JPH06308147A - 衝突センサ - Google Patents
衝突センサInfo
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- JPH06308147A JPH06308147A JP5125293A JP12529393A JPH06308147A JP H06308147 A JPH06308147 A JP H06308147A JP 5125293 A JP5125293 A JP 5125293A JP 12529393 A JP12529393 A JP 12529393A JP H06308147 A JPH06308147 A JP H06308147A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 通常の高速度斜め衝突やポール衝突のみなら
ず、厳しいラフロードにおいても誤作動を防止でき、か
つ複数のうねりを有する衝突波にも対処できる電子式の
衝突センサを提供する。 【構成】 加速度計1の加速度波形から車両の衝突を検
知しトリガー回路5によりエアバッグ等の乗員保護装置
を始動させる衝突センサであって、前記加速度波形に所
定の値以下のピークカットを施すピークカット手段12
と、このピークカット波形を時間積分する第1積分手段
13と、該第1積分値から所定の関数の時間積分値を減
算する減算手段4と、この減算積分値と所定の時間関数
値とを比較して始動信号を出力する第1比較手段15
と、前記加速度波形を時間積分する第2時間積分手段3
1と、この第2時間積分値を所定の値と比較して始動信
号を出力する第2比較手段37と、第1比較手段15か
らの始動信号と第2比較手段37からの始動信号との双
方が入力されて前記トリガー回路5に始動信号を出力す
るAND手段36とを備えてなるものである。
ず、厳しいラフロードにおいても誤作動を防止でき、か
つ複数のうねりを有する衝突波にも対処できる電子式の
衝突センサを提供する。 【構成】 加速度計1の加速度波形から車両の衝突を検
知しトリガー回路5によりエアバッグ等の乗員保護装置
を始動させる衝突センサであって、前記加速度波形に所
定の値以下のピークカットを施すピークカット手段12
と、このピークカット波形を時間積分する第1積分手段
13と、該第1積分値から所定の関数の時間積分値を減
算する減算手段4と、この減算積分値と所定の時間関数
値とを比較して始動信号を出力する第1比較手段15
と、前記加速度波形を時間積分する第2時間積分手段3
1と、この第2時間積分値を所定の値と比較して始動信
号を出力する第2比較手段37と、第1比較手段15か
らの始動信号と第2比較手段37からの始動信号との双
方が入力されて前記トリガー回路5に始動信号を出力す
るAND手段36とを備えてなるものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エアバッグ等の乗員保
護装置の始動システムに用いられる車両の衝突感知に適
した衝突センサに関する。
護装置の始動システムに用いられる車両の衝突感知に適
した衝突センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、エアバッグ等の乗員保護装置の始
動システムに用いられる車両の衝突感知に適した衝突セ
ンサとしては、感知マスを用いるものと加速度計を用い
る電子式のものとに分類される。この電子式に分類され
るものとしては、加速度計からの加速度波形を時間積分
し、この時間積分値が所定の値を越えた時に、上記エア
バッグ等の乗員保護装置を始動させるものが知られてい
る(例えばUSP3701903号公報参照)。また、
その変形例として、時間積分を行う前に、加速度波形か
ら一定の加速度を減じておくことで、凸凹道の車両走行
時の如き乗員に傷害を与えない程度の加速度波形が入力
された時に、乗員保護装置が始動しないように工夫され
たものもある(特開昭49─55031号公報参照)。
動システムに用いられる車両の衝突感知に適した衝突セ
ンサとしては、感知マスを用いるものと加速度計を用い
る電子式のものとに分類される。この電子式に分類され
るものとしては、加速度計からの加速度波形を時間積分
し、この時間積分値が所定の値を越えた時に、上記エア
バッグ等の乗員保護装置を始動させるものが知られてい
る(例えばUSP3701903号公報参照)。また、
その変形例として、時間積分を行う前に、加速度波形か
ら一定の加速度を減じておくことで、凸凹道の車両走行
時の如き乗員に傷害を与えない程度の加速度波形が入力
された時に、乗員保護装置が始動しないように工夫され
たものもある(特開昭49─55031号公報参照)。
【0003】しかしながら、上述の衝突センサでは、実
車に予測される全ての衝突形態において必要とされる始
動要求時期内に乗員保護装置を始動させることができる
とは限らない。特に、乗員保護装置が不要とされるよう
な低速度正面衝突と、乗員保護装置が必要な高速度斜め
衝突又はポール衝突(ポールに衝突するもの)の加速度
波形は、この乗員保護装置の始動要求時期において非常
によく似ており判別が難しい。すなわち、図8に示され
るように、乗員保護装置の始動が不要とされるような低
速度正面衝突の加速度波形(点線で図示されるもの)
と、乗員保護装置の始動が必要とされる高速度斜め衝突
の加速度波形(実線で示されるもの)とは、乗員保護装
置を始動させるか否かを判断しなければならない始動要
求時期(〜間)において非常によく似ている。した
がって、図9図示のように、加速度波形から一定の加速
度を減じ、この減算加速度を時間積分(V1′)する衝
突センサであっても、これらを判別して始動要求時期内
にエアバッグを始動させることは難しい。その結果、始
動条件を優先した場合、低速度正面衝突に対する不要な
始動となる。逆に、不始動条件を優先した場合、高速度
斜め衝突等での始動遅れ、不始動を引き起すという問題
点があった。
車に予測される全ての衝突形態において必要とされる始
動要求時期内に乗員保護装置を始動させることができる
とは限らない。特に、乗員保護装置が不要とされるよう
な低速度正面衝突と、乗員保護装置が必要な高速度斜め
衝突又はポール衝突(ポールに衝突するもの)の加速度
波形は、この乗員保護装置の始動要求時期において非常
によく似ており判別が難しい。すなわち、図8に示され
るように、乗員保護装置の始動が不要とされるような低
速度正面衝突の加速度波形(点線で図示されるもの)
と、乗員保護装置の始動が必要とされる高速度斜め衝突
の加速度波形(実線で示されるもの)とは、乗員保護装
