JPH0631123Y2 - 内燃機関の潤滑装置 - Google Patents

内燃機関の潤滑装置

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JPH0631123Y2
JPH0631123Y2 JP1987074747U JP7474787U JPH0631123Y2 JP H0631123 Y2 JPH0631123 Y2 JP H0631123Y2 JP 1987074747 U JP1987074747 U JP 1987074747U JP 7474787 U JP7474787 U JP 7474787U JP H0631123 Y2 JPH0631123 Y2 JP H0631123Y2
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JP
Japan
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chain
cam
cylinder head
lubricating oil
chain chamber
Prior art date
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JP1987074747U
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JPS63183408U (ja
Inventor
実 黒沢
隆 森本
浩二 河合
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、内燃機関の潤滑装置に関する。
(従来の技術) シリンダヘッドに設けられるカムシャフトをチェーンを
介して駆動する内燃機関として、従来例えば第13図
(昭和53年11月・日産自動車株式会社発行「サービ
ス周報第368号ニッサンローレル」第90頁参照)に
示すようなものがあった。
これについて説明すると、シリンダヘッド1の前部には
チェーン室7が形成され、このチェーン室7には図示し
ないカムシャフトの前端に連結されるカムスプロッケト
と、このカムスプロッケトにクランクシャフトからの回
転力を伝達するチェーンが収装される。シリンダヘッド
1に設けられる動弁系を潤滑した潤滑油は図中矢印で示
すようにチェーン室7を通してオイルパンに落下させる
ようになっている。図中5はカムシャフトの軸受ボス部
であり、潤滑油はこの軸受のボス部5の左右に形成され
た谷部28,29からチェーン室7に流入するようにな
っている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、機関の高速運転時に、シリンダヘッド1
に送られる潤滑油量が増えると、シリンダヘッド1から
チェーン室7に流入する潤滑油がチェーンおよびカムス
プロッケトの背面に衝突して抵抗を付与するため、機関
の損失トルクを増大させる要因の一つになっていた。
本考案は、こうした従来の問題点を解決することを目的
とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するために本考案では、シリンダヘッド
に設けられるカムシャフトと、このカムシャフトにカム
スプロケットを介してクランクシャフトの回転力を伝達
するチェーンと、このチェーンを収装するチェーン室を
備え、潤滑油をシリンダヘッドからチェーン室を通して
オイルパンに戻すようにした内燃機関の潤滑装置におい
て、チェーン室に臨むカム軸受のボス部とその両側のシ
リンダヘッドのサイドウォールとの間に隔壁を形成し、
かつこれらの隔壁はそれぞれカム軸孔下端部よりも高
く、かつカムスプロケットのチェーンが上昇する側に位
置するものの高さを他方よりも高くなるように形成し
た。
(作用) 上記構成に基づき、シリンダヘッドからチェーン室に流
入する潤滑油は主として低い方の隔壁を越えてチェーン
室に流入することになるので、上昇しようとするカムス
プロッケトやチェーンに潤滑油が衝突して抵抗となるこ
とがない。
また、隔壁によりシリンダヘッド上にある程度の潤滑油
量が常に確保されるので動弁機構の潤滑性能が向上す
る。
さらに、2つの隔壁はカム軸受の軸受ボス部とシリンダ
ヘッドのサイドウォールとを連結してリブとして機能す
るのでシリンダヘッドの剛性向上にも寄与する。
(実施例) 以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて説明す
る。
第1図,第2図に示すように、シリンダヘッド1はアッ
パーデッキ2に吸排気弁を挿入させるボス部3,4が形
成され、アッパーデッキ2の中央部にカムシャフトを回
転自在に支持する軸受ボス部5が形成される。
シリンダヘッド1の前部にはフロントウォール10とチ
ェーンケース部6の間にカムスプロケットおよびチェー
ンを収装するチェーン室7が形成される。
左右のサイドウォール8,9およびチェーンケース部6
の上端にはフランジ部11が形成され、このフランジ部
11にロッカーカバーが接合して取り付けられる。
前方に位置してチェーン室7に臨む軸受ボス部5と左右
サイドウォール8,9との間には、カム軸孔5Aの下端
部よりも高い隔壁12,13が形成される。各隔壁1
2,13は、それぞれカムスプロケットのチェーンが上
昇する側に位置する左側の隔壁12の高さを他方の隔壁
13よりも高くなるように、またこの場合、それぞれの
上端12A,13Aが機関搭載状態にて略水平となるよ
うに形成されている。
このように構成してあり、次に作用について説明する。
第3図,第4図にも示すように、シリンダヘッド1のカ
ムシャフトやロッカーシャフト等の動弁機構を潤滑した
潤滑油の一部はアッパーデッキ2上に流れ落ちた後、ア
