JPH06312174A - 屎尿処理装置 - Google Patents

屎尿処理装置

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Publication number
JPH06312174A
JPH06312174A JP5125360A JP12536093A JPH06312174A JP H06312174 A JPH06312174 A JP H06312174A JP 5125360 A JP5125360 A JP 5125360A JP 12536093 A JP12536093 A JP 12536093A JP H06312174 A JPH06312174 A JP H06312174A
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JP
Japan
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container
human waste
air
pipe
box
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JP5125360A
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English (en)
Inventor
Mitsuhiro Kishi
光宏 岸
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Japanic Corp
Original Assignee
Japanic Corp
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Publication date
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Priority to DE69401679T priority patent/DE69401679T2/de
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Priority to KR1019940008852A priority patent/KR970006502B1/ko
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    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A50/00TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE in human health protection, e.g. against extreme weather
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  • Treatment Of Sludge (AREA)
  • Vaporization, Distillation, Condensation, Sublimation, And Cold Traps (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Non-Flushing Toilets (AREA)
  • Drying Of Solid Materials (AREA)
  • Heat Treatment Of Water, Waste Water Or Sewage (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 浄化処理施設が無く、バキュームカーが入り
込めない屋外、交通機関内、トンネル内等で使用し、排
泄された屎尿を電磁誘導加熱により乾燥させ、蒸発させ
て処理することができる。 【構成】 屎尿を収納する金属製の容器11と、この容
器11と接近して高周波の電磁波を発生させる高周波コ
イル69を持つ電磁加熱手段19と、電磁加熱手段19
に高周波の電力を供給する高周波発生回路82と、容器
11内で収納した屎尿を攪拌する複数の羽根を持つ攪拌
手段26と、容器11内に収納された複数個の球形状を
した蓄熱体29とから成り、高周波発生回路82からの
高周波の電力で電磁加熱手段19より電磁波を発生さ
せ、容器11を電磁誘導加熱により発熱させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、浄化処理施設のない屋
外、船舶や電車等の交通機関、外囲から閉鎖されてバキ
ュームカーが入り込めないトンネル内等での屎尿の処理
を行う屎尿処理装置に関し、特に、触媒の前段階に設置
されている再加熱手段の腐食、断線等の故障を少なくし
て長期に使用することができる屎尿処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】人体から排泄された屎尿は、一般の家屋
においては水洗トイレ等により下水管に放出するか、浄
化槽に一時貯留して浄化してから河川に放流するのが通
例である。しかしながら、屋外で催し物を行う場合、例
えば運動会、見本市、集会等の人員が多数繰り出す会場
では、従来から仮設の便所を設けることで参加者の生理
的現象を解消していた。
【0003】このように、従来における屋外や浄化施設
のない場所での屎尿の処理では、移動できる仮設便所が
用いられていた。しかし、その多くは屎尿を一時収納す
る便槽を持った構造のものであり、人体から排泄された
屎尿はこの便槽に蓄えられるものであった。従って、仮
設便所を使用した後には、バキュームカー等によって便
槽に貯留された屎尿を回収し、屎尿処理施設に移送しな
けらばならないものであった。このため、回収後の処理
が必要となり、後処理に手数がかかるとともに非衛生的
なものであった。
【0004】また、長距離を移動する電車、バス、船舶
等の交通機関では、排泄された屎尿を保管する専用のタ
ンクを備えており、このタンク内に屎尿を収納し、化学
薬品等で防臭処理を行った後、終着駅や中継地点でバキ
ュームカーにより回収する方法が一般的であった。
【0005】このように、従来の仮設便所、あるいは移
動できる交通機関での屎尿の処理は、人体より排泄され
たままの状態で貯留し、その後回収するのがほとんどで
あった。このため、貯留方法、回収方法、処理方法の何
れをとっても非近代的であり、極めて非衛生的であると
言わざるを得なかった。従って、長期間仮設便所を使用
していると、排泄した屎尿がタンク内に残留し、悪臭の
原因となるものであった。また、使用後の処理作業は作
業員に嫌がれるため、仮設便所を設置した後のメンテナ
ンスの近代化のためからも好ましいものではなかった。
【0006】このような現状からして、従来より衛生的
に屎尿を処理する方法が各種考えられていた。例えば、
屎尿と共に化学薬品を投入し、殺菌及び防臭を行う方法
がある。この方法は新幹線等の交通機関に多く用いられ
ているが、薬品がタンク内で循環するため、長期の使用
ができず、また薬品の使用による経費が高くなる欠点が
あった。
【0007】さらに、ビニール等の袋に屎尿を収納して
パッキングすることにより、臭いの発散を防止する方法
も考えられている。しかし、一回の排泄においてかなり
広い面積のビニール袋を使用しなければならず、処理費
用が高くなるとともに、後日ビニール袋から屎尿を分離
するための処理が煩わしく、かつその処理施設が大掛か
りとなるものであった。
【0008】さらに、排泄された屎尿をバーナー等の火
力で直接乾燥させる方法も考えられている。しかしなが
ら、屎尿の大部分の成分は水分であるため、この水分を
除去するためには、多くのエネルギーを必要としてい
た。また、従来のように単純に火力で乾燥処理させる方
法では、一回の処理時間が長くなるものであった。
【0009】このため、本願の出願人と同一の発明者は
屎尿を収納する容器内に回転する攪拌羽根を設け、さら
に、容器には多数の蓄熱体を収納させた屎尿処理装置を
