JPH06315327A - 植物への灌水方法および灌水装置 - Google Patents

植物への灌水方法および灌水装置

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JPH06315327A
JPH06315327A JP13129593A JP13129593A JPH06315327A JP H06315327 A JPH06315327 A JP H06315327A JP 13129593 A JP13129593 A JP 13129593A JP 13129593 A JP13129593 A JP 13129593A JP H06315327 A JPH06315327 A JP H06315327A
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JP13129593A
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Hisakazu Uchiyama
山 久 和 内
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Cosmo Plant Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 異なる種類または成長の程度が異なる植物を
同一の栽培床で育成するときの効率的な撒水方法および
それに用いる装置を提供する。 【構成】 プランター1に沿って平行に走行する台車1
0を設け、その台車10にプランター1を横切る方向に
伸縮するアーム12を設けると共に、アーム12の伸縮
と台車10の走行の制御およびアーム12内を通る水量
の制御を、各株3ごとにバーコードで表示したパネル5
のデータおよび記憶装置に記録したデータに基づいて行
なう灌水方法。 【効果】 それぞれの株に応じた適切な撒水パターンお
よび撒水量で撒水することができ、植物の成長を促す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は植物への灌水方法および
灌水装置に関する。さらに詳しくは、温室内に列植され
た植物などに機械を用いて自動的に灌水する方法および
それに用いる灌水装置に関する。
【0002】メロンなどの高級作物は温室内に配列され
た栽培床により、とくに長い槽状の容器ないしプランタ
ー(栽培槽)に用土(養土)を入れ、これに一定間隔を
あけて植物の株を植えつけ、1株ごとに大事に育成され
る。さらにそのような作物では、葉に水がかかるのは好
ましくない。そのためそれらの植物に対する灌水も畑の
全体にスプリンクラーで撒水したりする方法がとれず、
作業者が長いジョロ(如露)を用いて1株ごとに苗の根
元近辺の用土に撒水している。
【0003】本出願人はこのような植物への灌水作業を
自動化して効率的に行なえるよう、すでに特願平4−1
20192号により、とくに撒水ノズルの進行軌跡につ
いて工夫した灌水方法および装置を提案している。本発
明はその方法をさらに発展させたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記本出願人が提案し
た方法は単一種類の作物を列植する場合はきわめて有効
であるが、複数種類の作物を混栽する場合はそのままで
は採用できない。また単一種類の作物を植える場合で
も、収穫期をずらせるために成長の程度が異なる株を配
列する場合には、そのまま採用できない。さらに成長の
程度がほぼ同じ場合でも、実際の成長の度合に応じて細
かい灌水量や灌水経路の調節をするのは困難である。
【0005】本発明はこのような数種の作物または成長
程度が異なる同種の作物を混栽する場合にも採用でき、
さらに1株ごとまたは1群ごとに細かな調節が行なえる
植物への灌水方法および装置を提供することを技術課題
としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の灌水方法は、た
がいに間隔をあけて植えられた植物の列に対し、前記列
に沿って走行撒水装置により各株ごとに順に灌水してい
く方法であって、(a)走行撒水装置の停止位置および
撒水方法に関するデータをあらかじめ記録ないし記憶さ
せた記録・記憶手段を設けておき、(b)走行撒水装置
を前記列に沿って走行させながら、走行・停止および撒