置を始動させるか否かを判断しなければならない始動要
求時期(〜間)において非常によく似ている。した
がって、図9図示のように、加速度波形から一定の加速
度を減じ、この減算加速度を時間積分(V1′)する衝
突センサであっても、これらを判別して始動要求時期内
にエアバッグを始動させることは難しい。その結果、始
動条件を優先した場合、低速度正面衝突に対する不要な
始動となる。逆に、不始動条件を優先した場合、高速度
斜め衝突等での始動遅れ、不始動を引き起すという問題
点があった。
【0004】そこで、出願人は特願平2−74457号
(特開平3─253441号公報参照)において、加速
度計の加速度波形から車両の衝突を検知しトリガー回路
によりエアバッグ等の乗員保護装置を始動させる衝突セ
ンサであって、前記加速度波形に所定の値以下のピーク
カットを施して時間積分する積分手段と、該積分値から
所定の関数の時間積分値を減算する減算手段と、この減
算積分値と所定の時間関数値とを比較する第1比較手段
を備えてなる衝突センサを提案した。この衝突センサの
作動原理は下記の通りである。まず、低速度正面衝突と
高速度斜め衝突の両加速度波形は、始動要求時期である
衝突初期部分の平均加速度においては、ほとんど同等で
あるが、図8に示したように高速度斜め衝突の加速度波
形は車体の座屈、振動等によりかなりの振動成分を持っ
ている。一方、低速度正面衝突の衝撃エネルギーの大部
分がバンパー等のエネルギー吸収装置で吸収されるた
め、振動成分はさほど大きくない。この両加速度波形の
性格の差に着目し、加速度波形の谷部を除去されたもの
を時間積分して減算積分値としたものである。図3に示
すように、振動成分の大きい高速度斜め衝突の加速度の
減算積分値は、単に一定の加速度を減じて時間積分した
ものと比較して大きな値となり、第1比較手段により両
者の識別を確実に行えるようにしている。
(特開平3─253441号公報参照)において、加速
度計の加速度波形から車両の衝突を検知しトリガー回路
によりエアバッグ等の乗員保護装置を始動させる衝突セ
ンサであって、前記加速度波形に所定の値以下のピーク
カットを施して時間積分する積分手段と、該積分値から
所定の関数の時間積分値を減算する減算手段と、この減
算積分値と所定の時間関数値とを比較する第1比較手段
を備えてなる衝突センサを提案した。この衝突センサの
作動原理は下記の通りである。まず、低速度正面衝突と
高速度斜め衝突の両加速度波形は、始動要求時期である
衝突初期部分の平均加速度においては、ほとんど同等で
あるが、図8に示したように高速度斜め衝突の加速度波
形は車体の座屈、振動等によりかなりの振動成分を持っ
ている。一方、低速度正面衝突の衝撃エネルギーの大部
分がバンパー等のエネルギー吸収装置で吸収されるた
め、振動成分はさほど大きくない。この両加速度波形の
性格の差に着目し、加速度波形の谷部を除去されたもの
を時間積分して減算積分値としたものである。図3に示
すように、振動成分の大きい高速度斜め衝突の加速度の
減算積分値は、単に一定の加速度を減じて時間積分した
ものと比較して大きな値となり、第1比較手段により両
者の識別を確実に行えるようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、近年、
凸凹道の車両走行時(以下ラフロードという)における
エアバッグの誤作動防止に対する要求水準が厳しくな
り、これに対処する必要が生じてきた。このような、要
求の中で、特に厳しいラフロードの場合、ボディの底打
ち等のため振動成分を発することがある。このボディの
底打ちによる振動成分は図10(a)に示すように、エ
アバッグの始動要求時期と重なって発生する。この場
合、上述の衝突センサでは、加速度波形の谷部を除去さ
れたものを時間積分して減算積分値としているため、そ
の減算積分値V1は図10(b)に示すように、高速度
斜め衝突の場合を上回る場合もあり、作動がちの判断を
下すことになるという問題点を有していた。
凸凹道の車両走行時(以下ラフロードという)における
エアバッグの誤作動防止に対する要求水準が厳しくな
り、これに対処する必要が生じてきた。このような、要
求の中で、特に厳しいラフロードの場合、ボディの底打
ち等のため振動成分を発することがある。このボディの
底打ちによる振動成分は図10(a)に示すように、エ
アバッグの始動要求時期と重なって発生する。この場
合、上述の衝突センサでは、加速度波形の谷部を除去さ
れたものを時間積分して減算積分値としているため、そ
の減算積分値V1は図10(b)に示すように、高速度
斜め衝突の場合を上回る場合もあり、作動がちの判断を
下すことになるという問題点を有していた。
【0006】また、自動車の衝突波は図11(a)に示
すように、一般的に2〜3のうねり80、81を持つ波
となっている。従って、その減算積分値V1も、図11
(b)に示すように、うねり82、83を持つ波とな
り、始動要求時期84よりも早い時期に減算積分値V1
が所定の時間関数62に達して(符号82)早期作動と
なる場合があった。また、図12(a)に示すように、
最初のうねり84がさほど大きくない場合は、図12
(b)に示すように、減算積分値V1が始動要求時期8
4にこのうねり85を捉えることができず、不作動とな
るという問題点を有していた。
すように、一般的に2〜3のうねり80、81を持つ波
となっている。従って、その減算積分値V1も、図11
(b)に示すように、うねり82、83を持つ波とな
り、始動要求時期84よりも早い時期に減算積分値V1
が所定の時間関数62に達して(符号82)早期作動と
なる場合があった。また、図12(a)に示すように、
最初のうねり84がさほど大きくない場合は、図12
(b)に示すように、減算積分値V1が始動要求時期8
4にこのうねり85を捉えることができず、不作動とな
るという問題点を有していた。
【0007】本発明は、従来の技術の有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、通常の高速度斜め衝突やポール衝突のみなら
ず、厳しいラフロードにおいても誤作動を防止でき、か
つ、作動タイミングのコントロールを可能にしてより広
範な衝突波に対し早期作動や不作動を防止できる電子式
の衝突センサを提供することにある。
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、通常の高速度斜め衝突やポール衝突のみなら
ず、厳しいラフロードにおいても誤作動を防止でき、か
つ、作動タイミングのコントロールを可能にしてより広
範な衝突波に対し早期作動や不作動を防止できる電子式
