JPH063145A - トンネル切羽画像収録処理システム - Google Patents

トンネル切羽画像収録処理システム

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JPH063145A
JPH063145A JP15935292A JP15935292A JPH063145A JP H063145 A JPH063145 A JP H063145A JP 15935292 A JP15935292 A JP 15935292A JP 15935292 A JP15935292 A JP 15935292A JP H063145 A JPH063145 A JP H063145A
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JP
Japan
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face
face image
tunnel
image data
image
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Pending
Application number
JP15935292A
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English (en)
Inventor
Yasushi Izumitani
泉谷泰志
Atsushi Denda
篤 傳田
Koji Umetsu
梅津光司
Tomoaki Ando
安藤知明
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
FUJI SOGO KENKYUSHO KK
TOA SOKKI KK
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
Original Assignee
FUJI SOGO KENKYUSHO KK
TOA SOKKI KK
Shimizu Construction Co Ltd
Shimizu Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by FUJI SOGO KENKYUSHO KK, TOA SOKKI KK, Shimizu Construction Co Ltd, Shimizu Corp filed Critical FUJI SOGO KENKYUSHO KK
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Publication of JPH063145A publication Critical patent/JPH063145A/ja
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 切羽日報作成の迅速化、省力化を図り、専門
化のレベルに近い地質判定、支保選択を可能にする。 【構成】 トンネル切羽画像を撮影する切羽画像撮影手
段1と、トンネル切羽画像データを取り込んで処理する
画像データ処理手段2と、トンネル切羽画像データを撮
影時期、撮影位置とともに蓄積する切羽画像データ蓄積
手段と、画像データ処理手段に接続された表示手段4及
びプリンタ5とを備えたトンネル切羽画像収録処理シス
テムであって、画像データ処理手段は、トンネル名、ト
ンネルパターン名とともにトンネル形状設定手段、切羽
画像の必要部分を切り出すための切り出し手段、特徴抽
出するための画像処理手段、観察データを入力するため
の入力手段、解説を付与するための情報付与手段、切羽
観察記録表、切羽画像、切羽観察記録表と切羽画像を選
択するための出力制御手段を有することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はトンネル工事の施工管理
業務の合理化を図るためのトンネル切羽画像収録処理シ
ステムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、トンネル工事では、毎日の切羽の
地質状況の変化に応じて適切な掘削方法や支保工を選定
