JPH06315816A - エンドミル - Google Patents
エンドミルInfo
- Publication number
- JPH06315816A JPH06315816A JP10538493A JP10538493A JPH06315816A JP H06315816 A JPH06315816 A JP H06315816A JP 10538493 A JP10538493 A JP 10538493A JP 10538493 A JP10538493 A JP 10538493A JP H06315816 A JPH06315816 A JP H06315816A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- cutting edge
- end mill
- tip
- angle
- start point
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Milling Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンドミルの外周切刃先端部におけるチッピ
ングを防止する。 【構成】 外周切刃先端点Ａが、工具回転方向に関して
切削開始点Ｂよりも後方に位置するように、外周切刃先
端部に面取りが施されている。
ングを防止する。 【構成】 外周切刃先端点Ａが、工具回転方向に関して
切削開始点Ｂよりも後方に位置するように、外周切刃先
端部に面取りが施されている。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、エンドミルに係り、特
に、その先端切刃に、チッピング防止策として面取りが
施されたエンドミルに関する。
に、その先端切刃に、チッピング防止策として面取りが
施されたエンドミルに関する。
【０００２】
【従来の技術・発明の解決課題】図３に、一般のエンド
ミルにおける外周切刃形状を展開して示す。図示するよ
うに、その外周切刃１１には捩れ角θが与えられ、底刃
にも逃げ角βが与えられているため、外周切刃先端の切
刃角Ｓは鋭角になっている。このような外周切刃の先端
形状はチッピングを起こし易くする主要な原因となって
おり、その傾向は特に脆性の高い超硬材で作られたエン
ドミルの場合に顕著である。
ミルにおける外周切刃形状を展開して示す。図示するよ
うに、その外周切刃１１には捩れ角θが与えられ、底刃
にも逃げ角βが与えられているため、外周切刃先端の切
刃角Ｓは鋭角になっている。このような外周切刃の先端
形状はチッピングを起こし易くする主要な原因となって
おり、その傾向は特に脆性の高い超硬材で作られたエン
ドミルの場合に顕著である。
【０００３】上述のような外周切刃の先端部におけるチ
ッピングを防止するために従来採られている対策の一つ
として、その部分に面取りを施すことによって刃先の強
度向上を図る手法が知られている。ところで従来の面取
りは、図４に示すように面取りの角度αが軸方向に対し
て正の角度、すなわち、刃の先端点が基端部側よりも軸
方向に関して回転方向前方へ出る角度に面取り面１２が
形成されている。
ッピングを防止するために従来採られている対策の一つ
として、その部分に面取りを施すことによって刃先の強
度向上を図る手法が知られている。ところで従来の面取
りは、図４に示すように面取りの角度αが軸方向に対し
て正の角度、すなわち、刃の先端点が基端部側よりも軸
方向に関して回転方向前方へ出る角度に面取り面１２が
形成されている。
【０００４】ところが、刃の先端点はエンドミルを保持
するシャンクから最も遠い箇所にあって切削時のびびり
現象が起こり易い点であり、さらには切削開始点でもあ
ることから断続的に切削が行われて衝撃的荷重が作用す
る点ともなっている。このため、図３の場合よりも刃先
強度は増大してチッピングを生じ難くなってはいるもの
の、超硬エンドミルの刃先の脆性を補うにはいまだ不十
分であった。
するシャンクから最も遠い箇所にあって切削時のびびり
現象が起こり易い点であり、さらには切削開始点でもあ
ることから断続的に切削が行われて衝撃的荷重が作用す
る点ともなっている。このため、図３の場合よりも刃先
強度は増大してチッピングを生じ難くなってはいるもの
の、超硬エンドミルの刃先の脆性を補うにはいまだ不十
分であった。
【０００５】本発明は上述のごとき従来の技術的課題に
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、外周切刃先端部のチッピン
グを有効に防止できる、特に超硬エンドミルの脆性をも
