JPH0631170Y2 - 分配型燃料噴射ポンプ - Google Patents

分配型燃料噴射ポンプ

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JPH0631170Y2
JPH0631170Y2 JP5582588U JP5582588U JPH0631170Y2 JP H0631170 Y2 JPH0631170 Y2 JP H0631170Y2 JP 5582588 U JP5582588 U JP 5582588U JP 5582588 U JP5582588 U JP 5582588U JP H0631170 Y2 JPH0631170 Y2 JP H0631170Y2
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spring
plunger
fuel
spring seat
head
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久 中村
敏朗 平川
賢一 久保
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株式会社ゼクセル
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【考案の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本考案は、分配型燃料噴射ポンプに関する。
[従来の技術] ディーゼルエンジンに用いられる分配型燃料噴射ポンプ
は、例えば特開昭62−243962号,同62−25
8125,同62−258157号公報に記載されてい
る。その基本的な構成を説明すると、ハウジングは一端
が開口したボディと、このボディの開口を塞ぐヘッドと
を有している。ボディには、ヘッドと反対側の部位に駆
動シャフトが貫通支持されており、ヘッドにはバレルが
設けられている。バレルにはプランジャが軸方向に往復
動可能に挿入されており、このバレルとプランジャとで
燃料加圧室が形成されている。プランジャと上記駆動シ
ャフトはハウジング内において連結されており、駆動シ
ャフトからプランジャへ回転運動が伝達される。更にハ
ウジング内にはカム機構が収容されている。このカム機
構は、プランジャの回転の際にこのプランジャに往復運
動を付与する。
プランジャには吸入ポートと吐出ポートが設けられてお
り、プランジャの復路行程では、ハウジングに形成され
た燃料供給通路から吸入ポートを介して燃料供給室へ燃
料が供給され、プランジャの往路行程では、複数の燃料
吐出通路の内の選択された一つと燃料加圧室が吐出ポー
トを介して連通され、燃料噴射が行なわれる。
ところで、上記カム機構は、ローラホルダと、このロー
ラホルダに回転可能に支持されたローラと、プランジャ
に連結されてローラに接するカムディスクと、プランジ
ャおよびカムディスクをローラ側へ付勢するスプリング
とを備えている。
上記カム機構の各構成部材はボディの開口から収納され
る。この際、スプリングはほぼ自然長の状態でボディ内
に収納され、ヘッドをボディに固定する際にこのヘッド
でスプリングが圧縮される。これにより、スプリングに
プランジャとカムディスクを付勢する弾性力が発生す
る。
[考案が解決しようとする課題] 分配型燃料噴射ポンプでは、プランジャのジャンピング
を防止するために、スプリングの弾性力を強くすること
が要求されているが、上記構成のポンプでは、この要求
に充分答えられない。なぜなら、ヘッドはスプリングの
反発力に抗して強い力で押さえ付けながらボディに固定
しなければならないが、このポンプの組み立ては高精度
を要求される作業なので通常人手に頼っているため、ス
プリングを押さえ付ける力には限界があり、スプリング
の弾性力を強くすることができないからである。また、
ヘッドを押しつけながら固定作業を行なうため、作業性
が悪かった。
更に、スプリングはボディへの組み込みの際に位置矯正
し、ヘッドの固定作業の際にスプリングを保持しなけれ
ばならず、この点からも作業性が悪かった。
[課題を解決するための手段] 本考案は上記課題を克服するためになされたもので、そ
