JPH0631438B2 - 皮革粉の処理方法、処理皮革粉及び該皮革粉を含有する樹脂組成物 - Google Patents
皮革粉の処理方法、処理皮革粉及び該皮革粉を含有する樹脂組成物Info
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- JPH0631438B2 JPH0631438B2 JP1956488A JP1956488A JPH0631438B2 JP H0631438 B2 JPH0631438 B2 JP H0631438B2 JP 1956488 A JP1956488 A JP 1956488A JP 1956488 A JP1956488 A JP 1956488A JP H0631438 B2 JPH0631438 B2 JP H0631438B2
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- leather
- powder
- resin
- resin composition
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- Treatment And Processing Of Natural Fur Or Leather (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は合成樹脂等に配合したり、合成樹脂に付着させ
て使用される皮革粉の処理方法及びこれにより得られた
処理皮革粉及びこの皮革粉を含有する成形品用、塗料用
等に用いられる樹脂組成物に関する。
て使用される皮革粉の処理方法及びこれにより得られた
処理皮革粉及びこの皮革粉を含有する成形品用、塗料用
等に用いられる樹脂組成物に関する。
合成樹脂からなるシート、フイルム、レザー、型物成形
品などは、帯電による汚染を生じたり、吸放湿性に劣
り、またプラスチック的感触がなじめないなど、天然物
に劣る欠点を有している。
品などは、帯電による汚染を生じたり、吸放湿性に劣
り、またプラスチック的感触がなじめないなど、天然物
に劣る欠点を有している。
これを改良するために、特開昭53−121902号公
報に樹脂に皮革粉を配合した樹脂組成物から成形された
樹脂成形品が記載されているが、通常の皮革粉は原料の
革製品がクロムなめし処理等の種々の処理を受けている
ため、皮革粉としての性状が安定していない。このた
め、樹脂配合物の耐熱性、特に加熱時に発泡するという
問題がある。
報に樹脂に皮革粉を配合した樹脂組成物から成形された
樹脂成形品が記載されているが、通常の皮革粉は原料の
革製品がクロムなめし処理等の種々の処理を受けている
ため、皮革粉としての性状が安定していない。このた
め、樹脂配合物の耐熱性、特に加熱時に発泡するという
問題がある。
クロムなめし皮革の製造においては、クロムなめし工程
の後に炭酸ナトリウムなどによる中和工程が設けられて
いる場合があるが、皮革粉製造用原料は、くず皮の混合
物であり、中和処理されたものばかりとは限らず、また
たとえすべて中和処理された場合であっても皮革粉とし
て処理されていないので、皮革粉は中和処理の程度、処
理時間が異なることになり、均一性に劣り、性状が安定
せず、前記問題を生ずる。
の後に炭酸ナトリウムなどによる中和工程が設けられて
いる場合があるが、皮革粉製造用原料は、くず皮の混合
物であり、中和処理されたものばかりとは限らず、また
たとえすべて中和処理された場合であっても皮革粉とし
て処理されていないので、皮革粉は中和処理の程度、処
理時間が異なることになり、均一性に劣り、性状が安定
せず、前記問題を生ずる。
本発明は、樹脂に配合した場合に、樹脂との混練時、得
られた樹脂組成物の成形時はもとより、この樹脂組成物
から得られた製品を150℃以上といった高温に加熱し
たときに発泡を生じない皮革粉及びその製造方法を提供
することを目的とする。
られた樹脂組成物の成形時はもとより、この樹脂組成物
から得られた製品を150℃以上といった高温に加熱し
たときに発泡を生じない皮革粉及びその製造方法を提供
することを目的とする。
さらに、本発明はこの皮革粉を含有してなる樹脂組成物
で、耐熱性に優れた製品を得ることができる樹脂組成物
を提供することを目的とする。
で、耐熱性に優れた製品を得ることができる樹脂組成物
