JPH063126A - 微小変位量の測定方法及び測定装置 - Google Patents

微小変位量の測定方法及び測定装置

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JPH063126A
JPH063126A JP34700192A JP34700192A JPH063126A JP H063126 A JPH063126 A JP H063126A JP 34700192 A JP34700192 A JP 34700192A JP 34700192 A JP34700192 A JP 34700192A JP H063126 A JPH063126 A JP H063126A
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displacement
measuring
interference fringes
sensor
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JP34700192A
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Hiroyuki Suhara
浩之 須原
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Ricoh Co Ltd
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Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 被検面の面形状,面精度測定に必要な、光軸
方向の微小変位量を正確に測定できる方法及び装置を提
供することを目的としている。 【構成】 同一光源1からの可干渉光を被検面7aと基
準になる参照面6aとに照射し、被検体を併進台8で移
動しつつ干渉縞像11を作る。干渉縞像の位相差がほぼ
π/2離れた観測点P1,P2に第1タイプのセンサS
a1, Sa2を設け、他の場所に干渉縞の縞間隔より広い第
2タイプのセンサSbを設ける。第1タイプのセンサか
らの正弦波出力を、方形波、パルス波へと順次変換す
る。このとき、第2タイプのセンサで干渉縞の平均強度
を出し、これをスレッシュレベルとして方形波への変換
を行う。平均強度を出すので、干渉縞像のコントラスト
が低くても正確に測定できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ測長機及び平
面、球面、トロイダル面、シリンドリカル面等の面形状
や面精度を測定する際の、測定面の凹凸や測定面の移動
に基づく微小な変位量を測定する技術に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】レーザビーム等の可干渉光を利用して干
渉縞を作り、トロイダル面の面形状や面精度を波長以下
の高精度で測定できる技術として、本発明の出願人は、
先願の特願平3−050104号で、図12(a) ,(b)
に示すトロイダル面の測定装置を提案している。
【0003】同図において、1は光源で、可干渉性の高
いガスレーザ又は半導体レーザ等が使用される。2a,
2bはビームエクスパンダで、光源1からの狭い光束を
適当な大きさに拡げるためのものである。3は空間フィ
ルタで、ゴースト光や反射光等の不要な光をカットす
る。4は光アイソレータでビームスプリッタ4a、λ/
4板4b及び反射面4cを有する。
【0004】ビームエクスパンダ2a,2bで拡大され
た光束は、対物レンズ6を経て、被検体7の被検面7a
に達する。被検面7aは樽型トロイダル面で、この面
は、頂点で直交する曲率半径の相違する主径線のうち、
一方の主径線ABを回転軸lの回りに回転して形成した
ものである。
【0005】対物レンズ6の最終面は、半透鏡としての
参照面6aとなっており、その曲率中心は、回転軸l上
に一致する位置に配置される。また、この参照面6a又
はトロイダル面7aは、x−z断面内で若干シフト及び
/又はチルト可能に配置される。
【0006】そして、この参照面6aで対物レンズ6に
入射する光の一部が反射され、残りが透過してトロイダ