の衝突センサを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明における衝突センサは、加速度計の加速度波
形から車両の衝突を検知しトリガー回路によりエアバッ
グ等の乗員保護装置を始動させる衝突センサであって、
前記加速度波形に所定の値以下のピークカットを施すピ
ークカット手段と、このピークカット波形を時間積分す
る第1積分手段と、該第1積分値から所定の関数の時間
積分値を減算する減算手段と、この減算積分値と所定の
時間関数値とを比較して始動信号を出力する第1比較手
段と、前記加速度波形を時間積分する第2時間積分手段
と、この第2時間積分値を所定の値と比較して始動信号
を出力する第2比較手段と、第1比較手段からの始動信
号と第2比較手段からの始動信号との双方が入力されて
前記トリガー回路に始動信号を出力するAND手段とを
備えてなるものである。
に、本発明における衝突センサは、加速度計の加速度波
形から車両の衝突を検知しトリガー回路によりエアバッ
グ等の乗員保護装置を始動させる衝突センサであって、
前記加速度波形に所定の値以下のピークカットを施すピ
ークカット手段と、このピークカット波形を時間積分す
る第1積分手段と、該第1積分値から所定の関数の時間
積分値を減算する減算手段と、この減算積分値と所定の
時間関数値とを比較して始動信号を出力する第1比較手
段と、前記加速度波形を時間積分する第2時間積分手段
と、この第2時間積分値を所定の値と比較して始動信号
を出力する第2比較手段と、第1比較手段からの始動信
号と第2比較手段からの始動信号との双方が入力されて
前記トリガー回路に始動信号を出力するAND手段とを
備えてなるものである。
【0009】また、前記第1比較手段からの始動信号
は、該始動信号を保持する始動信号保持手段を介してA
ND手段に入力されるものとすることもできる。
は、該始動信号を保持する始動信号保持手段を介してA
ND手段に入力されるものとすることもできる。
【0010】
【作用】第1比較手段で、始動条件である通常の高速度
斜め衝突やポール衝突を不始動条件である低速度正面衝
突と区分して始動・不始動の判断を行う。そして、第2
比較手段で、ピークカットしない加速度波形の時間積分
値を所定値と比較することにより速度変化の有無を判断
する。すると、厳しいラフロードにおけるボディの底打
ち等による振動成分はほとんど速度変化を生じないの
で、衝突と区分することができる。従って、この第2比
較手段と第1比較手段とのANDを取ることにより厳し
いラフロードにおける誤動作を防止することができる。
斜め衝突やポール衝突を不始動条件である低速度正面衝
突と区分して始動・不始動の判断を行う。そして、第2
比較手段で、ピークカットしない加速度波形の時間積分
値を所定値と比較することにより速度変化の有無を判断
する。すると、厳しいラフロードにおけるボディの底打
ち等による振動成分はほとんど速度変化を生じないの
で、衝突と区分することができる。従って、この第2比
較手段と第1比較手段とのANDを取ることにより厳し
いラフロードにおける誤動作を防止することができる。
【0011】また、前記第2比較手段は、速度変化、ひ
いては衝突エネルギを判断できるので、これを始動信号
を発する時刻を設定する手段として用い、第1比較手段
の出力側とAND手段との間に始動信号保持手段を設け
ると、第1比較手段の始動始動信号を所定の時刻にエア
バッグのトリガー回路に出力することができる。
いては衝突エネルギを判断できるので、これを始動信号
を発する時刻を設定する手段として用い、第1比較手段
の出力側とAND手段との間に始動信号保持手段を設け
ると、第1比較手段の始動始動信号を所定の時刻にエア
バッグのトリガー回路に出力することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。尚ここでは、減速側の加速度を正の値として説
明するが、それを負にすることは、各ブロックにおける
正負の論理を整合させれば、同様の作用となる。図1は
本発明の衝突センサのブロック図、図2は図1の衝突セ
ンサの演算処理を示す加速度線図、図3は本発明の衝突
センサの減算積分値の変化を示すグラフ図、図4は本発
明の衝突センサの減算積分値の変化を示すグラフ図、図
5は本発明の衝突センサの第2実施例のブロック図、図
6、図7は図5の衝突センサの演算処理を示す積分値の
変化を示すグラフ図である。
明する。尚ここでは、減速側の加速度を正の値として説
明するが、それを負にすることは、各ブロックにおける
正負の論理を整合させれば、同様の作用となる。図1は
本発明の衝突センサのブロック図、図2は図1の衝突セ
ンサの演算処理を示す加速度線図、図3は本発明の衝突
センサの減算積分値の変化を示すグラフ図、図4は本発
明の衝突センサの減算積分値の変化を示すグラフ図、図
5は本発明の衝突センサの第2実施例のブロック図、図
6、図7は図5の衝突センサの演算処理を示す積分値の
変化を示すグラフ図である。
【0013】図1において、加速度計1は、演算回路3
を経て、リセット回路4、トリガー回路5と接続されて
いる。そして、トリガー回路5は乗員保護装置であるエ
アバッグ6を始動させる。つぎに、演算回路3を説明す
る。ブロック11において、加速度計1による測定加速
度Gが所定の加速度G1を越えた時点t0を判断する。
ブロック12において、この時点t0より、所定の加速
度G2以上の加速度G3を算出する(加速度G2以下は
ゼロと見做す)。積分手段であるブロック13におい
て、加速度G3の時間積分を開始し、積分値Vを算出す
る。減算手段であるブロック14において、この積分値
Vより、所定の関数の積分値を減算する。ブロック14
ではこの所定の関数が一定の値ΔVであり、単位時間当
たりの所定の値ΔVを減算した減算積分値V1となる。
この減算積分値V1は第1比較手段であるブロック15
及び第3比較手段であるブロック16に出力される。そ
して、ブロック15,16の結果が接続手段であるブロ
ック17を介してAND回路36に出力される。
を経て、リセット回路4、トリガー回路5と接続されて
いる。そして、トリガー回路5は乗員保護装置であるエ
アバッグ6を始動させる。つぎに、演算回路3を説明す
る。ブロック11において、加速度計1による測定加速
度Gが所定の加速度G1を越えた時点t0を判断する。
ブロック12において、この時点t0より、所定の加速
度G2以上の加速度G3を算出する(加速度G2以下は
ゼロと見做す)。積分手段であるブロック13におい
て、加速度G3の時間積分を開始し、積分値Vを算出す
る。減算手段であるブロック14において、この積分値
