JPH06265065A - 配管接続用変位吸収装置 - Google Patents

配管接続用変位吸収装置

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JPH06265065A
JPH06265065A JP5407993A JP5407993A JPH06265065A JP H06265065 A JPH06265065 A JP H06265065A JP 5407993 A JP5407993 A JP 5407993A JP 5407993 A JP5407993 A JP 5407993A JP H06265065 A JPH06265065 A JP H06265065A
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annular rubber
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Kazumi Shima
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接続動作時には柔軟性があるが流体が流れる
時には剛性を有し、しかも流体の残留のない変位吸収装
置を提供する。 【構成】 フレキシブルシート28の両端部にはそれぞ
れ上部フランジ16および下部フランジ18が設けられ
る。フレキシブルシート28の外方には円筒30が配置
される。円筒30の両端部にはそれぞれ環状ゴム袋体2
6が設けられる。各環状ゴム袋体26は、それぞれ密閉
加圧口22、23から加圧媒体が導入されて膨らみ、各
フランジ16、18に設けられた環状のストッパ20、
21に密着する。これにより、フレキシブルシート28
と円筒30との間に密閉空間が形成される。円筒30に
は密閉空間内に加圧媒体を導入するための外圧加圧口2
4が設けられ、フレキシブルシート28内を流れる流体
の圧力と密閉空間内の圧力との差圧がフレキシブルシー
ト28の耐圧強度以下になるように、密閉空間内の圧力
が制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、配管の接続に用いられ
る変位吸収装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、2つの配管を接続するために、自
動接続継手装置による接続が行なわれている。自動接続
継手装置は、相手側の接続継手が所定の位置になくいわ
ゆる位置ずれ(芯ずれ)が生じている場合に、接続動作
する際の自動接続継手装置自身の移動量および上述の位
置ずれ分を吸収するための変位吸収要素を必要とする。
この移動および芯ずれにはx,y,zの3軸方向および
各軸に対する回転であるγ,θ,ψの3方向の計6個の
自由度がある。移動方向以外の芯ずれを調整して所定の
範囲内に収めた後に接続させなければならない。このよ
うな芯ずれの調整を容易にかつ自動的に行なうために
は、例えばガイドコーン等が用いられ、ガイードコーン
のテーパ部を利用することで自動的に調芯を行なってい
る。このため、自動接続継手装置に用いられる変位吸収
要素は、この移動量と芯ずれ量の2つの量に追随してい
く必要があり、これらの変位を吸収するためにホースや
伸縮継手等が一般的に用いられている。以下に、自動接
続継手装置に用いられている従来のホースおよび伸縮継
手について説明する。
【0003】図9は、自動接続継手装置に用いられる従
来のホースの断面図である。これは、いわゆるフレキシ
ブルホースとしてよく用いられているものであり、図9
に示すように、管501はひだ状に形成され、これによ
り柔軟性を持たせている。これを伸び吸収に用いる場合
には余長部を必要とする。また、ホースの口径が太く、
耐圧性能を向上させる必要がある場合には、耐圧性能を
増しながら、かつ曲げやすくするために、管501に補
強中間層501aが設けられたり、管の内外壁にそれぞ
れ補強リング502、503が設けられている。
【0004】一方、図10は自動接続継手装置に用いら
れる従来の伸縮継手の断面図である。この伸縮継手は一
般的には長手方向の伸びを吸収するのに用いられ、その
ために管551がひだ状に形成されている。また、耐圧
強度を増すために、管551の外壁の谷部には補強ワイ
