JP2005117902A - 電動リール - Google Patents

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Abstract

【課題】電動リールにおいて、リールの大型化を抑えてスプールに作用するトルクを検出し、モータをトルクに応じて制御できるようにする。
【解決手段】電動リールは、リール本体2と、スプール3と、第1モータ4と、回転伝達機構6と、トルクセンサ39と、リール制御部とを備えている。リール本体は、ハンドル1を有する。スプールは、釣り糸を巻き付けるためにリール本体に回転自在に装着されている。モータは、スプールの内部に収納され、スプールを回転させる。回転伝達機構は、ハンドル及びモータの回転をスプールに伝達する。トルクセンサは、ハンドルの回転軸及びその周囲に設けられ、回転軸に作用するトルクを検出する。リール制御部は、トルクセンサの検出トルクに応じてモータを制御する。
【選択図】図2

Description

本発明は、釣り用リール、特に、スプールの内部に収納されたモータでスプールが駆動される電動リールに関する。
船釣りには、スプールをモータで駆動する電動リールが広く使用されている。従来の電動リールは、ハンドルを有し釣り竿に装着されるリール本体と、リール本体に回転自在に装着されるスプールと、スプール内部に収納されスプールを糸巻上げ方向に駆動するモータと、遊星歯車機構を有しハンドル及びモータの回転をスプールに伝達する回転伝達機構とを備えている。遊星歯車機構は、モータの出力軸に連結されている。このような電動リールにおいて、スプールに作用するトルクを検出するトルクセンサを有するものが知られている(たとえば、特許文献1参照)。前記従来の電動リールは、スプールの内部にモータが収納されたものではなく、モータとリールとが別々に設けられた漁業に使用される比較的大型の電動リールである。従来の電動リールでは、リールとモータとの間の連結軸にトルクセンサを設けている。また、手巻きの両軸受リールでは、スプール軸とスプールとの間にトルクセンサを設けたものも知られている(たとえば、特許文献2参照)。
前者の従来の電動リールでは、検出されたトルクにより釣り糸に作用する張力を検出して、釣り糸の種類や釣り対象の魚の種類に応じて釣り糸に作用する張力が適正になるようにモータを制御している。これにより熟練を要することなく容易に魚を釣り上げることができる。
後者の従来の両軸受リールは、スプール軸の外周に磁歪素子を接着するとともに、これに対向して励磁用及び検出用のコイルを配置したトルクセンサによりスプール軸に作用するトルクを検出するものである。そして、検出されたトルクを糸巻径により補正してスプールに巻き付けられる釣り糸に作用する張力を検出し、その張力を表示装置に表示するようにしたものである。これにより、張力に応じてドラグを操作することにより糸切れを減少させることができる。
特開平3−236733号公報 特開平8−103195号公報
前者のトルクセンサを有する電動リールでは、大型の電動リールであるため、小型化を図る必要はあまりない。このため、モータとリールとの連結軸にトルクセンサを設けている。しかし、モータがスプール内部に収納された通常の電動リールの場合、モータの出力軸には遊星歯車機構が連結されているため、その部分の径方向及び軸方向の空間が狭い。このため、トルクセンサをモータの出力軸に配置すると、リールの大型化を招くおそれがある。そこで、電動リールにおいて、後者の従来技術のようにスプール軸とスプールとの間にトルクセンサを配置することが考えられる。しかし、モータがスプール内部に収納されているので、手巻きの両軸受リールのようにスプール軸をスプール内部に設けることができない。このため、スプール軸とスプールとの間にトルクセンサを配置できない。また、前述のいずれの従来技術でもリール本体中で最も横幅を有するスプールと同芯にトルクセンサを配置することになるため、一層大型化した印象を与えてしまう。
本発明の課題は、スプールをモータで駆動する電動リールにおいて、リールの大型化を抑えてスプールに作用するトルクを検出し、モータをトルクに応じて制御できるようにすることにある。
発明1に係る電動リールは、釣り竿に装着されるリールであって、リール本体と、スプールと、モータと、回転伝達機構と、トルク検出手段と、制御手段とを備えている。リール本体は、ハンドルを有し釣り竿に装着されるものである。スプールは、釣り糸を巻き付けるためにリール本体に回転自在に装着されたものである。モータは、スプールの内部に収納され、スプールを少なくとも糸巻取方向に回転させるものである。回転伝達機構は、モータの回転をスプールに減速して伝達する遊星歯車機構を含み、ハンドル及びモータの回転をスプールに伝達する機構である。トルク検出手段は、ハンドルの回転軸及びその周囲に設けられ、回転軸に作用するトルクを検出するものである。制御手段は、トルク検出手段の検出トルクに応じてモータを制御する手段である。
この電動リールでは、トルク検出手段により検出されたトルクに応じてモータが制御される。このトルク検出手段は、ハンドルの回転軸及びその周囲に設けられており、比較的空間的に余裕がある位置でトルクを検出できる。すなわち、ハンドルの回転軸の周囲には通常は複数の円板部材からなるドラグ機構が設けられているため、リール本体には径方向に回転軸との間に隙間があいている。この隙間を利用してトルク検出手段を設けることができるため、トルク検出手段を設けてもリール本体の大型化を抑えることができる。ここでは、トルク検出手段をハンドルの回転軸及びその周囲の比較的空間的に余裕がある位置に設けたので、リールの大型化を抑えてスプールに作用するトルクを検出し、モータをトルクに応じて制御できるようになる。
発明2に係る電動リールは、発明1に記載のリールにおいて、トルク検出手段は、回転軸に設けられ、回転軸に作用するトルクにより透磁率が変化する磁歪素子と、磁歪素子の周囲に設けられ透磁率の変化を電気的に検出する検出コイルとを有する。この場合には、スプールに回転伝達機構を介して連結されたハンドルの回転軸に薄膜などで構成可能な磁歪素子を設け、その周囲に検出コイルを設けるだけで回転軸のトルクを検出できるので、回転部分に電気素子を設ける必要がなくなり、非接触で回転軸に作用するトルクを検出できる。このため、トルク検出手段への電気配線が容易になるともにトルク検出手段の構成がコンパクトになる。
発明3に係る電動リールは、発明1又は2に記載のリールにおいて、スプールに巻き付けられた釣り糸の糸巻径を検出する糸巻径検出手段をさらに備え、トルク検出手段は、検出されたトルクを糸巻径検出手段で検出された糸巻径に応じて補正する。この場合には、糸巻径により回転軸を介してスプールに作用するトルクを補正しているので、釣り糸に作用する張力を検出できる。このため、張力に応じたモータ制御を行える。たとえば、モータを逆転させて釣り糸を繰り出す場合には、張力を最小にして繰り出し速度を速くする制御ができるとともに、モータを正転させて釣り糸を巻き取る場合には、魚がかかって張力が大きく変化した場合に自動的に釣り糸を巻き取る制御などができるようになる。
発明4に係る電動リールは、発明1から3のいずれかに記載のリールにおいて、スプールに巻き付けられる釣り糸の先端に装着される仕掛けの水深をスプールの回転に応じて算出する水深算出手段をさらに備え、制御手段は、仕掛けが所定水深以上に配置された状態のとき、トルク検出手段で検出されたトルクに応じてモータを回転させてスプールを糸巻取方向に回転させる。この場合には、検出されたトルクを利用して魚がかかったときに自動的に釣り糸を巻き上げることができる。なお、このとき、所定以上のトルクが検出されたときにモータを回転させてもよい。また、魚種に応じて巻き上げ開始のトルクを設定したり、仕掛けの食い込みをよくするためにトルクのパターンを設定して巻き上げ開始のタイミングを決定してもよい。