ル面7aを照射し、反射される。
【0007】8は被検体7を固定して回転軸12に沿っ
て移動させる併進台で、図示しないDCサーボモータや
ステッピングモータ等によって駆動され、被検面7aで
あるトロイダル面上を走査可能である。
【0008】参照面6a及び被検面7aで反射された可
干渉光は、来た光路を戻り重畳され、参照面6aの球面
とトロイダル面7aとがほぼ平行と見なせるG主径線に
平行なスリット状の測定部分ないし測定断面について干
渉を起こし、光アイソレータ4の反射面4cで反射さ
れ、集束レンズ9によって図12(b) に示すように干渉
縞像11がセンサ10上に結像される。
【0009】センサ10に例えばCCDリニアセンサを
使用し、FFT処理をすれば、一測定断面についての面
精度を測定できる。併進台8を回転軸lに沿って走査
し、各測定断面について同様の測定をすれば、被検面7
a全体について面形状及び面精度の測定ができることに
なる。また、上記の装置に多少の改変を施せば、ドーナ
ツ型等の他のトロイダル面を含む回転面、平面、球面等
の測定が可能である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のトロイ
ダル面の測定装置の場合、併進台8の走査に伴って被測
定断面が光軸方向に変位するが、被検面の面精度や面形
状を測定する場合、この光軸方向の変位量の正確な測定
が困難であった。本発明は、この問題の解決を図ったも
ので、トロイダル面を含む一般的な被検面の面形状,面
測定に必要な、光軸方向の微小変位量を正確に測定でき
る方法及び装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明の測定方法は、同一光源からの可干渉光を被
検面と基準になる参照面とに照射し、これら両面から反
射される参照波と被検波とを重畳して干渉縞を作り、結
像させる工程と、被検面を光軸方向に移動して連続的に
前記干渉縞像を形成する工程と、前記干渉縞像上で、干
渉縞の位相差がほぼnπ/2(nは自然数)離れた2以
上の観測点におかれたセンサから、干渉縞の正弦波状の
強度信号を取り出す工程と、各観測点における該強度信
号をパルス波に変換する工程と、被検面の前記移動に伴
い生じる前記パルス波の数をカウントし、各観測点にお
けるパルス波の発生タイミングのずれと合わせて被検面
の光軸上の変位方向と変位量とを算出する工程と、から
なる構成を特徴としている。
【0012】この場合、前記干渉縞の縞間隔より大きな
範囲におかれたセンサから強度信号の平均値を求め、該
平均値をスレッシュレベルとしてパルス波に変換する構
成としてもよい。
【0013】又は、同一光源からの可干渉光を被検面と
基準になる参照面とに照射し、これら両面から反射され
る参照波と被検波とを重畳して干渉縞を作り、結像させ
る工程と、被検面を光軸方向に移動して連続的に前記干
渉縞像を形成する工程と、前記干渉縞像上で、干渉縞の
位相差がほぼnπ/2(nは自然数)離れた4以上の観
測点におかれたセンサから、干渉縞の正弦波状の強度信
号を取り出す工程と、位相差がπ離れた観測点におかれ
たセンサの強度信号の差を求める工程と、該差信号をパ
ルス波に変換する工程と、被検面の前記移動に伴い生じ
る前記パルス波の数をカウントし、各観測点におけるパ
ルス波の発生タイミングのずれと合わせて被検面の光軸
上の変位方向と変位量とを算出する工程と、からなる構
成としている。
【0014】前記干渉縞を作る工程が、被検面の一測定
断面についてスリット状の干渉縞を作る工程と、被検面
を前記測定断面と交差する方向に走査して被検面のほぼ
全体について連続的にスリット状の干渉縞を形成する工
程と、からなる構成をとしてもよい。
【0015】又、前記干渉縞像の強度信号をフーリエ変
換し、フーリエ変換像のピーク位置の間隔から干渉縞の
縞間隔を算出し、前記観測点相互間の間隔を決める構成
とすることが望ましい。
【0016】次に、本発明の装置は、同一光源からの可
干渉光を被検面と基準になる参照面とに照射し、これら
両面から反射される参照波と被検波とを重畳して干渉縞
像を作る装置と、被検面を備えた被検体を移動する併進
台と、干渉縞像上で、位相差がほぼnπ/2(nは自然