Vより、所定の関数の積分値を減算する。ブロック14
ではこの所定の関数が一定の値ΔVであり、単位時間当
たりの所定の値ΔVを減算した減算積分値V1となる。
この減算積分値V1は第1比較手段であるブロック15
及び第3比較手段であるブロック16に出力される。そ
して、ブロック15,16の結果が接続手段であるブロ
ック17を介してAND回路36に出力される。
【0014】第1比較手段であるブロック15におい
て、ブロック21で時間経過と共に変化する予め定めら
れた基準値V2(ブロック22)と前記減算積分値V1
を比較する。ライン23において、V1がV2以上にな
ると、接続手段であるブロック17に始動信号を出力す
る。一方、ライン24において、V1がV2に至らず、
ブロック18でV1がゼロ近傍(負又は僅かな正の値)
であることを検知すると、リセット回路4に信号を発
し、時間積分を停止し、V1,tをゼロにリセットす
る。この第1比較手段は低速度正面衝突は区分しつつ通
常の高速度斜め衝突やポール衝突を検知して、始動要求
時期に始動信号を発するようにする。
て、ブロック21で時間経過と共に変化する予め定めら
れた基準値V2(ブロック22)と前記減算積分値V1
を比較する。ライン23において、V1がV2以上にな
ると、接続手段であるブロック17に始動信号を出力す
る。一方、ライン24において、V1がV2に至らず、
ブロック18でV1がゼロ近傍(負又は僅かな正の値)
であることを検知すると、リセット回路4に信号を発
し、時間積分を停止し、V1,tをゼロにリセットす
る。この第1比較手段は低速度正面衝突は区分しつつ通
常の高速度斜め衝突やポール衝突を検知して、始動要求
時期に始動信号を発するようにする。
【0015】第3比較手段であるブロック16におい
て、ブロック25で所定の時間当たりの前記減算積分値
の変化量(ΔV1)を算出する。そして、ブロック26
で予め定められた基準値ΔV4(ブロック27)と前記
変化量ΔV1とを比較する。ライン28において、ΔV
1がΔV4以上になると、接続手段であるブロック17
に始動信号を出力する。一方、ライン29において、Δ
V1がΔV4に至らず、ブロック18でV1がゼロ近傍
(負又は僅かな正の値)であることを検知すると、リセ
ット回路4に信号を発し、時間積分を停止し、V1,t
をゼロにリセットする。この第3比較手段は車体特性や
衝突形態等によって始動要求時期までに充分な加速度が
室内に伝わらなかった場合、第1比較手段に代わって用
いられるものであり、減算加速度の急激な増加に着目し
て始動信号を発するようになっている。
て、ブロック25で所定の時間当たりの前記減算積分値
の変化量(ΔV1)を算出する。そして、ブロック26
で予め定められた基準値ΔV4(ブロック27)と前記
変化量ΔV1とを比較する。ライン28において、ΔV
1がΔV4以上になると、接続手段であるブロック17
に始動信号を出力する。一方、ライン29において、Δ
V1がΔV4に至らず、ブロック18でV1がゼロ近傍
(負又は僅かな正の値)であることを検知すると、リセ
ット回路4に信号を発し、時間積分を停止し、V1,t
をゼロにリセットする。この第3比較手段は車体特性や
衝突形態等によって始動要求時期までに充分な加速度が
室内に伝わらなかった場合、第1比較手段に代わって用
いられるものであり、減算加速度の急激な増加に着目し
て始動信号を発するようになっている。
【0016】接続手段であるブロック17は、OR回
路、AND回路、切換回路及びこれらの組合せ形態を時
間の経過と共に変化させるものである。OR回路であれ
ば、ブロック15,16のいずれかから始動信号がAN
D回路36に出力される。AND回路であれば、ブロッ
ク15,16の両方から始動信号が出力されると始動信
号がAND回路36に出力される。切換回路が例えば速
度計に接続されており、所定の速度以上であればブロッ
ク15とAND回路36を接続し、所定の速度未満であ
ればブロック16とAND回路36を接続するように、
いずれかがAND回路36に始動信号を出力するものと
することもできる。また、ブロック15,16の組合せ
形態を時間の経過により変化させて、例えば始動要求時
期の前半はブロック15のみとし、始動要求時期の後半
はブロック15,16のOR回路とする組合せによる接
続手段とすることもできる。これらは、衝突センサが組
み込まれる自動車の特性又は、不始動条件の設定の仕方
によって適宜決定される。
路、AND回路、切換回路及びこれらの組合せ形態を時
間の経過と共に変化させるものである。OR回路であれ
ば、ブロック15,16のいずれかから始動信号がAN
D回路36に出力される。AND回路であれば、ブロッ
ク15,16の両方から始動信号が出力されると始動信
号がAND回路36に出力される。切換回路が例えば速
度計に接続されており、所定の速度以上であればブロッ
ク15とAND回路36を接続し、所定の速度未満であ
ればブロック16とAND回路36を接続するように、
いずれかがAND回路36に始動信号を出力するものと
することもできる。また、ブロック15,16の組合せ
形態を時間の経過により変化させて、例えば始動要求時
期の前半はブロック15のみとし、始動要求時期の後半
はブロック15,16のOR回路とする組合せによる接
続手段とすることもできる。これらは、衝突センサが組
み込まれる自動車の特性又は、不始動条件の設定の仕方
によって適宜決定される。
【0017】一方、ブロック50において、上述の時点
t0より、所定の加速度G4以上の加速度G5を算出す
る(加速度G4以下はゼロと見做す。なお、G4<<G
2である)。積分手段であるブロック31において、加
速度G5の時間積分を開始し、積分値V5を算出する。
減算手段であるブロック32において、この積分値V5
より、所定の関数の積分値を減算する。ブロック32で
はこの所定の関数が一定の値ΔV2であり、単位時間当
たりの所定の値ΔV2を減算した減算積分値V6となる
(ただし、ΔV2<<ΔVである)。この減算積分値V
6は第2比較手段であるブロック37に出力される。
t0より、所定の加速度G4以上の加速度G5を算出す
る(加速度G4以下はゼロと見做す。なお、G4<<G
2である)。積分手段であるブロック31において、加
速度G5の時間積分を開始し、積分値V5を算出する。
減算手段であるブロック32において、この積分値V5
より、所定の関数の積分値を減算する。ブロック32で
はこの所定の関数が一定の値ΔV2であり、単位時間当
たりの所定の値ΔV2を減算した減算積分値V6となる
(ただし、ΔV2<<ΔVである)。この減算積分値V
6は第2比較手段であるブロック37に出力される。
