JPH0631207B2 - 3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体類及びこれを有効成分とする抗消化性潰瘍剤 - Google Patents

3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体類及びこれを有効成分とする抗消化性潰瘍剤

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JPH0631207B2
JPH0631207B2 JP10242185A JP10242185A JPH0631207B2 JP H0631207 B2 JPH0631207 B2 JP H0631207B2 JP 10242185 A JP10242185 A JP 10242185A JP 10242185 A JP10242185 A JP 10242185A JP H0631207 B2 JPH0631207 B2 JP H0631207B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はクロマン骨格を有する新規な化合物及びこれを
有効成分とする抗消化性潰瘍剤に関する。
〔従来の技術〕
従来、クロマン骨格を有する化合物の中にはいくつかの
薬理作用を有する化合物があることが見出されている。
例えば、2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−(2−グアニ
ジノエトキシ)クロマンは血圧降下作用を有しており
〔Cesk.Farm.,29巻5号125頁(1980年)参
照〕、また2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル 2−
(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6−クロマニルオキシ)
イソブチレート、2−(2,2,5,7,8−ペンタメチル−6
−クロマニルオキシ)イソブチル ニコチネートなどは
コレステロール低下作用を有している(特開昭55-94382
号公報参照)。さらにクロマン骨格を有するビタミンE
は生体内における種々の生理作用に関与していることが
知られている。
消化性潰瘍は種々の原因によつて発生するが、一般には
過酸、ストレス、胃血流循環の阻害、薬物その他の原因
によりもたらされた酸、ペプシン、胃液などの攻撃因子
と消化管粘膜の防禦力などの防禦因子との不均衡によつ
て発生するとされている。従来、臨床的に攻撃因子を減
弱させるものとして制酸、抗コリン、抗ペプシン又は抗
ガストリンの作用を有する薬剤が用いられ、また防禦因
子を増強するものとして粘膜組織修復、粘膜組織賦活、
粘液増加、肉芽形成などの作用を有する薬剤が用いられ
ている。抗消化性潰瘍剤として現在シメチジンN″−
シアノ−N−メチル−N′−〔2−{(5−メチル−1
H−イミダゾール−4−イル)メチルチオ}エチル〕グ
アニジン、ソフアルコン〔2′−カルボキシメトキシ
−4,4′−ビス(3−メチル−2−ブテニルオキシ)カ
ルコン〕、テプレノン〔(9E,13E)−6,10,14,18−
テトラメチル−5,9,13,17−ノナデカテトラエン−3−
オンの(5E:5Z)が3対2の混合物〕など数多くの
ものが臨床に供せられているが、これら抗消化性潰瘍剤
として使用されている化合物のなかにはクロマン骨格を
有するものはない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
従来知られている抗消化性潰瘍剤のなかには一つの薬剤
で攻撃因子を減弱させるとともに防禦因子を増強させる
ものは殆んど存在していない。しかも、攻撃因子を減弱
させる薬剤には副作用を有するものが多く、例えば抗コ
リン剤は副交感神経遮断作用を有するので胃液分泌の抑
制が過度になり、胃の活動を鈍化させて消化力を減退さ
せることがあり、また制酸剤は一時的に胃酸を中和させ
るので、その反作用として胃酸分泌を亢進させることが
ある。
上記のとおり抗消化性潰瘍剤として数多くの薬剤が臨床
に供せられているが、これら臨床に供せられている抗消
化性潰瘍剤よりも効力が強く、かつ攻撃因子を減弱させ
るとともに防禦因子を増強させる作用を有し、しかも毒
性や副作用が少なくて長期の連用に付することができる
抗消化性潰瘍剤の開発が望まれているのが現状である。
しかして、本発明の目的の1つは、消化性潰瘍に対して
優れた抑制作用を有し、かつ安全性の高いクロマン骨格
を有する新規な化合物を提供するにある。また本発明の
他の目的は該新規な化合物の抗消化性潰瘍剤としての用
途を提供するにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明によれば、上記の目的は、一般式 (式中R、R及びRはそれぞれ水素原子又は低級
アルキル基を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、
