JPH06312379A - 研磨テープ - Google Patents

研磨テープ

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JPH06312379A
JPH06312379A JP10292993A JP10292993A JPH06312379A JP H06312379 A JPH06312379 A JP H06312379A JP 10292993 A JP10292993 A JP 10292993A JP 10292993 A JP10292993 A JP 10292993A JP H06312379 A JPH06312379 A JP H06312379A
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JP
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polishing
resin
head
layer
polishing tape
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JP10292993A
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Katsumi Ryomo
克己 両毛
Masami Sato
雅己 佐藤
Masaaki Fujiyama
正昭 藤山
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】高密度記録用の薄膜ヘッドやアモルファスヘッ
ド、積層ヘッド、MIGヘッド、MRヘッド等の、巾の
狭いヘッドを平滑にかつ変質層を出現させることなく、
また所望の形状に研磨し良好なヘッドあたりを確保し、
磁気ヘッドへの付着物を有効デプスをあまり減少させず
に研磨し得る研磨テープを提供すること。 【構成】研磨剤粉末とバインダーを主体とする研磨層を
可撓性支持体上に有してなる研磨テープにおいて、該バ
インダーは主として塩化ビニル系樹脂であり、該研磨層
と該支持体との間にカーボンブラックと樹脂を主体とす
る中間層があることを特徴とする研磨テープ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は磁気記録再生装置の磁気
ヘッドの研磨もしくはクリーニングに用いる研磨テープ
もしくはクリーニング用途を始めとし、各種物体(特に
磁気記録媒体等)の研磨、バーニッシュ、テクスチャー
等に用いられる研磨テープに関するものであり、特にV
TRあるいはオーディオデッキの磁気ヘッド等の粗研
磨、仕上げ研磨に用いる研磨テープもしくはクリーニン
グテープに関するものである。
【0002】ビデオ用あるいはオーディオ用記録再生機
器の磁気ヘッドは、テープ摺動面の平滑性とヘッド摺動
面上の付着物の排除が特に要求されるため、一般に磁気
ヘッドを製作する際、粗削りの後に磁気ヘッドを所定の
位置に配し、この磁気ヘッドを挟む2つのリール間に研
磨テープを走行させて磁気ヘッドのテープ摺動面を平滑
に仕上げたり、カセット内に研磨テープを配し磁気ヘッ
ド摺動面上の付着物を除去したりする。このような研磨
テープは非磁性支持体上に微細な研磨粒子とバインダ
ー、もしくは研磨粒子と強磁性微粉末とバインダーから
なる研磨層を設けて作成したものであり、可撓性を有し
ているので磁気ヘッドのテープ摺動面の曲面形状になじ
んでヘッド面を精密に研磨し平滑化させ、また付着物の
除去を行うことができる。
【0003】従来、このように磁気ヘッドを精密に研磨
するための用途の研磨テープでは、静電気障害が生じる
ので精密研磨を阻害しクリーニング不足や塵埃の静電気
吸着により研磨面に障害の生じることが多く、このため
研磨層と可撓性支持体との間に導電層を設けた研磨テー
プが実用に供されてきた。これらは特開平3−8812
2号公報、特開平2−106275号公報等に開示され
ている。
【0004】しかしながら、近年高密度記録の進展と共
に、薄膜ヘッドやアモルファスヘッド、積層ヘッド、M
IGヘッド、MRヘッド等が出現し、より巾の狭いヘッ
ドをより平滑でかつ変質することなく所望の形状に研磨
することや、磁気ヘッドへの付着物をヘッドの有効デプ
スをあまり減少させずに研磨することは極めて困難であ
った。
【0005】例えば、前記の特開平3ー88122号公
報には、研磨層のある面とは反対側の可撓性支持体の面
に導電性層を有した研磨テープが開示されているが、こ
の研磨テープでは研磨層の表面電気抵抗Rs を9×10
9 Ω以下にすることが開示されているが、これは電荷の
漏洩速度のみを考慮したものであって、他方、静電気障
害にとっては電荷の発生量の制御が重要であるので、そ
の研磨テープは充分に上記の問題に対処できるものでは
なかった。
【0006】また、特開平2ー106275号公報に
は、研磨層と基体との間に導電体層を設けた研磨テープ
が開示されているが、1010Ωもの電気抵抗であり、帯
電性に対しては充分に対処ができるものとはなっていな
かった。
【0007】以上のように、研磨テープの表面電気抵抗
を下げ、研磨テープの走行系における摩擦係数を低減さ
せたり、帯電量を漏洩させるために、研磨層へ直接カー
ボンブラックを混和せる方法、非磁性支持体の研磨層が
存在する裏面にカーボンとバインダーとからなるバック
コート層を塗設する方法が有効であることが知られてい
るが、これらの方法では電荷を漏洩させる効果をある程
度は期待できるものの、研磨テープが接触摺動する部材
との発電量を抑制することまではできなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであり、高密度記録用の薄膜
ヘッドやアモルファスヘッド、積層ヘッド、MIGヘッ
ド、MRヘッド等の、巾の狭いヘッドを平滑にかつ変質
層を出現させることなく、また所望の形状に研磨し良好
なヘッドあたりを確保し、磁気ヘッドへの付着物を有効
デプスをあまり減少させずに研磨し得る研磨テープを提
