JPH06307589A - 配管接続用変位吸収装置 - Google Patents

配管接続用変位吸収装置

Info

Publication number
JPH06307589A
JPH06307589A JP5091328A JP9132893A JPH06307589A JP H06307589 A JPH06307589 A JP H06307589A JP 5091328 A JP5091328 A JP 5091328A JP 9132893 A JP9132893 A JP 9132893A JP H06307589 A JPH06307589 A JP H06307589A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
bellows
flange
closed space
flexible sheet
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5091328A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazumi Shima
一己 島
Mieko Kato
三重子 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyo Engineering Corp
Original Assignee
Toyo Engineering Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyo Engineering Corp filed Critical Toyo Engineering Corp
Priority to JP5091328A priority Critical patent/JPH06307589A/ja
Publication of JPH06307589A publication Critical patent/JPH06307589A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Joints Allowing Movement (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続動作時には柔軟性があるが流体が流れる
時には剛性を有し、しかも流体の残留のない変位吸収装
置を提供する。 【構成】 フレキシブルシート28の両端部には上部フ
ランジ16と下部フランジ18が設けられる。上部フラ
ンジ16にはフレキシブルシート28の外方を取り囲
み、他端にベローズ端フランジ22が設けられたベロー
ズ20が取り付けられる。下部フランジ18のベローズ
端フランジ22と対向する部位には台座24が設けられ
る。ベローズ端フランジ22は、下部フランジ18にシ
リンダ取付台30を介して固定されたシリンダ32によ
り台座24に密着され、フレキシブルシート28とベロ
ーズ20との間に密閉空間が形成される。密閉空間に
は、台座24に設けられた加圧口25から、フレキシブ
ルシート28内を流れる流体の圧力と密閉空間内の圧力
との差圧がフレキシブルシート28の耐圧強度以下とな
るように加圧媒体が導入される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の接続に用いられ
る変位吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの配管を接続するために自動
接続継手装置による接続が行なわれている。自動接続継
手装置は、相手側の接続継手が所定の位置になくいわゆ
る位置ずれ(芯ずれ)が生じている場合に、接続動作す
る際の自動接続継手装置自身の移動量および上述の位置
ずれ分を吸収するための変位吸収要素を必要とする。こ
の移動および芯ずれにはx,y,zの3軸方向および各
軸に対する回転であるγ,θ,ψの3方向の計6個の自
由度がある。移動方向以外の芯ずれを調整して所定の範
囲内に収めた後に接続させなければならない。このよう
な芯ずれの調整を容易にかつ自動的に行なうためには、
例えばガイドコーン等が用いられ、ガイードコーンのテ
ーパ部を利用することで自動的に調芯を行なっている。
このため、自動接続継手装置に用いられる変位吸収要素
