JPH063078U - 釣り用リール - Google Patents
釣り用リールInfo
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- JPH063078U JPH063078U JP4133992U JP4133992U JPH063078U JP H063078 U JPH063078 U JP H063078U JP 4133992 U JP4133992 U JP 4133992U JP 4133992 U JP4133992 U JP 4133992U JP H063078 U JPH063078 U JP H063078U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 釣り糸繰り出し方向へのスプールの回転を駆
動力によって補助し、しかも、スプールの釣り糸繰り出
し方向への高速回転を妨げることの無い釣り用リールを
小型に構成する。 【構成】 スプール5と一体回転するスプール軸11に
対し、釣り糸繰り出し方向への回転のみを伝える一方向
クラッチ23を介して回転体24を備え、この回転体2
4に形成した永久磁石25に回転磁界を作用させて該回
転体24に釣り糸繰り出し方向と同方向への回転力を作
用させる界磁コイル26を備える。
動力によって補助し、しかも、スプールの釣り糸繰り出
し方向への高速回転を妨げることの無い釣り用リールを
小型に構成する。 【構成】 スプール5と一体回転するスプール軸11に
対し、釣り糸繰り出し方向への回転のみを伝える一方向
クラッチ23を介して回転体24を備え、この回転体2
4に形成した永久磁石25に回転磁界を作用させて該回
転体24に釣り糸繰り出し方向と同方向への回転力を作
用させる界磁コイル26を備える。
Description
【0001】
本考案は、釣り用リールに関し、詳しくは、スプールからの釣り糸の繰り出し を補助する技術に関するものである。
【0002】
従来、上記のように構成された釣り用リールとして実開平2‐131871号 公報に示されるものが存在し、この従来例ではクラッチ機構の切り状態において スプールに内蔵した電動モータと連係する減速系からの逆転力をスプールに伝え てスプールからの釣り糸の繰り出しを補助するよう構成されている。
【0003】
ここで、船釣りでの仕掛の投入について考えるに、クラッチ機構を切り操作し て、仕掛の投入を行った後には、仕掛の重量でスプールから釣り糸が繰り出され 該仕掛が下降する。又、前記従来例では電動モータの駆動力でスプールの回転を 補助することによって、キャストコントローラ、あるいは、レベルワインド機構 等のようにスプールの自由回転を抑制する系からの抵抗を電動モータの駆動力で 相殺して仕掛の下降速度の増大を図るものとなっている。 又、前述した従来例では駆動系の特性を利用して仕掛の下降速度の増大を図る という良好な面を有する反面、電動リールは比較的大型で重量物に構成されるこ とから、あまり深海を対象としない釣りでは、手動型など小型のリールにおいて 、前述と同様にスプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助して仕掛の下降速 度の増大を図る技術が望まれている。 尚、イカ釣り、特にヤリイカの釣りにおいては、船長が魚群探知機でイカの群 を探知した後、船長の指示によって一斉に仕掛けの投入を行うのであるが、仕掛 けに疑似餌を用いることから、棚の深度まで最も早く下降した仕掛けに多くのイ カが掛かることも知られており、このような理由からも高速で仕掛けを下降させ る技術が必要とされる。
【0004】 そこで、電動リールの如き大型化を抑制しながら、釣り糸の繰り出しを補助す る手段として、スプールの側面等にマグネット等を備え、このマグネット等に界 磁コイル等からの回転磁界を作用させてスプールに回転駆動力を与える系を構成 することも考えられるが、この構成では小型で軽量化する反面、例えば、仕掛の 投入直後のように回転磁界の回転速度よりスプールが高速で回転する場合にはマ グネットと界磁コイルとの間においてスプールの回転を抑制する方向に力が作用 することも考えられ改良の余地があるる。
【0005】 本考案の目的は、スプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助する系をリー ルの小型化を図り乍ら構成すると共に、スプールが釣り糸繰り出し方向に高速で 回転した場合にも、この回転を抑制することの無い釣り用リールを合理的に構成 する点にある。
【0006】
本考案の特徴は、リール本体に回転自在に支承されたスプールと同軸芯位置に 配置した回転体に対して導電体、磁性体、永久磁石のいずれかで成る被駆動体を 形成し、この被駆動体に回転磁界を作用させて該回転体に釣り糸繰り出し方向と 同方向に回転力を作用させる界磁コイルを備えると共に、この回転体に作用する 釣り糸繰り出し方向への回転力のみをスプールに伝える一方向クラッチを該回転 体とスプールとの間の伝動系に介装して成る点にあり、その作用、及び、効果は 次の通りである。
【0007】
