JPH06315988A - テープ状繊維複合体及び繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法 - Google Patents
テープ状繊維複合体及び繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法Info
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- JPH06315988A JPH06315988A JP5105348A JP10534893A JPH06315988A JP H06315988 A JPH06315988 A JP H06315988A JP 5105348 A JP5105348 A JP 5105348A JP 10534893 A JP10534893 A JP 10534893A JP H06315988 A JPH06315988 A JP H06315988A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高速成形した場合に、積層界面の融着性に優
れ、樹脂焼けや焦げが発生しない繊維強化熱可塑性樹脂
管の製造方法を提供する。 【構成】 マンドレル2上をシート状繊維複合体A1を
前進させつつ、その外周囲に、テープ状繊維複合体B及
びCを、スパイラル状に巻回して、3層管A4を成形す
る際、使用するテープ状繊維複合体B及びCとして、そ
の表面に微細な凹凸が形成された融着用樹脂層を有する
ものを使用する。これらテープ状繊維複合体の巻回速度
を高速にする為、その巻回直前に行うテープ状繊維複合
体の積層面の加熱の際に、加熱温度をアップしても、熱
源に近い部分が溶融して融着活性化し、全面溶融とはな
らないので、テープ状繊維複合体が過熱してトラブルが
生ずることがない。
れ、樹脂焼けや焦げが発生しない繊維強化熱可塑性樹脂
管の製造方法を提供する。 【構成】 マンドレル2上をシート状繊維複合体A1を
前進させつつ、その外周囲に、テープ状繊維複合体B及
びCを、スパイラル状に巻回して、3層管A4を成形す
る際、使用するテープ状繊維複合体B及びCとして、そ
の表面に微細な凹凸が形成された融着用樹脂層を有する
ものを使用する。これらテープ状繊維複合体の巻回速度
を高速にする為、その巻回直前に行うテープ状繊維複合
体の積層面の加熱の際に、加熱温度をアップしても、熱
源に近い部分が溶融して融着活性化し、全面溶融とはな
らないので、テープ状繊維複合体が過熱してトラブルが
生ずることがない。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱可塑性樹脂と強化繊
維とからなるテープ状繊維複合体及びテープ状繊維複合
体を用いて行う繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法に関
する。
維とからなるテープ状繊維複合体及びテープ状繊維複合
体を用いて行う繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】繊維強化合成樹脂管は、金属管に比べて
軽量であり錆びることもなく、又一般の合成樹脂管に比
べて衝撃に強く高強度であるから、配管用部材としての
みならず、構造用部材としても使用されている。この繊
維強化合成樹脂管は、例えば、強化繊維としてガラス繊
維を用い、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用い
る方法が提案されている(特開昭62−244622号
公報参照)。具体的に言うと、強化繊維に熱可塑性樹脂
を供給して溶融含浸させ、これを芯金に巻き付けた後、
この含浸した樹脂の軟化温度以上に加熱し、しかる後こ
れを金型に入れて加圧冷却し、芯金を抜き取るという方
法である。
軽量であり錆びることもなく、又一般の合成樹脂管に比
べて衝撃に強く高強度であるから、配管用部材としての
みならず、構造用部材としても使用されている。この繊
維強化合成樹脂管は、例えば、強化繊維としてガラス繊
維を用い、マトリックス樹脂として熱可塑性樹脂を用い
る方法が提案されている(特開昭62−244622号
公報参照)。具体的に言うと、強化繊維に熱可塑性樹脂
を供給して溶融含浸させ、これを芯金に巻き付けた後、
この含浸した樹脂の軟化温度以上に加熱し、しかる後こ
れを金型に入れて加圧冷却し、芯金を抜き取るという方
法である。
【0003】
【本発明が解決しようとする課題】しかしながら、熱可
塑性樹脂を含浸した強化繊維同士を用いて管状体を成形
する場合、この樹脂の軟化温度以上の温度に加熱した段
階で、強化繊維のみが表面に浮き出し、この強化繊維の
みが浮き出した表面部分同士を加圧して管状体に成形し
たのでは、繊維同士の融着が不十分となり、得られる管
状体の品質上に問題があった。又、芯金を抜き取る工程
を必要とする為、比較的短い管状体を小ロットで生産す
る場合には問題ないが、比較的長い管状体を連続的に製
造することが出来ないという問題があった。
塑性樹脂を含浸した強化繊維同士を用いて管状体を成形
する場合、この樹脂の軟化温度以上の温度に加熱した段
階で、強化繊維のみが表面に浮き出し、この強化繊維の
みが浮き出した表面部分同士を加圧して管状体に成形し
たのでは、繊維同士の融着が不十分となり、得られる管
状体の品質上に問題があった。又、芯金を抜き取る工程
を必要とする為、比較的短い管状体を小ロットで生産す
る場合には問題ないが、比較的長い管状体を連続的に製
造することが出来ないという問題があった。
【0004】上記問題点を解決する方法として、本出願
人は、先に、一端が支持された略横断面円形のマンドレ
ルを用い、その支持端側から、該支持端を避けるように
して、シート状繊維複合体を供給し、マンドレル上を前
進させつつ、マンドレルを密に囲ましめることにより管
状体となす工程と、その管状体をマンドレルに沿ってそ
のまま前進させつつ、その外周にテープ状またはひも状
繊維複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層す
る工程とを採り入れ、更に、上記シート状繊維複合体
と、テープ状もしくはひも状繊維複合体とが、それぞれ
が積層される部分に、予め熱可塑性樹脂からなる融着用
樹脂層を設け、連続的な製造を可能にすると共に、繊維
同士の融着性を向上させる技術を開発した(特願平3−
188600号参照)。
人は、先に、一端が支持された略横断面円形のマンドレ
ルを用い、その支持端側から、該支持端を避けるように
して、シート状繊維複合体を供給し、マンドレル上を前
進させつつ、マンドレルを密に囲ましめることにより管
状体となす工程と、その管状体をマンドレルに沿ってそ
のまま前進させつつ、その外周にテープ状またはひも状
繊維複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層す
る工程とを採り入れ、更に、上記シート状繊維複合体
と、テープ状もしくはひも状繊維複合体とが、それぞれ
が積層される部分に、予め熱可塑性樹脂からなる融着用
樹脂層を設け、連続的な製造を可能にすると共に、繊維
同士の融着性を向上させる技術を開発した(特願平3−
188600号参照)。
【0005】しかしながら、成形速度の高速化が逐次要
求されるようになり、それに対応して、テープ状繊維複
合体の表面全体が、管状体の表面に確実に融着できるよ
うにする為には、該テープ状繊維複合体を巻付ける直前
に、該テープ状繊維複合体を高温で加熱して融着活性化
を図る必要があるが、その際にテープ状繊維複合体を過
熱すると、該テープ状繊維複合体の両縁部に樹脂焼けや
焦げが発生し易くなり、そのために、外観品質が悪くな
ると共に積層界面の剥離が起こりやすくなる。このよう
な状況から、高速成形しても樹脂焼けや焦げが発生しな
いようなテープ状繊維複合体の開発が望まれていた。
求されるようになり、それに対応して、テープ状繊維複
合体の表面全体が、管状体の表面に確実に融着できるよ