供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、研
磨剤粉末とバインダーを主体とする研磨層を可撓性支持
体上に有してなる研磨テープにおいて、該バインダーは
主として塩化ビニル系樹脂であり、該研磨層と該支持体
との間にカーボンブラックと樹脂を主体とする中間層が
あることを特徴とする研磨テープにより達成される。
【0010】本発明の研磨テープは、研磨層のバインダ
ーに塩化ビニル系樹脂を用いることにより、帯電系列を
マイナス側に寄せ、そして、研磨層と非磁性支持体との
間にカーボンブラックと樹脂を主体とする層があるので
研磨テープの表面電気抵抗を低下させ、静電気による障
害を克服できるのである。その結果、研磨上がりのビデ
オヘッドの歪層の出現を低減しかつ研磨上がりのヘッド
面に傷がなくかつ平滑にし高出力が磁気ヘッドに仕上げ
ることができる。
【0011】前記中間層のカーボンブラックは、特にそ
のpHが7〜10、平均粒子サイズが0.01〜0.1
μmとすることにより、バインダーとの混合及び分散性
を改善することができる。
【0012】本発明の研磨テープの帯電列をポリウレタ
ン樹脂に対してマイナスとすることにより、さらに有効
に静電気障害を克服することができる。
【0013】即ち、本発明者らの実験の結果、研磨テー
プが接触摺動する部材との発電量の抑制のためには研磨
層のバインダー樹脂を制限する事が必要であること、バ
インダーの選定は発電量がプラスのものからマイナスの
ものまで種々知られているが、磁気ヘッドを研磨する機
械においては走行部材として研磨テープを零ないしプラ
スに発電させるものが多く、これが走行系と研磨テープ
が張り付き現象を引き起こしヘッドの曲率半径に異常を
起こすことが判明した。磁気ヘッドの曲率半径に関して
は、小林ら、テレビ学技報、TEBS107−1、35
(1985);上仲ら、応用磁気誌13、77(198
9)等を参考にできる。
【0014】本発明の研磨テープの帯電系列をポリウレ
タンに対してマイナスとする為には、バインダー樹脂成
分として塩ビ系化合物、ニトロセルロース系化合物、フ
ッ素系化合物を使用することが有効である。
【0015】また研磨テープの研磨層に含まれる無機粉
体100重量部あたりのバインダー量は5〜70重量部
で、使用する非磁性支持体の厚みは500μm以下であ
ることが、平滑にかつ所望の形状に磁気ヘッドを研磨
し、磁気ヘッドへの付着物を有効デプスをあまり減少さ
せずに研磨する上で望ましい。さらにまた、カーボンブ
ラックと樹脂からなる中間層の表面電気抵抗が106 Ω
/SQ以下、望ましくは105 Ω/SQ以下とすること
により特に有効な効果が発現することができる。さらに
カーボンブラックと樹脂からなる中間層の厚みは2μm
未満、望ましくは1.5μm未満とすることにより、研
磨層など他の層の剛性への影響を軽減できる。
【0016】本発明の研磨層中には研磨剤粉末を主体と
する無機粉末が含有されている。本発明でいう研磨剤粉
末とは、モース硬度が6以上の粉末のことである。前記
無機粉末中全体に占める研磨剤の含有量は、60〜10
0重量%の範囲で選択されることが望ましい。
【0017】研磨剤粉末は磁気ヘッドを効率よく研削し
またVTRの磁気ヘッドに対するクリーニング効果を向
上させるためまた各種部材を研削し所望の平滑かや粗面
化を達成するために用いられ、一般的に研磨作用若しく
は琢磨作用をもつ材料で平均粒子サイズが0.005μ
mから20μmの酸化クロム、α−アルミナ、炭化珪
素、非磁性酸化鉄、ダイヤモンド、γ−アルミナ,α、
γ−アルミナ 熔融アルミナ,酸化セリウム,コランダ
ム,人造ダイヤモンド,ザクロ石,エメリ−(主成分:
コランダムと磁鉄鉱),ガ−ネット,珪石,窒化珪素,
窒化硼素,炭化モリブデン,炭化硼素,炭化タングステ
ン,チタンカ−バイド,トリポリ,ケイソウ土,ドロマ
イト等で,主としてモ−ス硬度6以上の材料が1内至4
種迄の組合わせで使用される.これらの併用される研磨
剤のpHは2〜10のものが使用され,特に好ましくは
5〜10のものが用いられる。これらの研磨剤は研磨層
の主たる構成物質として用いられる。中間層に用いる場
合には後述する樹脂100重量部に対して0.01〜5
重量部で用いることが望ましい。これらの具体例として
は住友化学(株)製のAKP1、AKP15、AKP2
0、AKP30、AKP50、AKP80、Hit5
0、Hit100等のアルミナ、日本化学製のG5、S
3、S1等の酸化クロムが具体例として挙げられる。
【0018】本発明では、研磨層に使用する無機粉体の
40重量%以下で磁性粉末を用いてもよい。本発明で使
用される強磁性微粉末としては,γ−Fe2 3 ,Co
含有(被着,変成,ド−プ)のγ−Fe2 3 ,Fe3
4 ,Co含有(被着,変成,ド−プ)のFe3 4
γ−FeOX ,Co含有(被着,変成,ド−プ)のγ−
FeOX (X=1.33〜 1.50),CrO2 ,F
e−Co合金,Co−Ni−P合金,Co−Ni−Fe
−B合金,Fe−Ni−Zn合金,Ni−Co合金,C
o−Ni−Fe合金など,公知の強磁性微粉末が使用で
き,具体的には,特公昭44−14090号公報,特公
昭45−18372号公報,特公昭47−22062号
公報,特公昭47−22513号公報,特公昭46−2
8466号公報,特公昭46−38755号公報,特公
昭47−4286号公報,特公昭47−12422号公
報,特公昭47−17284号公報,特公昭47−18
509号公報,特公昭47−18573号公報,特公昭
39−10307号公報,特公昭48−29280,特
公昭48−39639号公報,特公昭58−2960
5,特公昭60−44254,特開昭59−12660
5,米国特許3026215号公報,同3031341
号,同3100194号,同3242005号,同33
89014号などに記載されている。これら強磁性微粉
末の粒子サイズは約0.005〜1ミクロンの長さで,
軸長/軸幅の比は,1/1〜50/1程度である。叉,
