JPH06313826A - 光ファイバケーブル - Google Patents
光ファイバケーブルInfo
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- JPH06313826A JPH06313826A JP5201963A JP20196393A JPH06313826A JP H06313826 A JPH06313826 A JP H06313826A JP 5201963 A JP5201963 A JP 5201963A JP 20196393 A JP20196393 A JP 20196393A JP H06313826 A JPH06313826 A JP H06313826A
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- Japan
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- storage unit
- optical fiber
- fiber cable
- storage units
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- Surface Treatment Of Glass Fibres Or Filaments (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 光ファイバ心線を収納すべき収納ユニットの
変形を抑制して、光ファイバ心線の損傷や光伝送特性の
低下を防止する。 【構成】 光ファイバケーブル10は、中心に配置され
たテンションメンバ12と、このテンションメンバ12
のまわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けられ
た複数の収納ユニット14と、この収納ユニット14の
溝部14Aに配置された光ファイバ線16と、螺旋状に
巻付けられた収納ユニット14の外側に被覆された外被
18とから成っている。収納ユニット14は、その両側
面14aが溝部14Aの開口14Bに近づくにつれて次
第に外側に広がる台形状を有し、各収納ユニット14
は、隣合う収納ユニット14と隙間なく巻付けられる。
また、収納ユニット14は、曲げ弾性率が160kg/
mm2 以下である、例えばポリエチレン等の材料から形
成されている。
変形を抑制して、光ファイバ心線の損傷や光伝送特性の
低下を防止する。 【構成】 光ファイバケーブル10は、中心に配置され
たテンションメンバ12と、このテンションメンバ12
のまわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けられ
た複数の収納ユニット14と、この収納ユニット14の
溝部14Aに配置された光ファイバ線16と、螺旋状に
巻付けられた収納ユニット14の外側に被覆された外被
18とから成っている。収納ユニット14は、その両側
面14aが溝部14Aの開口14Bに近づくにつれて次
第に外側に広がる台形状を有し、各収納ユニット14
は、隣合う収納ユニット14と隙間なく巻付けられる。
また、収納ユニット14は、曲げ弾性率が160kg/
mm2 以下である、例えばポリエチレン等の材料から形
成されている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光通信等に用いられる
光ファイバケーブル、特に、光ファイバ心線を収納する
複数の収納ユニットを有する光ファイバケーブルの改良
に関するものである。
光ファイバケーブル、特に、光ファイバ心線を収納する
複数の収納ユニットを有する光ファイバケーブルの改良
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバケーブルの1つとして、中心
に配置されたテンションメンバと、このテンションメン
バのまわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けら
れた収納ユニットと、この光ファイバ収納ユニットの溝
部に配置された光ファイバ心線と、螺旋状に巻付けられ
た複数の収納ユニットの外側に被覆された外被とから成
る光ファイバケーブルが知られている。この種の光ファ
イバケーブルに用いられる収納ユニットは、従来、図6
に示すように、横断面がU字状に形成されていた。従っ
て、この従来技術の収納ユニットを、図5に示すよう
に、テンションメンバ12に螺旋状に巻付けて光ファイ
バケーブル10を形成すると、隣り合う各収納ユニット
14間に隙間Sが生じていた。