の要旨は、カム機構が、スプリングと、第1,第2のば
ね座と、係止リングとを有するスプリングアッセンブリ
を備え、第1,第2のばね座は、上記スプリングの両端
に配置されており、第1ばね座はその周縁から第2ばね
座に向かって延び、その延長端部に上記係止リングが固
定され、第2ばね座の外径は、第1ばね座の延長端部の
内径より小さく係止リングの内径より大きく形成され、
この第2ばね座の周縁部は、係止リングより第1ばね座
側に位置していることを特徴とする分配型燃料噴射ポン
プにある。
[作用] 第1,第2ばね座間にスプリングを配し、このばね座を
互いに近付けるようにしてスプリングを圧縮した状態
で、係止リングを第1ばね座の延長端部に固定する。こ
のようにして組み立てられたスプリングアッセンブリで
は、第2ばね座が係止リングに係止されているため、ス
プリングは圧縮状態を維持される。したがって、スプリ
ングアッセンブリをボディに収納した状態で、ヘッドを
ボディに固定する際に、スプリングに抗してのヘッドの
押し込み量を小さくすることができるため、ヘッドの固
定作業を容易に行なうことができるとともに、スプリン
グのセット力を強くすることも可能であり、プランジャ
のジャンピングを防止することができる。
また、ヘッドを押し付けることなくその固定作業を行な
うことができること、およびスプリングアッセンブリの
ボディへの組み込み時やヘッドの固定作業においてスプ
リングの矯正や保持が必要でなくなることにより、組み
立ての作業性が向上する。
[実施例] 以下、本考案の一実施例を第1図,第2図に基づいて説
明する。第1図において、符号10はハウジングであ
り、このハウジング10は、中空のボディ11と、この
ボディ11の図中右端側の開口を閉塞するヘッド12
と、ボディ11の上部に固定されたカバー13とを主要
構成部材として備えている。ボディ11とヘッド12と
により断面円形の内部空間14が形成されている。第2
図に示すように、ヘッド12は複数のボルト12x(固定
具)によってボディ11に固定されている。
ボディ11の図中左端部に形成された孔11aには、駆動
シャフト20が貫通し、一対の軸受21で回転可能に支
持されている。この駆動シャフト20の左端は外部に突
出しており、この外端部に減速歯車等(図示しない)を
介してエンジンのクランクシャフトが連結されている。
このためクランクシャフトの回転が駆動シャフト20に
伝達される。駆動シャフト20の外端部近傍とボディ1
1との間にはシールリング22が介在されていて、上記
軸受21を外部から油密に遮断している。
駆動シャフト20は、横孔20bと、この横孔20bに一端が
連通し、他端が駆動シャフト20の端面に開口する軸孔
20cとを有しており、この軸孔20c,横孔20bを経て潤滑
油が軸受21に供給される。
内部空間14の左端部には、駆動シャフト20により駆
動されるフィードポンプ23が収容されている。このフ
ィードポンプ23には、燃料タンク(図示しない)から
の燃料が、パイプ(図示しない),ボディ11の形成さ
れた吸入通路24および吸入ポート23aを介して供給さ
れる。フィードポンプ23の吐出ポート23bは、後述す
る燃料供給通路60に連なっている。
上記内部空間14は、遮蔽板25により、上記フィード
ポンプ23を収容する小室と、内部空間14の大部分を
占めるカム室14aとに仕切られている。上記駆動シャフ
ト20はこの遮蔽板25を貫通してその右端部がカム室
14aまで延びている。遮蔽板25の外周面とボディ11
の内周面との間、および遮蔽板25の内周面と駆動シャ
フト20の外周面との間には、それぞれOリング26,
シールリング27が介在されており、これによりフィー
ドポンプ23とカム室14aが油密に遮断されている。
ハウジング10のボディ11には、上記カム室14aに開
口する入口ポート18aと出口ポート18bとが形成されてい
る。これらポート18a,18bには、アイボルト(図示しな
い)がねじ込まれている。このアイボルトを介してカム
室14aはエンジンオイルの循環系に接続される。この循
環系では、オイルタンクからのエンジンオイルがオイル
ポンプによりエンジン内を循環し、さらにカム室14aを
経てオイルタンクに戻る。したがって、エンジンオイル