これらの強磁性体微粉末の比表面積は20〜80m2
gより好ましくは20〜70m2 /g、抗磁力(Hc)
は250〜2500Oe、含水率は0.1〜2.0重量
%、PHは3〜11(5g磁性体/100g水)であ
る。これらの強磁性微粉末の表面に,後に述べる表面処
理剤、分散剤,潤滑剤,帯電防止剤等をそれぞれの目的
の為に分散に先だって溶剤中で含浸させて,吸着させて
もよい。本発明の磁気記録媒体はこれら強磁性微粉末が
バインダー中に分散された研磨層を非磁性支持体上に設
けたものである。このほか10000ppm以下の量で
記載以外の元素(Sr,Pb,Mn,Cd,Al,S
i,Na,Ca,K,Ti,Cu,Zn,S等)を磁気
特性向上のためあるいは不純物として含む。特に金属強
磁性微粉末は焼結防止剤としてAl、Si化合物を粒子
表面に含みその量は金属成分の1〜10重量%である。
【0019】また本発明の研磨テープの研磨層に使用す
る強磁性微粉末としては,板状六方晶のバリウムフェラ
イト、変性バリウムフェライトおよび変性ストロンチウ
ムフェライトなども使用できる。バリウムフェライトの
粒子サイズは約0.001〜1ミクロンの直径で厚みが
直径の1/2〜1/20である。バリウムフェライトの
比重は4〜6g/ccで,比表面積は10〜70m2
gである。これらバリウムフェライトは必要に応じて希
土類元素を10重量%以下の量で含み、その他アルカリ
金属、アルカリ土類金属を磁気特性向上のためあるいは
不純物として含む。これらの強磁性微粉末の表面には後
に述べる分散剤,潤滑剤,帯電防止剤等をそれぞれの目
的の為に分散に先立って溶剤中で含浸させて,吸着させ
てもよい。
【0020】また、研磨層中には無機粉末以外に表面電
気抵抗、研磨層の表面粗さ、研磨層のヤング率を調整す
るためにカーボンブラックを含有させることもできる。
この場合、カ−ボンブラックは研磨層の場合無機粉末1
00重量部に対して0.1〜100重量部で用いること
が望ましい。
【0021】本発明の中間層に使用されるカーボンブラ
ックはゴム用ファ−ネス,ゴム用サ−マル,カラ−用ブ
ラック,アセチレンブラック等を用いる事ができる。こ
れらカーボンブラックはテープの帯電防止剤、遮光剤、
摩擦係数調節剤、耐久性向上を目的として使用される。
これらカ−ボンブラックの米国における略称の具体例を
しめすとSAF,ISAF,IISAF,T,HAF,
SPF,FF,FEF,HMF,GPF,APF,SR
F,MPF,ECF,SCF,CF,FT,MT,HC
C,HCF,MCF,LFF,RCF等があり,米国の
ASTM規格のD−1765−82aに分類されている
ものを使用することができる。本発明に使用されるこれ
らカ−ボンブラックの平均粒子サイズは5〜1000ミ
リミクロン(電子顕微鏡),窒素吸着法比表面積は1〜
800m2 /g,PHは4〜11(JIS規格K−62
21−1982法),ジブチルフタレ−ト(DBP)吸
油量は10〜800ml/100g(JIS規格K−6
221−1982法)である。本発明に使用されるカ−
ボンブラックのサイズは,塗布膜の表面電気抵抗を下げ
る目的で 5〜100ミリミクロンのカ−ボンブラック
を,また塗布膜の強度を制御するときに50〜1000
ミリミクロンのカ−ボンブラックをもちいる。また塗布
膜の表面粗さを制御する目的でスペ−シングロス減少の
ための平滑化のためにより微粒子のカ−ボンブラック
(100ミリミクロン未満)を,粗面化して摩擦係数を
下げる目的で粗粒子のカ−ボンブラック(100ミリミ
クロン以上)をもちいる。このようにカ−ボンブラック
の種類と添加量は研磨テープもしくはクリーニングテー
プに要求される目的に応じて使い分けらる。また,これ
らのカ−ボンブラックを,後述の分散剤などで表面処理
したり,樹脂でグラフト化して使用してもよい。また,
カ−ボンブラックを製造するときの炉の温度を2000
℃以上で処理して表面の一部をグラファイト化したもの
も使用できる。また,特殊なカ−ボンブラックとして中
空カ−ボンブラックを使用することもできる。
【0022】また、中間層の場合後述する樹脂100重
量部に対して20〜400重量部で用いることが望まし
い。本発明に使用出来るカ−ボンブラックは例えば『カ
−ボンブラック便覧』,カ−ボンブラック協会編,(昭
和46年発行)を参考にすることができる。
【0023】研磨層中に含有させることができるカーボ
ンブラックも中間層中に含有させることができるものと
本質的に相違するものではない。
【0024】また、中間層中にも研磨層中に含有させる
ものと同じ様な研磨剤を添加することもできる。本発明
の研磨テープの各層の厚み構成は、研磨層が2〜20μ
mで、中間層が0.3〜2μm、可撓性支持体が2.5
〜500μmであるが望ましい。
【0025】特に、この厚み構成に関しては、前述した
ように中間層の厚みを2μm以下とすることがRs を効
果的に低下させ、研磨性に重要な研磨テープ全体の剛性
に影響を与えないという点で望ましい。
【0026】本発明の研磨テープの研磨層および中間層
に使用されるバインダ−としては従来公知の熱可塑性樹
脂,熱硬化性樹脂,反応型樹脂、電子線硬化型樹脂、紫
外線硬化型樹脂、可視光線硬化型樹脂やこれらの混合物
が使用される。熱可塑性樹脂としては軟化温度が150
℃以下,平均分子量が10000〜300000,重合
度が約50〜2000程度のものでより好ましくは20
0〜700程度であり,例えば塩化ビニル酢酸ビニル共
重合体,塩化ビニル共重合体,塩化ビニル酢酸ビニルビ
ニルアルコール共重合体,塩化ビニルビニルアルコール
共重合体,塩化ビニル塩化ビニリデン共重合体,塩化ビ
ニルアクリロニトリル共重合体,アクリル酸エステルア
クリロニトリル共重合体,アクリル酸エステル塩化ビニ
リデン共重合体,アクリル酸エステルスチレン共重合
体,メタクリル酸エステルアクリロニトリル共重合体,
メタクリル酸エステル塩化ビニリデン共重合体,メタク
リル酸エステルスチレン共重合体,ウレタンエラストマ
−,ナイロン−シリコン系樹脂,ニトロセルロ−ス−ポ
リアミド樹脂,ポリフッカビニル,塩化ビニリデンアク