は、この移動量と芯ずれ量の2つの量に追随していく必
要があり、これらの変位を吸収するためにホースや伸縮
継手等が一般的に用いられている。以下に、自動接続継
手装置に用いられている従来のホースおよび伸縮継手に
ついて説明する。
【0003】図6は、自動接続継手装置に用いられる従
来のホースの断面図である。これは、いわゆるフレキシ
ブルホースとしてよく用いられているものであり、図6
に示すように、管501はひだ状に形成され、これによ
り柔軟性を持たせている。これを伸び吸収に用いる場合
には余長部を必要とする。また、ホースの口径が太く、
耐圧性能を向上させる必要がある場合には、耐圧性能を
増しながら、かつ曲げやすくするために、管501に補
強中間層501aが設けられたり、管の内外壁にそれぞ
れ補強リング502、503が設けられている。
【0004】一方、図7は自動接続継手装置に用いられ
る従来の伸縮継手の断面図である。この伸縮継手は一般
的には長手方向の伸びを吸収するのに用いられ、そのた
めに管551がひだ状に形成されている。また、耐圧強
度を増すために、管551の外壁の谷部には補強ワイヤ
552が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の変位吸収要素を用いて変位を吸収するものには
以下に示すような問題点があった。
【0006】(1)耐圧性能を増すために管壁を補強し
たり補強リングや補強ワイヤを設けることにより剛性が
増し、本来の柔軟性が損なわれて取り扱いが難しくなる
と同時に、移動に伴う反力も大きくなってしまう。
【0007】この点を考察すると、変位吸収要素は、接
続動作時においては、曲げ半径に拘束されないで反力が
少なく、いわば柔軟物体であるように挙動するのが望ま
れ、一方、内圧が作用するときには、耐圧強度が増して
剛性のある物体であるように挙動するのが望まれる。
【0008】さらに、自動接続の動作を行なう自動接続
継手装置側においても前述したような芯ずれや変位吸収
機構を必要としない構造が望ましい。すなわち、接続の
ための大きな移動は自動接続継手装置自体の移動で実現
できるが、微小な芯ずれの吸収は、変位吸収要素に依存
するのが常である。このような場合にあって一方の配管
と接続されている変位吸収要素から受ける反力に対抗す
るために、自動接続継手装置側には十分な剛性を確保す
る必要がある。さらに芯ずれに相当する分の移動を自在
に(しかもx,y,z,γ,θ,ψの各方向およびその
組合せ)行なわせ得る機構的な工夫を必要とするが、配
管径が大きくて変位吸収要素からの反力が大きいほど、
これらの機構への負担が大となる。また、機構の設計に
も種々考慮する必要があり、寸法が大きく重量が大きい
場合には時として大がかりなものとなる。
【0009】(2)管がひだ状に形成されたり、あるい
は管の内外壁に補強リングや補強ワイヤを設けることに
より管の内壁には凹凸が存在し、流体物の残留の原因と
なる。これは、例えば、流体として食品や発酵菌を扱う
場合には、管内に流体物が残留することにより流体物の
腐敗や汚染を招くおそれがあり、非常に好ましくないも
のである。
【0010】本発明の目的は、接続動作時には柔軟性が
あるが流体が流れる時には剛性を有し、しかも流体の残
留のない変位吸収装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の配管接続用変位吸収装置は、流体を流すために
互いに対向配置された2つの配管を連通するために、前
記2つの配管にそれぞれ結合されるフランジが両端に設
けられた、柔軟性を有する円筒状シートと、前記円筒状
シートの外方を取り囲んで配置され、一端が前記各フラ
ンジのうち一方のフランジに固定されたベローズと、前
記ベローズの他端および前記各フランジのうち他方のフ
ランジにそれぞれ設けられ、前記ベローズが伸びること
により互いの対向面が密着して前記円筒状シートの外周
面と前記ベローズの内周面との間に密閉空間を形成する
密着部材と、前記ベローズの他端に設けられた密着部材
を前記他方のフランジに設けられた密着部材に押し付け
るための押し付け手段と、前記各密着部材が互いに密着
することにより形成される密閉空間内に加圧媒体を導入
するための加圧口と、前記円筒状シート内を流れる流体