うにする為には、該テープ状繊維複合体を巻付ける直前
に、該テープ状繊維複合体を高温で加熱して融着活性化
を図る必要があるが、その際にテープ状繊維複合体を過
熱すると、該テープ状繊維複合体の両縁部に樹脂焼けや
焦げが発生し易くなり、そのために、外観品質が悪くな
ると共に積層界面の剥離が起こりやすくなる。このよう
な状況から、高速成形しても樹脂焼けや焦げが発生しな
いようなテープ状繊維複合体の開発が望まれていた。
【0006】本発明は、繊維強化熱可塑性樹脂管等をテ
ープ状繊維複合体を用いて高速成形した場合に、その積
層される界面の融着性が良好にして且つ端部に樹脂焼け
や焦げが発生しないようなテープ状繊維複合体、及びそ
のテープ状繊維複合体を用いて行う繊維強化熱可塑性樹
脂管の製造方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
ープ状繊維複合体を用いて高速成形した場合に、その積
層される界面の融着性が良好にして且つ端部に樹脂焼け
や焦げが発生しないようなテープ状繊維複合体、及びそ
のテープ状繊維複合体を用いて行う繊維強化熱可塑性樹
脂管の製造方法を提供することを目的としてなされたも
のである。
【0007】
【課題を解決する為の手段】請求項1記載の発明は、
「長手方向に配された連続繊維からなる強化繊維に熱可
塑性樹脂が含浸されてなるテープ状繊維複合体であっ
て、該繊維複合体の表面に融着用熱可塑性樹脂層が設け
られ、且つその上面に微細な凹凸が形成されてなること
を特徴とするテープ状繊維複合体」をその要旨とするも
のである。
「長手方向に配された連続繊維からなる強化繊維に熱可
塑性樹脂が含浸されてなるテープ状繊維複合体であっ
て、該繊維複合体の表面に融着用熱可塑性樹脂層が設け
られ、且つその上面に微細な凹凸が形成されてなること
を特徴とするテープ状繊維複合体」をその要旨とするも
のである。
【0008】請求項2記載の発明は、「一端が支持され
たマンドレルに、その支持端側から、長手方向に配され
た連続繊維からなる強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され
てなるシート状繊維複合体を供給し、マンドレル上を前
進させつつマンドレルを密に囲ましめることにより管状
体となす工程と、管状体をマンドレルに沿ってそのまま
前進させつつ、その外周に、長手方向に配された連続繊
維からなる強化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されてなるテ
ープ状繊維複合体を、スパイラル状に巻き付けて管状体
に積層する工程とを有し、上記工程で使用するテープ状
繊維複合体として、その積層される面に融着用熱可塑性
樹脂層が設けられ、且つその上面に微細な凹凸が形成さ
れたものを使用することを特徴とする繊維強化熱可塑性
樹脂管の製造方法」をその要旨とするものである。
たマンドレルに、その支持端側から、長手方向に配され
た連続繊維からなる強化繊維に熱可塑性樹脂が保持され
てなるシート状繊維複合体を供給し、マンドレル上を前
進させつつマンドレルを密に囲ましめることにより管状
体となす工程と、管状体をマンドレルに沿ってそのまま
前進させつつ、その外周に、長手方向に配された連続繊
維からなる強化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されてなるテ
ープ状繊維複合体を、スパイラル状に巻き付けて管状体
に積層する工程とを有し、上記工程で使用するテープ状
繊維複合体として、その積層される面に融着用熱可塑性
樹脂層が設けられ、且つその上面に微細な凹凸が形成さ
れたものを使用することを特徴とする繊維強化熱可塑性
樹脂管の製造方法」をその要旨とするものである。
【0009】即ち、テープ状繊維複合体の表面に融着用
熱可塑性樹脂層を設けて繊維の浮き出しを防止し、以て
積層界面の接着性を向上させると共に、その上面に形成
した微細な凹凸により、該テープ状繊維複合体を加熱し
た場合に、表面全体が過熱されることを避け、その凸
部、即ち熱源に近い部分のみが加熱されるようにして、
その表面の融着活性化を図り、以て高速成形した際に過
熱によりテープの縁部に樹脂焼けや焦げが発生しないよ
うにしたことを骨子とするものである。
熱可塑性樹脂層を設けて繊維の浮き出しを防止し、以て
積層界面の接着性を向上させると共に、その上面に形成
した微細な凹凸により、該テープ状繊維複合体を加熱し
た場合に、表面全体が過熱されることを避け、その凸
部、即ち熱源に近い部分のみが加熱されるようにして、
その表面の融着活性化を図り、以て高速成形した際に過
熱によりテープの縁部に樹脂焼けや焦げが発生しないよ
うにしたことを骨子とするものである。
【0010】このように、本発明では後述するような方
法により得られるテープ状繊維複合体の積層される面に
融着用樹脂層を設け、且つその上面に微細な凹凸を形成
することが重要な特徴の一つであるが、この凹凸形成は
公知の簡単な方法で実現できるのである。即ち、テープ
状繊維複合体を成形する際或いは成形後に、エンボス表
面或いはスジ状の微細な溝が形成された凹凸賦形ロール
を、融着用樹脂層の上面に押圧し、所定形状の凹凸を形
成する方法により、容易に形成することができる。
法により得られるテープ状繊維複合体の積層される面に
融着用樹脂層を設け、且つその上面に微細な凹凸を形成
することが重要な特徴の一つであるが、この凹凸形成は
公知の簡単な方法で実現できるのである。即ち、テープ
状繊維複合体を成形する際或いは成形後に、エンボス表
面或いはスジ状の微細な溝が形成された凹凸賦形ロール
を、融着用樹脂層の上面に押圧し、所定形状の凹凸を形
成する方法により、容易に形成することができる。
【0011】そして、テープ状繊維複合体の表面に形成
される凹凸形状は、半球形状、円盤形状等任意なもので
よく、特に限定されないが、テープの長手方向に平行に
形成した筋溝形状とした場合、積層界面の脱気が良好に
行われる点で有利である。そして凹凸の大きさとして
は、該凹凸を設ける部分に使用される樹脂によって異な
るが、凸部と凹部の差が50〜200μmの範囲である
ことが望ましい。これが50μm以下であると凹凸の効
果が小さく、200μm以上であるとテープ両縁部への
樹脂のはみ出しが生じたり、脱気が出来ないで内部に気
泡が発生する場合がある。
される凹凸形状は、半球形状、円盤形状等任意なもので
よく、特に限定されないが、テープの長手方向に平行に
形成した筋溝形状とした場合、積層界面の脱気が良好に
行われる点で有利である。そして凹凸の大きさとして
は、該凹凸を設ける部分に使用される樹脂によって異な
るが、凸部と凹部の差が50〜200μmの範囲である
ことが望ましい。これが50μm以下であると凹凸の効
果が小さく、200μm以上であるとテープ両縁部への
樹脂のはみ出しが生じたり、脱気が出来ないで内部に気
泡が発生する場合がある。
【0012】本発明に於いて、シート状またはテープ状
の繊維複合体に用いられる連続繊維からなる強化繊維と
しては、熱可塑性樹脂の強化用として用いられる従来公
知の全てのものが使用できる。具体的には、ガラス繊
維、炭素繊維、シリコン・チタン・炭素繊維、ボロン繊
維、微細な金属繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ビニ
ロン繊維、液晶ポリマー繊維、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維等の有機繊維が挙げられる。
の繊維複合体に用いられる連続繊維からなる強化繊維と
しては、熱可塑性樹脂の強化用として用いられる従来公
知の全てのものが使用できる。具体的には、ガラス繊
維、炭素繊維、シリコン・チタン・炭素繊維、ボロン繊
維、微細な金属繊維等の無機繊維、アラミド繊維、ビニ
ロン繊維、液晶ポリマー繊維、ポリエステル繊維、ポリ
アミド繊維等の有機繊維が挙げられる。
【0013】そして、この連続繊維からなる強化繊維か