ヒドロキシル基、低級アルコキシ基又は低級アルケニル
オキシ基を表わし、Rは水素原子、低級アルキル基又
は低級アルコキシ基を表わし、Xはカルボニル基を表わ
し、Yはイミノ基を表わし、nは0、1又は2の整数を
表わす) で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体又はその
薬理学的に許容される塩(以下、これらの化合物を3,4
−ジヒドロベンゾピラン誘導体類と総称する)を提供す
ることによつて達成され、また該3,4−ジヒドロベンゾ
ピラン誘導体類を有効成分とする抗消化性潰瘍剤を提供
することによつて達成される。
上記一般式(I)中、R1、R3、R4及びR5が表わす低級
アルキル基は例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などであり、またR2及びR3が表わす低級
アルコキシ基は例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロ
ポキシ基、ブトキシ基などである。R2が表わすハロゲ
ン原子としてはフツ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ
素原子を挙げることができ、また低級アルケニルオキシ
基としては例えば、アリルオキシ基、プレニルオキシ
基、ゲラニルオキシ基などを挙げることができる。
一般式(I)で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体
の代表例として次の化合物を挙げることができる。
N−(3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テト
ラメチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグ
アニジン〔化合物(1)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグア
ニジン〔化合物(2)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−エトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグア
ニジン〔化合物(3)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−プレニルキシ−2,5,7,8−テ
トラメチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)アセチル
グアニジン〔化合物(4)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,5,7,8−テトラ
メチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)カルボニルグ
アニジン〔化合物(5)〕 N−〔2−(3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,5,7,8−
テトラメチル−2H−ベンゾピラン−2−イル)プロピ
オニル〕グアニジン〔化合物(6)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2−メチル−2
H−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグアニジン〔化
合物(7)〕 N−(3,4−ジヒドロ−7−メトキシ−2−メチル−2
H−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグアニジン〔化
合物(8)〕 N−(3,4−ジヒドロ−6−クロル−2−メチル−2H
−ベンゾピラン−2−イル)アセチルグアニジン〔化合
物(9)〕 一般式(I)で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体
の薬理学的に許容される塩としては塩酸、硫酸などの鉱
酸の塩;メタンスルホン酸、P−トルエンスルホン酸な
どの有機スルホン酸の塩;酢酸、プロピオン酸、コハク
酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸などの有機カル
ボン酸の塩などが挙げられる。
一般式(I)で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体
は例えば次の方法により製造することができる。
(上記式中、R1、R2、R3、R4、R5、Y及びnは前
記定義のとおりであり、R6は低級アルキル基を表わ
し、Zは塩素原子又は低級アルコキシ基を表わす)すな
わち、公知化合物である一般式(II)で示されるカルボン
酸に、塩化メチレン、ジクロルエタン、ベンゼンなどの
不活性溶媒の存在下又は不存在下に該カルボン酸に対し
て等モル量ないし大過剰の塩化チオニルを室温ないし加
熱還流下の温度で作用させることにより一般式(III)で