提案している。この装置では、容器を外部から加熱する
と同時に攪拌羽根を回転させることで、迅速に屎尿を乾
燥させ、屎尿の大部分の成分である水分を蒸発させるこ
とができるものである(特願昭63年124150号、
特願平2年411577号)。
【0010】この新しく提案された屎尿処理装置を利用
すると、排泄された屎尿は容器内で加熱、蒸発され、屎
尿の大部分の成分である水分は蒸発されて大気中に発散
される。この場合、拡散される水蒸気は触媒等で無臭化
させ、人家等が立ち込んでいたり、人員が多数集合して
いるような場所であっても、悪臭を発散させることがな
く、環境保全の面からしても好ましいものであった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように密閉された
容器内で屎尿を蒸発、拡散させるのは極めて衛生的であ
り、かつ作業がシステム化することができて、メンテナ
ンス等において作業員に負担をかけないものである。こ
のような屎尿を乾燥させる屎尿処理装置では、屎尿を収
納した容器を加熱させるために、電気を通電することで
発熱するヒーターで容器を外部から加熱させるか、バー
ナー等により液体燃料を燃焼させて直火で容器を加熱さ
せる方法が取られていた。
【0012】しかし、ヒーターにより加熱する方法では
全ての熱が容器に伝えられるわでなく、熱効率が悪いも
のであった。また、燃料を燃焼させて加熱する方法で
は、構造が簡単であるが、容器及びバーナーの廻りを囲
む収納箱が高温となり、火災の原因となるばかりか、そ
の容器の発熱した熱を冷却させる必要があり、装置が大
きくなる欠点があった。また、燃料を燃焼して容器を加
熱する方法では、屋外での使用は可能であるが、屋内や
トンネル等の密閉された場所では二酸化炭素が発生さ
れ、人体に危険なものであった。
【0013】また、この屎尿処理装置では屎尿の熱を均
一に保つために容器内で攪拌羽根を回転させるため、攪
拌作業によって容器が振動するものであった。この振動
がヒーターに伝わると、ヒーターの断線等の故障の原因
となり、保守に手数が掛かるものであた。
【0014】このようなことから、容器への熱効率が高
く、二酸化炭素を発生せずに容器を加熱できる方法が望
まれていた。さらには、ヒーター等の振動に弱い材料を
使用せず、常に清潔な状態で容器を加熱させる方法が望
まれいた。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、屎尿を収納す
る耐熱性のある密閉された金属製の容器と、この容器と
接近して高周波の電磁波を発生させる高周波コイルを持
つ電磁加熱手段と、電磁加熱手段に高周波の電力を供給
する高周波発生回路と、容器内で収納した屎尿を攪拌す
る複数の羽根を持つ攪拌手段と、容器内に収納された複
数個の球形状をした蓄熱体と、この容器内部との連通を
開閉するための弁機構と、弁機構に接続されて屎尿を排
泄するための便器とから成り、便器から容器に屎尿を投
入し、高周波発生回路からの高周波の電力で電磁加熱手
段より電磁波を発生させ、容器を電磁誘導加熱により発
熱させ、容器の内部にある屎尿を加熱することで蒸発さ
せて乾燥処理することを特徴とする屎尿処理装置を提供
するものである。
【0016】
【作用】本発明では、屎尿を収納した容器の下面に接近
して高周波コイルを配置し、この高周波コイルに高周波
電力を供給することで電磁波を容器に交拌させ、電磁誘
導加熱により容器自身を発熱させるようにしてある。こ
の電磁波は、金属部分以外の部分では熱が発生せず、高
周波コイルに接近させた容器の金属部分だけ発熱するこ
とから、熱効率は向上する。さらに、バーナー等によっ
て液体燃料を燃焼させないため、二酸化炭素を発生させ
ず、清潔な状態で加熱することができるため、密閉され
た屋内やトンネル内での使用が可能となる。
【0017】また、容器とこの高周波コイルとは少し間
隔を離していてもその加熱の機能を発揮することができ
るので、両者の間に隙間を設けることができ、容器に内
部で攪拌している際に発生する振動は高周波コイル側に
は伝えられない。このため、加熱手段である高周波コイ
ルの断線などの故障の発生が少なくなる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。本実施例では、屎尿処理装置をそれだけ単独で自由
に移動させることができる仮設便所1に応用した場合に
付いて説明する。図1は本実施例における仮設便所1の
外観を示すものである。仮設便所1の外枠は例えばプラ
スチックや強化合成樹脂等で形成された立体形の箱状を
している。この仮設便所1の底部は地面に設置される基
台2となっており、この基台2は立方体形をしていて、
この基台2の上部には屋根を取り付けたハウス3が載置
してある。このハウス3の前面には、前方に開いて利用
者がハウス3内に出入りすることができるドアー4が取
り付けてある。
【0019】この仮設便所1の内部であって基台2の上
部には、屎尿を乾燥して処理する屎尿処理装置5が固定
してある。この屎尿処理装置5の上面中央には洋式の便
器6が固定してあり、仮設便所1の利用者はこの便器6
を排泄のために利用することができる。このハウス3の
後部には、ハウス3とは独立した内部中空の箱状をした
ゴミ回収器7が配置してあり、屎尿処理装置5とゴミ回
収器7とは吸引ホース8、排出ホース9によって連通さ
せられている。
【0020】次に、図2は図1で示した屎尿処理装置5
の内部の構造を示すスケルトン図である。この図2にお
いては、屎尿処理装置5における主要な部材は実線で示
してあり、各主要部材との間を結ぶ配管はその一部が省
略してある。この屎尿処理装置5はそれ自体単独で作動
できるユニットに組み立てられており、大きく区分し
て、乾燥機構、送風機構、触媒還元機構、加熱機構によ
り構成されている。
【0021】この図2において、屎尿処理装置5の右奥
には円筒形をした乾燥釜11が固定してあり、この乾燥
釜11の左側には外部から空気を吸引して屎尿処理装置
5内での空気の循環を行なうための送風機14が固定し
てある。そして、屎尿処理装置5の内部の前側であって
乾燥釜11、送風機14の前方には長方体形状をして内
部に触媒を収納し、外囲を断熱材で覆った除臭箱15が
固定してあり、除臭箱15と送風機14の間には熱風機
18が配置してある。そして、送風機14の上部には空
気を吸引するためのエゼクター16が配置してあり、乾
燥釜11の上部には乾燥釜11の内部で攪拌羽根を回転
させるための駆動機構13が搭載してある。そして、こ
の屎尿処理装置5のはぼ中央には便器6の下部と連通す
る弁機構12が設けてあり、この弁機構12は乾燥釜1
1の側面の上部に搭載してある。なお、弁機構12と便
器6との間には、便器6の高さを調整させるための上下
左右に自由度を持ったジャバラが配置してある。
【0022】次に、図3は前記図2における屎尿処理装
置5の内部に配置してある各部の機構を拡大して示した
ものである。なお、この図3において、各部材の間を連
結する配管は図2よりも細かく示してあるが、この図3
でもその一部を省略して主要な接続部分を示している。
【0023】この図3では、前記乾燥釜11の下部には
平坦な箱状をしたヒーターユニット19が配置してあ
り、このヒーターユニット19の側面であって屎尿処理
装置5の後部には外囲から空気を吸入するためのエアー
クリーナー17が接続してあり、ヒーターユニット19
の前側には送気パイプ63が接続してある。乾燥釜11
の上部には攪拌モーター23とギアボックス24からな
る駆動機構13が搭載してあり、このギアボックス24
の側面に接近して切換弁48が接続してあり、切換弁4
8から伸びた放出パイプ51は除臭箱15の一側面に連
通させてある。そして、放出パイプ51より分岐した混
合パイプ56には開閉弁57が接続してあり、混合パイ
プ56の終端は乾燥釜11の上部に連通させてある。そ
して、除臭箱15の排気側にはエゼクター16のT字形
となった中央が接続してあり、このエゼクター16の供
給側には送風機14の排出側が接続してある。
【0024】次に、図4は本実施例における便器6、乾