リロニトリル共重合体,ブタジエンアクリロニトリル共
重合体,ポリアミド樹脂,ポリビニルブチラ−ル,セル
ロ−ス誘導体(セルロ−スアセテ−トブチレ−ト,セル
ロ−スダイアセテ−ト,セルロ−ストリアセテ−ト,セ
ルロ−スプロピオネ−ト,ニトロセルロ−ス,エチルセ
ルロ−ス,メチルセルロ−ス,プロピルセルロ−ス,メ
チルエチルセルロ−ス,カルボキシメチルセルロ−ス,
アセチルセルロ−ス等),スチレンブタジエン共重合
体,ポリエステル樹脂,ポリカーボネート樹脂、クロロ
ビニルエ−テルアクリル酸エステル共重合体,アミノ樹
脂,各種の合成ゴム系の熱可塑性樹脂及びこれらの混合
物等が使用される。
【0027】また熱硬化性樹脂又は反応型樹脂としては
塗布液の状態では200000以下の分子量であり,塗
布,乾燥後に加熱加湿することにより,縮合,付加等の
反応により分子量は無限大のものとなる。叉,これらの
樹脂のなかで,樹脂が熱分解するまでの間に軟化又は溶
融しないものが好ましい。具体的には例えばフェノ−ル
樹脂,フェノキシ樹脂,エポキシ樹脂,ポリウレタン樹
脂,ポリエステル樹脂、ポリウレタンポリカーボネート
樹脂,尿素樹脂,メラミン樹脂,アルキッド樹脂,シリ
コン樹脂,アクリル系反応樹脂(電子線硬化樹脂),エ
ポキシ−ポリアミド樹脂,ニトロセルロ−スメラミン樹
脂,高分子量ポリエステル樹脂とイソシアネ−トプレポ
リマ−の混合物,メタクリル酸塩共重合体とジイソシア
ネ−トプレポリマ−の混合物,ポリエステルポリオ−ル
とポリイソシアネ−トとの混合物,尿素ホルムアルデヒ
ド樹脂,低分子量グリコ−ル/高分子量ジオ−ル/トリ
フェニルメタントリイソシアネ−トの混合物,ポリアミ
ン樹脂,ポリイミン樹脂及びこれらの混合物等である。
これらの熱可塑,熱硬化性樹脂,反応型樹脂は,主たる
官能基以外に官能基としてカルボン酸(COOM),ス
ルフィン酸,スルフェン酸、スルホン酸(SO3 M),
燐酸(PO(OM)(OM)),ホスホン酸、硫酸(O
SO3 M),及びこれらのエステル基等の酸性基(Mは
H、アルカリ金属、アルカリ土類金属、炭化水素基)、
アミノ酸類;アミノスルホン酸類,アミノアルコ−ルの
硫酸または燐酸エステル類,スルフォベタイン、ホスホ
ベタイン、アルキルベタイン型等の両性類基,アミノ
基,イミノ基,イミド基,アミド基等また,水酸基,ア
ルコキシル基,チオ−ル基,アルキルチオ基、ハロゲン
基(F、Cl、Br、I),シリル基,シロキサン基、
エポキシ基、イソシアナト基、シアノ基、ニトリル基、
オキソ基、アクリル基、フォスフィン基を通常1種以上
6種以内含み,各々の官能基は樹脂1gあたり1×10
-6〜1×10-2eq含むことが望ましい。
【0028】これら研磨層と中間層に用いるバインダー
としては、ポリウレタン塗膜より帯電列がマイナスのも
のであれば良いが、特に塩ビ樹脂、塩酢ビ樹脂、ニトロ
セルロース、ハロゲン含有樹脂が好ましく、全バインダ
ー量の20重量%以上含む事が好ましい。より好ましく
は25重量%以上である。
【0029】これらのバインダーの単独又は組合わされ
たものが使われ,ほかに添加剤が加えられる。研磨層の
研磨剤およびもしくは強磁性微粉末とバインダーとの混
合割合は重量比で研磨剤およびもしくは強磁性微粉末と
の合計100重量部に対してバインダー5〜70重量部
の範囲で使用される。中間層の微粉末とバインダーの混
合割合は重量比で微粉末100重量部に対してバインダ
ー8〜400重量部の範囲で使用される。添加剤として
は分散剤,潤滑剤,帯電防止剤,酸化防止剤,防黴剤、
着色剤、溶剤等が加えられる。
【0030】本発明の研磨層及び或いは中間層に硬化剤
として用いることができるポリイソシアネ−トとして
は,トリレンジイソシアネ−ト,4、4’−ジフェニル
メタンジイソシアネ−ト,ヘキサメチレンジイソシアネ
−ト,キシリレンジイソシアネ−ト,ナフチレン−1、
5−ジイソシアネ−ト,o−トルイジンジイソシアネ−
ト,イソホロンジイソシアネ−ト,トリフェニルメタン
トリイソシアネ−ト,イソホロンジイソシアネ−ト等の
イソシアネ−ト類,叉当該イソシアネ−ト類とポリアル
コ−ルとの生成物,叉イソシアネ−ト類の縮合に依って
生成した2〜10量体のポリイソシアネ−ト、又ポリイ
ソシアネートとポリウレタンとの生成物で末端官能基が
イソシアネートであるもの等を使用することができる。
これらポリイソシアネ−ト類の平均分子量は100〜2
0000のものが好適である。これらポリイソシアネ−
トの市販されている商品名としては,コロネ−トL,コ
ロネ−トHL,コロネ−ト2030,コロネ−ト203
1,ミリオネ−トMR,ミリオネ−トMTL(日本ポリ
ウレタン(株)製),タケネ−トD−102,タケネ−
トD−110N,タケネ−トD−200,タケネ−トD
−202,タケネ−ト300S,タケネ−ト500(武
田薬品(株)製),スミジュ−ルT−80,スミジュ−
ル44S,スミジュ−ルPF,スミジュ−ルL,スミジ
ュ−ルNデスモジュ−ルL,デスモジュ−ルIL,デス
モジュ−ルN,デスモジュ−ルHL,デスモジュ−ルT
65,デスモジュ−ル15,デスモジュ−ルR,デスモ
ジュ−ルRF,デスモジュ−ルSL,デスモジュ−ルZ
4273(住友バイエル社製)等があり,これらを単独
若しくは硬化反応性の差を利用して二つ若しくはそれ以
上の組み合わせによって使用することができる。叉,硬
化反応を促進する目的で,水酸基(ブタンジオ−ル,ヘ
キサンジオ−ル、分子量が1000〜10000のポリ
ウレタン、水等),アミノ基(モノメチルアミン,ジメ
チルアミン,トリメチルアミン等)を有する化合物や金
属酸化物の触媒や鉄アセチルアセトネート等の触媒を併
用する事も出来る。これらの水酸基やアミノ基を有する
化合物は多官能である事が望ましい。これらポリイソシ
アネ−トは研磨層、中間層ともバインダー樹脂とポリイ
ソシアネ−トの総量100重量部あたり2〜70重量部
で使用することが好ましく、よりこのましくは5〜50
重量部である。
【0031】本発明の研磨テープの研磨層や中間層に
