JPH0631517A - ステップドリル - Google Patents
ステップドリルInfo
- Publication number
- JPH0631517A JPH0631517A JP18917992A JP18917992A JPH0631517A JP H0631517 A JPH0631517 A JP H0631517A JP 18917992 A JP18917992 A JP 18917992A JP 18917992 A JP18917992 A JP 18917992A JP H0631517 A JPH0631517 A JP H0631517A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- drill
- cutting
- edges
- cutting edge
- diameter
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ボルト頭の座面となる加工面を平坦な円錐面
とする。 【構成】 先端切刃１1，１2の形状は従来技術と同様で
あるが、大径部切刃２1，２2は、それぞれドリル軸心Ｏ
に向かって直線状に延びており、その向心度αは０°と
なっているステップドリルである。 【効果】 ボルト頭の座りが良くなり、ドリル寿命も向
上する。
とする。 【構成】 先端切刃１1，１2の形状は従来技術と同様で
あるが、大径部切刃２1，２2は、それぞれドリル軸心Ｏ
に向かって直線状に延びており、その向心度αは０°と
なっているステップドリルである。 【効果】 ボルト頭の座りが良くなり、ドリル寿命も向
上する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ステップドリルに係
り、特にボルト穴加工用に適したステップドリルに関す
る。
り、特にボルト穴加工用に適したステップドリルに関す
る。
【０００２】
【従来の技術・発明の解決課題】図５は、従来のステッ
プドリルを先端側から軸方向に見て先端切刃（小径部切
刃）および大径部切刃の形状を示す図である。図示する
ように、従来のステップドリルにおける先端切刃１
１1，１１2および大径部切刃１２1，１２2は、いずれも
互いに径方向反対側に位置する切刃どうしが大略平行か
つ行き違いとなるように形成されており、その向心度α
はいずれの切刃でも６°以上になっているのが通常であ
る。
プドリルを先端側から軸方向に見て先端切刃（小径部切
刃）および大径部切刃の形状を示す図である。図示する
ように、従来のステップドリルにおける先端切刃１
１1，１１2および大径部切刃１２1，１２2は、いずれも
互いに径方向反対側に位置する切刃どうしが大略平行か
つ行き違いとなるように形成されており、その向心度α
はいずれの切刃でも６°以上になっているのが通常であ
る。
【０００３】上述のように構成された切刃を有するステ
ップドリルでボルト穴加工を行った場合、図６に示すよ
うに、大径部切刃により加工されてボルトの頭の座面と
なる加工面１３は、座面中央部が若干突出する湾曲面に
形成されてしまう。
ップドリルでボルト穴加工を行った場合、図６に示すよ
うに、大径部切刃により加工されてボルトの頭の座面と
なる加工面１３は、座面中央部が若干突出する湾曲面に
形成されてしまう。
【０００４】また、切刃が行き違いとなるように形成さ
れていると切削時の切削力がドリル中心から外周方向に
向かって作用する径方向成分が生じ、そのため所謂「ビ
ビリ」と称される微小振動が発生する。特に大径部切刃
ではその影響が大きく、その加工面を荒らすと共に切刃
にチッピングを生じることになり、ドリル寿命を短くし
ている。
れていると切削時の切削力がドリル中心から外周方向に
向かって作用する径方向成分が生じ、そのため所謂「ビ
ビリ」と称される微小振動が発生する。特に大径部切刃
ではその影響が大きく、その加工面を荒らすと共に切刃
にチッピングを生じることになり、ドリル寿命を短くし
ている。
【０００５】本発明は上述のような従来の技術的課題に
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、大径部切刃によって形成さ
れる加工面の湾曲を除去して平坦な円錐面とすることが
でき、且つ大径部切刃における微小振動の発生を防止し
てドリル寿命を向上させられるステップドリルを提供す
ることにある。
鑑み、これを有効に解決すべく創案されたものである。
したがって本発明の目的は、大径部切刃によって形成さ
れる加工面の湾曲を除去して平坦な円錐面とすることが
でき、且つ大径部切刃における微小振動の発生を防止し
てドリル寿命を向上させられるステップドリルを提供す
ることにある。
【０００６】
【課題を解決するための手段】本発明に係るステップド