ヤ552が設けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の変位吸収要素を用いて変位を吸収するものには
以下に示すような問題点があった。
【0006】(1)耐圧性能を増すために管壁を補強し
たり補強リングや補強ワイヤを設けることにより剛性が
増し、本来の柔軟性が損なわれて取り扱いが難しくなる
と同時に、移動に伴う反力も大きくなってしまう。
【0007】この点を考察すると、変位吸収要素は、接
続動作時においては、曲げ半径に拘束されないで反力が
少なく、いわば柔軟物体であるように挙動するのが望ま
れ、一方、内圧が作用するときには、耐圧強度が増して
剛性のある物体であるように挙動するのが望まれる。
【0008】さらに、自動接続の動作を行なう自動接続
継手装置側においても前述したような芯ずれや変位吸収
機構を必要としない構造が望ましい。すなわち、接続の
ための大きな移動は自動接続継手装置自体の移動で実現
できるが、微小な芯ずれの吸収は、変位吸収要素に依存
するのが常である。このような場合にあって一方の配管
と接続されている変位吸収要素から受ける反力に対抗す
るために、自動接続継手装置側には十分な剛性を確保す
る必要がある。さらに芯ずれに相当する分の移動を自在
に(しかもx,y,z,γ,θ,ψの各方向およびその
組合せ)行なわせ得る機構的な工夫を必要とするが、配
管径が大きくて変位吸収要素からの反力が大きいほど、
これらの機構への負担が大となる。また、機構の設計に
も種々考慮する必要があり、寸法が大きく重量が大きい
場合には時として大がかりなものとなる。
【0009】(2)管がひだ状に形成されたり、あるい
は管の内外壁に補強リングや補強ワイヤを設けることに
より管の内壁には凹凸が存在し、流体物の残留の原因と
なる。これは、例えば、流体として食品や発酵菌を扱う
場合には、管内に流体物が残留することにより流体物の
腐敗や汚染を招くおそれがあり、非常に好ましくないも
のである。
【0010】本発明の目的は、接続動作時には柔軟性が
あるが流体が流れる時には剛性を有し、しかも流体の残
留のない変位吸収装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の配管接続用変位吸収装置は、流体を流すために
互いに対向配置された2つの配管を連通するために、前
記2つの配管にそれぞれ結合されるフランジが両端に設
けられた、柔軟性を有する円筒状シートと、前記円筒状
シートの外周面を、間隔をおいて取り囲む円筒と、前記
円筒状シートの外周面と前記円筒の内周面との間に密閉
空間を形成するための密閉空間形成手段と、前記密閉空
間内に加圧媒体を導入するために前記円筒に設けられた
外圧加圧口と、前記円筒状シート内を流れる流体の圧力
に応じて、前記密閉空間内の圧力と前記円筒状シート内
を流れる流体の圧力との差圧が前記円筒上シートの耐圧
強度以下の圧力となるように前記密閉空間内に加圧媒体
を導入する制御手段とを有することを特徴とする。
【0012】また、前記密閉空間形成手段は、前記円筒
の両端部の外周にそれぞれ設けられた環状ゴム袋体と、
前記各フランジの対向面に突設され、前記各環状ゴム袋
体の外方を取り囲む環状突起と、前記各環状ゴム袋体を
膨らませてぞれぞれ前記各環状突起の内周面に密着させ
るために、前記各環状ゴム袋体に加圧媒体を導入する密
閉加圧口とで構成されるものとしたり、前記円筒は、そ
の一端が前記各フランジのうちの一方のフランジに一体
的に設けられ、前記密閉空間形成手段は、前記円筒の他
端部の外周に設けられた環状ゴム袋体と、前記各フラン
ジのうちの他方のフランジの、前記一方のフランジと対
向する面に突設され、前記環状ゴム袋体の外方を取り囲
む環状突起と、前記環状ゴム袋体を膨らませて前記環状
突起の内周面に密着させるために、前記環状ゴム袋体に
加圧媒体を導入する密閉加圧口とで構成されるものとし
たり、前記密閉空間形成手段は、前記各フランジの対向
面に突設され、それぞれ内径が前記円筒状シートの外径
よりも大きく、かつ外径が前記円筒の内径よりも小さい
環状突起と、前記各環状突起の先端部の外周にそれぞれ
設けられた環状ゴム袋体と、前記各環状ゴム袋体を膨ら
ませてそれぞれ前記円筒の内周面に密着させるために、
前記各環状ゴム袋体に加圧媒体を導入する密閉加圧口と
で構成されるものとすることもできる。
【0013】
【作用】上記のとおり構成された本発明の配管接続用変