発明5に係る電動リールは、発明1から4のいずれかに記載のリールにおいて、遊星歯車機構は、第1モータの出力軸が回転不能に連結された第1太陽ギアと、第1太陽ギアに噛み合う複数の第1遊星ギアと、第1遊星ギアに噛み合う内歯ギアと、第1遊星ギアを回転方向に間隔を隔てて回転自在に支持し出力軸に回転自在に装着された第1キャリアとを有する第1遊星部、及び第1キャリアに回転不能に設けられ出力軸に回転自在に装着された第2太陽ギアと、第1太陽ギアと内歯ギアとに噛み合う複数の第2遊星ギアと、第2遊星ギアを回転方向に間隔を隔てて回転自在に支持し出力軸に回転自在に装着された第2キャリアとを有する第2遊星部を有し、内歯ギアはスプールの内周面に形成されている。この場合には、2段の遊星歯車によりモータの回転を大きく減速できる。
発明6に係る電動リールは、発明1から5のいずれかに記載のリールにおいて、回転軸に設けられ、スプールの糸繰り出し方向の回転を制動するドラグ機構をさらに備える。この場合には、釣り糸に無理な張力が作用しにくくなり釣り糸が切断しにくくなる。
発明7に係る電動リールは、発明1から6のいずれかに記載のリールにおいて、ハンドルの回転をスプールに伝達・遮断するクラッチ機構をさらに備える。この場合には、クラッチ機構によりスプールを自由回転可能状態にできるので、釣法や釣り対象物に応じて、クラッチ機構をクラッチオフ状態にした仕掛けの自由落下を実現できる。
発明8に係る電動リールは、発明1から7のいずれかに記載のリールにおいて、モータは、正転することによりスプールを糸巻取方向に回転させ、逆転することによりスプールを糸繰り出し方向に回転させる。この場合には、モータにより釣り糸の巻き上げだけではなく繰り出しも行えるので、釣り糸の繰り出し時にトルク検出手段と組み合わせて多彩な制御を実現できる。
発明9に係る電動リールは、発明8に記載のリールにおいて、制御手段は、モータを逆転させるとき,トルク検出手段により検出されるトルクが所定以下となるようにモータの速度を制御する。この場合には、バックラッシュを引き起こすことなく仕掛けを高速で棚位置に配置できる。
発明10に係る電動リールは、発明8又は9に記載の電動リールにおいて、モータの糸繰り出し方向の逆転を禁止する逆転禁止状態と、逆転を許可する逆転許可状態とを取り得る第1逆転禁止機構と、ハンドルの糸巻取方向の正転を禁止する正転禁止状態と、正転を許可する正転許可状態とを取り得る正転禁止機構と、ハンドルの糸繰り出し方向の逆転を禁止する第2逆転禁止機構と、第1逆転禁止機構及び前記正転禁止機構の状態を切り換える切換手段と、モータの回転方向を糸繰り出し方向又は糸繰り出し方向に選択的に設定する回転方向設定手段とをさらに備え、制御手段は、回転方向設定手段により回転方向が設定されると、モータを設定された回転方向に回転制御するとともに、回転方向設定手段によりモータの回転方向が糸繰り出し方向に設定されると、切換手段を制御して第1逆転禁止機構を逆転許可状態しかつ正転禁止機構を前記正転禁止状態にし、糸巻取方向に設定されると第1逆転禁止機構を前記逆転禁止状態にしかつ正転禁止機構を正転許可状態にする。
この場合には、釣り糸を繰り出すときには、回転方向設定手段により回転方向を糸繰り出し方向に設定する。これにより、切換手段が制御されて第1逆転禁止機構が逆転許可状態になりかつ正転禁止機構が正転禁止状態になる。この状態でモータを糸繰り出し方向に回転させると、正転禁止機構によりハンドルの正転が禁止されているため、遊星歯車機構のキャリアの回転が禁止され、モータの回転が遊星歯車機構を介してスプールに伝達されスプールが糸繰り出し方向に回転し、先端に仕掛けが装着された釣り糸がモータの回転によりスプールから繰り出される。このとき、ハンドルは正転機構により正転が禁止されているので、モータが回転してもハンドルが回転することはない。また、第2逆転禁止機構により逆転も禁止されているのでハンドルはロックされた状態になる。この糸繰り出し時にモータの回転速度を仕掛けの自然落下速度に応じて制御すると、ライントラブルを防止して仕掛けを素早く落下させることができる。そして、仕掛けが所望の水深に到達すると、モータの回転を停止させるとともに第1逆転禁止機構を逆転禁止状態に切り換えることにより釣り糸の繰り出しが停止して仕掛けを所望の水深に配置できる。
この状態で釣り糸を巻き取る方向ときには、回転方向設定手段により回転方向を糸繰り出し方向に設定する。これにより、制御手段により切換手段が制御されて第1逆転禁止機構が逆転禁止状態になりかつ正転禁止機構が正転許可状態になる。このとき、第2逆転禁止機構によりハンドルの糸繰り出し方向の回転が禁止されている。この状態でモータを糸巻取方向に回転させると、第2逆転禁止機構によりハンドルの逆転が禁止されているため、遊星歯車機構のキャリアの回転が禁止され、モータの回転が遊星歯車機構を介してスプールに伝達されスプールが糸巻取方向に回転し、先端に仕掛けが装着された釣り糸がモータの回転によりスプールに巻き取られる。このとき、ハンドルを糸巻取方向に回すと、第2逆転禁止機構によりモータの逆転が禁止されているため、ハンドルの回転が遊星歯車機構を介してスプールに伝達されモータに加えてハンドルの回転も作用してスプールがさらに高速で巻取方向に回転する。ここでは、モータの回転によりスプールを糸繰り出し方向に回転させて釣り糸を繰り出しできるので、周囲の環境にかかわらず仕掛けの自重に応じた一定の速度で釣り糸を繰り出せるようになる。
発明11に係る電動リールは、発明10に記載のリールにおいて、切換手段は、第1逆転禁止機構の逆転禁止状態及び逆転許可状態を切り換える第1切換機構と、正転禁止機構の正転禁止状態及び正転許可状態を切り換える第2切換機構と、制御手段により制御され第1及び第2切換機構を動作させる動作機構とを有する。この場合には、制御手段により動作機構を制御すると、第1及び第2切換機構が第1逆転禁止機構及び正転禁止機構の状態を切り換える。
発明12に係る電動リールは、発明11に記載のリールにおいて、動作機構は、第1切換機構が第1逆転禁止機構を逆転禁止状態に切り換えると第2切換機構が正転禁止機構を正転許可状態にするとともに、第1切換機構が第1逆転禁止機構を逆転許可状態に切り換えると第2切換機構が正転禁止機構を正転禁止状態にするように第1及び第2切換機構を連動して動作させる連動機構と、連動機構を動作させる駆動機構とを有し、制御手段は、駆動機構を制御する。この場合には、ひとつの駆動機構で2つの切換機構を連動して制御できるとともに、第1逆転禁止機構と正転禁止機構とが同時に禁止状態や許可状態にならないので、制御の乱れによる誤動作も解消できる。
発明13に係る電動リールは、発明12に記載のリールにおいて、駆動機構は、リール本体に装着され連動機構に連結された電気駆動体を有する。この場合には、駆動機構が連動機構に連結された電気駆動体を有するので、電気駆動体を制御するだけで2つの切換機構を簡単に動作させることができる。
本発明によれば、トルク検出手段をハンドルの回転軸及びその周囲の比較的空間的に余裕がある位置に設けたので、リールの大型化を抑えてスプールに作用するトルクを検出し、トルクに応じてモータを制御できるようになる。
〔全体構成〕
本発明の一実施形態による電動リールは、図1に示すように、主にハンドル1が装着されたリール本体2と、リール本体2に回転自在に装着されたスプール3と、スプール3内に装着された第1モータ4とを備えている。リール本体2の上部には、水深表示等を行うためのカウンタ5が装着されている。カウンタ5には、制御手段としてのリール制御部100や回転方向設定手段としての操作キー部99が設けられている。リール本体2の内部には、図2,図5〜図10に示すように、ハンドル1及び第1モータ4の回転をスプール3に伝達する回転伝達機構6と、第1モータ4の糸繰り出し方向の逆転を禁止・許可可能な第1逆転禁止機構7と、ハンドル1の糸繰り出し方向の逆転を禁止する第2逆転禁止機構8(図5)と、ハンドル1の糸巻取方向の正転を禁止・許可可能な正転禁止機構9(図5)と、第1逆転禁止機構7と正転禁止機構9の状態を切り換える第2モータ11を含む切換部10(図7〜図10)とが設けられている。
