JPH0631619Y2 - 照光式押ボタンスイッチ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、照光式押ボタンスイッチに関し、更に詳しく
は、構成部品を特別に変更することなく組立て方の如何
によって容易に表示灯としても使用可能な照光式押ボタ
ンスイッチに関する。

〔従来の技術〕

従来、照光式押ボタンスイッチと表示灯とではその構成
部品も異なり、それぞれ別個の構成部品による組立体と
して構成されていたため、双方を製造するためには部品
点数も多くなり、生産性および投資効率の点で無駄な点
が多かった。

〔考案が解決しようとする課題〕

すなわち、上述したように、従来の照光式押ボタンスイ
ッチはあくまで、押ボタンスイッチとしての機能のみを
持たせることで表示灯として組立てることは考慮されて
おらず、双方を生産する体制とするにはそれだけ部品点
数を多く用意しなければならないので部品管理上からも
投資の点からも効率的でなかった。

本考案の目的は、上述した従来の問題点に着目し、その
解決を図るべく、共通の構成部品でその組合せ方を簡単
に変更するだけで照光式押ボタンスイッチを表示灯とし
ても構成可能な照光式押ボタンスイッチを提供すること
にある。

〔課題を解決するための手段〕

かかる目的を達成するために、本考案は、発光源および
照光部を一体に保持するランプホルダと、該ランプホル
ダを押下・復帰自在に保持するケースと、該ケースに係
着されるキースイッチとにより構成される照光式押ボタ
ンスイッチにおいて、前記ランプホルダは前記押下・復
帰の動作に従って前記ケースに設けられた突起部を摺動
自在に案内する案内溝を具え、前記ケースは前記ランプ
ホルダの向きをその押下方向に鉛直な面内で所定の角度
変えた状態でも保持可能であり、前記ランプホルダの向
きを変えて前記ケースに保持させたときに前記ケースの
突起部に前記ランプホルダが当接して固定されることに
より前記キースイッチの係着を省略して表示灯として構
成可能なことを特徴とするものである。

〔作用〕

本考案によれば、発光体および照光部を一体に保持する
ランプホルダの向きをその押下方向とは鉛直の面内で所
定の角度変向してケースに挿入するだけで、変向しなけ
ればランプホルダの案内溝に摺動自在に保持されたケー
スの突起が案内溝と係合せず、ランプホルダを固定状態
に受止める部材となるので、キースイッチを省略して表
示灯として使用することができる。

〔実施例〕

以下に、図面を参照して本考案の実施例を具体的に説明
する。

第１図は本考案の一実施例を示し、更に第２図は本考案
照光式押ボタンスイッチを組立順序に従い分解して示し
たものである。なお、このように組立てられた場合は照
光式押ボタンスイッチとしての機能を有する。これらの
図において、１はその内側に記名板２が嵌込まれ、均一
な照光を得るためのカラーチップ、３はカラーチップ１
と係合し、カラーチップ１との間に記名板２を保持する
と共にその内側底部に発光体であるＬＥＤ（発光ダイオ
ード）４を収納保持するランプホルダである。

そこで、ランプホルダ３はその上縁部に、カラーチップ
１の係合溝１Ａと係合する係止爪３Ａを有し、更にその
周囲部には第２図に示すようにＬＥＤ４の端子４Ａが差
込まれる溝３Ｂを有する。また、ランプホルダ３の周囲
壁には互いに対向する壁の外側に第３図に示すように縦
方向の平行する案内溝３Ｃおよび３Ｄが形成されてい
る。そこで押ボタンスイッチとして構成する場合はラン
プホルダ３を第３図で(A)の状態に保ち、これをケース
５に上方から差込むことによりケース５の内面壁に形成
されている突起５Ｃおよび５Ｄをそれぞれ上述の案内溝
３Ｃおよび３Ｄに沿って通り抜けさせ、ランプホルダ３
をケース５に押下・復帰自在に保持させることができ
る。