らシート状またはテープ状繊維複合体を得るには、直径
が1〜数10μmの連続した繊維よりなるロービング状
或いはストランド状のものの多数本を、一方向に並設し
た状態で連続的に移送することにより複合体を形成する
場合と、ロービングを織成したロービングクロスや、ス
トランドを所定の長さに切断してランダム方向に分散さ
せ、均一な厚みに積層したチョップドストランドマット
のようにクロスやネット状に加工されたものを複合体に
して用いる場合とがある。また、上記シート状、テープ
状の繊維複合体を形成する場合に、これに更に短い強化
繊維を別途混入させてもよい。また、この複合体に用い
られる強化繊維は、同じ種類のものから構成してもよ
く、或いは異なる種類のものから構成してもよい。
らシート状またはテープ状繊維複合体を得るには、直径
が1〜数10μmの連続した繊維よりなるロービング状
或いはストランド状のものの多数本を、一方向に並設し
た状態で連続的に移送することにより複合体を形成する
場合と、ロービングを織成したロービングクロスや、ス
トランドを所定の長さに切断してランダム方向に分散さ
せ、均一な厚みに積層したチョップドストランドマット
のようにクロスやネット状に加工されたものを複合体に
して用いる場合とがある。また、上記シート状、テープ
状の繊維複合体を形成する場合に、これに更に短い強化
繊維を別途混入させてもよい。また、この複合体に用い
られる強化繊維は、同じ種類のものから構成してもよ
く、或いは異なる種類のものから構成してもよい。
【0014】シート状またはテープ状の繊維複合体にお
ける強化繊維による熱可塑性樹脂の保持状態としては、
強化繊維のフィラメント一本一本の間に、樹脂が充分に
含浸し、保持した状態のものが好ましく、このような保
持状態にすることが、管体を成形した場合、その水密
性、繊維と樹脂との接着性を高めるために好ましく、そ
のためには、後述するシート状またはテープ状の繊維複
合体の製造方法の前段階で、すでに予め、フィラメント
間に熱可塑性樹脂を付着乃至含浸させておくという表面
処理を施すのが好ましい。
ける強化繊維による熱可塑性樹脂の保持状態としては、
強化繊維のフィラメント一本一本の間に、樹脂が充分に
含浸し、保持した状態のものが好ましく、このような保
持状態にすることが、管体を成形した場合、その水密
性、繊維と樹脂との接着性を高めるために好ましく、そ
のためには、後述するシート状またはテープ状の繊維複
合体の製造方法の前段階で、すでに予め、フィラメント
間に熱可塑性樹脂を付着乃至含浸させておくという表面
処理を施すのが好ましい。
【0015】本発明に於いて、強化繊維に保持される熱
可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、テ
ープ状繊維複合体、繊維強化熱可塑性樹脂管等の使用目
的に対応して、適切な樹脂が選択的に使用される。その
樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリスルホン、ポリエーテル・エーテルケ
トン等が挙げられる。
可塑性樹脂としては、特に限定されるものではなく、テ
ープ状繊維複合体、繊維強化熱可塑性樹脂管等の使用目
的に対応して、適切な樹脂が選択的に使用される。その
樹脂としては、例えば、ポリ塩化ビニル、塩素化ポリ塩
化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリフェニレンサ
ルファイド、ポリスルホン、ポリエーテル・エーテルケ
トン等が挙げられる。
【0016】また、テープ状繊維複合体の融着用熱可塑
性樹脂層を構成する樹脂としては、上記強化繊維に保持
される熱可塑性樹脂と同じ系統の樹脂を用いてもよく、
又、他の系統の樹脂を用いてもよいが、この融着用樹脂
層として用いる樹脂は、当然、樹脂同士の熱融着性に優
れたものが好ましく、更に、同じ系統の樹脂同士が好ま
しい。具体的には、上記の強化繊維の保持用に用いられ
る樹脂の他に、ポリ酢酸ビニル及び酢酸ビニルとジブチ
ルフタレートやエチレンとの共重合体、アクリル酸エチ
ル、エクリル酸ブチル及びアクリル酸−2−エチルヘキ
シル等を主成分とし、必要により更にこれらとメタクリ
レート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等を
共重合して得られる重合体、ポリエステル、ポリウレタ
ン等が挙げられる。
性樹脂層を構成する樹脂としては、上記強化繊維に保持
される熱可塑性樹脂と同じ系統の樹脂を用いてもよく、
又、他の系統の樹脂を用いてもよいが、この融着用樹脂
層として用いる樹脂は、当然、樹脂同士の熱融着性に優
れたものが好ましく、更に、同じ系統の樹脂同士が好ま
しい。具体的には、上記の強化繊維の保持用に用いられ
る樹脂の他に、ポリ酢酸ビニル及び酢酸ビニルとジブチ
ルフタレートやエチレンとの共重合体、アクリル酸エチ
ル、エクリル酸ブチル及びアクリル酸−2−エチルヘキ
シル等を主成分とし、必要により更にこれらとメタクリ
レート、スチレン、アクリロニトリル、酢酸ビニル等を
共重合して得られる重合体、ポリエステル、ポリウレタ
ン等が挙げられる。
【0017】そして、上記した強化繊維に保持される熱
可塑性樹脂や、融着用樹脂層を構成する熱可塑性樹脂
は、単独で或いは複数の種類のものを組み合わせて用い
ることができる。
可塑性樹脂や、融着用樹脂層を構成する熱可塑性樹脂
は、単独で或いは複数の種類のものを組み合わせて用い
ることができる。
【0018】更に、上記強化繊維に保持される熱可塑性
樹脂や、融着用樹脂層を構成する熱可塑性樹脂には、場
合によっては、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、顔料のような添加剤、或いは無機充填
剤、加工助剤、改質剤、補強繊維等が添加される。また
更に、その他強化繊維との接着性を改良するための改質
を施すのは任意である。
樹脂や、融着用樹脂層を構成する熱可塑性樹脂には、場
合によっては、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、
紫外線吸収剤、顔料のような添加剤、或いは無機充填
剤、加工助剤、改質剤、補強繊維等が添加される。また
更に、その他強化繊維との接着性を改良するための改質
を施すのは任意である。
【0019】強化繊維に、熱可塑性樹脂を保持させる方
法としては、公知の方法が全て採用可能であって、前述
の特願平3−188600号明細書に記載の技術、例え
ば、強化繊維を、粉体状熱可塑性樹脂の流動床中を通過
させ、粉体状熱可塑性樹脂を繊維フィラメントに付着さ
せた後加熱し、繊維と樹脂とを一体化せしめる方法等が
好適に採用可能である。又、このようにして得られた複
合体中の繊維量は、5〜70容量%であって、5容量%
未満では十分な補強効果が得られず、70容量%を超え
ると融着が困難である。
法としては、公知の方法が全て採用可能であって、前述
の特願平3−188600号明細書に記載の技術、例え
ば、強化繊維を、粉体状熱可塑性樹脂の流動床中を通過
させ、粉体状熱可塑性樹脂を繊維フィラメントに付着さ
せた後加熱し、繊維と樹脂とを一体化せしめる方法等が
好適に採用可能である。又、このようにして得られた複
合体中の繊維量は、5〜70容量%であって、5容量%
未満では十分な補強効果が得られず、70容量%を超え
ると融着が困難である。
【0020】テープ状繊維複合体の表面に融着用熱可塑
性樹脂層を設ける方法としても、前述の特願平3−18
8600号明細書に記載の技術、例えば、テープ状繊維
複合体の所定箇所に、所定厚みの熱可塑性樹脂製のフイ
ルムを積層する方法等が挙げられ、この融着用樹脂層の
厚みとしては、複合体中の強化繊維を構成する一本のフ
ィラメントの直径以上とするのが好ましく、具体的に
は、該直径の3〜5倍程度の厚みとするのが好ましい。
また、融着用熱可塑性樹脂層を設ける表面は、片面であ
っても両面であってもよく、要は、積層される面側に設
けられていればよい。また更に、本発明では、融着用熱