の圧力に応じて、前記密閉空間内の圧力と前記円筒状シ
ート内を流れる流体の圧力との差圧が前記円筒状シート
の耐圧強度以下の圧力となるように前記密閉空間内に加
圧媒体を導入する制御手段とを有することを特徴とす
る。
【0012】また、前記各密着部材の互いの対向面を、
それぞれ曲率が等しい球面形状としたものであってもよ
い。
【0013】さらに、前記押し付け手段はシリンダもし
くはモータとギヤとで構成される駆動機構であってもよ
い。
【0014】
【作用】上記のとおり構成された本発明の配管接続用変
位吸収装置では、2つの配管にそれぞれフランジを結合
させ、2つの配管を連通させる。このとき、円筒状シー
トおよびベローズはそれぞれ柔軟性を有するものなの
で、2つの配管に互いに芯ずれや傾き等の変位が生じて
いても2つの配管の接続は容易である。
【0015】接続された配管に流体を流す際には、押し
付け手段によりベローズの他端に設けられた密着部材を
他方のフランジに設けられた密着部材に押し付け、円筒
状シートの外周面とベローズの内周面との間に密閉空間
を形成する。その後、制御手段により、円筒状シート内
を流れる流体の圧力と密閉空間内の圧力との差圧が円筒
状シートの耐圧強度以下の圧力となるように、加圧口か
ら密閉空間内に加圧媒体を導入する。これにより、円筒
状シート内を流れる流体の圧力によらずに、円筒状シー
トに作用する圧力は常に円筒状シートの耐圧強度よりも
小さくなる。すなわち、円筒状シート内を流れる流体の
圧力の増加に応じて、円筒状シートの見かけ上の剛性が
増す。
【0016】また、その結果円筒状シートを補強リング
等により補強しなくてもよくなるので円筒状シートの内
面には凹凸もなく、円筒状シートに流体が残留すること
もない。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0018】(第1実施例)図1は、本発明の変位吸収
装置の第1実施例の縦断面図であり、中心線に対して左
側は省略している。図1に示すように本実施例の変位吸
収装置1は、上部フランジ16が、外部配管2の外部配
管側フランジ2aにボルトで結合されるとともに、下部
フランジ18が、自動接続継手装置(不図示)と接続す
るための自動接続継手配管4の自動接続継手配管側フラ
ンジ4aにボルトで結合される。上部フランジ16と結
合された外部配管2には、外部配管2内を流れる流体の
圧力を検出するための内圧検出口3が設けられている。
本実施例では、各フランジ2a、4a、16、18とし
て円形平板状のものの例を示すが、これに限らず、食品
製造分野でよく用いられているヘルールフランジを用
い、これを半割状クランプによって締め付けるものでも
よい。半割状クランプによって締め付ける場合には、着
脱が容易に行なえるという利点がある。
【0019】上部フランジ16および下部フランジ18
の内周面には、それぞれ全周にわたって溝が形成されて
いる。上部フランジ16の溝には、円筒状シートとして
のフレキシブルシート28の一端に一体的に設けられた
パッキン12がはめ込まれ、一方、下部フランジ18の
溝には、フレキシブルシート28の他端に一体的に設け
られたパッキン13がはめ込まれている。これにより上
部フランジ16と下部フランジ18とはフレキシブルシ
ート28を介して連結され、外部配管2と自動接続継手
配管4とが互いに連通する。各パッキン12、13の材
料としては、例えばEPDM(エチレンプロピレンゴ
ム)、ウレタンゴム、あるいはシリコンゴム等が用いら
れる。また、フレキシブルシート28の長さは、自動接
続継手装置の動作時に起こり得る芯ずれや傾きずれによ
る変位量を想定して余長を有している。
【0020】ここで、フレキシブルシート28について
図2を参照して詳しく説明する。図2は、図1に示した
変位吸収装置のフレキシブルシートの拡大断面図であ
る。図2に示すようにフレキシブルシート28として
は、柔軟性に富む布生地28bの内側をゴムシート28
aで覆ったものが用いられている。これにより、フレキ
シブルシート28の内面からの流体の浸透が防止され
る。また、フレキシブルシート28の交換は、その両端
に一体的に設けられている各パッキン12、13をそれ
ぞれ上部フランジ16および下部フランジ18の溝に着
脱するだけでよいので容易である。布生地28bとして