に配置されたテンションメンバと、このテンションメン
バのまわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けら
れた収納ユニットと、この光ファイバ収納ユニットの溝
部に配置された光ファイバ心線と、螺旋状に巻付けられ
た複数の収納ユニットの外側に被覆された外被とから成
る光ファイバケーブルが知られている。この種の光ファ
イバケーブルに用いられる収納ユニットは、従来、図6
に示すように、横断面がU字状に形成されていた。従っ
て、この従来技術の収納ユニットを、図5に示すよう
に、テンションメンバ12に螺旋状に巻付けて光ファイ
バケーブル10を形成すると、隣り合う各収納ユニット
14間に隙間Sが生じていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来技術
では、光ファイバケーブルを曲げた時、この隙間のため
に各収納ユニットが容易に変形し、その溝部に収納され
ている光ファイバ心線が潰れて損傷したり、光伝送特性
が低下する欠点があった。
では、光ファイバケーブルを曲げた時、この隙間のため
に各収納ユニットが容易に変形し、その溝部に収納され
ている光ファイバ心線が潰れて損傷したり、光伝送特性
が低下する欠点があった。
【0004】また、この収納ユニットの材料としては、
プラスチック材料が用いられるのが一般的であるが、曲
げ弾性率が高く硬いプラスチック材料を用いると、図7
に示すように、光ファイバケーブルが曲げを受けた際、
収納ユニット14が波状に変形する。表1は、曲げ弾性
率の異なる種々のプラスチックを用いて図6に示すU字
状の収納ユニット14を形成し、この収納ユニット14
を用いて図5に示す従来の光ファイバケーブル10を製
造し、この従来技術の光ファイバケーブルに種々の直径
を有するマンドレルをあてがって曲げを加え、どの程度
の曲げが加わった時点で収納ユニットに変形が生じたか
を示したものである。なお、表1に示すユニット変形開
始点(C)の数値が大きい程、緩やかな曲げで変形が生
じたことを示す。
プラスチック材料が用いられるのが一般的であるが、曲
げ弾性率が高く硬いプラスチック材料を用いると、図7
に示すように、光ファイバケーブルが曲げを受けた際、
収納ユニット14が波状に変形する。表1は、曲げ弾性
率の異なる種々のプラスチックを用いて図6に示すU字
状の収納ユニット14を形成し、この収納ユニット14
を用いて図5に示す従来の光ファイバケーブル10を製
造し、この従来技術の光ファイバケーブルに種々の直径
を有するマンドレルをあてがって曲げを加え、どの程度
の曲げが加わった時点で収納ユニットに変形が生じたか
を示したものである。なお、表1に示すユニット変形開
始点(C)の数値が大きい程、緩やかな曲げで変形が生
じたことを示す。
【0005】
【表1】
【0006】この表1から解るように、曲げ弾性率が高
いプラスチック材料から形成された収納ユニットを用い
た光ファイバケーブル程、緩やかな曲げで収納ユニット
に変形が生じ、曲げに対して弱いことが解る。即ち、収
納ユニットの材料として、曲げ弾性率の高いプラスチッ
ク材料を用いると、光ファイバケーブルを構成する収納
ユニットが変形する欠点がある。
いプラスチック材料から形成された収納ユニットを用い
た光ファイバケーブル程、緩やかな曲げで収納ユニット
に変形が生じ、曲げに対して弱いことが解る。即ち、収
納ユニットの材料として、曲げ弾性率の高いプラスチッ
ク材料を用いると、光ファイバケーブルを構成する収納
ユニットが変形する欠点がある。
【0007】本発明の目的は、上記の欠点を回避し、収
納ユニットの変形を抑制して、その溝部に配置された光
ファイバ心線を損傷したり、光ファイバ心線の光伝送特
性を低下させることがない光ファイバケーブルを提供す
ることにある。
納ユニットの変形を抑制して、その溝部に配置された光
ファイバ心線を損傷したり、光ファイバ心線の光伝送特
性を低下させることがない光ファイバケーブルを提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するため、中心に配置されたテンションメンバと、
このテンションメンバのまわりに長手方向に延びるよう
に螺旋状に巻付けられた複数の収納ユニットと、この収
納ユニットの溝部に配置された光ファイバ心線と、螺旋
状に巻付けられた収納ユニットの外側に被覆された外被
とから成る光ファイバケーブルにおいて、各収納ユニッ
トは、その両側面が溝部の開口に近づくにつれて次第に
外側に広がって隣合う収納ユニットと隙間なく巻付けら
れるように台形状を有し、かつ、曲げ弾性率が160k
