JPH0630806Y2 - ジッパー取付用補助材 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はジッパーを取付けるためジッパーと共に使用す
る補助材に関し、特にはケース、バッグ等の袋物に適す
るほか一般用途にも使用可能なジッパー取付用補助材に
関するものである。

（従来の技術） ジッパーは滑り式締具から成る開閉部分を取付けた側布
の部分で取付相手に縫着等の手段によって取付けられ
る。

しかし取付位置を規定する手段、構成は備わっていない
ため、特別の装置でジッパーと取付相手の位置を固定す
る場合はともかく、その他の一般的な方法で取付けを行
なう場合は位置関係が不揃いになり易い問題を生ずる。

（技術的課題） 本考案は前記の問題を解決するものでその課題は、ジッ
パーと取付相手の位置決めを正確に行ない、取付けに熟
練を要せず、しかもジッパー取付作業を非常に容易に行
なうことができるようにすることにある。

（技術的手段） 前記課題を解決するため本考案は、ジッパーの開閉方向
に沿って取付けられジッパーとその取付相手とを結合す
る開閉方向に長い補助材であって、ジッパーの側布21を
保持する保持部１を一方の側縁に有し、かつジッパーの
取付相手30を挿入する挿入部２を他方の側縁に沿って有
しており、保持部１と挿入部２はジッパー側布21と取付
相手30が重なる位置関係に配置され、かつ一体化されて
いるように構成したものである。

（実施例） 図面を参照して説明すると、第１図乃至第３図は補助材
10を挾んでジッパー20が上側または外側、取付相手30が
下側または内側になる場合の実施例である。

補助材10はジッパー20の側布21を一定幅だけ挿入して保
持させる溝11を有する保持部１を一側に開口するように
形成し、他側に取付相手30を同様に一定幅だけ挿入して
保持させる溝12を有する挿入部２を開口した構成を有す
る。そのため該補助材10は略180度異なる方向に溝11、12
が開口し、概ねＳ字型の断面形を有する。

保持部１の奥壁13は挿入部２側に、また挿入部２の奥壁
14は保持部方向へ夫々のび、重なって並行し、ジッパー
側布21、取付相手30を夫々に挿込むとそれらが上下また
は内側に重なる状態となる30の取付位置を決定する手段
を構成している。

両部材20、30または溝11、12の重なり部分は縫いしろ３で
あり、該部分に縫着箇所を示す凹み４が形成されてい
る。重なり量は補助材10がない場合と同等で良い。なお
５は縫糸を示す。

第４図乃至第６図は補助材10′を挟んでジッパー20が下
側または内側、取付相手30が上側または外側になる場合
の実施例であり、補助材10′は略Ｚ字型断面形となる。
この例の場合、ジッパー側布21を挿入する保持部１′は
内側となるので前記実施例の場合に比較してジッパー20
の重なり量を多く設定できる。なお、補助材10′の他の
構成は前記と同様で良いので符号を援用し、詳細な説明
は省略する。

上述した補助材10、10′は合成樹脂の押出成形又は引抜
成形によって形成される。その際にジッパー20を成形装
置にセットし、インサート成形すると、予めジッパー20
が一体化した補助材10、10′を得ることができる。樹脂
材料は特に限定しないが少なくとも使用するジッパー20
と同程度の柔軟性を有する必要があり、例えばポリウレ
タンエラストマーなどが使用できる。

（作用） 以上の構成を有する本考案の補助材10、10′はその一体
化されている保持部１と挿入部２の夫々にジッパーの側
布21と取付相手30を挿入、保持させた状態に於て、或い
はジッパーを一体に有する場合は取付相手30のみを挿入
部２に挿入、保持させることにより、取付相手30との位
置関係を規定する。そこで縫いしろ３に凹み４を案内と
して縫着その他の固着手段による取付作業を行なうこと
ができる。

（効果） 従って本考案によればジッパー側布21を保持部１に保持
させ、取付相手30を挿入部２に挿入させるので相互の位
置関係が正確に決められ、かつそのままの状態を保って
補助材の上から縫着等の固着作業を行ない、補助材10、1
0′は取付部に残存させるので、ジッパーの取付けを熟
練を要さずに、位置を揃えて行なうことができる効果を
奏する。特に本考案はジッパー側布21と取付相手30との
間に介在し、それらと結合される補助材であるから、ジ
ッパー側布21及び取付相手30と一体化してジッパー取付
部の強度を高めることができる特徴がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案に係るジッパー取付用補助材に関するもの
で、第１図は第１実施例の部分斜視図、第２図は部分断
面図、第３図は取付部全体断面図、第４図は第２実施例
の部分斜視図、第５図は部分断面図、第６図は取付部全
体断面図である。 １……保持部、２……挿入部、３……縫いしろ、４……
凹み、10、10′……補助材、11、12……溝、13、14……奥
壁、20……ジッパー、21……ジッパー側布、30……取付
相手。

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】ジッパーの開閉方向に沿って取付けられジ
   ッパーとその取付相手とを結合する開閉方向に長い補助
   材10、10′であって、ジッパーの側布21を保持する保持
   部１を一方の側縁に有し、かつジッパーの取付相手30を
   挿入する挿入部２を他方の側縁に沿って有しており、保
   持部１と挿入部２はジッパー側布21と取付相手30が重な
   る位置関係に配置され、かつ一体化されていることを特
   徴とするジッパー取付用補助材。
2. 【請求項２】ジッパー側布21と取付相手30との重なり部
   分の保持部１または挿入部２の外面に、縫いしろ３とし
   て、縫着箇所を示す凹み４を設けた請求項第１項記載の
   ジッパー取付用補助材。
3. 【請求項３】保持部１と挿入部２は共に溝状であり、全
   体が断面略Ｓ字型またはＺ字型である請求項第１項記載
   のジッパー取付用補助材。
4. 【請求項４】ジッパーが側布の部分で保持部１に予め一
   体化されている請求項第１項記載のジッパー取付用補助
   材。