を提供することを目的とする。
本発明者は前記目的を達成するために鋭意検討を重ねた
結果、皮革粉に特定の処理を施すことにより、その目的
に適合した皮革粉が得られ、また樹脂にこの皮革粉を配
合することにより耐熱性に優れた製品が得られることを
見出し本発明を完成するに至った。
結果、皮革粉に特定の処理を施すことにより、その目的
に適合した皮革粉が得られ、また樹脂にこの皮革粉を配
合することにより耐熱性に優れた製品が得られることを
見出し本発明を完成するに至った。
すなわち、請求項1記載の発明の皮革粉の処理方法は、
なめし処理された皮革粉の粉砕皮革粉を酸化又は中和処
理することを特徴とする。
なめし処理された皮革粉の粉砕皮革粉を酸化又は中和処
理することを特徴とする。
本発明の皮革粉は、例えば次に示すような方法で製造す
ることができる。
ることができる。
なめし処理された原料皮革を通常5〜30mm以下に細片
化しこれを温度100〜120℃、水分含量40〜60
重量%程度の条件で10〜60分で蒸気加熱して膨潤さ
せ、次いで蒸気加熱した細片を水分が3重量%以下にな
るまで乾燥し、次いで乾燥した細片を好ましくはファイ
ンビクトリーミル等を用いて粉砕し、篩を用いて分粒す
る。
化しこれを温度100〜120℃、水分含量40〜60
重量%程度の条件で10〜60分で蒸気加熱して膨潤さ
せ、次いで蒸気加熱した細片を水分が3重量%以下にな
るまで乾燥し、次いで乾燥した細片を好ましくはファイ
ンビクトリーミル等を用いて粉砕し、篩を用いて分粒す
る。
原料皮革としては、クロムなめしなどのなめし処理をさ
れた、牛皮、豚皮、羊皮等が好ましく用いられる。ま
た、床皮、シェービング屑等も用いることができる。
れた、牛皮、豚皮、羊皮等が好ましく用いられる。ま
た、床皮、シェービング屑等も用いることができる。
分粒して得られた皮革粉は、40メッシュ篩を通過する
ものが好ましく、粒径が大きいと、これから得られる樹
脂組成物の成形性、成形品の外観が低下する。より好ま
しくは60メッシュ篩を通過したものが用いられる(A
STM標準篩)。
ものが好ましく、粒径が大きいと、これから得られる樹
脂組成物の成形性、成形品の外観が低下する。より好ま
しくは60メッシュ篩を通過したものが用いられる(A
STM標準篩)。
また、皮革粉の見掛比重が0.3g/cm3未満であると成形
性、成形品の外観に劣り、また、樹脂に対する充填量を
多くすることができなくなるとともに、混合が非常に困
難になる。より好ましくは0.35〜0.6g/cm3とする。
性、成形品の外観に劣り、また、樹脂に対する充填量を
多くすることができなくなるとともに、混合が非常に困
難になる。より好ましくは0.35〜0.6g/cm3とする。
尚、ここで用いられる見掛比重は、空気混入かさ比重
(Aerated Bulk Density)である。篩を振動させて皮革
粉を該篩に通して100ccの容器に投入した後、容器の
上部をすり切って秤量するもので、数値は皮革粉の重量
÷100で表示している。
(Aerated Bulk Density)である。篩を振動させて皮革
粉を該篩に通して100ccの容器に投入した後、容器の
上部をすり切って秤量するもので、数値は皮革粉の重量
÷100で表示している。
本発明の皮革粉の処理方法は、このようにして得られた
皮革粉に酸化処理又は中和処理を行うことを特徴とす
る。これらの処理には、皮革粉を酸化剤又は中和剤と直
接接触させる乾式処理と、皮革粉を酸化剤又は中和剤の
溶液に接触処理させた後、溶剤を分離乾燥させる湿式処
理があるが、いずれの方法で行ってもよい。
皮革粉に酸化処理又は中和処理を行うことを特徴とす
る。これらの処理には、皮革粉を酸化剤又は中和剤と直
接接触させる乾式処理と、皮革粉を酸化剤又は中和剤の
溶液に接触処理させた後、溶剤を分離乾燥させる湿式処
理があるが、いずれの方法で行ってもよい。
酸化処理としては、過酸化水素等の過酸化物を用いた処
理、空気、酸素、オゾン等の酸素化合物を用いた処理が
挙げられ、中和処理としては重炭酸ナトリウム等の重炭
酸塩を用いた処理、ギ酸ナトリウム等のギ酸塩を用いた
処理が挙げられる。
理、空気、酸素、オゾン等の酸素化合物を用いた処理が
挙げられ、中和処理としては重炭酸ナトリウム等の重炭
酸塩を用いた処理、ギ酸ナトリウム等のギ酸塩を用いた
処理が挙げられる。
過酸化水素は濃度0.01〜5%の水溶液として、炭酸ナト