は、各種の潤滑剤を使用することにより摩擦係数の低下
を図り、磁気ヘッドを所望の形状に切削することができ
る。
【0032】本発明の研磨テープに使用できる粉末状潤
滑剤としては,グラファイト、二硫化モリブデン,窒化
硼素,弗化黒鉛,炭酸カルシウム,硫酸バリウム,酸化
珪素,酸化チタン,酸化亜鉛,酸化錫,二硫化タングス
テン等の無機微粉末,アクリルスチレン系樹脂微粉末,
ベンゾグアナミン系樹脂微粉末,メラミン系樹脂微粉
末,ポリオレフイン系樹脂微粉末,ポリエステル系樹脂
微粉末,ポリアミド系樹脂微粉末,ポリイミド系樹脂微
粉末,ポリフッカエチレン系樹脂微粉末等の樹脂微粉末
等がある。
【0033】また有機化合物系潤滑剤としてはシリコン
オイル(ジアルキルポリシロキサン、ジアルコキシポリ
シロキサン、フェニルポリシロキサン、フルオロアルキ
ルポリシロキサン(信越化学製KF96、KF69
等)),脂肪酸変性シリコンオイル,フッ素アルコ−
ル,ポリオレフィン(ポリエチレンワックス、ポリプロ
ピレン等),ポリグリコ−ル(エチレングリコール、ポ
リエチレンオキシドワックス等),テトラフルオロエチ
レンオキシドワックス,ポリテトラフルオログリコ−
ル,パーフルオロアルキルエーテル,パ−フルオロ脂肪
酸,パ−フルオロ脂肪酸エステル,パ−フルオロアルキ
ル硫酸エステル,パ−フルオロアルキルスルホン酸エス
テル,パ−フルオロアルキルベンゼンスルホン酸エステ
ル,パ−フルオロアルキル燐酸エステル等の弗素や珪素
を導入した化合物、
【0034】アルキル硫酸エステル、アルキルスルホン
酸エステル、アルキルホスホン酸トリエステル、アルキ
ルホスホン酸モノエステル、アルキルホスホン酸ジエス
テル、アルキル燐酸エステル,琥珀酸エステル等の有機
酸および有機酸エステル化合物、トリアザインドリジ
ン、テトラアザインデン、ベンゾトリアゾール、ベンゾ
トリアジン、ベンゾジアゾール、EDTA等の窒素・硫
黄を含む複素(ヘテロ)環化合物、炭素数10〜40の
一塩基性脂肪酸と炭素数2〜40個の一価のアルコ−ル
もしくは二価のアルコ−ル,三価のアルコ−ル,四価の
アルコ−ル,六価のアルコ−ルのいずれか1つもしくは
2つ以上とから成る脂肪酸エステル類,炭素数10個以
上の一塩基性脂肪酸と該脂肪酸の炭素数と合計して炭素
数が11〜70個と成る一価〜六価のアルコ−ルから成
る脂肪酸エステル類、炭素数8〜40の脂肪酸或いは脂
肪酸アミド類,脂肪酸アルキルアミド類、脂肪族アルコ
−ル類も使用できる。これら化合物の具体的な例として
は,カプリル酸ブチル,カプリル酸オクチル,ラウリン
酸エチル,ラウリン酸ブチル,ラウリン酸オクチル,ミ
リスチン酸エチル,ミリスチン酸ブチル,ミリスチ酸オ
クチル,ミリスチン酸2エチルヘキシル、パルミチン酸
エチル,パルミチン酸ブチル,パルミチン酸オクチル,
パルミチン酸2エチルヘキシル、ステアリン酸エチル,
ステアリン酸ブチル,ステアリン酸イソブチル、ステア
リン酸オクチル,ステアリン酸2エチルヘキシル、ステ
アリン酸アミル,ステアリン酸イソアミル、ステアリン
酸2エチルペンチル、ステアリン酸2ヘキシルデシル、
ステアリン酸イソトリデシル、ステアリン酸アミド、ス
テアリン酸アルキルアミド、ステアリン酸ブトキシエチ
ル、アンヒドロソルビタンモノステアレ−ト,アンヒド
ロソルビタンジステアレ−ト,アンヒドロソルビタント
リステアレ−ト,アンヒドロソルビタンテトラステアレ
−ト,オレイルオレ−ト,オレイルアルコ−ル,ラウリ
ルアルコ−ル、モンタンワックス、カルナウバワック
ス、等が有り単独若しくはくみあわせ使用出来る。
【0035】また本発明に使用される潤滑剤としては所
謂潤滑油添加剤も単独若しくはくみあわせで使用出来,
防錆剤としてしられている酸化防止剤(アルキルフェノ
−ル、ベンゾトリアジン、テトラアザインデン、スルフ
ァミド、グアニジン、核酸、ピリジン、アミン、ヒドロ
キノン、EDTA等の金属キレート剤),錆どめ剤(ナ
フテン酸,アルケニルコハク酸,燐酸、ジラウリルフォ
スフェ−ト等),油性剤(ナタネ油,ラウリルアルコ−
ル等),極圧剤(ジベンジルスルフィド,トリクレジル
フォスフェ−ト,トリブチルホスファイト等),清浄分
散剤,粘度指数向上剤,流動点降下剤,泡どめ剤等があ
る。これらの潤滑剤はバインダー100重量部に対して
0.01〜30重量部の範囲で添加される。
【0036】これらについては,アイビ−エムテクニカ
ル デイ スクロジャ−ブリテン(IBM Techni
cal Disclosure Bulletin)V
ol.9,No7,p779(1966年12月)、エ
レクトロニク(ELEKTRONIK)1961年No
12,p380、化学便覧,応用編,p954−96
7,1980年丸善株発行等に開示されて化合物を参照
できる。
【0037】本発明に使用する分散剤、分散助剤として
は,カプリル酸,カプリン酸,ラウリン酸,ミリスチン
酸,パルミチン酸,ステアリン酸,オレイン酸,エライ
ジン酸,リノ−ル酸,リノレン酸,ステアロ−ル酸、ベ
ヘン酸、マレイン酸、フタル酸等の炭素数2〜40個の
脂肪酸(R1 COOH,R1 は炭素数1〜39個のアル
キル基、フェニル基、アラルキル基),前記の脂肪酸の
アルカリ金属(Li,Na,K,NH4 + 等)またはア
ルカリ土類金属(Mg,Ca,Ba等),Cu,Pb等
から成る金属石鹸(オレイン酸銅),脂肪酸アミド;レ
シチン(大豆油レシチン)等が使用される。この他に炭
素数4〜40の高級アルコ−ル,(ブタノ−ル,オクチ
ルアルコ−ル,ミリスチルアルコ−ル,ステアリルアル
コ−ル)及びこれらの硫酸エステル,スルホン酸、フェ
ニルスルホン酸、アルキルスルホン酸、スルホン酸エス
テル、燐酸モノエステル,燐酸ジエステル、燐酸トリエ
ステル、アルキルホスホン酸、フェニルホスホン酸、ア
ミン化合物等も使用可能である。また,ポリエチレング
リコール、ポリエチレンオキサイド,スルホ琥珀酸,ス
ルホ琥珀酸金属塩、スルホ琥珀酸エステル等も使用可能
である。これらの分散剤は通常一種類以上で用いられ,
一種類の分散剤はバインダー100重量部に対して0.