水方法に関する前記データを読み出させ、(c)そのデ
ータに応じて走行撒水装置に走行・停止および灌水を行
わせることを特徴としている。そのような方法において
は、所定数の株ごとに表示パネルを設けておき、走行撒
水装置がその表示パネルを検出するたびに、停止位置の
誤差を修正させるのが好ましい。
【0007】本発明の第2の方法は、(a)各株の近辺
に、停止位置を示す表示パネルを設けておき、(b)走
行撒水装置が表示パネルに接近したとき、表示パネルの
検出により走行撒水装置を停止させると共に、(c)撒
水方法に関するデータをあらかじめ記録ないし記憶させ
た記録・記憶手段からその株に関するデータを読み出さ
せ、(d)そのデータに応じて対応する株に対し前記走
行撒水装置に灌水を行わせることを特徴としている。そ
のような方法においては、前記表示パネルに灌水方法に
関するデータを読み取り可能なコードデータで記録して
おき、走行撒水装置にコードデータを読み取らせ、その
データに基づいて灌水させてもよい。また株を特定する
記号を前記表示パネルに記録すると共に、前記灌水方法
に関する詳細なデータを記録・記憶装置に記録してお
き、表示パネルで特定された株に関する詳細なデータを
前記記録・記憶装置から読み出し、その詳細なデータに
基づいて走行撒水装置の走行・停止制御および撒水バル
ブの開閉制御を行なわせるようにしてもよい。
【0008】本発明の灌水装置は、たがいに間隔をあけ
て植えられた植物の各株の近辺に設けたその株に関する
データを記載した表示パネルと、前記1列の植物の側方
を走行・停止する台車と、この台車に設けられる撒水ノ
ズルと、撒水ノズルへの給水を調節する制御バルブと、
前記表示パネルのデータを読み取る読み取り装置と、そ
の読み取り装置が読み取ったデータに基づいて前記制御
バルブに開閉の指令を出すコントローラとからなること
を特徴としている。
【0009】前記各株ごとに与えられるデータがバーコ
ード表示の場合は、前記読み取り装置はバーコードリー
ダとする。前記撒水ノズルを台車に対し、植物の株に向
かって伸縮駆動するように設けたり、あるいは撒水ノズ
ルが植物体を中心とする所定半径の円弧状に動くように
設けてもよい。
【0010】
【作用】本発明の第1の方法によれば、あらかじめ記録
したデータに基づいて走行撒水装置に灌水させるので、
その株の成長にもっとも適した灌水を行なうことができ
る。たとえばメロンと他の植物とを混栽する場合は、メ
ロンの株に接近したときにその株がメロンであること、
およびその植え付け時期ないし収穫時期などを記録した
データを読み取り、それらに応じた適切な灌水量および
灌水位置(株を中心とする撒水すべき円弧の半径など)
を選択ないし演算して撒水する。それにより所望の収穫
を達成することができる。
【0011】前記の方法では走行撒水装置が停止する位
置までパーソナルコンピュータ(以下パソコンという)
などの記憶装置の記憶したデータに基づいて、いわばフ
ィードフォワード的に停止させるので、誤差が生ずる。
請求項2の方法においては、複数の株ごとに設けた表示
パネルで停止位置を確認させ、修正するようにしたの
で、誤差が集積しない利点がある。本発明の第2の方法
(請求項3)では、各株ごとに設けた表示パネルで走行
撒水装置の停止位置を表示しているので、株と読み出し
た撒水方法のデータとの対応が確実である。さらに請求
項4の方法では、灌水方法のデータを直接表示パネルに
表示しているので、自走する走行撒水装置自体がそのコ
ード表示を読み取り、適切な灌水を行なう。その場合は
パソコンなどによる外部の制御は不要か、または補助的
なものとなる。なお請求項5の方法のように、バーコー
ドには単に株を特定する記号、たとえば栽培槽番号およ
び株番号のみを表示しておき、その番号に基づいて他の
記録手段、たとえばパソコンなどの記憶装置から詳細な
データを読み出すようにしてもよい。
【0012】本発明の灌水装置(請求項6)は台車が植
物の列の側方を走行し、株の近辺で停止すると共に、そ
の株に関するデータを表示パネルから読み取り装置が読
み取り、そのデータに基づいてコントローラが制御バル
ブに開閉指令信号を送る。そのため各株とデータとの対
応関係が確実であり、各株ごとにもっとも適切な灌水を
行なうことができる。前記データをバーコード表示して
おく場合は、走行撒水装置のバーコードリーダがそのバ