リウム、ギ酸ナトリウムは濃度0.1〜10%の水溶液と
して、皮革粉に含浸させ、その後乾燥させることにより
処理する方法が好ましく用いられる。
リウム、ギ酸ナトリウムは濃度0.1〜10%の水溶液と
して、皮革粉に含浸させ、その後乾燥させることにより
処理する方法が好ましく用いられる。
酸化処理、中和処理により発泡を生じない理由について
は明らかではないが、中和処理を行うとクロムなめし時
の硫酸に起因する硫酸根が除去されている。中和処理の
際、強塩基を用いるとコラーゲンのゼラチン化が起こり
好ましくない。
は明らかではないが、中和処理を行うとクロムなめし時
の硫酸に起因する硫酸根が除去されている。中和処理の
際、強塩基を用いるとコラーゲンのゼラチン化が起こり
好ましくない。
次に、原料皮革には一般に原料皮の地油や皮革を加工す
る際に加脂工程で加えられた油脂が含まれているため、
酸化処理又は中和処理の前後の何れか、又は両方におい
て皮革粉の脱脂処理を行うことが好ましい。この処理は
通常は溶剤を用いた抽出により行なわれるが、高温加熱
を伴わない方法が皮革粉の変質(ゼチラン化)防止のた
めには好ましい。溶剤としては、クロロホルム、ベンゼ
ン、アセトン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ジク
ロルメタン、トリクロルトルフルオルエタン、ジブロム
テトラフルオルエタン、ヘキサン、石油エーテル、石油
留分(DLN)等が用いられる。
る際に加脂工程で加えられた油脂が含まれているため、
酸化処理又は中和処理の前後の何れか、又は両方におい
て皮革粉の脱脂処理を行うことが好ましい。この処理は
通常は溶剤を用いた抽出により行なわれるが、高温加熱
を伴わない方法が皮革粉の変質(ゼチラン化)防止のた
めには好ましい。溶剤としては、クロロホルム、ベンゼ
ン、アセトン、四塩化炭素、トリクロロエチレン、ジク
ロルメタン、トリクロルトルフルオルエタン、ジブロム
テトラフルオルエタン、ヘキサン、石油エーテル、石油
留分(DLN)等が用いられる。
脱脂処理は動物性油脂の含有量が1重量%以下、好まし
くは、0.8重量%以下とする。
くは、0.8重量%以下とする。
上記のようにして得られた請求項3記載の皮革粉は皮革
粉としての性能に優れ、安定した品質を有している。
粉としての性能に優れ、安定した品質を有している。
請求項4記載の樹脂組成物は樹脂に前記請求項1記載の
皮革粉を配合したものである。
皮革粉を配合したものである。
本発明で用いられる樹脂としては、天然樹脂、合成樹脂
等各種のものが用いられる。合成樹脂としては、熱可塑
性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれも用いることができ
る。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸系共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン−1等
のポリオレフィン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル(可塑剤を含有したものを含む)、ポリカ
ーボネート;エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等の各種ゴムが
挙げられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹
脂、各種の熱硬化性のゴム等が挙げられる。
等各種のものが用いられる。合成樹脂としては、熱可塑
性樹脂及び熱硬化性樹脂のいずれも用いることができ
る。熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン(低密度ポリ
エチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチ
レン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アク
リル酸系共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン−1等
のポリオレフィン、ポリブタジエン、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニル(可塑剤を含有したものを含む)、ポリカ