したり、補助工法を施工するため、各切羽の地質状況を
観察記録している。この切羽観察は、切羽の地質状況の
スケッチと岩石の硬軟や亀裂頻度、湧水状況などの記載
から構成され、これに基づいて岩石の硬さや湧水状況な
どを記入した切羽観察日報を作成し、発注者に提出して
適切な施工法について協議することが行われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】切羽観察日報の作成に
は多大な時間を要するため担当職員の負担が大きく、ト
ンネル工事は昼夜施工のため、特に夜間の切羽観察が不
備になり、もしくは職員の夜間勤務が必要となってしま
う。また、支保の変更などが必要な場合には発注先と協
議するが、切羽の写真で説明する場合にプリントまで時
間がかかるため迅速な説明ができず、また切羽の地質評
価にはある程度の地質に関する知識が必要で、個人の経
験や主観に影響される場合がある。また、各トンネルご
とに切羽日報の作成様式がまちまちで、全国のトンネル
を総合的にデータベース化して以後の設計施工に役立た
せることが困難である。
【0004】本発明は上記課題を解決するためのもの
で、切羽日報作成に要する時間を短縮して迅速化、省力
化を図り、専門化のレベルに近い地質判定、支保選択が
できるとともに、トンネルの地質に関するデータベース
化ができるトンネル切羽画像収録処理システムを提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のトンネル切羽画
像収録処理システムは、トンネル切羽画像を撮影する切
羽画像撮影手段と、撮影したトンネル切羽画像データを
取り込んで処理する画像データ処理手段と、画像処理し
たトンネル切羽画像データを撮影時期、撮影位置ととも
に蓄積する切羽画像データ蓄積手段と、前記画像データ
処理手段に接続された表示手段及びプリンタとを備えた
処理システムであって、前記画像データ処理手段は、ト
ンネル名、トンネルパターン名とともにトンネル形状を
設定するためのトンネル形状設定手段、撮影した切羽画
像の必要部分を切り出すための切羽画像データ切り出し
手段、切り出した切羽画像データから特徴抽出するため
の画像処理手段、特徴抽出した切羽画像に対する観察デ
ータを入力するための切羽観察データ入力手段、切羽画
像への解説を付与するための情報付与手段、および切羽
観察記録表、切羽画像、切羽観察記録表と切羽画像を選
択して出力するための出力制御手段を有することを特徴
とする。また、本発明は、さらに、切羽画像データから
地質情報の識別、識別した地質情報からの地山等級の判
定、識別した地質情報および判定した地山等級に基づき
切羽設計を行うエキスパートシステムを備えたことを特
徴とする。
【0006】
【作用】本発明のトンネル切羽画像収録処理システム
は、写真撮影したトンネル切羽画像をコンピュータによ
る処理が可能なデータとして取り込んで画面に表示し、
画面を見ながら切羽画像の必要部分のみ切り出した後、
平滑・平均化処理、エッジ強調、濃度変換、膨張処理等
の画像処理を施して切羽画像の特徴を抽出し、特徴抽出
した切羽画像を見て必要部分に湧水、亀裂等の解説を付
与するとともに、切羽観察データを入力し、切羽観察日
報、切羽画像を単独または両者を組み合わせて出力す
る。また、画像処理したトンネル切羽に関する一切のデ
ータは、蓄積装置に記憶され、読み出して利用可能であ
る。さらに、トンネル切羽に関するデータを、熟練した
トンネル施工技術者の知識を蓄積した知識データベース
を有するエキスパートシステムにかけて岩種、割れ目の
状況、湧水箇所、風化・変質程度、断層・破砕帯等の地
質情報を識別し、識別した地質情報をもとにトンネルの
設計基準となっている地山等級を判定し、さらに識別し
た地質情報及び判定した地山等級をもとに最適な支保
工、施工方法、補助工法等を選択することにより、自動
的にトンネル切羽設計を行うことが可能となる。また、
切羽の画像、切羽観察日報、岩石試験結果、土質試験結
果、計測結果等をデータベースとして蓄積することによ
り、これらのデータを自由に検索、利用することが可能
となる。
【0007】
【実施例】図1は本発明のトンネル切羽画像収録処理シ
ステムの概念を説明するためのブロック図、図2は本発
