレートした。ケンウッド（Ｋｅｎｗｏｏ
ｄ）ブランド名のＭｉｎｉ−Ｅ洗濯機に、６リットルの
水道水を満たした。この水に、塩化カルシウムおよび塩
化マグネシウムを加え、炭酸カルシウムに基づいて計算
して、３：１のカルシウム：マグネシウム比を生じさせ
た。この洗濯機に１００％木綿テリー布地、木綿布地、
木綿／ポリエステル混合布地およびポリエステル布地を
含む布地約５００ｇを入れた。洗剤をこの洗濯機に入
れ、洗濯機を完全サイクルで動かした。各サイクルの前
に、汚染物および洗剤を加えながら、１０回の完全サイ
クルで洗濯を行った。これらの実験に使用したその他の
条件を下記の表５に示す。
【００３３】下記表５に示されているデータは、洗濯の
前とヨーロッパ条件の下での１０サイクルの洗濯の後、
およびまた米国条件の下での５サイクルの洗濯の後の、
１００％木綿布地および木綿／テリー布地の灰分含有量
である。布地試料は、室温で一夜にわたり乾燥させた。
これらの布地の重量を測定し、次いで空気の下に８００
℃で６−７時間、Ｔｈｅｒｍｏｌｙｎｅブランド名のマ
ッフル炉（モデル番号３０４００）内に入れた。室温ま
で冷却した後に、残留する灰分の重量を測定した。下記
の表５に示されている数値は、炉内で処理した後の灰分
として残留する元の試料布地の重量パーセンテージであ
る（１回の実験当たり３枚の布地の平均値）。
【００３４】
【表５】表４ 代表的米国洗濯条件 装置 Ｔｅｒｇ−ｏ−ｔｏｍｅｔｅｒ
洗濯機 攪拌 １００回転／分 温度 ４０℃ 水硬度 １００ｐｐｍ 洗濯サイクル １２分間 すすぎサイクル ３分間 水量 １リットル 洗剤使用量 １３００ｐｐｍ 材料 布地５枚／試験（汚れた布地３枚
／汚れていない布地２枚）
【００３５】
【表６】 表４（つづき） 堆積防止に係るポリスクシンイミドの 評価に使用した代表的米国洗剤組成物 洗剤成分 ｐｂｗ 炭酸ナトリウム ３２．０ ゼオライトＡ １８．４ ケイ酸ナトリウム ３．２ ＬＡＳ ６．４ Ｔｅｒｇｉｔｏｌ ２４−Ｌ−６０ ２．４ 硫酸ナトリウム ２８．０ ステアリン酸ナトリウム ２．４ ポリマー 表６に示されている量
【００３６】
【表７】表５ 代表的ヨーロッパ洗濯条件 装置 ケンウッド Ｍｉｎｉ−Ｅ 洗濯
機 温度 ９０℃ 水硬度 ３５０ｐｐｍ 攪拌 高速 洗濯サイクル ３０分間 水量 ６リットル 洗剤使用量 ６．５グラム／水リットル
【００３７】
【表８】 表５（つづき） 堆積防止性に係るポリスクシンイミドの 評価に使用した、代表的ヨーロッパ洗剤 組成物 洗剤組成 ｐｂｗ 炭酸ナトリウム １５．０ ゼオライトＡ ２３．０ ケイ酸ナトリウム ４．０ ＬＡＳ ８．３ Ｔｅｒｇｉｔｏｌ ２４−Ｌ−６０ ３．０ 硫酸ナトリウム ３５．０ ステアリン酸ナトリウム ３．０ シリコン消泡剤 １．０ ポリマー 表６に示されている量
【００３８】
【表９】 表６ 灰分含有量 米国条件 ポリマー ｐｂｗ 木綿／テリー 標準偏差 なし ０ １．６２ ０．０５ ポリスクシンイミド ３ １．０６ ０．０１ ポリ（アスパラギン酸） ３ １．０９ ０．０３ ポリスクシンイミド ６ ０．８５ ０．０１ ポリ（アスパラギン酸） ６ ０．９９ ０．０３
【００３９】
【表１０】
【００４０】１）この洗剤組成物はＴｅｒｇｉｔｏｌ
２４−Ｌ−６０ ３ｐｂｗ、シリコン消泡剤１ｐｂｗ、
ＬＡＳ ８ｐｂｗ、ケイ酸ナトリウム４ｐｂｗ、過ホウ
酸ナトリウム２０ｐｂｗ、ステアリン酸ナトリウム３ｐ
ｂｗ、ゼオライト２３ｐｂｗおよび硫酸ナトリウム３０
ｐｂｗからなる。 ２）この洗剤組成物はＴｅｒｇｉｔｏｌ ２４−Ｌ−６
０ ３ｐｂｗ、シリコン消泡剤１ｐｂｗ、ＬＡＳ ８ｐ
ｂｗ、ケイ酸ナトリウム４ｐｂｗ、過ホウ酸ナトリウム
２０ｐｂｗ、ステアリン酸ナトリウム３ｐｂｗ、ゼオラ
イト２３ｐｂｗ、硫酸ナトリウム１０ｐｂｗおよびポリ
スクシンイミド２０ｐｂｗからなる。