【0018】第2比較手段であるブロック37におい
て、ブロック33で予め定められた基準値V7(ブロッ
ク35)と前記減算積分値V6を比較する。ライン38
において、V6がV7以上になると、AND回路36に
始動信号を出力する。一方、ライン39において、V6
がV7に至らず、ブロック18でV1がゼロ近傍(負又
は僅かな正の値)であることを検知すると、リセット回
路4に信号を発し、時間積分を停止し、V5,tをゼロ
にリセットする。この第2比較手段は、ボディの底打ち
等による振動成分はほとんど速度変化を生じない点に着
目し、ピークカットしない加速度波形の時間積分値を所
定値と比較することにより、通常の高速度斜め衝突やポ
ール衝突、及び車体剛性の低い車の衝突では始動信号を
発するが、前記振動成分によっては始動信号を発しない
ようになっている。
て、ブロック33で予め定められた基準値V7(ブロッ
ク35)と前記減算積分値V6を比較する。ライン38
において、V6がV7以上になると、AND回路36に
始動信号を出力する。一方、ライン39において、V6
がV7に至らず、ブロック18でV1がゼロ近傍(負又
は僅かな正の値)であることを検知すると、リセット回
路4に信号を発し、時間積分を停止し、V5,tをゼロ
にリセットする。この第2比較手段は、ボディの底打ち
等による振動成分はほとんど速度変化を生じない点に着
目し、ピークカットしない加速度波形の時間積分値を所
定値と比較することにより、通常の高速度斜め衝突やポ
ール衝突、及び車体剛性の低い車の衝突では始動信号を
発するが、前記振動成分によっては始動信号を発しない
ようになっている。
【0019】そして、上述のように、ブロック15,1
6の結果が接続手段であるブロック17を介してAND
回路36に入力されるとともに、ブロック37の結果も
AND回路36に入力される。AND回路36は、この
ブロック17及びブロック37からの信号の双方が入力
されたときに、トリガー回路5に始動信号を出力する。
これによって、第1比較手段、第3比較手段により、通
常の高速度斜め衝突やポール衝突を低速度正面衝突と区
分しつつ車体剛性の低い車の場合の衝突を早い時期に判
別するとともに、第2比較手段により厳しいラフロード
における誤動作を防止することを可能としている。ここ
で、AND回路36は、AND手段であればよく、ブロ
ック17及びブロック37双方からの信号に対して、フ
ァジィ推論を用いた判定により、あるいは、重み付け等
により始動信号を出力するように構成することもでき
る。
6の結果が接続手段であるブロック17を介してAND
回路36に入力されるとともに、ブロック37の結果も
AND回路36に入力される。AND回路36は、この
ブロック17及びブロック37からの信号の双方が入力
されたときに、トリガー回路5に始動信号を出力する。
これによって、第1比較手段、第3比較手段により、通
常の高速度斜め衝突やポール衝突を低速度正面衝突と区
分しつつ車体剛性の低い車の場合の衝突を早い時期に判
別するとともに、第2比較手段により厳しいラフロード
における誤動作を防止することを可能としている。ここ
で、AND回路36は、AND手段であればよく、ブロ
ック17及びブロック37双方からの信号に対して、フ
ァジィ推論を用いた判定により、あるいは、重み付け等
により始動信号を出力するように構成することもでき
る。
【0020】つぎに、上述したブロック11〜14の演
算処理を図2のグラフにより説明する。図2(a)にお
いて、加速度GがG1を越えた時点t0から演算がスタ
ートする。そして、所定のG2以下はゼロと見做しそれ
以上について時間積分される。そして、斜線部の単位時
間あたり所定の値ΔVが減算される。図2(b)におい
て、縦線部が時間積分されたことになり、これが減算積
分値V1となる。すなわち、縦線A部は負として加算さ
れるが、B部はカットされている。なお、所定のG2
は、G1=G2を含む正の値である。また、前述のリセ
ット回路4の機能を用いると、開始タイミングを意識せ
ずに積分のスタートリセットを行わせることができる。
算処理を図2のグラフにより説明する。図2(a)にお
いて、加速度GがG1を越えた時点t0から演算がスタ
ートする。そして、所定のG2以下はゼロと見做しそれ
以上について時間積分される。そして、斜線部の単位時
間あたり所定の値ΔVが減算される。図2(b)におい
て、縦線部が時間積分されたことになり、これが減算積
分値V1となる。すなわち、縦線A部は負として加算さ
れるが、B部はカットされている。なお、所定のG2
は、G1=G2を含む正の値である。また、前述のリセ
ット回路4の機能を用いると、開始タイミングを意識せ
ずに積分のスタートリセットを行わせることができる。
【0021】そして、上述した第1比較回路15、第2
比較回路16及び接続手段17(OR回路の場合)の作
動を、減算積分値(V1)の変化を示すグラフ図である
図3により説明する。前述した図8の場合のように、加
速度Gより一定の加速度を減じて時間積分したものは高
速度斜め衝突と低速度正面衝突と殆ど区分出来なかった
ものが、図3では両者は明瞭に区分されている。一点鎖
線で示した折れ線グラフのように、所定の時間関数であ
る基準値V2を予め設定しておくことで、A点で第1比
較回路15からOR回路の接続手段17を介してトリガ
ー回路5が作動する。したがって、低速度正面衝突の不
作動と、高速度斜め衝突やポール衝突の始動要求時期内
の始動を満たすことができる。また、車体剛性の低い車
の高速度斜め衝突やポール衝突等の場合、始動要求期間
の後半に、V1が急速に増加しているので、Δt時間当
たりの変化量ΔV1が基準値ΔV4以上になったことを
B点で検出し、C点でV1が基準値V2以上となる前の
始動要求時期内に、第2比較回路16からOR回路の接
続手段17を介してトリガー回路5が作動する。このよ
うに、通常の低速度正面衝突やポール衝突のみならず、
車体剛性の低い車の高速度斜め衝突やポール衝突等に対
しても始動要求時期にエアバッグを始動させることがで
きる。
比較回路16及び接続手段17(OR回路の場合)の作
動を、減算積分値(V1)の変化を示すグラフ図である
図3により説明する。前述した図8の場合のように、加
速度Gより一定の加速度を減じて時間積分したものは高
速度斜め衝突と低速度正面衝突と殆ど区分出来なかった
ものが、図3では両者は明瞭に区分されている。一点鎖
線で示した折れ線グラフのように、所定の時間関数であ
る基準値V2を予め設定しておくことで、A点で第1比
較回路15からOR回路の接続手段17を介してトリガ
ー回路5が作動する。したがって、低速度正面衝突の不