可塑性樹脂層を設ける繊維複合体は、テープ状繊維複合
体であるが、場合によっては、シート状繊維複合体にも
融着用熱可塑性樹脂層を設けたものを使用してもよい。
性樹脂層を設ける方法としても、前述の特願平3−18
8600号明細書に記載の技術、例えば、テープ状繊維
複合体の所定箇所に、所定厚みの熱可塑性樹脂製のフイ
ルムを積層する方法等が挙げられ、この融着用樹脂層の
厚みとしては、複合体中の強化繊維を構成する一本のフ
ィラメントの直径以上とするのが好ましく、具体的に
は、該直径の3〜5倍程度の厚みとするのが好ましい。
また、融着用熱可塑性樹脂層を設ける表面は、片面であ
っても両面であってもよく、要は、積層される面側に設
けられていればよい。また更に、本発明では、融着用熱
可塑性樹脂層を設ける繊維複合体は、テープ状繊維複合
体であるが、場合によっては、シート状繊維複合体にも
融着用熱可塑性樹脂層を設けたものを使用してもよい。
【0021】シート状繊維複合体の幅は、使用するマン
ドレルの外周長さとほぼ同一か又はそれを超える長さの
ものが好ましい。前者の場合には1枚のシート状繊維複
合体の両端を突き合わせ、後者の場合には両縁部を重ね
合わせた状体で管状体に賦形する。またマンドレルの外
周長さ未満の幅を有するシート状繊維複合体を複数枚使
用し、これらでマンドレルを密に囲んで管状体に賦形し
てもよい。尚、マンドレルは、横断面が円形である場合
が殆どであるが、四隅のRが大きい方形であってもよ
く、この場合シート状繊維複合体から得られる管状体
は、所謂角パイプと称されるものである。
ドレルの外周長さとほぼ同一か又はそれを超える長さの
ものが好ましい。前者の場合には1枚のシート状繊維複
合体の両端を突き合わせ、後者の場合には両縁部を重ね
合わせた状体で管状体に賦形する。またマンドレルの外
周長さ未満の幅を有するシート状繊維複合体を複数枚使
用し、これらでマンドレルを密に囲んで管状体に賦形し
てもよい。尚、マンドレルは、横断面が円形である場合
が殆どであるが、四隅のRが大きい方形であってもよ
く、この場合シート状繊維複合体から得られる管状体
は、所謂角パイプと称されるものである。
【0022】シート状繊維複合体の厚みは、一般に0.
1〜10mmであり、0.5〜5mmが好ましい。0.
1mm未満では、マンドレル上を前進させながら管状体
に賦形するのに強度が不十分であり、また10mmを超
えると管状体に賦形するのが困難となる。
1〜10mmであり、0.5〜5mmが好ましい。0.
1mm未満では、マンドレル上を前進させながら管状体
に賦形するのに強度が不十分であり、また10mmを超
えると管状体に賦形するのが困難となる。
【0023】テープ状繊維複合体は、通常、幅10〜1
00mm、厚み0.1〜10mmのものが使用される。
厚みが0.1mmであると、補強効果が充分でなく、1
0mmを超えると巻付け難くなる。巻き付けるテープ状
繊維複合体は、1本もしくは複数本のいずれでもよい。
複数本の場合には、全てを同一方向に巻き付けてもよい
し、巻角度をそれぞれ変えて巻き付けてもよく、更には
巻き方向をそれぞれ変えてもよい。
00mm、厚み0.1〜10mmのものが使用される。
厚みが0.1mmであると、補強効果が充分でなく、1
0mmを超えると巻付け難くなる。巻き付けるテープ状
繊維複合体は、1本もしくは複数本のいずれでもよい。
複数本の場合には、全てを同一方向に巻き付けてもよい
し、巻角度をそれぞれ変えて巻き付けてもよく、更には
巻き方向をそれぞれ変えてもよい。
【0024】
【作用】請求項1記載の発明は、テープ状繊維複合体の
表面に、融着用熱可塑性樹脂層が設けられているから、
芯金の採用如何にかかわらず、これをスパイラル状に巻
回して管状体等を成形する際、その積層面が加熱状態に
あって巻回の張力等の力が働いても、強化繊維が複合体
の表面に浮きでることがなく、融着性能が向上する。ま
た更に、融着用熱可塑性樹脂層には微細な凹凸が形成さ
れているから、高速成形した場合に、その積層される面
が過熱状態に曝されても、凸部のみが溶融乃至軟化し、
融着活性化されるので、樹脂焼けや焦げ等が発生するこ
とがない。
表面に、融着用熱可塑性樹脂層が設けられているから、
芯金の採用如何にかかわらず、これをスパイラル状に巻
回して管状体等を成形する際、その積層面が加熱状態に
あって巻回の張力等の力が働いても、強化繊維が複合体
の表面に浮きでることがなく、融着性能が向上する。ま
た更に、融着用熱可塑性樹脂層には微細な凹凸が形成さ
れているから、高速成形した場合に、その積層される面
が過熱状態に曝されても、凸部のみが溶融乃至軟化し、
融着活性化されるので、樹脂焼けや焦げ等が発生するこ
とがない。
【0025】請求項2記載の発明は、一端が支持された
マンドレルを用い、その支持端側から、該支持端を避け
るようにして、シート状繊維複合体を供給し、マンドレ
ル上を前進させつつ、マンドレルを密に囲ましめること
により管状体となす工程と、その管状体をマンドレルに
沿ってそのまま前進させつつ、その外周にテープ状繊維
複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層する工
程とを有するので、熱可塑性樹脂管を連続的に製造する
ことができる。また、テープ状繊維複合体として、請求
項1記載の発明のものを使用するので、該請求項1記載
の発明が奏する作用と同等の作用を奏する。
マンドレルを用い、その支持端側から、該支持端を避け
るようにして、シート状繊維複合体を供給し、マンドレ
ル上を前進させつつ、マンドレルを密に囲ましめること
により管状体となす工程と、その管状体をマンドレルに
沿ってそのまま前進させつつ、その外周にテープ状繊維
複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層する工
程とを有するので、熱可塑性樹脂管を連続的に製造する
ことができる。また、テープ状繊維複合体として、請求
項1記載の発明のものを使用するので、該請求項1記載
の発明が奏する作用と同等の作用を奏する。
【0026】また、このときに使用するテープ状繊維複
合体は、その積層される面に融着用熱可塑性樹脂層が設
けられ、その上面には微細な凹凸が形成されているか
ら、上記請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体と同
等の作用を奏する。
合体は、その積層される面に融着用熱可塑性樹脂層が設
けられ、その上面には微細な凹凸が形成されているか
ら、上記請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体と同
等の作用を奏する。
【0027】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の一実施例
について詳細に説明する。
について詳細に説明する。
【0028】実施例1 図1乃至図3は、請求項2記載の発明の製造方法の実施
に用いて好適な製造装置の一例を示す図であり、図4
は、請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体、及び請
求項2記載の発明の製造方法に用いるシート状繊維複合
体及びテープ状繊維複合体を製造する装置の一例を示す
図である。
に用いて好適な製造装置の一例を示す図であり、図4
は、請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体、及び請
求項2記載の発明の製造方法に用いるシート状繊維複合
体及びテープ状繊維複合体を製造する装置の一例を示す
図である。
【0029】図1〜図3において、シート状繊維複合体
A1が巻回されている巻き戻しロール1と、その前方に
配置され、且つ先端部が前向き直角に折り曲げられ、シ
ート状繊維複合体A1の巻き戻し方向に延びている横断
面円形(外径48mm)のマンドレル2と、このマンド
レル2の後部一側方に配置された加熱手段3と、その前
方においてマンドレル2を両側から挟んでいる一対の鼓