【００４１】表６に示されているデータは、堆積防止性
に係わるポリスクシンイミドの効果を示している。ポリ
スクシンイミドは、米国条件およびヨーロッパ条件の両
方の下で、試験した全部のレベルにおいて、ポリマー不
含のものに比較して均等に良好である。ポリスクシンイ
ミドはまた、米国条件およびヨーロッパ条件の両方の下
で、試験した全部のレベルにおいて、等重量ペースで、
ポリ（アスパラギン酸）に勝る優れた効果を均等に示
す。ポリスクシンイミドはまた、堆積防止性に関して等
モル量ペースでポリ（アスパラギン酸）に勝る優れた効
果を示す；８ｐｂｗのポリスクシンイミドは、１１．２
ｐｂｗのポリ（アスパラギン酸）とモル均等である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 イ フヨン パイク アメリカ合衆国ニュージャージー州プリン ストン，エクセター コート ３ (72)発明者 エサン スコット サイモン アメリカ合衆国ペンシルバニア州アムブラ ー，リンカーン ドライブ イースト 2114 (72)発明者 グラハム スウィフト アメリカ合衆国ペンシルバニア州ブルー ベル，クロス レーン 901

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】イ）ポリスクシンイミド０．５−約５０重
    量％； ロ）一種または二種以上の界面活性剤０−約５０重量
    ％；および ハ）一種または二種以上のビルダー５−約８５重量％；
    からなる洗剤組成物。
  2. 【請求項２】 ポリスクシンイミドが約１−約３０重量
    ％の量で存在する、請求項１に記載の洗剤組成物。
  3. 【請求項３】 界面活性剤が約５−約４５重量％の量で
    存在する、請求項１に記載の洗剤組成物。
  4. 【請求項４】 ポリスクシンイミドが約１−約２０重量
    ％の量で存在する、請求項３に記載の洗剤組成物。
  5. 【請求項５】 洗剤組成物が、洗濯用洗剤組成物であ
    る、請求項１に記載の洗剤組成物。
  6. 【請求項６】 洗剤組成物が、自動式食器洗浄機用洗剤
    組成物である、請求項１に記載の洗剤組成物。
  7. 【請求項７】 洗剤組成物の０．５−約５０重量％の量
    でポリスクシンイミドを添加することからなる、洗剤組
    成物の調製方法。
  8. 【請求項８】 ポリスクシンイミドを、洗剤組成物の約
    １−約３０重量％の量で添加する、請求項７に記載の方
    法。
  9. 【請求項９】 洗剤組成物が、洗濯用洗剤組成物であ
    る、請求項７に記載の方法。
  10. 【請求項１０】 洗剤組成物が、自動式食器洗浄機用洗
    剤組成物である、請求項７に記載の方法。
  11. 【請求項１１】 洗剤組成物の０．５−約５０重量％の
    量でポリスクシンイミドを添加することからなる、洗剤
    組成物の特徴的性能を増強する方法。
  12. 【請求項１２】 上記特徴的性能が堆積防止性である、
    請求項１１に記載の方法。
  13. 【請求項１３】 上記特徴的性能が汚れ分離性である、
    請求項１１に記載の方法。
  14. 【請求項１４】 上記特徴的性能が再沈着防止性であ
    る、請求項１１に記載の方法。
  15. 【請求項１５】 ポリスクシンイミドを、洗剤組成物の
    約１−約３０重量％の量で添加する、請求項１１に記載
    の方法。
  16. 【請求項１６】 洗剤組成物が、洗濯用洗剤組成物であ
    る、請求項１１に記載の方法。
  17. 【請求項１７】 洗剤組成物が、自動式食器洗浄機用洗
    剤組成物である、請求項１１に記載の方法。
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