ーボネート;エチレン−プロピレンゴム、ウレタンゴ
ム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム等の各種ゴムが
挙げられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、
エポキシ樹脂、ポリウレタン、不飽和ポリエステル樹
脂、各種の熱硬化性のゴム等が挙げられる。
樹脂には必要に応じて、可塑剤、安定剤、硬化剤、触
媒、充填剤、着色剤、反応性モノマー、溶剤、分散剤、
その他の各種添加剤を含有させて樹脂コンパウンドとし
て使用することもできる。また、固体であっても、液状
であってもよい。
媒、充填剤、着色剤、反応性モノマー、溶剤、分散剤、
その他の各種添加剤を含有させて樹脂コンパウンドとし
て使用することもできる。また、固体であっても、液状
であってもよい。
樹脂に皮革粉を配合して樹脂組成物とする際の組成比
は、樹脂組成物を成形して得られる成形品の用途、形
状、要求特性により決定されるが、通常、組成物中に樹
脂又は樹脂コンパウンドが30〜98重量%、好ましく
は40〜95重量%、皮革粉が2〜70重量%、好まし
くは5〜60重量%含まれるように配合することが好ま
しい。皮革粉の配合量が2重量%未満であると皮革粉を
入れた効果が得られず、70重量%を超えると樹脂に金
属不活性化剤の種類、量を均一に分散できなくなる。
は、樹脂組成物を成形して得られる成形品の用途、形
状、要求特性により決定されるが、通常、組成物中に樹
脂又は樹脂コンパウンドが30〜98重量%、好ましく
は40〜95重量%、皮革粉が2〜70重量%、好まし
くは5〜60重量%含まれるように配合することが好ま
しい。皮革粉の配合量が2重量%未満であると皮革粉を
入れた効果が得られず、70重量%を超えると樹脂に金
属不活性化剤の種類、量を均一に分散できなくなる。
また、樹脂と皮革粉の接着性を改良するためにカップリ
ング剤を配合することもできる。その配合量は組成物中
の皮革粉に対して通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.5
〜2重量%配合する。
ング剤を配合することもできる。その配合量は組成物中
の皮革粉に対して通常、0.1〜5重量%、好ましくは0.5
〜2重量%配合する。
カップリング剤としては繊維強化プラスチックに通常用
いられているものが使用可能であり、ビニルシラン、ア
ルコキシシラン、アミノシラン、クロロシラン、エポキ
シシラン等のシラン系カップリング剤、ボラン系カップ
リング剤、チタネート系カップリング剤などが挙げられ
る。好ましくは、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等
のアミノ系シランカップリング剤が用いられる。また、
イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェートチタ
ネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネートなどのチタネート系カ
ップリング剤が好ましく用いられる。
いられているものが使用可能であり、ビニルシラン、ア
ルコキシシラン、アミノシラン、クロロシラン、エポキ
シシラン等のシラン系カップリング剤、ボラン系カップ
リング剤、チタネート系カップリング剤などが挙げられ
る。好ましくは、γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリエトキシシラン、N−β−(アミノエ
チル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等
のアミノ系シランカップリング剤が用いられる。また、
イソプロピルトリ(N−アミノエチル)チタネート、イ
ソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェートチタ
ネート、テトラオクチルビス(ジトリデシルホスファイ
ト)チタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェー
ト)オキシアセテートチタネートなどのチタネート系カ
ップリング剤が好ましく用いられる。
上記の樹脂、皮革粉、カップリング剤は通常の混練機で