補ってそのようなチッピングを防止できる切刃形状を持
ったエンドミルを提供することにある。
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、外周切刃先端部のチッピン
グを有効に防止できる、特に超硬エンドミルの脆性をも
補ってそのようなチッピングを防止できる切刃形状を持
ったエンドミルを提供することにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に係るエンドミル
は、上述のごとき従来技術の課題を解決し、その目的を
達成するために以下のような構成を備えている。即ち、
外周切刃の軸方向先端点が、工具回転方向に関して切削
開始点よりも後方に位置するように、該外周切刃先端部
に面取りが施されている。
は、上述のごとき従来技術の課題を解決し、その目的を
達成するために以下のような構成を備えている。即ち、
外周切刃の軸方向先端点が、工具回転方向に関して切削
開始点よりも後方に位置するように、該外周切刃先端部
に面取りが施されている。
【０００７】上記面取りにより形成される面取り部の軸
方向長さが０.１〜１.５mm、上記軸方向先端点および上
記切削開始点を結ぶ線の軸方向に対する傾斜角が−２°
〜−１５°の各範囲内に設定されているのが好ましい。
また、この面取り部は凹湾曲状に形成されてもよい。
方向長さが０.１〜１.５mm、上記軸方向先端点および上
記切削開始点を結ぶ線の軸方向に対する傾斜角が−２°
〜−１５°の各範囲内に設定されているのが好ましい。
また、この面取り部は凹湾曲状に形成されてもよい。
【０００８】
【作用および発明の効果】本発明に係るエンドミルで
は、外周切刃の先端部に面取りを施すことで刃先強度が
増大するばかりでなく、外周切刃の先端部が切削開始点
とはならないように面取りが施されるので、この外周切
刃先端部に断続的な衝撃荷重が作用することがなくな
り、チッピングはさらに発生し難くなる。したがって、
脆性の高い超硬エンドミルであっても、十分にチッピン
グを防止できる。
は、外周切刃の先端部に面取りを施すことで刃先強度が
増大するばかりでなく、外周切刃の先端部が切削開始点
とはならないように面取りが施されるので、この外周切
刃先端部に断続的な衝撃荷重が作用することがなくな
り、チッピングはさらに発生し難くなる。したがって、
脆性の高い超硬エンドミルであっても、十分にチッピン
グを防止できる。
【０００９】また、外周切刃で切削開始点となる箇所
は、十分に大きな切刃角を採ることができるので、衝撃
荷重にも十分に耐えられる。
は、十分に大きな切刃角を採ることができるので、衝撃
荷重にも十分に耐えられる。
【００１０】なお、面取り部の軸方向長さは、十分な刃
先強度を得るためには０.１mm以上とる必要があり、ま
た１.５mmまでなら切り屑の排出性や被削材の寸法精度
を悪化させることは少ない。また、面取り部の傾斜角
は、−２°よりも負に大きければ、外周切刃先端点が切
削開始点よりも十分に後方位置となり、−１５°程度ま
でなら切り屑の排出性を悪化させることは少なく、使用
上の問題はない。
先強度を得るためには０.１mm以上とる必要があり、ま
た１.５mmまでなら切り屑の排出性や被削材の寸法精度
を悪化させることは少ない。また、面取り部の傾斜角
は、−２°よりも負に大きければ、外周切刃先端点が切
削開始点よりも十分に後方位置となり、−１５°程度ま
でなら切り屑の排出性を悪化させることは少なく、使用
上の問題はない。
【００１１】特に、面取り部を凹湾曲状に形成すれば、
刃先点での軸方向すくい角を、直線状に形成するよりも
正の方向へ大きくすることもでき、刃先の切れ味も十分
に確保できる。
刃先点での軸方向すくい角を、直線状に形成するよりも
正の方向へ大きくすることもでき、刃先の切れ味も十分
に確保できる。
【００１２】
【実施例】以下、本発明に係るエンドミルの一実施例に
ついて、図１および図２を参照して説明する。図１は、
本実施例の超硬エンドミルの外周切刃先端部を軸直角方
向から見て示す拡大図である。本実施例のエンドミルと
して、全長９０mm、刃部長３５mm、外径１２mm、４枚刃
で捩れ角θ＝３０°の右捩れ超硬エンドミルを用い、各
外周切刃１の先端部に、軸方向長さδ＝０.２mm、軸方
向に対する面取り角α＝−３°（ただし、面取り角αの
正負は、エンドミルの軸方向に関して回転方向前方へ切
刃が出る方向を正、後方へ下がる方向を負とする。）の
直線状面取りを施した。その他の切刃諸元として、底刃
の逃げ角β＝６°、外周切刃の二番角は１０°、底刃の
中低角は２°である。
ついて、図１および図２を参照して説明する。図１は、