上記特徴を例えば図1乃至図5に示すように構成すると、仕掛けを海中に下降 させる場合には、クラッチ機構Cを切り操作して仕掛けの投入を行い、界磁コイ ル26に回転磁界を発生させることにより、スプール5には回転体24、一方向 クラッチ23夫々を介して回転磁界の回転速度と略同期した速度の駆動力が伝え られる結果、キャストコントローラ9、レベルワインド機構からの抵抗に抗して 該スプール5の釣り糸繰り出し方向への回転が補助されると共に、例えば、仕掛 の投入直後のようにスプール回転が極めて高速化し、界磁コイル26の磁界の回 転速度を上回った場合には、一方向クラッチ23がスプール5の増速を許容する ので、回転体24が回転磁界の回転速度と同期する速度で回転する状態であり乍 ら、釣り糸の繰り出しが許されるものとなる。 つまり、本考案ではスプール軸芯と同軸芯位置に配置した回転体24と界磁コ イル26とで基本的に駆動系を形成できるので、電動モータを備えるものと比較 して大型化を抑制して釣り糸の繰り出しを補助できると同時に、一方向クラッチ 23を備えることによって、スプール回転を補助する系に阻害されること無く、 一層の高速化を図り乍ら釣り糸の繰り出しが可能になる。
【0008】
従って、スプールの釣り糸繰り出し方向への回転を補助する系がリールの大型 化を伴うこと無く構成されると共に、スプールが釣り糸繰り出し方向に高速で回 転した場合にも、この回転を抑制することの無い釣り用リールが合理的に構成さ れたのである。
【0009】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1及び図4に示すように、リール本体を構成する左右のサイドケース1,1 の間に、螺軸2の回転で糸案内具3を左右方向に往復駆動するレベルワインド機 構、釣り糸4を巻取るスプール5夫々を配置すると共に、右側のサイドケース1 の側にハンドル6、ドラグ操作具7、クラッチレバー8、キャストコントローラ 9を備え、又、左右のサイドケース1,1の上部同士に亘って制御ケース10を 備えて船釣りに用いる釣り用リールを構成する。 前記スプール5と一体回転するスプール軸11を左右のサイドケース1,1に 支承し、このスプール軸11に形成した係合部11Aと係脱自在なクラッチスリ ーブ12を該スプール軸11にスライド移動自在に外嵌し、又、前記ハンドル6 と連結するハンドル軸13に外嵌する状態でドラグ機構14を備え、このドラグ 機構14の出力ギヤ14Aを前記クラッチスリーブ12の入力ギヤ12Aに咬合 させ、更に、スプール軸11に備えた出力ギヤ15からの動力を中間ギヤ16を 介して前記螺軸2の入力ギヤ2Aに伝える伝動系を形成する。
【0010】 又、前記スプール軸11の係合部11Aとクラッチスリーブ12とでクラッチ 機構Cが構成され、このクラッチ機構Cは前記クラッチレバー8の操作で入り状 態と切り状態とに切換え操作され(操作系は詳述せず)、又、前記キャストコン トローラ9は、その回転操作により、スプール軸11に対する接触力を変更して スプール5に作用する制動力の値を調節できるよう構成している。 図1乃至図4に示すように、前記制御ケース10にはマイクロプロセッサで成 る制御装置17、及び、スプール5の鍔状部に埋設した複数のマグネット18‥ の磁気の作用をカウントするリードスイッチ型のセンサ19,19を内装し、又 、センサ19,19のカウント信号に基づく釣り糸4の繰り出し量を出力する液 晶ディスプレイ20、複数の制御スイッチ21‥を備え、更に、前記クラッチレ バーの8と同軸芯のレバー22Aで操作される糸送りスイッチ22を備えている 。 尚、この糸送りスイッチ22はクラッチ機構Cの切り方向への操作と同方向へ の操作でON状態に達し、後述する補助駆動手段を起動させる。
【0011】 このリールでは、クラッチ機構Cを切り操作して仕掛けを海中に投入する際に は、スプール5の回転を補助して仕掛けの下降速度の増大を図る補助駆動手段を 備え、この補助駆動手段は、スプール軸11に対してローラ型の一方向クラッチ 23を介して外嵌する回転体24と、この回転体24に形成したリング状の永久 磁石25(被駆動体の一例)と、この永久磁石25の回転軌跡の近傍位置に配置 した界磁コイル26とで成り、この界磁コイル26には前記制御装置17からの 信号で駆動されるドライバ27(制御ケース10に内装される)を介してサムレ スト28に内蔵した電池29からの電力を供給して該界磁コイル26で回転磁界 を発生させるよう構成され、又、制御装置17は前記センサ19,19からのフ ィードバック信号に基づいて回転磁界の回転速度を制御する。 又、永久磁石25はリング部の内周面に沿ってN極とS極とが交互に現れるも のを用い、その外周に鉄等の磁性体製の環状部材30を外嵌して磁気回路を形成 してあり、又、界磁コイル26はその周方向に複数のコイル26A‥をリング状 に配置すると共に、スプール挿入孔を閉塞する樹脂プレート31の成形時にイン サートして水密性能の向上を図っている。
【0012】 このリールでは仕掛の投入時には図5に示すように制御が行われ、この制御で は先ずセンサ19,19からの信号によってスプール5の釣り糸繰り出し方向へ の回転を判別し、糸送りスイッチ22のON操作を判別すると、初期パラメータ に従って界磁コイル26の駆動を開始する(#101ステップ〜#104ステッ プ)。 この状態はクラッチ機構Cを切り操作して仕掛の投入を行い、釣り人が意識を 持って糸送りスイッチ22をON操作したことを意味し、この条件が成立すると 、予め設定したパラメータに従い、界磁コイル26を構成する複数のコイル26 A‥に通電して図3に矢印Fで示す方向に回転磁界を発生させる。 尚、この補助駆動手段の駆動力はサミングを行うと界磁コイル26と永久磁石 25との間ですべりを発生させる程度に弱く設定され、又、前記ドライバ27に はスイッチングトランジスタ等の素子を備え、この通電時は永久磁石25に対す る吸引力と反発力によって駆動力を得るよう通電方向を正逆に切換える。 