からなる潤滑油はカム室14aの下部に常に蓄えられてい
る。この潤滑油は後述のカムディスク41により掻きあ
げられて、カムディスク41とローラ44の接触部に供
給され、この部位を潤滑する。
一方、上記ヘッド12に形成された孔12aには、ハウジ
ング10の一部となるバレル16(バレル部)が挿入固
定されるとともに、ヘッドプラグ17がねじ込まれてい
る。ヘッドプラグ17の端面には環状隆起17aが形成さ
れていて、この環状隆起17aがバレル16の端面に強く
接していて油密をなしている。バレル16と駆動シャフ
ト20は同軸をなしている。
バレル16にはプランジャ30の右端部が挿入されてい
る。そして、このプランジャ30とヘッドプラグ17と
バレル16とにより燃料加圧室31が形成されている。
プランジャ30の左端部は上記駆動シャフト20の右端
部に連結されている。詳述すると、プランジャ30の左
端部には大径部30aが形成されており、この大径部30aは
プランジャストローク調整用のシム32を介して後述す
るカム機構40のカムディスク41に接している。カム
ディスク41に形成された孔とプランジャ30の大径部
30aに形成された切欠にはピン33が挿入されており、
これにより両者が回転伝達可能に連結されている。カム
ディスク41の左側には断面非円形のカプラ部41aが形
成されており、このカプラ部41aが駆動シャフト20の
右端に形成された突起20aとかみ合うことにより、カム
ディスク41およびプランジャ30は、駆動シャフト2
0に対して、回転伝達可能でかつ軸方向に往復動可能に
連結されている。
プランジャ30は、回転運動する際にカム機構40によ
って往復運動を付与される。このカム機構40はカム室
14aに収容されており、上述のカムディスク41と、ロ
ーラアッセンブリ42と、スプリングアッセンブリ45
とを備えている。ローラアッセンブリ42は、遮蔽板2
5に隣接してカム室14内に挿入されたリング状のロー
ラホルダ43と、このローラホルダ43に回転可能に支
持された複数のローラ44(図中1個のみ示す)とから
なり、このローラ44に、スプリングアッセンブリ45
の2つのスプリング46a,46bによって付勢されたカムデ
ィスク41のカム面が接している。プランジャ30の回
転に伴ないカムディスク41がローラ44に対して回転
した時、カムディスク41が軸方向に往復動し、これに
伴ないプランジャ30が往復動する。
上記スプリングアッセンブリ43は、第1,第2の一対
のばね座47,48と、これらばね座47,48間において同心に
配置された上記スプリング46a,46bと、第1ばね座47
に固定された係止リング49とを備えている。
上記第1ばね座47は、その端面をヘッド12の端面に
接触させた状態で、ねじ50によりヘッド12に固定さ
れている。ばね座47の外周縁に形成された筒部47a
は、第2ばね座48に向かって径が徐々に増大するよう
にして延長されている。この延長端部47bは円筒面形状
の周面を有しており、この周面が内部空間14の内周面
に接している。この結果、内部空間14の右端には、カ
ム室14aから隔離された環状空間14bが形成されている。
環状空間14bとカム室14aはOリング55,56により油密に
遮断されている。
また、この延長端部47bの端面には、係止リング49が
ねじ51により固定されている。第2ばね座48の外径
は、第1ばね座47の延長端部47bの内径より小さく、
係止リング49の内径より大きい。係止リング49は、
後述するスプリングアッセンブリ45の組み立ての時に
のみ役割を果たすだけであり、ハウジング10内への組
み込みを終了した後は、何の役割も担わない。第2ばね
座48はプランジャ30およびカムディスク41ととも
に往復運動するが、その周縁部は、係止リング49に対
して常に第1ばね座47寄りすなわちヘッド12寄りに
離れている。
第2ばね座48の端面は、ベアリングワッシャ52,ば
ね圧調整用シム53を介して、プランジャ30の左端に
形成された大径部30aに係止されており、スプリング46
a,46bの弾性力をプランジャ30に伝達している。
燃料供給通路60は、ボディ11に形成されたほぼ径方
向に延びる通路61と、カバー13に形成された通路6
2,63と、ボディ11の上部に形成された凹部11bとカバ