燥釜11の付近の外観を立体的に示した分解斜視図であ
る。この図4では、乾燥釜11は下部が閉鎖して上部が
フランジ形状をした釜状をしており、乾燥釜11の一側
面は水平方向に延長した導入部27が連結してあり、こ
の導入部27の内部の下面は屎尿を乾燥釜11の内部に
流入させるために傾斜してある。この導入部27の上面
の平坦部には大きな開口をした投入口28が形成してあ
り、この投入口28の上部にはリング状をしたジョイン
ト30が連結してあり、ジョイント30の上部にはバタ
フライ弁を収納した弁機構12が載置してある。この弁
機構12の上部開口には図示しないジャバラを介して便
器6の下部にある開口に連通させてあり、便器6に向け
て排泄された屎尿は弁機構12を通過した後投入口28
より導入部27に流れ、導入部27より乾燥釜11のに
内部に流入するようになっている。
【0025】そして、乾燥釜11の上部開口にはフラン
ジが形成してあり、このフランジには円盤形をした釜蓋
21が密着してあり、釜蓋21によって乾燥釜11は外
部から閉鎖されている。この釜蓋21の上面中央には複
数の歯車を収納して減速させるためのギアボックス24
が載置してあり、ギアボックス24の側面には動力源で
ある攪拌モーター23が連結してあり、攪拌モーター2
3、ギアボックス24によって駆動機構13が形成され
ている。このギアボックス24から釜蓋21を貫通して
下方に向けて垂直に回転軸25が延長させてあり、この
回転軸25の下部左右には攪拌羽根26がそれぞれ反対
方向に突起させてある。また、この乾燥釜11の内部に
は攪拌羽根26によって回転させられる球形状をした、
鉄またはアルミ等の材料で形成された複数の蓄熱球29
を収納してある。なお、釜蓋21の上面の一部には乾燥
釜11の内部に空気を供給するための噴出口22が開口
させてある。この乾燥釜11の下面は平坦であり、この
乾燥釜11の下面に接近して少し間隔を置き、内部に電
磁誘導加熱の機構である高周波コイルを収納したヒータ
ーユニット19が設けてある。このヒーターユニット1
9はアルミなどの電磁波の影響を受けない材料で形成さ
れ、その内部には空気を流通させることができるように
中空に形成してあり、ヒーターユニット19の内部には
電磁波を発生するための大型の高周波コイルが配置して
ある。
【0026】また、図5は本発明における乾燥釜11と
ヒーターユニット19の構成を示したものである。前記
屎尿処理装置5の下部には薄肉鋼板をコの字形に折り曲
げて形成したガイドレール65が固定してあり、このガ
イドレール65の一端(図5中で左側)に接近して送気
パイプ63の端部が配置してある。このガイドレール6
5には偏平状をしたヒーターユニット19が着脱自在に
挿入できるように組み合わされており、ヒーターユニッ
ト19の一側面には内部と連通するジョイントパイプ6
8が突起してあり、このジョイントパイプ68に前記送
気パイプ63が接続してある。また、ヒーターユニット
19の他側面(すなわち屎尿処理装置5の後方の面)に
は内部と連通するジョイントパイプ67が突起してあ
り、このジョイントパイプ67にはエアークリーナー1
7が接続してある。このような構成により、ヒーターユ
ニット19は送気パイプ63、エアークリーナー17と
は着脱でき、ガイドレール65を摺動させることで屎尿
処理装置5の外部に取り出すことができ、断線などの故
障の際にはヒーターユニット19ごと交換することがで
きる。そして、ヒーターユニット19の側面であってジ
ョイントパイプ67の左右には、内部に設けた電磁波発
生用の高周波コイルに電力を供給するための電極66が
突起させてある。なお、ガイドレール65にヒーターユ
ニット19を固定した状態では、ヒーターユニット19
の上面と乾燥釜11の下面との間には少しの間隔ができ
るように配置してある。
【0027】次に、図6は前述したヒーターユニット1
9の内部を示すため、その上部の蓋板を取り外し、ヒー
ターユニット19の内部を露出させた状態を示す説明図
である。このヒーターユニット19の外枠は、例えばア
ルミニューム等の電磁波に影響されない材料で箱状に形
成されており、その中央には電磁波を発生するための高
周波コイル69が固定してある。そして、高周波コイル
69の廻りには空気が流通できるように隙間を設けてあ
り、ジョイントパイプ67からジョイントパイプ68へ
は空気の流動が可能なように構成してある。また、高周
波コイル69と前記電極66とは大容量の電力を流すた
めの電力線70で接続してある。
【0028】次に、図7は本実施例における屎尿処理装
置5の内部に設けられた各種の機器の接続状況を示すも
のである。この図7では、空気の流通経路と屎尿の流動
経路を示す配管の接続が示されている。
【0029】前記便器6の下部開口にはバラフライ弁に
よりその流路を開閉できる弁機構12が接続してあり、
この弁機構12の下部開口は乾燥釜11の上部空間と連
通させてある。この乾燥釜11の上面には駆動機構13
が載置してあり、駆動機構13の下部より乾燥釜11の
内部に向けて回転軸25が回転自在に挿入してあり、回
転軸25の下端の左右には乾燥釜11の底付近で回転す
る攪拌羽根26が固着してある。また乾燥釜11の内部
にはセラミック(例えば二酸化アルミニューム等の保持
性のある材料)や鉄で球形に形成した複数の蓄熱球29
が投入してある。そして、乾燥釜11の内部の上部には
乾燥釜11内に収納した屎尿の液面高さを検知するため
のオーバーフローセンサー45が固定してあり、乾燥釜
11の外側面には乾燥釜11の表面の温度変化を検知す
るための温度センサー46が密着させてある。
【0030】前記エアークリーナー17は例えば内部に
目の細かい紙や布を収納してあり、ゴミと空気を分離で
きるものであり、このエアークリーナー17はヒーター
ユニット19の内部と連通しており、ヒーターユニット
19の排出側には送気パイプ63が接続してある。この
送気パイプ63の終端はA、Bの二方向に切り換えられ
る切換弁32のA側に接続してあり、切換弁32の共通
側には吸気パイプ33が接続してあり、切換弁32のB
側には吸引パイプ34が接続してある。この吸気パイプ
33には送風機14の吸入側が接続してあり、送風機1
4の排気側には送風パイプ37が接続してある。この送
風機14の内部には、モーター35とこのモーター35
によって駆動されるファン36が収納してあり、ファン
36が回転することにより吸気パイプ33から送風パイ
プ37の方向に空気が移送される。また、送風パイプ3
7の終端にはC、Dの二方向に切り換えられる切換弁3
8の共通側が接続してあり、切換弁38のC側には送圧
パイプ58が、切換弁38のD側には送風パイプ39が
それぞれ接続してある。この送風パイプ39には流路を
開閉させる開閉弁40が接続してあり、開閉弁40には
乾燥釜11の上部で終端がノズル状に開口した噴出パイ
プ41が接続してあり、噴出パイプ41の先端のノズル
は乾燥釜11の底部に向けられている。
【0031】そして、この乾燥釜11の上部の開口には
釜内から発生した水蒸気を排出するための蒸発パイプ4
7が接続してあり、蒸発パイプ47にはE、Fの二方向
に切換えることにできる切換弁48の共通側が接続して
あり、切換弁48のE側には放出パイプ51が接続して
あり、切換弁48のF側には塵埃パイプ49が接続して
ある。前述のように、図2で示した除臭箱15の内部に
は密閉した触媒箱52が収納してあり、放出パイプ51
の先端は触媒箱52の内部にまで延長して挿入してあ
る。この触媒箱52は断熱材に囲まれて除臭箱15内に
収納してあり、触媒箱52のやや中央は空気の流路を狭
めるように絞られた絞り部53が形成してある。この絞
り部53に接近して放出パイプ51の先端が位置してお
り、触媒箱52内で流動する空気が絞り部53でエゼク
ター効果を発生し、放出パイプ51の端部から空気が吸
引されるように設置してある。また、触媒箱52の内部
であって絞り部53より川下の位置には、白金等の貴金
属で形成した触媒54を充満させてある。
【0032】さらに、除臭箱15の排出側にはT字形を