は、ナイロン66やアラミド織布等が使用される。ゴム
シート28aとしては縫い目がなく筒状に形成されたも
のを使用するのが好ましく、その材料は流体の性状や使
用条件によって適宜選択され、流体圧でも破れず漏れな
い素材で柔軟性のあるものを使用する。例えば食品製造
分野では、食品衛生法に適合するEPDMやシリコンゴ
ムが用いられる。このような布によるフレキシブルシー
ト28は市販されており、その耐圧強度は0.3〜1k
g/cm2 G程度である(「配管と装置」1990年8
月『粉粒体用フレキシブルジョイント』)。また、布生
地29bの内側には、ゴムシート28aのかわりに、例
えば、ビニール系プラスチックよりなるシートを用いて
もよい。
【0021】再び図1を参照して、上部フランジ16の
下部フランジ18との対向面には、直径がフレキシブル
シート28の直径よりも大きい円環状の突起16aが形
成されている。この突起16aには円筒状のベローズ2
0の一端が取り付けられ、ベローズ20の他端には、ベ
ローズ20の他端に設けられた密着部材としてのベロー
ズ端フランジ22が取り付けられている。これにより、
フレキシブルシート28の外方はベローズ20に取り囲
まれる。
【0022】一方、下部フランジ18の、ベローズ端フ
ランジ22と対向する部位には、下部フランジ18に設
けられた密着部材としての台座24が円環状に一体的に
設けられており、台座24の外周部には、ベローズ端フ
ランジ22の図示左右方向への移動量を規制するため
に、上部フランジ16へ向かって延びる鍔部24aが設
けられている。ベローズ端フランジ22および台座24
のそれぞれの対向面は、互いに曲率の等しい球面状に形
成されており、ベローズ20が伸びてベローズ端フラン
ジ22が台座24に圧接したときに、ベローズ端フラン
ジ22と台座24とが合致する形状となっている。その
ため、自動接続継手装置の接続が完了したときに外部配
管2と自動接続継手配管4との間に傾きのずれが生じて
も、ベローズ端フランジ22と台座24とは確実に圧接
できる。また、鍔部24aの位置は、接続時に予想され
る変位量に対応して設定する。ベローズ20としては、
ベローズ端フランジ22を小さな力で台座24へ圧接で
きるようにするために、ばね定数の小さい、例えば溶接
ベローズや樹脂ベローズが好ましく用いられる。ベロー
ズ20の材質は耐圧力により適宜選定され、特に流体が
高圧や高温の場合にはベローズ20は劣化しやすくなる
ので、それを防止するためには溶接ベローズが好まし
い。例えば溶接ベローズを用いた場合その材質として、
SUS304、SUS316Lが使用できる。一方、流
体が高圧でなく、低温度で使用される場合で廉価なもの
を望む場合には、樹脂ベローズが好ましい。台座24の
ベローズ端フランジ22との対向面にはOリング26が
取り付けられており、ベローズ端フランジ22が台座2
4に圧接することによってフレキシブルシート28とベ
ローズ20との間に密閉空間が形成される。そして、こ
の密閉空間内に加圧媒体を導入するために、台座24に
は加圧口25が形成されている。
【0023】下部フランジ18の上部フランジ16との
対向面の、下部フランジ18の軸心に対して台座24よ
りも外方の部位には、先端部に押し付け手段としてのシ
リンダ32が固定されたシリンダ取付台30が一体的に
設けられている。シリンダ32は、そのロッド32aの
伸縮方向が下部フランジ18の面に対して垂直方向とな
るように配置されており、ロッド32aを押し出すこと
により、ロッド32aの先端部に一体的に設けられた圧
着台34がベローズ端フランジ22を台座24に向けて
付勢し、ベローズ端フランジ22と台座24とを圧接さ
せる。シリンダ32には、ロッド32aを引き込ませる
方向に付勢するばね(不図示)が内蔵されており、シリ
ンダ加圧口33からシリンダ32内に加圧媒体を導入す
ることで、ばねのばね力に抗してロッド32aが押し出
される。
【0024】また、シリンダ32に内蔵されるばねはロ
ッド32aを押し出す方向に付勢するものとし、シリン
ダ加圧口33から加圧媒体を導入することで、ばね力に
抗してロッド32aを引き込ませてもよい。この方式に
よれば、押し付け中に加圧媒体が消失してもばね力によ
る押し付けが維持できるので、安全管理上好ましい。さ