ー13とにより形成された燃料溜室64と、凹部11bの
底壁に形成された孔65と、前述した環状空間14bと、
ヘッド11およびバレル16に形成された通路66,67と
を、順次連通させることにより構成されている。燃料供
給通路60の一端はフィードポンプ23の吐出ポート23
bに連なり、他端はバレル16の内周面に開口してい
る。なお、上記燃料供給通路60の一部を構成する孔6
5にはフィルタ68が装着されている。また通路66に
は、エンジン運転中に通路66を開く常閉の電磁弁10
0が配置されている。
上記燃料供給通路60の通路61,62,63および燃料溜室6
4は、Oリング69a,69bにより外部およびカム室14aに対
して油密に遮断されている。
上記バレル16の内周面には、エンジン気筒数と同数の
燃料吐出通路70の一端がそれぞれ開口し、その他端
は、ハウジング10のヘッド12に設置されたデリバリ
バルブ110に連なっている。燃料吐出通路70は、バ
レル16とヘッド12にそれぞれ形成された通路71,72
により構成されている。デリバリバルブ110は、パイ
プ(図示しない)を介して、エンジンの噴射ノズルに連
なっている。
上記プランジャ30は端部周面にエンジン気筒数と同数
の縦溝からなる吸入ポート80を有しており、プランジ
ャ30が復路行程で所定の回転角度位置に達した時に、
複数の吸入ポート80の内の一つを介して燃料供給通路
60と燃料加圧室31が連通し、燃料加圧室31への燃
料供給が行なわれる。
プランジャ30はほぼL字形の孔からなる吐出ポート8
1を有し、プランジャ30が往路行程で所定の回転角度
位置に達した時に、この吐出ポート81を介して複数の
燃料吐出通路70の内の一つが燃料加圧室31と連通す
る。このため、燃料加圧室31の燃料が燃料吐出通路7
0へ吐出可能な状態となる。
第2図に示すように、ハウジング10のヘッド12の側
部には、燃料逃がし制御用の電磁弁120が設置されて
いる。すなわち電磁弁120の一端部が、上記ヘッド1
2に形成された凹部12bに挿入固定されている。凹部12b
の底面には、環状溝90が形成されており、この環状溝
90がヘッド12およびバレル16に形成された通路
(図示しない)を介して燃料加圧室31に連なってい
る。また、凹部12bの底面の中央にはバレル16により
閉塞されたスピル室91が形成されており、このスピル
室91は、ヘッド12に形成された別の通路(図示しな
い)を介して燃料供給通路60の環状室14bまたは通路
66に連通している。なお、このスピル室91はヘッド
12に形成された通路およびパイプ(図示しない)を介
して燃料タンクに連通させてもよい。上記環状溝90,
スピル室91および上述の図示しない通路により燃料逃
がし通路が構成されている。
上記プランジャ30の往路行程において、上記電磁弁1
20のポペット弁121が、電磁弁120に形成された
通路122を閉じ、燃料加圧室31と燃料供給通路60
が遮断されると、燃料は高圧となって燃料吐出通路70
およびデリバリバルブ110を経てエンジンのノズルか
ら噴射される。また、プランジャ30の往路行程におい
て電磁弁120が開いた時には、燃料加圧室30の燃料
は燃料供給通路60へ逃げ、燃料噴射が終了する。この
ようにして、電磁弁120の燃料逃がし制御により、燃
料噴射の開始および終了時期が制御される。
第1図に示すように、プランジャ30の周面には、環状
のリークスットパ溝82(リークスットパ用環状空間)
が形成されている。燃料加圧室31の燃料が高圧に加圧
された時に、プランジャ30とバレル16との間の僅か
な隙間からほぼ大気圧のカム室14aに向かって、微量で
はあるが逃げようとするが、この燃料はリークスットパ
溝82に受け止められ、更にバレル16,ヘッド12に
それぞれ形成されたリーク通路73,74およびパイプ(図
示しない)を経て燃料タンクへ戻される。
更にプランジャ30の周面には、軸方向に延びるエンジ
ン気筒数と同数の均圧スリット85が形成され、バレル
16には、均圧ポート75,環状溝76が形成され、ヘ
ッド12にはこの環状溝76に一端が連なる均圧通路7
7が形成されている。均圧通路77の他端は環状空間14
bに連なっている。そして、プランジャ30が所定のス