位吸収装置では、2つの配管にそれぞれフランジを結合
させ、2つの配管を連通させる。このとき、円筒状シー
トは柔軟性を有するので、2つの配管に互いに位置ずれ
が生じていても、2つの配管の接続は容易である。
【0014】接続された配管に流体を流す際には、密閉
空間形成手段により円筒状シートの外周面と円筒の内周
面との間に密閉空間を形成する。その後、制御手段によ
り、円筒状シート内を流れる流体の圧力と密閉空間内の
圧力との差圧が円筒状シートの耐圧強度以下の圧力とな
るように、外圧加圧口から密閉空間に加圧媒体を導入す
る。これにより、円筒状シート内を流れる流体の圧力に
よらずに、円筒状シートに作用する圧力は常に円筒状シ
ートの耐圧強度より小さくなる。すなわち、円筒状シー
ト内を流れる流体の圧力の増加に応じて、円筒状シート
の見かけ上の剛性が増す。
【0015】また、その結果、円筒状シートを補強リン
グ等により補強しなくてもよくなるので円筒状シートの
内面には凹凸もなく、円筒状シートに流体が残留するこ
ともない。
【0016】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て説明する。
【0017】(第1実施例)図1は、本発明の変位吸収
装置の第1実施例の縦断面図である。図1に示すように
本実施例の変位吸収装置1は、上部フランジ16が半割
状クランプ14により外部配管2の外部配管側フランジ
2aに結合されるとともに、下部フランジ18が半割状
クランプ15により自動接続継手装置(不図示)の自動
接続継手配管4の自動接続継手配管側フランジ4aに結
合されることで、外部配管2と自動接続継手配管4とを
接続するものである。上部フランジ16および下部フラ
ンジ18としては、それぞれ食品製造分野でよく用いら
れているヘルールフランジを示しているが、これに限ら
ず円盤状のフランジ継手を用いてボルトで結合してもよ
い。本実施例のように半割状クランプ14、15で結合
する場合には、変位吸収装置1の着脱が容易に行なえる
という利点がある。上部フランジ16と接続される外部
配管2には、外部配管2を流れる流体の圧力を検出する
ための内圧検出口3が設けられている。
【0018】上部フランジ16および下部フランジ18
の内周面には、それぞれ全周ににわたって溝が形成され
ており、上部フランジ16の溝には、円筒状シートとし
ての円筒状のフレキシブルシート28の一端に一体的に
設けられたパッキン12がはめ込まれるとともに、下部
フランジ18の溝にはフレキシブルシート28の他端に
一体的に設けられたパッキン13がはめ込まれ、フレキ
シブルシート28により上部フランジ16と下部フラン
ジ18とが接続される。各パッキン12、13の材料と
しては、例えばEPDM(エチレンプロピレンゴム)、
ウレタンゴム、あるいはシリコンゴム等が用いられる。
【0019】上部フランジ16および下部フランジ18
の対向面には、それぞれ後述する各環状ゴム袋体26の
外方を取り囲む環状突起としての、円環状のストッパ2
0、21が突設されている。各ストッパ20、21は、
それぞれフレキシブルシート28の外周面と所定の間隔
をおいて各フランジ16、18と同心上に設けられてお
り、その高さは、環状ゴム袋体26が膨らんでシールす
るのに十分な高さに適宜決められる。
【0020】フレキシブルシート28の外方で、かつ各
ストッパ20、21の内方には、高さが上部フランジ1
6と下部フランジ18との間隔よりもわずかに小さい薄
肉の円筒30が配置されている。円筒30の上下端部に
はそれぞれ天然ゴム等からなり、外径が各ストッパ2
0、21の内径よりも小さい環状ゴム袋体26が取り付
けられており、円筒30はフレキシブルシート28と各
ストッパ20、21との間で移動自在となっている。各
環状ゴム袋体26は、接着もしくはかしめにより円筒3
0に取り付けられてもよいし、ねじ込みにより円筒30
に取り付けられてもよい。各環状ゴム袋体26の内部に
は、それぞれ各環状ゴム袋26内に加圧媒体を導入する
ための密閉加圧口22、23が連通しており、各密閉加
圧口22、23からそれぞれ各環状ゴム袋体26に加圧
媒体を供給することにより各環状ゴム袋体26が膨らん
で各ストッパ20、21に密着して、円筒30と各スト
ッパ20、21との間をシールする。これにより、円筒
30と、上部フランジ16と、下部フランジ18と、各
環状ゴム袋体26とで構成される密閉空間が形成され