数)離れた少なくとも2点以上の観測点におかれたセン
サと、該センサが出力する干渉縞の強度信号をパルス波
に変換する回路と、パルス波の数を数えるパルスカウン
ト回路と、該パルス波の数と、各観測点におけるパルス
波の発生タイミングのずれから被検面の変位方向を知る
被検面移動量算出装置と、からなる構成を特徴としてい
る。
【0017】上記の構成において、前記センサが、前記
2以上の各観測点に置かれた第1タイプのセンサと、干
渉縞の縞間隔より大きな範囲に置かれた第2タイプのセ
ンサとからなり、 第2タイプのセンサの出力から干渉
縞の平均的な明るさを算出する平均強度計算回路を有
し、該平均強度計算回路で得られた平均強度をスレッシ
ュレベルとして前記パルス波が生成される構成としても
よい。
【0018】又は、同一光源からの可干渉光を被検面と
基準になる参照面とに照射し、これら両面から反射され
る参照波と被検波とを重畳して干渉縞像を作る装置と、
被検面を備えた被検体を移動する併進台と、干渉縞像上
で、位相差がほぼnπ/2(nは自然数)離れた少なく
とも4点以上の観測点におかれたセンサと、位相差がπ
離れた観測点におかれたセンサの強度信号の差を求める
比較演算回路と、該差信号をパルス波に変換する回路
と、パルス波の数を数えるパルスカウント回路と、該パ
ルス波の数と、各観測点におけるパルス波の発生タイミ
ングのずれから被検面の変位方向を知る被検面移動量算
出装置と、からなる構成としている。
【0019】この場合、前記比較演算回路と各センサと
の間に、位相差が2π離れた観測点におかれたセンサの
強度信号の和又は平均を求める加算回路を設ける構成と
してもよい。
【0020】さらに、上記いずれの構成の場合でも、セ
ンサがリニアセンサである構成としたり、フォトダイオ
ードアレイにして、各センサの出力をパラレルに処理で
きる構成とすることが望ましい。
【0021】
【作用】可干渉光を被検面と参照面とに照射し、干渉縞
を形成してこれをセンサ等の上に結像させる。被検面が
光軸方向に変位すれば、その変位に伴って干渉縞がその
長さ方向に流れる。この流れの状態を干渉縞の位相でn
π/2(nは自然数)離れた観測点で観測する。すなわ
ち、各観測点において干渉縞の流れる方向と縞の本数と
を調べれば、観測点における光軸上の変位量とその方向
を検出できる。
【0022】ただし、観測点の出力変化は正弦波形であ
り、タイミングの特定を明確にしにくい。そこで、正弦
波をパルス波に変換し、パルス波の立ち上がり又は立ち
下がりのタイミングでパルス波の数をカウントし、パル
ス数とタイミングとから変位量とその方向を知ることが
できる。
【0023】干渉縞像の明るさが低下すると、パルス波
への変換タイミングが正確にできなくなる。そこで、干
渉縞の間隔より広い範囲の出力について平均値を算出
し、この平均値をスレッシュレベルとしてパルス波に変
換するようにすれば、周辺光の影響等で干渉縞の鮮明度
が低下する場合でも正確に測定できる。
【0024】観測点を4個所以上に取り、位相差でπ離
れた観測点の出力の差を求めると、出力の強弱差が2倍
になり、スレッシュレベルを0にして安定したパルス波
への変換が可能になる。
【0025】センサの代わりにフォトダイオードアレイ
を設ければ、パラレル処理が可能になり、より一層の高
速化が可能となる。また、干渉縞像のフーリエ変換する
ことにより、干渉縞の間隔を求めることができるので、
これから観測点相互間の間隔を決めることができる。
【0026】
【実施例】本発明の実施例を図面を用いて以下に説明す
る。図1(a) ,(b) は、本発明における測定装置の構成
の一実施例を示すものである。装置の機械的な部分、す
なわち同図(a) に示す光源1からセンサ10までの構成
は、図12で説明した先願の装置と同じである。
【0027】本発明の装置は、図1(b) に示すセンサ1
0以降の電気的な構成に特徴を有している。同図に示す
ように、干渉縞像11には、縞の位相でほぼπ/2離れ
た二つの観測点P1,P2が定められ、センサ10に
は、これら観測点P1,P2に対応した第1タイプのセ
ンサSa(Sa1,Sa2)が配置され、さらに干渉縞の別
の場所には、干渉縞の1サイクル以上の範囲を被う第2
タイプのセンサSbが配置されている。もっとも、干渉