らに、シリンダ32の数は、確実に密閉空間を形成する
ためには複数個、バランスよく配置することが望まし
く、それに応じてシリンダ取付台30を複数個設けても
よいし、円筒状のものとしてもよい。
【0025】次に、本実施例の変位吸収装置の動作につ
いて説明する。
【0026】まず、自動接続継手装置を動作させて自動
接続継手装置の接続を完了させ、後に変位吸収装置1も
接続を完了させる。このとき、上部フランジ16と下部
フランジ18とはフレキシブルシート28のみを介して
つながっており、しかもフレキシブルシート28の外方
を取り囲むベローズ20も柔軟性を有するものなので、
フレキシブルシート28およびベローズ20の柔軟性が
生かされる。その結果、外部配管2の中心軸と自動接続
継手配管4の中心軸との間に芯ずれや傾き等の変位があ
っても、その変位は容易に吸収される。
【0027】次いで、図3に示すように、外部配管2か
ら変位吸収装置1に流体を流し、流体圧力を加える。
【0028】この場合まず、シリンダ加圧口33からシ
リンダ32に加圧媒体を導入し、シリンダ32のロッド
32aを押し出させる。これにより、圧着台34はベロ
ーズ端フランジ22を図示下方に付勢して台座24に圧
接させ、フレキシブルシート28とベローズ20との間
に密閉空間20aが形成される。図3においては外部配
管2の中心軸と自動接続継手配管4の中心軸とが一致し
ている場合の例が示されているが、ベローズ端フランジ
22と台座24とのそれぞれの対向面は球面状に形成さ
れているので、外部配管2と自動接続継手配管4との間
に芯ずれや傾き等の変位があってもベローズ端フランジ
22と台座24とは確実に合致し、密閉空間20aを形
成することができる。密閉空間20aを形成したら、変
位吸収装置1に流体を流す。流体を流すと同時に、外部
配管2に取り付けられた内圧検出口3より外部配管2の
内圧すなわちフレキシブルシート28の内圧P0'を検知
する。フレキシブルシート28の耐圧強度は、上述した
ように0.3〜1kg/cm2 G程度であるので、加圧
口25から密閉空間20a内に加圧媒体を導入してフレ
キシブルシート28の外周面に密閉空間20aの内圧P
A を加え、フレキシブルシート28の内圧P0'と密閉空
間20aの内圧PA との差圧がフレキシブルシート28
の耐圧強度以下になるように制御することで、フレキシ
ブルシート28の破壊を防止する。
【0029】この制御は、例えば図4に示すような制御
手段により行なわれる。図3および図4に示すように、
まず、ベローズ端フランジ22が確実に台座24に圧接
されるように、シリンダ加圧口33に通じる導管に設け
られた第2の圧力調節弁43にて圧力を設定してシリン
ダ加圧口33より圧力PB で加圧媒体を導入し、シリン
ダ32のロッド32aを押し出させる。次いで、内圧検
出口3よりフレキシブルシート28の内圧P0'のデータ
を中央処理装置40に取り込み、密閉空間20a内に作
用させる内圧PA を計算する。この内圧PA は、フレキ
シブルシート28の耐圧強度(0.3〜1kg/cm2
G)を基準としてフレキシブルシート28の内圧P0'よ
りも若干小さく設定し、フレキシブルシート28がその
内圧P0'と密閉空間20aの内圧PA との差圧により常
に膨らんでいるように設定するのが好ましい。密閉空間
20aの内圧PA を計算した後、中央処理装置40は、
密閉空間20aの内圧がPA となるように、加圧口25
に通じる導管に設けられている第1の圧力調節弁42を
調節して密閉空間20a内に加圧媒体を導入する。
【0030】例えば、フレキシブルシート28の内圧P
0'が10kg/cm2 Gである場合、フレキシブルシー
ト28にかけられる許容差圧を0.3kg/cm2 Gと
すれば、密閉空間20aの内圧PA は9.7kg/cm
2 Gとなる。また、加圧口25およびシリンダ加圧口3
3から導入される加圧媒体としては、空気、窒素ガス、
水、コロイド状体等が使用できるが、利便性や経済性を
考慮して空気を用いるのが好ましい。
【0031】このように、変位吸収装置1内を流れる流
体の圧力に応じてフレキシブルシート28の外周面に圧
力を加えることで、フレキシブルシート28はあたかも
剛性が増したかのように挙動し、見かけ上の耐圧強度が
増す。その結果、フレキシブルシート28の補強も必要
なくなり、フレキシブルシート28の内部に流体が残留