る。また、円筒30の略中央部には、前記密閉空間内に
加圧媒体を導入するための外圧加圧口24が形成されて
いる。外圧加圧口24から加圧媒体を導入して前記密閉
空間内の圧力を高くすると、円筒30は加圧されるの
で、円筒30としては、それに耐えられる強度のもので
あることが必要であり、例えば鋼やアクリルや剛性のあ
るプラスチック等が用いられる。
【0021】ここで、フレキシブルシート28について
図2を参照して詳しく説明する。図2は、図1に示した
フレキシブルシートの拡大断面図である。図2に示すよ
うに、フレキシブルシート28としては、柔軟性に富む
布生地28bの内側をゴムシート28aで覆ったものが
用いられている。これにより、フレキシブルシート28
の内面からの流体の浸透が防止されるとともに、その交
換が容易である。布生地28bにはナイロン66やアラ
ミド織布等が用いられる。ゴムシート28aとしては縫
い目がなく筒状に形成されたものを使用するのが好まし
く、その材料としては、流体の性状や使用条件によって
適宜選択され、水圧でも破れず漏れない素材で柔軟性の
あるものを使用する。例えば食品製造分野では、食品衛
生法に適合するEPDMやシリコンゴムが用いられる。
このような布によるフレキシブルシート28は市販され
ており、その耐圧強度は0.3〜1kg/cm2 G程度
である(「配管と装置」1990年8月『粉粒体用フレ
キシブルジョイント』)。また、布生地28bの内側に
は、ゴムシート28aのかわりに、例えば、ビニール系
プラスチックよりなるシートを用いてもよい。
【0022】次に、本変位吸収装置の動作について説明
する。
【0023】まず、自動接続継手装置を動作させて自動
接続継手装置の接続を完了させる。この状態を示したの
が図3である。図3に示した状態では、変位吸収装置1
の中心軸が、自動接続継手配管4の中心軸に対してδだ
け変位(芯ずれ)している様子が示されているが、芯ず
れの他に傾きを許容してもよい。フレキシブルシート2
8は、この想定される変位量に応じた余長を有してい
る。このように、接続時においては上部フランジ16と
下部フランジ18とはフレキシブルシート28のみを介
してつながっており円筒30もフレキシブルシート28
の挙動を規制するものではないので、変位吸収装置1全
体としては柔軟性を有するものとなる。その結果、外部
配管2の中心軸と自動接続継手配管4の中心軸との間に
芯ずれや傾き等の変位があっても、その変位は容易に吸
収される。
【0024】次いで、図4に示すように、外部配管2か
ら変位吸収装置1に流体を流し、各密閉加圧口22、2
3および外圧加圧口24に流体圧力を加える。
【0025】この場合まず、各密閉加圧口22、23か
らそれぞれ各環状ゴム袋体26に加圧媒体を導入し、各
環状ゴム袋体26をそれぞれ各ストッパ20、21に密
着させる。これにより、各ストッパ20、21と各環状
ゴム袋体26との間がシールされ円筒30の内部に密閉
空間30aが形成される。密閉空間30aを形成した
ら、変位吸収装置1に流体を流す。流体を流すと同時
に、外部配管2に取り付けられた内圧検出口3より外部
配管2の内圧すなわちフレキシブルシート28の内圧P
0'を検知する。フレキシブルシート28の耐圧強度は、
上述したように0.3〜1kg/cm2 G程度であるの
で、外圧加圧口24から密閉空間30a内に加圧媒体を
導入してフレキシブルシート28の外周面に密閉空間3
0aの内圧P A を加え、フレキシブルシート28の内圧
0'と密閉空間30aの内圧PA との差圧がフレキシブ
ルシート28の耐圧強度以下になるように制御すること
で、フレキシブルシート28の破壊を防止する。
【0026】この制御は、例えば図5に示すような制御
手段により行なわれる。図4および図5に示すように、
まず、円筒30の内部に密閉空間30aを形成するよう
に、各密閉加圧口22、23に通じる導管に設けられた
第2の圧力調節弁43にて圧力を設定して各密閉加圧口
22、23より加圧媒体を導入し、各環状ゴム袋体26
にそれぞれ圧力PB1、PB2を作用させる。この際に各密
閉加圧口22、23に作用させる圧力は、フレキシブル
シート28内を流れる流体の想定圧力P0 (例えば設計
圧力)に基づいて中央処理装置40で求められた圧力P
B とする。もちろんこの値は、各環状ゴム袋体26によ
る密閉空間30aのシールを確実にするために、密閉空