作動と、高速度斜め衝突やポール衝突の始動要求時期内
の始動を満たすことができる。また、車体剛性の低い車
の高速度斜め衝突やポール衝突等の場合、始動要求期間
の後半に、V1が急速に増加しているので、Δt時間当
たりの変化量ΔV1が基準値ΔV4以上になったことを
B点で検出し、C点でV1が基準値V2以上となる前の
始動要求時期内に、第2比較回路16からOR回路の接
続手段17を介してトリガー回路5が作動する。このよ
うに、通常の低速度正面衝突やポール衝突のみならず、
車体剛性の低い車の高速度斜め衝突やポール衝突等に対
しても始動要求時期にエアバッグを始動させることがで
きる。
【0022】なお、図1において、ブロック14の所定
の値ΔVを、関数値、例えばその時点での積分値Vの関
数の値と置き換えることもできる。一方、ブロック13
の加速度G3を、加速度G3のK乗(K≧1)を時間積
分すること、加速度G3をn階積分すること及びこれら
の組合せによって、低速度正面衝突、高速度斜め衝突及
び柔らかい車体の衝突の区分をより明瞭化させることが
できる。さらに、ブロック18のV1がゼロ近辺になっ
た場合とあるのを、V1が所定の値V3以下になった
時、或いはその時点での加速度G3の関数である値V4
以下となった時とすることもできる。さらに、ブロック
11の前に、加速度Gから加速度Gを時定数5秒以上の
フィルター処理を施した値Gfを減じた値Gxを加速度
Gの代わりに使用し、加速度計のゼロドリフトの影響を
無くすことにより、演算精度を上げることができる。さ
らに、加速度計1の取付構造を、50〜2000Hzの
間(自動車の進行方向の振動特性において)で振動さ
せ、加速度Gを増幅させたり、加速度計1の電気回路に
特定の周波数帯の増幅域を持たせることもできる。
の値ΔVを、関数値、例えばその時点での積分値Vの関
数の値と置き換えることもできる。一方、ブロック13
の加速度G3を、加速度G3のK乗(K≧1)を時間積
分すること、加速度G3をn階積分すること及びこれら
の組合せによって、低速度正面衝突、高速度斜め衝突及
び柔らかい車体の衝突の区分をより明瞭化させることが
できる。さらに、ブロック18のV1がゼロ近辺になっ
た場合とあるのを、V1が所定の値V3以下になった
時、或いはその時点での加速度G3の関数である値V4
以下となった時とすることもできる。さらに、ブロック
11の前に、加速度Gから加速度Gを時定数5秒以上の
フィルター処理を施した値Gfを減じた値Gxを加速度
Gの代わりに使用し、加速度計のゼロドリフトの影響を
無くすことにより、演算精度を上げることができる。さ
らに、加速度計1の取付構造を、50〜2000Hzの
間(自動車の進行方向の振動特性において)で振動さ
せ、加速度Gを増幅させたり、加速度計1の電気回路に
特定の周波数帯の増幅域を持たせることもできる。
【0023】つぎに、上述したブロック31、32の演
算処理を図4及び図10のグラフにより説明する。図1
0(a)において、40はラフロードによる振動成分、
41は高速度斜め衝突の波形、42は低速度斜め衝突の
波形を示す。ラフロードによる振動成分40は加速度の
正負両側に振幅を有する。これは、衝突であれば減速を
伴う故、波形44、45のように、基本的に正方向の片
側振幅となるが、ラフロードによる振動成分40は、ボ
ディの底打ち等によって発生する単なる車体の振動に過
ぎず、ほとんど減速を伴わないからである。ブロック5
0のピークカット及びブロック32の減算は、ノイズを
除去する程度に行い、従って、ブロック31では、基本
的に加速度波形にピークカットを施さないで通常の時間
積分を行う。図4において、これら減算積分値V6は、
ラフロードによる振動成分は符号43に示すグラフとな
り、高速度斜め衝突や低速度正面衝突によるグラフ4
4、45と明瞭に区別される。従って、図示するよう
に、所定の基準値V7を予め設定しておくことで、厳し
いラフロードによる誤動作を防止することができる。
算処理を図4及び図10のグラフにより説明する。図1
0(a)において、40はラフロードによる振動成分、
41は高速度斜め衝突の波形、42は低速度斜め衝突の
波形を示す。ラフロードによる振動成分40は加速度の
正負両側に振幅を有する。これは、衝突であれば減速を
伴う故、波形44、45のように、基本的に正方向の片
側振幅となるが、ラフロードによる振動成分40は、ボ
ディの底打ち等によって発生する単なる車体の振動に過
ぎず、ほとんど減速を伴わないからである。ブロック5
0のピークカット及びブロック32の減算は、ノイズを
除去する程度に行い、従って、ブロック31では、基本
的に加速度波形にピークカットを施さないで通常の時間
積分を行う。図4において、これら減算積分値V6は、
ラフロードによる振動成分は符号43に示すグラフとな
り、高速度斜め衝突や低速度正面衝突によるグラフ4
4、45と明瞭に区別される。従って、図示するよう
に、所定の基準値V7を予め設定しておくことで、厳し
いラフロードによる誤動作を防止することができる。
【0024】なお、図1において、ブロック11とブロ
ック50との間にハイパスフィルタを挿入すると、ラフ
ロードによる振動成分は高周波であるので、衝突との区
別がより明瞭となり、効果を上げることができる。ま
た、図1において、ブロック11とブロック12との間
にローパスフィルタを挿入すると、速度変化に影響を与
える加速度波形は低周波であるので、ラフロードによる
振動成分との区別がより明瞭となり、効果を上げること
ができる。
ック50との間にハイパスフィルタを挿入すると、ラフ
ロードによる振動成分は高周波であるので、衝突との区
別がより明瞭となり、効果を上げることができる。ま
た、図1において、ブロック11とブロック12との間
にローパスフィルタを挿入すると、速度変化に影響を与
える加速度波形は低周波であるので、ラフロードによる
振動成分との区別がより明瞭となり、効果を上げること
ができる。
【0025】つぎに、本発明の衝突センサの第2実施例
を図5乃至図7に基づき説明する。図5において、図1
と異なる点は、第1比較手段、第3比較手段の接続手段
であるブロック17とAND回路86との間に、ブロッ
ク17からの始動信号保持手段であるブロック51が設
けられ、該ブロック51がブロック18と接続されてい
る点である。そして、ブロック51はブロック17から
始動信号を受けるとレジスタIFを1にセットする。A
ND回路86はレジスタIFが1のときに、第2比較手
段から始動信号が入力されると、トリガー回路5に始動
信号を出力する。そして、ブロック18でV1がゼロ近
傍であることを検知すると、リセット回路4に信号を発