g/mm2 以下である材料から形成されていることを特
徴とする光ファイバケーブルを提供するものである。
解決するため、中心に配置されたテンションメンバと、
このテンションメンバのまわりに長手方向に延びるよう
に螺旋状に巻付けられた複数の収納ユニットと、この収
納ユニットの溝部に配置された光ファイバ心線と、螺旋
状に巻付けられた収納ユニットの外側に被覆された外被
とから成る光ファイバケーブルにおいて、各収納ユニッ
トは、その両側面が溝部の開口に近づくにつれて次第に
外側に広がって隣合う収納ユニットと隙間なく巻付けら
れるように台形状を有し、かつ、曲げ弾性率が160k
g/mm2 以下である材料から形成されていることを特
徴とする光ファイバケーブルを提供するものである。
【0009】
【作用】このように、光ファイバ線の収納ユニットを台
形状に形成すると、各収納ユニットが隣合う収納ユニッ
トと隙間なく巻付けられ各収納ユニットが相互に支持し
合い、収納ユニットの変形を物理的に抑制することがで
き、かつ、収納ユニットが曲げ弾性率の低い材料から形
成すると、収納ユニットの変形を物性的に抑制すること
ができる。
形状に形成すると、各収納ユニットが隣合う収納ユニッ
トと隙間なく巻付けられ各収納ユニットが相互に支持し
合い、収納ユニットの変形を物理的に抑制することがで
き、かつ、収納ユニットが曲げ弾性率の低い材料から形
成すると、収納ユニットの変形を物性的に抑制すること
ができる。
【0010】
【実施例】本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明
すると、図1は本発明の光ファイバケーブル10を示
し、この光ファイバケーブル10は、中心に配置された
テンションメンバ12と、このテンションメンバ12の
まわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けられた
複数の収納ユニット14と、この収納ユニット14の溝
部14Aに配置された光ファイバ線16と、螺旋状に巻
付けられた収納ユニット14の外側に被覆された外被1
8とから成っている。
すると、図1は本発明の光ファイバケーブル10を示
し、この光ファイバケーブル10は、中心に配置された
テンションメンバ12と、このテンションメンバ12の
まわりに長手方向に延びるように螺旋状に巻付けられた
複数の収納ユニット14と、この収納ユニット14の溝
部14Aに配置された光ファイバ線16と、螺旋状に巻
付けられた収納ユニット14の外側に被覆された外被1
8とから成っている。
【0011】複数の収納ユニット14は、図2に示すよ
うに、光ファイバ心線16が収納される溝部14Aを有
し、図1に示すように、この溝部14Aの開口14Bを
外側に向けてテンションメンバ12のまわりに多層状に
螺旋状に巻付けられる。
うに、光ファイバ心線16が収納される溝部14Aを有
し、図1に示すように、この溝部14Aの開口14Bを
外側に向けてテンションメンバ12のまわりに多層状に
螺旋状に巻付けられる。
【0012】この収納ユニット14の溝部14Aに配置
される光ファイバ心線16としては、図2に示すよう
に、例えば、複数の光ファイバ素線を平面上に平行に配
置してこの光ファイバ素線上に樹脂を一括被覆して形成
された光ファイバテープ心線20を用いることができ
る。この光ファイバ心線16として用いられる光ファイ
バテープ心線20は、図2に示すように、積層されて収
納ユニット14の溝部14Aに収納される。
される光ファイバ心線16としては、図2に示すよう
に、例えば、複数の光ファイバ素線を平面上に平行に配
置してこの光ファイバ素線上に樹脂を一括被覆して形成
された光ファイバテープ心線20を用いることができ
る。この光ファイバ心線16として用いられる光ファイ
バテープ心線20は、図2に示すように、積層されて収
納ユニット14の溝部14Aに収納される。
【0013】外被18は、図示の実施例では、螺旋状に
巻付けられた収納ユニットの外側に設けられた押巻き2
2と、この押巻き22の外周に被覆された保護シース2
4とから成っている。
巻付けられた収納ユニットの外側に設けられた押巻き2
2と、この押巻き22の外周に被覆された保護シース2
4とから成っている。
【0014】各収納ユニット14は、図2に示すよう
に、その両側面14aが溝部14Aの開口14Bに近づ
くにつれて次第に外側に広がる台形状を有する。このた
め、各収納ユニット14は、隣合う収納ユニット14と
隙間なく接触してテンションメンバ12のまわりに螺旋
状に巻付けることができる。従って、各収納ユニット1
4同志がお互いを支持し合うため、各収納ユニット14