リルは、上述のごとき従来技術の課題を解決し、その目
的を達成するために以下のような構成を備えている。す
なわち、小径の先端切刃と、該先端切刃よりも軸方向基
端側に位置して大径部切刃とを有するステップドリルに
おいて、上記大径部切刃は、その向心度が−３°以上＋
３°以下に設定されている。
リルは、上述のごとき従来技術の課題を解決し、その目
的を達成するために以下のような構成を備えている。す
なわち、小径の先端切刃と、該先端切刃よりも軸方向基
端側に位置して大径部切刃とを有するステップドリルに
おいて、上記大径部切刃は、その向心度が−３°以上＋
３°以下に設定されている。
【０００７】また、上記大径部切刃は、それぞれドリル
軸心に向かって大略直線状に延びて、その向心度が０°
に設定されているのが良い。
軸心に向かって大略直線状に延びて、その向心度が０°
に設定されているのが良い。
【０００８】
【作用および発明の効果】本発明に係るステップドリル
では、大径部切刃がドリルの大略中心で切削を行う。こ
のことにより、面取部が径方向に直線状斜面となる円錐
面に仕上がり、ボルトの頭との接触が大略全面にわたっ
て得られ、座りが良くなる。
では、大径部切刃がドリルの大略中心で切削を行う。こ
のことにより、面取部が径方向に直線状斜面となる円錐
面に仕上がり、ボルトの頭との接触が大略全面にわたっ
て得られ、座りが良くなる。
【０００９】また、大径部切刃がドリルの中心で切削を
行うと、加工時に微小振動が発生することもなく、切刃
にチッピングが発生することもない。したがってドリル
の寿命が向上する。
行うと、加工時に微小振動が発生することもなく、切刃
にチッピングが発生することもない。したがってドリル
の寿命が向上する。
【００１０】
【実施例】以下に本発明の一実施例に係るステップドリ
ルについて、図１から図４を参照して説明する。図１に
示すように、先端切刃１1，１2の形状は従来技術と同様
であるが、大径部切刃２1，２2は、それぞれドリル軸心
Ｏに向かって直線状に延びており、その向心度αは０°
となっている。すなわち、大径部切刃２1，２2の最外周
端点Ｐ1，Ｐ2を結ぶ直線はドリル軸心Ｏを通ることにな
る。
ルについて、図１から図４を参照して説明する。図１に
示すように、先端切刃１1，１2の形状は従来技術と同様
であるが、大径部切刃２1，２2は、それぞれドリル軸心
Ｏに向かって直線状に延びており、その向心度αは０°
となっている。すなわち、大径部切刃２1，２2の最外周
端点Ｐ1，Ｐ2を結ぶ直線はドリル軸心Ｏを通ることにな
る。
【００１１】図２は、本実施例のステップドリルで切削
加工されたボルト穴の断面形状を示すが、図示のよう
に、ボルト頭の座面３は平坦な直線斜面（円錐面）に形
成されている。また、切削中における大径部切刃２1，
２2での微小振動の発生も殆どなく、勿論チッピングの
発生もなかった。
加工されたボルト穴の断面形状を示すが、図示のよう
に、ボルト頭の座面３は平坦な直線斜面（円錐面）に形
成されている。また、切削中における大径部切刃２1，
２2での微小振動の発生も殆どなく、勿論チッピングの
発生もなかった。
【００１２】図１に示す本実施例のステップドリルも含
めて種々に向心度αを異ならせた各種ステップドリルを
用いて切削テストを行い、向心度αと接触長（接触率）
との関係を調べた。この接触長は、大径部切刃２1，２2
によって形成される加工面とボルトの頭が接触する径方
向の長さであり、これが長いほどボルトの頭の座りは良
くなる。使用ドリルは、小径部外径が８mm、大径部外径
が１３mm、小径部刃部長が３０mm、全刃部長が１１４m
m、全長１５２mmで、工具材質は高速度工具鋼である。
切削条件は、切削速度１８m/min、送り０．２mm/rev、
切削長２０mm貫通、被削材Ｓ５０Ｃ（ＨＢ２４０〜２６
５）、切削油は水溶性のエマルジョン、使用機械はマシ
ニングセンターであった。図３はそのテスト結果を示す
グラフ図であるが、図示するように、向心度αが０°の
状態を中心に大略対称な傾向が現れており、向心度αが
０°に近いほど接触率はよくなっている。すなわち、大
径部切刃２1，２2によって形成される加工面は、向心度
αが０°に近付くほど平坦な円錐面に近付くことにな
る。
めて種々に向心度αを異ならせた各種ステップドリルを
用いて切削テストを行い、向心度αと接触長（接触率）
との関係を調べた。この接触長は、大径部切刃２1，２2
によって形成される加工面とボルトの頭が接触する径方
向の長さであり、これが長いほどボルトの頭の座りは良
くなる。使用ドリルは、小径部外径が８mm、大径部外径
が１３mm、小径部刃部長が３０mm、全刃部長が１１４m
m、全長１５２mmで、工具材質は高速度工具鋼である。
切削条件は、切削速度１８m/min、送り０．２mm/rev、