し、ブロック13、31における時間積分が停止される
とともに、ブロック51のレジスタIFは0にリセット
される。第2比較手段は、始動要求時期に始動信号を出
力するように設定される。ここで、第2比較手段は、速
度を見ており、速度と時間の積である運動量、ひいては
衝突エネルギを見ていることになるので、加速度波形に
影響されず適正に始動時期を設定することができる。
を図5乃至図7に基づき説明する。図5において、図1
と異なる点は、第1比較手段、第3比較手段の接続手段
であるブロック17とAND回路86との間に、ブロッ
ク17からの始動信号保持手段であるブロック51が設
けられ、該ブロック51がブロック18と接続されてい
る点である。そして、ブロック51はブロック17から
始動信号を受けるとレジスタIFを1にセットする。A
ND回路86はレジスタIFが1のときに、第2比較手
段から始動信号が入力されると、トリガー回路5に始動
信号を出力する。そして、ブロック18でV1がゼロ近
傍であることを検知すると、リセット回路4に信号を発
し、ブロック13、31における時間積分が停止される
とともに、ブロック51のレジスタIFは0にリセット
される。第2比較手段は、始動要求時期に始動信号を出
力するように設定される。ここで、第2比較手段は、速
度を見ており、速度と時間の積である運動量、ひいては
衝突エネルギを見ていることになるので、加速度波形に
影響されず適正に始動時期を設定することができる。
【0026】つぎに、本実施例の衝突センサの作動を図
6及び図7のグラフにより説明する。図6において、図
11(a)に示すようなうねりを持つ衝突波が入力され
ると、その減算積分値V1も、図6(a)に示すよう
に、うねり82つ波となり、始動要求時期84よりも早
い時期に減算積分値V1が所定の時間関数62に達する
(符号82)。すると、第1比較手段が始動信号を出力
し、図6(b)に示すように、レジスタIFが1にセッ
トされる。そして、図6(c)に示すように、始動要求
時期84内において、減算積分値V6が所定値69に達
する(符号67)と、第2比較手段が始動信号を出力
し、これによってAND回路から始動信号が出力されて
エアバッグが始動する。なお、不始動条件である低速度
正面衝突(点線)においては、図6(c)の符号68の
時点で第2比較手段から始動信号が出力されるが、図6
(a)に示すように第1比較手段から始動信号が出力さ
れていないので、AND回路から始動信号は出力されず
エアバッグは始動しない。すなわち、始動・不始動の判
断は第1比較手段で行われるので、第2比較手段は、エ
アバッグを始動させるのに好適な時刻の設定を第一義と
して所定値69の設定を行えばよく、従って、エアバッ
グの始動時刻を制御することが可能である。このエアバ
ッグを始動させる時刻の設定は、所定値69や、図5の
ブロック50、32におけるピークカットの程度を適宜
選択することにより行われる。このように、始動時刻を
制御できる結果、始動要求時期に対して早すぎる始動を
防止するとともに、始動時刻のバラツキを小さくするこ
とが可能である。
6及び図7のグラフにより説明する。図6において、図
11(a)に示すようなうねりを持つ衝突波が入力され
ると、その減算積分値V1も、図6(a)に示すよう
に、うねり82つ波となり、始動要求時期84よりも早
い時期に減算積分値V1が所定の時間関数62に達する
(符号82)。すると、第1比較手段が始動信号を出力
し、図6(b)に示すように、レジスタIFが1にセッ
トされる。そして、図6(c)に示すように、始動要求
時期84内において、減算積分値V6が所定値69に達
する(符号67)と、第2比較手段が始動信号を出力
し、これによってAND回路から始動信号が出力されて
エアバッグが始動する。なお、不始動条件である低速度
正面衝突(点線)においては、図6(c)の符号68の
時点で第2比較手段から始動信号が出力されるが、図6
(a)に示すように第1比較手段から始動信号が出力さ
れていないので、AND回路から始動信号は出力されず
エアバッグは始動しない。すなわち、始動・不始動の判
断は第1比較手段で行われるので、第2比較手段は、エ
アバッグを始動させるのに好適な時刻の設定を第一義と
して所定値69の設定を行えばよく、従って、エアバッ
グの始動時刻を制御することが可能である。このエアバ
ッグを始動させる時刻の設定は、所定値69や、図5の
ブロック50、32におけるピークカットの程度を適宜
選択することにより行われる。このように、始動時刻を
制御できる結果、始動要求時期に対して早すぎる始動を
防止するとともに、始動時刻のバラツキを小さくするこ
とが可能である。
【0027】また、図7において、図12(a)に示す
ような、最初のうねり84がさほど大きくない衝突波が
入力されると、減算積分値V1は、図7(a)に示すよ
うに、始動要求時期84の前にうねり85を有する波形
となる。そして、図示するような所定の時間関数70を
設定しておけば、符号71の時点で第1比較手段は始動
信号を出力し、以下上述の場合と同様に、レジスタIF
が1にセットされ、図7(c)に示すように、始動要求
時期84内において、減算積分値V6が所定値74に達
して(符号72)、AND回路から始動信号が出力さ
れ、エアバッグが始動する。このように、始動時刻を制
御できる結果、最初のうねり84がさほど大きくない衝
突波に対してもエアバッグを作動させることができる。
また、第1比較手段は、始動時期に拘束されないので始
動・不始動の判断を第一義に考えればよく、所定の時間
関数70設定の自由度が大きくなり、その分、判定精度
を高めることが可能である。
ような、最初のうねり84がさほど大きくない衝突波が
入力されると、減算積分値V1は、図7(a)に示すよ
うに、始動要求時期84の前にうねり85を有する波形
となる。そして、図示するような所定の時間関数70を
設定しておけば、符号71の時点で第1比較手段は始動
信号を出力し、以下上述の場合と同様に、レジスタIF
が1にセットされ、図7(c)に示すように、始動要求
時期84内において、減算積分値V6が所定値74に達
して(符号72)、AND回路から始動信号が出力さ
れ、エアバッグが始動する。このように、始動時刻を制
御できる結果、最初のうねり84がさほど大きくない衝
突波に対してもエアバッグを作動させることができる。
また、第1比較手段は、始動時期に拘束されないので始
動・不始動の判断を第一義に考えればよく、所定の時間
関数70設定の自由度が大きくなり、その分、判定精度
を高めることが可能である。
【0028】なお、上述の第1、第2実施例において第
3比較手段を付加しているが、当該手段は任意の要素で