ーコードを読み取る。
【0013】植物の種類によっては、植物の近辺の用土
に、走行撒水装置の走行経路およびそれに対して横向き
に延びる線に沿って撒水するだけで充分である。請求項
8の装置はそのような植物に適する。株を中心とした一
定半径の円弧状の経路に沿って撒水するのがとくに好ま
しい植物がある。請求項9の装置はそのような植物に適
する。
【0014】
【実施例】つぎに図面を参照しながら本発明の灌水方法
および装置を説明する。図1は本発明の灌水装置の一実
施例を示す斜視図、図2は図1における走行撒水装置の
平面図、図3は本発明の装置にかかわるコントローラの
一実施例を示すブロック図、図4〜7はそれぞれ本発明
の灌水装置による撒水パターンの例を示す平面図、図8
および図9はそれぞれ本発明の灌水装置の他の実施例を
示す平面図および側面図、図10は本発明の灌水装置の
さらに他の実施例を示す側面図である。
【0015】まず図1〜3を参照して本発明の灌水装置
の実施例を説明する。図1において1はプランターであ
り、プランター1の中には用土2が収容され、その用土
2に植物体の株3が所定間隔をあけて一列に植えられて
いる。株3の大きさや種類は異なってもよい。また株3
の間隔Pも一定でなくてもよく、さらに同一直線上にな
くてもよい。
【0016】前記プランター1の前面4の各株3と対応
する位置には、バーコードを表示したパネル5が取り外
し自在に設置されている。またパネル5には対応する株
3を特定するコード番号が記載されている。プランター
1の前方の床6には2本のレール7が配置されており、
そのレール7上に走行撒水装置8が設置されている。走
行撒水装置8はレール7上を転動する車輪9を備えた台
車10と、その台車10の上部に設けられるアーム支持
部11と、アーム支持部11によって前後に、すなわち
プランター1に対して直角方向に移動自在に支持される
アーム12とを備えている。さらに台車10の前側には
前記パネル5のバーコード表示を読み取るためのバーコ
ードリーダ13が設けられている。なお図1〜2の14
は水を入れるタンクである。
【0017】図2において、前記台車10の車輪9は台
車10内に設けた減速機付きの走行モータM1 により回
転駆動される。走行モータM1 は回転速度および回転角
度の制御が容易なもの、たとえばサーボモータないしス
テッピングモータなどが好ましい。しかしそれらに限ら
れるものではなく、他のモータも使用しうる。なお前方
の2個の車輪9同士はチェーン15で同調駆動するのが
好ましい。
【0018】前記アーム支持部11にはアーム12を前
後に駆動する機構、たとえばラックピニオン機構16が
設けられ、そのピニオンは減速機付きのモータ(伸縮モ
ータ)M2 によって往復回転駆動される。以下、その機
構をアーム伸縮機構という。なお後述するようにアーム
12を前後進させる必要がない場合は、アーム伸縮機構
は不要である。またアーム12を台車10に対し、左右
方向、すなわち台車10の進退方向に移動させる場合
は、前記アーム支持部11と台車10との間に進退スラ
イド機構17を介在させる。進退スライド機構17はラ
ックピニオンあるいは揺動レバーなどによる回転−直進
変換機構を介してモータで駆動するものが通常である。
しかし他の駆動方法、たとえばエアシリンダないし水圧
シリンダなどを採用することもできる。
【0019】前記モータM1 、M2 ないし減速機の出力
軸などにはポテンショメータやエンコーダなどの位置セ
ンサS1 、S2 が設けられている。さらに台車10には
モータM1 、M2 を制御するためのコントローラCが設
置されている。アーム12の先端には撒水ノズル18が
取りつけられ、アーム12内を貫通する通路およびアー
ム12の後端とタンク14とを連結するホース19によ
ってタンク14から撒水ノズル18に至る通路が形成さ
れている。タンク14内にはポンプ20が設けられてい
る。さらにアーム12の根元部には前記通路を遮断し、
あるいはそれを通る水量を調節する流量調節用電磁バル
ブ(以下バルブという)Vが設けられている。
【0020】前記コントローラCは、図3に示すように
撒水パターンを記録しておく記憶装置FDDないしメモ
リRAM、ROM、バーコードリーダ13が読み取った
信号に応じて記憶装置の所定番地から灌水パターンの信
号を読み出す中央演算装置CPU、読み出した灌水パタ
ーンの信号および位置センサからの信号に応じて各モー