〔リール本体の構成〕
リール本体2は、図1に示すように、フレーム13と、フレーム13の両側方を覆う側カバー14、15とを有している。フレーム13は、アルミニウム合金ダイカストの一体成形された部材であり、図2に示すように、左右1対の側板16、17と、側板16、17を複数箇所で連結する連結部材18とを有している。下部の連結部材18には、釣竿を装着するための竿装着脚19が装着されている。
側カバー15は、側板17にボルトにより締結されている。側カバー15には、回転伝達機構6などを装着するための固定フレーム20がボルトにより締結されている。したがって側カバー15を側板17から外すと、固定フレーム20も回転伝達機構6の一部や側カバー15とともに側板17から外れる。側カバー14は、側板16にボルトにより締結されている。側カバー14には、外部に設けられた蓄電池等の電源と接続するための電源ケーブル用のコネクタ部14a(図1)が前部に斜めに突出して設けられている。側板16は、周縁部にリブを有する合成樹脂製の板状部材であり、中心部には、第1モータ4を装着するための膨出部27が外方に突出して形成されている。
〔スプールの構成〕
スプール3は、図3に示すように、内部に第1モータ4を収納可能な筒状の糸巻胴部3aと、糸巻胴部3aの外周部に間隔を隔てて形成された左右1対のフランジ部3bとを有している。スプール3の一端はフランジ部3bから外方に延びており、その延びた端部の内周面に軸受25が配置されている。スプール3の他端には、ギア板3cが固定されている。ギア板3cは、図示しないレベルワインド機構にスプール3の回転を伝達するために設けられている。ギア板3cのスプール中心側部において、ギア板3cと固定フレーム20との間には転がり軸受26が装着されている。この2つの軸受25、26により、スプール3は、リール本体2に回転自在に支持されている。
〔第1モータの構成〕
第1モータ4は、内部に界磁や電機子を有する直流モータであり、スプール3の糸巻取動作及び糸繰り出し動作に用いられる。第1モータ4は、基端が開口する有底筒状のケース部材31と、開口を塞ぐためにケース部材31の基端に固定されたキャップ部材32と、ケース部材31とキャップ部材32とに回転自在に装着された出力軸30とを有している。ケース部材31は、有底筒状の部材であり、底部で出力軸30を回転自在に支持している。
出力軸30の一端(図3右端)には、後述する第1遊星歯車機構40の第1太陽ギア41が回転不能に装着されている。他端(図3左端)には、第1逆転禁止機構7を構成する第1ワンウェイクラッチ55が装着されている。
〔カウンタの構成〕
カウンタ5は、釣り糸の先端に装着された仕掛けの水深を表示するとともに、第1及び第2モータ4,11を制御するために設けられている。カウンタ5には、図1に示すように、仕掛けの水深や棚位置を水面からと底からとの2つの基準で表示するための液晶表示ディスプレイからなる水深表示部98と、水深表示部98の周囲に配置された複数のスイッチからなる操作キー部99とが設けられている。
操作キー部99は、図11に示すように、水深表示部98の右側に上下に配置されたモータ巻取のオンオフ用の巻取スイッチPWと、第1モータ4を糸繰り出し方向に回転させるための糸繰り出しのオンオフ用の繰り出しスイッチLFと、左側に上下に並べて配置されたさそいスイッチIBと、糸長と水深との関係に関する設定を行う水深設定モードスイッチMDと、棚位置や底位置を設定するための位置設定スイッチMSとを有している。
また、カウンタ5の内部には、図12に示すように、水深表示部98や第1及び第2モータ4,11を制御するためのマイクロコンピュータからなるリール制御部100が設けられている。リール制御部100には、操作キー部99と、側カバー15に揺動自在に装着されスプールの速度や釣り糸の張力を調整するための調整レバー101と、スプール3の回転数と回転方向とをたとえば回転方向に並べて配置された2つのリードスイッチで検出するスプールセンサ102と、スプール3に巻き付けられる釣り糸に作用する張力を検出するためのトルクセンサ39と、切換部10の状態を検出する切換位置センサ107と、各種の報知用のブザー103と、水深表示部98と、第1モータ4をPWM(パルス幅変調)駆動する第1モータ駆動回路105と、第2モータ11をPWM駆動する第2モータ駆動回路106と、他の入出力部とが接続されている。リール制御部100は、糸巻取時に第1モータ4を張力一定モードと速度一定モードとの二つのモードのいずれかで複数段階(たとえば、速度は5から13段階程度、張力は3から10段階程度)に制御できる。速度一定モードと張力一定モードとの切換は、たとえば、さそいスイッチIBを所定時間以上長押しすることにより行える。速度一定モードや張力一定モードのとき、リール制御部100は、調整レバー101の操作量に応じて第1モータ4の巻き上げ速度や巻き上げトルクを複数段階に制御する。また、巻取スイッチPWや繰り出しスイッチLFの操作により、第2モータ11により第1逆転禁止機構7及び正転禁止機構9の状態を切り換えるととモータに、第1モータ4を正転又は逆転させるとともに停止させる。また、スプールセンサ102の出力により釣り糸の先端に取り付けられる仕掛けの水深を算出し、それを水深表示部98に表示する。さらに、操作キー部99の操作により底位置や棚位置が設定されると、算出された水深と設定された底位置や棚位置とが一致して仕掛け棚位置や底位置に到達したときに、糸繰り出し方向に回転する第1モータ4を停止させて仕掛けをその位置に配置する。
〔回転伝達機構の構成〕
回転伝達機構6は、図2に示すように、ハンドル1が回転不能に装着されたハンドル軸33と、ハンドル軸に回転自在に装着されたメインギア34と、メインギアに噛み合うピニオンギア35と、ハンドル軸33の周囲に配置されたドラグ機構36と、第1モータ4の回転を2段階で減速する第1遊星歯車機構40とを有している。また、回転伝達機構6は、ハンドル1の回転を伝達・遮断するクラッチ機構12と、クラッチ機構12を制御するクラッチ切換機構21(図5)とを有している。
ハンドル軸33は、固定フレーム20に軸受37とハンドル軸33の糸繰り出し方向の回転を禁止するローラクラッチ38とにより回転自在に支持されている。ハンドル軸33の先端にハンドル1が回転不能に装着され、その内側にドラグ機構36のスタードラグ22が螺合している。ハンドル軸33には、スプール3に作用するトルクにより釣り糸に作用する張力を検出するためのトルクセンサ39が装着されている。
トルクセンサ39は磁歪式のものであり、図4に示すように、ハンドル軸33に装着された磁歪素子39aと、磁歪素子39aの周囲に配置された検出コイル39bとを有している。磁歪素子39aは、たとえばアモルファス合金箔からなる軟磁性体で構成されており、間隔を隔ててハンドル軸33に巻き付け固定されている。磁歪素子39aの表面には、磁気異方性を付与するために異なる角度に傾斜した凹溝39c,39dが形成されている。検出コイル39bは、磁歪素子39aを囲むように円筒状に形成されており、ハンドル軸33の捩れによる磁歪素子39aの透磁率の変化に応じて自己インダクタンスが変化する。この検出コイル39bがリール制御部100に接続されている。