005〜20重量部の範囲で添加される。これら分散剤
の使用方法は,強磁性微粉末や非磁性微粉末の表面に予
め被着させても良く,また分散途中で添加してもよい。
【0038】本発明に用いる防黴剤としては2−(4−
チアゾリル)−ベンズイミダゾール、N−(フルオロジ
クロロメチルチオ)−フタルイミド、10,10’−オ
キシビスフェノキサルシン、2,4,5,6テトラクロ
ロイソフタロニトリル、P−トリルジヨードメチルスル
ホン、トリヨードアリルアルコール、ジヒドロアセト
酸、フェニルオレイン酸水銀、酸化ビス(トリブチル
錫)、サルチルアニライド等がある。このようなもの
は,例えば「微生物災害と防止技術」1972年工学図
書、「化学と工業」32,904(1979)等に於い
て示されている。
【0039】本発明に用いるカーボンブラック以外の帯
電防止剤としてはグラファイト,変成グラファイト,カ
−ボンブラックグラフトポリマ−,酸化錫−酸化アンチ
モン,酸化錫,酸化チタン−酸化錫−酸化アンチモン,
等の導電性粉末;サポニン等の天然界面活性剤;アルキ
レンオキサイド系,グリセリン系,グリシド−ル系,多
価アルコ−ル,多価アルコ−ルエステル,アルキルフェ
ノ−ルEO付加体等のノニオン界面活性剤;高級アルキ
ルアミン類,環状アミン,ヒダントイン誘導体,アミド
アミン,エステルアミド,第四級アンモニウム塩類,ピ
リジンそのほかの複素環類,ホスホニウムまたはスルホ
ニウム類等のカチオン界面活性剤;カルボン酸,スルホ
ン酸,ホスホン酸、燐酸,硫酸エステル基,ホスホン酸
エステル、燐酸エステル基などの酸性基を含むアニオン
界面活性剤;アミノ酸類;アミノスルホン酸類,アミノ
アルコ−ルの硫酸または燐酸エステル類,アルキルベタ
イン型等の両性界面活性剤等が使用される。これら帯電
防止剤として使用し得る界面活性剤化合物例の一部は、
小田良平他著『界面活性剤の合成とその応用』(槙書店
1972年版);A.W.ベイリ著『サ−フエス アク
テイブ エ−ジエンツ』(インタ−サイエンス パブリ
ケ−ション コ−ポレイテッド1985年版);T.
P.シスリ−著『エンサイクロペディア オブ サ−フ
エスアクティブエ−ジェンツ,第2巻』(ケミカルパブ
リシュカンパニ−1964年版);『界面活性剤便覧』
第六刷(産業図書株式会社,昭和41年12月20
日);丸茂秀雄著『帯電防止剤』幸書房(1968)等
の成書に記載されている。これらの界面活性剤は単独ま
たは混合して添加しても良い。研磨層におけるこれらの
界面活性剤の使用量は,研磨剤およびもしくは強磁性微
粉末の合計100重量部当たり0.01〜10重量部で
ある。また中間層での使用量はバインダー100重量部
当たり0.01〜30重量部である。これらは帯電防止
剤として用いられるものであるが,時としてそのほかの
目的,例えば分散,磁気特性の改良,潤滑性の改良,塗
布助剤、湿潤剤、硬化促進剤、分散促進剤として適用さ
れる場合もある。
【0040】本発明の分散,混練,塗布の際に使用する
有機溶媒としては,任意の比率でアセトン,メチルエチ
ルケトン,メチルイソブチルケトン,シクロヘキサノ
ン,イソホロン,テトラヒドロフラン等のケトン系;メ
タノ−ル,エタノ−ル,プロパノ−ル,ブタノ−ル,イ
ソブチルアルコ−ル,イソプロピルアルコ−ル,メチル
シクロヘキサノ−ルなどのアルコ−ル系;酢酸メチル,
酢酸エチル,酢酸ブチル,酢酸イソブチル,酢酸イソプ
ロピル,乳酸エチル,酢酸グリコ−ルモノエチルエ−テ
ル等のエステル系;ジエチルエ−テル,テトラヒドロフ
ラン,グリコ−ルジメチルエ−テル,グリコ−ルモノエ
チルエ−テル,ジオキサンなどのエ−テル系;ベンゼ
ン,トルエン,キシレン,クレゾ−ル,クロルベンゼ
ン,スチレンなどのタ−ル系(芳香族炭化水素);メチ
レンクロライド,エチレンクロライド,四塩化炭素,ク
ロロホルム,エチレンクロルヒドリン,ジクロルベンゼ
ン等の塩素化炭化水素,N,N−ジメチルホルムアルデ
ヒド,ヘキサン等のものが使用できる。またこれら溶媒
は通常任意の比率で2種以上で用いる。また1重量%以
下の量で微量の不純物(その溶媒自身の重合物、水分、
原料成分等)を含んでもよい。
【0041】これらの溶剤は研磨層塗布液もしくはバッ
ク液、下塗液の合計固形分100重量部に対して100
〜20000重量部で用いられる。好ましい塗布液の固
形分率は1〜40重量%である。またバック液の好まし
い固形分率は1〜20重量%である。有機溶媒の代わり
に水系溶媒(水、アルコール、アセトン等)を使用する
こともできる。
【0042】研磨層の形成は上記の組成などを任意に組
合せて有機溶媒に溶解し,塗布溶液として支持体上に塗
布・乾燥また必要により配向する。研磨テ−プとして使
用する場合には支持体の厚み2.5〜500ミクロン,
好ましくは3〜50ミクロンが好ましい。また非磁性支
持体の長手もしくは幅方向のいずれかのヤング率が40
0Kg/mm2 以上である事が望ましい。素材としては