本実施例の超硬エンドミルの外周切刃先端部を軸直角方
向から見て示す拡大図である。本実施例のエンドミルと
して、全長９０mm、刃部長３５mm、外径１２mm、４枚刃
で捩れ角θ＝３０°の右捩れ超硬エンドミルを用い、各
外周切刃１の先端部に、軸方向長さδ＝０.２mm、軸方
向に対する面取り角α＝−３°（ただし、面取り角αの
正負は、エンドミルの軸方向に関して回転方向前方へ切
刃が出る方向を正、後方へ下がる方向を負とする。）の
直線状面取りを施した。その他の切刃諸元として、底刃
の逃げ角β＝６°、外周切刃の二番角は１０°、底刃の
中低角は２°である。
【００１３】以上のように面取りが施されたエンドミル
の外周切刃先端部では、面取り部２の先端点Ａにおける
切刃角Ｐは９０°−（−３°＝α）−（６＝β）°＝８
７°である。従来のエンドミルでは面取り角が正の値と
なるので、切削開始点となる切刃先端点の切刃角は９０
°を超えることはない。そして、本実施例のエンドミル
では、切削開始点が面取り部２の基端点Ｂとなり、この
点における切刃角Ｋは１８０°−（３０°＝θ）−３°
＝１４７°である。切削開始点の切刃角としては十分に
大きな角度となっている。エンドミルにおける通常の捩
れ角が１０°〜６０°程度であるので、切削開始点の切
刃角は必ず９０°以上確保でき、従来の切削開始点の約
１.３〜１.６倍の強度が得られる。
の外周切刃先端部では、面取り部２の先端点Ａにおける
切刃角Ｐは９０°−（−３°＝α）−（６＝β）°＝８
７°である。従来のエンドミルでは面取り角が正の値と
なるので、切削開始点となる切刃先端点の切刃角は９０
°を超えることはない。そして、本実施例のエンドミル
では、切削開始点が面取り部２の基端点Ｂとなり、この
点における切刃角Ｋは１８０°−（３０°＝θ）−３°
＝１４７°である。切削開始点の切刃角としては十分に
大きな角度となっている。エンドミルにおける通常の捩
れ角が１０°〜６０°程度であるので、切削開始点の切
刃角は必ず９０°以上確保でき、従来の切削開始点の約
１.３〜１.６倍の強度が得られる。
【００１４】本実施例の超硬エンドミルと従来技術によ
る超硬エンドミルとを比較して、被削材の側端面を厚さ
（エンドミルの径方向切り込み）０.５mm、深さ（エン
ドミルの軸方向切り込み）２０mmの取代のダウンカット
で、以下のような切削テストを行った。なお、従来技術
の超硬エンドミルは、面取り角が＋２°であり、その他
の諸元は本実施例と同様である。被削材はＦＣＭ４４
０、切削速度３６m/min、送り速度３００mm/min、使用
した切削油は水溶性であった。テスト結果によると、従
来品は約６mの切削で微小チッピングが発生したのに対
して、本実施例のエンドミルは４２mまでチッピングの
発生なしに摩耗による寿命に達し、従来品の約７.０倍
の寿命を示した。
る超硬エンドミルとを比較して、被削材の側端面を厚さ
（エンドミルの径方向切り込み）０.５mm、深さ（エン
ドミルの軸方向切り込み）２０mmの取代のダウンカット
で、以下のような切削テストを行った。なお、従来技術
の超硬エンドミルは、面取り角が＋２°であり、その他
の諸元は本実施例と同様である。被削材はＦＣＭ４４
０、切削速度３６m/min、送り速度３００mm/min、使用
した切削油は水溶性であった。テスト結果によると、従
来品は約６mの切削で微小チッピングが発生したのに対
して、本実施例のエンドミルは４２mまでチッピングの
発生なしに摩耗による寿命に達し、従来品の約７.０倍
の寿命を示した。
【００１５】上述の実施例では面取りが直線状に施され
ているが、図２に示すように凹湾曲状に面取りを施すこ
とも可能である。この場合、切削開始点Ｂ'から外周切
刃先端点Ａ'へ向かう直線の軸方向に対する角α'が−２
°〜−１５°の範囲内とされる。しかしながら、点Ａ'
における切刃の軸方向すくい角は正とすることも可能で
あり、上記実施例よりもさらに良好な切れ味が確保され
る。
ているが、図２に示すように凹湾曲状に面取りを施すこ
とも可能である。この場合、切削開始点Ｂ'から外周切
刃先端点Ａ'へ向かう直線の軸方向に対する角α'が−２
°〜−１５°の範囲内とされる。しかしながら、点Ａ'
における切刃の軸方向すくい角は正とすることも可能で
あり、上記実施例よりもさらに良好な切れ味が確保され
る。
【００１６】以上の説明では、超硬エンドミルについて
述べたが、外周切刃先端部のチッピング防止策として本
発明がなす作用は通常の高速度工具鋼製エンドミルにお
いても有効である。
述べたが、外周切刃先端部のチッピング防止策として本
発明がなす作用は通常の高速度工具鋼製エンドミルにお
いても有効である。