メインギア34には、ドラグ機構36を介してハンドル軸33の回転が伝達される。ピニオンギア35は、側カバー15に立設されたピニオンギア軸47に回転自在かつ軸方向移動自在に装着されている。ピニオンギア軸47は、第1モータ4の出力軸30と同芯に配置されている。ピニオンギア35の図2左端には、係合凹部35aが形成され、右端にはメインギア34に噛み合う歯部35bが形成されている。またその間には小径のくびれ部35cが形成されている。係合凹部35aは、第1遊星歯車機構40の後述する第2キャリア46の先端(図2右端)に形成された係合凸部46a(図3)に回転不能に係合する。この係合凹部35aと係合凸部46aとにより、クラッチ機構12が構成されている。ピニオンギア35は、くびれ部35cに係合するクラッチ切換機構21によりピニオンギア軸47の軸方向に移動する。
ドラグ機構36は、スプール3の糸繰り出し方向の回転を制動するものであり、スタードラグ22と、スタードラグ22によりメインギア34に対する押圧力(ドラグ力)が変化する複数のドラグディスク23とを有する公知の機構である。
第1遊星歯車機構40は、図3に示すように、モータ4の図3右側の出力軸30に固定された第1太陽ギア41と、第1太陽ギア41に噛み合う、たとえば円周上に等間隔で配置された3つの第1遊星ギア43と、第1遊星ギア43を回転自在に支持する第1キャリア45と、第1キャリア45に固定された第2太陽ギア42と、第2太陽ギア42に噛み合うたとえば円周上に等間隔で配置された3つの第2遊星ギア44と、第2遊星ギア44を回転自在に支持する第2キャリア46とを備えている。第1遊星ギア43及び第2遊星ギア44は、スプール3の内周面に形成された内歯ギア3dに噛み合っている。第1キャリア45及び第2キャリア46は筒状軸となっており、内部を第1モータ4の出力軸30が貫通している。第2太陽ギア42及び第2キャリア46は出力軸30に対して相対回転可能に設けられている。また、第2キャリア46は、ギア板3cに回転自在に装着されている。第2遊星ギア44と、第1キャリア45との間には、滑りやすい性質の合成樹脂製のワッシャ部材29が装着されている。このようなワッシャ部材29を装着すると、第1キャリア45の遊びが減少して第1遊星歯車機構40の騒音の低下を図ることができる。
〔クラッチ機構の構成〕
クラッチ機構12は、スプール3を糸巻取可能状態と自由回転可能状態とに切換可能な機構である。クラッチ機構12は、図2に示すように、前述したピニオンギア35の係合凹部35aと第2キャリア46の係合凸部46aとで構成されている。ピニオンギア35が、左方に移動して係合凹部35aと第2キャリア46の係合凸部46aと係合した状態がクラッチオン状態でなり、離反した状態がクラッチオフ状態である。クラッチオン状態では、スプール3は第1モータ4による糸巻取及び糸繰り出し可能状態になり、クラッチオン状態では、スプール3は自由回転可能状態になる。
〔クラッチ切換機構の構成〕
クラッチ切換機構21は、クラッチ機構12のオンオフ状態を切り換えるものである。クラッチ切換機構21は、図4〜図6に示すように、側カバー15に揺動自在に装着されたクラッチ操作レバー50と、クラッチ操作レバー50の揺動によりハンドル軸33に向かって進退するクラッチカム51と、クラッチカム51の進退移動によりピニオンギア軸47方向に移動するクラッチヨーク52とを有している。
クラッチ操作レバー50は、スプール3の後方かつ上方で側カバー15に揺動自在に装着されている。クラッチ操作レバー50は、図4に示すクラッチオフ位置と図5及び図6に示すクラッチオン位置との間で揺動自在である。
クラッチカム51は、進退移動によりクラッチヨーク52をスプール軸外方に移動させるものである。クラッチカム51は、第1及び第2片51a,51bを有する略C字状の板状部材であり、第1片51aが第2片51bより長さが長く形成されている。各片51a,51bには、傾斜カムからなる1対のカム突起51c,51dが形成されている。このカム突起51c,51dに対向するクラッチヨーク52の両端には、クラッチオフ状態のときにカム突起51c,51dに乗り上げ可能なカム受け(図示せず)が形成されている。また、第1片51aの先端は、クラッチオフ状態では、第2逆転禁止機構8を構成する第2ラチェットホイール62の背面まで延びている。この第1片51aを押圧可能に第2ラチェットホイール62の背面側には軸方向に沿って突出する復帰突起62bが設けられている。この復帰突起62bは、クラッチオフ状態でハンドル1が糸巻取方向に回転するとクラッチ機構12をクラッチオン状態に戻すために設けられている。具体的には、ハンドル1が糸巻取方向に回転すると、第1片51aを復帰突起62bが押圧してクラッチカム51をクラッチオン位置に戻す。
クラッチヨーク52は、ピニオンギア軸47の外周側に配置されており、2本のガイド軸53によってピニオンギア軸47の軸心と平行に移動可能に支持されている。また、クラッチヨーク52はその中央部にピニオンギア35のくびれ部35cに係合する半円弧状の係合部52aを有している。また、クラッチヨーク52を支持するガイド軸53の外周でクラッチヨーク52と側カバー15との間のガイド軸53の外周にはコイルばね54が圧縮状態で配置されており、クラッチヨーク52はコイルばね54によって常に内方(側板17側)に付勢されている。
このような構成では、通常状態ではピニオンギア35は内方のクラッチ係合位置に位置しており、その係合凹部35aと第2キャリア46の係合凸部46aとが係合してクラッチ機構12がクラッチオン状態となっている。一方、クラッチヨーク52によってピニオンギア35が外方に移動した場合は、係合凹部35aと係合凸部46aとの係合が外れ、クラッチオフ状態となる。
〔第1逆転禁止機構の構成〕
第1逆転禁止機構7は、第1モータ4の逆転(図9矢符A方向の回転)を禁止する禁止状態と許可する許可状態とに切り換え可能な機構である。第1逆転禁止機構7は、図7〜図9に示すように、第1モータ4の出力軸30に装着された第1ワンウェイクラッチ55と、第1ワンウェイクラッチ55の外輪55aに回転不能に装着された支持軸56と、支持軸56に回転不能に装着された第1ラチェットホイール57と、第1ラチェットホイール57に食い込み可能な第1ラチェット爪58とを有している。
第1ワンウェイクラッチ55は、図9に示すように、外輪55aと、内輪55bと、両輪55a,55bの間に配置されたローラ55cとを有する内輪遊転型のローラクラッチである。外輪55aの外周面には径方向に突出する複数の回り止め凸部55dが周方向に間隔を隔てて形成されている。
支持軸56は、基端に設けられ第1ワンウェイクラッチ55を係止可能な係止部56aと、中間部に設けられ側板16の膨出部27に回転自在に支持される支持部56bと、先端に設けられ第1ラチェットホイール57を回転不能に装着するホイール装着部56cとを有している。係止部56aは、外輪55aの回り止め凸部55dに回転不能に基端側に形成され、第1ワンウェイクラッチ55を収納可能な凹穴で構成されている。支持部56bは、膨出部27を貫通して膨出部27に回転自在に支持されている。膨出部27と支持部56bとの間にはOリング59が装着されており、外部から第1モータ4側への液体の浸入を阻止している。ホイール装着部56cには、平行な面取り部56dが形成されており、第1ラチェットホイール57を回転不能に装着できる。
第1ラチェットホイール57は、外周部に径方向に突出するたとえば6つのラチェット歯57aが形成されたものである。第1ラチェットホイール57の中心部には、ホイール装着部56cに係止される長孔57bが形成されている。第1ラチェットホイール57は、ねじにより支持軸56に固定されている。