間30aの内圧PA よりも大きい値とする。次いで、内
圧検出口3よりフレキシブルシート28の内圧P0'のデ
ータを中央処理装置40に取り込み、密閉空間30a内
に作用させる内圧PA を計算する。この内圧PA は、フ
レキシブルシート28の耐圧強度(0.3〜1kg/c
2 G)を基準としてフレキシブルシート28の内圧P
0'よりも若干小さく設定し、フレキシブルシート28は
その内圧P0'と密閉空間30aの内圧PA との差圧によ
り常に膨らんでいるように設定するのが好ましい。密閉
空間30aの内圧PA を計算した後、中央処理装置40
は、密閉空間30aの内圧がPA となるように、外圧加
圧口24に通じる導管に設けられている第1の圧力調節
弁42を調節して密閉空間30a内に加圧媒体を導入す
る。
【0027】例えば、フレキシブルシート28の内圧P
0'が10kg/cm2 Gである場合、フレキシブルシー
ト28にかけられる許容差圧を0.3kg/cm2 とす
れば、密閉空間30aの内圧PA は9.7kg/cm2
Gとなる。そして、このときの各環状ゴム袋体26の圧
力PB1、PB2としては、密閉空間30aの内圧PA より
も2〜3kg/cm2 G大きい11.7〜12.7kg
/cm2 Gが適している。また、加圧媒体としては、空
気、窒素ガス、水、コロイド状体等が使用できるが、利
便性や経済性を考慮して、空気を用いるのが好ましい。
【0028】このように、変位吸収装置1内を流れる流
体の圧力に応じてフレキシブルシート28の外周面に圧
力を加えることで、フレキシブルシート28はあたかも
剛性が増したかのように挙動し、見かけ上の耐圧強度が
増す。
【0029】(第2実施例)図6は、本発明の変位吸収
装置の第2実施例の縦断面図である。図6に示すように
本実施例の変位吸収装置51では、下部フランジ68
の、上部フランジ66に対向する面に、先端が上部フラ
ンジ66に向かって延びる円筒80が一体的に設けられ
ている。円筒80には、その先端部の外周に環状ゴム袋
体76が取り付けられているとともに、環状ゴム袋体7
6に加圧媒体を導入するための密閉加圧口72が形成さ
れている。環状ゴム袋体76の外径は上部フランジ66
のストッパ70の内径に比較して小さく、かつ環状ゴム
袋体76がストッパ70の内側に位置しており、上部フ
ランジ66と下部フランジ68とは相対的に移動可能と
なっている。その他の構成については、第1実施例のも
のと同様でよいので、その説明は省略する。
【0030】次に、本実施例の変位吸収装置51の動作
について説明する。まず、自動接続継手装置を動作させ
て自動接続継手装置の接続を完了させる。このとき、外
部配管52と自動接続継手配管54との間に芯ずれや傾
き等の変位が生じていても、上部フランジ66と下部フ
ランジ68とは相対的に移動可能となっているので変位
は吸収される。自動接続継手装置の接続が完了したら、
密閉加圧口72から環状ゴム袋体76内に加圧媒体を導
入する。これにより環状ゴム袋体76が膨らんでストッ
パ70に密着し、円筒80の内部に密閉空間が形成され
る。次に、変位吸収装置51に流体を流すと同時に、そ
の流体によりフレキシブルシート78の内面に加わる圧
力(フレキシブルシート78の内圧)と、前記密閉空間
に加わる圧力(密閉空間の内圧)との差圧が、フレキシ
ブルシート78の耐圧強度以下になるように、外圧加圧
口74から前記密閉空間内に加圧媒体を導入し、フレキ
シブルシート78の外周面に圧力を加える。これによ
り、フレキシブルシート78の見かけ上の耐圧強度を増
すことができる。このときの環状ゴム袋体76の圧力お
よび前記密閉空間の内圧の制御方法は、第1実施例で説
明した方法と同様の方法でよいので、その説明は省略す
る。
【0031】本実施例では、ストッパ70を上部フラン
ジ66に設け、円筒80を下部フランジ68に設けたも
のの例を示したが、これを逆にして、円筒80を上部フ
ランジ66に設け、ストッパ70を下部フランジ68に
設けた構成としてもよい。
【0032】(第3実施例)図7は、本発明の変位吸収
装置の第3実施例の縦断面図である。図7に示すように
本実施例の変位吸収装置101では、上部フランジ11
6および下部フランジ118の互いに対向する面に、そ
れぞれ円筒状の上部袋体取付台116aおよび下部袋体
取付台118aが一体的に設けられている。上部袋体取
付台116aには、その先端部の外周に環状ゴム袋体1