明のシステム構成を説明するための図、図3は本発明の
システムの概念図である。図1において、撮影装置1で
トンネル内切羽を撮影し、撮影した画像データを表示装
置4に表示しながらデータ処理装置2で処理し、処理結
果を記憶装置3に蓄積するとともに、表示装置4に表示
しながら切羽観察日報を作成し、またプリンタ5に出力
する。
【0008】撮影装置1は、例えば図2に示すような画
像をデジタル画像データとして取り込めるメモリカード
カメラ(デジタルスチルカメラ)からなり、図3(a)
に示すようにトンネル内切羽を写真撮影し、R(赤),
G(緑),B(青)のデジタル画像データがイメージメ
モリカードに記録される。データ処理装置2は、メモリ
カードプロセッサ13、パーソナルコンピュータ14、
ワークステーション15からなり、メモリカードプロセ
ッサ13でメモリカード12に記録されたR,G,B画
像データを読み取ってパーソナルコンピュータ14に入
力可能なデータ形式に変換し、パーソナルコンピュータ
14ではこの画像データを取り込んで以下に詳述するよ
うな画像処理を行い、図3(b)に示すように、切羽観
察日報の作成を行って画面表示するとともに、カラープ
リンタ17、レーザプリンタ18等でプリントアウト
し、光磁気ディスク16にデータを記録する。また、パ
ーソナルコンピュータ14からオンラインで、または光
磁気ディスク16のデータをオフラインで大型計算機等
からなるワークステーション15にかけてさらにデータ
処理し、図3(c)に示すように、岩石の強度・状態等
により決定される地山等級の判定、最適支保選択、デー
タベースの作成、三次元立体表示、任意ステーションデ
ータの表示、データの工学的分析等を行う。
【0009】図4は本発明のシステムの処理フローを示
す図である。ステップ1において、前述したメモリカー
ドカメラでトンネル切羽を写真撮影し、メモリカードに
切羽のカラー画像データを記録する。次いでステップ2
において、パーソナルコンピュータで画像処理する。す
なわち、ステップ2ー1において、以下に詳述するよう
に切羽データの画像処理を行い、次いで画像処理したデ
ータの加工を行って切羽観察日報の作成、切羽データの
表示を行う(ステップ2ー2〜2ー4)。加工された処
理データは、さらにステップ3においてワークステーシ
ョンでデータ処理される。すなわち、地山等級の判定、
最適支保の選定等切羽の設計を行い(ステップ3ー1、
3ー2)、さらにデータベース化した切羽データの保存
を行い(ステップ3ー3)、これらのデータはさらに検
索・表示、工学的処理、縦断図、展開図、立体図等の形
で表示される(ステップ3ー4〜3ー6)。
【0010】次に、図4の各ステップの処理を詳細に説
明する。ステップ1の切羽画像の写真撮影は、作業員が
現場において、適宜または所定掘進距離毎にメモリカー
ドカメラで行う。メモリカードカメラはR,G,Bフル
カラー画像をデジタルデータとしてメモリカードに記録
することが可能であり、メモリカードを多数枚用意して
おき、データフルになるごとに取り替えて撮影する。通
常、トンネル内は暗くて照明装置で照明しながらの撮影
となるため、撮影者と切羽との距離、相対位置関係等は
できるだけ一定に保つことが望ましいが、状況に応じて
適宜選択すればよい。カメラは一台用意しておけば十分
であるが、照明光との関係で影ができること、切羽面は
実際には凹凸があることなどを考慮して、例えばカメラ
を2台以上用意し、異なる角度からステレオ撮影するよ
うにすれば一層正確な切羽画像データを得ることができ
る。
【0011】次に、ステップ2における処理について説
明する。メモリカードに記録されたデータは、前述した
ようにメモリカードプロセッサにかけてデータ形式を変
換し、パーソナルコンピュータに読み込ませて以下のよ
うに画像処理する。図5は処理画面名と機能一覧を示す
図である。本実施例では処理画面は9つ用意されてお
り、メニューを選択するメニュー画面、トンネル形状の
設定をするトンネル形状設定画面、ビデオデータの選定
入力するビデオデータ入力画面、トンネルデータの必要
部分のみ切り出すためのフィッテング操作画面、画像処
理を実行する画像処理画面、切羽観察データの入力を行
うための切羽観察データ入力画面、切羽状況に関する補