次に、仕掛に作用する海水の抵抗の増大、あるいは、前述のサミングによって スプールの回転速度が変化したことをセンサ19,19からの信号に基づいてサ ンプリングすると共に、このサンプリング結果からスプール5の回転数の平均値 、変化率等を求めパラメータ値の調節を行い乍ら界磁コイル26の駆動を継続し (#105ステップ〜#108ステップ)、この制御を制御スイッチ21の操作 により人為的に解除される、若しくは、前回に設定した棚の深度まで仕掛けが下 降した際に界磁コイル26への通電を停止して制御を終わる(#109ステップ 〜#111ステップ)。 尚、この前回に設定した棚の深度とは前回に仕掛けを投入した際にアタリを生 じた仕掛けの深度、あるいは、前回に比較的長時間維持された仕掛けの深度、あ るいは、外部から人為的に入力された値を指すものであり、この深度は制御装置 17のメモリ等にセットされるものである(制御動作は詳述せず)。 このように、回転体からの駆動力をスプール5に伝える伝動系に一方向クラッ チ23を配置したことから、仕掛投入直後のように、スプール5が高速で回転す る場合にも、該補助駆動手段が妨げにならず、高速な仕掛の下降が可能になるの である。
【0013】 〔別実施例〕 本考案は上記実施例以外に、例えば、一方向クラッチをボール型に構成する、 軸体に巻回する構造のコイルバネ型に構成する、あるいは、ラチェットホイール 型に構成する等様々な構造を採用することが可能であり、又、スプールの側面に 対してスプール軸芯と同軸芯に形成した筒状部材に対して一方向クラッチを外嵌 配置する等、回転体からの駆動力をスプールに伝える伝動系をスプール軸と別個 に形成することも可能である。 又、本考案では非駆動手段を鉄片等の磁性体で構成する、あるいは、アルミニ ューム、銅等の導電体で構成することも可能である。
【0014】 尚、実用新案登録請求の範囲の項に図面との対照を便利にするために符号を記 すが、該記入により本考案は添付図面の構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】リールの横断平面図
【図2】リール側部の縦断側面図
【図3】界磁コイルの断面図
【図4】リールの平面図
【図5】制御動作のフローチャート
1 リール本体 5 スプール 23 一方向クラッチ 24 回転体 25 被駆動体 26 界磁コイル
Claims (1)
- 【請求項1】 リール本体(1)に回転自在に支承され
たスプール(5)と同軸芯位置に配置した回転体(2
4)に対して導電体、磁性体、永久磁石のいずれかで成
る被駆動体(25)を形成し、この被駆動体(25)に
回転磁界を作用させて該回転体(24)に釣り糸繰り出
し方向と同方向に回転力を作用させる界磁コイル(2
6)を備えると共に、この回転体(24)に作用する釣
り糸繰り出し方向への回転力のみをスプール(5)に伝
える一方向クラッチ(23)を該回転体(24)とスプ
ール(5)との間の伝動系に介装して成る釣り用リー
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992041339U JP2573310Y2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 釣り用リール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1992041339U JP2573310Y2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 釣り用リール |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH063078U true JPH063078U (ja) | 1994-01-18 |
JP2573310Y2 JP2573310Y2 (ja) | 1998-05-28 |
Family
ID=12605767
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1992041339U Expired - Fee Related JP2573310Y2 (ja) | 1992-06-17 | 1992-06-17 | 釣り用リール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2573310Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017175933A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | グローブライド株式会社 | 魚釣用リール |
-
1992
- 1992-06-17 JP JP1992041339U patent/JP2573310Y2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2017175933A (ja) * | 2016-03-28 | 2017-10-05 | グローブライド株式会社 | 魚釣用リール |
Also Published As
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JP2573310Y2 (ja) | 1998-05-28 |
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