JPH06312821A - ホース型コンベアベルト緊張装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】微妙な、そして正確な張力調整ならびに大きな
ストロークの調整が可能なホース型コンベアベルト緊張
装置を提供することを目的とする。 【構成】ホース型コンベアベルト９を張架したテールプ
ーリー１０を進退させるスクリュー１９と、油圧シリン
ダー１６を備え、前記スクリュー１９と油圧シリンダー
１６を縦列に組み合わせ、油圧シリンダー１６の油圧監
視用の油圧ゲージ２１を設けた構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はテールプーリーに関係づ
けてホース型コンベアベルトの張力を調整する緊張装置
に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般にホース型コンベアベルト装置は、
図２に示すように側縁が重なり合った断面筒状をしたホ
ース型コンベアベルト１を、動力を付与するヘッドプー
リー２とテールプーリー３間にエンドレスに張架してい
る。前記ホース型コンベアベルト１はヘッドプーリー２
とテールプーリー３部において展開して、搬送物の投
入、放出ができるようになっており、また、ヘッドプー
リー２とテールプーリー３間においては筒状を保ってい
る。図中の４はキャリヤパネル、５はキャリヤローラ
ー、６は投入シュートを示す。

【０００３】このホース型コンベアベルト装置は、搬送
物の密閉搬送が可能で、荷こぼれや外部からの異物の混
入がなく、また、カーブ搬送、傾斜搬送が自在であるこ
とから、近来注目を浴びており、たとえばトンネル掘削
工事の土砂搬送等に有用である。

【０００４】前記ホース型コンベアベルト装置における
コンベアベルトに張力を与える手段としては、図３に示
すように動力を付与しない方のテールプーリー３をスク
リュージャッキ７で後退させたり、あるいは図４に示す
ようにテールプーリー３を油圧シリンダー８で後退させ
るようにしている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ところで、ホース型コ
ンベアベルト１は、本質的に円形断面を保持しつつ負荷
運転されるために、その形状保持のための微妙、正確な
張力調整が必要となる。ここで、前記図３に示すスクリ
ュージャッキ７を用いたものでは、微妙な張力調整が不
可能であり、かつ、実運転時のベルト張力が判らないと
いう欠点がある。一方、図４に示す油圧シリンダー８に
よるものは、微妙な張力調整は可能であるが、その構造
上、ストロークが短かく、比較的に大規模、長距離型の
ホース型コンベアベルト１の張力調整は不可能であっ
た。

【０００６】本発明は前記従来の問題に留意し、微妙
な、そして正確な張力調整ならびに大ストロークの調整
が可能なホース型コンベアベルト緊張装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決する手段
は、ホース型コンベアベルト装置にあって、ホース型コ
ンベアベルトを張架したテールプーリーを進退させるた
めのスクリューと油圧シリンダーを備え、前記スクリュ
ーと油圧シリンダーを縦列に組み合せ、油圧シリンダー
の油圧ゲージを設けた構成とする。

【０００８】

【作用】上記構成においてスクリューを回動させて進退
させることによりテールプーリーは大きなストロークで
移動してホース型コンベアベルトの緊張が粗調整され、
油圧ゲージで監視しながら油圧シリンダーの作動によっ
てテールプーリーは小さなストロークで移動してホース
型コンベアベルトの緊張が微調整され、かつ、適正に調
整されることとなる。

【０００９】

【実施例】以下本発明の一実施例を図１および図２にも
とづき説明する。図において９はホース型コンベアベル
ト、１０はテールプーリーである。前記テールプーリー
１０の両端の支軸１１は、それぞれ軸受体１２によって
回動自在に支持されており、軸受体１２はテークアップ
１３によって保持されている。前記テールプーリー１０
の両側部にはホース型コンベアベルト９と平行に、か
つ、移動空間をもたせて対をなすレール１４ａ、１４ｂ
を配設しており、このレール１４ａ、１４ｂは枠状のフ
レーム１５に取付けられ、かつ、前記テークアップ１３
を移動自在に支持している。前記、テークアップ１３の
反後退側には、油圧シリンダー１６を配置してあり、そ
の保持体１７は同じくレール１４ａ、１４ｂで移動自在
に支持されている。前記油圧シリンダー１６のピストン
１８は前記テークアップ１３の反後退側に連結してあ
る。前記油圧シリンダー１６の保持体１７の反後退側に
は、フレーム１５で回動支持され、回動によって進退す
るスクリュー１９の先端を連接している。そして前記油
圧シリンダー１６に油圧を与える油圧ポンプ２０には監
視用の油圧ゲージ２１を接続している。

【００１０】上記構成のホース型コンベアベルト緊張装
置は、スクリュー１９を回動させることにより、また、
油圧シリンダー１６を作動させることにより、テークア
ップ１３は後退し、これによってテールプーリー１０も
後退し、張架されたホース型コンベアベルト９は緊張さ
せられる。ここで、前記テールプーリー１０を大きく後
退してホース型コンベアベルト９を緊張させる必要があ
る場合には大ストロークをとれるスクリュー１９によっ
て行い、微妙で正確な調整は、小ストローク動作する油
圧シリンダー１６によって行なう。すなわち、油圧シリ
ンダー１６は油圧ゲージ２１により、その圧力を監視し
ながらピストン１８を進退させて張力の微調整を行うこ
とができる。このように本実施例のホース型コンベアベ
ルト緊張装置は、スクリューと油圧シリンダーを縦列に
組み合わせてホース型コンベアベルトを緊張させるよう
にしたため、ストロークによる緊張調整と、微妙な緊張
調整ができることとなる。

【００１１】なお、本発明におけるフレーム、テークア
ップ保持体等は図示実施例の構成に限られるものではな
く、その機能を果すものであればよい。

【００１２】

【発明の効果】前記実施例の説明より明らかなように、
本発明はテールプーリーを大ストローク移動させて緊張
調整ができるとともに、微調整ができて適正な緊張が得
られ、また、運転中においても油圧ゲージによって緊張
の監視ができ、微妙な張力が要求されるホース型コンベ
アベルト緊張装置として、その効果は大きい。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例のホース型コンベアベルト緊
張装置の斜視図

【図２】ホース型コンベアベルト装置の概略構成図

【図３】従来のホース型コンベアベルト緊張装置の斜視
図

【図４】従来の別例のホース型コンベアベルト緊張装置
の斜視図

【符号の説明】

９ ホース型コンベアベルト １０ テールプーリー １２ 軸受体 １３ テークアップ １４ａ、１４ｂ レール １５ フレーム １６ 油圧シリンダー １９ スクリュー ２１ 油圧ゲージ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ホース型コンベアベルトを張架したテー
   ルプーリーを進退させてベルト緊張を調整する装置であ
   って、前記テールプーリーの進退手段を、回動によって
   進退するスクリューと、油圧でピストンを進退させる油
   圧シリンダーを縦列に組合せ、前記油圧シリンダーの油
   圧監視用の油圧ゲージを設けて構成したホース型コンベ
   アベルト緊張装置。