したエゼクター16の中央の吸引側が接続してあり、エ
ゼクター16の注入側は分岐した送圧パイプ58に接続
してある。また、エゼクター16の排出側にはバイパス
パイプ43が接続してあり、このバイパスパイプ43の
開口端は空気の流れの川上方向に向けてあり、バイパス
パイプ43の他端は開閉弁42に介して乾燥釜11に連
通させてある。そして、前記送圧パイプ58には開閉弁
59が接続してあり、開閉弁59には予熱パイプ60が
接続してあり、予熱パイプ60には内部に触媒ヒーター
61を収納した熱風機18が接続してある。この熱風機
18の排出側は開閉弁62を介して触媒箱52の川上側
に接続してある。この熱風機18は送られた空気を加熱
して触媒箱52の内部にある触媒54を予熱するもので
あり、熱風機18の内部には電気を通電することにより
熱を発生する触媒ヒーター61が収納してある。また、
前記噴出パイプ41と放出パイプ51の間には混合パイ
プ56が接続してあり、この混合パイプ56には開閉で
きる開閉弁57が介在してある。
【0033】次に、前記切換弁48のF側には塵埃パイ
プ49が接続したあり、塵埃パイプ49には外部の空気
を吸引して熱を冷やす空冷器83が設けてあり、塵埃パ
イプ49の終端は屎尿処理装置5の外部で吸引ホース9
と接続してある。また、前記切換弁32のB側には吸引
パイプ34が接続してあり、吸引パイプ34の終端は屎
尿処理装置5の外部で排出ホース8と接続してある。こ
の排出ホース8の先端はゴミ回収器7の内部と連通して
あり、ゴミ回収器7の内部には目の細かい布で形成した
ゴミ袋50が収納してあり、ゴミ袋50の内部には前記
吸引ホース9の終端が連通してある。
【0034】そして、図8は本実施例における屎尿処理
装置5の全てを制御する電気系統を示すブロック図であ
る。このブロック図において、前記オーバーフローセン
サー45の出力はオーバーフロー判別回路72に接続し
てあり、温度センサー46の出力は温度判別回路73に
接続してあり、この仮設便所1を使用した利用者がその
使用を終了したことを指示するための指示スイッチ74
の出力は乾燥指示回路75に接続してある。これらのオ
ーバーフロー判別回路72、温度判別回路73、乾燥指
示回路75のそれぞれの出力は中央演算回路76(例え
ばマイコン等で構成されている。)に接続され、この中
央演算回路76には屎尿処理装置5の全ての動作を開始
するための電源スイッチ77が接続してある。
【0035】この中央演算回路76からの制御出力は、
切換弁制御回路78、モーター制御回路79、開閉弁制
御回路80、ヒーター制御回路81にそれぞれ接続して
あり、それぞれの切換弁制御回路78、モーター制御回
路79、開閉弁制御回路80、ヒーター制御回路81は
何れも中央演算回路76からの制御信号によって個別に
作動するものである。この切換弁制御回路78の出力に
は切換弁32、38、48が接続してあり、モーター制
御回路79には攪拌モーター23、モーター35が接続
してあり、開閉弁制御回路80には弁機構12、開閉弁
40、42、57、59、62がそれぞれ接続してあ
り、ヒーター制御回路81には触媒ヒーター61と高周
波発生回路82が接続してあり、高周波発生回路82に
は高周波コイル69が接続してある。この高周波発生回
路82は電磁誘導を起こす程度の商用周波数より高い周
波数の電力を発生できるもので、例えばインバーターな
どが用いられる。
【0036】次に、本実施例の作用を説明する。本実施
例の各部の動作は図9の真理表、図10、図11、図1
2、図13、図14のフローチャートと共に示される。
【0037】「予熱による機能の初期動作」
【0038】この屎尿処理装置5を利用して屎尿の乾燥
処理を行なう前に、屎尿処理装置5の主要部分を予熱し
ておき、仮設便所1が使用された後で直ちに屎尿の乾燥
処理ができるように準備しておかなければならない。
【0039】先ず、電源スイッチ77を手作業で投入
し、中央演算回路76にこれから屎尿処理装置5を使用
する旨の指示を伝達する。この指示信号により、中央演
算回路76は切換弁制御回路78、モーター制御回路7
9、開閉弁制御回路80、ヒーター制御回路81に予熱
の動作を行なう信号を伝える。この中央演算回路76か
らの信号により、切換弁制御回路78は切換弁32、3
8、48を切り換え、切換弁32をA側に接続し、切換
弁38をC側に接続し、切換弁48をE側に接続する。
同時に開閉弁制御回路80は弁機構12、開閉弁40、
42、57を閉じ、開閉弁59、62を開く。そして、
モーター制御回路79は攪拌モーター23、モーター3
5に信号を伝えてそれぞれを動作させ、モーター35は
45ヘルツの低い周波数で回転させておき、攪拌モータ
ー23は50ヘルツの定常の周波数で回転させる。攪拌
モーター23の回転力はギアボックス24を介して回転
軸25に伝えられ、回転軸25を乾燥釜11内で回転さ
せる。ヒーター制御回路81は触媒ヒーター61に電力
を供給することで触媒ヒーター61を発熱させ、熱風機
18内を通過する空気をこの触媒ヒーター61に接触す
ることで温度を高めさせる。
【0040】このような作動の状態が予熱の動作であ
り、装置内を流れる空気の流路は次のようになる。ま
ず、モーター35が作動することでファン36が駆動さ
れ、このファン36によって空気が吸気パイプ33から
送風パイプ37に流動される。このため、エアークリー
ナー17、ヒーターユニット19、送気パイプ63、切
換弁32を介して外囲の空気が吸引される。このファン
36(すなわち、送風機14)の作用によって外部から
吸引された空気は、送風パイプ37、切換弁38、送圧
パイプ58と通過してエゼクター16に送風される。送
圧パイプ58を流れる空気の一部は開閉弁59、予熱パ
イプ60、熱風機18、開閉弁62を介して触媒箱52
の川上側にも供給される。このエゼクター16の内部を
空気が高速で流動すると、そのエゼクター効果によりエ
ゼクター16の中央が負圧となり、触媒箱52の内部の
空気が吸引されて、熱風機18からの空気を触媒箱52
の内部に引き込むように補助の作用をすることになる。
こうして、送風機14から送られた空気は、送風パイプ
37、切換弁38、送圧パイプ58、開閉弁59、予熱
パイプ60、熱風機18、開閉弁62、触媒箱52、エ
ゼクター16の順路で流動する流路を移動し、エゼクタ
ー16から外囲に放出される。
【0041】この空気に流動の際において、熱風機18
内には発熱している触媒ヒーター61があるため、熱風
機18の内部を通過する空気はこの触媒ヒーター61と
接触して加熱されて触媒箱52に流入する。この熱風機
18で加熱された空気が、触媒箱52内を通過する時に
触媒54はこの加熱された空気で温められ、触媒54は
一定の温度まで温められる。触媒54を加熱した空気で
温めるのは、触媒54の性質から酸化還元の機能を充分
に発揮させるためには、その特性を維持することができ
る一定温度以上に維持しておかなければならないからで
ある。このようにして加熱された空気で触媒箱52内の
触媒54は一定の温度にまで高められ、この予熱作用に
より屎尿処理装置5が作動できる準備を行なうことにな
る。
【0042】「待機の状態の維持」
【0043】前述のようにして、送風機14が作動して
空気の流動が行なわれ、熱風機18により空気を介して
触媒54を温める予熱の動作を所定時間(約25分程
度)行なったならば、屎尿処理装置5は待機の状態に切
り替わる。これは、予熱により触媒54が所定温度まで
高められ、仮設便所1を利用者が何時でも使用できる準
備ができたことになるが、直ちに利用者が仮設便所1を
使用するのではないため、電源スイッチ77が投入され
てから仮設便所1が利用するまでは、電力消費を制限し
て屎尿処理装置5は待機することになる。
【0044】電源スイッチ77が投入されてから所定時
間経過したならば、中央演算回路76はモーター制御回
路79と開閉弁制御回路80に制御信号を送り、待機の
指示を行なう。すると、モーター制御回路79はモータ
ー35へ供給している周波数を30ヘルツに低下して送
風機14による供給空気量を減少させ、同時に攪拌モー