助情報を入力するための切羽画像への情報付与画面、出
力制御データの入力を行うための出力制御画面、ファイ
ル名等の入力を行うためのデータ登録画面からなってい
る。メニュー画面は図6に示すようなもので、各機能に
対応する画面名が表示されるようになっており、マウス
でカーソルを移動し、所望の機能をヒットすることによ
り対応する画面選択をすることができる。
【0012】図6のメニュー画面でマウスによりトンネ
ル形状設定画面を選択すると、図7に示すような画面が
表示され、この画面を使用して工事を始める前にトンネ
ル形状の設定を行う。まず、トンネル名を入力し、次い
で3心円、5心円等のパターン名(図示の例は3心円)
を入力し、次いで形状データを入力する。即ち、トンネ
ルの円弧BAの半径OA=5.800、円弧BDの中心
CはOC=6.800、このとき∠DCB=32.5
°、円弧DEは直線EAの延長上に中心があり、半径1
8.000、左右対称の形状データを入力する。また、
部材としてトンネルの底面はインバートコンクリート、
トンネルの側面及び上面は覆工コンクリートであること
も入力される。なお、トンネル形状は最終的にコンクリ
ートを打った内面で規定される大きさは一定であるが、
地質状況に応じてコンクリートの厚みは異なるので掘削
するトンネルの大きさは異なり、切羽の地質状況に応じ
て必要があれば形状を変更する。
【0013】ビデオデータの入力画面を選択すると、図
8に示すような画面が表示される。この画面においては
既存、新規という項目があり、新しく切羽画面を入力す
るときは新規、既に光磁気ディスクに保存されているも
のは既存である。従って、メモリカードから新しく画像
データを入力するときにはマウスで新規を指定し、撮影
年月日、時刻、ステーション名(掘削位置)等を入力す
る。入力された画像データは、図示するように一覧表示
される。
【0014】フィッテイング画面を選択すると、図9に
示すように新規に入力した切羽撮影画像が表示される。
この画面は既存データに対しては既に処理済みであるの
で不要であり、切羽撮影画像の不要部分をカットし、必
要部分のみ切り出すためのものである。切羽撮影時は、
撮影位置、撮影の角度等が異なるとともに、写真画像は
矩形であり、ズーム機能により大きさを一定にし、また
上下、左右の位置、傾き等を調整し、不要部分をカット
して標準化したトンネル形状の必要部分のみを切り出す
ようにする。すなわち、図10(a)に示すように、既
に作成したトンネル形状と画像データとを重合わせ、次
いで、図10(b)に示すように、作成パターンと画像
データとを対応させ、歪みの補正、マウスによる対話作
業を行って図10(c)に示すように切羽写真データを
切り取る。
【0015】画像処理画面を選択すると、図11に示す
ように切り取った切羽写真画像31と画像処理した画像
32が対で表示されるようになっており、画像処理メニ
ューをマウスで指定して必要な画像処理を行い、特徴が
顕れたトンネル写真画像31を得る。画像処理メニュー
における平滑・平均化処理は、画像の中に含まれる雑音
成分を除く処理で、例えば、一つの画素の値を周囲の画
素のもつ値と平均したものと置き換えることにより画像
中の雑音を除去する。
【0016】エッジ強調処理は、雑音成分によって亀裂
の形や境界が不明瞭となり、認識が難しくなることがあ
り、このような場合に画像の中の有用な情報を選択的に
強調し、不必要な情報を低減するための処理である。簡
単な方法としては、単純に周囲の画素との平均値を求め
るのではなく、画素値の分散が最小となるような領域を
選択して平均化するものがある。単純な平均化では画像
がボケてしまうのに対し、この方法では逆に画像中の特
徴を強調することができる。
【0017】濃度変換処理は、照明等の撮影条件によっ
ては画素値の分布が偏ったものになってしまうことがあ
るので、この分布が平坦になるように変換する処理で、
コントラストの強調を行い、画質を向上させることがで
きる。2値化処理は、画素の値をある基準値を境に0と
1の2値に変換する処理で、画像の特徴を抽出する。膨
張処理は、本来、一つのつながった亀裂が画像処理の結
果「切れ切れ」になってしまうことがあり、このような
場合に亀裂と思われる画素を周辺に広げることによって
画素の連結を行い、一つの亀裂とするために行う処理で