縞像をビームスプリッタ等により二箇所に分け、一方の
干渉縞像はセンサ10に結像させ、他方の干渉縞像は第
1タイプのセンサSa上に結像させる構成としてもよ
い。
【0028】被検面7aが光軸方向に変位すると、干渉
縞像における明暗の縞模様が、図1(b) の矢符号a方向
か、又は反対のb方向に流れる。これによって、第1,
第2タイプのセンサSa,Sbが受光する光量が周期的
に変化するので、その出力も変化する。
【0029】図2(a) ,(b) は、第1タイプのセンサS
a1,Sa2が、それぞれ観測点P1,P2における明暗の
変化を強度の変化として出力し、これらの出力を受けた
それぞれの増幅器12(12-1,12-2)が増幅した出
力をグラフにしたもので、正弦波形を描いている。
【0030】各正弦波を方形波変換回路13(13-1,
13-2) に入力し、正弦波の中央を通り時間軸(横軸)
に平行な点線の値をスレッシュレベルとして、図2(c)
,(d) のような方形波に変換する。次に、これらの方
形波をパルス波変換回路14(14-1,14-2) に入力
し、方形波の立ち上がり部分でパルス波形に変換する。
これにより、カウントすべきタイミングが明確になる。
【0031】パルス波変換回路14の出力をパルスカウ
ント回路15に入力して、各観測点におけるパルスの発
生タイミングのずれから、被検面が光軸上をどちらに移
動するのか検知し、併せて通過する縞の数をカウントし
て次の被検物移動量算出装置16で光軸方向の変位量と
変位方向とを算出することができる。このとき、併進台
8による走査量をリニアエンコーダ等で求め、被検物移
動量算出装置16で求めた変位量と合わせれば、被検面
の面形状を知ることができる。
【0032】なお、観測点P1,P2を増加し、nπ/
2離れた複数の観測点から上記と同様に出力を採ると、
ノイズの影響が排除され、測定精度が向上する。
【0033】図3のI1 に示すように、干渉縞像11の
明暗がはっきりしていて、第1タイプのセンサからの出
力変化が大きい場合は特に、上記の方法は効果的であ
る。しかし、同図I2 に示すように、干渉縞像11が、
たとえば周辺光の影響を受けて、第1タイプのセンサの
出力変化が小さくなった場合、I1 のときと同一の点線
で示すスレッシュレベルで方形波に変換するとすれば、
方形波の波形が乱れたり、甚だしい場合は、方形波への
変換が行われず、正確なカウントが不能になってしま
う。
【0034】この問題を解決するために、前述した第2
タイプのセンサSbが使用される。このセンサは、干渉
縞像11の縞間隔より十分大きな範囲をカバーしてい
る。したがって、この第2タイプのセンサSbは、それ
がカバーする領域における合計の強度を出力することに
なる。この合計の出力を平均強度計算回路17に入力
し、第2タイプのセンサSbがカバーする領域の平均強
度を算出する。そして、この平均強度を新たなスレッシ
ュレベルとすれば、第1タイプのセンサSa1,Sa2の出
力が小さくなっても、正確な方形波への変換が可能とな
る。
【0035】図4は、センサとして多数の画素からなる
リニアセンサを使用した実施例を示す。このリニアセン
サ18は、各々の画素で発生した信号電荷を並列に出力
する。そのため、サンプル&ホールド回路19-1, 19
-2を用いて、観測点P1,P2に対応した特定の画素の
信号のみを取り出すことにより、二信号を検出すること
が可能である。そして、これらの出力をパルス波変換回
路14-1, 14-2に入力すれば、その後は、前述の実施
例と同様に処理できる。また、この実施例の場合、FF
Tを行うためのセンサと、光軸方向の微小変位量を求め
るセンサとを一つのセンサで兼ねさせることができる。
なお、図4には方形波変換回路13が使用されていない
が、必要に応じて使用できることは言うまでもない。
【0036】一方、平均強度を計算するためには、積分
回路20で各画素の出力を積算し、サンプル&ホールド
回路21で一旦ホールドし、図1(b) と同じ平均強度計
算回路17に入力して平均強度を算出する。こうして求
めた平均強度をスレッシュレベルとして、パルス波に変
化することになる。
【0037】図5は、センサとしてフォトダイオードア
レイ22を使用した実施例を示す。図の実施例では、第