ター23へ供給している周波数を60ヘルツに少し高め
て回転数を高める。また開閉弁制御回路80は開閉弁4
2を開け、バイパスパイプ43によってエゼクター16
からの空気を乾燥釜11内に供給する。このバイパスパ
イプ43から供給された空気は蒸発パイプ47、切換弁
48、放出パイプ51を通じて触媒箱52に流入する。
この空気の流れによって、乾燥釜11は常時乾燥されて
いる。
【0045】「仮設便所1の使用」
【0046】上述した順次により、屎尿処理装置5が予
熱の動作を行い、次いで待機の動作を維持しているとき
に、仮設便所1を使用することができ、仮設便所1の利
用者が屎尿を排泄することができる。この仮設便所1が
使用可能であるかどうかは、例えば表示ランプなどより
屎尿処理装置5の状態を利用者に表示することができ
る。仮設便所1を使用する利用者は、まずドアー4を開
けてハウス3の内部に入り、便器6に向かって屎尿を排
泄する。排泄された屎尿は便器6の内部に溜まり、閉鎖
している弁機構12の上部にこの屎尿が一時的に貯留さ
れる。
【0047】「乾燥釜11への排泄物の投入」
【0048】こうして、仮設便所1で便器6を利用し、
排泄の行為を終わった使用者は次に仮設便所1を使用す
る人のためにその排泄物の処理を行なっておかなければ
ならない。このため、便器6に排泄した使用者は、その
排泄の行為が終わったことを意思表示するために指示ス
イッチ74を押し、排泄した屎尿を乾燥釜11に投入さ
せ、次いで蒸発、乾燥の一連の処理を開始させることに
なる。
【0049】利用者がこの指示スイッチ74を押すと、
その指示信号は乾燥指示回路75を介して中央演算回路
76に伝えられ、中央演算回路76では排泄物を乾燥釜
11に投入しなければならないことを判断し、モーター
制御回路79、開閉弁制御回路80、ヒーター制御回路
81に排泄物の投入を指示する。まず、モーター制御回
路79はモーター35に60ヘルツの高い周波数の電力
を供給し、送風機14による空気の供給を増加し、同時
に攪拌モーター23へは50ヘルツの周波数に電力を供
給して回転軸25の回転を少し低下させる。また、開閉
弁制御回路80は弁機構12を開け、開閉弁42、5
9、62を閉鎖し、バイパスパイプ43から乾燥釜11
への空気の供給を停止する。同時に、ヒーター制御回路
81は触媒ヒーター57への電力の供給を停止して発熱
を中止させ、高周波発生回路82を作動させてこの高周
波発生回路82で発生した高周波数の電力を高周波コイ
ル69に供給させる。
【0050】開閉弁制御回路80によって弁機構12が
開くと、便器6の底部に溜まっていた屎尿は弁機構12
のバタフライ弁を通過し、ジョイント30、投入口28
を通過して導入部27の内部に落下する。この導入部2
7は乾燥釜11に向けて傾斜しているため、落下した屎
尿は乾燥釜11に向かって流動し、弁機構11内に貯留
される。所定時間(数秒〜十数秒の間)だけ弁機構12
を開いた後で開閉弁制御回路80は弁機構12の作動を
反転し、弁機構12を閉鎖することにより便器6と乾燥
釜11の連通を遮断する。これは弁機構12が開き続け
ると乾燥釜11に投入された屎尿の臭気が便器6の底開
口を通じて外部に拡散するため、臭気を流出させないよ
うに防止したものである。
【0051】モーター制御回路79はモーター35に6
0ヘルツの高い周波数の電力を供給し(通常は30ヘル
ツである)、送風機14による送風量を増加させて送風
パイプ37、切換弁38、送圧パイプ58を介してエゼ
クター16方向に空気を流動させる。前述のように開閉
弁制御回路80は開閉弁42、59、62を閉鎖してい
るため、エゼクター16で発生した負圧は触媒箱52内
の空気を強く吸入し、蒸発パイプ47、切換弁48、放
出パイプ51を介して乾燥釜11内の空気を強く吸引し
て外部に放出させることになる。弁機構12が一時的に
開放された際に乾燥釜11の内部が正圧であれば、乾燥
釜11と外部が便器6の底を介して連通し、乾燥釜11
内の臭気が外部に発散されることになるため、このよう
な空気の流通により、乾燥釜11内を負圧に維持して臭
気が漏れないように防止している。このエゼクター16
によって触媒箱52に吸引された空気は絞り部53を通
過した後、既に加熱されている触媒54と接触し、触媒
54で酸化還元されて無臭となった後エゼクター16よ
り外部に拡散される。
【0052】便器6の底に溜まっていた屎尿を乾燥釜1
1内に投入する際に、既に乾燥釜11の内部には許容量
以上の屎尿が充満していたり、便器6から一回に投入さ
れる屎尿の量が多くて、乾燥釜11の容量以上になる場
合がある。このような場合には屎尿の液面の高さをオー
バーフローセンサー45が検知し、許容量以上の屎尿が
乾燥釜11に貯留されたことをオーバーフロー判別回路
72に伝える。この信号は中央演算回路76に伝えら
れ、中央演算回路76は許容量以上の屎尿が投入された
ことを判断し、開閉弁制御回路80に緊急の停止信号を
送り、屎尿を投入中であっても弁機構12をに閉鎖さ
せ、許容量以上の屎尿が投入されるのを防止する。この
ように乾燥釜11に許容量以上の屎尿が存在している
と、この投入停止の動作は継続し、次に説明するように
乾燥釜11内の屎尿の乾燥処理が完全に完了するまで続
き、この処理が終わるまでは便器6の使用が中止され
る。
【0053】また、ヒーター制御回路81は触媒ヒータ
ー61に電力の供給を停止しているが、開閉弁59、6
2が閉鎖されて空気が流動していないため、触媒ヒータ
ー61が高温となって断線するのを防いでいるためであ
る。また、ヒーター制御回路81の指示により、高周波
コイル69には高周波発生回路82からの高周波電力が
供給されているため、高周波コイル69は高い周波数で
電磁波を乾燥釜11の底部に通過させることになる。こ
の電磁波が乾燥釜11の底部(鉄などの金属製材料で形
成されている)を交拌することで電磁誘導加熱の現象が
発生し、この乾燥釜11自体が発熱することになる。こ
の高周波コイル69による電磁誘導加熱の動作は屎尿の
投入の動作から次の乾燥処理の動作まで継続して行なわ
れている。
【0054】「乾燥釜11に投入した屎尿の乾燥処理」
【0055】前述の中央演算回路76によって所定時間
(数秒〜十数秒の間)だけ弁機構12が開放され、乾燥
釜11の内部に屎尿が貯留されたならば次いで蒸発によ
る乾燥処理が行なわれる。中央演算回路76は乾燥処理
を行なうことを自己判断し、モーター制御回路79、開
閉弁制御回路80、ヒーター制御回路81にそれぞれ乾
燥処理のための制御信号を送る。モーター制御回路79
では、モーター35に供給している電力の周波数を45
ヘルツに低下させ、ファン36の回転数を低下させ送風
機14による空気の送風量を予熱の処理と同じにする。
また、モーター制御回路79は、攪拌モーター23には
引続き50ヘルツの周波数の電力を供給させている。開
閉弁制御回路80は弁機構12を閉鎖し、同時に開閉弁
42、59、62を開放させ、他の開閉弁は引続き閉鎖
させておく。さらに、ヒーター制御回路81は触媒ヒー
ター57に電力を供給して熱風機18内で発熱さ、高周
波発生回路82は前述の動作に引続き高周波コイル69
に高周波の電力を供給させて乾燥釜11を発熱させてい
る。
【0056】このヒーター制御回路81の制御信号によ
り、高周波発生回路82は高周波コイル69に電極6
6、電力線70を介して高周波の電力を供給しており、
高周波コイル69からは高い周波数の電磁波が交拌して
発生し、乾燥釜11の底部分が発熱する。この乾燥釜1
1の発熱により、乾燥釜11の内部に収納した屎尿は加
熱され、屎尿の温度は沸騰点にまで高められ、その大部
分の水分は水蒸気として蒸発させられる。
【0057】また、モーター制御回路79は攪拌モータ
ー23を前述のように50ヘルツで作動させ続けている
ため、攪拌モーター23の回転力はギアボックス24に
よって減速され、その減速された回転力は回転軸25を
回転させている。このため、回転軸25に固定してある
攪拌羽根26は乾燥釜11の底部に接近して回転し、投
入してある屎尿と蓄熱球29は乾燥釜11の底部で攪拌
される。この攪拌の作用により屎尿は混ぜ合わされて、
