JPH0631445A - アーク溶接装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、アーク溶接装置のワイヤ送給装置
における機械的強度の向上、および耐水、防塵、耐薬品
性の向上を図ると共に、作業者が容易に溶接出力の表示
を見ることができるようにするものである。 【構成】 アーク溶接をするための各種操作スイッチお
よびボリュウムをフラットキーボードスイッチ７，８，
９，１０とし、これらのフラットキーボードスイッチと
溶接出力の表示を行う溶接出力表示素子５を同一パネル
上に設け、パネルシートを覆ってワイヤ送給装置を搭載
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、溶接電源、ワイヤ送給
装置、溶接用トーチより構成されるアーク溶接装置に関
するものである。

【０００２】

【従来の技術】近年、消耗電極を電動機により送給し、
この消耗電極に通電部を介して溶接電流を供給し、シー
ルドガス雰囲気中で溶接を行うアーク溶接装置が広く使
用されるようになってきた。

【０００３】以下に従来のアーク溶接装置について図３
を参照しながら説明する。図３において、１１は溶接電
源、１２はワイヤ送給装置、１３は溶接用トーチであ
り、アーク溶接を行うための操作部１４はワイヤ送給装
置１２に、また溶接出力表示部１５は溶接電源１１に設
置されていた。

【０００４】ここで、操作部１４は、図４に示すよう
に、ガスバルブ開閉スイッチ１７、ワイヤ送給モータ起
動停止スイッチ１８、溶接電圧・溶接電流調整ボリュウ
ム１９および溶接シーケンス選択スイッチ２０よりな
り、スイッチング操作は、操作部１４のパネル上に取り
付けた押しボタンスイッチまたはトグルスイッチで行
い、溶接出力調整は溶接電圧・溶接電流調整ボリュウム
１９で行うようになっていた。そして、この調整による
溶接出力の確認は溶接電源１１の溶接出力表示部１５で
行っていた。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成では、アーク溶接装置の操作をワイヤ送給装置１
２のパネル上に取り付けられた押しボタンスイッチまた
はトグルスイッチ、ボリュウムで行なうため、これらの
スイッチやボリュウムはパネル上面に突出したレバース
イッチやツマミ付きボリュウムとせざるを得ず、これら
の突出物が他の物に当たると機械的に壊れやすいという
問題があった。また、ワイヤ送給装置の小形、薄型化が
困難で、耐水、防塵、耐薬品性に劣るといった欠点を有
していた。

【０００６】さらに、溶接出力表示部が溶接電源に設け
られているので、溶接電源から離れたところで作業する
場合、作業者が溶接出力を確認することができないとい
う問題があった。

【０００７】本発明は、上記従来の問題点を解決するも
ので、とくにワイヤ送給装置の機械的強度の向上、耐
水、防塵、耐薬品性の向上を図るとともに、作業者が容
易に溶接出力の表示を見ることができるアーク溶接装置
を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明のアーク溶接装置は、操作部を形成するガスバ
ルブ開閉スイッチ、ワイヤ送給モータ起動停止スイッ
チ、溶接電圧・溶接電流調整スイッチ、および溶接シー
ケンス選択スイッチをフラットキーボードスイッチで構
成し、溶接出力の表示をディジタル化して、上記操作部
と同一パネルに表示部として設け、このパネルをワイヤ
送給装置に搭載した構成としたものである。

【０００９】

【作用】この構成により、操作部の各スイッチ、ボリュ
ウムにフラットキーボードスイッチを使用しているた
め、パネルシートの上部に全く突起がなく、したがって
操作部を小形化・薄型化することができ、物にあたって
も壊れる可能性もない。

【００１０】また、パネルシートの下にスイッチや表示
用の素子を配置し、シートの上から操作する構造である
ため、水やほこりが侵入することもない。

【００１１】

【実施例】以下本発明の一実施例について、図面を参照
しながら説明する。

【００１２】図１において、１は溶接電源、２はワイヤ
送給装置、３は溶接用トーチ、４はワイヤ送給装置２に
設置された操作・表示部である。

【００１３】この操作・表示部４は、図２に示すように
フラットキーボードスイッチで構成されたガスバルブ開
閉スイッチ７、ワイヤ送給モータ起動停止スイッチ８、
溶接電圧・溶接電流調整スイッチ９、溶接シーケンス選
択スイッチ１０からなる操作用スイッチ群と、ディジタ
ル表示を行う溶接出力表示素子５が１枚の同一ボード上
に取り付けられ、パネルシートで覆われている。

【００１４】

【発明の効果】以上のように本発明は、操作に必要なス
イッチ類やボリュウムをフラット化し、かつ、溶接出力
表示部をディジタル化して、同一パネルに取り付け、ワ
イヤ送給装置に搭載することにより、次のような効果を
得ることができる優れたアーク溶接装置を実現できるも
のである。 （１）操作部を小形化・薄型化することができる。 （２）物にあたって操作部が壊れる可能性もない。機械
的強度を向上させ信頼性の向上が図れる。 （３）水やほこりが侵入することもない。耐水、防塵、
耐薬品性の向上を図ることができる。 （４）作業者が容易に溶接出力の表示を見ることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるアーク溶接装置の構
成図

【図２】本発明の一実施例におけるアーク溶接装置の操
作・表示部の具体構成図

【図３】従来のアーク溶接装置の構成図

【図４】従来のアーク溶接装置の操作部の構成図

【符号の説明】

１ 溶接電源 ２ ワイヤ送給装置 ３ 溶接用トーチ ４ 操作・表示部 ５ 溶接出力表示素子 ７ ガスバルブ開閉スイッチ ８ ワイヤ送給モータ起動停止スイッチ ９ 溶接電圧・溶接電流調整スイッチ １０ 溶接シーケンス選択スイッチ

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田畑 芳行 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】溶接電源と、ワイヤ送給装置と、溶接用ト
   ーチとからなり、前記ワイヤ送給装置により溶接用トー
   チに消耗電極を自動的に送給するアーク溶接装置におい
   て、フラットキーボードスイッチを用いたガスバルブ開
   閉スイッチと、ワイヤ送給モータ起動停止スイッチと溶
   接電圧・溶接電流調整スイッチと、溶接シーケンス選択
   スイッチとで構成される操作部を前記ワイヤ送給装置に
   搭載したことを特徴とするアーク溶接装置。
2. 【請求項２】フラットキーボードスイッチを用いたガス
   バルブ開閉スイッチと、ワイヤ送給モータ起動停止スイ
   ッチと、溶接電圧・溶接電流調整スイッチと、溶接シー
   ケンス選択スイッチとで構成される操作部と、溶接出力
   の表示を行う溶接出力表示部とを同一パネル上に設け、
   前記操作部と表示部を前記ワイヤ送給装置に搭載したこ
   とを特徴とする請求項１記載のアーク溶接装置。