ある。
【0018】孤立点除去処理は、膨張処理を行っても他
の画素とつながらず、孤立した点を雑音として除去する
ための処理である。細線化処理は、膨張処理と孤立点除
去処理で亀裂と考えられる連結した画素群を抽出した
後、本来の幅に戻す処理であり、但し、膨張処理で1度
連結した画素群が再び切れることのないように処理する
必要がある。領域境界抽出処理は、1回のマウス操作に
よる入力で、以上のような画像処理を組合せた標準的な
処理を自動的に行うための処理である。
【0019】メニュー画面で切羽観察データ入力画面を
選択すると、図12に示すような画面となり、特殊条
件、特殊な産状、切羽の状態、素掘面の状態、圧縮強
度、風化変質、割れ目の頻度、割れ目の状態、割れ目の
形態、湧水、水による劣化、縦断方向の割れ目の方向
性、横断方向の割れ目の方向性、地層の状態、不連続
面、地質、粘性土、砂質度、レキ質度等の項目が表示さ
れる。これらの項目の中から、例えば図示するように縦
断方向の割れ目の方向性の項目を選択すると、この項目
に対する画面が開き、水平、さし目、軟弱化、さし目
(60°>θ≧30°)、流れ目(60°>θ≧30
°)、流れ目、垂直(θ≧80°)、その他、不明の項
目が表示されるので該当する項目を選択し、同時にトン
ネル名、ステーションNoを入力する。この処理によ
り、トンネル名とステーションNoに対応した各種切羽
観察データが入力されることになる。
【0020】切羽画像への情報付与画面を選択すると、
図13に示すような画面が表示される。この画面では、
マウス操作で作図、コメントの項目を指定し、図示する
ように切羽画像の該当する箇所に「○」、「……」印等
を付して引き出し線を描き、「湧水」、「き裂」とコメ
ントを付与する。すなわち、色調、輝度などによって前
述したような画像処理を行い、例えば図14(a)に示
すような特徴抽出した割れ目の画面が得られたとする
と、湧水箇所、亀裂箇所と判断された位置から引き出し
線を描き、対話形式で解説を付す。なお、図では「湧
水」に網がかかっているが、マウスをクリックすること
により文字が確定する。また、図14(b)に示すよう
な画面から岩種を特定して書き込む。
【0021】出力制御画面を選択すると、図15に示す
ような画面となり、観察記録表の出力、切羽画像の出
力、観察記録表と切羽画像の出力のメニューが表示さ
れ、マウスでヒットすると対応する出力を得ることがで
きる。図15において、「観察記録表の出力」を選択す
ると、例えば図16に示すような観察記録シートが出力
される。すなわち、トンネル名、測点(ステーションN
o)、坑口からの距離で切羽の位置、土被り、総合判断
結果(図示の例では、鏡面はクラッキーで崩落しやすく
不安定)の項目、また岩種は「安山岩」であること、特
殊な産状として、瓦層、不整合、岩脈質入、散褶曲、断
層が挙げられ、支保パターンが何かが記入され、また、
掘削地点の地山の状態と挙動として、切羽の状態、素掘
面の状態、圧縮強度、風化変質、割れ目の頻度、割れ目
の状態、割れ目の形態、湧水、水による劣化、縦断方向
の割れ目の方向性、横断方向の割れ目の方向性、ロック
ボルト、吹付コンクリート、支保工等が記入されたシー
トが出力される。図15において、「切羽画像の出力」
を選択すると、例えば図17に示すようなトンネル形状
とともに解説が付与された切羽画像、ステーションN
o、撮影年月日が出力される。
【0022】また、図15において、「観察記録表と切
羽画像の出力」を選択すると、図16に示す観察記録シ
ートに図17に示す切羽画像が貼付され、図3(b)で
説明したような切羽観察記録が作成されることになる。
なお、例えば図18(a)に示すように各ステーション
において得られた岩種についての切羽画像を順番に並べ
て表示することもでき、疑似的に三次元表示に代用する
ことも可能である。また、図18(b)に示すように、
特定の岩種のみ選択して表示することも可能である。
【0023】データ登録画面を選択すると、図19に示
すような画面が表示され、切羽画像を撮影した位置(ス
テーションNo)と、撮影年月日がデータ名とともに登
録される。こうして登録されてデータベース化される
と、以後、データ名等から自由に検索することが可能で
ある。このように、パーソナルコンピュータでの処理に