タM1 、M2 への制御信号を出すためのドライバ回路M
Dなどを備えたものである。
【0021】コントローラCにはモータM1 、M2 やバ
ーコードリーダ13などとの信号の入出力を行なうイン
ターフェースないしI/Oポート21が設けられてい
る。なおコントローラCを直接台車10に設けず、台車
10には通信端末のみを設けておくと共に、有線ないし
無線でその通信端末を介して離れた位置に配置したコン
トローラと信号の送受信を行なうようにしてもよい。そ
の場合はコントローラとしてパソコンなどを採用しう
る。
【0022】上記のごとく構成される灌水装置を始動さ
せると、走行モータM1 が回転してたとえば図1の矢印
A方向に台車10が走行する。そしてバーコードリーダ
13あるいは別個に台車10に設けた近接スイッチなど
がパネル5を検出したとき、モータM1 を停止して走行
を停止させる。そしてその位置でパネル5に表示された
株3を特定するバーコードを読み取る。読み取ったバー
コードに基づき、記憶装置FDDまたはメモリーRAM
からそのコード番号に対応する撒水パターンを読み出
す。そして読み出した撒水パターンにしたがって、走行
モータM1 および伸縮モータM2 を同調制御する信号を
出し、たとえば図1の破線Rで示す円弧と直線を組み合
わせた撒水経路をたどるようにアーム12を移動させな
がら、アーム12の先端の撒水ノズル18から撒水す
る。そのときの撒水量および移動時間は前記CPUが読
み出した撒水パターンにより規定される。したがって植
物体の株3の種類、成長の度合、予定する収穫時期、気
温などの環境条件などをデータとして記憶装置に記録し
ておき、それらのデータから算出した撒水量および撒水
経路で撒水することにより、もっとも適切な植物育成を
行なうことができる。
【0023】つぎに図4〜7を参照しながら前記走行撒
水装置8による撒水パターンの例を説明する。図4はも
っとも基本的な直線状の移動軌跡R1 による撒水パター
ン22を表示している。すなわち図4では走行撒水装置
8の台車10は株3の前で停止し、その位置でバーコー
ドを読み取り、つぎの株3の前まで走行する、という走
行パターンを繰り返す。それにより撒水ノズル18はプ
ランター1内に直線状の移動軌跡R1 を描く。この間、
アーム12は伸縮しない。しかし台車10が株3の近辺
を通るとき、前記パネル5から読み取ったバーコードに
基づきコントローラCはバルブVの開度および開いてい
る時間ないしタイミングを制御する。それにより各株3
の側方に、所定範囲および所定量の撒水パターン22で
間欠的に撒水が行なわれる。なお図2の進退スライド機
構17を有する走行撒水装置においては、台車10を停
止させた状態で同じ撒水パターン22で撒水することが
できる。
【0024】図5の例においては、台車が停止した状態
でアーム12を前後に伸縮操作するようにしている。そ
れにより各株3に対して、L字状ないし逆T字状の移動
軌跡R2 で撒水を行なうことができる。撒水量や撒水の
開始・停止は前記の場合と同様にバルブVにより行な
う。この方法では株3に対し、より接近した位置から撒
水を行なうことができるので、植物の根の育成にとって
好ましい。
【0025】図6の例では台車10の進行とアーム12
の伸縮操作とを組み合わせ、株3を囲むようなU字状の
移動軌跡R3 を描かせている。このような撒水ノズル1
8の移動軌跡R3 によれば、一層株3の根に対して好ま
しい撒水を行なうことができる。また図6の場合、植物
体の株3が小さいとき、あるいは小さい株3aに対して
は、U字状の移動軌跡R3 を小さくし、大きくなれば、
あるいは大きい株3bに対しては、より大きいU字状の
軌跡を描けばよい。それにより根の先端にある生長点に
重点的に灌水を施すことができるので、育成効果が高
い。このようなU字状パターンを大きくしたり、小さく
したりするのは、バーコード表示により植物体を特定
し、その表示に基づいて図3のコントローラCが指令す
る。
【0026】図7の例においては、アーム12に対し撒
水ノズル18が首振り自在に設けられており、その角度
を変更する首振り駆動手段がアーム12に設けられてい
る。このような走行撒水装置によれば、アーム12を株
3の側方で伸ばしたとき、撒水ノズル18を株3の裏側
に向けるように首を振らせることにより、株3の裏側2
3まで撒水することができ、全体として株3を囲むほぼ