が変形するのを物理的に抑制することができる。なお、
図示の実施例では、収納ユニット14の側面14aの底
面に対する傾斜角θ(図2参照)は、108°である。
に、その両側面14aが溝部14Aの開口14Bに近づ
くにつれて次第に外側に広がる台形状を有する。このた
め、各収納ユニット14は、隣合う収納ユニット14と
隙間なく接触してテンションメンバ12のまわりに螺旋
状に巻付けることができる。従って、各収納ユニット1
4同志がお互いを支持し合うため、各収納ユニット14
が変形するのを物理的に抑制することができる。なお、
図示の実施例では、収納ユニット14の側面14aの底
面に対する傾斜角θ(図2参照)は、108°である。
【0015】更に、収納ユニット14は、図2に示すよ
うに、その側壁14bの上面がテーパ状に形成されてい
る。このため、収納ユニット14を多層状に巻付ける
際、既に巻付けられた複数の収納ユニット14から成る
下層の収納ユニット群の外径が、図1に示すように、円
形に近い多角形状となり、上層の収納ユニット14の巻
付けを円滑に行うことができる。また、この収納ユニッ
ト14の溝部14Aの内面14cは、溝部14Aの底面
から垂直に延びるように形成され、収納ユニット14の
側壁14bは、図2に示すように、溝部14Aの開口1
4Bに近づくにつれて、その肉厚が次第に厚くなるよう
形成されている。
うに、その側壁14bの上面がテーパ状に形成されてい
る。このため、収納ユニット14を多層状に巻付ける
際、既に巻付けられた複数の収納ユニット14から成る
下層の収納ユニット群の外径が、図1に示すように、円
形に近い多角形状となり、上層の収納ユニット14の巻
付けを円滑に行うことができる。また、この収納ユニッ
ト14の溝部14Aの内面14cは、溝部14Aの底面
から垂直に延びるように形成され、収納ユニット14の
側壁14bは、図2に示すように、溝部14Aの開口1
4Bに近づくにつれて、その肉厚が次第に厚くなるよう
形成されている。
【0016】また、収納ユニット14は、曲げ弾性率が
160kg/mm2 以下であるプラスチック材料から形
成されている。具体的には、ナイロン12、PCB(ポ
リカーボネート)とPBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)の混合材、又は高密度ポリエチレン等のポリエチレ
ンから、収納ユニット14を形成することができる。そ
の理由を、表2を参照して、以下に述べる。
160kg/mm2 以下であるプラスチック材料から形
成されている。具体的には、ナイロン12、PCB(ポ
リカーボネート)とPBT(ポリブチレンテレフタレー
ト)の混合材、又は高密度ポリエチレン等のポリエチレ
ンから、収納ユニット14を形成することができる。そ
の理由を、表2を参照して、以下に述べる。
【0017】表2は、曲げ弾性率の異なる種々のプラス
チック材料を用いて図2に示す台形状の収納ユニット1
4を形成し、この収納ユニット14を用いて図1に示す
本発明の光ファイバケーブル10を製造し、この本発明
の光ファイバケーブル10に種々の直径を有するマンド
レルをあてがって曲げを加え、どの程度の曲げが加わっ
た時点で収納ユニット14の変形が生じたかを示したも
のである。なお、表2に示すユニット変形開始点(C)
の数値が大きい程、緩やかな曲げで変形が生じたことを
示す。
チック材料を用いて図2に示す台形状の収納ユニット1
4を形成し、この収納ユニット14を用いて図1に示す
本発明の光ファイバケーブル10を製造し、この本発明
の光ファイバケーブル10に種々の直径を有するマンド
レルをあてがって曲げを加え、どの程度の曲げが加わっ
た時点で収納ユニット14の変形が生じたかを示したも
のである。なお、表2に示すユニット変形開始点(C)
の数値が大きい程、緩やかな曲げで変形が生じたことを
示す。
【0018】
【表2】
【0019】この表2から解るように、台形状の形状を
有し変形を物理的に抑制された収納ユニットであって
も、曲げ弾性率が高いプラスチック材料から形成された
収納ユニットを用いた光ファイバケーブル程、緩やかな
曲げで収納ユニットに変形が生じ、曲げに対して弱いこ
とが解る。
有し変形を物理的に抑制された収納ユニットであって
も、曲げ弾性率が高いプラスチック材料から形成された
収納ユニットを用いた光ファイバケーブル程、緩やかな
曲げで収納ユニットに変形が生じ、曲げに対して弱いこ
とが解る。
【0020】特に注目すべきは、この表2に示す実験に
用いた光ファイバケーブルの外径は35mmであり、通
常、光ファイバケーブルの許容曲げ直径はケーブル外径
の12倍であることから、本実験例に用いられた光ファ
