JPH06316514A - 口腔用組成物 - Google Patents

口腔用組成物

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JPH06316514A
JPH06316514A JP3140793A JP14079391A JPH06316514A JP H06316514 A JPH06316514 A JP H06316514A JP 3140793 A JP3140793 A JP 3140793A JP 14079391 A JP14079391 A JP 14079391A JP H06316514 A JPH06316514 A JP H06316514A
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JP
Japan
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composition
oral cavity
extract
periodontal disease
enmeisou
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Pending
Application number
JP3140793A
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English (en)
Inventor
Takashi Maruyama
孝 丸山
Hideyuki Yasuda
英之 安田
Kenji Osawa
謙二 大澤
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Lotte Co Ltd
Original Assignee
Lotte Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】延命草(Isodonis herba)の有
機溶媒抽出物を有効成分として0.001〜10重量%
含む口腔用組成物。 【効果】齲蝕原因菌であるストレプトコッカス・ミュー
タンス,ストレプトコッカス・ソブリナス、歯周病原因
菌であるポルフィロモナス・ジンジバリスの生育を効果
的に抑制し、齲蝕および歯周病の予防や症状の軽減に寄
与する。副作用がなく常用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、齲蝕原因菌であると
されているストレプトコッカス・ミュータンス,ストレ
プトコッカス・ソブリナス、歯周病原因菌であるとされ
ているポルフィロモナス・ジンジバリスの生育を抑制
し、齲蝕および歯周病の予防や症状の軽減に有効な口腔
用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】齲蝕の病巣や歯垢中に見出されるストレ
プトコッカス・ミュータンス,ストレプトコッカス・ソ
ブリナスは、ショ糖から菌体外酵素によってグルカンと
呼ばれる粘着性の高い高分子多糖体を産生し、歯のエナ
メル質表層に強く定着して歯垢を形成する。また、その
歯垢に棲息する微生物群が糖代謝により酸を産生し齲蝕
を誘発するのに大きく関与していることが知られてい
る。
【0003】一方、歯周病は多因性疾患であるが、その
発生に最も病因的な役割を果たすと見られている細菌の
中で、特にポルフィロモナス・ジンジバリスは、歯周炎
患者の歯周ポケットから高頻度に分離されることから歯
周病の原因菌として有力視されている。
【0004】したがって、齲蝕および歯周病の予防や症
状の軽減にはこれらの原因菌の生育を抑制することが効
果的であるとし、従来、そのためにテトラサイクリン,
ミノサイクリン等の抗生物質が用いられてきた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの抗生
物質は、効果が強力である反面、耐性菌の出現とか副作
用をともなう等の欠点があって、日常的な使用に適して
いるとはいえないものであった。
【0006】発明者らは、上記原因菌の生育を効果的に
抑制しかつ格別の副作用をともなわず常用できる有効成
分を開発するため、従来からよく知られている各種の天
然物試料の上記原因菌に対する抗菌性試験を鋭意行い、
延命草(Isodonisherba)の抽出物に上記
原因菌に対する強い抗菌活性があることを知見し、この
発明をなすに至った。延命草は、エンメインと呼ばれる
ジテルペン化合物を含有していて健胃作用,抗腫瘍活性
等を有し、副作用のおそれのない安全な民間薬として古
くから用いられているところのものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、この発明の口
腔用組成物は延命草の抽出物を有効成分として含有する
ことを特徴としている。
【0008】この発明の口腔用組成物は、具体的には、
チューインガム,キャンディー,錠菓,含そう剤または
練り歯磨き等であって、延命草抽出物が有効成分として
添加されているものである。この場合、各口腔用組成物
に対し延命草抽出物が0.001〜10重量%となるよ
うに添加することが好ましい。添加量が0.001重量
%未満では所期の効果が認められず、また10重量%を
超えると口腔内に苦みを感じ適切でない。
【0009】延命草抽出物の抽出製造方法は、特に限定
しないが、極性溶媒または非極性溶媒等による有機溶媒