1タイプの一方のセンサSa2を固定し、他方のセンサS
a1を三つのスイッチの何れかをオンにすることによっ
て、選択的に選ぶ構成としている。一般にこの構成で
は、各素子のそれぞれにスイッチを設けることにより、
任意の素子から観測点P1,P2に対応する信号を取り
出すことができる。また、スイッチングによって信号を
取り出す受光素子を任意に選択することができ、セルピ
ッチを変更したのと同様の効果を得たり、観測点の数を
増減,移動することができる。
【0038】図6(a) は、フォトダイオードアレイ22
上の各素子の出力信号を表したもので、干渉縞の明暗に
対応して正弦波形を成している。図6(b) 及び(c) は、
(a)の各素子のうちで観測点P1,P2に対応する素子
のパルス出力を示し、これは、図5のパルス波変換回路
14-1, 14-2の出力を示したものである。
【0039】さらに、セルサイズが同じであるため、複
数の素子の信号強度を積分回路20に入力し、各素子の
出力値を加算した後、平均値計算回路17によって平均
の信号強度を算出する。すなわち、図6(d) に示すよう
に、フォトダイオードアレイ22上の素子のうち、ある
素子Sb1から積算を開始し、図6(e) に示す別のある素
子Sb2のパルスで積算を終了する。こうして得られた
(d) の方形波が平均値計算回路17に入力されてスレッ
シュレベルが算出される。パルス波変換回路14から以
後の作用は、図1の実施例と同様である。
【0040】この実施例によれば、各素子からの信号を
パラレルで検知することができるので、高速処理が可能
となる。
【0041】図7は、干渉縞像11の明暗の変化が小さ
い場合に適した本発明の別の実施例を示す図で、前記の
図4の実施例に対応する図である。センサとしては、図
4の実施例と同様に、CCDのリニアセンサを使用して
いる。図8(a) は、リニアセンサ18の各素子の出力を
曲線でつないで表したもので、干渉縞に対応した正弦波
を描いている。
【0042】サンプル信号発生回路31が、図8(b) か
ら(e) に示すように、位相差がπ/2に相当する間隔を
おいてサンプル&ホールド信号を与える。これによっ
て、リニアセンサ18上に、干渉縞の位相にしてほぼπ
/2づつずれた素子が観測点として4つ以上取り出され
(この実施例では、0,π/2,π,……7π/2の8
個を取り出している)、各素子の信号は、サンプル&ホ
ールド回路19-1から19-8によりホールドされる。
【0043】被検面を光軸方向に移動すると、干渉縞は
矢符号a又はbの方向に流れ、各観測点における信号強
度は、図9(a) 及び(b) に示すように正弦波状に変化す
る。すなわち、Ibは位相0の観測点(図8(b) )、I
cは位相π/2の観測点(図8(c) )、Idはπの観測
点(図8(d) )、Ieは3π/2(図8(e) )の観測点
における信号強度の変化を示す。
【0044】サンプル&ホールド回路19-1から19-8
の出力は、加算回路32-1から32-4に入力され、加算
回路32-1から32-4の出力は、それぞれ対応する比較
演算回路33-1, 33-2に入力する。加算回路の説明は
後述するとして、比較演算回路33-1, 33-2では、位
相差がπ離れた各サンプル&ホールド回路の出力の差信
号が算出される。図10(a) はIb−Idの差信号、
(b) はIc−Ieの差信号を線図にしたものである。各
差信号は、図1の実施例の2倍の強弱差を有することと
なり、信号強度の変化が小さい場合にも、明確な強弱差
を得ることができる。
【0045】比較演算回路33-1, 33-2から出力され
た差信号は、パルス波変換回路14-1, 14-2により、
図10に示すように方形パルスに変換される。この場
合、0をスレッシュホールドとして使用できるので、強
度変化が小さくても、安定した変換が可能になる。図1
0(c) は同図(a) の正弦波を方形のパルス波に変換した
状態、(d) は(b) の正弦波を方形のパルス波に変換した
状態である。
【0046】パルス波の立ち上がりのタイミングで、パ
ルスカウント回路15は、パルス数をカウントし、通過
する縞の数をカウントする。次の被検面移動量算出装置
16で、各観測点におけるパルスの発生タイミングのず