第1ラチェット爪58は、膨出部27に揺動自在に装着されている。第1ラチェット爪58は、第1ラチェットホイール57に接触して第1ラチェットホイール57の逆転を阻止する図7に示す逆転禁止位置と、そこから離反して逆転を許可する図8に示す逆転許可位置との間で揺動する。第1ラチェット爪58は、第1捩じりコイルばね60により逆転禁止位置に向けて付勢されている。第1捩じりコイルばね60は、第1ラチェット爪58の揺動軸に巻回され、一端が第1ラチェット爪58に他端が膨出部27にそれぞれ係止されている。第1ラチェットホイール57の逆転が阻止されると、第1ワンウェイクラッチ55の外輪55aの逆転も阻止され、第1ワンウェイクラッチ55を介して第1モータ4の逆転が禁止され、第1モータ4は矢符Bに示す糸巻取方向の正転だけが可能になる。また、離反して逆転が許可されると第1ワンウェイクラッチ55が逆転可能になり、第1モータ4の逆転が可能になり、釣り糸をスプール3から繰り出すことができる。第1ラチェット爪58には、切換部10を構成する径方向の延びる第1切換アーム61が一体で形成されている。
〔第2逆転禁止機構の構成〕
第2逆転禁止機構8は、図4〜図6に示すように、ハンドル軸33の糸繰り出し方向の逆転(図4矢符C方向の回転)を禁止することにより、第1モータ4駆動時にハンドル1及び第1遊星歯車機構40の第2キャリア46が回転するのを防止するために設けられている。第2逆転禁止機構8は、図4〜図6に示すように、ハンドル軸33に回転不能に装着された第2ラチェットホイール62と、第2ラチェットホイール62に食い込み可能な第2ラチェット爪63と、第2ラチェット爪63を第2ラチェットホイール62に向けて付勢するコイルばね64とを有している。
第2ラチェットホイール62はトルクセンサ39と固定フレーム20との間でハンドル軸33に回転不能に装着されている。第2ラチェットホイール62の外周側には径方向に突出するの第2ラチェット歯62aが形成されている。
第2ラチェット爪63は固定フレーム20に揺動自在に装着されている。またコイルばね64は、第2ラチェット爪63の基端と固定フレーム20とに両端が係止され、第2ラチェット爪63を第2ラチェットホイール62に向けて付勢している。これにより、第2逆転禁止機構8は常時ハンドル軸33の糸巻取方向の回転を禁止している。なお、この電動リールには、このような第2逆転禁止機構8に加えて、ハンドル軸33の逆転を瞬時に禁止するローラクラッチ38が側カバー15とハンドル軸33との間に配置されている。
〔正転禁止機構の構成〕
正転禁止機構9は、図4〜図6に示すように、第2ラチェットホイール62に食い込んで第2ラチェットホイール62を介してハンドル軸33の正転(図4矢符D方向の回転)を禁止するものである。正転禁止機構9は、第2ラチェットホイール62に接触する図6に示す正転禁止位置と離反する図4及び図5に示す正転許可位置とに揺動自在に固定フレーム20に装着された第3ラチェット爪65を有している。第3ラチェット爪65は、第2捩じりコイルばね67により正転禁止位置側に付勢されている。これにより、第1遊星歯車機構40の第2キャリア46の回転が阻止され、第1遊星歯車機構40を介して第1モータ4の糸繰り出し方向の回転がスプール3に減速して伝達される。また、第1モータ4によりスプール3を糸繰り出し方向に回転させて釣り糸を繰り出すとき、ハンドル1が回転しなくなる。第3ラチェット爪65には、切換部10を構成する径方向の延びる第2切換アーム66が一体形成されている。
〔切換部の構成〕
切換部10は、図7〜図10に示すように、第1逆転禁止機構7の逆転禁止状態及び前記逆転許可状態を切り換える第1切換機構70と、正転禁止機構9の正転禁止状態及び正転許可状態を切り換える第2切換機構71と、リール制御部100により制御され、第1及び第2切換機構70,71を動作させる第2モータ11を含む動作機構72とを有している。
第1切換機構70は、前述した第1切換アーム61と、第1切換アーム61を揺動させる揺動機構73とを有している。揺動機構73は、前後方向に往復移動する移動軸75と、移動軸75を案内する案内部76と、移動軸75を前後に往復移動させる第1ギアカム部77とを有している。移動軸75は、軸部78と、軸部78の先端に設けられた移動突起79と、軸部78の基端に固定されたカム受け部80とを有している。
軸部78は、案内部76に案内される棒状の部材であり、先端に丸棒状の移動突起79が図9手前側に突出して固定されている。軸部78が図7左方に移動すると、移動突起79が第1切換アーム61に接触して第1ラチェット爪58を矢印E方向に揺動させ、逆転禁止位置から逆転許可位置に揺動させる。また、図7右方に移動すると、第1捩じりコイルばね60の付勢力により第1ラチェット爪58は、逆転禁止位置から逆転許可位置に揺動する。
カム受け部80は、軸部78の基端に固定された取付部80aと、取付部80aと一体形成されたカム溝部80bとを有している。取付部80aは、軸部78の基端に固定された移動方向に長い棒状の部分である。カム溝部80bは移動方向と交差する方向に長い板状の部分であり、そこには、第1ギアカム部77に係合する上下に長いカム溝80cが形成されている。また、カム溝部80bの上部には、切換位置センサ107を構成する検出用の磁石81が外側に向けて固定されている。切換位置センサ107は、磁石81と、磁石81を検出する1対のリードスイッチ82a,82bとを有している。1対のリードスイッチ82a,82bは、移動軸75の移動方向に間隔を隔てて配置されている。具体的には、移動軸75がストロークの左端の繰出位置(図8)及び右端の巻取位置(図7)に位置したとき磁石81が面する位置に1対のリードスイッチ82a,82bは配置されている。したがって、リードスイッチ82aがオンすると繰出位置に、リードスイッチ82bがオンすると巻取位置に移動軸75が位置していることになる。案内部76は、側板16に固定されており、内部に移動軸75が貫通する案内孔76aが形成されている。第1ギアカム部77は、動作機構72に連結された第1ギア77aと、第1ギア77aの外側面に固着され軸方向外方に突出する第1カムピン77bとを有している。第1カムピン77bは、カム溝80cに係合している。この結果、第1ギアカム部77の回転により移動軸75が往復移動する。
第2切換機構71は、第2切換アーム66と、動作機構72に連結された第2ギアカム部83とを有している。第2ギアカム部83は、動作機構72に回転自在に装着された第2ギア83aと、第2ギア83aの外側面に固着され軸方向外方に突出する第2カムピン83bとを有している。第2切換アーム66は、第2カムピン83bに接触可能であり、第2ギア83aが回転すると第2カムピン83bにより押圧されて第3ラチェット爪65が正転許可位置に揺動する。また、さらに回転して押圧が解除されると第2捩じりコイルばね67により第3ラチェット爪65が正転禁止位置側に戻る。
動作機構72は、第1切換機構70が第1逆転禁止機構7を逆転禁止状態に切り換えると第2切換機構71が正転禁止機構9を正転許可状態にするとともに、第1切換機構70が第1逆転禁止機構7を逆転許可状態に切り換えると第2切換機構71が正転禁止機構9を正転禁止状態にするように第1及び第2切換機構70,71を連動して動作させる連動機構85と、リール制御部100により制御され連動機構85を動作させる駆動機構86とを有している。
連動機構85は、第1ギア77aに噛み合う第3ギア87と、第3ギア87と連動軸89を介して連結された第4ギア88とを有している。第4ギア88は、第2ギア83aに噛み合っている。ここて、第1ギア77aと第2ギア83aは歯数が同じギアであり、第3ギア87と第4ギア88も歯数が同じギアである。また、第1及び第2カムピン77b,83bの回転位相は、第1カムピン77bにより移動軸75が図7に示すように右方のストローク端に到達し第1ラチェット爪58が逆転禁止位置にあるとき、第3ラチェット爪65が図5に示すように正転許可位置にあるように設定されている。これにより、前述したように、連動機構85は、第1切換機構70が第1逆転禁止機構7を逆転禁止状態に切り換えると第2切換機構71が正転禁止機構9を正転許可状態にするとともに、第1切換機構70が第1逆転禁止機構7を逆転許可状態に切り換えると第2切換機構71が正転禁止機構9を正転禁止状態にする。