更にまた、３Ｅはランプホルダ３の周囲壁下縁近傍から
突設した係合突起であり、ランプホルダ３をケース５に
嵌合せたときに、係合突起３Ｅをケース５の係合溝５Ｅ
に係止させることによりランプホルダ３を係合溝５Ｅに
沿って摺動自在な状態に保持させることができる。ま
た、ケース５には第２図に示すように外側に端子挿入溝
５Ａが形成されていて、この溝５ＡにＬＥＤ４の端子４
Ａが差込まれることによってＬＥＤ４がケース５に固定
される。５Ｂはケース５の周囲壁から下方に延在させた
係止脚部であり、キースイッチ６にはこれら脚部５Ｂと
対応する位置に係合溝６Ｂが形成されていて、脚部５Ｂ
を係合溝６Ｂに沿って差込むことにより、脚部５Ｂの先
端爪を係合溝６Ｂの下辺に係止させ、ケース５にキース
イッチ６を固定することができる。

このように構成した照光式押ボタンスイッチにおいて
は、カラーチップ１の上面を押圧するとランプホルダ３
に保持される照光部がケース５に沿って降下し、キース
イッチ６において接触動作が行われ、また、カラーチッ
プ１から手を離すことにより不図示の復帰ばねのばね力
により元の復帰状態に戻すことができる。

次に、押ボタンスイッチとして構成せず、表示灯として
構成する場合について述べる。この場合は、第２図の
(B)で示すようにランプホルダ３を(A)の状態から水平に
保ったまま180゜回転させればよい。勿論ランプホルダ
３にはカラーチップ１、記名板２およびＬＥＤ４が保持
されている。上述のようにランプホルダ３を(B)の状態
に保ってケース５に挿入すると、ホルダ３に設けた案内
溝３Ｃおよび３Ｄとケース５側の突起５Ｃおよび５Ｄと
が位置の食い違いによって互いに一致せず、ランプホル
ダ３の下面がケース５の突起５Ｃおよび５Ｄに当接して
支えられた状態に保たれる。かくしてランプホルダ３を
ケース５に固定させることができ、なおこの場合はスイ
ッチ機能を持たせる必要がないので、ケース５にキース
イッチ６を組合せる必要がない。

〔考案の効果〕

以上説明してきたように、本考案によれば、ランプホル
ダはその押下・復帰動作に従ってケースに設けた突起部
を摺動自在とする案内溝を具え、一方、ケースの方はラ
ンプホルダをその押下方向に対する鉛直面内で所定角度
回転させた状態でも挿着可能とし、ランプホルダを所定
角度回転させてケースに装着したときにケースの突起部
とランプホルダの案内溝との位置の食い違いによりラン
プホルダがケースの突起部に当接して固定されるように
したので、キースイッチの係着を省略して表示灯として
使用することができ、照光式押ボタンスイッチの構成部
材をそのまま使用して表示灯を構成することが可能とな
り、共通部品とすることにより準備すべき部品点数の削
減が図られ、生産性およびコスト面で貢献することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案照光式押ボタンスイッチの構成の一例を
示す断面図、第２図は本考案の構成を分解して示す斜視
図、第３図は本考案により押ボタンスイッチと表示灯と
の双方に組立可能なことを示す説明図である。 １…カラーチップ、２…記名板、３…ランプホルダ、３
Ａ…係止爪、３Ｂ…溝、３Ｃ，３Ｄ…案内溝、３Ｅ…係
合突起、４…ＬＥＤ、４Ａ…端子、５…ケース、５Ａ…
端子挿入溝、５Ｂ…脚部、５Ｃ，５Ｄ…突起、５Ｅ…係
合溝、６…キースイッチ、６Ｂ…係合溝。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】発光源および照光部を一体に保持するラン
   プホルダと、該ランプホルダを押下・復帰自在に保持す
   るケースと、該ケースに係着されるキースイッチとによ
   り構成される照光式押ボタンスイッチにおいて、前記ラ
   ンプホルダは前記押下・復帰の動作に従って前記ケース
   に設けられた突起部を摺動自在に案内する案内溝を具
   え、前記ケースは前記ランプホルダの向きをその押下方
   向に鉛直な面内で所定の角度変えた状態でも保持可能で
   あり、前記ランプホルダの向きを変えて前記ケースに保
   持させたときに前記ケースの突起部に前記ランプホルダ
   が当接して固定されることにより前記キースイッチの係
   着を省略して表示灯として構成可能なことを特徴とする
   照光式押ボタンスイッチ。