【図１】 本発明に係るエンドミルの一実施例における
外周切刃先端部を軸直角方向から見て示す拡大図であ
る。
外周切刃先端部を軸直角方向から見て示す拡大図であ
る。
【図２】 本発明に係るエンドミルの他の実施例におけ
る外周切刃先端部を軸直角方向から見て示す拡大図であ
る。
る外周切刃先端部を軸直角方向から見て示す拡大図であ
る。
【図３】 従来の一般的エンドミルにおける外周切刃形
状を展開して示す図である。
状を展開して示す図である。
【図４】 従来技術により面取りが施されたエンドミル
の外周切刃形状を展開して示す図である。
の外周切刃形状を展開して示す図である。
１ 外周切刃 ２ 面取り部 Ａ 外周切刃先端点 Ｂ 切削開始
点 α 面取り部の傾斜角 δ 面取り部
の軸方向長さ
点 α 面取り部の傾斜角 δ 面取り部
の軸方向長さ
Claims (3)
- 【請求項１】 外周切刃（１）の軸方向先端点（Ａ）
が、工具回転方向に関して切削開始点（Ｂ）よりも後方
に位置するように、該外周切刃先端部に面取りが施され
たことを特徴とするエンドミル。 - 【請求項２】 上記面取りにより形成される面取り部
（２）の軸方向長さ（δ）が０.１〜１.５mm、上記軸方
向先端点（Ａ）および上記切削開始点（Ｂ）を結ぶ線の
軸方向に対する傾斜角（α）が−２°〜−１５°の各範
囲内に設定されている請求項１記載のエンドミル。 - 【請求項３】 上記面取り部（２）は凹湾曲状に形成さ
れる請求項２記載のエンドミル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10538493A JPH06315816A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | エンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10538493A JPH06315816A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | エンドミル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06315816A true JPH06315816A (ja) | 1994-11-15 |
Family
ID=14406179
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10538493A Pending JPH06315816A (ja) | 1993-05-06 | 1993-05-06 | エンドミル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06315816A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100421148B1 (ko) * | 2001-04-02 | 2004-03-10 | 강호연 | 비철금속 강력절삭용 엔드밀 |
| WO2009025197A1 (ja) * | 2007-08-21 | 2009-02-26 | Mitsubishi Materials Corporation | エンドミル |
-
1993
- 1993-05-06 JP JP10538493A patent/JPH06315816A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR100421148B1 (ko) * | 2001-04-02 | 2004-03-10 | 강호연 | 비철금속 강력절삭용 엔드밀 |
| WO2009025197A1 (ja) * | 2007-08-21 | 2009-02-26 | Mitsubishi Materials Corporation | エンドミル |
| EP2181787A1 (en) * | 2007-08-21 | 2010-05-05 | Mitsubishi Materials Corporation | End mill |
| EP2181787A4 (en) * | 2007-08-21 | 2013-04-03 | Mitsubishi Materials Corp | FINGER CUTTER |
| US8690493B2 (en) | 2007-08-21 | 2014-04-08 | Mitsubishiki Materials Corporation | End mill |
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