円状の撒水パターンで撒水しうる。なお撒水ノズル18
を株3の裏側まで回らせた状態で、台車10の進退移動
あるいは進退スライド機構(図2の符号17)の動作と
アーム12の伸縮動作とを組み合わせることにより、図
7の右側に示すような一部が切り欠かれた円弧状の移動
軌跡R4 をうることができる。またこのような移動パタ
ーンと前記撒水ノズル18の首振り操作とを組合わせれ
ば、一層理想的な撒水パターンをうることができる。
【0027】前記首振り駆動手段として、撒水ノズル1
8をプランター1の幅方向に首振りをさせるもの、すな
わち台車10の進行方向に平行な軸まわりに回動させる
ものを採用することもできる。その場合は、たとえば撒
水ノズル18の上に向ける角度を調節しながら水を飛ば
す距離を調節し、それと同時に台車10を前後に動かす
ことにより、前記円弧状の撒水パターンなど、任意の撒
水パターンを描くことができる。なお撒水ノズル18を
台車10の進行方向に平行な軸まわりと、アーム12と
平行な軸まわりとの2軸まわりに回動自在に構成するこ
ともできる。
【0028】前記図7の実施例では、台車10、進退ス
ライド機構17およびアーム伸縮機構によるそれぞれの
直線運動を組み合わせて株を囲む円状の軌跡をえている
が、図8〜9のように機構的に円形の軌跡をうるように
してもよい。
【0029】図8〜9の走行撒水装置25は、アーム支
持部に平行旋回機構26が設けられている。平行旋回機
構26は台車10上にたがいに平行に配置された一対の
回転軸27、27と、その回転軸27、27からそれぞ
れ半径方向に延びるガイド軸28、28と、それらのガ
イド軸上にスライド移動自在に設けられているスライド
部材29、29と、そのスライド部材29、29に設け
たピン30、30によって回動自在に支持されるクロス
ガイド31とから構成される。そのクロスガイド31は
アーム12を固定し、あるいは伸縮自在に支持してい
る。さらに前記スライド部材29、29をガイド軸28
に沿ってスライド駆動する手段、たとえばモータとラッ
クピニオン機構29aを備えている。また一対の回転軸
27、27はチェーン32およびスプロケット33、3
3により同調回転するように構成されている。
【0030】このものは回転軸27、27を1回転させ
ると、クロスガイド31が平行な状態を維持したまま、
同じく1回転旋回し、同じくアーム12も平行のまま1
回転する。したがってアーム12の先端の撒水ノズル1
8はたとえば実線で示すように、スライドガイド29の
回転軸27からの距離r1 を旋回半径とする円弧34を
描く。上記装置により株3に撒水する場合、まずパネル
5からバーコードリーダ13でデータを読み取り、株3
に合わせてスライド部材29の位置、すなわち撒水ノズ
ル18の回転半径r1 を設定する。そして撒水ノズル1
8を株3の裏側の位置P1 に配置させ、その位置から株
3の前側を通るように所定の半径の円弧34を描かせ
る。そして最終の位置P2 から台車10をつぎの株に向
かって走行させると共に、その間に残りの円弧35を描
かせるようにする。つぎの株3が小さい場合は、スライ
ド部材29を想像線の位置に移動させる。それにより小
さい半径r2 の円形の軌跡がえられる。
【0031】このようにこの装置は株3の大きさ、種類
に応じた適切な半径で株3を中心とする正確な円弧を描
きながら撒水させることができ、撒水量も適切に制御し
うる。そのため株3の根が均等に拡がり、しっかりとし
た株3がえられる利点がある。さらにこの装置では図9
に示すように、台車10の前側の車輪9aはプランター
1の縁36を走らせるようにしているので、バーコード
リーダ13ないし近接スイッチとプランター1の側面に
設けたパネル5との距離を一定に維持しうる利点があ
る。
【0032】図10は、2列のプランター1、37に対
して1台の走行撒水装置38で散水する場合を示してい
る。なお図10では南斜面に配列した階段状のプランタ
ーの場合を示しているが、平地の場合も同様である。こ
の走行撒水装置38はたがいに直角に連結した北側用の
アーム39と南側用のアーム40とを有し、矢印Nのよ
うに90度回転させることにより、一方の撒水ノズル1
8を使用し、他方のアーム40を対応する株の列から逃
がすようにしている。その切り替えのための回転は、た
とえばチェーンおよびスプロケットで連結したモータ4