抽出製造が好ましく、また、極性溶媒としては、水,ア
セトン,酢酸エチル,プロピレングリコール,グリセリ
ン,エタノールやメタノール等の低級アルコール類,ま
たはこれらの混合液を用いること、非極性溶媒として
は、n−ヘキサン,石油エーテル,クロロホルム,トル
エン,ジエチルエーテル,ベンゼン,ジクロロメタン,
またはこれらの混合液を用いること、かつこの場合にお
いて、加熱抽出を行うことにより、抽出効率を向上でき
るものである。
【0010】
【作用効果】この発明の口腔用組成物は、延命草抽出物
が有効成分として添加含有しているので、齲蝕原因菌お
よび歯周病原因菌であるとされているストレプトコッカ
ス・ミュータンス,ストレプトコッカス・ソブリナス,
ポルフィロモナス・ジンジバリス等に対し優れた抗菌活
性を示し、これらの菌の生育を抑制し、齲蝕および歯周
病の予防や症状の軽減に優れた効果を上げる。
【0011】延命草抽出物は安全性が高いから、これを
添加含有する口腔用組成物は、テトラサイクリン,ミノ
サイクリン等の抗生物質を使用したときに見られるよう
な副作用の心配がなく、チューインガム,練り歯磨き等
にして常用できる。
【0012】これらの作用効果は、次の実験および試験
によって裏付けられる。 実験例 1 延命草100gを粉砕し、それに1000mlのエタノ
ールを加え、常温で12日間浸漬させた後、抽出液を減
圧下濃縮することにより延命草エタノール抽出物3.2
gを得た。
【0013】試験例 1 上記延命草エタノール抽出物を試験試料とし、下記試験
方法によってストレプトコッカス・ミュータンス,スト
レプトコッカス・ソブリナスに対する抗菌性試験を行っ
た。
【0014】ストレプトコッカス・ミュータンス・イン
グブリット,ストレプトコッカス・ソブリナス6715
を各々ブレイン・ハート・インフュージョン液体培地に
接種して37℃で24時間培養し、その培養液をOD
550nm で1.0になるように調製し菌液とする。ブレイ
ン・ハート・インフュージョン・アガー10mlと各々
の菌液1mlとをシャーレ中で混合し、各別の試験菌プ
レートを調製する。
【0015】上記試験試料を表1に示す所定量添加した
ペーパーディスク(アドバンティック社製,直径8m
m)を上記各々の試験菌プレート上に静置し、37℃で
24時間培養したところで、ディスクの回りに生じる阻
止円の有無および直径を測定し、抗菌活性の強さを測定
する。対照物質として口腔内殺菌剤として知られている
オイゲノールを用いて上記試験試料との抗菌活性の比較
を行った。結果を表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】表1は、阻止円が形成されたものを+、形
成されなかったものを−とし、+の場合は阻止円の直径
を示した。表1の結果から、延命草エタノール抽出物
は、ストレプトコッカス・ミュータンス,ストレプトコ
ッカス・ソブリナスに対し強い抗菌性を有し、両菌株に
対して添加量125μg/diskで阻止円を形成し、
かつその抗菌活性は口腔内殺菌剤オイゲノールより優れ
ていることが認められた。
【0018】試験例 2 上記延命草エタノール抽出物を試験試料とし、下記試験
方法によってポルフィロモナス・ジンジバリスに対する
抗菌性試験を行った。
【0019】ポルフィロモナス・ジンジバリスFDC3
81,ポルフィロモナス・ジンジバリスATCC332
77を各々トリプチケース・ソイ液体培地(トリプチケ
ース・ソイ・ブロース30g,ヘミン5mg,メナジオ
ン0.5mg,精製水1000ml)に接種し、37℃
で48時間嫌気培養(CO2 :H2 :N2 =1:1:
8)し、その培養液をOD550nm で1.0になるように
調製し菌液とする。血液平板(トリプチケース・ソイ・
アガー30g,ヘミン5mg,メナジオン0.5mg,
馬脱繊維血液100ml,精製水900ml)上にそれ
ぞれの菌液100μlを均一に塗抹し、各別の試験プレ
ートを調製する。
【0020】上記試験試料を表2に示す所定量添加した
ペーパーディスク(アドバンティック社製,直径8m
m)を上記各々の試験菌プレート上に静置し、37℃で
48時間嫌気培養したところで、ディスクの回りに生じ
る阻止円の有無および直径を測定し、抗菌活性の強さを
測定する。対照物質としてオイゲノールを用いて上記試
験試料との抗菌活性の比較を行った。結果を表2に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】表2は、表2と同様に、阻止円が形成され
たものを+、形成されなかったものを−とし、+の場合
は阻止円の直径を示した。表2の結果から、延命草エタ
ノール抽出物は、ポルフィロモナス・ジンジバリスに対
し強い抗菌性を有し、その菌株に対して添加量31.2
5μg/diskまで下げても阻止円を形成し、かつそ
の抗菌活性はオイゲノールより優れていることが認めら
れた。
【0023】実験例 2 延命草100gを粉砕し、それに1000mlのn−ヘ
キサンを加え、常温で12日間浸漬させた後、抽出液を
減圧下濃縮することにより有効成分0.3gを得た。
【0024】試験例 3 上記延命草n−ヘキサン抽出物を試験試料とし、試験例
1と同じ試験方法によってストレプトコッカス・ミュー
タンス,ストレプトコッカス・ソブリナスに対する抗菌
性試験を行った。結果を表3に示す。
【0025】
【表3】
【0026】試験例 4 上記延命草n−ヘキサン抽出物を試験試料とし、試験例