その全体の温度が均一となるように作用される。この攪
拌の作用の際に、蓄熱球29に蓄えられた熱はその表面
より周囲の屎尿に伝えられ、屎尿を加熱を促進する。こ
の蓄熱球29はその表面が球形で表面積が大きいことか
ら、屎尿への熱の伝達が大きく、蓄熱球29からの熱伝
導によって屎尿の乾燥速度が早められる(蓄熱球29が
金属であれば、高周波コイル69からの電磁波によりそ
れ自体でも発熱する)。こうして、屎尿の大部分の成分
の水分は序々に水蒸気として蒸発されることになる。
【0058】なお、この高周波コイル69に高周波の電
力が供給されると、その渦電流損により高周波コイル6
9自体も発熱することになる。だが、この高周波コイル
69はヒーターユニット19に収納されており、送風機
14が作動しているためエアークリーナー17より外囲
の空気がこのヒーターユニット19内を通過し、この空
気で高周波コイル69が冷却されると共にその空気は熱
交換で温められる。この温められた空気が乾燥釜11や
触媒54方向に流動するため、廃熱を効果的に利用して
いる。
【0059】モーター制御回路79によりモーター35
が駆動されるとファン36が駆動されてエアークリーナ
ー17、ヒーターユニット19、送気パイプ63、切換
弁32、吸気パイプ33を介して外囲の空気が吸引され
る。前述のように、開閉弁制御回路80で開閉弁42、
59、62が開放されたため、吸引された空気は送風機
14より送風パイプ37、切換弁38、送圧パイプ58
を介しエゼクター16方向に伝えられ、エゼクター16
で発生した負圧により触媒箱52内の空気が吸引され
る。同時に、送圧パイプ58の空気の一部は開閉弁5
9、予熱パイプ60より熱風機18に入り、発熱してい
る触媒ヒーター61でその温度が高められ、開閉弁62
を介して触媒箱52の川上方向に供給される。このよう
な開閉弁59、予熱パイプ60、熱風機18、開閉弁6
2、触媒箱52による空気の循環経路が形成されると、
触媒ヒーター61で温められた空気が触媒54を温めて
酸化還元できる温度に維持している。この動作の状態は
前述した予熱と待機の状態と同じである。
【0060】また、エゼクター16から排出された空気
はバイパスパイプ43の開口に流入し、そのバイパスパ
イプ43を通過した空気は開閉弁42より乾燥釜11に
放出される。このため、乾燥釜11の内部にはバイパス
パイプ43からの新鮮な空気が乾燥処理の際に常時供給
されているため、乾燥釜11内の屎尿は酸素により酸化
される。バイパスパイプ43から供給された空気は、同
時に乾燥釜11を正圧に維持し、蒸発した水蒸気を蒸発
パイプ47より乾燥釜11から押し出す作用をする。蒸
発パイプ47、切換弁48に通じる放出パイプ51の先
端は触媒箱52の絞り部53に接近しているため、この
絞り部53のエゼクター効果により乾燥釜11の水蒸気
はさらに吸引されることになる。こうして、乾燥釜11
内で蒸発した屎尿の水成分は水蒸気となって順次蒸発パ
イプ47から流出し、触媒54を通過した後エゼクター
16で吸引され外部に拡散される。この乾燥釜11で蒸
発した水蒸気等が触媒54を通過する際に、これらの水
蒸気や空気に含まれている尿素、アンモニア等の悪臭を
発生する成分は触媒54と接触して酸化還元され、臭気
の原因となる成分は無臭に変質されて外部に放出され
る。
【0061】「乾燥処理の終了を判断」
【0062】このような空気の流動と高周波コイル69
による乾燥釜11の加熱が継続して行なわれると、乾燥
釜11の内部に貯留された屎尿の大部分である水分は蒸
発され、最終的には全ての水分が蒸発して乾燥釜11に
ある屎尿の乾燥が終了する。こうして乾燥釜11内の屎
尿の水分が蒸発すると、沸騰点の温度を維持することが
できなくなり乾燥釜11の外壁の温度は上昇するが、こ
の温度変化は温度センサー46で検知され、その検知信
号は温度判別回路73に伝えられる。この温度判別回路
73では乾燥釜11の外壁が沸騰点以上の急激な温度に
上昇したことで、乾燥釜11の内部にある水分が全て蒸
発されたと判別し、その判別信号を中央演算回路76に
伝える。中央演算回路76では屎尿の乾燥処理が完了し
たのでその処理を停止し、次の清掃処理に移行すること
を指示する。
【0063】「乾燥釜11の清掃処理」
【0064】前述したように、高周波コイル69で発生
した電磁波による乾燥釜11の加熱と、攪拌羽根26、
蓄熱球29による屎尿の攪拌作用により乾燥釜11内に
貯留されている屎尿の大部分の成分である水分が蒸発す
ると、乾燥釜11内には屎尿の中の繊維質等の蒸発でき
ない成分が残渣として残ることになる。このような残渣
を乾燥釜11の内部に残留しておくと、長期的な使用に
おいては乾燥釜11の内壁に残渣が固着し、遂には屎尿
の乾燥処理が行なえなくなることになる。このため、乾
燥釜11に一回分の屎尿が投入されて乾燥処理が終了し
たならば、乾燥釜11内に残っている残渣や塵埃を除去
するために清掃処理を行なわなければならない。この清
掃処理の開始は、前述の温度センサー46により乾燥釜
11の外壁の温度が急激に上昇したことで判別され、自
動的に乾燥処理から清掃処理に移行する。
【0065】前述のように乾燥釜11の表面温度の変化
で温度判別回路73は乾燥の処理が終わったことを判別
し、その判別信号を中央演算回路76に伝える。中央演
算回路76ではこの信号により切換弁制御回路78、モ
ーター制御回路79、開閉弁制御回路80、ヒーター制
御回路81のそれぞれに清掃処理に移行する制御信号を
伝える。すると、切換弁制御回路78は切換弁32をB
側に切換え切換弁38をD側に接続し、切換弁48をF
側に接続する。モーター制御回路79はモーター35、
攪拌モーター23の動作を継続させているが、モーター
35へは60ヘルツの高い周波数の電力を供給し、ファ
ン36の回転数を増加させ、攪拌モーター23へは12
0ヘルツの高い周波数の電力を供給して回転軸25を高
速で回転させる。開閉弁制御回路80は開閉弁42、5
9、62を閉じ、開閉弁40、57を開放する。さら
に、ヒーター制御回路81は触媒ヒーター61への電力
の供給を停止させ、高周波発生回路82の動作を停止さ
せて高周波コイル69による乾燥釜11の加熱を中止す
る。
【0066】このような切換弁と開閉弁の動作により、
前述の空気の循環とは違った空気の循環経路が形成され
る。すなわち、送風機14から送られる空気は送風パイ
プ37、切換弁38、送風パイプ39、開閉弁40、噴
出パイプ41により乾燥釜11に空気が供給され、しか
も噴出パイプ41の先端はノズルとなっていて、供給さ
れた空気は乾燥釜11の底方向に噴出される。そして、
乾燥釜11からの空気は、蒸発パイプ47、切換弁4
8、空冷器83、塵埃パイプ49、排出ホース9、ゴミ
回収器7、吸引ホース8、吸引パイプ34、切換弁3
2、吸気パイプ33を介して送風機14に戻る流路を流
動することになる。前述のように、送風機14にあるフ
ァン36は、モーター35により高速で回転されている
ため、送風機14から圧送された大量の空気はこの閉じ
られた循環回路を高速で回転することになる。この空気
の流動では、噴出パイプ41の下端に形成してあるノズ
ルより乾燥釜11の内部に噴射され、噴射された空気が
乾燥釜11の内部に溜まっている残渣や塵埃を空気流に
よって吹き上げ、この空気と共に粉末状の塵埃、残渣を
蒸発パイプ47、切換弁48、空冷器83、空冷器8
3、塵埃パイプ49、排出ホース9を流通させ、ゴミ回
収器7の内部に設けたゴミ袋50に移動させることがで
きる。このゴミ袋50は目の細かい布や紙で構成してあ
るため、乾燥釜11から空気と共に流出されられた塵
埃、残渣はこのゴミ袋50で捕獲され、空気だけは分離
されられて吸引ホース8より送風機14に戻される。
【0067】なお、乾燥釜11からの空気が空冷器83
を通過する際には、この空冷器83で外囲の冷たい空気
が乾燥釜11からの熱い空気と混合され、冷却される。
これは乾燥釜11の内部温度が高いと高温の塵埃、残渣
がそのままゴミ袋50に流入し、塵埃、残渣の熱によっ
てゴミ袋50に細かい穴が明けられるのを防止するため