1により行なう。アーム39、40への給水は、3方弁
42などで前記アーム39、40の回転と同調して切り
替える。このような2列のプランター1、37に散水す
る場合は、たとえば北側のプランター1に取りつけたパ
ネル5に両側のプランター1、37の株についてのデー
タを記載しておけばよい。それらのデータはたとえば2
段に、または離れた場所に記載しておき、往路と復路な
ど、前記撒水ノズル39、40の切り替えや三方弁41
の切り替えと同時に、バーコードリーダ13で読み出す
べきデータを切り替えればよい。
【0033】前記実施例ではパネルには株を識別するコ
ードだけを記載しておき、撒水量や撒水の軌跡、ノズル
の回転半径などはコントローラのメモリーROM、RA
Mから読み出すようにしている。しかし図4〜5のパタ
ーンのように撒水に関するデータが比較的簡単な場合
は、それらの詳細なデータもすべてパネルにバーコード
などのコードで表示しておくことができる。その場合は
パネル自体が撒水方法のデータの記録手段となり、パソ
コンなどの外部の制御手段、記憶装置は設ける必要はな
い。
【0034】他方、パネルを単なる停止位置を示すため
のものとして用いることもできる。その場合はパソコン
などでパネルをカウントし、記憶データに基づいて対象
とする株の種類などを特定させる。そのような単に停止
位置を示すパネルの場合は、反射板や停止マークとし、
バーコードリーダに代えて、光電スイッチなどで検出さ
せることもできる。
【0035】またパネルをまったく設けず、停止位置に
ついてのデータ、すなわちすべての株の間隔の寸法もパ
ソコンなどの外部の制御装置に設けた記憶手段に記憶さ
せておくことができる。そのような場合は、たとえばプ
ランターの列番号などを指定し、最初の株の位置ないし
基準位置に停止させた上で装置を始動させれば、走行撒
水装置は一定距離だけ走行して停止し、その位置で読み
出した所定の撒水方法で撒水し、つぎの株まで再び走行
していくことを繰り返す。なお株同士の間隔をすべて一
定にしておけば、停止位置に関するデータは記憶させて
おく必要はない。ただしパネルにより停止すべき位置を
表示しないときは、いわばフィードフォワードの制御と
なるので、台車の車輪がスリップするなどで停止位置に
誤差が出る。したがって途中に、たとえば数株ごと、あ
るいは十数株ごとに誤差を修正するための位置検出用の
パネルを設け、誤差が集積しないようにするのが好まし
い。
【0036】また停止位置の誤差を少なくするため、ラ
ックピニオン機構を用いたり、ケーブルで引っ張った
り、栽培床やプランターに沿って張り渡したケーブルに
駆動輪を1回ないし数回巻つけたり、クローラ(履帯)
を駆動輪に付けて接地圧を低くするなどにより、スリッ
プが生じないようにするのが好ましい。それらのスリッ
プ防止の対策は、パネルを設けない場合に限らず、パネ
ルで停止位置を表示する前述のいずれの実施例の場合に
おいても正確な撒水を行う上で有用である。
【0037】
【発明の効果】本発明の方法によれば、複数種の株ある
いは成長状態が異なる株が列植されている場合でも、各
株に応じたパターンで撒水することができる。したがっ
て1台の走行撒水装置で連続的かつ自動的に、適切な撒
水作業を行なわせることができる。本発明の装置によれ
ば、前記撒水方法を効率的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の灌水装置の一実施例を示す斜視図であ
る。
【図2】図1における走行撒水装置の平面図である。
【図3】本発明の灌水装置にかかわるコントローラの一
実施例を示すブロック図である。
【図4】本発明の灌水装置による撒水パターンの例を示
す平面図である。
【図5】本発明の灌水装置による撒水パターンの例を示
す平面図である。
【図6】本発明の灌水装置による撒水パターンの例を示
す平面図である。
【図7】本発明の灌水装置による撒水パターンの例を示
す平面図である。
【図8】本発明の灌水装置の他の実施例を示す平面図で
ある。
【図9】図8の灌水装置の側面図である。
【図10】本発明の灌水装置のさらに他の実施例を示す
側面図である。
【符号の説明】
C コントローラ V バルブ 3 株 5 パネル 8 走行撒水装置 12 アーム 13 バーコードリーダ 25 走行撒水装置 38 走行撒水装置 39 アーム 40 アーム