トロークおよび回転角度位置にあるときに、均圧スリッ
ト85が上記均圧ポート75と燃料吐出通路70を連通
させ、これにより燃料吐出通路70内の残圧を燃料供給
圧と等しくし、次回の安定した燃料噴射を確保する。
なお、上記バレル16の均圧ポート75はバレル16の
端面に開口するリーク通路78に連なっている。バレル
16の端面とヘッドプラグ17の環状突起17aとの間を
経たリーク燃料は、このリーク通路78,均圧ポート7
5,環状溝76,均圧通路77を経て環状空間14bに戻
される。
ハウジング10の下部にはタイマ装置130が設置され
ている。このタイマ装置130は、ボディ11の下部に
形成されたシリンダ131と、このシリンダ131内を
スライドしシリンダ131を高圧室と低圧室(図示しな
い)に仕切るピストン132と、このピストン132の
中央部に回転可能にはめ込まれた駒133と、この駒1
33とローラホルダ43とを連結させるリンク134
と、低圧室に配置されたスプリング(図示しない)とを
備えている。上記高圧室は、通路136を介して環状室
14bに連なっており、低圧室は通路137を介してフィ
ードポンプ23の吸入通路24に連なっている。さらに
高圧室と低圧室との間は圧力調整用通路138、139に連通
されており、この通路138,139は電磁弁140により制
御される。
上記電磁弁140は、デューティ制御された電流の供給
を受け、流通面積を調整し、これにより高圧室の圧力を
調整する。ローラホルダ43は、この高圧室の圧力とス
プリング135がバランスする位置まで回動調節され
る。これにより、前述した燃料噴射期間におけるカムデ
ィスク41のカムプロフィルの使用域を制御し、運転条
件に見合った送油率を得る。
ハウジング10には更に次の付属装置が装備されてい
る。すなわち、カム室14aの左端部には回転検出装置1
50が収容されている。カバー13には、燃料温度セン
サ160を内蔵したボルト161がねじ込まれている。
また、カバー13には、燃料供給圧をフィードポンプ2
3の回転数に比例させるためのオーバフローオリフィス
を備えたアイボルト170が、燃料溜室64に臨むよう
にしてねじ込まれている。
上述構成の燃料噴射ポンプの組み立てについて詳述す
る。まず、スプリングアッセンブリ45は次のようにし
て組み立てられる。ヘッド12の端面にねじ50で第1
ばね座47を固定する。この第1ばね座47に対向して
第2ばね座48を配するとともに、これらばね座47,48
間にスプリング46a,46bを配した状態で、第2ばね座4
8を図示しない治具を用いて第1ばね座47方向に押
す。これにより、スプリング46a,46bが圧縮され、第2
ばね座48の周縁部が第1ばね座47の延長端部47bの
端面よりもヘッド12側に位置される。この状態で、上
記延長端部47bの端面にねじ51により係止リング49
を固定する。この後で、治具による押し付け状態を解除
すると、第2ばね座48の周縁部が係止リング49に当
たり、スプリング46a,46bは圧縮状態を維持される。上
記のようにしてスプリングアッセンブリ45が組み立て
られるが、治具を用いることにより、強い力でスプリン
グ46を圧縮することが可能であり、強い弾性力が得ら
れる。
上記のようにしてスプリングアッセンブリ45を取り付
けたヘッド12の孔12aに、バレル16,ヘッドプラグ
17を挿入固定するとともに、バレル16にプランジャ
30を挿入する。なお、プランジャ30の大径部30aと
第2ばね座48との間にはベアリングワッシャ52とシ
ム53を介在させる。このようにしてヘッドアッセンブ
リを組み立てる。
一方、ボディ11は開口を上にして立てられ、このボデ
ィ11に駆動シャフト20が装着されるとともに、内部
空間の底部にフィードポンプ23,遮蔽板25,回転検
出装置150,ローラアッセンブリ42,カムディスク
41が下から順に収納される。そして、最後に上記ヘッ
ドアッセンブリが収納される。この際、スプリング46a,
46bは圧縮状態にあるので、ヘッドアッセンブリを深く
ボディ11内に収納することができる。この状態で、ボ
ルト12xをヘッド12に差し込み、ボディ11側のねじ
孔にねじ込むことにより、ヘッド12をボディ11に固
定する。