容易に混練することができ、得られた樹脂組成物はカレ
ンダー成形、押出成形、射出成形など通常の樹脂成形法
により容易に成形することができる。そして、得られた
成形品は耐熱性に優れ、180℃に加熱してもシートの
発泡はなかった。
容易に混練することができ、得られた樹脂組成物はカレ
ンダー成形、押出成形、射出成形など通常の樹脂成形法
により容易に成形することができる。そして、得られた
成形品は耐熱性に優れ、180℃に加熱してもシートの
発泡はなかった。
本発明の樹脂組成物から得られた成形品は吸放湿特性、
帯電防止性、摩耗性が優れており、そのすぐれた感触と
ともに天然の皮革に似た柔軟なフイルム、シート、さら
には椅子の肘かけ、壁材、家具、コンソールボックス、
ハンドルグリップなどとして広く用いられる。さらに本
発明の樹脂組成物は金属製品や樹脂成形品の表面に皮革
のような外観を与える塗料、被覆材としても使用するこ
とができるなど、各種方面の用途が期待される。
帯電防止性、摩耗性が優れており、そのすぐれた感触と
ともに天然の皮革に似た柔軟なフイルム、シート、さら
には椅子の肘かけ、壁材、家具、コンソールボックス、
ハンドルグリップなどとして広く用いられる。さらに本
発明の樹脂組成物は金属製品や樹脂成形品の表面に皮革
のような外観を与える塗料、被覆材としても使用するこ
とができるなど、各種方面の用途が期待される。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明するが、本
発明はこれに限定されるものではない。
発明はこれに限定されるものではない。
実施例1 クロムなめしされた皮革片(10mm以下)を水蒸気処理
後乾燥し、ミルにより破砕し、40メッシュ篩通過、見
掛比重0.39g/cm3の皮革粉を得た。この皮革粉1kgに対
し、過酸化水素水(0.1%)10を加え処理した。
後乾燥し、ミルにより破砕し、40メッシュ篩通過、見
掛比重0.39g/cm3の皮革粉を得た。この皮革粉1kgに対
し、過酸化水素水(0.1%)10を加え処理した。
次いで水で洗浄し、脱水、乾燥を行い、皮革粉を得た。
この皮革粉20重量部と直鎖状低密度ポリエチレン(エ
チレン−ブテン−1共重合体)MI=25g/10分、
密度0.915g/cm3〔出光ポリエチレン−L〕80重量部を
180℃の混練機で混練し、0.8mm厚みのシートを15
0℃で圧縮成形により得た。このシートを100℃で3
時間予備乾燥した後、180℃で加熱したが、60分後
も全く発泡は認められなかった。
チレン−ブテン−1共重合体)MI=25g/10分、
密度0.915g/cm3〔出光ポリエチレン−L〕80重量部を
180℃の混練機で混練し、0.8mm厚みのシートを15
0℃で圧縮成形により得た。このシートを100℃で3
時間予備乾燥した後、180℃で加熱したが、60分後
も全く発泡は認められなかった。
実施例2、3 実施例1において処理液として過酸化水素水に代えて、
重炭酸ナトリウム1重量%溶液、及びギ酸ナトリウム2
重量%溶液を用いた以外は同様にしてテストした。得ら
れたシートは同様に発泡は全く認められなかった。
重炭酸ナトリウム1重量%溶液、及びギ酸ナトリウム2
重量%溶液を用いた以外は同様にしてテストした。得ら
れたシートは同様に発泡は全く認められなかった。
実施例4 実施例1において過酸化処理前の皮革粉をアセトンを用
いて抽出処理を行い油脂含有量を0.1重量%とし、これ
に過酸化処理を行い、他は同様とした。得られたシート
は同様に発泡は全く認められなかった。
いて抽出処理を行い油脂含有量を0.1重量%とし、これ
に過酸化処理を行い、他は同様とした。得られたシート
は同様に発泡は全く認められなかった。
実施例5 実施例1において、直鎖状低密度ポリエチレンに代えて
ポリ塩化ビニル樹脂コンパウンドを用い、混練温度16
0℃とした他は同様とした。得られたシートは同様に発
泡は全く認められなかった。
ポリ塩化ビニル樹脂コンパウンドを用い、混練温度16
0℃とした他は同様とした。得られたシートは同様に発
泡は全く認められなかった。
比較例1 実施例1において、過酸化処理をしない皮革粉を用いた
以外は実施例1と同様に行った。得られたシートは20
分後にすでに発泡がみられ、60分後には激しく発泡
し、使用に耐えないものであった。
以外は実施例1と同様に行った。得られたシートは20