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 たがいに間隔をあけて植えられた植物の
    列に対し、前記列に沿って走行撒水装置により各株ごと
    に順に灌水していく方法であって、(a)走行撒水装置
    の停止位置および撒水方法に関するデータをあらかじめ
    記録・記憶手段に記録ないし記憶させておき、(b)走
    行撒水装置を前記列に沿って走行させながら、前記記録
    ・記憶手段から走行・停止および撒水方法に関する前記
    データを読み出させ、(c)そのデータに応じて走行撒
    水装置に走行・停止および灌水を行わせる植物への灌水
    方法。
  2. 【請求項2】 所定数の株ごとに表示パネルを設けてお
    き、走行撒水装置がその表示パネルを検出するたびに、
    停止位置の誤差を修正させる請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 たがいに間隔をあけて植えられた植物の
    列に対し、前記列に沿って走行撒水装置により各株ごと
    に順に灌水していく方法であって、(a)各株の近辺
    に、停止位置を示す表示パネルを設けておき、(b)走
    行撒水装置が表示パネルに接近したとき、表示パネルの
    検出により走行撒水装置を停止させると共に、(c)撒
    水方法に関するデータをあらかじめ記録ないし記憶させ
    た記録・記憶手段からその株に関するデータを読み出さ
    せ、(d)そのデータに応じて、対応する株に対し前記
    走行撒水装置により灌水を行わせる植物への灌水方法。
  4. 【請求項4】 前記表示パネルに灌水方法に関するデー
    タを読み取り可能なコードデータで記録しておき、走行
    撒水装置にコードデータを読み取らせ、そのデータに基
    づいて灌水させる請求項3記載の方法。
  5. 【請求項5】 株を特定する記号を前記表示パネルに記
    録すると共に、前記灌水方法に関する詳細なデータを記
    録・記憶装置に記録しておき、表示パネルで特定された
    株に関する詳細なデータを前記記録・記憶装置から読み
    出し、その詳細なデータに基づいて走行撒水装置の走行
    ・停止制御および撒水バルブの開閉制御を行なわせる請
    求項3または4記載の方法。
  6. 【請求項6】 たがいに間隔をあけて植えられた植物の
    各株の近辺に設けたその株に関するデータを記載した表
    示パネルと、前記1列の植物の側方を走行・停止する台
    車と、この台車に設けられる撒水ノズルと、撒水ノズル
    への給水を調節する制御バルブと、前記表示パネルのデ
    ータを読み取る読み取り装置と、その読み取り装置が読
    み取ったデータに基づいて前記制御バルブに開閉の指令
    を出すコントローラとからなる撒水装置。
  7. 【請求項7】 前記表示パネルのデータがバーコードデ
    ータであり、前記読み取り装置がバーコードリーダであ
    る請求項6記載の装置。
  8. 【請求項8】 前記撒水ノズルが台車に対し、植物の株
    に向かって伸縮駆動するように設けられてなる請求項6
    または7記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記撒水ノズルが台車に対し、撒水ノズ
    ルが植物体を中心とする所定半径の円弧状に動くように
    設けられている請求項6または7記載の装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101432678B1 (ko) * 2012-08-21 2014-08-25 류형욱 분사 시스템
JP2020137431A (ja) * 2019-02-27 2020-09-03 株式会社アースサイド 養液供給装置、植物栽培システム、及び養液供給プログラム
CN112400426A (zh) * 2020-11-27 2021-02-26 阜阳市胜源农业科技有限公司 一种果树准直栽种的智能化设备
CN115152597A (zh) * 2022-07-07 2022-10-11 安徽万朗高科有限公司 一种便于移动的高效节水农田灌溉设备

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