駆動機構86は、第2モータ11と、第2モータ11の回転を減速する第2遊星歯車機構90とを有している。第2モータ11は、リール本体2の前部で両側板16,17の間に装着された装着筒部91の内部に収納されている。第2モータ11は、第2ワンウェイクラッチ11bにより一方向にのみ回転可能になっている。装着筒部91の両端には雨滴状の装着板91a,91b設けられており、装着板91a,91bが側板16,17の内側面に固定されている。この装着板91a,91bに連動軸89が回転自在に支持されている。
第2遊星歯車機構90は、図10に示すように、第2モータ11の図10右側の出力軸11aに固定された第3太陽ギア92と、第3太陽ギア92に噛み合う、たとえば円周上に等間隔で配置された3つの第3遊星ギア93と、第3遊星ギア93を回転自在に支持する第3キャリア95と、第3キャリア95に固定された第4太陽ギア96と、第4太陽ギア96に噛み合うたとえば円周上に等間隔で配置された3つの第4遊星ギア94と、第4遊星ギア94を回転自在に支持する第4キャリア97とを備えている。第3遊星ギア93及び第4遊星ギア94は、装着筒部91の内周面に形成された内歯ギア91cに噛み合っている。第3キャリア95及び第4キャリア97は筒状軸となっており、内部を第2モータ11の出力軸11aが貫通している。第4太陽ギア96及び第4キャリア97は出力軸11aに対して相対回転可能に設けられている。また、第4キャリア97には、第1ギア77aが回転不能に連結されており、第1ギア77aとともに装着筒部91に回転自在に装着されている。
〔リール制御部の動作〕
次に、リール制御部100によって行われる具体的な制御処理を、図13以降の制御フローチャートに従って説明する。
電動リールに外部電源が接続されると、図13のステップS1において初期設定を行う。この初期設定ではスプール回転数の計数値をリセットしたり、各種の変数やフラグをリセットしたり、変速段を1速にしたりする。
次にステップS2では表示処理を行う。表示処理では、水深表示等の各種の表示処理を行う。ステップS3では、操作キー部99のいずれかのスイッチや調整レバー101が操作されたか否かを判断する。またステップS4ではスプール3が回転しているか否かを判断する。この判断は、スプールセンサ102の出力により判断する。ステップS5では、スプールセンサ102の出力により算出された水深LXが6m以上か否かを判断する。ステップS6ではその他の指令や入力がなされたか否かを判断する。
操作キー部99や調整レバー101によるキー入力がなされた場合にはステップS3からステップS7に移行してキー入力処理を実行する。このキー入力処理では、巻取スイッチSWが操作されると、第1モータ4の正転をオンオフする。また、繰り出しスイッチLFが操作されると、第1モータ4の逆転をオンオフする。調整レバー101が操作されると、その揺動確度に応じて第1モータ4の増減速又は第1モータ4のトルクの増減を行う。
スプール3の回転が検出された場合にはステップS4からステップS8に移行する。ステップS8では後述する各動作モード処理を実行する。水深LXが6m以上のときは、ステップS5からステップS9に移行する。ステップS9では、その水深LXでの仕掛けの停止時間が6秒以上か否かを判断する。6秒以上の場合は、仕掛けが棚停止していると考えられるので、ステップS10に移行してその水深LXを棚位置Mにセットする。その他の指令あるいは入力がなされた場合にはステップS6からステップS11に移行してその他の処理を実行する。
ステップS7のキー入力処理では、図14のステップS21で繰り出しスイッチLFがオンしたか否かを判断するステップS22では、巻取スイッチPWかオンしたか否かを判断する。ステップS23では調整レバー101等の他のキーが操作されたか否かを判断する。
繰り出しスイッチLFがオンしたと判断すると、ステップS21からステップS24に移行する。ステップS24では、第1モータ4が回転しているか否かを判断する。第1モータ4が回転している場合にはステップS25に移行して第1モータ4をオフする。第1モータ4が回転していない場合には、ステップS24からステップS26に移行する。ステップS26では、移動軸75が図8に示す繰出位置にいるか否かを判断する。この判断は切換位置センサ107のリードスイッチ82aがオンしているか否かにより判断する。移動軸75が繰出位置にいない場合には、ステップS27に移行して第2モータ11を一方向に回転させてステップS26に戻る。移動軸75が繰出位置に到達するとステップS26からステップS28に移行する。ステップS28では第2モータ11をオフする。これにより、移動軸75が繰出位置に配置される。移動軸75が繰出位置にある状態では、図8に示すように、移動突起79が第1切換アーム61に接触して引っ張り、第1ラチェット爪58が第1ラチェットホイール57から離反して第1逆転禁止機構7は逆転許可状態になる。このとき、図6に示すように、第2カムピン83bが第2切換アーム66から離反して第3ラチェット爪65が第2捩じりコイルばね67の作用により第2ラチェットホイールに接触し、正転禁止機構9は正転禁止状態になる。この結果、第1モータ4が逆転可能になる。そして、ステップS29で第1モータ4を逆転させると、その回転が第1遊星歯車機構40を介してスプール3に伝達されてスプール3が糸繰り出し方向に回転し、スプールに巻き付けられた釣り糸が繰り出される。このとき、後述する各動作モード処理でトルクセンサにより検出されたトルクをスプールの回転位置に基づき検出される糸巻径により補正して釣り糸に作用する張力を算出し、張力が最小になるように第1モータ4の逆転速度を自動的に調整する。これにより、仕掛けの自重に応じた一定の速度で釣り糸を繰り出せるようになる。
巻取スイッチPWがオンしたと判断すると、ステップS22からステップS30に移行する。ステップS30では、第1モータ4が回転しているか否かを判断する。第1モータ4が回転している場合には、ステップS31に移行して第1モータ4をオフする。第1モータ4が回転していない場合には、ステップS30からステップS32に移行する。ステップS32では、移動軸75が図7に示す巻取位置にいるか否かを判断する。この判断は切換位置センサ107のリードスイッチ82bがオンしているか否かにより判断する。移動軸75が巻取位置にいない場合には、ステップS33に移行して第2モータ11を一方向に回転させてステップS32に戻る。移動軸75が巻取位置に到達するとステップS32からステップS34に移行する。ステップS34では第2モータ11をオフする。これにより、移動軸75が巻取位置に配置される。移動軸75が巻取位置にある状態では、図7に示すように、移動突起79が第1切換アーム61から離反し、第1ラチェット爪58が第1捩じりコイルばね60の作用により第1ラチェットホイール57に接触して第1逆転禁止機構7は逆転禁止状態になる。このとき、図5に示すように、第2カムピン83bが第2切換アーム66を押圧して第3ラチェット爪65が第2捩じりコイルばね67の付勢力に抗して第2ラチェットホイール62から離反し、正転禁止機構9は正転許可状態になる。この結果、第1モータ4が正転可能になる。そして、ステップS35で第1モータ4を正転させると、その回転が第1遊星歯車機構40を介してスプール3に伝達されてスプール3が糸巻取方向に回転し、スプールに釣り糸が巻き付けられる。このとき、調整レバー101の操作により速度が変化したり釣り糸に作用する張力が変化したりする。
その他のキーや上述したキーの長押し等の操作がなされるとステップS23からステップS36に移行し、操作されたキーに応じたキー入力処理を実行する。