26が取り付けられているとともに、環状ゴム袋体12
6に加圧媒体を導入するための密閉加圧口122が形成
されている。また、下部袋取付台118aにも同様に、
環状ゴム袋体126が取り付けられているとともに、密
閉加圧口123が形成されている。上部袋体取付台11
6aおよび下部袋取付台118aの外方には、内径が各
環状ゴム袋体126の外径よりも大きい円筒130が配
置されており、上部フランジ116と下部フランジ11
8とは相対的に移動可能となっている。以上の説明から
明らかなように、上部袋体取付台116aおよび下部袋
体取付台118aで、各フランジの対向面に突設され、
それぞれ内径が円筒状シートの外径よりも大きく、かつ
外径が円筒の内径よりも小さい環状突起を構成する。そ
の他の構成については、第1実施例のものと同様でよい
ので、その説明は省略する。
【0033】次に、本実施例の変位吸収装置101の動
作について説明する。まず、自動接続継手装置を動作さ
せて自動接続継手装置の接続を完了させる。このとき、
外部配管102と自動接続継手配管104との間に芯ず
れや傾き等の変位が生じていても、上部フランジ116
と下部フランジ118とは相対的に移動可能となってい
るので変位は吸収される。自動接続継手装置の接続が完
了したら、各密閉加圧口122、123からそれぞれ各
環状ゴム袋体126内に加圧媒体を導入する。これによ
り、図8に破線で示すように各環状ゴム袋体126が膨
らんでそれぞれ円筒130に密着し、円筒130の内部
に密閉空間130aが形成される。次に、変位吸収装置
101に流体を流すと同時に、その流体によりフレキシ
ブルシート128の内面に加わる圧力(フレキシブルシ
ート128の内圧)と、密閉空間130aに加わる圧力
(密閉空間130aの内圧)との差圧が、フレキシブル
シート128の耐圧強度以下になるように、外圧加圧口
124から密閉空間130a内に加圧媒体を導入し、フ
レキシブルシート128の外周面に圧力を加える。これ
により、フレキシブルシート128の見かけ上の耐圧強
度を増すことができる。このときの各環状ゴム袋体12
6の圧力および密閉空間130aの内圧の制御方法は、
第1実施例で説明した方法と同様の方法でよいので、そ
の説明は省略する。
【0034】以上説明した各実施例では、上部フランジ
を外部配管に結合し、下部フランジを自動接続継手配管
に結合したものの例を示したが、逆に、上部フランジを
自動接続継手配管に結合し、下部フランジを外部配管に
結合した構成としてもよいし、配管の向きについても図
示した向きに限定されるものではない。また、フレキシ
ブルシートについては布生地の内側をゴムシートで覆っ
たものの例を示したが、ゴムシートのみで構成してもよ
いし、布生地の表裏からウレタンを染み込ませるウレタ
ントッピングを施して耐圧強度を高め、その内側にゴム
を貼り付けてもよい。
【0035】
【発明の効果】本発明は以上説明したとおり構成されて
いるので、以下に記載する効果を奏する。
【0036】2つの配管を連通する円筒状シートは柔軟
性を有するので、2つの配管の接続に際して2つの配管
に位置ずれが生じていても、その変位を容易に吸収する
ことができる。また、流体を流す際には、円筒状シート
内を流れる流体の圧力と密閉空間内の圧力との差圧を、
円筒状シートの耐圧強度以下の圧力となるように制御す
ることで、円筒状シート内を流れる流体の圧力に応じて
円筒状シートの見かけ上の剛性を増すことができ、円筒
状シートの耐圧強度を越えて使用することができる。そ
して、密閉空間内の圧力の制御は、円筒状シートに作用
する差圧のみを考慮すればよいので容易である。
【0037】さらに、上述したように円筒状シート内を
流れる流体の圧力に応じて円筒状シートの見かけ上の圧
力を増すことができるので、円筒状シートの補強も不要
となる。その結果、円筒状シートの内面を滑らかなもの
とすることができ、円筒状シートの内面に流体が残留す
るのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変位吸収装置の第1実施例の縦断面図
である。
【図2】図1に示した変位吸収装置のフレキシブルシー
トの拡大断面図である。
【図3】自動接続装置の接続完了後の、図1に示した変
位吸収装置の要部縦断面図である。
【図4】図3に示した状態において、変位吸収装置に流
体を流し、各密閉加圧口および外圧加圧口に加圧媒体の