状賦形ロール4と、その前方に前後して配置され、且つ
2本のテープ状繊維複合体B、Cをそれぞれ巻き付ける
第一巻付機5及び第二巻付機6と、両巻付け位置の一側
方に配置された第一加熱手段7及び第二加熱手段8と、
冷却装置9と、引取機10とを備えている。
A1が巻回されている巻き戻しロール1と、その前方に
配置され、且つ先端部が前向き直角に折り曲げられ、シ
ート状繊維複合体A1の巻き戻し方向に延びている横断
面円形(外径48mm)のマンドレル2と、このマンド
レル2の後部一側方に配置された加熱手段3と、その前
方においてマンドレル2を両側から挟んでいる一対の鼓
状賦形ロール4と、その前方に前後して配置され、且つ
2本のテープ状繊維複合体B、Cをそれぞれ巻き付ける
第一巻付機5及び第二巻付機6と、両巻付け位置の一側
方に配置された第一加熱手段7及び第二加熱手段8と、
冷却装置9と、引取機10とを備えている。
【0030】マンドレル2と一対の鼓状賦形ロール4と
の間には成形すべき管状体A2の厚み分の間隙が設けら
れている。マンドレル2の巻き戻しロール1側の端部
は、支持体(図示しない)により支持固定されており、
他端は第二巻付機6の若干前方まで延びている。
の間には成形すべき管状体A2の厚み分の間隙が設けら
れている。マンドレル2の巻き戻しロール1側の端部
は、支持体(図示しない)により支持固定されており、
他端は第二巻付機6の若干前方まで延びている。
【0031】上記三つの繊維複合体A1、B、Cは、図
4に示す流動床装置11を用いて製造した。この内、繊
維複合体B、Cは、それぞれ請求項1記載の発明のテー
プ状繊維複合体の実施例となるものである。
4に示す流動床装置11を用いて製造した。この内、繊
維複合体B、Cは、それぞれ請求項1記載の発明のテー
プ状繊維複合体の実施例となるものである。
【0032】この流動床装置11の槽底は、多孔板12
で形成されており、気体供給路から送られてきた空気や
窒素等の気体Gが、多孔板12の下方からこれの多数の
孔を通って上方に噴出せしめられる。その結果、流動床
装置11の槽内に入れられた粉体状熱可塑性樹脂は、噴
出気体によって流動状態となり、流動床Rが形成され
る。流動床装置11の槽内及びその前後壁上端には、連
続強化繊維を案内するためのガイドロール13が設けら
れている。
で形成されており、気体供給路から送られてきた空気や
窒素等の気体Gが、多孔板12の下方からこれの多数の
孔を通って上方に噴出せしめられる。その結果、流動床
装置11の槽内に入れられた粉体状熱可塑性樹脂は、噴
出気体によって流動状態となり、流動床Rが形成され
る。流動床装置11の槽内及びその前後壁上端には、連
続強化繊維を案内するためのガイドロール13が設けら
れている。
【0033】上記流動床装置11を用い、巻き戻しロー
ル14から多数の連続フィラメントよりなる束状の連続
強化繊維F1を12本、巻取りロール15によりひねり
が生じないようにしながら巻き戻し、粉体状熱可塑性樹
脂の流動床R中を通過させ、連続強化繊維F1の各フィ
ラメントに、粉体状熱可塑性樹脂を付着させる。粉体状
熱可塑性樹脂としては、塩素化塩化ビニル樹脂(平均重
合度=700、塩素化度=64重量%、平均粒径=20
0μm)を用いた。強化繊維としては、直径23μmの
フィラメントよりなるロービング状ガラス繊維(440
0tex)を用いた。
ル14から多数の連続フィラメントよりなる束状の連続
強化繊維F1を12本、巻取りロール15によりひねり
が生じないようにしながら巻き戻し、粉体状熱可塑性樹
脂の流動床R中を通過させ、連続強化繊維F1の各フィ
ラメントに、粉体状熱可塑性樹脂を付着させる。粉体状
熱可塑性樹脂としては、塩素化塩化ビニル樹脂(平均重
合度=700、塩素化度=64重量%、平均粒径=20
0μm)を用いた。強化繊維としては、直径23μmの
フィラメントよりなるロービング状ガラス繊維(440
0tex)を用いた。
【0034】さらに、この粉体状熱可塑性樹脂付着の強
化繊維F2の上方に、巻き戻しロール18から塩素化塩
化ビニル樹脂の延伸フイルム(平均重合度=700、塩
素化度=64重量%、膜厚=150μm)を繰り出し、
粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊維F2の上方からこれに
重ね合わせるように案内し、230℃に加熱された一対
の加熱ロール16と、その前方に配置されたピンチロー
ル17との間を通過させて加熱加圧し(但し、この場合
は後述する凹凸賦形ロール19、20は作動しないよう
に上下に移動せしめておく)、粉体状熱可塑性樹脂と共
に、この塩素化塩化ビニル樹脂の延伸フイルムを軟化乃
至溶融させて、これを強化繊維F2と積層一体化せし
め、かくして融着用樹脂層を形成し、厚みが1mmのシ
ート状繊維複合体F3を製造した。このF3の繊維含有
量は、45容量%であった。
化繊維F2の上方に、巻き戻しロール18から塩素化塩
化ビニル樹脂の延伸フイルム(平均重合度=700、塩
素化度=64重量%、膜厚=150μm)を繰り出し、
粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊維F2の上方からこれに
重ね合わせるように案内し、230℃に加熱された一対
の加熱ロール16と、その前方に配置されたピンチロー
ル17との間を通過させて加熱加圧し(但し、この場合
は後述する凹凸賦形ロール19、20は作動しないよう
に上下に移動せしめておく)、粉体状熱可塑性樹脂と共
に、この塩素化塩化ビニル樹脂の延伸フイルムを軟化乃
至溶融させて、これを強化繊維F2と積層一体化せし
め、かくして融着用樹脂層を形成し、厚みが1mmのシ
ート状繊維複合体F3を製造した。このF3の繊維含有
量は、45容量%であった。
【0035】次に、上記シート状繊維複合体F3を切断
し、幅151mm、厚み1mmのシート状繊維複合体A
1を得た。得られたシート状繊維複合体A1は、連続繊
維強化層の片面に、融着用樹脂層が積層された構造を呈
するものであった。
し、幅151mm、厚み1mmのシート状繊維複合体A
1を得た。得られたシート状繊維複合体A1は、連続繊
維強化層の片面に、融着用樹脂層が積層された構造を呈
するものであった。
【0036】また、テープ状繊維複合体Cについては、
上記と同様な工程に加え、図4に示すように、加熱ロー
ル16とピンチロール17との間に、凹凸賦形ロール1
9、20を配設し、上部の凹凸賦形ロール19には、図
8(イ)に示すように表面に微細な筋状の凹凸21、2
1・・を周方向に平行に多数本並設したものを用いて、
幅30mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Cとし
た。得られた繊維複合体Cは、図8(ロ)にその断面の
一部を拡大して示したが、連続繊維強化層22に、塩素
化塩化ビニル樹脂フイルムを積層した側の表面、即ち融
着用樹脂層23の上面テープの長手方向に、微細な筋状
の凹凸24、24・・が形成されたものであった。この
凹凸24の高さHは約120μm、谷部の幅W1は約1
00μm、山部の幅W2は約200μmであった。
上記と同様な工程に加え、図4に示すように、加熱ロー
ル16とピンチロール17との間に、凹凸賦形ロール1
9、20を配設し、上部の凹凸賦形ロール19には、図
8(イ)に示すように表面に微細な筋状の凹凸21、2
1・・を周方向に平行に多数本並設したものを用いて、
幅30mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Cとし
た。得られた繊維複合体Cは、図8(ロ)にその断面の
一部を拡大して示したが、連続繊維強化層22に、塩素
化塩化ビニル樹脂フイルムを積層した側の表面、即ち融
着用樹脂層23の上面テープの長手方向に、微細な筋状
の凹凸24、24・・が形成されたものであった。この
凹凸24の高さHは約120μm、谷部の幅W1は約1
00μm、山部の幅W2は約200μmであった。
【0037】さらに、テープ状繊維複合体Bについて
は、図4において巻き戻しロール18、18を上下に設