2と同じ試験方法によってポルフィロモナス・ジンジバ
リスに対する抗菌性試験を行った。結果を表4に示す。
【0027】
【表4】
【0028】表3,4は、表1,2と同様に、阻止円が
形成されたものを+、形成されなかったものを−とし、
+の場合は阻止円の直径を示した。表3,4の結果か
ら、延命草n−ヘキサン抽出物は、ストレプトコッカス
・ミュータンス,ストレプトコッカス・ソブリナス,ポ
ルフィロモナス・ジンジバリスに対し強い抗菌性を有
し、これらの菌株に対して添加量250μg/disk
で阻止円を形成し、かつその抗菌活性はオイゲノールよ
り優れていることが認められた。
【0029】
【実施例】
実施例1 チューインガム (重量%) ガムベース 20.0 砂糖 55.0 グルコース 15.0 水飴 9.3 香料 0.5 延命草エタノール抽出物 0.2 計 100.0
【0030】実施例2 キャンディー (重量%) 砂糖 50.0 水飴 34.0 クエン酸 1.0 延命草エタノール抽出物 0.2 水 14.8 計 100.0
【0031】実施例3 錠菓 (重量%) 砂糖 76.4 グルコース 19.0 ショ糖脂肪酸エステル 0.2 延命草エタノール抽出物 0.2 水 4.2 計 100.0
【0032】実施例4 含そう剤 (重量%) エタノール 30.0 香料 1.0 銅クロロフィリンナトリウム 0.1 サッカリン 0.05 塩酸クロルヘキシジン 0.01 延命草エタノール抽出物 0.2 水 68.64 計 100.0
【0033】実施例5 練り歯磨き (重量%) 炭酸カルシウム 50.0 グリセリン 20.0 カラゲーナン 0.5 カルボキシメチルセルロース 1.0 ラウリルエタノールアマイド 1.0 ショ糖モノラウレート 2.0 銅クロロフィリンナトリウム 0.1 塩酸クロルヘキシジン 0.01 サッカリン 0.1 延命草エタノール抽出物 0.2 水 25.09 計 100.0
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月4日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】
【表2】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】表2は、表1と同様に、阻止円が形成され
たものを+、形成されなかったものを−とし、+の場合
は阻止円の直径を示した。表2の結果から、延命草エタ
ノール抽出物は、ポルフィロモナス・ジンジバリスに対
し強い抗菌性を有し、その菌株に対して添加量31.2
5μg/diskまで下げても阻止円を形成し、かつそ
の抗菌活性はオイゲノールより優れていることが認めら
れた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表4】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成3年7月8日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】
【表4】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】延命草の抽出物を有効成分として含有する
    ことを特徴とする口腔用組成物。
  2. 【請求項2】延命草の有機溶媒抽出物を有効成分として
    含有することを特徴とする口腔用組成物。
JP3140793A 1991-05-17 1991-05-17 口腔用組成物 Pending JPH06316514A (ja)

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JP3140793A JPH06316514A (ja) 1991-05-17 1991-05-17 口腔用組成物

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JP3140793A JPH06316514A (ja) 1991-05-17 1991-05-17 口腔用組成物

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JPH06316514A true JPH06316514A (ja) 1994-11-15

Family

ID=15276875

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3140793A Pending JPH06316514A (ja) 1991-05-17 1991-05-17 口腔用組成物

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS595110A (ja) * 1982-06-30 1984-01-12 Lion Corp 口腔用組成物

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS595110A (ja) * 1982-06-30 1984-01-12 Lion Corp 口腔用組成物

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Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 19960611