JPH0631140Y2 - 自動車等の排気マニホルド - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は自動車等のエンジン排気口とマフラ間に介在す
る排気マニホルドの改良に関するものである。

＜従来の技術＞ 従来品の自動車の排気マニホルドの一例を第６図及び第
７図に示した。なお、第６図は平面図であり、第７図は
第６図中B-B断面図である。板金製の表裏部材(11)(12)
はモナカ合わせによりマニホルドに形成され、エンジン
に接続される側の各排気ガス通路(13a)(13b)(13c)間に
は空間が存在している。

＜考案が解決しようとする課題＞ このような従来の構造は、突合せ縁部(14)の溶接がほぼ
突合せ部の全域に亘るため、溶接長が長く、しかも、小
さく複雑な曲り部の溶接が困難で、自動溶接化も容易で
ないといった解決すべき課題を有していたのである。

＜課題を解決するための手段＞ そこで種々検討した結果、このようなモナカ合わせによ
り形成されるマニホルドにおいて、側縁部(7)を溶接又
はクリンチで一体化すると共に、エンジンの各排気口に
接続される各排気ガス通路(3a)(3b)(3c)間の空間に水掻
き状に設けた平面連続部(4)の縁部も溶接又はクリンチ
で一体化してなることによって前記課題を解決したので
ある。

＜作用＞ このような構造としたことにより、水掻き状の平面連続
部(4)による突合わせ部の短縮、すなわち、外周形状の
簡易化にともない、略直線状かつ短い縁部の溶接やクリ
ンチのみでこの部分の一体化が完了する。また、平面連
続部(4)を利用してカバー等のボスの取付位置を確保す
ることができる。

＜実施例＞ 以下図面によって本考案の実施例を詳細に説明する。

本考案の第１実施例である自動車の排気マニホルドを第
１図及び第２図に示した。なお、第１図は平面図であ
り、第２図は第１図中A-A断面図である。この排気マニ
ホルドは一方にエンジン排気口へ接続すべく３個の接続
口(5a)(5b)(5c)が形成され、他方に３本の排気ガス通路
(3a)(3b)(3c)を集合したマフラへの接続口(6)を有した
構造であり、これは予め所定形状に成形された板金製表
裏部材(1)(2)のモナカ合わせによって形成されている。
この板金製表裏部材(1)(2)は各排気ガス通路(3a)(3b)(3
c)間の従来空間であった２個所に水掻き状の平面連続部
(4)を形成していることを特徴としている。

このような構造としたことにより、水掻き状の平面連続
部(4)による突合わせ部の短縮、すなわち、外周形状の
簡易化がなされ、略直線状かつ短い縁部の溶接やクリン
チのみでこの部分の一体化が完了する。また、装着され
るカバー等のボスの取付位置の確保もなされる。

この排気マニホルドの側縁部(7)の固着一体化は、前記
実施例では全周溶接によるものであったが、第３図に示
したように板金製表裏部材(1)(2)の一方の縁部を少し突
出させてスミ肉溶接するとか、第４図に示したようにそ
の突出縁部をクリンチにより合一させるとか、第５図に
みられるようにシーム溶接により固着一体化したタイプ
とすることもできる。

＜考案の効果＞ 本考案は以上詳述したような構造であるから、全周溶接
長が低減され、溶接作業性の向上と、自動化を容易なも
のとする効果が得られた。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例の平面図であり、第２図は
第１図中A-A断面図である。第３図〜第５図は排気マニ
ホルドの側縁部の固着例を示す要部断面図である。第６
図は従来品の自動車の排気マニホルドの平面図であり、
第７図は第６図中B-B断面図である。 (1)(2)板金製表裏部材 (3a)(3b)(3c)排気ガス通路、(4)平面連続部 (5a)(5b)(5c)エンジンへの接続口 (6)マフラへの接続口、(7)側縁部

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】所定形状に成形された板金製表裏部材(1)
   (2)のモナカ合わせにより形成されるマニホルドにおい
   て、側縁部(7)を溶接又はクリンチで一体化すると共
   に、エンジンの各排気口に接続される各排気ガス通路(3
   a)(3b)(3c)間の空間に水掻き状に設けた平面連続部(4)
   の縁部も溶接又はクリンチで一体化してなる自動車等の
   排気マニホルド。