け(下部のものは図示しない)、粉体状熱可塑性樹脂付
着強化繊維F2の上方にのみならず、下方からも塩素化
塩化ビニル樹脂フイルムを繰り出し、積層一体化した
後、表面にそれぞれ微細な筋状の凹凸21、21・・を
形成した一対の凹凸賦形ロール19、20を用いて幅3
0mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bを得た。得
られた繊維複合体Bは、図8(ハ)にその断面の一部を
拡大して示したが、上下に形成された連続繊維強化層2
2の上面に、融着用樹脂層23、23が形成され、それ
ぞれに微細な筋状の凹凸24、24・・が形成されたも
のであった。この凹凸の形状・寸法は、同図(ロ)に示
すものと同じであった。尚、上記図8(ロ)、図8
(ハ)及び図9(ロ)に示した請求項1記載の発明のテ
ープ状繊維複合体の拡大断面図において、連続繊維強化
層22と融着用樹脂層23との界面、及び連続繊維強化
層27と融着用樹脂層33との界面は、便宜上明瞭な線
で表しているが、実際は、このように目視できるような
明瞭な界面が現れるものではない。
は、図4において巻き戻しロール18、18を上下に設
け(下部のものは図示しない)、粉体状熱可塑性樹脂付
着強化繊維F2の上方にのみならず、下方からも塩素化
塩化ビニル樹脂フイルムを繰り出し、積層一体化した
後、表面にそれぞれ微細な筋状の凹凸21、21・・を
形成した一対の凹凸賦形ロール19、20を用いて幅3
0mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bを得た。得
られた繊維複合体Bは、図8(ハ)にその断面の一部を
拡大して示したが、上下に形成された連続繊維強化層2
2の上面に、融着用樹脂層23、23が形成され、それ
ぞれに微細な筋状の凹凸24、24・・が形成されたも
のであった。この凹凸の形状・寸法は、同図(ロ)に示
すものと同じであった。尚、上記図8(ロ)、図8
(ハ)及び図9(ロ)に示した請求項1記載の発明のテ
ープ状繊維複合体の拡大断面図において、連続繊維強化
層22と融着用樹脂層23との界面、及び連続繊維強化
層27と融着用樹脂層33との界面は、便宜上明瞭な線
で表しているが、実際は、このように目視できるような
明瞭な界面が現れるものではない。
【0038】上記のようにして製造され且つ長手方向に
配された連続強化繊維に、熱可塑性樹脂が保持されてな
るシート状繊維複合体A1を、図1の巻き戻しロール1
に移し、これを巻き戻しつつ加熱手段3である遠赤外線
ヒーターによって加熱軟化させながら、マンドレル2に
その支持端側から支持部を避けて供給し、マンドレル2
上を前進させつつ、その両縁部を突き合わせた状態で賦
形ロール4によりマンドレル2を密に囲ましめて、外径
50mmの管状体A2を形成した。このとき、当然のこ
とながら、融着用樹脂層が外側に位置するように配慮し
た。
配された連続強化繊維に、熱可塑性樹脂が保持されてな
るシート状繊維複合体A1を、図1の巻き戻しロール1
に移し、これを巻き戻しつつ加熱手段3である遠赤外線
ヒーターによって加熱軟化させながら、マンドレル2に
その支持端側から支持部を避けて供給し、マンドレル2
上を前進させつつ、その両縁部を突き合わせた状態で賦
形ロール4によりマンドレル2を密に囲ましめて、外径
50mmの管状体A2を形成した。このとき、当然のこ
とながら、融着用樹脂層が外側に位置するように配慮し
た。
【0039】次に、管状体A2をそのまま前進させつ
つ、その外周に、第一巻付機5によりテープ状繊維複合
体Bを、軸方向に対して79°の角度でスパイラル状に
10rpmの巻回速度にて巻き付けると共に、ニクロム
線と送風機とからなるところの、第一加熱手段である熱
風発生機7から熱風(500〜600℃)を吹きつけ、
管状体A2及びテープ状繊維複合体Bの、両者が積層さ
れる面側を加熱して融着し、外形が52mmの2層管A
3を得た。
つ、その外周に、第一巻付機5によりテープ状繊維複合
体Bを、軸方向に対して79°の角度でスパイラル状に
10rpmの巻回速度にて巻き付けると共に、ニクロム
線と送風機とからなるところの、第一加熱手段である熱
風発生機7から熱風(500〜600℃)を吹きつけ、
管状体A2及びテープ状繊維複合体Bの、両者が積層さ
れる面側を加熱して融着し、外形が52mmの2層管A
3を得た。
【0040】更に、2層管A3をそのまま前進させつつ
その外周に、第二巻付機6によりテープ状繊維複合体C
を、軸方向に対してテープ状繊維複合体Bとは反対方向
に約80°の角度で,その融着用樹脂層23が内側に位
置するようにして、同じくスパイラル状に同じく10r
pmの巻回速度で巻き付けると共に、第一加熱手段と同
じ構造の第二加熱手段8である熱風発生機から熱風(5
00〜600℃)を吹きつけ、2層管A3とテープ状繊
維複合体Cとを、両者が積層される面側を加熱して融着
し、外形が54mmの3層管A4を得た。
その外周に、第二巻付機6によりテープ状繊維複合体C
を、軸方向に対してテープ状繊維複合体Bとは反対方向
に約80°の角度で,その融着用樹脂層23が内側に位
置するようにして、同じくスパイラル状に同じく10r
pmの巻回速度で巻き付けると共に、第一加熱手段と同
じ構造の第二加熱手段8である熱風発生機から熱風(5
00〜600℃)を吹きつけ、2層管A3とテープ状繊
維複合体Cとを、両者が積層される面側を加熱して融着
し、外形が54mmの3層管A4を得た。
【0041】引き続き、3層管A4を前進させつつ、冷
却手段である水槽9で冷却し、次いで、引取機10で引
き取りつつ、図5に示すような3層の連続繊維強化層2
2、25及び26よりなる内径が48mm、外形が54
mmの繊維強化熱可塑性樹脂管Dを連続的に製造した。
また、得られた管Dには焼け等の発生は見られず、又、
界面融着の良好なものであった。なお、この実施例で使
用されるマンドレル2は、複合管の引き取りを容易にす
る為にマンドレル全体を加熱、温調できるようにしても
よい。
却手段である水槽9で冷却し、次いで、引取機10で引
き取りつつ、図5に示すような3層の連続繊維強化層2
2、25及び26よりなる内径が48mm、外形が54
mmの繊維強化熱可塑性樹脂管Dを連続的に製造した。
また、得られた管Dには焼け等の発生は見られず、又、
界面融着の良好なものであった。なお、この実施例で使
用されるマンドレル2は、複合管の引き取りを容易にす
る為にマンドレル全体を加熱、温調できるようにしても
よい。
【0042】実施例2 実施例1と以下の点が相違するのみで他は同じ工程を経
て、図6に示すような2層の連続繊維強化層27及び2
8よりなる内径50mm、外径54mmの繊維強化樹脂
管Eを製造した。
て、図6に示すような2層の連続繊維強化層27及び2
8よりなる内径50mm、外径54mmの繊維強化樹脂
管Eを製造した。
【0043】(1)粉体状熱可塑性樹脂として、ポリ塩
化ビニル樹脂(平均粒径=250μm)のものを用い
た。
化ビニル樹脂(平均粒径=250μm)のものを用い
た。
【0044】(2)連続強化繊維として実施例1と同じ
ロービング状ガラス繊維を26本用いた。
ロービング状ガラス繊維を26本用いた。
【0045】(3)実施例1と同様に、図7に示した流
動床装置11により繊維複合体を製造したが、この実施
例2の場合は、融着用樹脂層を形成する手段として、粉
体塗布装置29を設け、粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊
維F2の上面に上記粉体塗布装置29によって、粉体状
ポリ塩化ビニル樹脂を塗布した後、加熱ロール16およ
びピンチロール17を通過させて加熱・加圧し(このと
き後述する賦形ロールは使用しなかった)、ポリ塩化ビ
ニル樹脂を溶融させてこれを強化繊維と一体化せしめ、
融着用樹脂層の厚みが0.2mm、全体の厚みが1m
m、繊維含有量50容量%のシート状繊維複合体F3を
成形した。
動床装置11により繊維複合体を製造したが、この実施