より、トンネル切羽で撮影した画像から必要な部分を切
り出して画像処理を行い、特徴抽出した切羽画像に、亀
裂、湧水、地質に関する作図、解説の書込みを行って、
切羽観察シートに観察記録を入力することができ、作
図、解説等を書き込んだ切羽の画像を観察記録シートに
張り込んでプリントアウトしたり、外部記憶装置等への
保存を行うことが可能となる。
【0024】次いで、図4におけるステップ3の処理を
説明する。図20はステップ3の処理を行うシステム構
成を示す図である。前述したような画像処理を施した切
羽画像データ51をオンラインまたはオフラインでワー
クステーション15に取り込む。ワークステーション1
5は、トンネル地質データベース52、熟練したトンネ
ル施工技術者の知識を集約した知識データベース53を
蓄えたエキスパートシステムを構成しており、取り込ん
だ切羽画像データから地質情報の識別、地山(岩盤)等
級の判定、切羽の設計、データベースの作成を専門家の
レベルに近い判定、設計等を自動的に行う。
【0025】図4のステップ2においても画面を見なが
ら画像処理して、人間により地質情報の識別を行ってい
るが、図20においては、知識データベース53に基づ
き、図21に示すように、画像濃度、色、岩石強度……
のデータから岩種、割れ目の状況、湧水箇所、風化・変
質程度、断層・破砕帯等の地質情報を自動的に識別す
る。こうして識別した地質情報、既に蓄積したトンネル
地質データベース52、知識データベース53に基づい
て、図22に示すように地山等級もしくは岩盤等級を判
定する。これら地質情報識別結果、地山等級判定結果は
地質データベース52、知識データベース53に再度反
映させてデータの蓄積を積み重ねていくようにする。
【0026】こうして識別した地質の状況、判定した地
山等級に基づき、図20のエキスパートシステムで切羽
の設計を行う。例えば、図23に示すように、地山等級
A、B、C、D……に対して、最適な支保工(鋼製…
…)、吹付コンクリートの厚み(5cm、10cm…
…)、ロックボルトの本数(3本、7本……)、施工方
法(リングカット、ショートベンチ、ミニベンチ、全断
面……)、補助工法(フォアパイリング、水抜きボーリ
ング、薬液注入……)のようなテーブルを用意してお
き、地山等級の判定結果に応じて自動的に切羽設計がで
きるようにする。
【0027】また、得られた地質情報等のデータはデー
タベース化して光ディスクファイルに保存し、さらに岩
石試験結果、土質試験結果、計測結果なども保存できる
ようにすることにより、トンネルの地質に関する総合的
なデータベースとすることができ、自由に検索、表示可
能にし、また、岩石の物性値等についてはグラフ表示や
統計処理などを行えるようにすれば、どこの作業現場に
おいても有効利用することができる。また、土質、岩種
別の掘削土量の計算、湧水区間の表示、岩質と掘進速度
の相関等を求めてデータベース化すれば、一層データを
充実化することができる。
【0028】また、各ステーションで得られた切羽画像
データを図24(a)に示すように対応する各点を結ん
で補間処理して接続すれば、図24(b)に示すよう
に、連続した三次元立体画像として表示することがで
き、トンネル全体像を把握する上で極めて有力である。
また、この三次元立体画像に、トンネルの施工情報(支
保パターン、補強箇所)等を引き出し線を描いて付加す
るようにすれば、トンネルの状態の把握をより正確、簡
明に行うことができ、トンネルの施工の上で極めて有効
な情報を提供することが可能となる。
【0029】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、写真撮影
した切羽画像を読み込んで必要部分を切り出し、画像処
理して特徴抽出し、画像を見ながら切羽観察シートを作
成し、かつ切羽画像への解説を付与できるので、切羽日
報作成の迅速化、省力化を図ることができ、また熟練し
たトンネル施工技術者の知識をもとに構築したエキスパ
ートシステムで切羽画像を分析処理するようにしたの
で、専門化のレベルに近い地質判定、支保選択等の切羽
設計を行うことができ、また画像処理した切羽データを
試験データ・計測データ等とともにデータベース化して
保存するようにしたので、どこの現場における作業にお