れから、被検面が光軸上をどちらに移動するのか検知
し、光軸方向の変位量と変位方向とを算出することがで
きる。なお、この実施例にも、必要に応じて方形波変換
回路13を使用することができる。
【0047】次に、加算回路32-1〜32-4について説
明する。各加算回路には、位相が2π相違する素子にお
けるサンプル&ホールド回路の出力が入力され、加算又
は平均化する。すなわち、サンプル&ホールド回路19
-1と19-5の出力信号は、加算回路32-1で、19-2と
19-6の出力信号は、32-2で、また19-3と19-7
は、32-3で、19-4と19-8は、32-4でそれぞれ加
算又は平均化される。
【0048】このような構成とすれば、ゴーストやノイ
ズ等によって発生する異常値の影響を低減してS/N比
を向上させ、カウントエラーを防止することができる。
【0049】次に、位相差π/2の基準となる干渉縞の
間隔の求め方を説明する。被検面が理想的な回転体形状
で、かつ設置誤差が無い場合、回転軸1に沿って操作し
ても縞の間隔自体は変化しない。しかしながら、被検面
がうねりやねじれといった形状誤差や設置誤差がある
と、操作中に縞の間隔が変化する可能性がある。
【0050】そこで、干渉縞の縞間隔を算出するため
に、図7のフーリエ変換回路34、ピーク検知回路35
及び干渉縞間隔演算回路36を設けている。
【0051】縞間隔は、次のようにして算出される。リ
ニアセンサ18の全素子の出力は、フーリエ変換回路3
4に入力され、ここでFFT処理がされる。リニアセン
サからの干渉縞強度は、ほぼ等間隔であるため、フーリ
エ変換像は、図11に示すように3本のピークを生じ
る。この3本のピーク間隔foは、干渉縞の間隔に反比
例しているため、ピークを検出することにより干渉縞の
間隔が算出でき、この間隔を基にして前述したサンプル
&ホールド信号発生回路31から位相差がπ/2のサン
プル&ホールド信号を出すことができることになる。
【0052】
【発明の効果】以上に説明したように本発明によれば、
被測定面の光軸上の変位量を正確に測定することができ
る。また、干渉縞の縞間隔より広い範囲の平均強度を算
出することにより、周辺光の影響等で干渉縞像のコント
ラストが低くなっても、正確に測定することができる。
ラインセンサを使用すると、サンプルの間隔を自由に設
定できるため、測定が容易になったり、観測点の増加が
容易になって測定精度が向上する。フォトダイオードア
レイを使用すると、パラレルな処理が可能となり、測定
時間を短縮することができる。
【0053】位相差がπ/2相違する観測点を4か所以
上とり、位相がπ離れた観測点の強度信号の差を求める
構成とすれば、出力信号の強弱の差が2倍になり、スレ
ッシュレベルを常に一定にすることができ、測定精度を
安定させることができる。
【0054】また、位相差が2π相違する観測点の出力
を加算、又は平均化する構成とすれば、異常信号による
エラーを防止でき、S/N比を向上させ、エラーを防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による微小変位測定装置の一実施例の構
成を示す図で、(a) は機械部分の構成を示すy−z面
図、(b) は電気回路部分の構成を示すブロック図であ
る。
【図2】(a) ,(b) は観測点に対応した素子の出力変化
を示す図、(c) ,(d) は正弦波から方形波に変換した状
態を示す図、(e) ,(f) は方形波からパルス波に変換し
た状態を示す図である。
【図3】干渉縞像が周辺光等の影響を受けずに明暗のコ
ントラストが強い場合と、周辺光等の影響によりコント
ラストが弱い場合の観測点における素子の出力変化を示
す図である。
【図4】センサにラインセンサを使用した実施例のブロ
ック図である。
【図5】センサにフォトダイオードアレイを使用した実
施例のブロック図である。
【図6】(a) は図5の実施例において、フォトダイオー
ドアレイの各素子の出力信号を示す図、(b) ,(c) は観
測点に対応するパルス波形の図、(d) は積分回路の出力
波形を示す図、(e) は積分を終了しリセット命令をする
パルスの図である。
【図7】観測点を4個所以上とった場合の本発明の実施
例の構成を示す図である。