分後にすでに発泡がみられ、60分後には激しく発泡
し、使用に耐えないものであった。
なお、実施例、比較例において120℃3時間の乾燥に
おいて、シートの含水量は1.8重量%で変化はなかっ
た。
おいて、シートの含水量は1.8重量%で変化はなかっ
た。
請求項1記載の処理方法により性能、品質の安定した皮
革粉が得られた。
革粉が得られた。
請求項2記載の処理方法により、樹脂に配合して成形
性、成形品の外観に優れた樹脂組成物を与える皮革粉が
得られた。
性、成形品の外観に優れた樹脂組成物を与える皮革粉が
得られた。
請求項3記載の皮革粉は性能品質が安定している上、こ
れを配合した請求項4記載の樹脂組成物は、耐熱性に優
れ180℃以上に加熱した場合にも発泡しないシート製
品を得ることができた。したがって、射出成形、押出成
形など広範囲の成形が可能になった。また、これらの製
品は吸放湿特性においても優れ、擬皮革製品をはじめ多
くの成形品分野において各種用途に用いることができ
る。
れを配合した請求項4記載の樹脂組成物は、耐熱性に優
れ180℃以上に加熱した場合にも発泡しないシート製
品を得ることができた。したがって、射出成形、押出成
形など広範囲の成形が可能になった。また、これらの製
品は吸放湿特性においても優れ、擬皮革製品をはじめ多
くの成形品分野において各種用途に用いることができ
る。
Claims (4)
- 【請求項1】なめし処理された皮革の粉砕皮革粉を酸化
又は中和処理することを特徴とする皮革粉の処理方法。 - 【請求項2】粉砕皮革粉が40メッシュ篩を通過する粒
径を有し見掛比重が0.3g/cm3以上である請求項1記載の
皮革粉の処理方法。 - 【請求項3】なめし処理された皮革の粉砕皮革粉を酸化
又は中和処理してなる処理皮革粉。 - 【請求項4】樹脂になめし処理された皮革の粉砕皮革粉
を酸化又は中和処理してなる処理皮革粉を配合してなる
樹脂組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1956488A JPH0631438B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 皮革粉の処理方法、処理皮革粉及び該皮革粉を含有する樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1956488A JPH0631438B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 皮革粉の処理方法、処理皮革粉及び該皮革粉を含有する樹脂組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01197600A JPH01197600A (ja) | 1989-08-09 |
JPH0631438B2 true JPH0631438B2 (ja) | 1994-04-27 |
Family
ID=12002792
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1956488A Expired - Lifetime JPH0631438B2 (ja) | 1988-02-01 | 1988-02-01 | 皮革粉の処理方法、処理皮革粉及び該皮革粉を含有する樹脂組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0631438B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2662597B2 (ja) * | 1988-06-03 | 1997-10-15 | ブリヂストンスポーツ株式会社 | ゴルフクラブ用グリップ |
JPH082997B2 (ja) * | 1990-10-15 | 1996-01-17 | 出光石油化学株式会社 | 皮革粉含有ゴム組成物及び成形品 |
-
1988
- 1988-02-01 JP JP1956488A patent/JPH0631438B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01197600A (ja) | 1989-08-09 |
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