JPH0631508U - バックル - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】先端側ベルトが固定側ベルトの裏側に入る方式
に用いるバックルの改良。 【構成】バックル本体（１）の一端に設けた固定金具
（７）によりベルトの固定側を取付け、中央部にスプリ
ング（４）にて回される回転爪（３）を設け、その爪と
バックル本体の裏面との間に先端側ベルトを固定し、他
の一端に取付けたレバー（５）により回転爪（３）の動
きを規制する。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【考案の目的】

この考案は、図１に示す様にベルト先端部（２）を、バックルに固定された固 定側ベルト（６）の裏側即ち身体側に挿入する方式のバックルにおいて、その操 作を確実・容易にできるよう改良することを目的としたものである。

【０００２】

【既存のバックルの欠点】

ベルトの先端部を固定側ベルトの裏側に挿入する方式のバックルは、大別して 次の２方法が既存する。即ちベルト先端部側に間隔を置いて一列に設けられた孔 に、バックルに設けたピンを挿入して固定する方法と、他の一つはバックルの側 壁面に設けられた斜めの溝内を動く滑りどめ金具によりベルトを固定する方法で あるが、前者は孔の位置にベルトの固定位置が限定される上ベルトが損傷される という欠点があり、後者はベルト着脱の不確実と不便さという欠点がある。

【０００３】

【考案の概略構造】

本考案の概略断面図図２に示すとおり、バックル本体（１）にはその一端に固 定側ベルト（６）をバックルに取付ける従来と同方式の固定金具（７）が設けら れ、中央部にバックル内にて回転し得るように通しピン（８）により支えられた 回転爪（３）があり、固定金具の反対側の一端には、回転爪の位相を規制するた め、バックルの側壁面の支点（９）を中心として揺動するレバー（５）が設けら れている。レバー（５）にはその揺動範囲を制限するためのストッパーピン（１ ０）（１１）がある。

【０００４】 回転爪（３）は、その一端にバックル側壁面に設けた止めピン（１２）と回転 爪側面との間に掛けられた捩じりスプリング（４）により常に図２の上で時計方 向に回るようセットされている。回転爪（３）の爪部（１３）は、ベルトの先端 部（２）がバックル内に挿入されている時には、そのベルトに噛み込む様に回転 中心から順次離れた位置に数個設けられており、更にベルト先端部（２）かバッ クルより抜ける方向に力が働いた場合は、その力により回転爪は尚時計方向に回 され、その結果爪が更に強くベルトに食い込み強固にベルトを固定する。ベルト 先端部（２）がバックルに挿入されていない場合は、図３に示す通り回転爪（３ ）がスプリングにより必要以上に回らぬ様レバー（５）がストッパーの機能を果 たす。

【０００５】 ベルト先端部（２）を抜き取る時またはベルトを緩める時はレバー（５）を身 体の方向へ押すことにより、回転爪が反時計方向に回されベルトへの噛み込みを 解放する。この時レバー（５）の回転爪側の先端は回転爪がスプリングの力によ り噛み込み位置方向に戻らない様ストッパーの役目をすると同時に、回転爪の壁 面（１４）がレバー（５）の支点方向に直角に接するため、デッドポイントとな り、レバーを離してもその位置で安定する。この状態を図４に示す。

【０００６】

【考案の効果】

回転爪によりベルトを固定する方式は、ベルト先端部が固定部側の上即ち表の 方向にセットされる一般のベルトに従来から用いられているものと原理的に同一 であって、実績のある安定した機構である。本考案ではこの方式をバックル本体 の中に組み込みんであるため、その安定性・確実性は論ずるまでも無い。

【０００７】 レバー（５）は外から内側即ち身体の方向に押すことによりベルトを解放し、 外側に戻すことによりベルトを固定する方式であるため、ベルト先端部をバック ルに入れる時はデッドポイントの解放位置で容易にベルトを入れ、適当な位置で バックルを離せば腹部にレバー（５）が当たり回転爪がスプリングにより回転し てその位置で先端部が固定され、極めて容易・確実である。

【０００８】 ベルトを抜く時はバックル本体を身体から離す方向に持ち上げることにより、 ベルト先端部の内側がレバー（５）を自然に押し下げ、回転爪が回されてベルト が解放され、しかもその状態がデットポイントによって保たれるため片手で容易 にベルトを抜き取ることが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本方式のバックルとベルトとの関係を示す略図
である。

【図２】ベルト先端部を回転爪が噛み込んだ状態の概略
断面図である。

【図３】回転爪の回り過ぎを止めるレバーとの関係を示
す概略断面図である。

【図４】回転爪がレバーとデッドポイントにより解放状
態を保つ概略断面図である。

【符号の説明】

１ バックル本体 ２ ベルト先端部 ３ 回転爪 ４ スプリング ５ レバー ６ 固定側ベルト ７ 固定金具 ８ 通しピン ９ 支点 １０ ストッパーピン １１ ストッパーピン １２ 止めピン １３ 爪部 １４ 壁面

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 バックル（１）内に、挿入されたベルト
   の先端部（２）をバックル背面との間に噛み込み固定す
   る回転爪（３）を設ける。
2. 【請求項２】 この回転爪（３）の一端に、常にベルト
   を噛み込み位置になるように回転させる捩じりスプリン
   グ（４）を設ける。
3. 【請求項３】 回転爪（３）のベルト先端部挿入側に、
   バックル側壁面を支点として揺動するレバー（５）を設
   け、このレバーの操作により回転爪（３）の位相を規制
   する。
4. 【請求項４】 レバー（５）を押すことにより回転爪
   （３）はスプリングの力の抗してベルトを解放する位置
   まで回され、かつレバーのデッドポイントによりレバー
   を離してもその位置にて固定される構造を設ける。