ステップS8の各動作モード処理では、図15のステップS40でスプール3の回転方向が糸繰り出し方向か否かを判断する。この判断は、スプールセンサ102のいずれのリードスイッチが先にパルスを発したか否かにより判断する。スプール3の回転方向が糸繰り出し方向と判断するとステップS40からステップS41に移行する。ステップS41では、後述するモータ逆転処理を実行する。ステップS42では、スプールセンサ102から出力されるパルスの計数値が減少する毎に計数値に基づきリール制御部100内に記憶された水深と計数値との関係を示すデータを読み出し水深LXを算出する。この水深がステップS2の表示処理で表示される。
ステップS43では、棚停止モードか否かを判断する。ステップS44では、他のモードか否かを判断する。他のモードではない場合には、各動作モード処理を終わりメインルーチンに戻る。
棚停止モードと判断するステップS43からステップS45に移行する。ステップS45では、得られた水深LXが棚位置Mに一致したか、つまり、仕掛けが棚に到達したか否かを判断する。棚位置は、前述した所定時間以上の停止による自動セットの他に、仕掛けが棚に到達したときに位置設定スイッチMSを押すことでセットされる。仕掛けが棚位置に到達するとステップS45からステップS46に移行する。ステップS46では、仕掛けが棚にあることを報知するためにブザー103を鳴らす。ステップS47では、第1モータ4をオフするとともに、第2モータ11を動作させて移動軸75を逆転禁止位置にし、第1逆転禁止機構7を逆転許可状態から逆転禁止状態にする。これにより、第1モータ4が停止するとともに逆転不能になり、スプール3の糸繰り出し方向の回転が停止する。水深LXが棚位置Mに到達していない場合は、ステップS46,S47をスキップする。他のモードと判断するとステップS44からステップS48に移行し、設定された他のモード処理を実行する。
スプール3の回転が糸巻き取り方向と判断するとステップS41からステップS49に移行する。ステップS49では、後述するモータ正転処理を実行する。ステップS50では、スプールセンサ102の計数値が増加する毎にリール制御部100内に記憶されたデータを読み出し水深LXを算出する。この水深がステップS2の表示処理で表示される。ステップS51では、水深が船縁停止位置に一致したか否かを判断する。船縁停止位置まで巻き取っていない場合にはメインルーチンに戻る。船縁停止位置に到達するとステップS51からステップS52に移行する。ステップS52では、仕掛けが船縁にあることを報知するためにブザー103を鳴らす。ステップS53では、第1モータ4をオフする。これにより魚が釣れたときに取り込みやすい位置に魚が配置される。この船縁停止位置は、たとえば水深6m未満で所定時間以上スプール3が停止しているとセットされる。
ステップS41のモータ逆転処理では、図16のステップS61で第1モータ4を逆転駆動する逆転駆動用のデューティ比DRが「0」か否かを判断する。最初にこのルーチンにはいってきたときはデューティ比DRは「0」である。このため、ステップS62に移行して、デューティ比DRをD1(たとえば、20〜40%デューティ)にセットする。デューティ比DRがセットされた2回目以降はこのステップS62をスキップする。ステップS63では、スプールセンサ102の計数値、つまりスプール3の回転位置データからスプール3に巻き付けられている釣り糸の糸巻径を算出する。この糸巻径と計数値との関係はリール制御部100内に記憶されている。ステップS64では、トルクセンサ39から入力されるトルクを取り込む。ステップS63では、取り込んだトルクをメインギア34とピニオンギア35とのギア比に基づいてスプールに作用するトルクに換算し、さらに糸巻径に応じて補正して釣り糸に作用する張力TNを算出する。ステップS64では、算出された張力TNが所定の最小値Ts(たとえば、0.3N以下)を超えているか否かを判断する。張力TNが最小値Tsを超えている場合には、ステップS65に移行し、デューティ比DRをDi(たとえば2%デューティ)だけ減じて各モード処理に戻る。張力TNが最小値Tsを超えていない場合は各動作モード処理に戻る。これにより、糸繰り出し中の張力を可及的に小さくして仕掛けを高速で棚位置に配置できるようにする。
ステップS49のモータ正転処理では、図17のステップS71で速度一定モードか否かを判断する。張力一定モードのときには、ステップS72に移行して調整レバー101の角度に応じた張力調整の段数n(たとえば、n=1〜5)を読み込む。ステップS73では、糸巻径dを読み込む。ステップS74では、糸巻径d及び段数nに応じた値Dtndを正転駆動用のデューティ比Dにセットして各動作ルーチンに戻る。これにより、第1モータ4に供給される電流が一定になり、第1モータ4は、糸巻径に応じたトルクで駆動される。ここでは、オープンループ制御によりチャタリングを防止して張力が一定になるように制御している。
速度一定モードのときには、ステップS71からステップS75に移行する。ステップS75では、スプールセンサ102の出力によりスプール回転速度Vを読み込む。ステップS76では、調整レバー101の角度に応じた速度調整の段数m(たとえば、m=1〜11)を読み込む。ステップS77では、段数に応じた基準となる速度に対応する値Dvmを正転駆動用のデューテイ比Dにセットする。ステップS78では、取り込んだ現在の速度Vが段数mに応じた速度範囲Vmを超えているか否かを判断する。ここで、速度範囲Vmとは、たとえば、各段mで基準となる速度の±5m/minの範囲の速度である。ステップS79では、速度Vが段数mに応じた速度範囲Vmより下がっているか否かを判断する。これにより、スプール3の回転速度が段数mに応じた速度範囲Vmに維持される。

このように構成された電動リールでは、第1切換機構70が第1逆転禁止機構7を逆転許可状態に切り換えると第2切換機構71が正転禁止機構9を正転禁止状態にするように第1及び第2切換機構70,71を連動して動作させるように連動機構85を設けたので、ひとつの駆動機構86で2つの切換機構70,71を連動して制御できるとともに、第1逆転禁止機構7と正転禁止機構9とが同時に禁止状態や許可状態にならないので、制御の乱れによる誤動作も解消できる。また、第1モータ4の回転によりスプール3を糸繰り出し方向に回転させて釣り糸を繰り出しできるので、周囲の環境にかかわらず仕掛けの自重に応じた一定の速度で釣り糸を繰り出せるようになる。
〔他の実施形態〕
(a)前記実施形態では、動作機構に連動機構を設けて第2モータを有するひとつの駆動機構で2つの切換機構を動作させるようにしたが、第1及び第2切換機構を第1及び第2駆動機構で別々に駆動するようにしてもよい。たとえば、第1及び第2切換アームを各別にソレノイドなどの第1及び第2リニアアクチュエータにより揺動させてもよい。この場合、リール制御手段によりソフトウェアを用いて第1及び第2切換機構を制御すればよい。
たとえば、繰り出しスイッチLFにより第1モータ4の回転方向が糸繰り出し方向に設定されると、第1リニアアクチュエータを制御して第1逆転禁止機構を逆転許可状態しかつ第2リニアアクチュエータを制御して正転禁止機構を正転禁止状態にする。また、巻取スイッチPWにより糸巻取方向に設定されると第1リニアアクチュエータを制御して第1逆転禁止機構を逆転禁止状態にしかつ第2リニアアクチュエータを制御して正転禁止機構を正転許可状態にすればよい。この場合には、ソレノイドやシリンダなどの直線移動する2つのリニアアクチュエータにより、それぞれの切換機構を駆動し、制御手段によりリニアアクチュエータを制御して切換機構を動作させているので、切換タイミングなどを任意に設定でき、細かな制御を行える。
(b)前記実施形態では、回転方向設定手段として2つのスイッチPW,LFを用いたが、調整レバーのようなレバー体の揺動角度により回転方向を設定してもよい。たとえば、後方に揺動させたときは巻取で前方に揺動させたときは繰り出しに設定してもよい。
(c)前記実施形態では、トルクセンサとして磁歪式のものを例示したが、トルクセンサとしては、ひずみゲージや圧電素子を用いたものでもよい。