【図8】(a) は、干渉縞像を結像したリニアセンサの各
素子の出力を曲線でつないだ線図で、(b) から(e) は、
π/2の間隔でサンプル&ホールド信号を各観測点に与
えるタイミングチャートである。
【図9】(a) ,(b) は、各観測点における強度分布を示
す線図である。
【図10】(a) ,(b) は、位相差がπ相違する観測点の
差信号を示す線図で、(c) ,(d)は、差信号を方形のパ
ルス波に変換した状態を示す図である。
【図11】干渉縞の強度分布のフーリエ変換像を示す図
である。
【図12】(a) は、先願に記載された樽型トロイダル面
測定装置の構成を示すy−z面図、(b) はセンサ上に結
像した干渉縞像を示す図である。
【符号の説明】
1 光源 6a 参照面 7a 被検面 8 併進台 9 集束光学系 10 センサ 11 干渉縞像 12(12-1, 12-2) 増幅回路 13(13-1, 13-2) 方形波変換回路 14(14-1, 14-2) パルス波変換回路 15 パルスカウント回路 16 被検面移動量算出装置 17 平均強度計算回路 18 リニアセンサ 19-1〜19-8 サンプル&ホールド回路 20 積分回路 22 フォトダイオードアレイ 31 サンプル信号発生回路 32-1〜32-4 加算回路 33-1,33-2 比較演算回路 34 フーリエ変換回路 35 ピーク検知回路 36 干渉縞間隔演算回路 P1,P2 観測点 l 回転軸 Sa( Sa1, Sa2) 第1タイプのセンサ Sb( Sb1, Sb2) 第2タイプのセンサ

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 同一光源からの可干渉光を被検面と基準
    になる参照面とに照射し、これら両面から反射される参
    照波と被検波とを重畳して干渉縞を作り、結像させる工
    程と、 被検面を光軸方向に移動して連続的に前記干渉縞像を形
    成する工程と、 前記干渉縞像上で、干渉縞の位相差がほぼnπ/2(n
    は自然数)離れた2以上の観測点におかれたセンサか
    ら、干渉縞の強度信号を取り出す工程と、 各観測点における該強度信号をパルス波に変換する工程
    と、 被検面の前記移動に伴い生じる前記パルス波の数をカウ
    ントし、各観測点におけるパルス波の発生タイミングの
    ずれと合わせて被検面の光軸上の変位方向と変位量とを
    算出する工程と、 からなることを特徴とする微小変位量の測定方法。
  2. 【請求項2】 前記干渉縞の縞間隔より大きな範囲にお
    かれたセンサから強度信号の平均値を求め、該平均値を
    スレッシュレベルとしてパルス波に変換することを特徴
    とする請求項1記載の微小変位量の測定方法。
  3. 【請求項3】 同一光源からの可干渉光を被検面と基準
    になる参照面とに照射し、これら両面から反射される参
    照波と被検波とを重畳して干渉縞を作り、結像させる工
    程と、 被検面を光軸方向に移動して連続的に前記干渉縞像を形
    成する工程と、 前記干渉縞像上で、干渉縞の位相差がほぼnπ/2(n
    は自然数)離れた4以上の観測点におかれたセンサか
    ら、干渉縞の正弦波状の強度信号を取り出す工程と、 位相差がπ離れた観測点におかれたセンサの強度信号の
    差を求める工程と、 該差信号をパルス波に変換する工程と、 被検面の前記移動に伴い生じる前記パルス波の数をカウ
    ントし、各観測点におけるパルス波の発生タイミングの
    ずれと合わせて被検面の光軸上の変位方向と変位量とを
    算出する工程と、 からなることを特徴とする微小変位量の測定方法。
  4. 【請求項4】 前記位相差がπ離れた観測点におかれた
    センサの強度信号の差信号を求める工程が、位相差が2
    π離れた観測点におかれたセンサの強度信号を加算又は
    平均化した後、行われることを特徴とする請求項3記載
    の微小変位量の測定方法。
  5. 【請求項5】 前記干渉縞を作る工程が、被検面の一測
    定断面についてスリット状の干渉縞を作る工程と、被検
    面を前記測定断面と交差する方向に走査して被検面のほ
    ぼ全体について連続的にスリット状の干渉縞を形成する