である。この空冷器83で外囲の空気が循環路内に流入
すると、循環路を流動する空気の圧力が高くなるが、前
述のように開閉弁57を開けてあるために、送風機14
から圧送された空気の一部は混合パイプ56を通過して
放出パイプ51に流入し、触媒箱52内を通過してエゼ
クター16より外部に放出される。この臨時に形成され
た逃がしの流路により空冷器83で吸引された冷却用の
空気の圧力を外部に逃がしている。
【0068】このように空気を閉鎖した循環回路で高速
で流動させることにより、乾燥釜11内に残っている塵
埃、残渣はゴミ回収器7に移動させられ、ゴミ袋50で
捕獲することで清掃処理を人手を掛けずに自動的に行な
うことができる。そして、高速の空気で乾燥釜11内の
塵埃、残渣を吹き飛ばしている間にも攪拌モーター23
の作動は継続している。このため、攪拌モーター23に
より回転軸25と攪拌羽根26が乾燥釜11の内部で回
転して蓄熱球29を乾燥釜11の底付近で転動させ、乾
燥釜11の内部に付着している残渣を蓄熱球29の転動
によって細かな粉末に粉砕させ、空気流によって塵埃、
残渣を吹き飛ばし易いように処理している。
【0069】「待機の動作への復帰」
【0070】こうして、送風機14による空気の高速循
環と閉じた循環回路により、乾燥釜11の内部に残留し
ていた塵埃、残渣は空気と共に吹き飛ばされ、ゴミ回収
器7で残渣、塵埃だけが分離され、乾燥釜11内の清掃
が自動的に行なわれる。この清掃動作が所定時間(数十
分程度)継続して行なわれたならば、中央演算回路76
は清掃処理が終了したことを自己判断し、待機の状態に
復帰させる。
【0071】このため、中央演算回路76は、切換弁制
御回路78、モーター制御回路79、開閉弁制御回路8
0、ヒーター制御回路81に制御信号を伝え、屎尿処理
装置5の各部を待機の状態に変更させる。まず、切換弁
制御回路78は切換弁32をA側に、切換弁38をC側
に、切換弁48をE側にそれぞれ切り換えら、モーター
制御回路79はモーター35は30ヘルツの低い周波数
で回転させると共に攪拌モーター23を60ヘルツの周
波数で回転させる。また、開閉弁制御回路80は開閉弁
42、59、62を開放させ、開閉弁40、57を閉鎖
させ、ヒーター制御回路81は触媒ヒーター61に電力
を供給して発熱させる。このような各部の動作の変更に
よって、屎尿処理装置5は前述した待機の状態と同じ状
態に復帰し、次に仮設便所1を使用す人のため待機する
ことになる。
【0072】このように屎尿処理装置5は、予熱による
準備、待機、屎尿の投入、乾燥処理、清掃処理の一連の
サイクルを自動的に繰り返すことになる。このため密閉
した乾燥釜11で屎尿を乾燥、蒸発させる処理により、
仮設便所1の便器6に排泄した屎尿を汲み取りなどの処
理を行なわずに処理することができる。そして、乾燥処
理の後では、自動的に清掃処理を行い、乾燥釜11の内
部に残渣や塵埃を残らず屎尿処理装置5を長期的に使用
することが可能となる。
【0073】「屎尿処理装置5の動作の停止」
【0074】上述のように、中央演算回路76の指示に
より屎尿処理装置5の各部は所定のサイクルで自動運転
を行い、屎尿の処理を行なう。しかし、仮設便所1を移
動させたり、或いは定期的な点検のために屎尿処理装置
5の動作を停止させる必要がある。このような場合に
は、電源スイッチ77を人力により操作して動作を停止
する信号を中央演算回路76に伝える。このため、中央
演算回路76切換弁制御回路78、モーター制御回路7
9、開閉弁制御回路80、ヒーター制御回路81に動作
の停止の制御信号を送り、全ての動作を終了させる。こ
の操作によって、モーター35、攪拌モーター23は停
止し、触媒ヒーター61には電力が供給されず、高周波
発生回路82は高周波コイル69に電力を供給しなくな
る。
【0075】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、仮
設便所に応用して屎尿の蒸発することができるので、仮
設便所の運用が衛生的となり取扱いが極めて簡易とな
る。また、屎尿を収納した容器の加熱の動作において
は、ヒーターによって直接容器を加熱するのではなく、
また、バーナーによって燃料を燃焼させて加熱させるも
のでもなく、高周波加熱コイルによる電磁波の電磁誘導
によって容器全体を加熱させるため、供給したエネルギ
ーを熱に変換する熱効率が極めて高くなり、火災が発生
する恐れが無くなる。
【0076】また、本発明では、容器の内部で収納した
屎尿を攪拌して温度調整を行なっているが、この攪拌の
動作においては容器に振動が発生する。このような使用
状態であっては、容器をヒーターで加熱する方法であっ
てはヒーターに振動が伝わり、ヒーターの断線の原因と
なるものであった。しかし、本発明では、容器を加熱す
るのは電磁誘導であるため、容器と高周波コイルとの間
には隙間を設けることができ、容器で発生した振動が高
周波コイルには伝わらず、断線等の故障が発生すること
が少なくなり、長期的な使用においても保守が容易とな
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である屎尿処理装置を移動式
の仮設便所に応用した例を示す、仮設便所の全体斜視図
である。
【図2】本発明の一実施例である屎尿処理装置の全体の
配置構成を示したスケルトン図である。
【図3】本発明の一実施例である屎尿処理装置の全体の
構成をさらに拡大して示した斜視図である。
【図4】本発明の一実施例である屎尿処理装置における
乾燥釜と便器の付近を拡大して示した分解斜視図であ
る。
【図5】本発明の一実施例である屎尿処理装置における
乾燥釜と高周波加熱手段の構成を拡大して示した分解斜
視図である。
【図6】本発明の一実施例である屎尿処理装置のヒータ
ーユニットの内部構成を示す、蓋を開いた状態を示す分
解斜視図である。
【図7】本発明の一実施例である屎尿処理装置の各部の
機構の間を結ぶ配管の接続状況を示す説明図である。
【図8】本発明の一実施例である屎尿処理装置の制御を
行なうための制御系のブロック図である。
【図9】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作に
おける作動状況を示す真理表である。
【図10】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作
を示すフローチャートである。
【図11】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作
を示すフローチャートである。
【図12】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作
を示すフローチャートである。
【図13】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作
を示すフローチャートである。
【図14】本発明の一実施例である屎尿処理装置の動作
を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 仮設便所 5 屎尿処理装置 6 便器 7 ゴミ回収箱 11 乾燥釜 12 弁機構 13 駆動機構 14 送風機 15 防臭箱 16 エゼクター 17 エアークリーナー 18 熱風機 25 回転軸 26 攪拌羽根 29 蓄熱球 32 切換弁 38 切換弁 42 開閉弁 43 バイパスパイプ 48 切換弁 54 触媒 61 触媒ヒーター 69 高周波コイル 82 高周波発生回路
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C02F 11/12 ZAB B 7446−4D E 7446−4D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 屎尿を収納する耐熱性のある密閉された
    金属製の容器と、この容器と接近して高周波の電磁波を
    発生させる高周波コイルを持つ電磁加熱手段と、電磁加
    熱手段に高周波の電力を供給する高周波発生回路と、容