例2の場合は、融着用樹脂層を形成する手段として、粉
体塗布装置29を設け、粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊
維F2の上面に上記粉体塗布装置29によって、粉体状
ポリ塩化ビニル樹脂を塗布した後、加熱ロール16およ
びピンチロール17を通過させて加熱・加圧し(このと
き後述する賦形ロールは使用しなかった)、ポリ塩化ビ
ニル樹脂を溶融させてこれを強化繊維と一体化せしめ、
融着用樹脂層の厚みが0.2mm、全体の厚みが1m
m、繊維含有量50容量%のシート状繊維複合体F3を
成形した。
【0046】(4)このシート状繊維複合体F3の両端
をトリミングし、幅151mm、厚み1mのシート状繊
維複合体A1を得た。
をトリミングし、幅151mm、厚み1mのシート状繊
維複合体A1を得た。
【0047】(5)上記(1)〜(4)とは別工程に
て、上記(3)工程時に、図7に示したところの、上下
に配された凹凸賦形ロール30、31を用い、上部のロ
ール30には、図9(イ)に示すように、表面に斑点状
の微細な凹凸32(直径300μm、高さ100μm)
を多数形成したものを用いてシート状繊維複合体を成形
し、得られたものの両端をトリミングして、幅40m
m、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bとした。得られ
た繊維複合体Bは、図9(ロ)にその断面の一部を拡大
して示したが、連続繊維強化層27上に、融着用樹脂層
33が形成され、その上面に斑点状の微細な凹凸32に
対応した微細な斑点状の凸部34が形成されたものであ
った。この凸部34の高さHは約100μm、凸部のピ
ッチW1は約50〜400μmの範囲でバラツキのある
ものであり、山部の幅W2は約300μmであった。そ
の後、このシート状繊維複合体F3の両端をトリミング
し、幅40mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bを
準備した。
て、上記(3)工程時に、図7に示したところの、上下
に配された凹凸賦形ロール30、31を用い、上部のロ
ール30には、図9(イ)に示すように、表面に斑点状
の微細な凹凸32(直径300μm、高さ100μm)
を多数形成したものを用いてシート状繊維複合体を成形
し、得られたものの両端をトリミングして、幅40m
m、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bとした。得られ
た繊維複合体Bは、図9(ロ)にその断面の一部を拡大
して示したが、連続繊維強化層27上に、融着用樹脂層
33が形成され、その上面に斑点状の微細な凹凸32に
対応した微細な斑点状の凸部34が形成されたものであ
った。この凸部34の高さHは約100μm、凸部のピ
ッチW1は約50〜400μmの範囲でバラツキのある
ものであり、山部の幅W2は約300μmであった。そ
の後、このシート状繊維複合体F3の両端をトリミング
し、幅40mm、厚み1mmのテープ状繊維複合体Bを
準備した。
【0048】(6)(4)の工程で成形したシート状繊
維複合体A1を管状に賦形し、管状体A2の外径を52
mmとした。このとき、ポリ塩化ビニル樹脂を塗布した
面が外側になるように配置した。
維複合体A1を管状に賦形し、管状体A2の外径を52
mmとした。このとき、ポリ塩化ビニル樹脂を塗布した
面が外側になるように配置した。
【0049】(7)テープ繊維複合体Bの凸部34を形
成した面が上記管状体A2と接触するように、加熱手段
7により加熱しながら、巻回、溶融一体化し2層管A3
とした。この時、巻付け角は約76°、2層管A3の外
形は54mmであった。
成した面が上記管状体A2と接触するように、加熱手段
7により加熱しながら、巻回、溶融一体化し2層管A3
とした。この時、巻付け角は約76°、2層管A3の外
形は54mmであった。
【0050】(8)第二巻付機6及び第二加熱手段8を
使用せずに、2層管A3を前進させつつ、冷却手段9に
より冷却した。
使用せずに、2層管A3を前進させつつ、冷却手段9に
より冷却した。
【0051】比較例 テープ状繊維複合体の融着用樹脂層の上面に、凹凸を設
けなかったこと以外は、実施例2と同様にして繊維含有
量59容量%、幅151mm、厚み1mmのシート状繊
維複合体と、幅40mm、厚み1mmのテープ状繊維複
合体を成形し、これを用いて2層管を成形した。
けなかったこと以外は、実施例2と同様にして繊維含有
量59容量%、幅151mm、厚み1mmのシート状繊
維複合体と、幅40mm、厚み1mmのテープ状繊維複
合体を成形し、これを用いて2層管を成形した。
【0052】以下に、実施例2及び比較例での成形で得
られた複合管について、その成形条件(加熱温度、巻回
速度)、表面状態、界面剥離状態についての評価結果を
表1に示す。
られた複合管について、その成形条件(加熱温度、巻回
速度)、表面状態、界面剥離状態についての評価結果を
表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】尚、加熱温度は、第一加熱手段及び第二加
熱手段の熱風の温度を示し、巻回速度は、テープ状繊維
複合体B及びCの巻回時の巻回回数を示し、表面状態及
び界面剥離状態は、目視により観察した。
熱手段の熱風の温度を示し、巻回速度は、テープ状繊維
複合体B及びCの巻回時の巻回回数を示し、表面状態及
び界面剥離状態は、目視により観察した。
【0055】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、テープ状繊維複
合体の表面に、融着用熱可塑性樹脂層が設けられている
から、芯金の採用如何にかかわらず、これをスパイラル
状に巻回して管状体等を成形する際、その積層面が加熱
状態にあって巻回の張力等の力が働いても、強化繊維が
複合体の表面に浮きでることがなく、融着性能が向上す
る。また更に、融着用熱可塑性樹脂層には微細な凹凸が
形成されているから、高速成形した場合に、その積層さ
れる面が過熱状態に曝されても、凸部のみが溶融乃至軟
化し、融着活性化されるので、樹脂焼けや焦げ等が発生
することがない。
合体の表面に、融着用熱可塑性樹脂層が設けられている
から、芯金の採用如何にかかわらず、これをスパイラル
状に巻回して管状体等を成形する際、その積層面が加熱
状態にあって巻回の張力等の力が働いても、強化繊維が
複合体の表面に浮きでることがなく、融着性能が向上す
る。また更に、融着用熱可塑性樹脂層には微細な凹凸が
形成されているから、高速成形した場合に、その積層さ
れる面が過熱状態に曝されても、凸部のみが溶融乃至軟
化し、融着活性化されるので、樹脂焼けや焦げ等が発生
することがない。
【0056】従って、品質、特に融着性に優れたテープ
状繊維複合体が得られ、また、成形速度の高速化が可能
となり、生産性の向上を図ることができる。従ってま
た、請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体は、これ
を巻回して管状体、棒状体等の成形体を得る成形方法に
用いて、好適なものである。
状繊維複合体が得られ、また、成形速度の高速化が可能
となり、生産性の向上を図ることができる。従ってま
た、請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体は、これ
を巻回して管状体、棒状体等の成形体を得る成形方法に
用いて、好適なものである。
【0057】請求項2記載の発明は、一端が支持された
マンドレルを用い、その支持端側から、該支持端を避け
るようにして、シート状繊維複合体を供給し、マンドレ
ル上を前進させつつ、マンドレルを密に囲ましめること
により管状体となす工程と、その管状体をマンドレルに
沿ってそのまま前進させつつ、その外周にテープ状繊維
複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層する工
程とを有するので、熱可塑性樹脂管を連続的に製造する