圧力を加えた状態を示す、要部断面図である。
【図5】図1に示した変位吸収装置に加えられる各圧力
を制御するための用いられる制御手段の一例を示す概略
ブロック図である。
【図6】本発明の変位吸収装置の第2実施例の縦断面図
である。
【図7】本発明の変位吸収装置の第3実施例の縦断面図
である。
【図8】図7に示した変位吸収装置において、流体を流
し、各密閉加圧口から加圧媒体の圧力を加えた状態を示
す、要部断面図である。
【図9】自動接続継手装置に用いられる従来のホースの
断面図である。
【図10】自動接続継手装置に用いられる従来の伸縮継
手の断面図である。
【符号の説明】
1、51、101 変位吸収装置 2、52、102 外部配管 2a 外部配管側フランジ 3 内圧検出口 4、54、104 自動接続継手配管 4a 自動接続継手配管側フランジ 12、13 パッキン 14、15 半割状クランプ 16、66、116 上部フランジ 18、68、118 下部フランジ 20、21、70 ストッパ 22、23、72、122、123 密閉加圧口 24、74、124 外圧加圧口 26、76、126 環状ゴム袋体 28、78、128 フレキシブルシート 28a ゴムシート 28b 布生地 30、80、130 円筒 30a、130a 密閉空間 40 中央処理装置 42 第1の圧力調節弁 43 第2の圧力調節弁 116a 上部袋体取付台 118a 下部袋体取付台

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流体を流すために互いに対向配置された
    2つの配管を連通するために、前記2つの配管にそれぞ
    れ結合されるフランジが両端に設けられた、柔軟性を有
    する円筒状シートと、 前記円筒状シートの外周面を、間隔をおいて取り囲む円
    筒と、 前記円筒状シートの外周面と前記円筒の内周面との間に
    密閉空間を形成するための密閉空間形成手段と、 前記密閉空間内に加圧媒体を導入するために前記円筒に
    設けられた外圧加圧口と、 前記円筒状シート内を流れる流体の圧力に応じて、前記
    密閉空間内の圧力と前記円筒状シート内を流れる流体の
    圧力との差圧が前記円筒上シートの耐圧強度以下の圧力
    となるように前記密閉空間内に加圧媒体を導入する制御
    手段とを有することを特徴とする配管接続用変位吸収装
    置。
  2. 【請求項2】 前記密閉空間形成手段は、前記円筒の両
    端部の外周にそれぞれ設けられた環状ゴム袋体と、 前記各フランジの対向面に突設され、前記各環状ゴム袋
    体の外方を取り囲む環状突起と、 前記各環状ゴム袋体を膨らませてぞれぞれ前記各環状突
    起の内周面に密着させるために、前記各環状ゴム袋体に
    加圧媒体を導入する密閉加圧口とで構成される請求項1
    に記載の配管接続用変位吸収装置。
  3. 【請求項3】 前記円筒は、その一端が前記各フランジ
    のうちの一方のフランジに一体的に設けられ、 前記密閉空間形成手段は、前記円筒の他端部の外周に設
    けられた環状ゴム袋体と、 前記各フランジのうちの他方のフランジの、前記一方の
    フランジと対向する面に突設され、前記環状ゴム袋体の
    外方を取り囲む環状突起と、 前記環状ゴム袋体を膨らませて前記環状突起の内周面に
    密着させるために、前記環状ゴム袋体に加圧媒体を導入
    する密閉加圧口とで構成される請求項1に記載の配管接
    続用変位吸収装置。
  4. 【請求項4】前記密閉空間形成手段は、前記各フランジ
    の対向面に突設され、それぞれ内径が前記円筒状シート
    の外径よりも大きく、かつ外径が前記円筒の内径よりも
    小さい環状突起と、 前記各環状突起の先端部の外周にそれぞれ設けられた環
    状ゴム袋体と、 前記各環状ゴム袋体を膨らませてそれぞれ前記円筒の内
    周面に密着させるために、前記各環状ゴム袋体に加圧媒
    体を導入する密閉加圧口とで構成される請求項1に記載
    の配管接続用変位吸収装置。
JP5407993A 1993-03-15 1993-03-15 配管接続用変位吸収装置 Expired - Lifetime JPH086863B2 (ja)

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