切削長２０mm貫通、被削材Ｓ５０Ｃ（ＨＢ２４０〜２６
５）、切削油は水溶性のエマルジョン、使用機械はマシ
ニングセンターであった。図３はそのテスト結果を示す
グラフ図であるが、図示するように、向心度αが０°の
状態を中心に大略対称な傾向が現れており、向心度αが
０°に近いほど接触率はよくなっている。すなわち、大
径部切刃２1，２2によって形成される加工面は、向心度
αが０°に近付くほど平坦な円錐面に近付くことにな
る。
【００１３】また、上記切削テストと同一条件で各ステ
ップドリルの向心度別ドリル寿命を調べた。図４はその
テスト結果を示すグラフ図であるが、図示するように、
全体としてはこのテストでも大略対称な傾向が現れてい
るが、正負同一値の向心度αでは、正の向心度のほうが
若干長寿命になっている。そして向心度αが０°に近い
ほど寿命が長くなっている。なお、このテストでは、各
向心度のドリルをそれぞれ５本ずつについて切削加工を
行っており、グラフの縦軸はそれぞれの平均穴あけ数を
表している。
ップドリルの向心度別ドリル寿命を調べた。図４はその
テスト結果を示すグラフ図であるが、図示するように、
全体としてはこのテストでも大略対称な傾向が現れてい
るが、正負同一値の向心度αでは、正の向心度のほうが
若干長寿命になっている。そして向心度αが０°に近い
ほど寿命が長くなっている。なお、このテストでは、各
向心度のドリルをそれぞれ５本ずつについて切削加工を
行っており、グラフの縦軸はそれぞれの平均穴あけ数を
表している。
【００１４】なお、上述のテスト結果から分かるよう
に、ドリルの向心度αは０°が最も良いが、±３°ぐら
いまでは非常に優秀な性能を示しており、その範囲内で
あれば十分に本発明のドリルとして使用できる。また、
大径部切刃２1，２2は大略直線状であるとしたが、大略
直線状に近い状態で緩やかに凹湾曲してもある程度有効
である。上述の実施例としては、高速度工具鋼製の一般
的なステップドリルについて述べたが、被削材によって
は超硬合金製とすることも勿論可能である。また、ドリ
ル内に切削油供給孔が形成されている等のように、ドリ
ルに関する他の周知技術と併用され得ることも勿論であ
る。
に、ドリルの向心度αは０°が最も良いが、±３°ぐら
いまでは非常に優秀な性能を示しており、その範囲内で
あれば十分に本発明のドリルとして使用できる。また、
大径部切刃２1，２2は大略直線状であるとしたが、大略
直線状に近い状態で緩やかに凹湾曲してもある程度有効
である。上述の実施例としては、高速度工具鋼製の一般
的なステップドリルについて述べたが、被削材によって
は超硬合金製とすることも勿論可能である。また、ドリ
ル内に切削油供給孔が形成されている等のように、ドリ
ルに関する他の周知技術と併用され得ることも勿論であ
る。
【００１５】以上のように、本実施例によれば、ボルト
頭の座りがよい平坦な座面を持ったドリル穴を切削加工
でき、しかも大径部切刃２1，２2にチッピング発生が少
ない長寿命のステップドリルが具体化される。
頭の座りがよい平坦な座面を持ったドリル穴を切削加工
でき、しかも大径部切刃２1，２2にチッピング発生が少
ない長寿命のステップドリルが具体化される。
【図１】 本発明の一実施例に係るステップドリルの切
刃形状を示す図である。
刃形状を示す図である。
【図２】 図１のステップドリルで切削加工を行ったボ
ルト穴の断面図である。
ルト穴の断面図である。
【図３】 各ステップドリルの向心度と接触長（接触
率）との関係を調べたテスト結果を示すグラフ図であ
る。
率）との関係を調べたテスト結果を示すグラフ図であ
る。
【図４】 ステップドリルの向心度別ドリル寿命を調べ
たテスト結果を示すグラフ図である。
たテスト結果を示すグラフ図である。
【図５】 従来技術におけるステップドリルの切刃形状
を示す図である。
を示す図である。
【図６】 従来のステップドリルで切削加工を行ったボ
ルト穴の断面図である。
ルト穴の断面図である。
１，１１ 先端切刃 ２，１２ 大径部切刃 ３，１３ ドリルの頭の座面 Ｏ ドリル軸心 Ｐ1，Ｐ2 大径部切刃の最外周端点 α 向心度
Claims (2)
- 【請求項１】 小径の先端切刃（１1，１2）と、該先端
切刃（１1，１2）よりも軸方向基端側に位置して大径部
切刃（２1，２2）とを有するステップドリルにおいて、 上記大径部切刃（２1，２2）は、その向心度（α）が−
３°以上＋３°以下に設定されたことを特徴とするステ
ップドリル。 - 【請求項２】 上記大径部切刃（２1，２2）は、それぞ
れドリル軸心（Ｏ）に向かって大略直線状に延びてお
り、その向心度（α）が０°に設定されている請求項１