ポリエチレンテレフタレ−ト,ポリエチレンナフタレ−
ト等のポリエステル類,ポリプロピレン等ポリオレフイ
ン類,セルロ−ストリアセテ−ト,セルロ−スダイアセ
テ−ト等のセルロ−ス誘導体,ポリ塩化ビニル等のビニ
ル系樹脂類,ポリカ−ボネ−ト,ポリイミド、ポリアミ
ド,ポリスルホン、ポリフェニルスルホン、ポリベンゾ
オキサゾール等のプラスチックのほかにアルミニウム,
銅等の金属,ガラス等のセラミックス等も使用出来る。
このなかで特にポリエチレンナフタレートもしくはポリ
アミドが好ましい。これらの支持体は塗布に先立って,
コロナ放電処理,プラズマ処理,下塗処理,熱処理,除
塵埃処理,金属烝着処理,アルカリ処理をおこなっても
よい。これら支持体に関しては例えば 西独特許333
8854A,特開昭59−116926号,特開昭61
−129731号,米国特許4388368号;三石幸
夫著,『繊維と工業』31巻 p50〜55,1975
年などに記載されている。研磨テープ等の場合これら支
持体の中心線平均表面粗さは0.001〜1.5ミクロ
ン(カットオフ値0.25mm)が好ましい。
【0043】分散、混練の方法には特に制限はなく,ま
た各成分の添加順序(樹脂、粉体、潤滑剤、溶媒等)、
分散・混練中の添加位置、分散温度(0〜80°C)な
どは適宜設定することができる。研磨層塗料および中間
層塗料の調製には通常の混練機,例えば,二本ロ−ルミ
ル,三本ロ−ルミル,ボ−ルミル,ペブルミル,トロン
ミル,サンドグラインダ−,ツエ グバリ(Szegva
ri)アトライタ−,高速インペラ−,分散機,高速ス
ト−ンミル,高速度衝撃ミル,ディスパ−,ニ−ダ−,
高速ミキサ−,リボンブレンダ−,コニ−ダ−,インテ
ンシブミキサ−,タンブラ−,ブレンダ−,ディスパ−
ザ−,ホモジナイザ−,単軸スクリュ−押し出し機,二
軸スクリュ−押し出し機,及び超音波分散機などを用い
ることができる。通常分散・混練にはこれらの分散・混
練機を複数備え、連続的に処理を行う。混練分散に関す
る技術の詳細は,T.C.PATTON著(テ−.シ
−.パットン)“Paint Flow and Pi
gment Dispersion”(ペイント フロ
− アンド ピグメント デイ スパ−ジョン)1964
年John Wiley & Sons社発行(ジョン
ウイリ− アンドサンズ))や田中信一著『工業材
料』25巻37(1977)などや当該書籍の引用文献
に記載されている。これら分散、混練の補助材料として
分散・混練を効率よく進めるため、球相当径で10cm
φ〜0.05mmφの径のスチールボール、スチールビ
ーズ、セラミツクビーズ、ガラスビーズ、有機ポリマー
ビーズを用いることが出来る。またこれら材料は球形に
限らない。また,米国特許第2581414号及び同第
2855156号などの明細書にも記載がある。本発明
においても上記の書籍や当該書籍の引用文献などに記載
された方法に準じて混練分散を行い研磨層塗料および中
間層塗料を調製することができる。
【0044】可撓性支持体上へ前記の研磨層用塗布液な
らびに中間層用塗布液を塗布する方法としては塗布液の
粘度を1〜20000センチストークス(25°C)に
調整し、エア−ドクタ−コ−ター,ブレ−ドコ−ター,
エアナイフコ−ター,スクイズコ−ター,含浸コ−タ
ー,リバ−スロ−ルコ−ター,トランスファ−ロ−ルコ
−ター,グラビアコ−ター,キスコ−ター,キヤストコ
−ター,スプレイコ−ター、ロッドコ−ター、正回転ロ
−ルコ−ター、カ−テンコ−ター、押出コ−ター、バ−
コ−ター、リップコータ等が利用出来,その他の方法も
可能であり,これらの具体的説明は朝倉書店発行の『コ
−テイング工学』253頁〜277頁(昭和46.3.
20.発行)等に詳細に記載されている。これら塗布液
の塗布の順番は任意に選択でき、また所望の液の塗布の
前に下塗り層あるいは支持体との密着力向上のためにコ
ロナ放電処理等を行っても良い。また研磨層もしくは中
間層を多層で構成したいときは、同時多層塗布、逐次多
層塗布等を行ってもよい。これらは,例えば,特開昭5
7−123532号公報,特公昭62−37451号公
報,特開昭59−142741号公報、特開昭59−1
65239号公報の明細書等にしめされている。
【0045】このような方法により,支持体上に約1〜
100μmほどで塗布された研磨層塗布液は、必要によ
り層中の磁性粉末を500〜5000ガウスで磁場配向
させながら直ちに20〜130°Cで多段階で乾燥させ
る処理を施したのち,形成した研磨層を0.1〜10μ
m厚みに乾燥する。このときの支持体の搬送速度は,通
常10m/分〜900m/分でおこなわれ,複数の乾燥
ゾーンで乾燥温度を20℃〜130℃で制御し塗布膜の
残留溶剤量を0.1〜40mg/m2 とする。叉必要に
より同様の手順で中間層を設けてもよく、引き続き表面
平滑化加工を施し研磨層もしくは中間層の中心線平均表
面粗さを0.001〜0.3ミクロン(カットオフ0.