示される酸クロライドとする。なお、この反応系に触媒
量のピリジン、ジメチルホルムアミドなどを存在させる
ことにより酸クロライドの生成反応を加速させることが
できる。このようにして得られた一般式(III)で示され
る酸クロライドを含む反応混合物から未反応の塩化チオ
ニル、溶媒などの低沸点物を減圧下に留去し、その残渣
を塩化メチレン、ジクロルエタン、ベンゼン、ジオキサ
ン、テトラヒドロフランなどの溶媒で希釈し、この希釈
液を該酸クロライドに対して等モル量ないし大過剰の一
般式(IV)で示されるグアニジン又はその誘導体をアルコ
ールとジオキサン又はテトラヒドロフランとの混合溶媒
に溶かした液中に約−20℃〜10℃の温度で滴下し、
次いで室温で攪拌することにより一般式(Ia)で示される
3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体を製造することがで
きる。また、一般式(II)で示されるカルボン酸を常法に
従いその低級アルキルエステルとしたのち、該エステル
に対して等モル量ないし大過剰の一般式(IV)で示される
グアニジン又はその誘導体とメタノール、エタノール、
テトラヒドロフランなどの不活性溶媒の存在下又は不存
在下に室温〜約100℃で反応させることによつても一
般式(Ia)で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体
を製造することができる。反応混合物からの一般式(Ia)
で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体の分離・
精製は常法により行われる。
以下、本発明化合物及び対照薬として用いたシメチジ
ン、ソフアルコン、テプレノンなどについての抗消化性
潰瘍作用の試験及びその結果を示す。
1.ストレス潰瘍 試験方法 dd−K系雄性マウス(体重18〜20g)を1群6匹として
ストレスゲージに入れ、22±1℃の水槽に剣状骨の深
さまで浸漬し、ストレスを負荷した。5時間後にマウス
を水槽より引揚げ、エーテル麻酔下に胃を摘出した。胃
内に10%ホルムアルデヒド水溶液1.2mlを注入し、次
いで該胃を10%ホルムアルデヒド水溶液中に10分間
浸漬し、組織を固定した。固定後、大弯に沿つて切開
し、胃腺部に発生した潰瘍を観察した。潰瘍の程度を下
記の潰瘍係数(Ulcer Index)により指数化し、潰瘍の抑
制率を算出した。
潰瘍係数0:潰瘍が認められない 1:軽度の出血が認められる 2:出血及びエロジオン(erosion)が認められる 3:重度の出血及びエロジオン(erosion)が認められる なお、被検化合物はその5%アラビアゴム末懸濁液とし
て、マウスにストレス負荷させる10分前に経口投与さ
れた。
試験成績 被検化合物の投与量と投与されたマウスにおける潰瘍係
数を無投与マウスにおける潰瘍係数と比較して第1表に
示す。また被検化合物の投与による潰瘍の抑制率を同表
に併記した。
2.幽門結紮潰瘍(Shay潰瘍) 試験方法 Wistar系雄性ラツト(体重180〜200g)を1群7匹と
し、48時間絶食させたのち、エーテル麻酔下に開腹
し、幽門部を縫合糸で結紮した。13時間後にエーテル
麻酔下に胃を摘出し、胃液を採取した。胃液を3,000r.
p.m.で10分間遠心分離し、胃液量と胃液のpH値を測定
した。pH値はpH紙を用いて測定した。胃液採取後、胃内
に10%ホルムアルデヒド水溶液を胃が膨満するまで注
入し、次いで該胃を10%ホルムアルデヒド水溶液中に
10分間浸漬し、組織を固定した。固定後、大弯に沿つ
て切開し、胃線部に発生した潰瘍を観察した。潰瘍の程
度を下記の潰瘍係数(Ulcer Index)により指数化した。
潰瘍係数0:潰瘍が認められない 1:出血斑が認められる 2:小潰瘍(径<3mm)が1〜5個認められる 3:小潰瘍が6個以上又は大潰瘍(径>3mm)が1個認
められる 4:大潰瘍が2個以上認められる 5:穿孔性潰瘍が認められる なお、被検化合物はその5%アラビアゴム末懸濁液とし
て、幽門結紮後直ちに十二指腸内に投与された。
試験成績 被検化合物の投与量と投与されたラツトにおける胃液の
量及びそのpH並びに潰瘍係数を無投与ラツトにおけるそ
れらと比較して第2表に示す。
3.インドメタシン潰瘍 試験方法 Wistar系雄性ラツト(体重170〜210g)を1群6〜8匹
とし、24時間絶食させたラツトにインドメタシン20
mg/kg体重を皮下注射した。7時間後にエーテル麻酔下
に胃を摘出した。胃内に10%ホルムアルデヒド水溶液
を胃が膨満するまで注入し、次いで該胃を10%ホルム
アルデヒド水溶液中に10分間浸漬し、組織を固定し
た。固定後、大弯に沿つて切開し、胃腺部に発生した潰
瘍の長さを測定し、ラツト1匹当りに発生した潰瘍の長
さの総計を潰瘍係数(Ulcer Index)とした。なお、被検
化合物はその5%アラビアゴム末懸濁液として、ラツト
にインドメタシンを皮下注射する10分前に経口投与し
た。
試験成績 被検化合物の投与量と投与されたラツトにおける潰瘍係
数を無投与ラツトにおける潰瘍係数と比較して第3表に