イバケーブルの許容曲げ直径は420mmとなる。この
数値を基に表2を参照すると、ナイロン12及びポリエ
チレンから形成された収納ユニットについては、ユニッ
ト変形開始点(C)が、この許容曲げ直径の範囲内に収
まっており、これらのナイロン12又はポリエチレンか
ら収納ユニットを形成すれば、収納ユニットの変形を物
性的に抑えることができることが解る。そこで、これら
のナイロン12又はポリエチレンの曲げ弾性率に着目す
ると、ナイロン12が120kg/mm2 、ポリエチエ
ンが80kg/mm2 と、いづれも曲げ弾性率が、16
0kg/mm2 以下であることが解る。従って、前述の
とおり、収納ユニットを、曲げ弾性率が160kg/m
m2 以下の材料から形成することが必要となるのであ
る。
用いた光ファイバケーブルの外径は35mmであり、通
常、光ファイバケーブルの許容曲げ直径はケーブル外径
の12倍であることから、本実験例に用いられた光ファ
イバケーブルの許容曲げ直径は420mmとなる。この
数値を基に表2を参照すると、ナイロン12及びポリエ
チレンから形成された収納ユニットについては、ユニッ
ト変形開始点(C)が、この許容曲げ直径の範囲内に収
まっており、これらのナイロン12又はポリエチレンか
ら収納ユニットを形成すれば、収納ユニットの変形を物
性的に抑えることができることが解る。そこで、これら
のナイロン12又はポリエチレンの曲げ弾性率に着目す
ると、ナイロン12が120kg/mm2 、ポリエチエ
ンが80kg/mm2 と、いづれも曲げ弾性率が、16
0kg/mm2 以下であることが解る。従って、前述の
とおり、収納ユニットを、曲げ弾性率が160kg/m
m2 以下の材料から形成することが必要となるのであ
る。
【0021】なお、この表2に示す実験結果を、従来技
術の断面U字状の形状を有する収納ユニットを用いた光
ファイバケーブルにつき同様の実験を行った結果を示す
表1と比べてみると、従来技術の光ファイバケーブルに
おいて、収納ユニットの変形の開始点を許容曲げ直径内
に抑えるためには、ポリエチレンを用いることができる
だけであったが、本発明の台形状の形状を有する光ファ
イバケーブルであれば、物理的に変形を抑制しているこ
とも手伝って、ポリエチレンだけでなくナイロン12も
収納ユニットの材料として用いることができ、材料の選
択の幅が広がることが解る。
術の断面U字状の形状を有する収納ユニットを用いた光
ファイバケーブルにつき同様の実験を行った結果を示す
表1と比べてみると、従来技術の光ファイバケーブルに
おいて、収納ユニットの変形の開始点を許容曲げ直径内
に抑えるためには、ポリエチレンを用いることができる
だけであったが、本発明の台形状の形状を有する光ファ
イバケーブルであれば、物理的に変形を抑制しているこ
とも手伝って、ポリエチレンだけでなくナイロン12も
収納ユニットの材料として用いることができ、材料の選
択の幅が広がることが解る。
【0022】次に、本発明の他の実施例について述べる
と、図2の実施例では、収納ユニット14の側壁14b
の上面にテーパーを設けたが、図3及び図4に示すよう
に、側壁14bの上面を平坦に形成してもよい。この図
3及び図4に示す実施例のうち、図3に示す収納ユニッ
ト14は、図2に示す実施例と同じく、側壁14bの肉
厚が溝部14Aの開口14Bに近づくにつれ次第に厚く
なる実施例を、また図4に示す収納ユニット14は、溝
部14Aの内面14cが溝部14Aの底面から斜め上方
に延びるように形成され、また、側壁14Bの肉厚もほ
ぼ一定に形成されている実施例を示したものである。
と、図2の実施例では、収納ユニット14の側壁14b
の上面にテーパーを設けたが、図3及び図4に示すよう
に、側壁14bの上面を平坦に形成してもよい。この図
3及び図4に示す実施例のうち、図3に示す収納ユニッ
ト14は、図2に示す実施例と同じく、側壁14bの肉
厚が溝部14Aの開口14Bに近づくにつれ次第に厚く
なる実施例を、また図4に示す収納ユニット14は、溝
部14Aの内面14cが溝部14Aの底面から斜め上方
に延びるように形成され、また、側壁14Bの肉厚もほ
ぼ一定に形成されている実施例を示したものである。
【0023】
【発明の効果】本発明によれば、上記のように、光ファ
イバ線の収納ユニットを台形状に形成しているため、各
収納ユニットが隣合う収納ユニットと隙間なく巻付けら
れ各収納ユニットが相互に支持し合い、収納ユニットの
変形を物理的に抑制することができ、かつ、収納ユニッ
トが曲げ弾性率の低い材料から形成しているため、収納
ユニットの変形を物性的に抑制することができるので、