25mm)とし,所望の形状に裁断したりして,本発明
の研磨テープを製造する。これらの製造方法は粉体の予
備処理・表面処理、混練・分散、塗布・配向・乾燥、平
滑処理、熱処理、EB処理、表面クリーニング処理、裁
断、巻き取りの工程を連続して行うことが望ましい。こ
のように作成した研磨テープを裁断したあと所望のプラ
スチックや金属のリールに巻き取る。巻き取る直前ない
しはそれ以前の工程において研磨テープ(研磨層、中間
層、エッジ端面、ベース面)をバーニシュおよびまたは
クリーニングすることが望ましい。バーニツシュは研磨
テープの表面粗度と研磨力を制御するために具体的には
サファイア刃、剃刀刃、超硬材料刃、ダイアモンド刃、
セラミックス刃のような硬い材料により研磨テープ表面
の突起部分をそぎおとし均一にもしくは平滑にする。こ
れら材料のモース硬度は8以上が好ましいが特に制限は
なく突起を除去できるものであれば良い。これら材料の
形状は特に刃である必要はなく、角型、丸型、ホイール
(回転する円筒形状の周囲にこれらの材質を付与しても
良い)のような形状でも使用できる。また研磨テープの
クリーニングは、研磨テープ表面の汚れや余分な潤滑剤
を除去する目的で研磨テープ表層を不織布などで研磨層
面、中間層面、エッジ端面、バック側のベース面をワイ
ピングすることにより行う。このようなワイピングの材
料としては例えば日本バイリーン製の各種バイリーンや
東レ製のトレシー、エクセーヌ、商品名キムワイプ、ま
た不織布はナイロン製不織布、ポリエステル製不織布、
レーヨン製不織布、アクリロニトリル製不織布、混紡不
織布など、ティッシュペーパー等が使用できる。
【0046】本発明に使用される研磨剤およびもしくは
強磁性微粉末叉は非磁性粉末,バインダー,添加剤(潤
滑剤,分散剤,帯電防止剤,表面処理剤,カ−ボンブラ
ック,研磨剤,遮光剤,酸化防止剤,防黴剤,等),溶
剤及び支持体(下塗層,中間層,中間層下塗層を有して
もよい)或いはその製法に関しては、特公昭56−26
890号公報等に記載されている磁気記録媒体の製造方
法等を参考にできる。
【0047】以下に本発明を実施例により更に具体的に
説明する。ここに示す成分,割合,操作順序等は本発明
の精神から逸脱しない範囲において変更しうるものであ
ることは本業界に携わるものにとつては容易に理解され
ることである。従って,本発明は下記の実施例に制限さ
れるべきではない。なお、実施例中の部は重量部をしめ
す。
【0048】
【実施例】
(実施例1)厚さ30μmのポリエチレンテレフタレー
ト(PET)支持体上にポリエステルポリウレタン樹脂
からなる中間層を0.6μm厚に塗布し、その上に下記
の組成で調整した研磨塗布液を、乾燥後10μm厚とな
るようにバーコート塗布を行い研磨テープのサンプルを
作成した。
【0049】 [中間層液組成] 添加剤(カーボンブラック、BP800、20mμ) 100部 結合剤(ニトロセルロース) 20部 結合剤(ポリウレタン樹脂、ニッポランN2301(日本ポリウレタン(株) 社製) 60部 結合剤(ポリイソシアネート、TMPとTDI付加物、C3040) 30部 分散剤(オレイン酸銅/塩化フタロシアニン=1/1) 0.1部 希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=1/1) 400部 [研磨層液組成] 研磨剤(酸化クロム、粒状、平均粒径2μm、モース硬度8) 100部 研磨剤(ダイアモンド、粒状、平均粒径2.0μm、モース硬度10 1部 結合剤(塩酢ビ樹脂、日本ゼオンS(株)社製400X) 5部 結合剤(ポリウレタン、スルホン酸ナトリウム2×10-3当量/g樹脂含有、 Mw70000) 10部 エポキシ基 1×10-5当量/g樹脂 結合剤(ポリイソシアネート、トリメチロールプロパン(1モル)のTDI( 3モル)付加物 5部 分散剤(オレイン酸銅/フタロシアニン=1/1) 0.1部 潤滑剤(オレイン酸/オレイン酸オレイル) 0.1部 希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=2/1) 300部 希釈剤(トルエン/MIBK) 150部 作成したテープで8mmのヘッドを研磨し仕上げ、その
磁気ヘッドをVTRに搭載し富士写真フィルム株式会社
製8mmビデオテープを用い出力を求めて、第1表に示
した。
【0050】
【表1】
【0051】[測定方法] 出力:8mmVTRにて6MHz単一周波で記録を行
い、再生出力を測定した。値の大きい方が高出力。 発電性:ヘッド研磨を行ったときの研磨テープの帯電量
を帯電量測定器で測った。帯電量はマイナス側に大きい
方が良好。 Log Rs :ケンマテープ表層の電気抵抗値を対数表
示した。(Ω/SQ)竹田理研TR8611Aで測定し
た。値の低い方が電荷の漏洩速度が早く良好。 曲率半径:ヘッド研磨後のヘッドの曲率半径を測定。値
の小さい方がスペーシングロスが少なく良好。 第1表の結果より、中間層をもちかつマイナス帯電する
樹脂を含む事が有効である。Rsの低下だけ、もしくは
発電量を下げるだけでも結果の良くない事が判る。
【0052】
【発明の効果】研磨層のバインダーに主として塩化ビニ
ル系樹脂を使用して、その帯電列をポリウレタン樹脂に
対してマイナスとすることにより、電荷の漏洩、発電性
という観点からも帯電性が抑えられ、磁気ヘッドの精密
研磨性に優れ且つ高出力が得られる磁気ヘッドとするこ
とができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨剤粉末とバインダーを主体とする研
    磨層を可撓性支持体上に有してなる研磨テープにおい
    て、該バインダーは主として塩化ビニル系樹脂であり、
    該研磨層と該支持体との間にカーボンブラックと樹脂を
    主体とする中間層があることを特徴とする研磨テープ。
  2. 【請求項2】 前記研磨テープの帯電列がポリウレタン
    樹脂に対してマイナスである請求項1に記載の研磨テー
    プ。
  3. 【請求項3】 前記中間層の表面電気抵抗が106 Ω/
    SQ以下である請求項1もしくは請求項2に記載の研磨
    テープ。
  4. 【請求項4】 前記中間層の厚みが2μm未満である請
    求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の研磨テープ。
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