示す。また潰瘍係数に基づき算出した被検化合物の投与
による潰瘍の抑制率を同表に併記した。
4.塩酸−エタノール潰瘍 試験方法 Wistar系雄性ラツト(体重160〜190g)を1群6〜8匹
とし、24時間絶食させたラツトに150mM塩酸の60
%エタノール水溶液1mlを経口投与した。1時間後にエ
ーテル麻酔下に胃を摘出した。以下、インドメタシン潰
瘍における試験方法と同様にして、潰瘍係数(Ulcer Ind
ex)を求めた。なお、被検化合物はその5%アラビアゴ
ム末懸濁液として、ラツトに塩酸−エタノールを投与す
る1時間前に経口投与した。
試験成績 被検化合物の投与量と投与されたラツトにおける潰瘍係
数を無投与ラツトにおける潰瘍係数と比較して第4表、
第5表及び第6表に示す。また潰瘍係数に基づき算出し
た被検化合物の投与による潰瘍の抑制率を第7表に示し
た。
第1〜7表から明らかなように被検化合物のすべてにお
いて各種の消化性潰瘍モデルに対して抑制作用が認めら
れ、本発明化合物は対照薬のシメチジン、ソフアルコ
ン、テプレノンに比べ数倍強い抗消化性潰瘍作用を示し
た。
このように本発明化合物は抗消化性潰瘍剤として優れた
特性を有するものであり、さらに毒性試験においても低
毒性であることが確認された。例えば、本発明化合物
(2)の急性毒性値〔LD50(dd−K系雄性マウス、体重2
0〜23g、1群10匹、経口投与)〕は3,560mg/kgであ
り、本発明化合物(1)及び(3)〜(9)の急性毒性値〔LD
50(同上)〕はいずれも2,000mg/kg以上であつた。
以上の薬理試験の結果より、本発明化合物は抗消化性潰
瘍剤又は消化性潰瘍その他胃粘膜の炎症に原因する胃炎
の予防薬として使用することができる。
本発明化合物の臨床用量は、一般に2.5〜100mg/day
(経口)、好ましくは5〜25mg/day(経口)の量で、
1〜3回に分服される。
本発明化合物は任意慣用の製剤方法を用いて投与用に調
製することができる。従つて、本発明は人体医薬として
好適な少なくとも1種の本発明の化合物を含有する製剤
組成物をも包含するものである。このような組成物は任
意所要の製薬用担体又は賦形剤により慣用の方法で使用
に供される。
この組成物は消化管からの吸収に好適な形態で提供され
るのが望ましい。経口投与の錠剤及びカプセルは単位量
投与形態であり、結合剤、例えばシロツプ、アラビアゴ
ム、ゼラチン、ソルビツト、トラガカント、ポリビニル
ピロリドンなど;賦形薬、例えば乳糖、とうもろこし澱
粉、りん酸カルシウム、ソルビツト、グリシンなど;潤
滑剤、例えばステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリ
エチレングリコール、シリカなど;崩壊剤、例えば馬鈴
薯澱粉など;又は許容し得る湿潤剤、例えばラウリル硫
酸ナトリウムなどのような慣用の賦形剤を含有していて
もよい。錠剤は当業界において周知の方法でコーテイン
グしてもよい。経口用液体製剤は水性又は油性懸濁剤、
溶液、シロツプ、エリキシル剤、その他であつてもよ
く、あるいは使用する前に水又は他の適当なビヒクルで
再溶解させる乾燥生成物であつてもよい。このような液
体製剤は普通に用いられる添加剤、例えば懸濁化剤、例
えばソルビツトシロツプ、メチルセルロース、グルコー
ス/糖シロツプ、ゼラチン、ヒドロキシエチルセルロー
ス、カルボキシメチルセルロース、ステアリン酸アルミ
ニウムゲル、水素化食用脂など;乳化剤、例えばレシチ
ン、モノオレイン酸ソルビタン、アラビアゴムなど;非
水性ビヒクル、例えばアーモンド油、分別ココナツト
油、油性エステル、プロピレングリコール、エチルアル
コールなど;防腐剤、例えばP−ヒドロキシ安息香酸メ
チル、P−ヒドロキシ安息香酸プロピル、ソルビン酸な
どを含有してもよい。
〔実施例〕
以下に、本発明を実施例により具体的に説明する。な
お、本発明はこれらの実施例により限定されるものでは
ない。
実施例1 窒素雰囲気下、グアニジン74.4mmol、ジオキサン28
ml及びエタノール9mlからなる溶液に(3,4−ジヒドロ
−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2H−ベ
ンゾピラン−2−イル)酢酸メチルエステル8.82g
(30mmol)を加え、室温で2日間攪拌したのち、低沸
点物を留去し、その残渣にジエチルエーテルを加えて水
洗した。エーテル層を無水硫酸ナトリウムで乾燥したの
ち、低沸点物を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フイーで精製することにより、下記の物性を有するN−
(3,4−ジヒドロ−6−ヒドロキシ−2,5,7,8−テトラメ
チル−2H−ベンゾピラン−2−イル)アセチル グア
ニジン〔化合物(1)〕2.4gを得た。
1.3(s,3H);1.5〜2.1(m,11H): 2.4〜2.65(m,4H);3.3(br.s,1H); 7.1(br.s,4H) FD質量スペクトル:〔M〕+305 実施例2 (3,4−ジヒドロ−6−メトキシ−2,5,7,8−テトラメチ