記載のステップドリル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18917992A JPH0631517A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ステップドリル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18917992A JPH0631517A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ステップドリル |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0631517A true JPH0631517A (ja) | 1994-02-08 |
Family
ID=16236821
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18917992A Pending JPH0631517A (ja) | 1992-07-16 | 1992-07-16 | ステップドリル |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0631517A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7632050B2 (en) * | 2003-08-15 | 2009-12-15 | Allied Machine & Engineering Corp. | Drilling tool and method for producing port seals |
| US7988389B2 (en) * | 2004-05-27 | 2011-08-02 | Horst Miebach Gmbh | Twist drill |
| WO2018176749A1 (zh) * | 2017-04-01 | 2018-10-04 | 深圳市鑫国钰精密工具有限公司 | 台阶钻 |
| US10315257B2 (en) | 2015-05-28 | 2019-06-11 | Kyocera Corporation | Drill and method of manufacturing machined product |
| US11370040B2 (en) | 2017-01-27 | 2022-06-28 | Kyocera Corporation | Rotary tool and method for manufacturing machined product |
-
1992
- 1992-07-16 JP JP18917992A patent/JPH0631517A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7942616B2 (en) | 2002-08-16 | 2011-05-17 | Allied Machine & Engineering Corp. | Drilling tool and method for producing port seals |
| US7632050B2 (en) * | 2003-08-15 | 2009-12-15 | Allied Machine & Engineering Corp. | Drilling tool and method for producing port seals |
| US7988389B2 (en) * | 2004-05-27 | 2011-08-02 | Horst Miebach Gmbh | Twist drill |
| US10315257B2 (en) | 2015-05-28 | 2019-06-11 | Kyocera Corporation | Drill and method of manufacturing machined product |
| DE112016002398B4 (de) | 2015-05-28 | 2023-12-21 | Kyocera Corporation | Bohrer und verfahren des herstellens eines bearbeiteten produkts |
| US11370040B2 (en) | 2017-01-27 | 2022-06-28 | Kyocera Corporation | Rotary tool and method for manufacturing machined product |
| WO2018176749A1 (zh) * | 2017-04-01 | 2018-10-04 | 深圳市鑫国钰精密工具有限公司 | 台阶钻 |
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