することもなくなるし、フレキシブルシート28の洗浄
も容易に行なえる。
【0032】また、ベローズ端22と台座24とを圧接
させた後、その状態を保持するためのロック機構(例え
ば、係合爪のようなもの)を設ければ、シリンダ32に
よる加圧を続けなくてもよくなるし、万が一空気等の加
圧媒体が消失しても安全である。
【0033】(第2実施例)図5は、本発明の変位吸収
装置の第2実施例の下部フランジ近傍の縦断面図であ
り、中心線に対して左側は省略している。図5に示すよ
うに本実施例の変位吸収装置では、ベローズ端フランジ
72に鍔部72aが形成されている。この鍔部72aに
は開孔72bが形成されており、開孔72bに、シリン
ダ取付台80に取り付けられたシリンダ82のロッド8
2aが遊嵌されている。ロッド82aには、所定の間隔
をおいて鍔部72aを図示上下方向から挟んで配置され
る高位ガイド板85および低位ガイド板86が固定さ
れ、ロッド82aを伸縮させることにより高位ガイド板
85または低位ガイド板86が鍔部72aに当接し、ベ
ローズ端フランジ72を図示上下方向に移動させる構成
となっている。また、ベローズ端フランジ72と台座7
4とのそれぞれの対向面は、ベローズ端フランジ72が
伸びて台座74に押圧されたときに台座74がベローズ
端フランジ72にはまり込むように互いにテーパ状に形
成されている。その他の構成については第1実施例のも
のと同様でよいので、その説明は省略する。
【0034】次に、本実施例の変位吸収装置の動作につ
いて説明する。まず、自動接続継手装置(不図示)を動
作させて自動接続継手装置の接続を完了させ、その後に
変位吸収装置も接続を完了させる。接続が完了したら、
シリンダ加圧口83からシリンダ82内に加圧媒体を導
入し、シリンダ82のロッド82aを押し出させる。こ
れにより高位ガイド板85が鍔部72aを図示下方に付
勢してベローズ端フランジ72を台座74に圧接させ、
ベローズ70とフレキシブルシート78との間に密閉空
間が形成される。このとき、外部配管(不図示)と自動
接続継手配管54との間に芯ずれや傾き等の変位が生じ
ていても、シリンダ82のロッド82aは鍔部72aの
開孔72bに遊嵌されているのでベローズ端フランジ7
2がその変位に応じて傾いたり径方向に移動でき、密閉
空間が確実に形成される。
【0035】密閉空間が形成されたら、変位吸収装置に
流体を流す。それと同時に、その流体によりフレキシブ
ルシート78の内面に加わる圧力(フレキシブルシート
78の内圧)と、密閉空間に加わる圧力(密閉空間の内
圧)との差圧が、フレキシブルシート78の耐圧強度以
下になるように、加圧口75から密閉空間内に加圧媒体
を導入し、フレキシブルシート78の外周面に圧力を加
える。これにより、フレキシブルシート78の見かけ上
の耐圧強度を増すことができる。このときの密閉空間の
内圧の制御方法は第1実施例で説明した方法と同様の方
法でよいので、その説明は省略する。
【0036】以上説明した各実施例では、上部フランジ
を外部配管に結合し、下部フランジを自動接続継手配管
に結合したものの例を示したが、その逆に、上部フラン
ジを自動接続継手配管に結合し、下部フランジを外部配
管に結合した構成としてもよいし、配管の向きについて
も図示した向きに限定されるものではない。また、フレ
キシブルシートについては布生地の内側をゴムシートで
覆ったものの例を示したが、ゴムシートのみで構成して
もよいし、布生地の表裏からウレタンを染み込ませるウ
レタントッピングを施して耐圧強度を高め、その内側に
ゴムを貼り付けてもよい。さらに、下部フランジにシリ
ンダ取付台を設け、シリンダ取付台にシリンダを取り付
けたものの例を示したが、下部フランジにシリンダ取付
台を設けずに、シリンダを上部フランジに取り付けても
よい。さらに、押し付け手段としてはシリンダを用いた
ものの例を示したが、それに限らず、例えばラックとピ
ニオンのような伝達手段によりモータの回転運動を直線
運動に変換する駆動機構を用いたものでもよい。
【0037】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0038】2つの配管を接続する際には円筒状シート
およびベローズの柔軟性が生かされるので、2つの配管