ル−2H−ベンゾピラン−2−イル)酢酸8.82g(3
1.7mmol)、塩化チオニル5.66g及びベンゼン20ml
からなる溶液にN,N−ジメチルホルムアミド2滴を加
え、2時間加熱還流した。得られた反応液から減圧下に
低沸点物を留去し、その残渣をジオキサン20mlに溶解
し、この溶液をグアニジン65mmol、エタノール7.5ml
及びジオキサン25mlからなる溶液に室温で滴下した。
滴下後、室温で1時間攪拌し、得られた反応液を水にあ
け、次いでジエチルエーテルで抽出した。エーテル抽出
液を飽和食塩水で洗滌後、無水硫酸ナトリウムで乾燥
し、減圧下に低沸点物を留去した。その残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフイーで精製し、塩化メチレン/
ジエチルエーテル/n−ヘキサンで再結晶することによ
り、下記の物性を有するN−(3,4−ジヒドロ−6−メ
トキシ−2,5,7,8−テトラメチル−2H−ベンゾピラン
−2−イル)アセチルグアニジン〔化合物(2)〕を5.1
g得た。
1.4(s,3H);1.6〜2.2(m,11H); 2.3〜2.7(m,4H);3.6(s,3H);6.0(br.s,4H) FD質量スペクトル:〔M〕+319 実施例3〜9 カルボン酸(II)10mmolと1,2−ジクロルエタン10ml
とからなる溶液に塩化チオニル15mmolを加え、3時間
加熱還流したのち、減圧下に低沸点物を留去して対応す
るカルボン酸クロライドを得た。次いで、該カルボン酸
クロライドをジオキサン10mlに溶解し、この溶液を氷
冷下にグアニジン60mmol、エタノール7ml及びジオキ
サン20mlからなる溶液に滴下し、滴下後室温で一夜攪
拌した。得られた反応液を水にあけ、ジエチルエーテル
で抽出したのち、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下
に低沸点物を留去した。その残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフイーで精製することにより、それぞれ対応
する3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体を得た。それら
の収率及び物性値を第8表に示す。
実施例10錠剤 常法により1錠100mgの錠剤を調製した。錠剤1錠中
化合物(2)を25mg含有する。
実施例11散剤、カプセル剤 両粉末を混合して散剤とした。また、この散剤を3号の
ハードカプセルに充填してカプセル剤とした。
〔発明の効果〕
本発明により提供される3,4−ジヒロドベンゾピラン誘
導体類は、上記の薬理試験の結果から明らかなとおり、
ジメチジン、ソフアルコン、テプレノンなどに比べ優れ
た抗消化性潰瘍作用を有し、しかも安全性が高い。また
3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体類を有効成分とする
抗消化性潰瘍剤は該3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体
類の有する優れた抗消化性潰瘍作用を効果的に発現させ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 (式中R、R及びRはそれぞれ水素原子又は低級
    アルキル基を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、
    ヒドロキシル基、低級アルコキシ基又は低級アルケニル
    オキシ基を表わし、Rは水素原子、低級アルキル基又
    は低級アルコキシ基を表わし、Xはカルボニル基を表わ
    し、Yはイミノ基を表わし、nは0、1又は2の整数を
    表わす) で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体又はそ
    の薬理学的に許容される塩。
  2. 【請求項2】一般式 (式中R、R及びRはそれぞれ水素原子又は低級
    アルキル基を表わし、Rは水素原子、ハロゲン原子、
    ヒドロキシル基、低級アルコキシ基又は低級アルケニル
    オキシ基を表わし、Rは水素原子、低級アルキル基又
    は低級アルコキシ基を表わし、Xはカルボニル基を表わ
    し、Yはイミノ基を表わし、nは0、1又は2の整数を
    表わす) で示される3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体又はそ
    の薬理学的に許容される塩を有効成分とする抗消化性潰
    瘍剤。
JP10242185A 1985-05-13 1985-05-13 3,4−ジヒドロベンゾピラン誘導体類及びこれを有効成分とする抗消化性潰瘍剤 Expired - Lifetime JPH0631207B2 (ja)

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