この収納ユニットの溝部に配置される光ファイバ心線が
損傷したり、その光伝送特性が低下することがない実益
がある。
イバ線の収納ユニットを台形状に形成しているため、各
収納ユニットが隣合う収納ユニットと隙間なく巻付けら
れ各収納ユニットが相互に支持し合い、収納ユニットの
変形を物理的に抑制することができ、かつ、収納ユニッ
トが曲げ弾性率の低い材料から形成しているため、収納
ユニットの変形を物性的に抑制することができるので、
この収納ユニットの溝部に配置される光ファイバ心線が
損傷したり、その光伝送特性が低下することがない実益
がある。
【図1】 本発明の光ファイバケーブルの横断面図であ
る。
る。
【図2】 本発明に用いられる光ファイバ心線を収納し
た収納ユニットの横断面図である。
た収納ユニットの横断面図である。
【図3】 本発明に用いられる収納ユニットの第2の実
施例の横断面図である。
施例の横断面図である。
【図4】 本発明に用いられる収納ユニットの第3の実
施例の横断面図である。
施例の横断面図である。
【図5】 従来技術の光ファイバケーブルの横断面図で
ある。
ある。
【図6】 従来技術に用いられる光ファイバ心線を収納
した収納ユニットの横断面図である。
した収納ユニットの横断面図である。
【図7】 従来技術の光ファイバケーブルに用いられる
収納ユニットが変形した状態を示す斜視図である。
収納ユニットが変形した状態を示す斜視図である。
10 光ファイバケーブル 12 テンションメンバ 14 収納ユニット 14A 溝部 14B 開口 14a 収納ユニットの側面 14b 収納ユニットの側壁 14c 溝部の内面 16 光ファイバ心線 18 外被 20 光ファイバテープ心線 22 押巻き 24 保護シース
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】特に注目すべきは、この表2に示す実験に
用いた光ファイバケーブルの外径は35mmであり、通
常、光ファイバケーブルの許容曲げ直径はケーブル外径
の12倍であることから、本実験例に用いられた光ファ
イバケーブルの許容曲げ直径は420mmとなる。この
数値を基に表2を参照すると、ポリカーボネートとポリ
ブチレンテレフタレートの混合材、高密度ポリエチレ
ン、ナイロン12及びポリエチレンから形成された収納
ユニットについては、ユニット変形開始点(C)が、こ
の許容曲げ直径の範囲内に収まっており、これらの材料
から収納ユニットを形成すれば、収納ユニットの変形を
物性的に抑えることができることが解る。そこで、これ
らの材料の曲げ弾性率に着目すると、ポリカーボネート
とポリブチレンテレフタレートの混合材が160kg/
mm2 、高密度ポリエチレンが135kg/mm2 、ナ
イロン12が120kg/mm2 、ポリエチレンが80
kg/mm2 と、いづれも曲げ弾性率が、160kg/
mm2 以下であることが解る。従って、前述のとおり、
収納ユニットを、曲げ弾性率が160kg/mm2 以下
の材料から形成することが必要となるのである。
用いた光ファイバケーブルの外径は35mmであり、通
常、光ファイバケーブルの許容曲げ直径はケーブル外径
の12倍であることから、本実験例に用いられた光ファ
イバケーブルの許容曲げ直径は420mmとなる。この
数値を基に表2を参照すると、ポリカーボネートとポリ
ブチレンテレフタレートの混合材、高密度ポリエチレ
ン、ナイロン12及びポリエチレンから形成された収納
ユニットについては、ユニット変形開始点(C)が、こ
の許容曲げ直径の範囲内に収まっており、これらの材料
から収納ユニットを形成すれば、収納ユニットの変形を
物性的に抑えることができることが解る。そこで、これ
らの材料の曲げ弾性率に着目すると、ポリカーボネート
とポリブチレンテレフタレートの混合材が160kg/
mm2 、高密度ポリエチレンが135kg/mm2 、ナ
イロン12が120kg/mm2 、ポリエチレンが80
kg/mm2 と、いづれも曲げ弾性率が、160kg/
mm2 以下であることが解る。従って、前述のとおり、
収納ユニットを、曲げ弾性率が160kg/mm2 以下
の材料から形成することが必要となるのである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】なお、この表2に示す実験結果を、従来技
術の断面U字状の形状を有する収納ユニットを用いた光
ファイバケーブルにつき同様の実験を行った結果を示す
表1と比べてみると、従来技術の光ファイバケーブルに
おいて、収納ユニットの変形の開始点を許容曲げ直径内
に抑えるためには、ポリエチレンを用いることができる
だけであったが、本発明の台形状の形状を有する光ファ