に位置ずれが生じていてもその位置ずれに応じて円筒状
シートおよびベローズが自由に変形でき、2つの配管の
接続を容易にかつ確実に行なうことができる。ベローズ
として金属ベローズを用いれば、流体が高温や高圧の場
合でもベローズが劣化することもない。また、流体を流
す際には、円筒状シート内を流れる流体の圧力と、各密
着部材を互いに密着させることで形成される密閉空間内
の圧力との差圧を、円筒状シートの耐圧強度以下の圧力
となるように制御することで、円筒状シート内を流れる
流体の圧力に応じて円筒状シートの見かけ上の剛性を増
すことができ、円筒状シートの耐圧強度を越えて使用す
ることができる。そして、密閉空間内の圧力の制御は、
円筒状シートに作用する差圧のみを考慮すればよいので
容易である。
【0039】さらに、円筒状シート内を流れる流体の圧
力に応じて円筒状シートの見かけ上の剛性を増すことが
できることにより、円筒状シートの補強も不要になる。
その結果、円筒状シートの内面を滑らかなものとするこ
とができ、円筒状シートの内面に流体が残留するのを防
止できるとともに、円筒状シートの内面の洗浄も容易に
行なうことができる。
【0040】加えて、各密着部材の互いの対向面をそれ
ぞれ曲率が等しい球面形状とすることで、2つの配管の
間に傾きが生じている場合に、ベローズの他端に設けら
れた密着部材の傾きを他方の他方のフランジの傾きにあ
わせなくても、各密着部材を確実に密着させることがで
きる。その結果、押し付け手段によるベローズ他端に設
けられた密着部材の押し付けに際してはベローズの他端
に設けられた密着部材の傾きの調節を考慮する必要がな
くなり、密閉空間を形成するための機構に関する構成を
簡単にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変位吸収装置の第1実施例の要部縦断
面図である。
【図2】図1に示した変位吸収装置のフレキシブルシー
トの拡大断面図である。
【図3】図1に示した変位吸収装置において、接続を完
了して流体を流し、密閉空間内に加圧媒体の圧力を加え
た状態を示す要部縦断面図である。
【図4】図1に示した変位吸収装置に加えられる加圧媒
体の圧力を制御するために用いられる制御手段の一例を
示す概略ブロック図である。
【図5】本発明の変位吸収装置の第2実施例の要部縦断
面図である。
【図6】自動接続継手装置に用いられる従来のホースの
縦断面図である。
【図7】自動接続継手装置に用いられる従来の伸縮継手
の縦断面図である。
【符号の説明】
1 変位吸収装置 2 外部配管 2a 外部配管側フランジ 3 内圧検出口 4、54 自動接続継手配管 4a 自動接続継手配管側フランジ 12、13 パッキン 16 上部フランジ 16a 突起 18 下部フランジ 20 ベローズ 20a 密閉空間 22、72 ベローズ端フランジ 24、74 台座 24a、72a 鍔部 25、75 加圧口 26 Oリング 28 フレキシブルシート 28a ゴムシート 28b 布生地 30、80 シリンダ取付台 32、82 シリンダ 32a、82a ロッド 33、83 シリンダ加圧口 34 圧着台 40 中央処理装置 42 第1の圧力調節弁 43 第2の圧力調節弁 72b 開孔 85 高位ガイド板 86 低位ガイド板

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を流すために互いに対向配置された
    2つの配管を連通するために、前記2つの配管にそれぞ
    れ結合されるフランジが両端に設けられた、柔軟性を有
    する円筒状シートと、 前記円筒状シートの外方を取り囲んで配置され、一端が
    前記各フランジのうち一方のフランジに固定されたベロ
    ーズと、 前記ベローズの他端および前記各フランジのうち他方の
    フランジにそれぞれ設けられ、前記ベローズが伸びるこ
    とにより互いの対向面が密着して前記円筒状シートの外
    周面と前記ベローズの内周面との間に密閉空間を形成す
    る密着部材と、 前記ベローズの他端に設けられた密着部材を前記他方の
    フランジに設けられた密着部材に押し付けるための押し
    付け手段と、 前記各密着部材が互いに密着することにより形成される