いてもデータを有効活用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のトンネル切羽画像収録処理システム
の概念を説明するためのブロック図である。
【図2】 本発明のシステム構成を説明するための図で
ある。
【図3】 本発明のシステムの概念図である。
【図4】 本発明のシステムの処理フローを示す図であ
る。
【図5】 画像処理における画面名と機能一覧を示す図
である。
【図6】 メニュー画面を示す図である。
【図7】 トンネル形状設定画面を示す図である。
【図8】 ビデオデータの入力画面を示す図である。
【図9】 フィッティング画面を示す図である。
【図10】 切羽部分に対する画像の切出しを説明する
図である。
【図11】 画像処理画面を説明する図である。
【図12】 切羽観察データ入力画面を示す図である。
【図13】 切羽画像への情報付与を説明する図であ
る。
【図14】 切羽画像への各種情報付加作業を説明する
図である。
【図15】 出力制御画面を示す図である。
【図16】 観察記録表の出力例を示す図である。
【図17】 切羽画像の出力例を示す図である。
【図18】 三次元立体表示例を示す図である。
【図19】 データ登録画面を示す図である。
【図20】 ステップ3の処理を行うシステム構成を示
す図である。
【図21】 画像データからの地質情報の識別を説明す
る図である。
【図22】 地質情報からの地山等級の判定を説明する
図である。
【図23】 切羽設計を説明する図である。
【図24】 三次元立体図の作成を説明する図である。
【符号の説明】
1…撮影装置、2…データ処理装置、3…記憶装置、4
…表示装置、5…プリンタ、11…メモリカードカメ
ラ、12…メモリカード、13…データプロセッサ、1
4…パーソナルコンピュータ、15…ワークステーショ
ン、16…光磁気ディスク、17…カラープリンタ、1
8…レーザプリンタ、31…切羽画像、32…特徴抽出
した切羽画像、52…トンネル地質データベース、53
…知識データベース。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 傳田 篤 東京都港区芝浦一丁目2番3号清水建設株 式会社内 (72)発明者 梅津光司 神奈川県横浜市西区中央一丁目27番17号株 式会社東亜測器内 (72)発明者 安藤知明 東京都千代田区大手町一丁目5番5号株式 会社富士総合研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネル切羽画像を撮影する切羽画像撮
    影手段と、撮影したトンネル切羽画像データを取り込ん
    で処理する画像データ処理手段と、画像処理したトンネ
    ル切羽画像データを撮影時期、撮影位置とともに蓄積す
    る切羽画像データ蓄積手段と、前記画像データ処理手段
    に接続された表示手段及びプリンタとを備えた処理シス
    テムであって、前記画像データ処理手段は、トンネル
    名、トンネルパターン名とともにトンネル形状を設定す
    るためのトンネル形状設定手段、撮影した切羽画像の必
    要部分を切り出すための切羽画像データ切り出し手段、
    切り出した切羽画像データから特徴抽出するための画像
    処理手段、特徴抽出した切羽画像に対する観察データを
    入力するための切羽観察データ入力手段、切羽画像への
    解説を付与するための情報付与手段、および切羽観察記
    録表、切羽画像、切羽観察記録表と切羽画像を選択して
    出力するための出力制御手段を有することを特徴とする
    トンネル切羽画像収録処理システム。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシステムにおいて、さら
    に、切羽画像データから地質情報の識別、識別した地質
    情報からの地山等級の判定、識別した地質情報および判
    定した地山等級に基づき切羽設計を行うエキスパートシ
    ステムを備えたことを特徴とするトンネル切羽画像収録
    処理システム。
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