    器内で収納した屎尿を攪拌する複数の羽根を持つ攪拌手
    段と、容器内に収納された複数個の球形状をした蓄熱体
    と、この容器内部との連通を開閉するための弁機構と、
    弁機構に接続されて屎尿を排泄するための便器とから成
    り、便器から容器に屎尿を投入し、高周波発生回路から
    の高周波の電力で電磁加熱手段より電磁波を発生させ、
    容器を電磁誘導加熱により発熱させ、容器の内部にある
    屎尿を加熱することで蒸発させて乾燥処理することを特
    徴とする屎尿処理装置。
  2. 【請求項2】 電磁加熱手段の外形を立方形の箱状と
    し、容器の下部にガイドレールを設け、電磁加熱手段を
    ガイドレールに沿って着脱自在に挿入することができる
    ように構成したことを特徴とする請求項1記載の屎尿処
    理装置。
  3. 【請求項3】 容器の下部と電磁加熱手段の上部との間
    に間隙を設けたことを特徴とする請求項1、2記載の屎
    尿処理装置。
  4. 【請求項4】 電磁加熱手段は、内部が中空の箱と、こ
    の箱の内部に固定された高周波コイルとから成り、中空
    の箱には空気が流動できる隙間を形成したことを特徴と
    する請求項1、2、3記載の屎尿処理装置。
  5. 【請求項5】 電磁加熱手段の外囲を構成する箱の内部
    に空気を流通させ、高周波コイルを冷却した空気を容器
    に供給させるようにしたことを特徴とする請求項1、
    2、3、4記載の屎尿処理装置。
  6. 【請求項6】 屎尿を収納する耐熱性のある密閉された
    金属製の容器と、この容器と接近して高周波の電磁波を
    発生させる高周波コイルを持つ電磁加熱手段と、電磁加
    熱手段に高周波の電力を供給する高周波発生回路と、こ
    の容器を加熱して屎尿を乾燥させる加熱手段と、容器内
    で収納した屎尿を攪拌する複数の羽根を持つ攪拌手段
    と、容器内に収納された複数個の球形状をした蓄熱体
    と、この容器内部との連通を開閉するための弁機構と、
    弁機構に接続されて屎尿を排泄するための便器とから成
    り、容器を電磁加熱手段によって加熱させることで便器
    から投入された屎尿を蒸発させて処理できる屎尿処理装
    置において、容器に連通して蒸発した水蒸気を排出する
    ための蒸発パイプと、内部に触媒を収納した触媒箱と、
    触媒箱の風下側に接続されて触媒箱内の空気を吸引する
    エゼクターと、触媒箱の風上側に連通されて流動する空
    気を加熱する熱風機と、ファンを内蔵して空気を供給す
    る送風機と、送風機の排気側に接続されて二方向に切換
    えることができる第一の切換弁と、第一の切換弁の一方
    に接続されてエゼクターと熱風機に接続したパイプと、
    第一の切換弁の他方に接続されて容器の内部でノズル状
    に絞られたパイプと、蒸発パイプに接続されて二方向に
    切換えることのできる第二の切換弁と、第二の切換弁の
    一方に接続されて触媒箱の風上側に連通されたパイプ
    と、第二の切換弁の他方に接続されて空気と塵埃を分離
    するゴミ回収箱と、送風機の吸気側に接続されて二方向
    に切換えることのできる第三の切換弁と、第三の切換弁
    の一方に接続されてクリーナーからの空気を熱交換して
    通過させる電磁加熱手段と、第三の切換弁の他方に接続
    されてゴミ回収箱の排気側に連通するパイプとから構成
    されたことを特徴とする屎尿処理装置。
  7. 【請求項7】 屎尿を収納する耐熱性のある密閉された
    金属製の容器と、この容器と接近して高周波の電磁波を
    発生させる高周波コイルを持つ電磁加熱手段と、電磁加
    熱手段に高周波の電力を供給する高周波発生回路と、容
    器内で収納した屎尿を攪拌する複数の羽根を持つ攪拌手
    段と、容器内に収納された複数個の球形状をした蓄熱体
    と、この容器内部との連通を開閉するための弁機構と、
    弁機構に接続されて屎尿を排泄するための便器とから成
    り、容器を電磁加熱手段によって加熱させることで便器
    から投入された屎尿を蒸発させて処理できる屎尿処理装
    置において、容器に連通して蒸発した水蒸気を排出する
    ための蒸発パイプと、内部に触媒を収納した触媒箱と、
    触媒箱の風下側に接続されて触媒箱内の空気を吸引する
    エゼクターと、触媒箱の風上側に連通されて流動する空
    気を加熱する熱風機と、ファンを内蔵して空気を供給す
    る送風機と、送風機の排気側に接続されて二方向に切換
    えることができる第一の切換弁と、第一の切換弁の一方
    に接続されてエゼクターと熱風機に接続したパイプと、
    第一の切換弁の他方に接続されて容器の内部でノズル状
    に絞られたパイプと、蒸発パイプに接続されて二方向に
    切換えることのできる第二の切換弁と、第二の切換弁の
    一方に接続されて触媒箱の風上側に連通されたパイプ
    と、第二の切換弁の他方に接続されて空気と塵埃を分離
    するゴミ回収箱と、送風機の吸気側に接続されて二方向
    に切換えることのできる第三の切換弁と、第三の切換弁
    の一方に接続されてクリーナーからの空気を熱交換して
    通過させる電磁加熱手段と、第三の切換弁の他方に接続
    されてゴミ回収箱の排気側に連通するパイプと、エゼク
    ターの風下側と容器とを連通するバイパスパイプとから
    構成されたことを特徴とする屎尿処理装置。
  8. 【請求項8】 バイパスパイプには開閉できる開閉弁を
    介在させ、弁機構を開口して便器に排泄した屎尿を容器
    に投入する際には、開閉弁を閉鎖してバイパスパイプに
    よる空気の供給を停止し、送風機の送風量を増加させて
    エゼクターによる容器内の空気の吸引量を増加させ、便
    器から容器内の臭気を拡散させないようにしたことを特
    徴とする請求項7記載の屎尿処理装置。
JP5125360A 1993-04-26 1993-04-28 屎尿処理装置 Pending JPH06312174A (ja)

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JP5125360A JPH06312174A (ja) 1993-04-28 1993-04-28 屎尿処理装置
US08/230,537 US5575082A (en) 1993-04-26 1994-04-20 Raw sewage disposal apparatus
EP94302822A EP0622498B1 (en) 1993-04-26 1994-04-20 Raw sewage disposal apparatus
DE69401679T DE69401679T2 (de) 1993-04-26 1994-04-20 Entsorgungsvorrichtung für Klärschlämme
CA002121821A CA2121821A1 (en) 1993-04-26 1994-04-21 Raw sewage disposal apparatus
KR1019940008852A KR970006502B1 (ko) 1993-04-26 1994-04-26 시뇨처리장치

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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03174291A (ja) * 1989-12-01 1991-07-29 Hikoma Seisakusho Kk 屎尿乾燥装置
JPH0568963A (ja) * 1991-09-17 1993-03-23 Japanic:Kk 屎尿処理装置

Patent Citations (2)

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