    密閉空間内に加圧媒体を導入するための加圧口と、 前記円筒状シート内を流れる流体の圧力に応じて、前記
    密閉空間内の圧力と前記円筒状シート内を流れる流体の
    圧力との差圧が前記円筒状シートの耐圧強度以下の圧力
    となるように前記密閉空間内に加圧媒体を導入する制御
    手段とを有することを特徴とする配管接続用変位吸収装
    置。
  2. 【請求項2】 前記各密着部材の互いの対向面は、それ
    ぞれ曲率が等しい球面形状である請求項1に記載の配管
    接続用変位吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記押し付け手段はシリンダもしくはモ
    ータとギヤとで構成される駆動機構である請求項1また
    は2に記載の配管接続用変位吸収装置。
JP5091328A 1993-04-19 1993-04-19 配管接続用変位吸収装置 Pending JPH06307589A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5091328A JPH06307589A (ja) 1993-04-19 1993-04-19 配管接続用変位吸収装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5091328A JPH06307589A (ja) 1993-04-19 1993-04-19 配管接続用変位吸収装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06307589A true JPH06307589A (ja) 1994-11-01

Family

ID=14023388

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5091328A Pending JPH06307589A (ja) 1993-04-19 1993-04-19 配管接続用変位吸収装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06307589A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7588053B2 (en) Inflatable plug with flange
US3232640A (en) Multi-wall flexible connector with interply pressurization
US7387317B2 (en) Reinforcement for a hose coupling
JP2740076B2 (ja) 可撓性連結装置
US20120242081A1 (en) Pipe Connecting System
JPS6073191A (ja) 管継手
KR20150085056A (ko) 헥사포드 시스템
EP0273960B1 (en) Device with a valve function
JPH06307589A (ja) 配管接続用変位吸収装置
KR101860264B1 (ko) 배관용 슬립조인트
JPH06265065A (ja) 配管接続用変位吸収装置
JPH0748087A (ja) 中空円筒型エレメント把持装置
JP2838716B2 (ja) ボールバルブ
JP3167252B2 (ja) 遮断弁
JPS59164894A (ja) 多管式熱交換器における管の圧縮密封
JP4169832B2 (ja) 管体補修方法およびその機構
CN206770822U (zh) 用于管道的连接结构
EP0723070B1 (en) Pipe coupling
CN117146089B (zh) 一种波纹管膨胀节及其波纹管
GB2065253A (en) Tube for coupling between relatively movable parts
CN211550768U (zh) 密封套和密封结构
WO2017173122A1 (en) Expansion tank with decoupled single flexible diaphragm
JPH0110559Y2 (ja)
JP2000161558A (ja) 管継手装置
JP2007225005A (ja) 伸縮管継手