イバケーブルであれば、物理的に変形を抑制しているこ
とも手伝って、ポリエチレンだけでなくナイロン12、
高密度ポリエチレン、さらにはポリカーボネートとポリ
ブチレンテレフタレートの混合材も収納ユニットの材料
として用いることができ、材料の選択の幅が広がること
が解る。
術の断面U字状の形状を有する収納ユニットを用いた光
ファイバケーブルにつき同様の実験を行った結果を示す
表1と比べてみると、従来技術の光ファイバケーブルに
おいて、収納ユニットの変形の開始点を許容曲げ直径内
に抑えるためには、ポリエチレンを用いることができる
だけであったが、本発明の台形状の形状を有する光ファ
イバケーブルであれば、物理的に変形を抑制しているこ
とも手伝って、ポリエチレンだけでなくナイロン12、
高密度ポリエチレン、さらにはポリカーボネートとポリ
ブチレンテレフタレートの混合材も収納ユニットの材料
として用いることができ、材料の選択の幅が広がること
が解る。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 茂 東京都千代田区内幸町一丁目1番6号 日 本電信電話株式会社内
Claims (1)
- 【請求項1】 中心に配置されたテンションメンバと、
前記テンションメンバのまわりに長手方向に延びるよう
に螺旋状に巻付けられた複数の収納ユニットと、前記収
納ユニットの溝部に配置された光ファイバ心線と、前記
螺旋状に巻付けられた収納ユニットの外側に被覆された
外被とから成る光ファイバケーブルにおいて、前記各収
納ユニットは、その両側面が前記溝部の開口に近づくに
つれて次第に外側に広がって隣合う前記収納ユニットと
隙間なく巻付けられるように台形状を有し、かつ、曲げ
弾性率が160kg/mm2 以下である材料から形成さ
れていることを特徴とする光ファイバケーブル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5201963A JPH06313826A (ja) | 1992-10-19 | 1993-07-23 | 光ファイバケーブル |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30441792 | 1992-10-19 | ||
JP4-304417 | 1992-10-19 | ||
JP5201963A JPH06313826A (ja) | 1992-10-19 | 1993-07-23 | 光ファイバケーブル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06313826A true JPH06313826A (ja) | 1994-11-08 |
Family
ID=26513103
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5201963A Pending JPH06313826A (ja) | 1992-10-19 | 1993-07-23 | 光ファイバケーブル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH06313826A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998052199A1 (fr) * | 1997-05-16 | 1998-11-19 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Cable plat et procede de fabrication |
KR100320396B1 (ko) * | 1998-12-31 | 2002-02-19 | 김진찬 | 접이식 그루브를 갖는 초다심 광케이블_ |
-
1993
- 1993-07-23 JP JP5201963A patent/JPH06313826A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998052199A1 (fr) * | 1997-05-16 | 1998-11-19 | The Furukawa Electric Co., Ltd. | Cable plat et procede de fabrication |
KR100320396B1 (ko) * | 1998-12-31 | 2002-02-19 | 김진찬 | 접이식 그루브를 갖는 초다심 광케이블_ |
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