ッパーデッキ2からフロントウォール10に沿ってチェ
ーン室7に流入し、チェーン室7を通ってオイルパンに
戻される。
カムスプロッケト14はチェーンを介してクランクシャ
フトからの回転力が伝達され、図中矢印Zで示すように
時計回り方向に回転している。
いま、矢印XおよびYに示したようにアッパーデッキ2
からチェーン室7へと流れ落ちようとする潤滑油は、隔
壁12,13により遮られ、比較的低い隔壁13の側を
溢れる分すなわち矢印Yの流れだけがチェーン室7へと
落下する。またこれにより、アッパーデッキ2上に集ま
る潤滑油のうちシリンダヘッドに開口する別のドレン通
路からオイルパンに戻る割合が増大し、チェーン室7に
流入する流量が制限される。
このようにして、シリンダヘッド1からチェーン室7に
流入しようとする潤滑油は、カムスプロケット14のチ
ェーンが下降する側へと制約された量だけ導かれるた
め、この潤滑油がチェーン室7に流入してカムスプロケ
ット14およびチェーンに衝突して発生する抵抗が低減
される。
第5図は、機関回転数に応じて損失トルクをモータリン
グ試験により測定した結果を示すが、従来例(実線)の
場合、本考案(点線)に比べて3000rpm付近から損失ト
ルクの増加率が大きくなることがわかる。これは、3000
rpm付近でチェーン室7に流入する潤滑油量が最大にな
り、従来例の場合は第3図に矢印Xで示すようにカムス
プロケット14のチェーンが上昇する左側に流れ落ちる
潤滑油がカムスプロケット14及びチェーンに衝突して
掻きあげられ、この潤滑油による抵抗が増加するためで
ある。
ところで、隔壁13はその高さがカム軸孔5Aの下端部
よりも高く形成されており、これによりアッパーデッキ
2上には隔壁13の高さに応じたレベルに常時潤滑油が
確保されることになるので、カムシャフトを初めとする
動弁機構の潤滑性能が向上する効果も発揮される。
さらに、隔壁12,13は軸受のボス部5と左右サイド
ウォール8,9をそれぞれ結合してリブとしての働きも
するので、これによりシリンダヘッド1の剛性も向上す
る。
なお、隔壁12,13を設けたことによりチェーンへの
給油量が減少するが、必要に応じてチェーンに向けて潤
滑油を噴射供給するオイルジェット等を設けるようにし
てもよい。
(考案の効果) 以上の通り本考案によれば、カムシャフトをチェーン駆
動する機関において、シリンダヘッドからチェーン室を
通して戻される潤滑油のうち、カムスプロケットのチェ
ーンが上昇する側に向かう潤滑油の流れを隔壁により規
制するようにしたので、特に高速運転時はチェーンおよ
びカムスプロケットへの潤滑油の衝突に原因して発生す
る損失トルクを低減して機関出力の向上を図れる。
また、本考案では潤滑油の流れを規制する隔壁をカム軸
受の軸受ボス部と両側のサイドウォールとの間に形成し
たので、アッパーデッキ上に十分な潤滑油量を確保して
動弁機構の潤滑性能を向上できる共に、シリンダヘッド
の剛性を高められるという効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例の正面図、第2図はその平面
図である。第3図は前記実施例の作用を説明するための
概略正面図、第4図は同じく概略斜視図である。第5図
は実験結果を示す線図である。第6図は従来例の概略斜
視図である。 1……シリンダヘッド、2……アッパーデッキ、5……
軸受ボス部、5A……カム軸孔、6……チェーンケース
部、7……チェーン室、8,9サイドウォール、10…
…フロントウォール、12,13……隔壁。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダヘッドに設けられるカムシャフト
    と、このカムシャフトにカムスプロケットを介してクラ
    ンクシャフトの回転力を伝達するチェーンと、このチェ
    ーンを収装するチェーン室を備え、潤滑油をシリンダヘ
    ッドからチェーン室を通してオイルパンに戻すようにし
    た内燃機関の潤滑装置において、チェーン室に臨むカム
    軸受のボス部とその両側のシリンダヘッドのサイドウォ
    ールとの間に隔壁を形成し、かつこれらの隔壁はそれぞ
    れカム軸孔下端部よりも高く、かつカムスプロケットの
    チェーンが上昇する側に位置するものの高さを他方より
    も高くなるように形成したことを特徴とする内燃機関の
    潤滑装置。
JP1987074747U 1987-05-19 1987-05-19 内燃機関の潤滑装置 Expired - Lifetime JPH0631123Y2 (ja)

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JPS63183408U JPS63183408U (ja) 1988-11-25
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024882A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関のシリンダヘッド換気構造

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5981715U (ja) * 1982-11-26 1984-06-02 スズキ株式会社 内燃機関の潤滑装置

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JP2010024882A (ja) * 2008-07-16 2010-02-04 Toyota Motor Corp 内燃機関のシリンダヘッド換気構造

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