ところで、第1図に示すセット状態において、第2ばね
座48は往復運動するが、第2ばね座48がローラ44
に最も近い位置にある時、スプリング46a,46bは最も長
くなる。この最大長さに対して、ボディ11への組み込
み前のスプリングアッセンブリ45におけるスプリング
46a,46bの長さは、若干量長くなっている。したがっ
て、ボルト12xを所定量ねじ込むとスプリング46a,46bの
抵抗を受けることになるが、この抵抗に抗してねじこむ
ことにより、第1図に示すようにヘッド12の肩部がボ
ディ11の端面に当たり、固定作業が終了する。ボルト
12xはボディ11にねじ込まれてからスプリング46a,46b
の弾性力を受けるので、このスプリング46a,46bの弾性
力が強くてもヘッド12の固定作業を容易に行なうこと
ができる。
上述のようにして、ボルト12xのねじ込みにより、スプ
リング46a,46bが組み込み前の状態からさらに圧縮され
るので、係止リング49が第2ばね座48から離れる。
この結果、スプリング46a,46bの弾性力がプランジャ3
0およびカムディスク41に働くようになる。
なお、上記のヘッドアッセンブリ組み込みの際に、カム
ディスク41のローラ44への接触位置を選択し、カム
ディスク41を最もフィードポンプ23側に位置させ
る。換言すればボディ11を立てた状態において、最も
下に位置させる。この状態で、ヘッドアッセンブリを収
納してヘッド12をボルト12xで固定すれば、そのねじ
込み量は僅かで済む。
スプリング46a,46bは、予めスプリングアッセンブリ4
5として組み立てられているので、ハウジング10への
組み込み作業において、スプリング46a,46bの位置ず
れ,倒れの矯正や保持作業が不要であり、この点からも
組み立て作業性を向上できる。
本実施例では、ボディ11の第1図における上部が開口
されておらず、燃料溜室64が形成されているため、ス
プリングアッセンブリ45のボディ11への組み込み作
業において、スプリング46a,46bの矯正,保持が不可能
である。したがって、上記のようにスプリングアッセン
ブリ45を予め組み立てることは、本実施例のような構
成には特に有利である。
上記ヘッドアッセンブリの装着後に、フィルタ68,カ
バー13,電磁弁100,120,140,デリバリバルブ110
等の付属器具の装着を行なう。
本考案は上記実施例に制約されず種々の態様が可能であ
る。
第1ばね座の周縁の一部だけを第2ばね座方向に延びる
ようにしてもよい。この場合、延長端部が環状にならず
例えば等角度間隔で複数配列される。
スプリングは、プランジャと同心でなくてもよく、小径
のスプリングをプランジャと平行に配置してもよい。
本考案は燃料がハウジングのカム室に満たされて、潤滑
油としての役割も担う構成の分配型燃料噴射ポンプにも
適用可能である。
[考案の効果] 以上説明したように、本考案ではスプリングを圧縮した
状態のスプリングアッセンブリをハウジングに収納する
ことにより、組み立てを容易にすることができるととも
に、スプリングのセット力を強くすることが可能とな
り、プランジャのジャンピングを防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案に係わる電磁弁制御式分配型燃料噴射ポ
ンプの全体を示す縦断面図、第2図は電磁弁および燃料
逃がし通路を断面にして示す側面図である。 10……ハウジング、11……ボディ、12……ヘッ
ド、12x……ボルト(固定具)、16……バレル部(バ
レル)、20……駆動シャフト、30……プランジャ、
31……燃料加圧室、40……カム機構、41……カム
ディスク、43……ローラホルダ、44……ローラ、4
5……スプリングアッセンブリ、46a,46b……スプリン
グ、47……第1ばね座、48……第2ばね座、49…
…係止リング、60……燃料供給通路、70……燃料吐
出通路、80……吸入ポート、81……吐出ポート、

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記(イ)〜(ニ)の構成、すなわち、 (イ)一端が開口された中空のボディと、この開口を塞ぐ
    ようにしてボディに固定されるヘッドと、ヘッドに設け
    られたバレル部と、バレル部の内側にそれぞれ一端が開