ことができる。従って、繊維強化熱可塑性樹脂管の生産
性に優れた製造方法である。
マンドレルを用い、その支持端側から、該支持端を避け
るようにして、シート状繊維複合体を供給し、マンドレ
ル上を前進させつつ、マンドレルを密に囲ましめること
により管状体となす工程と、その管状体をマンドレルに
沿ってそのまま前進させつつ、その外周にテープ状繊維
複合体をスパイラル状に巻き付けて管状体に積層する工
程とを有するので、熱可塑性樹脂管を連続的に製造する
ことができる。従って、繊維強化熱可塑性樹脂管の生産
性に優れた製造方法である。
【0058】また、テーフ状繊維複合体として、請求項
1記載のものを使用するので、請求項1記載の発明が奏
する効果と同等の効果を奏することができる。
1記載のものを使用するので、請求項1記載の発明が奏
する効果と同等の効果を奏することができる。
【図1】請求項2記載の発明の製造方法に用いて好適な
装置の一例を示す概略図である。
装置の一例を示す概略図である。
【図2】同上のII−II線にて切断し、矢印方向に見た断
面図である。
面図である。
【図3】同上のIII −III 線にて切断し、矢印方向に見
た断面図である。
た断面図である。
【図4】請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体、請
求項2記載の発明の製造方法に使用するシート状又はテ
ープ状繊維複合体を得るのに用いて好適な装置の一例を
示す概略図である。
求項2記載の発明の製造方法に使用するシート状又はテ
ープ状繊維複合体を得るのに用いて好適な装置の一例を
示す概略図である。
【図5】請求項2記載の発明によって得られる繊維強化
熱可塑性樹脂管の一例を示す一部切欠斜視図である。
熱可塑性樹脂管の一例を示す一部切欠斜視図である。
【図6】同上の他の例を示す一部切欠斜視図である。
【図7】請求項1記載の発明のテープ状繊維複合体、請
求項2記載の発明の製造方法に使用するシート状又はテ
ープ状繊維複合体を得るのに用いて好適な装置の他の例
を示す概略図である。
求項2記載の発明の製造方法に使用するシート状又はテ
ープ状繊維複合体を得るのに用いて好適な装置の他の例
を示す概略図である。
【図8】同図(イ)は、図4及び図7に示す装置に用い
る凹凸賦形ロールの一例を示す斜視図であり、同図
(ロ)は、同図(イ)に示す凹凸賦形ロールを用いて成
形されたテープ状繊維複合体の一例の模式的拡大断面図
であり、同図(ハ)は同上の他の例の模式的拡大断面図
である。
る凹凸賦形ロールの一例を示す斜視図であり、同図
(ロ)は、同図(イ)に示す凹凸賦形ロールを用いて成
形されたテープ状繊維複合体の一例の模式的拡大断面図
であり、同図(ハ)は同上の他の例の模式的拡大断面図
である。
【図9】同図(イ)は、図4及び図7に示す装置に用い
る凹凸賦形ロールの他の例を示す斜視図であり、同図
(ロ)は、同図(イ)に示す凹凸賦形ロールを用いて成
形されたテープ状繊維複合体の一例の模式的拡大断面図
である。
る凹凸賦形ロールの他の例を示す斜視図であり、同図
(ロ)は、同図(イ)に示す凹凸賦形ロールを用いて成
形されたテープ状繊維複合体の一例の模式的拡大断面図
である。
A1、F3 シート状繊維複合体 A2 管状体 A3 2層管 A4 3層管 B、C テープ状繊維複合体 F1 強化繊維 F2 粉体状熱可塑性樹脂付着強化繊
維 R 流動床 2 マンドレル 19、20、30、31 凹凸賦形ロール 22、25、26、27、28 連続繊維強化層 23、33 融着用樹脂層
維 R 流動床 2 マンドレル 19、20、30、31 凹凸賦形ロール 22、25、26、27、28 連続繊維強化層 23、33 融着用樹脂層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 23:22 4F
Claims (2)
- 【請求項1】 長手方向に配された連続繊維からなる強
化繊維に熱可塑性樹脂が含浸されてなるテープ状繊維複
合体であって、該繊維複合体の表面に融着用熱可塑性樹
脂層が設けられ、且つその上面に微細な凹凸が形成され
てなることを特徴とするテープ状繊維複合体。 - 【請求項2】 一端が支持されたマンドレルに、その支
持端側から、長手方向に配された連続繊維からなる強化
繊維に熱可塑性樹脂が保持されてなるシート状繊維複合
体を供給し、マンドレル上を前進させつつマンドレルを
密に囲ましめることにより管状体となす工程と、管状体
をマンドレルに沿ってそのまま前進させつつ、その外周
に、長手方向に配された連続繊維からなる強化繊維に熱
可塑性樹脂が含浸されてなるテープ状繊維複合体を、ス
パイラル状に巻き付けて管状体に積層する工程とを有
し、上記工程で使用するテープ状繊維複合体として、そ
の積層される面に融着用熱可塑性樹脂層が設けられ、且
つその上面に微細な凹凸が形成されたものを使用するこ
とを特徴とする繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5105348A JPH06315988A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | テープ状繊維複合体及び繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5105348A JPH06315988A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | テープ状繊維複合体及び繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06315988A true JPH06315988A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14405236
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5105348A Pending JPH06315988A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | テープ状繊維複合体及び繊維強化熱可塑性樹脂管の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06315988A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005324897A (ja) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Bando Chem Ind Ltd | 軽量搬送ベルト用ガイド部材 |
JP2018531161A (ja) * | 2015-10-05 | 2018-10-25 | ブランデンブルカー パテントフェルヴェルツング ゲゼルシャフト ブルゲルリッヘン レヒツ | 管用ライナーホースの製造方法及び装置 |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP5105348A patent/JPH06315988A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005324897A (ja) * | 2004-05-13 | 2005-11-24 | Bando Chem Ind Ltd | 軽量搬送ベルト用ガイド部材 |
JP4704698B2 (ja) * | 2004-05-13 | 2011-06-15 | バンドー化学株式会社 | 軽量搬送ベルト用ガイド部材 |
JP2018531161A (ja) * | 2015-10-05 | 2018-10-25 | ブランデンブルカー パテントフェルヴェルツング ゲゼルシャフト ブルゲルリッヘン レヒツ | 管用ライナーホースの製造方法及び装置 |
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