    工程と、からなることを特徴とする請求項1から4のい
    ずれかに記載の微小変位量の測定方法。
  6. 【請求項6】 前記干渉縞像の強度信号をフーリエ変換
    し、フーリエ変換像のピーク位置の間隔から干渉縞の縞
    間隔を算出し、前記観測点相互間の間隔を決めることを
    特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の微小変位
    量の測定方法。
  7. 【請求項7】 同一光源からの可干渉光を被検面と基準
    になる参照面とに照射し、これら両面から反射される参
    照波と被検波とを重畳して干渉縞像を作る装置と、 被検面を備えた被検体を移動する併進台と、 干渉縞像上で、位相差がほぼnπ/2(nは自然数)離
    れた少なくとも2点以上の観測点におかれたセンサと、 該センサが出力する干渉縞の強度信号をパルス波に変換
    する回路と、 パルス波の数を数えるパルスカウント回路と、 該パルス波の数と、各観測点におけるパルス波の発生タ
    イミングのずれから被検面の変位方向を知る被検面移動
    量算出装置と、 からなることを特徴とする微小変位量の測定装置。
  8. 【請求項8】 前記センサが、前記2以上の各観測点に
    置かれた第1タイプのセンサと、干渉縞の縞間隔より大
    きな範囲に置かれた第2タイプのセンサとからなり、 第2タイプのセンサの出力から干渉縞の平均的な明るさ
    を算出する平均強度計算回路を有し、 該平均強度計算回路で得られた平均強度をスレッシュレ
    ベルとして前記パルス波が生成されることを特徴とする
    請求項7記載の微小変位量の測定装置。
  9. 【請求項9】 同一光源からの可干渉光を被検面と基準
    になる参照面とに照射し、これら両面から反射される参
    照波と被検波とを重畳して干渉縞像を作る装置と、 被検面を備えた被検体を移動する併進台と、 干渉縞像上で、位相差がほぼnπ/2(nは自然数)離
    れた少なくとも4点以上の観測点におかれたセンサと、 位相差がπ離れた観測点におかれたセンサの強度信号の
    差を求める比較演算回路と、 該差信号をパルス波に変換する回路と、 パルス波の数を数えるパルスカウント回路と、 該パルス波の数と、各観測点におけるパルス波の発生タ
    イミングのずれから被検面の変位方向を知る被検面移動
    量算出装置と、 からなることを特徴とする微小変位量の測定方法。
  10. 【請求項10】 前記比較演算回路と各センサとの間
    に、位相差が2π離れた観測点におかれたセンサの強度
    信号の和又は平均を求める加算回路を設けたことを特徴
    とする請求項9記載の微小変位量の測定方法。
  11. 【請求項11】 前記センサがリニアセンサであること
    を特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の微小
    変位量の測定装置。
  12. 【請求項12】 前記センサがフォトダイオードアレイ
    であり、各センサの出力をパラレルに処理できることを
    特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の微小変
    位量の測定装置。
  13. 【請求項13】 前記干渉縞像の強度信号をフーリエ変
    換する回路と、フーリエ変換像から複数のピーク値を検
    知回路と、ピーク間隔から干渉縞の縞間隔を算出して観
    測点を決定する干渉縞間隔演算回路とを設けたことを特
    徴とする請求項7から12のいずれかに記載の微小変位
    量の測定装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013088191A (ja) * 2011-10-14 2013-05-13 Canon Inc エンコーダおよびこれを備えた装置
CN107468222A (zh) * 2017-09-15 2017-12-15 王庆亚 高精度快响应动态三维脉搏检测仪

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