    口する燃料供給通路および複数の燃料吐出通路とを備え
    たハウジング。 (ロ)ハウジングのバレル部とは反対側の部位を貫通して
    支持され、一端がハウジングの外に突出し、他端がハウ
    ジング内に臨む駆動シャフト。 (ハ)一端が上記バレル部に挿入されてこのバレル部とと
    もに燃料加圧室を形成し、他端が駆動シャフトの他端に
    回転伝達可能でかつ軸方向に往復動可能に連結されたプ
    ランジャ。このプランジャには、往路行程で上記燃料吐
    出通路の一つを選択して燃料加圧室に連通させる吐出ポ
    ート、および復路行程で上記燃料供給通路を燃料加圧室
    に連通させる吸入ポートが形成されている。 (ニ)ハウジング内に収容され、プランジャの回転に伴な
    い、このプランジャに軸方向の往復運動を付与するカム
    機構。このカム機構は、ローラホルダと、このローラホ
    ルダに回転可能に支持されたローラと、プランジャに連
    結されてローラに接するカムディスクと、プランジャお
    よびカムディスクをローラ側へ付勢するスプリングとを
    備えている。 の構成を備えた分配型燃料噴射ポンプにおいて、上記カ
    ム機構は、上記スプリングと、第1,第2のばね座と、
    係止リングとを有するスプリングアッセンブリを備え、
    第1,第2のばね座は、上記スプリングの両端に配置さ
    れており、第1ばね座はその周縁から第2ばね座に向か
    って延び、その延長端部に上記係止リングが固定され、
    第2ばね座の外径は、第1ばね座の延長端部の内径より
    小さく係止リングの内径より大きく形成され、この第2
    ばね座の周縁部は、係止リングより第1ばね座側に位置
    していることを特徴とする分配型燃料噴射ポンプ。
JP5582588U 1988-04-27 1988-04-27 分配型燃料噴射ポンプ Expired - Lifetime JPH0631170Y2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5582588U JPH0631170Y2 (ja) 1988-04-27 1988-04-27 分配型燃料噴射ポンプ
US07/336,334 US5000668A (en) 1988-04-27 1989-04-11 Distribution-type fuel injection pump
DE3943576A DE3943576C2 (ja) 1988-04-27 1989-04-26
DE3913764A DE3913764A1 (de) 1988-04-27 1989-04-26 Verteiler-kraftstoffeinspritzpumpe

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JP5582588U JPH0631170Y2 (ja) 1988-04-27 1988-04-27 分配型燃料噴射ポンプ

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Publication Number Publication Date
JPH01160161U JPH01160161U (ja) 1989-11-07
JPH0631170Y2 true JPH0631170Y2 (ja) 1994-08-22

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ID=31281722

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JP5582588U Expired - Lifetime JPH0631170Y2 (ja) 1988-04-27 1988-04-27 分配型燃料噴射ポンプ

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JPH01160161U (ja) 1989-11-07

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