あり、当該手段がなくても本発明は成立する。
3比較手段を付加しているが、当該手段は任意の要素で
あり、当該手段がなくても本発明は成立する。
【0029】
【発明の効果】本発明における衝突センサでは、第1比
較手段で高速度斜め衝突やポール衝突を低速度正面衝突
と区分し、第2比較手段でピークカットしない加速度波
形の時間積分値を所定値と比較することにより速度変化
の有無を判断し、この第2比較手段と第1比較手段との
ANDを取るので、第1比較手段により始動・不始動の
判断を的確に行いつつ、第2比較手段により速度変化を
生じない振動成分であるボディの底打ち等を衝突と区分
することができ、厳しいラフロードにおける誤動作を防
止することができる。
較手段で高速度斜め衝突やポール衝突を低速度正面衝突
と区分し、第2比較手段でピークカットしない加速度波
形の時間積分値を所定値と比較することにより速度変化
の有無を判断し、この第2比較手段と第1比較手段との
ANDを取るので、第1比較手段により始動・不始動の
判断を的確に行いつつ、第2比較手段により速度変化を
生じない振動成分であるボディの底打ち等を衝突と区分
することができ、厳しいラフロードにおける誤動作を防
止することができる。
【0030】また、第1比較手段の出力側とAND手段
との間に始動信号保持手段を設けると、第2比較手段を
始動信号を発する時刻を設定する手段として用いて、第
1比較手段の始動始動信号を所定の時刻にエアバッグの
トリガー回路に出力してエアバッグを始動させることが
できるので、始動時刻を制御することができる。従っ
て、エアバッグの作動タイミングのコントロールが可能
となり、より広範な衝突波に対して早期作動や不作動を
防止することが可能となるとともに、始動時刻のバラツ
キを小さくすることが可能である。さらに、第1比較手
段が、始動時期に拘束されない分、始動・不始動の判断
の自由度が大きくなり、判定精度を高めることが可能で
ある。
との間に始動信号保持手段を設けると、第2比較手段を
始動信号を発する時刻を設定する手段として用いて、第
1比較手段の始動始動信号を所定の時刻にエアバッグの
トリガー回路に出力してエアバッグを始動させることが
できるので、始動時刻を制御することができる。従っ
て、エアバッグの作動タイミングのコントロールが可能
となり、より広範な衝突波に対して早期作動や不作動を
防止することが可能となるとともに、始動時刻のバラツ
キを小さくすることが可能である。さらに、第1比較手
段が、始動時期に拘束されない分、始動・不始動の判断
の自由度が大きくなり、判定精度を高めることが可能で
ある。
【図1】図1は本発明の衝突センサのブロック図であ
る。
る。
【図2】図1の衝突センサの演算処理を示す加速度線図
である。
である。
【図3】本発明の衝突センサの減算積分値の変化を示す
グラフ図である。
グラフ図である。
【図4】本発明の衝突センサの減算積分値の変化を示す
グラフ図である。
グラフ図である。
【図5】本発明の衝突センサの第2実施例のブロック図
である。
である。
【図6】図5の衝突センサの演算処理を示す積分値の変
化を示すグラフ図である。
化を示すグラフ図である。
【図7】図5の衝突センサの演算処理を示す積分値の変
化を示すグラフ図である。
化を示すグラフ図である。
【図8】加速度の時間変化を示すグラフ図である。
【図9】従来の衝突センサの時間積分値の変化を示すグ
ラフ図である。
ラフ図である。
【図10】加速度の時間変化及び従来の衝突センサの時
間積分値の変化を示すグラフ図である。
間積分値の変化を示すグラフ図である。
【図11】加速度の時間変化及び従来の衝突センサの時
間積分値の変化を示すグラフ図である。
間積分値の変化を示すグラフ図である。
【図12】加速度の時間変化及び従来の衝突センサの時
間積分値の変化を示すグラフ図である。
間積分値の変化を示すグラフ図である。
1 加速度計 5 トリガー回路、 12 ピークカット手段 13 第1積分手段 14 減算手段 15 第1比較手段 31 第2積分手段 36 AND回路(AND手段) 37 第2比較手段 51 始動信号保持手段
Claims (4)
- 【請求項1】 加速度計の加速度波形から車両の衝突を
検知しトリガー回路によりエアバッグ等の乗員保護装置
を始動させる衝突センサであって、前記加速度波形に所
定の値以下のピークカットを施すピークカット手段と、
このピークカット波形を時間積分する第1積分手段と、
該第1積分値から所定の関数の時間積分値を減算する減
算手段と、この減算積分値と所定の時間関数値とを比較
して始動信号を出力する第1比較手段と、前記加速度波
形を時間積分する第2時間積分手段と、この第2時間積
分値を所定の値と比較して始動信号を出力する第2比較
手段と、第1比較手段からの始動信号と第2比較手段か
らの始動信号との双方が入力されて前記トリガー回路に
始動信号を出力するAND手段とを備えてなる衝突セン
サ。 - 【請求項2】 前記第1比較手段からの始動信号は、該
始動信号を保持する始動信号保持手段を介してAND手
段に入力される請求項1記載の衝突センサ。 - 【請求項3】 請求項1記載の衝突センサにおいて、前
記第2時間積分手段は、ハイパスフィルタを通過させた
加速度波形を時間積分する衝突センサ。 - 【請求項4】 請求項1記載の衝突センサにおいて、前
記ピークカット手段は、ローパスフィルタを通過させた
加速度波形に所定の値以下のピークカットを施す衝突セ
ンサ。
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JP12529393A JP3159279B2 (ja) | 1993-04-27 | 1993-04-27 | 衝突センサ |
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JP3159279B2 JP3159279B2 (ja) | 2001-04-23 |
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JPH04131566U (ja) * | 1982-08-13 | 1992-12-03 | アルフレツド・テヴエス・ゲーエムベーハー | 液圧ブレーキシステム |
-
1993
- 1993-04-27 JP JP12529393A patent/JP3159279B2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (3)
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