(d)前記実施形態では、モータの逆転により釣り糸を繰り出す電動リールを例に説明した。しかし、モータの正転により釣り糸を巻き取りを行い、釣り糸の繰り出しは、クラッチ機構をクラッチオフ状態にしてスプールを自由回転状態にする自由落下、さらにモータを正転させて遊星歯車機構の抵抗を小さくする糸送りモードによる自由落下を実施する電動リールにも本発明を適用できる。
(e)前記実施形態では、張力一定モードでおいて、一定の電流値を流すオープン制御を行ったが、トルクセンサの出力を参照して張力を一定にするようなフィードバック制御を行ってもよい。
本発明の一実施形態による電動リールの斜視図。 その縦断面図。 モータ装着部分の断面拡大図。 トルクセンサの断面拡大図。 クラッチオフかつ正転許可時のハンドル側の側カバーを外した状態の側面図。 クラッチオンかつ正転禁止時のハンドル側の側カバーを外した状態の側面図。 第1逆転禁止機構の逆転禁止時のハンドルと逆側の側カバーを外した状態の側面図。 第1逆転禁止機構の逆転許可時のハンドルと逆側の側カバーを外した状態の側面図。 切換部を中心とした分解斜視図。 駆動機構の縦断面図。 カウンタの平面拡大図。 リールの制御系の構成を示すブロック図。 リール制御部のメインルーチンの制御フローチャート。 リール制御部のキー入力処理ンの制御フローチャート。 リール制御部の各動作モード処理の制御フローチャート。 モータ逆転処理の制御フローチャート。 モータ正転処理の制御フローチャート。
符号の説明
2 リール本体
3 スプール
3d 内歯ギア
4 第1モータ
5 カウンタ
6 回転伝達機構
7 第1逆転禁止機構
8 第2逆転禁止機構
9 正転禁止機構
10 切換部
11 第2モータ
12 クラッチ機構
39 トルクセンサ
39a 磁歪素子
39b コイル
40 第1遊星歯車機構
41,42 第1及び第2太陽ギア
43,44 第1及び第2遊星ギア
45,46 第1及び第2キャリア

70 第1切換機構
71 第2切換機構
72 動作機構
85 駆動機構
86 連動機構
100 リール制御部
LF 繰り出しスイッチ
PW 巻取スイッチ

Claims (13)

  1. 釣り竿に装着される電動リールであって、
    ハンドルを有し前記釣り竿に装着されるリール本体と、
    釣り糸を巻き付けるために前記リール本体に回転自在に装着されたスプールと、
    前記スプールの内部に収納され、前記スプールを少なくとも糸巻取方向に回転させるモータと、
    前記モータの回転を前記スプールに減速して伝達する遊星歯車機構を含み、前記ハンドル及び前記モータの回転を前記スプールに伝達する回転伝達機構と、
    前記ハンドルの回転軸及びその周囲に設けられ、前記回転軸に作用するトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記トルク検出手段の検出トルクに応じて前記モータを制御する制御手段と、
    を備えた電動リール。
  2. 前記トルク検出手段は、
    前記回転軸に設けられ、前記回転軸に作用するトルクにより透磁率が変化する磁歪素子と、
    前記磁歪素子の周囲に設けられ前記透磁率の変化を電気的に検出する検出コイルとを有する、請求項1に記載の電動リール。
  3. 前記スプールに巻き付けられた釣り糸の糸巻径を検出する糸巻径検出手段をさらに備え、
    前記トルク検出手段は、検出されたトルクを前記糸巻径検出手段で検出された糸巻径に応じて補正する、請求項1又は2に記載の電動リール。
  4. 前記スプールに巻き付けられる釣り糸の先端に装着される仕掛けの水深を前記スプールの回転に応じて算出する水深算出手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記仕掛けが所定水深以上に配置された状態のとき、前記トルク検出手段で検出されたトルクに応じて前記モータを回転させて前記スプールを前記糸巻取方向に回転させる、請求項1から3のいずれかに記載の電動リール。
  5. 前記遊星歯車機構は、
    前記モータの出力軸が回転不能に連結された第1太陽ギアと、前記第1太陽ギアに噛み合う複数の第1遊星ギアと、前記第1遊星ギアに噛み合う内歯ギアと、前記第1遊星ギアを回転方向に間隔を隔てて回転自在に支持し前記出力軸に回転自在に装着された第1キャリアとを有する第1遊星部、及び
    前記第1キャリアに回転不能に設けられ前記出力軸に回転自在に装着された第2太陽ギアと、前記第1太陽ギアと前記内歯ギアとに噛み合う複数の第2遊星ギアと、前記第2遊星ギアを回転方向に間隔を隔てて回転自在に支持し前記出力軸に回転自在に装着された第2キャリアとを有する第2遊星部を有し、
    前記内歯ギアは前記スプールの内周面に形成されている、請求項1から4のいずれかに記載の電動リール。
  6. 前記回転軸に設けられ、前記スプールの糸繰り出し方向の回転を制動するドラグ機構をさらに備える、請求項1から5のいずれかに記載の電動リール。
  7. 前記ハンドルの回転を前記スプールに伝達・遮断するクラッチ機構をさらに備える、請求項1から6のいずれかに記載の電動リール。
  8. 前記モータは、正転することにより前記スプールを前記糸巻取方向に回転させ、逆転することにより前記スプールを糸繰り出し方向に回転させる、請求項1から7のいずれかに記載の電動リール。
  9. 前記制御手段は、前記モータを逆転させるとき,前記トルク検出手段により検出されるトルクが所定以下となるように前記モータの速度を制御する、請求項8に記載の電動リール。
  10. モータの糸繰り出し方向の逆転を禁止する逆転禁止状態と、逆転を許可する逆転許可状態とを取り得る第1逆転禁止機構と、
    前記ハンドルの糸巻取方向の正転を禁止する正転禁止状態と、前記正転を許可する正転許可状態とを取り得る正転禁止機構と、
    前記ハンドルの糸繰り出し方向の逆転を禁止する第2逆転禁止機構と、
    前記第1逆転禁止機構及び前記正転禁止機構の状態を切り換える切換手段と、
    前記モータの回転方向を糸繰り出し方向又は糸繰り出し方向に選択的に設定する回転方向設定手段とをさらに備え、
    前記制御手段は、前記回転方向設定手段により回転方向が設定されると、前記モータを設定された回転方向に回転制御するとともに、前記回転方向設定手段により前記モータの回転方向が前記糸繰り出し方向に設定されると、前記切換手段を制御して前記第1逆転禁止機構を前記逆転許可状態しかつ前記正転禁止機構を前記正転禁止状態にし、前記糸巻取方向に設定されると前記第1逆転禁止機構を前記逆転禁止状態にしかつ前記正転禁止機構を前記正転許可状態にする、請求項8又は9に記載の電動リール。
  11. 前記切換手段は、
    前記第1逆転禁止機構の前記逆転禁止状態及び前記逆転許可状態を切り換える第1切換機構と、
    前記正転禁止機構の前記正転禁止状態及び前記正転許可状態を切り換える第2切換機構と、
    前記制御手段により制御され、前記第1及び第2切換機構を動作させる動作機構とを有する、請求項10に記載の電動リール。
  12. 前記動作機構は、
    前記第1切換機構が前記第1逆転禁止機構を逆転禁止状態に切り換えると前記第2切換機構が前記正転禁止機構を正転許可状態にするとともに、前記第1切換機構が前記第1逆転禁止機構を逆転許可状態に切り換えると前記第2切換機構が前記正転禁止機構を正転禁止状態にするように前記第1及び第2切換機構を連動して動作させる連動機構と、
    前記連動機構を動作させる駆動機構とを有し、
    前記制御手段は、前記駆動機構を制御する、請求項11に記載の電動リール。
  13. 前記駆動機構は、前記リール本体に装着され前記連動機構に連結された電気駆動体を有する、請求項12に記載の電動リール。
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